JP2006266431A - トルクコンバータのスリーブ及びスリーブの圧接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トルクコンバータのシェルにスリーブを摩擦圧接する方法であって、該スリーブの外周面にキズを付けることなく強力に圧接することが出来る方法の提供。
【解決手段】 スリーブ穴6には芯金10を組合わせた中治具3を挿入すると共に芯金10を押下げることで内周面7をチャックする。そしてスリーブ内周面7に形成した傾斜面8には中治具3の外側に位置する外治具4の先端テーパー面12を押圧して回転する。摩擦熱にて所定の条件に達したところで、シェル1に大きな押圧力を治具側へ負荷して圧接する。
【選択図】 図1
【解決手段】 スリーブ穴6には芯金10を組合わせた中治具3を挿入すると共に芯金10を押下げることで内周面7をチャックする。そしてスリーブ内周面7に形成した傾斜面8には中治具3の外側に位置する外治具4の先端テーパー面12を押圧して回転する。摩擦熱にて所定の条件に達したところで、シェル1に大きな押圧力を治具側へ負荷して圧接する。
【選択図】 図1
Description
本発明はトルクコンバータのスリーブ及び該スリーブの圧接方法に関するものである。
トルクコンバータとは周知の通りエンジンの動力を、作動流体を媒体としてトランスミッションへ伝えることが出来る一種の継手であり、エンジンによって回されるポンプインペラ、そして該ポンプインペラの回転により送り出される作動流体の動きを受けて回るタービンランナ、さらにタービンランナから出た作動流体の向きを変えてポンプインペラへ導くステータから構成されている。
図3は一般的なトルクコンバータの断面であって、同図の(イ)はポンプインペラ、(ロ)はタービンランナ、(ハ)はステータを示している。そしてコンバータ外殻(ニ)内には作動流体が封入されており、エンジンによってフロントカバーと共にポンプインペラ(イ)が回転することにより、作動流体を媒介としてタービンランナ(ロ)が回り始め、ポンプインペラ(イ)とタービンランナ(ロ)の回転数差が大きい間は、ステータ(ハ)があることによるトルク増幅作用によってタービンランナ(ロ)は大きなトルク比で回転させられ、回転数差が小さくなるとトルク増幅作用はなくなり、流体継手としてポンプインペラ(イ)からタービンランナ(ロ)へ動力が伝えられる。そしてタービンランナ(ロ)が所定の回転速度に達したところで、ロックアップピストン(ホ)が動いてフロントカバー(ヘ)の摩擦材(ト)に圧接してコンバータ外殻(ニ)の回転は直接タービンランナ(ロ)に伝えられる。
ところで、トルクコンバータには同図に示すように、ポンプインペラ(イ)とステータ(ハ)との間にスラスト軸受け(チ)が、ステータ(ハ)とタービンランナ(ロ)との間にはスラスト軸受け(リ)が、さらにタービンランナ(ロ)とフロントカバー(ヘ)との間にもスラスト軸受け(ヌ)が介在している。
上記ステータ(ハ)にはワンウエイクラッチ(ル)が設けられていて一方向のみの回転が許容されている。すなわち、低速域ではタービンランナ(ロ)から流れ出る作動流体をポンプインペラ(イ)を回すように導く為に回転することなく停止している。すなわちステータ(ハ)のブレード内面に作動流体が当ってその流れ方向を変えることが出来る。
しかし、タービンランナ(ロ)の回転速度が高くなるとステータ(ハ)のブレード背面に当ることになってステータ(ハ)は回転する。このように、ステータ(ハ)は一方向のみの回転を行う為に上記ワンウエイクラッチ(ル)を備えていると共に、ポンプインペラ(イ)及びタービンランナ(ロ)から独立して回転する為に、間にはスラスト軸受け(チ)、(リ)が介在している。
同じくタービンランナ(ロ)の回転速度が所定の域に達してロックアップピストン(ホ)がフロントカバー(ヘ)の摩擦材(ト)に圧接するまでは、タービンランナ(ロ)とフロントカバー(ヘ)との間に速度差がある為に、間にはスラスト軸受け(ヌ)が介在している。そして、ハブ(オ)の軸穴には軸(図示なし)が嵌り、該軸はスリーブ穴(ワ)を通過してトランスミッションへ繋がっている。
ところで、トルクコンバータの中心にはスリーブ(カ)が設けられ、トランスミッション側に設けている軸穴に嵌合して支持され、回転することが出来る。同図に示すトルクコンバータでは、ポンプインペラ(イ)のシェル(ヨ)にスリーブ(カ)が溶接されている。しかし、該スリーブ(カ)はツバ(タ)を有し、該ツバ(タ)を介してシェル(ヨ)に溶接されているが、ツバ付きスリーブを成形することは容易でなくコストも高くなる。そこで、従来では溶接に代わって摩擦圧接にてスリーブ(カ)を直接シェル(ヨ)に固着する方法も採用されている。
図4は従来の摩擦圧接方法を示しているが、該スリーブ(カ)をコレット(レ)によってチャックすると共にコレット(レ)を高速回転し、圧接状態に達したところでシェル(ヨ)を押圧する。スリーブ(カ)はその外周面がコレット(レ)にてチャックされて回転するが、圧接時のコレットチャック力が圧接トルクに負けてしまい、コレット把持面とスリーブ外周面との間でスリップを発生し、その結果、十分な圧接強度が得られないと同時に、一方ではスリーブ外周面にスリップに伴うキズが発生する。
該スリーブ(カ)はトランスミッションの軸穴に嵌合し、トルクコンバータを所定の位置で回転自在に軸支する役目を果たさなくてはならず、その為にスリーブ外周面のキズは大きな問題となる。スリーブ穴(ワ)にはタービンランナ(ロ)のハブ(オ)から延びる軸が遊嵌するだけであり、多少のキズがあっても大きな問題にはならないが、スリーブ外周面に発生したキズは後加工で除去しなくてはならない。
このように、従来のスリーブの摩擦圧接方法には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、スリーブ外周面にキズを発生しないで強力な摩擦圧接を行うことが出来る圧接方法、及び外周面をチャックしないで摩擦圧接することが出来るトルココンバータのスリーブを提起する。
本発明に係るスリーブの摩擦圧接方法は、該スリーブを高速回転しながら摩擦接触し、一定の条件に達したところでシェルを押圧することにより互いに固着することが出来、基本的な動作は従来と同じである。ところが、本発明ではスリーブ外周面をチャックすることなく、多少のキズを問題にしない内周面をチャックする。しかし、スリーブの内周面の内径は外周面の外径に比較して小さく成る為に、同じ把持力では発生する回転トルクは十分でない。
そこで、本発明ではスリーブの穴に段差を設け、この段差部を傾斜面とし、該傾斜面に外治具先端を押圧する。そして、スリーブ内周面をチャックする中治具は貫通穴を有し、該貫通穴の先端部にはテーパーを形成し、該貫通穴に挿入される中治具先端をテーパーに押圧することで、該中治具を拡張してスリーブ穴をチャックする。すなわち、中治具にてスリーブ穴をチャックすると共に、スリーブ傾斜面を外治具先端で押圧することで大きな回転トルクを発生させる。
本発明はスリーブ穴に中治具を嵌めて拡張することで、内周面をチャックすることが出来る。そして、スリーブ穴には傾斜面を有す段差が形成され、この傾斜面に外治具先端を当てて押圧することが出来、スリーブ穴をチャックする上記中治具と該外治具とでスリーブとの間に滑りを発生することなく、回転させることが出来る。
この際、スリーブの外周面には治具は接触せず、その為に外周面にキズが発生することはない。そして、スリーブの先端及びシェルが圧接するに摩擦熱で十分な状態に成ったところで、大きな力で圧接されるが、外治具は傾斜面に当たっていることで、力が逃げることはなく、強力な摩擦圧接を可能とする。一方、スリーブ穴の傾斜面が外治具先端テーパー面に当ることで、該スリーブの位置決めも行われる。
図1は本発明に係るスリーブ圧接方法を示す概略図である。同図の1はシェル、2はスリーブ、3は中治具、4は外治具を夫々表している。ポンプインペラのシェル1は所定の形状に成形され、その中心に筒型のスリーブ2が載置され、該スリーブ2は治具にチャックされてシェル1と摩擦接触しながら回転する。その為に、摩擦熱にて接合面の材料が柔らかく成り、所定の条件に達したところで押圧すれば表面の酸化膜が除去されて圧接する。
ここで、摩擦圧接の原理や条件を説明することはしないが、本発明は治具にてチャックしたスリーブ2が圧接トルクに負けてスリップしないように、又スリーブ2の外周面5にキズ付かないような構造と成っている。従って、スリーブ2の外周面5ではなく、スリーブ穴内周面をチャックしている。また、スリーブ2の穴先端部には傾斜面を形成し、該傾斜面を押圧してトルクを増大する構造と成っている。
図2は上記スリーブ2を単独で表している。同図に示すようにその形状は円筒形を成し、中心穴6の先端側内周面7には段差が形成されて傾斜面8を有し、圧接側も段差が形成されて座ぐられ、外周面5は先端側がくびれて細く成っている。そして、先端部には複数の切欠き部9,9・・が等間隔で形成されている。
ところで、このスリーブ穴6に中治具3が挿入されて、外方向へ拡張することで内周面7をチャックしている。筒状の中治具3には先端にテーパーを設けて細く成っている芯金10が嵌り、該芯金10を降下することで先端テーパー11によって外径が拡張してスリーブ穴6に圧接する。しかし、該圧接力が外周面5をチャックした場合と同じであるならば、回転半径が小さい分だけ発生トルクは小さく成ってしまう。
そこで、本発明ではスリーブ穴6の先端側に形成した傾斜面8に外治具4の先端を押圧してトルクを補っている。外治具4は中治具3とは独立して上下動することが出来、先端のテーパー面12が傾斜面8に圧接することが出来、この状態で中治具3と共に外治具4が回転するならば、スリーブ2はシェル1と摩擦接触しながら回転し、スリーブ2と治具との間に滑りが発生することはない。そして、スリーブ穴の傾斜面8を押圧する外治具4にて、該スリーブ2は正しく位置決めされる。
1 シェル
2 スリーブ
3 中治具
4 外治具
5 外周面
6 穴
7 内周面
8 傾斜面
9 切欠き部
10 芯金
11 テーパー
12 テーパー面
2 スリーブ
3 中治具
4 外治具
5 外周面
6 穴
7 内周面
8 傾斜面
9 切欠き部
10 芯金
11 テーパー
12 テーパー面
Claims (2)
- トルクコンバータの回転軸となる為にシェルの中心に設けているスリーブにおいて、筒状スリーブ先端側の穴内周面には傾斜面をもって段差を形成したことを特徴とするトルクコンバータのスリーブ。
- トルクコンバータのシェルにスリーブを摩擦圧接する方法において、スリーブ穴には芯金を組合わせた中治具を挿入すると共に芯金を押下げることで内周面をチャックし、そしてスリーブ内周面に形成した傾斜面には中治具の外側に位置する外治具先端テーパー面を押圧して回転し、所定の条件に達したところで、シェルに大きな押圧力を治具側へ負荷して圧接することを特徴とするスリーブの圧接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005087542A JP2006266431A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | トルクコンバータのスリーブ及びスリーブの圧接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005087542A JP2006266431A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | トルクコンバータのスリーブ及びスリーブの圧接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006266431A true JP2006266431A (ja) | 2006-10-05 |
Family
ID=37202623
Family Applications (1)
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JP2005087542A Pending JP2006266431A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | トルクコンバータのスリーブ及びスリーブの圧接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006266431A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102862065A (zh) * | 2011-07-04 | 2013-01-09 | 加特可株式会社 | 叶轮壳体用弹簧夹头装置 |
-
2005
- 2005-03-25 JP JP2005087542A patent/JP2006266431A/ja active Pending
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CN102862065A (zh) * | 2011-07-04 | 2013-01-09 | 加特可株式会社 | 叶轮壳体用弹簧夹头装置 |
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