JP2006265771A - 縫製品及び縫製品のシームパッカリング防止方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 縫製品の縫目部分に(メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤を付与した後、熱プレス処理を行なうことを特徴とする縫製品のシームパッカリング防止方法。
【効果】 本発明によれば、セルロース系繊維だけでなく、合成繊維や動物性繊維からなる縫製品に対しても、樹脂加工液を縫製品の縫目部分に付与するという簡単な操作でシームパッカリングの発生を防止することができる。また、セルロース系繊維に対しては、アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤にポリエーテル系化合物を添加することにより、従来のセルロース繊維素反応型樹脂加工剤よりも更に高いシームパッカリング防止効果が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、縫製品のシームパッカリングを防止する方法及び該方法により得られるシームパッカリングの発生が防止された縫製品に関するものである。
衣類等の縫製品の縫い合せ部は、通常ミシンで縫製されるが、衣類を縫製した時、縫目に波打ち状の変形(凹凸)、いわゆるシームパッカリングが発生し、衣服の外観を損ねることがある。縫製時に発生したシームパッカリングは、プレス等で縫目の変形(凹凸)を伸ばして平滑にし、目立たなくすることができるが、洗濯することにより元の変形(凹凸)の状態に戻り、再びシームパッカリングが発生することがある。また、洗濯によってシームパッカリングが縫製直後の状態よりも更にひどくなる場合もある。このシームパッカリング、特に洗濯後のシームパッカリングが衣類の外観上大きな問題となっている。
洗濯によるシームパッカリングは、大別して次の2つの場合に発生する。
(1)洗濯によってミシン糸が縮む場合。
(2)縫製後のシームパッカリングを目立たなくするためにプレスやアイロンを行なうと、縫目付近の生地が無理に伸ばされた状態となり、その結果、放置や洗濯によって生地が収縮し元の状態に戻ろうとする場合。
洗濯後のシームパッカリングを防止する方法として、上記(1)による原因の対策としては、ポリエステルスパン糸やポリエステルフィラメント糸のような洗濯収縮率の少ないミシン糸を用いる方法がある。しかしながら、この方法によれば、綿糸のような洗濯収縮率の大きいミシン糸よりもシームパッカリングの発生を低減させることができるが、生地の収縮によるシームパッカリングの発生は解消できていない。
また、上記(2)による原因の対策としては、テープ状の接着剤ウェブ又は接着剤を塗布した芯地を、縫合部の生地と生地の間に装着、貼付する方法が提案されている。この方法によれば、テープ又は芯地により生地が固定され収縮しないので、洗濯によるシームパッカリングの発生を解消することができる。しかしながら、この方法は、テープ又は芯地の貼付に非常に手間が掛かり、しかもアームホールなどの縫合部が曲線となっている部位には、曲線に沿ってきれいにテープ又は芯地を貼付するのが難しく、生産性と作業性が著しく劣るという欠点がある。
その他、シームパッカリングを防止するのに有効な方法としては、加工段階では樹脂加工剤を生地に含浸後、乾燥させるだけとし、縫製後に縫製品全体を熱処理し、樹脂を反応させる、いわゆるポストキュア方式がある。しかしながら、この方法では、生地全体にあらかじめ樹脂加工剤を末反応の状態で付与しているため、生地の長期保存ができず、しかも加工や縫製段階で皺をつけると、皺が固定されて残り易いという欠点がある。
これに対して、あらかじめ生地の加工段階で熱処理まで行ない、樹脂加工剤とセルロース繊維を反応させる、いわゆるプレキュア樹脂加工法もあるが、この方法では、上記ポストキュア方式の欠点を解消することができるが、その反面シームパッカリングが目立ち、外観が著しく劣るという欠点がある。
また、特にセルロース系繊維を含有する縫製品のシームパッカリングを防止する有効な手段として、特開2004−60071号公報(特許文献1)や特開2004−100131号公報(特許文献2)にて、縫製品の縫目にセルロース繊維素反応型樹脂加工剤を付与する方法が提案されている。これらの方法は、セルロース系繊維含有構造物からなる縫製品に対しては有効であるが、更にセルロース系繊維以外のポリエステル、ナイロン等の合成繊維や、ウールや絹等の動物性繊維含有構造物からなる縫製品に対しても効果を発揮できる方法が求められていた。
特開2004−60071号公報 特開2004−100131号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、セルロース系繊維だけでなく、合成繊維や動物性繊維を用いた縫製品においてもシームパッカリングの発生を防止することのできる方法、更にはこの方法で得られたシームパッカリングの発生が防止された縫製品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、縫製品の縫目部分にアクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤、好ましくはこれらの樹脂水溶液に酸性触媒、ポリエーテル系化合物、顔料、蛍光顔料の少なくとも1種を添加した水溶液を、スプレー、ブラシ、ハケ、ローラー等を用いて付与した後、アイロン掛け等の熱プレス処理を行なうことで、縫製上がりのシームパッカリングを解消することができることを見出した。即ち、縫製後、プレス又はアイロンにより伸ばされて平らになった縫目部分の生地は、樹脂固着によって、生地が伸ばされて平らになった状態で生地形状がセットされて収縮しなくなるので、洗濯によるシームパッカリングの発生を防止することができ、更に、アクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂水溶液に、酸性触媒又はポリエーテル系化合物を添加することにより、固着した樹脂の耐水性(洗濯耐久性)を上げることができることを見出した。
上記方法によれば、生地の素材はいかなるものであっても良く、セルロース系繊維、合成繊維、動物性繊維等からなる生地及びこれら繊維の混紡品、交織品等の全ての生地に適用できる。また、セルロース系繊維に対しては、アクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂水溶液にポリエーテル系化合物を添加することにより、従来のセルロース繊維素反応型樹脂加工剤よりも更にシームパッカリング防止効果の高い加工剤が得られるものである。
従って、本発明は、
(1)縫製品の縫目部分に(メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤を付与した後、熱プレス処理を行なうことを特徴とする縫製品のシームパッカリング防止方法、
(2)(メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤とポリエステル系樹脂加工剤との混合物を付与することを特徴とする(1)の縫製品のシームパッカリング防止方法、
(3)樹脂加工剤が、更に、酸性触媒、ポリエーテル系化合物、顔料及び蛍光顔料からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする(1)又は(2)記載の縫製品のシームパッカリング防止方法、
(4)熱プレス処理が、熱プレス機械又はアイロン掛けにより行なわれることを特徴とする(1)、(2)又は(3)記載の縫製品のシームパッカリング防止方法、
(5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の縫製品のシームパッカリング防止方法により得られる縫製品
を提供する。
本発明によれば、セルロース系繊維だけでなく、合成繊維や動物性繊維からなる縫製品に対しても、樹脂加工液を縫製品の縫目部分に付与するという簡単な操作でシームパッカリングの発生を防止することができる。また、セルロース系繊維に対しては、アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤にポリエーテル系化合物を添加することにより、従来のセルロース繊維素反応型樹脂加工剤よりも更に高いシームパッカリング防止効果が得られる。
本発明のシームパッカリング防止方法は、縫製品の縫目部分に(メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤を付与した後、熱プレス処理を行なうものである。
ここで、本発明において、縫製品とは、織物、編物、不織布等の繊維構造物を製品の形状に応じて形取った複数のパーツを縫合することにより得られる製品や、1枚のパーツに連続的にステッチを施したものをいい、例えばワイシャツ、ニットシャツ、ジャンバー、コート、ジャケット、スカート、ズボン、ブラウス、セーター、カーディガン、洋服、作業着、ユニホーム、学生服、オフィスワークウェア、運動着等が挙げられる。また、これらの襟、袖、袖口、ポケット等も含まれる。
上記繊維構造物を構成する繊維としては、特に制限されないが、例えば、綿、麻等の天然セルロース繊維、レーヨン、キュプラ、ポリノジック、高強度再生セルロース繊維(テンセル等)等の再生繊維、アセテート等の半再生繊維等のセルロース系繊維だけでなく、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、ウール、絹等の動物性繊維を挙げることができ、これらの繊維は1種単独で又は2種以上を混用した混紡、交織繊維等として用いることができる。本発明においては、これらの中でも特に、セルロース繊維とポリエステルに対する効果が高いことから、綿100%品あるいはポリエステル/綿混紡品を好適に使用することができ、ポリエステル/綿混紡品においてはポリエステルの割合が0〜100質量%、特に45〜65質量%含有するものが好適に用いられる。
本発明において、縫製品の縫目とは、1枚又は複数枚の繊維構造物のパーツに連続的に施されたステッチをいい、縫糸が繊維構造物の上下で交錯を繰り返して形成する直線状や曲線状の繰り返し構造を有する。具体的には、繊維構造物のパーツどうしを固定するための縫目(並縫、返し縫等)、縫い代の始末のための縫目(割伏せ縫、折り伏縫、千鳥がけ、穴かがり等)、装飾目的の飾り縫いの縫目等が含まれる。縫糸としては、ポリエステルスパン糸やポリエステルフィラメント糸のような洗濯収縮率の少ないミシン糸を用いる方が好ましいが、綿糸のような洗濯収縮率の大きいミシン糸を用いても、本発明の方法によれば、シームパッカリングの発生を低減させることができる。
本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂は、エステル基を持つアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを有する重合物であって、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを単独で重合した重合物、或いは(メタ)アクリル酸エステルとアクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチレン等の他のモノマーとを共重合させて得られる共重合物等、(メタ)アクリル酸エステル基含有高分子であればいずれのものでも良いが、ガラス転移点(Tg)が高く(10℃以上、特に20〜80℃が好ましい。)、硬い皮膜を形成するものが好ましい。共重合物としては、例えば(メタ)アクリル・スチレン共重合物、(メタ)アクリル・アクリロニトリル共重合物、(メタ)アクリル・酢酸ビニル共重合物、(メタ)アクリル・酢酸ビニル・エチレン共重合物等が挙げられるが、これらの中でも特に、ガラス転移点が高い点及び塗布跡が目立たないという点から(メタ)アクリル・スチレン共重合樹脂が好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。これらの樹脂のガラス転移点(Tg)は、上記と同様な理由から、10℃以上、特に20〜80℃であることが好ましい。
本発明においては、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂とポリエステル系樹脂とを混合して使用することが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル系樹脂は特にセルロース系繊維に対する接着性が良く、ポリエステル系樹脂は特にポリエステル・ナイロン・アクリル等の合成繊維に対する接着性が良いので、両者の相乗作用によって各種繊維の混紡品・交織品に対する高いパッカリング防止効果を得ることができる。この場合、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂とポリエステル系樹脂の混合比は、生地を構成している繊維の混合割合に応じて適宣選択すればよい。
(メタ)アクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂は、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等に溶解又は分散させた樹脂加工剤として用いることが好ましい。この場合、上記樹脂の使用量は、固形分換算で5〜25質量%が好ましく、より好ましくは10〜20質量%である。使用量が多すぎると塗布部の風合が硬くなったり、塗布跡が目立つ場合があり、少なすぎるとパッカリング防止効果が弱くなる場合がある。
本発明で使用される樹脂加工剤には、樹脂加工剤の硬化を促進し、耐水性を上げるために酸性触媒を添加することができる。この酸性触媒としては、例えば、ホウ弗化亜塩、ホウ弗化マグネシウム等のホウ弗化化合物、燐酸、塩酸、ホウ酸等の無機酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸等の有機酸などが挙げられる。触媒の添加量は、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂(樹脂全質量)に対して2〜15質量%が好ましく、より好ましくは4〜8質量%である。
また、本発明の樹脂加工剤には、固着した樹脂の耐水性(洗濯耐久性)を上げるためにポリエーテル系化合物を添加することができる。ポリエーテル系化合物とは、ポリエーテル構造を持った高分子、界面活性剤等のことで、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド及びそれらの誘導体が挙げられる。誘導体としては代表的なものとして、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ポリエーテル系化合物の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂(樹脂全質量)に対して1〜35質量%が好ましく、より好ましくは15〜25質量%である。使用量が多すぎると塗布跡(シミ)が目立つ場合があり、少なすぎるとパッカリング防止効果が弱くなる場合がある。特に、セルロース系繊維含有構造物からなる製品に対して使用する場合、ポリエーテル系化合物を併用することでパッカリング防止効果が飛躍的に高くなる。従来のセルロース繊維素反応型樹脂加工剤を用いた場合よりも高いシームパッカリング防止効果を得ることができるものである。
更に、本発明の樹脂加工剤には、縫製品の縫目部分に樹脂加工剤を付与した後の熱プレス処理による樹脂付与部分の白度低下や色相変化を防止するために、必要に応じて顔料、蛍光顔料を添加することができる。
樹脂加工剤を付与する方法としては、ハケ、ブラシ、ローラー、注射器等で付与する方法、或いはスプレー法がある。スプレー法は、トリガータイプの容器、エアゾールタイプの容器等を用いて樹脂加工剤を噴霧する方法である。
樹脂加工剤を付与する範囲は、縫製後のシームパッカリングの発生状況によって適宣選択すれば良いが、縫目が直線上の場合は、縫目に沿って縫目の左右各2〜10mm、特に3〜7mm、全巾で4〜20mm、特に6〜14mmの範囲に付与するのが好ましい。
樹脂加工剤の付与量は、特に限定されるものではなく、縫製品を構成している繊維構造物に応じて適宣選択すれば良いが、繊維構造物の質量に対して、樹脂固形分として5〜25質量%、特に10〜20質量%の範囲が好ましい。付与量が多すぎると塗布部の風合が硬くなったり、塗布跡が目立つ場合があり、少なすぎるとパッカリング防止効果が弱くなる場合がある。
上記樹脂加工剤を付与後、縫製品の縫目に沿って、乾燥と熱処理を行なう。
樹脂加工剤付与後の乾燥は、自然乾燥や熱風乾燥を行なえば良いが、プレス又はアイロンで乾燥と熱処理を同時に行なうこともできる。プレス又はアイロン掛けにより縫製で生じたシームパッカリングを伸ばして平滑にすると同時に、熱処理を行なって樹脂加工剤を固着させて、伸ばした平滑な状態で生地の形態を安定化させる。
熱処理はアイロン掛けでも可能であるが、アイロン掛けの場合は念入りに行なう必要があり、熱処理の方式としては、圧力をかけて縫製で生じたシームパッカリングを伸ばすことができるプレス方式が望ましい。
熱処理条件として、熱処理温度と時間は、使用する樹脂加工剤に応じて適切な温度と時間を選択すれば良いが、温度は140〜170℃、特に150〜160℃の範囲が好ましく、時間は15秒以上、特に20秒以上が好ましく、60秒以下、特に40秒以下とすることが好ましい。
プレスの場合のプレス圧力は、1.0kgf/cm2以上、特に1.5kgf/cm2以上が好ましい。プレス圧力の上限は特に制限されず、高ければ高いほど良いが、通常、3kgf/cm2以下、特に4kgf/cm2以下である。
本発明によれば、縫製品の縫目にアクリル酸エステル系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂加工剤を付与し、その後樹脂加工剤を付与した部分にプレス又はアイロン掛けを行ない、縫製で生じた縫目の凹凸(シームパッカリング)を伸ばして平滑にすると同時に、付与した樹脂加工剤を反応させるための熱処理を行なうという簡単な操作で、効果的にシームパッカリングを防止することができる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
生地としてポリエステル/綿=65質量%/35質量%の混紡糸を使い、平織(経糸が50S、密度148本/インチ、緯糸が80S/2、密度70本/インチ)のプレキュア樹脂加工品を用いて、一般的なシャツの縫製工程に従って、ポケット部を縫着した上前身頃のパーツを作成した。
市販の小型ハケを使って、図1に示すポケット部の縫目に沿って縫目の左右各5mm、合わせて1cmの巾で樹脂加工剤を塗布した。
樹脂加工剤は表1に示した樹脂処方の薬剤に水を加え、100mlに調製した。
Figure 2006265771
※1;ユニケンゾール AK317(アクリル・スチレン共重合樹脂、固形分50質量%、Tg30℃、ユニオン化学工業製)
※2;プラスコート RZ570(水溶性ポリエステル樹脂、固形分25質量%、Tg60℃、互応化学工業製)
樹脂加工剤を塗布後、自然乾燥させ、平板プレス(神戸プレス製)を用いて、温度160℃、時間30秒、プレス圧力2.0kgf/cm2の条件でプレスした。
プレス後の上前身頃を洗濯して、洗濯前後のポケット部のシームパッカリングを判定した。判定はAATCC 88−B−1984法に準拠して行い、縫い目5段階レプリカ(5級:最も良好〜1級:最も不良)により目視評価した。結果を表3に示す。
[比較例1]
表2に示す従来のセルロース繊維用樹脂加工液を使用した以外は、実施例1と同様の方法で処理し、パッカリング防止効果を判定した。結果を表3に示す。
Figure 2006265771
※1;リケンレジンLNB20(繊維素反応型N−メチロール樹脂、固形分40質量%、三木理研工業製)
※2;ホウ弗化亜鉛水溶液(濃度45質量%、森田化学製)
[比較例2]
生地として実施例1と同様のものを使用し、ポケット部の縫目に樹脂加工剤を塗布せず実施例1と同じ条件でプレスした上前身頃を作成した。実施例1と同様にパッカリング防止効果を判定し、結果を表3に示す。
Figure 2006265771
洗濯方法:JIS L1096 103法(家庭洗濯)、タンブル乾燥
実施例1は、比較例1及び比較例2の樹脂加工剤塗布なしのものよりもパッカリング等級値がかなり高くなり、シームパッカリングが発生し難く、良好な結果となった。
[実施例2]
生地として綿100%平織(経糸が50S、密度148本/インチ、緯糸が80S/2、密度70本/インチ)のプレキュア樹脂加工品を用いた以外は、実施例1と同様の方法で処理し、パッカリング防止効果を判定した。結果を表5に示す。
樹脂加工剤は表4に示した樹脂処方の薬剤に水を加え、100mlに調製した。
Figure 2006265771
※1;ユニケンゾールAP694(アクリル酸エステル共重合体、固形分45質量%、Tg 24℃、ユニオン化学工業製)
※2;PEG20000(ポリエチレングリコール、平均分子量20,000、三洋化成工業製)
[比較例3]
生地として実施例2のものを、加工液は比較例1の表2に示す従来のセルロース繊維用樹脂加工液を使用し、それ以外は実施例1と同様の方法で処理し、パッカリング防止効果を判定した。結果を表5に示す。
[比較例4]
生地として実施例2と同様のものを使用し、ポケット部の縫目に樹脂加工剤を塗布せず同じ条件でプレスした上前身頃を作成した。実施例1と同様にパッカリング防止効果を判定し、結果を表5に示す。
Figure 2006265771
洗濯方法:JIS L1096 103法(家庭洗濯)、タンブル乾燥
実施例2は、比較例3よりもパッカリング等級値が高くなり、塗布なしの比較例4のものよりもパッカリング等級値がかなり高くなり、パッカリングが発生し難く、良好な結果となった。
ポケット部を縫着した上前身頃のパーツを示した図である。
符号の説明
1 上前身頃
2 ポケット部
3 縫目

Claims (5)

  1. 縫製品の縫目部分に(メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤及び/又はポリエステル系樹脂加工剤を付与した後、熱プレス処理を行なうことを特徴とする縫製品のシームパッカリング防止方法。
  2. (メタ)アクリル酸エステル系樹脂加工剤とポリエステル系樹脂加工剤との混合物を付与することを特徴とする請求項1記載の縫製品のシームパッカリング防止方法。
  3. 樹脂加工剤が、更に、酸性触媒、ポリエーテル系化合物、顔料及び蛍光顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の縫製品のシームパッカリング防止方法。
  4. 熱プレス処理が、熱プレス機械又はアイロン掛けにより行なわれることを特徴とする請求項1、2又は3記載の縫製品のシームパッカリング防止方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の縫製品のシームパッカリング防止方法により得られる縫製品。
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