JP2006267848A - レンズ取付シートおよびこのレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 レンズをレンズ保持枠にセットする際やレンズをレンズ保持枠から取り外す際に、手間もかからず、かつ、短時間で作業を行うことができるレンズ取付シートおよびこのレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】レンズ10の少なくとも一部を覆いレンズ10と接着されるレンズ側接着部5と、レンズ保持リング11の少なくとも一部を覆いレンズ保持リング11と接着される保持枠側接着部7と、レンズ側接着部5および保持枠側接着部7を連結するとともに、レンズ10とレンズ保持リング11とで形成される隙間の全てを覆う連結部4とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ取付シートおよびこのレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法に関する。詳しくは、レンズを取り付けたレンズ保持枠を蒸着装置にセットしてレンズ表面に薄膜を形成する際に、レンズをレンズ保持枠に取り付けるためのレンズ取付シートおよびこのレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法に関する。
最近、眼鏡用レンズとしては、在来のガラスレンズに代わり、プラスチックを素材とするプラスチック製眼鏡レンズが多く利用されている。
プラスチック製眼鏡レンズは、素材自体の硬度がガラス素材に比べて低いため、表面処理が必要とされる。表面処理としては、耐摩傷性を高めるために(表面硬度を高めるために)レンズの両面にハードコーティングを施す処理や、表面硬化に併せて反射防止機能を持たせる反射防止膜を形成する処理が挙げられる。
レンズへの表面処理、例えば、レンズの表面に反射防止膜を形成する方法として、真空蒸着装置を利用して行う方法が知られている(特許文献1参照)。
この方法では、まず、レンズを蒸着チャンバのドームにセットし、片面(レンズの凹面)に反射防止膜を蒸着したのち、レンズを反転して同じ処理を行い、レンズの両面(レンズの凹面および凸面)に反射防止膜を形成する。ドーム上にレンズを反転する反転機構を備えた装置の場合、2枚のレンズを1組として保持するホルダを中央の軸によりドームに反転可能に支持し、レンズの片面蒸着が完了した時点でホルダを反転させて、残る片面蒸着を行う。
ドーム上にレンズを1枚毎セットする装置の場合、図7に示すような手順で作業を行う。
(a)レンズをリングにセット。これには、図8に示すように、異形形状のレンズ10をリング11にセットし、続いて、レンズ10の長手方向両端側をテープ13で仮止め固定したのち、複数のテープ13をレンズ10とリング11との隙間に沿って貼り付け、両者の隙間を塞ぐ。
(b)リングをドームにセット。レンズ10を取り付けたリング11を、図9および図10に示す半球状のドーム12のリング嵌合孔にセットする。
(c)レンズ片面蒸着。ドーム12を蒸着装置にセットし、レンズ10の片面に薄膜を蒸着する。
(d)レンズを反転しリングにセット。これには、レンズ10をリング11に止着しているテープ13を剥がし、テープ跡を拭き取ったのち、レンズ10の反転面をテープ13でリング11に固定する。
(e)リングをドームにセット。
(f)レンズ反転面蒸着。
(g)レンズをリングから外す。つまり、レンズ10をリング11に止着しているテープ13を剥がし、レンズ10をリング11から外した後、テープ跡を拭き取る。
特開平5−19212号公報(図23参照)
レンズを自動反転する装置では、ドーム上にレンズの反転機構を備えなければならないため、充填密度が低下する対策など、構造が複雑化し、コストアップにつながる。
レンズを1枚毎にドーム上にセットする方法では、レンズをリングにセットする際、レンズの両端側をテープ13で仮止め固定したのち、複数のテープ13をレンズ10とリング11との隙間に沿って貼り付け、両者の隙間を塞がなければならないため、手間と時間がかかる。また、レンズ10を反転しリング11にセットする際、あるいは、レンズ10をリング11から外す際、レンズ10をリング11に止着している複数のテープ13を剥がし、その各テープ跡を拭き取らなければならないため、同様に手間と時間がかかる。
本発明の目的は、レンズをレンズ保持枠にセットする際やレンズをレンズ保持枠から取り外す際にも手間もかからず、かつ、短時間で作業を行うことができるレンズ取付シートおよびこのレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法を提供することである。
本発明のレンズ取付シートは、レンズを取り付けたレンズ保持枠を蒸着装置にセットしてレンズ表面に薄膜を形成する際に、前記レンズを前記レンズ保持枠に取り付けるためのレンズ取付シートであって、前記レンズ面の少なくとも一部を覆い前記レンズ面と接着されるレンズ側接着部と、前記レンズ保持枠の少なくとも一部を覆い前記レンズ保持枠と接着される保持枠側接着部と、前記レンズ側接着部および前記保持枠側接着部を連結するとともに、前記レンズと前記レンズ保持枠とで形成される隙間の全てを覆う連結部とを備えていることを特徴とする。
このレンズ取付シートによれば、レンズをレンズ保持枠に取り付けるには、レンズ取付シートのレンズ側接着部をレンズに接着させ、この状態において、レンズをレンズ保持枠に支持させながら、レンズ取付シートの保持枠側接着部をレンズ保持枠に接着させると、レンズとレンズ保持枠との隙間の全てが閉塞される。従って、手間もかからず、短時間で、レンズをレンズ保持枠に取り付けることができる。
また、レンズをレンズ保持枠から外すには、レンズ取付シートの保持枠側接着部をレンズ保持枠から剥がすと、レンズ取付シートのレンズ側接着部に接着された状態でレンズも一緒にレンズ保持枠から外れる。従って、手間もかからず、短時間で、レンズをレンズ保持枠から外すことができる。
なお、接着部とは、粘着剤や接着剤を塗布して吸着性を持たせた場合に限らず、素材自体が吸着性を有する材料の場合、その素材がもつ面(吸着面)を含む意味である。
本発明のレンズ取付シートにおいて、前記レンズ側接着部および前記保持部材側接着部は、粘着剤あるいは接着剤のいずれかが塗布されていることが好ましい。
このような構成にすれば、レンズ側接着部および保持枠側接着部に塗布された粘着剤や接着剤のもつ吸着性により、取り付け、あるいは取り外しが確実に、しかも容易に行なえる。
本発明のレンズ取付シートにおいて、前記レンズ側接着部には、空気抜孔が形成されていることが好ましい。
このような構成にすれば、レンズをレンズ保持枠に取り付けるにあたって、レンズ取付シートのレンズ側接着部をレンズに接着させる際、レンズ側接着部とレンズとの間の空気が空気抜孔から外部に逃げるため、レンズ取付シートのレンズ側接着部をレンズに密着させることができる。従って、レンズ取付シートによるレンズ保持力を高めることができるため、レンズがレンズ取付シートから脱落するのを防止できる。
本発明のレンズ取付シートにおいて、このレンズ取付シートは、ポリエチレン系シートによって形成されていることが好ましい。
このような構成にすれば、レンズ取付シートのレンズ側接着部や保持枠側接着部の片面に、粘着層などを特別に形成しなくても、ポリエチレン系シート自体が密着性が高いため、吸着できる。しかも、レンズ取付シートを剥がしても、跡の拭き取りが不要であるから、後処理も容易である。
本発明の薄膜形成方法は、上述したいずれかに記載のレンズ取付シートを用いて、レンズに薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記レンズ取付シートを用いて、前記レンズをレンズ保持枠に取り付ける第1のレンズセット工程と、前記レンズ保持枠を蒸着装置にセットして前記レンズの片面に薄膜を形成する第1の薄膜形成工程と、前記レンズ取付シートを剥がし、前記レンズを前記レンズ保持枠に対して反転したのち、レンズ取付シートを用いて、前記レンズを前記レンズ保持枠に取り付ける第2のレンズセット工程と、前記レンズ保持枠を蒸着装置にセットして前記レンズの残る片面に薄膜を形成する第2の薄膜形成工程とを備えることを特徴とする。
この薄膜形成方法によれば、第1および第2のレンズセット工程において、レンズをレンズ保持枠に取り付ける際、1枚のレンズ取付シートで取り付けることができるから、手間もかからず、短時間で、レンズをレンズ保持枠に取り付けることができる。
また、第2のレンズセット工程において、レンズ取付シートを剥がすにも、1枚のレンズ取付シートを剥がすだけでよいから、手間もかからず、短時間で、レンズをレンズ保持枠から外すことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<本実施形態のレンズ取付シートの説明>
図1は、本実施形態のレンズ取付シート1を示す平面図、図2は、レンズ取付シート1の断面図(II−II線断面図)である。
本実施形態のレンズ取付シート1は、1枚のシートの裁断加工によって、円形部2の両側に矩形部3が外側に突出した形状に形成されている。
レンズ取付シート1の材質としては、放出ガスが少なく、約100℃程度までの耐熱性がある材質が好ましく、かつ、片面に剥離可能な吸着面が形成されているのが好ましい。剥離可能な吸着面を構成するものとして、粘着剤などを用いることができるが、粘着剤としては蒸着面への汚染が少ないもの、例えば、アクリル系や天然ゴム系の粘着剤が好ましい。最も好ましいシートとしては、粘着剤を用いないで密着性を有する、ポリエチレン系シートが好適である。
レンズ取付シート1の厚みは、0.01mm〜2.00mmが好ましい。特に、0.1mm〜0.3mmがより好ましい。0.01mm未満では、レンズの重みに耐えられず、落下する可能性がある。2.00mmを超えると、レンズに貼り付けるとき、レンズ曲面に沿って追従させづらい(密着させづらい)。
円形部2内には、レンズ10とレンズ保持枠としてのレンズ保持リング11との隙間(レンズ10の輪郭とレンズ保持リング11の内径11Aとの隙間)の全てを塞ぐ連結部4と、連結部4の内側に一体形成されレンズ面の少なくとも一部を覆うレンズ側接着部5とが形成されている。
連結部4は、外側輪郭形状がレンズ保持リング11の内径11A寸法より大きく、かつ、内側輪郭形状がレンズ10の外形輪郭形状より小さい形状に形成されている。本実施形態では、外側輪郭形状がレンズ保持リング11の内径11A寸法より大きい円形状に形成されている。
レンズ側接着部5は、連結部4の内側に一体成形され、内部中央に空気抜孔6を備えている。空気抜孔6は、レンズ10の最短寸法よりも小さい直径を有する円形に形成されている。空気抜孔6の大きさが大きすぎると、レンズ側接着部5がレンズ10に密着する面積が少なくなり、レンズ10を保持する保持力が小さくなりレンズ10が落下する虞があり、逆に、小さすぎると、空気抜効果が十分に発揮できないため、これらの考慮して決定するのが好ましい。
矩形部3には、レンズ側接着部5および連結部4の少なくとも一方から外側に向いかつレンズ保持リング11の少なくとも一部を覆う保持枠側接着部7が一体形成されている。本実施形態では、レンズ側接着部5の両端側から外側に向かって延びる矩形状の保持枠側接着部7が一体形成されている。
保持枠側接着部7は、長さ寸法がレンズ保持リング11の周縁に跨る長さであればよいが、レンズ保持リング11の周縁を越えてドーム12の上面に達する長さであってもよい。また、保持枠側接着部7は、基本的には2箇所の矩形部3によって構成されるが、連結部4の外周縁も保持枠側接着部7を構成している。
<本実施形態のレンズ取付シートを用いた薄膜形成方法の説明>
上述したレンズ取付シート1を用いて、レンズ10に薄膜を形成する薄膜形成方法について説明する。
この薄膜形成方法は、(I)レンズ取付シート1を用いて、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付ける第1のレンズセット工程と、(II)レンズ保持リング11を蒸着装置にセットしてレンズ10の片面に薄膜を形成する第1の薄膜形成工程と、(III)レンズ取付シート1を剥がしレンズ10を反転したのち、レンズ取付シート1を用いて、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付ける第2のレンズセット工程と、(IV)レンズ保持リング11を蒸着装置にセットしてレンズの残る片面に薄膜を形成する第2の薄膜形成工程と、(V)レンズ取付シート1を剥がす工程とを備える。
(I)第1のレンズセット工程
第1のレンズセット工程では、図7に示す(a)の工程を行う。この際、レンズ取付シート1のレンズ側接着部5をレンズ10に密着させ、この状態において、レンズ10をレンズ保持リング11に支持させながら、レンズ取付シート1の保持枠側接着部7をレンズ保持リング11に密着させる。すると、レンズ10とレンズ保持リング11との隙間が連結部4によって閉塞される。従って、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付ける際、1枚のレンズ取付シート1で取り付けることができるから、手間もかからず、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けることができる。
例えば、レンズ10の長径側の寸法がレンズ保持リング11の内径11Aより大きい場合には、図3に示すように、レンズ10の長径側の両端部がレンズ保持リング11の段差部に支持され、その上から密着したレンズ取付シート1とレンズ保持リング11との間にレンズ10が挟まれた状態でレンズ保持リング11に取り付けられる。
また、レンズ10の長径側の寸法がレンズ保持リング11の内径11Aより小さい場合には、図4に示すように、レンズ10の一端部のみがレンズ保持リング11の段差部に支持され(つまり、片持ち支持され)、その上から密着したレンズ取付シート1により、レンズ10が吊り上げ支持された状態でレンズ保持リング11に取り付けられる。従って、レンズの外形寸法がレンズ保持リング11の内径11Aより小さい寸法のレンズでも、落下することなくレンズ保持リング11に取り付けることができる。
(II)第1の薄膜形成工程
第1の薄膜形成工程では、図7に示す(b)(c)の工程を行う。この作業については、図7(b)(c)と同じであるため、説明を省略する。なお、図7(c)のレンズ片面蒸着工程において、レンズ10とレンズ保持リング11との隙間が1枚のレンズ取付シート1によって塞がれ、さらに、レンズ保持リング11とドーム12との隙間も塞がれているから、蒸着作業時の蒸着粒子が蒸着面とは反対側面に回り込むのを防止できる。これにより、蒸着ムラなども防止できる。
(III)第2のレンズセット工程
第2のレンズセット工程では、図7に示す(d)の工程を行う。まず、レンズ10をレンズ保持リング11に固定しているレンズ取付シート1を剥がす。この際、1枚のレンズ取付シート1を剥がすだけでよく、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11から外すことができる。また、レンズ取付シート1がポリエチレン系シートであれば、さらに、テープ跡の拭き取り作業も不要であるから、手間もかからなくなる。
レンズ10を反転した後、レンズ保持リング11に取り付ける。この際も、レンズ取付シート1のレンズ側接着部5をレンズ10に密着させ、この状態において、レンズ10をレンズ保持リング11に支持させながら、レンズ取付シート1の保持枠側接着部7をレンズ保持リング11に密着させるだけでよいから、手間もかからず、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けることができる。
(IV)第2の薄膜形成工程
第2の薄膜形成工程では、図7に示す(e)(f)の工程を行う。この作業についても、図7(e)(f)と同じであるため、説明を省略する。なお、図7(f)のレンズ反転面蒸着工程においても、レンズ10とレンズ保持リング11との隙間が1枚のレンズ取付シート1によって塞がれ、さらに、レンズ保持リング11とドーム12との隙間も塞がれているから、蒸着作業時の蒸着粒子が蒸着面とは反対側面に回り込むことを防止できる。
(V)レンズ外し工程
レンズ外し工程では、図7に示す(g)の工程を行う。この際も、1枚のレンズ取付シート1を剥がすだけでよく、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11から外すことができる。また、レンズ取付シート1がポリエチレン系シートであれば、さらに、テープ跡の拭き取り作業も不要であるから、手間もかからなくなる。
<本実施形態の効果>
(1)レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けるためのシートを、1枚のレンズ取付シート1によって形成したので、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付ける際にも、また、レンズ10をレンズ保持リング11から外す際にも、手間もかからず、短時間でこれらの作業を行うことができる。
(2)レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けるには、レンズ取付シート1のレンズ側接着部5をレンズ10に密着させ、この状態(レンズ10をレンズ側接着部5に保持した状態)において、レンズ10をレンズ保持リング11に支持させながら、レンズ取付シート1の保持枠側接着部7をレンズ保持リング11に密着させると、レンズ10とレンズ保持リング11との隙間が連結部4によって閉塞される。従って、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付ける際、1枚のレンズ取付シート1で固定することができるから、手間もかからず、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けることができる。
(3)レンズ取付シート1のレンズ側接着部5の内部には、空気抜孔6が形成されているから、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けるにあたって、レンズ取付シート1のレンズ側接着部5をレンズ10に吸着させる際、レンズ側接着部5とレンズ10との間の空気が空気抜孔6から外部に逃げるため、レンズ取付シート1のレンズ側接着部5をレンズ10に密着させることができる。従って、レンズ取付シート1によるレンズ保持力を高めることができるため、レンズ10の脱落を防止できる。
(4)レンズ10をレンズ保持リング11から外すには、レンズ10をレンズ保持リング11に固定している1枚のレンズ取付シート1を剥がすだけでよいから、手間もかからず、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11から外すことができる。
(5)レンズ取付シート1は、ポリエチレン系シートによって形成されているから、特別な接着剤を用いなくても、レンズ10やレンズ保持リング11に対する密着性に優れ、しかも、レンズ取付シート1をレンズ10やレンズ保持リング11から剥がしても、これらにテープ跡が残らないから、テープ跡の拭き取り作業も不要にできる。従って、この点からも、手間もかからず、短時間で、レンズ10をレンズ保持リング11から外すことができる。
<レンズ取付シートの変形例の説明>
図5は、レンズ取付シート1の輪郭形状の変形例を示している。レンズ取付シート1の輪郭形状は、基本的には、レンズ保持リング11の内径11Aを内包する形状であればどのような形状でもよい。具体的には、次の例を挙げることができる。
図5(A)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Aが円形状に形成されている。円の直径は、レンズ10の径(輪郭形状)よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、連結部4の外周縁、つまり、円の全外周縁が保持枠側接着部7として機能するため、レンズ10を安定してレンズ保持リング11に取り付けることができる。なお、短軸方向の寸法が前記円の直径より大きい楕円形状でも、同等の効果が期待できる。
図5(B)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Bが矩形形状(長方形状)に形成されている。矩形形状(長方形状)の短辺寸法は、レンズ10の径(輪郭形状)よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、図5(A)の輪郭形状と比べても保持枠側接着部7の面積が拡大するため、より安定してレンズ10を保持できる。
図5(C)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Cが、矩形形状(長方形状)で、かつ、四隅が円弧状に成形されている。矩形形状(長方形状)の短辺寸法は、レンズ10の径よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、四隅がめくれ上がって剥がれるのを防げる。
図5(D)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Dが十文字形状に形成されている。十文字形状の四隅(内隅部)を対角的に結ぶ対角線の長さ寸法が、レンズ10の径よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、矩形状の保持枠側接着部7が連結部4の外側に4箇所形成されるので、この保持枠側接着部7の部分をレンズ保持リング11に接着しやすい。
図5(E)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Eが星形形状に形成されている。星側形状の内角部を結ぶ円の直径が、レンズ10の径よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、三角形状の保持枠側接着部7が連結部4の外側に5箇所形成されるので、この保持枠側接着部7の部分をレンズ保持リング11に接着しやすい。
図5(F)に示すレンズ取付シートは、輪郭形状1Fが、2枚の正方形状を45°回転させて重ね合わせた形状に形成されている。正方形状の一辺の寸法は、レンズ10の径よりも大きく、かつ、レンズ保持リング11の内径11Aより大きい。このような輪郭形状とすれば、三角形状の保持枠側接着部7が連結部4の外側に8箇所形成されるので、この保持枠側接着部7の部分をレンズ保持リング11に接着しやすい。
図6は、空気抜孔6の変形例を示している。空気抜孔は、レンズ10の輪郭形状より内側に設けられ、レンズ10の輪郭より外側にはみ出ない形状であればどのような形状でもよい。具体的には、次の例を挙げることができる。
図6(A)に示す空気抜孔6Aは、直径(または短軸方向寸法)がレンズ10の径(輪郭形状)より小さい円または楕円形状に形成されている。
図6(B)に示す空気抜孔6Bは、長さがレンズ10の径(輪郭形状)より短い1本の溝形状(空気抜溝)に形成されている。
図6(C)に示す空気抜孔6Cは、一辺の長さがレンズ10の径(輪郭形状)より小さい四角形状(正方形状)に形成されている。
図6(D)に示す空気抜孔6Dは、複数の空気抜孔6Dにより構成され、これらがレンズ10の投影面内に十字状の配置されている。
図6(E)に示す空気抜孔6Eは、長辺の寸法がレンズ10の径(輪郭形状)よりも小さい矩形形状に形成されている。
図6(F)に示す空気抜孔6Fは、互いに直交する方向の寸法がレンズ10の径(輪郭形状)より小さい十文字形状に形成されている。
図6(G)に示す空気抜孔6Gは、最大輪郭寸法がレンズ10の径(輪郭形状)よりも小さい星形形状に形成されている。
これらの空気抜孔6A,6C〜6Gおよび空気抜溝6Bについては、適用するレンズ形状に応じた最適な形状、大きさの空気抜孔や空気抜溝を採用すればよい。
また、上記実施形態では、レンズ10をレンズ取付シート1でレンズ保持枠としてのレンズ保持リング11に取り付け、このレンズ保持リング11をドーム12にセットし、このドーム12を蒸着装置にセットしてレンズ10に薄膜を蒸着するようにしたが、レンズ10をレンズ保持リング11に取り付けることなく、ドーム12に直接取り付け、この状態でレンズ10に薄膜を蒸着するようにしてもよい。つまり、ドーム12をレンズ保持枠として兼ねてもよい。
また、レンズ取付シート1の材質については、上記実施形態で述べた材質に限らず、他の材質でもよい。
また、レンズ10の大きさや形については、多種存在するため、レンズ10の大きさや形について、何種類かに分類し、各種類毎に最適な形状・大きさのレンズ取付シート1を用意しておけば、あらゆる種類のレンズにも適用できる。
また、レンズ10の表面に蒸着する薄膜としては、ハードコーティング膜や、反射防止膜などである。
本発明は、レンズを取り付けたレンズ保持枠を蒸着装置にセットしてレンズ表面に薄膜を形成する際に、レンズをレンズ保持枠に取り付けるために利用することができる。
本発明の実施形態にかかるレンズ取付シートを示す平面図。 同上実施形態のレンズ取付シートを示す断面図。 同上実施形態において、レンズをリングに保持した状態の断面図。 同上実施形態において、異なるレンズをリングに保持した状態の断面図。 本発明の他の実施形態のレンズ取付シートの輪郭形状を示す図。 本発明の他の実施形態の空気抜孔(溝)を示す図。 従来の蒸着方法を示す工程図。 従来の蒸着方法において、レンズをリングにセットする状態の斜視図。 従来の蒸着方法において、ドームを示す斜視図。 従来の蒸着方法において、リングをドームにセットした状態の断面図。
符号の説明
1…レンズ取付シート、2…円形部、3…矩形部、4…連結部、5…レンズ側接着部、6,6A〜6F…空気抜孔(空気抜溝)、7…保持枠側接着部、10…レンズ、11…レンズ保持リング(レンズ保持枠)、12…ドーム(レンズ保持枠)。

Claims (5)

  1. レンズを取り付けたレンズ保持枠を蒸着装置にセットしてレンズ表面に薄膜を形成する際に、前記レンズを前記レンズ保持枠に取り付けるためのレンズ取付シートであって、
    前記レンズ面の少なくとも一部を覆い前記レンズ面と接着されるレンズ側接着部と、
    前記レンズ保持枠の少なくとも一部を覆い前記レンズ保持枠と接着される保持枠側接着部と、
    前記レンズ側接着部および前記保持枠側接着部を連結するとともに、

    前記レンズと前記レンズ保持枠とで形成される隙間の全てを覆う連結部とを備えていることを特徴とするレンズ取付シート。
  2. 請求項1に記載のレンズ取付シートにおいて、
    前記レンズ側接着部および前記保持枠側接着部は、粘着剤あるいは接着剤のいずれかが塗布されていること特徴とするレンズ取付シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレンズ取付シートにおいて、
    前記レンズ側接着部には、空気抜孔が形成されていることを特徴とするレンズ取付シート。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンズ取付シートにおいて、
    前記レンズ取付シートは、ポリエチレン系シートによって形成されていることを特徴とするレンズ取付シート。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレンズ取付シートを用いて、レンズに薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記レンズ取付シートを用いて、前記レンズをレンズ保持枠に取り付ける第1のレンズセット工程と、
    前記レンズ保持枠を蒸着装置にセットして前記レンズの片面に薄膜を形成する第1の薄膜形成工程と、
    前記レンズ取付シートを剥がし、前記レンズを前記レンズ保持枠に対して反転したのち、レンズ取付シートを用いて、前記レンズを前記レンズ保持枠に取り付ける第2のレンズセット工程と、
    前記レンズ保持枠を蒸着装置にセットして前記レンズの残る片面に薄膜を形成する第2の薄膜形成工程とを備えることを特徴とする薄膜形成方法。
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