JP2006265725A - 耐食性が改善されたジルコニウム合金および耐食性が改善されたジルコニウム合金の製造方法 - Google Patents

耐食性が改善されたジルコニウム合金および耐食性が改善されたジルコニウム合金の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】改良された合金化学により耐食性が改善されたジルコニウム基合金を提供すること。
【解決手段】0.2〜1.5重量%のニオブと、0.01〜0.45重量%の鉄と、0.02〜0.45重量%のスズ、0.05〜0.5重量%のクロム、0.02〜0.3重量%の銅、0.1〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01〜0.1重量%のニッケルからなる群から選択される少なくとも2つの追加の合金元素と、残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと含むジルコニウム基合金。
【選択図】図1A

Description

本発明は、一般的に、核燃料原子炉アセンブリで使用するためのストリップおよび管の形成に使用可能なジルコニウム基合金およびその製造方法に関する。特に、本発明は、高温下の水系原子炉内で改善された耐食性を示すジルコニウム基合金と、中間焼なまし温度を低下させることにより耐食性を増大させる合金の形成方法とに関する。さらに本発明は、溶接部の耐食性を改善するために合金化元素のクロムの添加を含むジルコニウム基合金に関する。
[関連出願への相互参照]
本出願は、2004年3月23日付けで出願された米国仮特許出願第60/555,600号、ならびに2004年4月22日付けでそれぞれ出願された米国仮特許出願第60/564,416号、同第60/564,417号および同第60/564,469号からの優先権を主張し、これらの全ての開示は参照によって本明細書中に援用される。
加圧水型原子炉および沸騰水型原子炉などの原子炉の開発において、燃料設計によって、被覆材(cladding)、グリッド、導管などの全ての燃料構成要素に対して著しく増大した要求が課せられる。米国特許第4,649,023号(Sabolら)明細書において教示されるように、このような構成要素は、従来、商業上ZIRLOと呼ばれるジルコニウム基合金である耐食性合金から製造され、該合金は、約0.5〜2.0重量%のNbと、0.9〜1.5重量%のSnと、Mo、V、Fe、Cr、Cu、NiまたはWから選択される0.09〜0.11重量%の第3の合金化元素とを含有し、残部がZrである。該特許には、約0.25重量%までの第3の合金化元素を含有する組成物も教示されているが、約0.1重量%が好ましい。Sabolらの「高燃焼度のための被覆材合金の開発(Development of a Cladding Alloy for High Burnup)」、Zirconium in the Nuclear Industry : Eighth International Symposium, L. F. Van Swan and C. M. Eucken, Eds., American Society for Testing and Materials, ASTM STP 1023, Philadelphia, 1989. pp. 227-244には、ジルカロイ−4と比較して改善されたZIRLO(0.99重量%のNb、0.96重量%のSn、0.10重量%のFe、残部は主にジルコニウム)の耐食性が報告された。
このような炉心の構成要素には、より長い要求滞留時間およびより高い冷却材温度(いずれも、合金腐食の増大を引き起こす)の形で、増大した要求が存在している。これらの増大した要求は、腐食および水素化に対する改善された耐性、ならびに適切な加工性および機械特性を有する合金の開発を促している。
ジルコニウム合金における水系腐食は複雑な多段階プロセスである。原子炉内の合金の腐食は、腐食プロセスの各段階に影響を与え得る強い放射線場の存在によって、さらに複雑になる。酸化の初期段階では、薄く緻密な黒色酸化物膜が生じ、これは保護性であり、更なる酸化を妨害する。この緻密なジルコニア層は、高温高圧において通常安定である正方晶結晶構造を示す。酸化が進行するにつれて、酸化物層内の圧縮応力を金属基板内の引張り応力によって相殺することができなくなり、酸化物は遷移を受ける。この遷移が生じてしまうと、酸化物層の一部だけが保護性のまま残る。次に、変化した酸化物の下方で緻密な酸化物層が再生される。新しい緻密な酸化物層は、多孔質酸化物の下で成長する。ジルコニウム合金における腐食は、この成長および遷移の反復プロセスによって特徴付けられる。最終的には、このプロセスは、非保護性の多孔質酸化物の比較的厚い外側層をもたらす。ジルコニウム合金における腐食プロセスについての様々な研究がなされている。これらの研究は、照射された燃料棒の被覆材上の酸化物の厚さの現場計測から、十分に制御された実験室条件下でジルコニウム合金上に形成される酸化物の詳細なミクロキャラクタリゼーションまでに及んでいる。しかしながら、ジルコニウム合金の原子炉内腐食は、極めて複雑なマルチパラメータのプロセスである。単一の理論では、今のところまだそれを完全に定義することはできない。
腐食は、水酸化リチウムの存在下で加速される。加圧水型原子炉(PWR)の冷却材はリチウムを含有するので、酸化物層中のリチウムの濃縮による腐食の加速は、回避されなければならない。米国特許におけるいくつかの開示、米国特許第5,112,573号明細書および同第5,230,758号明細書(いずれもFosterら)には、それまでのZIRLO組成物と同様の耐食性を保持しながらより経済的に製造され、より容易に制御された組成を提供する改善されたZIRLO組成物が教示された。それは、0.5〜2.0重量%のNbと、0.7〜1.5重量%のSnと、0.07〜0.14重量%のFeと、0.03〜0.14重量%のNiおよびCrのうちの少なくとも1つとを含有し、残部はZrであった。この合金は、15日間の520℃の高温水蒸気で、633mg/dm以下の重量増加を示した。米国特許第4,938,920号明細書(Garzarolli)は、0〜1重量%のNbと、0〜0.8重量%のSnと、鉄、クロムおよびバナジウムから選択される少なくとも2つの金属とを有する組成物を教示する。しかしながら、Garzarolliは、ニオブおよびスズの両方、一方のみまたは他方のみを有する合金を開示していない。
「ZIRLOおよびジルカロイ−4の原子炉内腐食性能(In-Reactor Corrosion Performance of ZIRLO and Zircaloy-4)」、Zirconium in the Nuclear Industry : Tenth International Symposium, A. M. Garde and E. R. Bradley Eds., American Society for Testing and Materials, ASTM STP 1245, Philadelphia 1994, pp. 724-744においてSabolらは、改善された腐食性能に加えて、ZIRLO材料は、ジルカロイ−4よりも大きい寸法安定性(特に、照射クリープおよび照射成長)も有することを実証した。
つい最近になって、米国特許第5,560,790号明細書(Nikulinaら)は、微細構造がZr−Fe−Nb粒子を含有する、高スズ含量を有するジルコニウム系材料を教示した。合金組成物は、0.5〜1.5重量%のNbと、0.9〜1.5重量%のSnと、0.3〜0.6重量%のFeと、少量のCr、C、OおよびSiとを含有し、残部がZrであった。米国特許第5,940,464号明細書(Mardonら)では、0.8〜1.8重量%のNb、0.2〜0.6重量%のSn、および0.02〜0.4重量%のFeの低スズ組成を有し、炭素含量30〜180ppm、ケイ素含量10〜120ppm、および酸素含量600〜1800ppmであり、残部がZrである、核燃料被覆材または組立導管の全体または外側の部分を形成するためのジルコニウム合金管が教示された。Mardonらは、広範囲のSn対Fe含量を教示した。すなわち、0.2重量%のSnではFeは0.2重量%〜0.4重量%であり、0.6重量%のSnではFeは0.2重量%〜0.4重量%であり、Snの好ましい範囲は、0.25重量%〜0.35重量%であり、Feの好ましい範囲は、0.2重量%〜0.3重量%である。
これらの改良されたジルコニウム系組成物は、改善された耐食性ならびに改善された加工特性を提供すると主張されているが、経済的な側面によって、原子力発電所の運転は、より高い冷却材温度、より高い燃焼度、冷却材中のより高い濃度のリチウム、より長いサイクル、およびより長い炉心内滞留時間に駆り立てられており、これは被覆材の腐食性能の増大をもたらす。燃焼度が70,000MWd/MTUに近づき、そして越えるにつれて、この傾向が継続すると、ジルコニウム基合金の腐食特性の更なる改善が必要とされるであろう。本発明の合金はこのような耐食性を提供する。
耐食性を増大させるもう1つの可能性のある方法は、合金自体の形成方法による。合金元素を管またはストリップに形成するために、従来、インゴットは真空溶融およびβ焼入れされた後、抽伸(reduction)、中間焼なましおよび最終焼なましの試練(gauntlet)を介して合金に形成され、少なくとも1つの中間焼なましのための中間焼なまし温度は、通常、1105°Fよりも高い。米国特許第4,649,023号(Sabolら)では、インゴットはβ焼入れ後に管に押出しされ、β焼なましされた後、代替的にピルガーミル(pilger mill)内で冷間加工され、そして少なくとも3回中間焼なましされる。広範囲の中間焼なまし温度が開示されるが、第1の中間焼なまし温度は好ましくは1112°Fであり、続いて、その後の中間焼なまし温度は1076°Fである。β焼なまし工程は、好ましくは約1750°Fの温度を用いる。米国特許第5,230,758号において、3つの中間焼なまし温度はそれぞれ、好ましくは、1100°F、1250°Fおよび1350°Fであった。米国特許第5,887,045号(Mardon)は、1184°F〜1400°Fの間で実行される少なくとも2つの中間焼なまし工程を有する合金形成方法を開示する。しかしながら、中間焼なまし温度を耐食性に結びつける試みは成されなかった。
原子炉における更なる問題点は、核燃料アセンブリにおいて用いられる溶接部の腐食である。典型的な燃料棒内には、核燃料ペレットが被覆材内に配置され、これは、エンドキャップが被覆材に溶接されるように、被覆材の両端でエンドキャップによって封入される。しかしながら、エンドキャップを被覆材に結合させる溶接部は、一般に、被覆材自体よりもさらに大きな程度、通常は非溶接金属の2倍の腐食を示す。溶接部の急速な腐食は、非溶接材料の腐食よりも安全性に関してさらに大きいリスクを引き起こし、その保護はこれまでは無視されてきた。さらに、グリッドは多くの溶接部を有し、構造上の完全性は適切な溶接部耐食性に依存する。
従って、当該分野で公知の合金に対して改善された耐食性を示す新規のジルコニウム合金と、被覆材上にエンドキャップを保持するため、およびグリッドストラップを接合するための、増大した耐食性を同様に示す改善された溶接部とに対する必要性が継続して残っている。
従って、本発明の目的は、改良された合金化学により耐食性が改善されたジルコニウム合金と、改善された溶接部耐食性と、合金形成の間の低い中間焼なまし温度を有する合金の改善された形成方法とを提供することである。
本発明の更なる目的は、原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム基合金であって、0.2〜1.5重量%のニオブと、0.01〜0.45重量%の鉄と、0.02〜0.45重量%のスズ、0.05〜0.5重量%のクロム、0.02〜0.3重量%の銅、0.1〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01〜0.1重量%のニッケルから選択される少なくとも2つの追加の合金元素と、残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムとを含むジルコニウム基合金を提供することである。
本発明の更なる目的は、原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム基合金であって、0.4〜1.5重量%のニオブと、0.4〜0.8重量%のスズと、0.05〜0.3重量%の鉄と、残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムとを含むジルコニウム基合金を提供することである。
本発明の更なる目的は、増大した溶接部耐食性を特徴とするジルコニウム基合金を提供することであり、増大した溶接部耐食性は、0.05〜0.5重量%のクロムの添加から得られる。
本発明の更なる目的は、ジルコニウム合金の形成方法であって、ジルコニウム合金を更なる処理用の材料に鍛造する工程と、前記材料をβ焼入れする工程と、前記材料の押出しまたは前記材料の熱間圧延により前記材料を形成する工程と、1つまたは多数の冷間加工工程により材料を冷間加工する工程であって、冷間加工工程が、前記材料を冷間圧延(cold milling)することと、960°F〜1070°Fの中間焼なまし温度において前記材料を焼なましすることとを含む、冷間加工する工程と、前記材料を仕上げる工程とを含む、ジルコニウム合金の形成方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、0.2〜1.5重量%のニオブと、0.01〜0.45重量%の鉄と、0.02〜0.8重量%のスズ、0.05〜0.5重量%のクロム、0.02〜0.3重量%の銅、0.1〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01〜0.1重量%のニッケルから選択される少なくとも1つの追加の合金元素と、残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムとを含むジルコニウム基合金であって、少なくとも1つの他の元素と共に、前記ジルコニウム合金を更なる処理に好適な材料に鍛造する工程と、前記材料をβ焼入れする工程と、前記材料の押出しまたは前記材料の熱間圧延により前記材料を形成する工程と、1つまたは多数の抽伸工程により前記材料を冷間加工する工程であって、抽伸工程が、材料を冷間抽伸することと、960°F〜1070°Fの中間焼なまし温度において前記材料を焼なましすることとを含む、冷間加工する工程と、前記材料を仕上げる工程とを含む方法から製造されるジルコニウム基合金を提供することである。
本発明の合金から被覆材、ストリップ、管または当該技術分野において公知である同様の物体を形成する一連の工程は、図1に示される。被覆管を作るために、図1Aに示されるように、真空溶融インゴットまたは当該技術分野において公知の他の同様の材料から、複合的なジルコニウム基合金を製造した。好ましくは、インゴットを特定の量の合金化元素と共にスポンジジルコニウムから真空アーク溶融した。次にインゴットを材料に鍛造し、その後β焼入れした。β焼入れは、通常、材料(ビレットとしても知られる)を、およそ1273K〜1343Kの間であるそのβ温度まで加熱することによって行なわれる。焼入れは、一般に、材料を水により急速に冷却することからなる。β焼入れの後、押出しが行われる。その後、方法は、複数の冷間抽伸工程による内管−外管(tube-shell)の冷間加工を、設定温度における一連の中間焼なましと交互に含む。冷間抽伸工程は、好ましくは、ピルガーミルにおいて行なわれる。中間焼なましは、960°F〜1105°Fの範囲内の温度で実行される。材料は、任意で、最終冷間圧延の前に再度β焼入れされ、それから物品に形成されてもよい。
管では、押出し後のより好ましい一連の事象は、ピルガーミルにおける材料の最初の冷間抽伸と、約1030°F〜1105°Fの温度での中間焼なましと、第2の冷間抽伸工程と、約1030°〜1070°Fの温度範囲内の第2の中間焼なましと、第3の冷間抽伸工程と、約1030°F〜1070°Fの温度範囲内の第3の中間焼なましとを含む。第1の中間焼なましの前の抽伸工程は、管抽伸押出し(TREX)であり、好ましくは、管を約55%抽伸させる(reducing the tubing about 55%)。その後に続く抽伸は、好ましくは、管を約70〜80%抽伸させる。中間焼なまし中の材料の温度は、直接測定可能であることに注意されたい。
ピルガーミルにおける各抽伸パスは、形成中の材料を少なくとも51%抽伸するのが好ましい。次に、材料は、好ましくは、最終の冷間抽伸を経る。材料は、約800°F〜1300°Fの温度における最終焼なましによってさらに処理されてもよい。
ストリップを作るために、真空溶融インゴットまたは当該技術分野において公知の他の同様の材料から複合的なジルコニウム基合金(compositional zirconium based alloys)を製造した。インゴットを好ましくは、特定の量の合金化元素と共にスポンジジルコニウムからアーク溶融した。次にインゴットを矩形断面の材料に鍛造し、次いでβ焼入れした。その後、図1Bに示されるような方法は、β焼入れの後の熱間圧延工程と、1つまたは複数の冷間圧延工程および中間焼なまし工程による冷間加工とを含み、中間焼なまし温度は、960°F〜1105°Fの温度で行なわれる。次に材料は、好ましくは、最終パスおよび焼なましを経て、最終焼なまし温度は、約800°F〜1300°Fの範囲内である。
合金ストリップを作るためのより好ましい手順は、約1030°〜1070°Fの範囲内の中間焼なまし温度を含む。さらに、ミルにおけるパスは、好ましくは、形成中の材料を少なくとも40%抽伸させる。
耐食性は、焼なましのうちの少なくとも1つに対して、1105°Fよりも高い典型的な従来の焼なまし温度とは対照的に、一貫して960°F〜1105°Fの範囲内で、最も好ましくはおよそ1030°F〜1070°Fの中間焼なまし温度を用いて改善されることが分かった。図2〜図6に示されるように、680°F水オートクレーブ中の腐食について本発明の一連の好ましい合金の実施形態を試験し、重量増加を測定した。合金X1、X4、X5およびX6として示される本発明の合金の好ましい実施形態から管材料を製造し、680°F水オートクレーブ内に配置した。100日間、データを入手した。長期間の曝露に対して680°F水オートクレーブ内で測定した耐食性が、原子炉内に置かれた同様の合金の耐食性データと相関することは、これまでに分かっている。Sabolらの「ZIRLOおよびジルカロイ−4の原子炉内腐食性能(In-Reactor Corrosion Performance of ZIRLO and Zircaloy-4)」、Zirconium in the Nuclear Industry : Tenth International Symposium, ASTM STP 1245, 1994, pp. 724-744を参照されたい。以下にさらに議論されるこれらの実施形態の好ましい組成は表1に示される。組成の好ましい範囲は表2に示される。
Figure 2006265725
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腐食/酸化に対する中間焼なまし温度の影響を評価するために、標準ZIRLOならびに合金X1、X4およびX5の管を1030°Fおよび1085°Fの中間焼なまし温度で処理した。重量増加をある期間にわたって測定することによって、本発明の合金を耐食性について試験した。ここで、重量増加は、主に、腐食プロセス中に生じる酸素の増加(重量増加に対する水素取り込みの寄与は比較的小さく、無視することができる)に起因する。一般に、腐食関連の重量増加は急速に始まり、その後、時間の経過とともに速度は減少する。この初期の腐食/酸化プロセスは、遷移前(pre-transition)腐食と呼ばれる。一定の期間の後、腐食速度は、時間とともにほぼ直線的に増大する。この腐食/酸化段階は、遷移後(post-transition)腐食または急速腐食と呼ばれる。期待され得るように、耐食性がより大きい合金は、遷移前および遷移後の段階においてより低い腐食速度を有する。
図2〜図6は、680°F水腐食試験データを示す。図2〜図6において分かるように、1030°Fの中間焼なまし温度で処理した管に関連する重量増加は、より高い中間焼なまし温度で処理したストリップの場合よりも少なかった。さらに、図3〜図6の合金X1、X4、X5およびX6の重量増加は、図2のZIRLOの重量増加よりも少なかった。このように、改良された合金組成物およびより低い中間焼なまし温度は重量増加の減少を示し、重量増加の減少は耐食性の増大と相関するので、耐食性の増大は、本発明の改良された合金組成物およびより低い中間焼なまし温度と直接相関する。合金の化学配合は耐食性の増大と相関する。図2〜図6に示される680°F水オートクレーブ試験からの重量増加は全て、遷移前の段階にある。中間焼なまし温度の低下による680°F水オートクレーブの腐食重量増加における改善は図2〜図6を考慮すると小さいように見えるが、これらのZr−Nb合金の第2段階の粒子の原子炉内沈殿と、より薄い酸化物の厚さに起因する、より低い酸化物の伝導性からのサーマルフィードバックとのために、原子炉内耐食性の改善は、680°F水オートクレーブデータが示すよりも高いことが期待される。このような第2段階の粒子沈殿は原子炉内のみで生じ、オートクレーブ試験では生じない。
遷移後腐食における中間焼なまし温度の影響を評価するために、図7〜図11に示されるように、800°F水蒸気オートクレーブ試験を行った。遷移後腐食を達成するために十分な時間、試験を行った。遷移後腐食速度は、一般に、約80mg/dmの重量増加の後に始まる。1030°Fおよび1085°Fの中間焼なまし温度を用いて、合金X1、X4、X5およびZIRLOを処理した。1030°Fおよび1105°Fの中間焼なまし温度を用いて合金X6の管を処理した。管を約110日間の間、800°F水蒸気オートクレーブ内に配置した。図7〜図12は、1030°Fの中間焼なまし温度で処理した合金の遷移後の重量増加が、1085°Fまたは1105°Fのより高い温度で処理した合金材料の場合よりも少ないことを示す。さらに、図8〜図11の合金X1、X4、X5およびX6の重量増加は、図7に示される従来開示されたZIRLOの重量増加よりも少ない。従って、低い中間焼なまし温度は、被覆材またはグリッドを腐食から保護することにより安全性において著しい利点を提供し、コスト面では燃料アセンブリの交換をあまり頻繁に行なわなくてよく、そして効率面では腐食がより少ない被覆材は燃料棒のエネルギーを冷却材により良く伝達するため、従来技術に対して実質的な改善が提供される。
968°Fおよび1112°Fの中間焼なまし温度でZIRLOストリップを処理した。重量増加をある期間にわたって測定することによって、耐食性について材料を試験した。ここで重量増加は、主に、腐食プロセス中に生じる酸素の増加(重量増加に対する水素取り込みの寄与は比較的小さく、無視することができる)に起因する。968°Fの中間焼なまし温度および1112°Fの最終焼なまし温度で低温ストリップを処理した。1112°Fの中間焼なまし温度および1157°Fの最終焼なまし温度で標準ストリップを処理した。図12は、低温処理された材料が、高温処理された材料よりも著しく低い腐食/酸化を表すことを示す。
本発明のジルコニウム合金は、新しい合金の組み合わせの化学によって改善された耐食性を提供する。合金は、一般に、水系原子炉における被覆材(燃料ペレットを格納する)およびストリップ(スペーシング燃料棒用のストリップ)に形成される。合金は、一般に、0.2〜1.5重量%のニオブと、0.01〜0.45重量%の鉄と、0.02〜0.8重量%のスズ、0.05〜0.5重量%のクロム、0.02〜0.3重量%の銅、0.1〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01〜0.1重量%のニッケルからなる群からの少なくとも1つの追加の合金元素とを含む。合金の残部は、少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムである。不純物は、約900〜1500ppmの酸素を含有し得る。
一般に、本発明の好ましい実施形態は、ニオブ、鉄およびジルコニウムに加えて、少なくとも2つの追加の合金化元素を選択する。ただ1つの追加の合金化元素が選択される場合、追加の合金は多分スズであり、ニオブおよびスズの総量が1重量%よりも大きくなければならない。ここで、スズは0.4〜0.8重量%であり、好ましくは、0.6〜0.7重量%である。
本発明の第1の実施形態は、約0.6〜1.5重量%のNbと、0.05〜0.4重量%のSnと、0.01〜0.1重量%のFeと、0.02〜0.3重量%のCuと、0.1〜0.3重量%のVと、0.0〜0.5重量%のCrと、少なくとも97重量%の、不純物を含有するZrとを有するジルコニウム合金であり、以下では、合金X1と表す。この実施形態およびこれに続く全ての実施形態は、ニッケル、クロム、炭素、ケイ素、酸素などの追加のその他の構成元素を0.50重量%以下、好ましくは0.30重量%以下で有するべきであり、残部はZrである。クロムは、任意で合金X1に添加される。クロムが合金X1に添加されると、合金は以下において合金X1+Crと表される。
合金X1合金の好ましい組成は、約1.0%のNb、0.3%のSn、0.05%のFe、0.18%のV、0.12%のCuおよび少なくとも97%のZrである合金の重量パーセント範囲を有する。合金X1+Crの好ましい組成は、約1.0%のNb、0.3%のSn、0.05%のFe、0.18%のV、0.12%のCu、0.2%のCrおよび少なくとも97%のZrである合金の重量パーセント範囲を有する。
合金X1を管に加工し、その腐食速度を、ZIRLO型合金およびZr−Nb組成を含み、同様に管に加工された一連の合金の腐食速度と比較した。特に、0.89重量%のNb、0.94重量%のSn、0.09重量%のFe、残りの量のZrを有する代表的な合金をZIRLO 1と表し、0.97重量%のNb、0.97重量%のSn、0.11重量%のFe、残りの量のZrを有する代表的な合金をZIRLO 2と表し、0.9重量%のNb、0.02重量%のFe、残りの量のZrを有する代表的な合金をZr−Nb 1と表し、かつ0.97重量%のNb、0.05重量%のFeおよび残りの量のZrを有する代表的な合金をZr−Nb 2と表わす。
800°Fおよび932°Fの水蒸気オートクレーブ試験を用いて、遷移後腐食速度を比較した。表3に示されるように、使用した合金X1の組成は、0.97重量%のNb、0.29重量%のSn、0.05重量%のFe、0.17重量%のV、0.17重量%のCuおよび少なくとも97重量%のZrを有する上記の好ましい実施形態であった。
Figure 2006265725
結果は、本発明の合金X1で製造した製品では、ZIRLOとは対照的に著しく高い耐食性を示す。さらに、合金X1の結果は、一般のニオブ−鉄含有合金のものと同様である。合金X1の腐食速度は、800°FにおいてZr−Nb合金の腐食速度よりもわずかに低く、Zr−Nb合金の932°Fにおける腐食速度は、合金X1の腐食速度よりもわずかに低い。
さらに、合金X1、ZIRLO 1およびZIRLO 2の管を、約250日の期間、長期間680°F水オートクレーブ内に配置した。合金X1は、合金X1の第1の好ましい実施形態であり、これは、0.97重量%のNb、約0.29重量%のSn、約0.05重量%のFe、約0.18重量%のV、約0.17重量%のCuおよび少なくとも97重量%のZrを有する。ZIRLO 1は、0.89重量%のNb、0.94重量%のSn、0.09重量%のFeを含み、残部はZrである。そして、ZIRLO 2は、0.97重量%のNb、0.97重量%のSn、0.11重量%のFeを含み、残部がZrである。重量増加について管を測定した。重量増加は主に、腐食プロセス中に生じる酸素の増加に起因する。図13に示されるように、合金X1は、遷移前腐食についてはZIRLOと同様であった。しかしながら、約115日後、ZIRLOは、遷移後腐食を表し、大幅で急速な重量増加を示した。本発明の合金X1は、この期間では著しく低い重量増加を有し、実際には、その遷移後腐食速度はその遷移前の重量増加速度よりもわずかに高かった。680°F水オートクレーブの腐食速度は原子炉内腐食に相関するので、合金X1の化学配合は、原子炉内の耐食性に関するときに、従来技術に対して実質的な改善を提供する。これは、被覆材またはグリッドを腐食から保護する点で安全性において著しい利点を提供し、燃料アセンブリの交換をあまり頻繁に行なわなくてよいのでコスト面で著しい利点を提供し、かつ腐食がより少ない被覆材は燃料棒のエネルギーを冷却材により良く伝達するので効率面で著しい利点を提供する。
本発明の第2の実施形態は、約0.6〜1.5重量%のNb、0.01〜0.1重量%のFe、0.02〜0.3重量%のCu、0.15〜0.35重量%のCrおよび少なくとも97重量%のZrを有するジルコニウム合金であり、以下では合金X4と表す。合金X4の好ましい組成は、約1.0%のNb、約0.05%のFe、約0.25%のCr、約0.08%のCuおよび少なくとも97%のZrである合金の重量パーセント範囲を有する。
好ましい合金X4を管に加工し、その腐食速度を標準ZIRLOの腐食速度と比較した。680°F水中における長期間の耐食性について、合金X4およびZIRLOをそれぞれ試験した。合金X4、ZIRLO 1およびZIRLO 2の管を約250日の期間の680°F水オートクレーブ試験内に置いた。ここで合金X4は、合金X4の好ましい実施形態であり、ZIRLO 1は、0.89重量%のNb、0.94重量%のSn、0.09重量%のFeを含み、残部はZrであった。そしてZIRLO 2は、0.97重量%のNb、0.97重量%のSn、0.11重量%のFeを含み、残部はZrであった。重量増加速度について管を測定した。重量増加は、腐食プロセス中に生じる酸素の増加に起因する。図14に示されるように、合金X4合金の腐食速度は、遷移前腐食速度では、ZIRLOと同様であった。しかしながら、約115日後、ZIRLOは遷移後腐食を表し、大幅で急速な重量増加を示した。本発明の好ましい合金は、この期間では著しく低い重量増加を有していた。この試験は原子炉内腐食と相関があるので、合金X4の化学配合は、合金X1と同様に、原子炉内の耐食性に関するときに、従来技術に対して実質的な改善を提供する。
本発明の第3の実施形態は、約0.2〜1.50重量%のNb、0.05〜0.4重量%のSn、0.25〜0.45重量%のFe、0.15〜0.35重量%のCr、0.01〜0.1重量%のNiおよび少なくとも97重量%のZrを有するジルコニウム合金であり、以下では、合金X5と表す。この組成は、炭素、ケイ素、酸素などの追加のその他の構成元素を0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下で有するべきであり、残部はZrである。
合金X5の好ましい組成は、約0.7%のNb、約0.3%のSn、約0.35%のFe、約0.25%のCr、約0.05%のNiおよび少なくとも97%のZrである合金の重量パーセント値を有していた。以下において、この合金は、合金X5の第1の実施形態と称されるであろう。
合金X5の好ましい実施形態を管に加工し、その腐食速度を、同様に管に加工された一連の合金の腐食速度と比較した。表4に示されるように、0.89重量%のNb、0.94重量%のSn、0.09重量%のFeおよび残部のZrを有するZIRLO 1と、0.97重量%のNb、0.97重量%のSn、0.11重量%のFeおよび残部のZrを有するZIRLO 2と、0.9重量%のNb、0.02重量%のFeおよび残部のZrを有するZr−Nb 1と、0.97重量%のNb、0.05重量%のFeおよび残部のZrを有するZr−Nb 2と比較して、合金X5の低Nb−高Sn前駆体(predecessor)である合金A(米国特許第5,254,308号は、0.45〜0.75%のSn、0.40〜0.53%のFe、0.2〜0.3%のCr、0.3〜0.5%のNb、0.012〜0.03%のNi、50〜200ppmのSi、80〜150ppmのC、1000〜2000ppmのOおよび残部のZrの化学組成範囲を有する)の耐食性について試験した。
800°Fおよび932°Fの水蒸気オートクレーブ試験を用いて、遷移後腐食速度を比較した。表4に示されるように、比較合金の遷移後速度を、0.31%のNb、0.49%のSn、0.32%のFe、0.21%のCrおよび残部のZrを有する合金Aと比較した。
Figure 2006265725
合金X5は、Sn含量の低下のために、合金Aに対する改善である。表5において分かるように、スズの低下は、耐食性の増大と相関する。
Figure 2006265725
好ましい合金X5を、さらに、長期間680°F水オートクレーブにおいて重量増加速度について試験し、上記合金X1および合金X4の比較において使用したZIRLOの耐食性と比較した。図15に示されるように、合金X5は、遷移後腐食領域においてZIRLOと同様であった。しかしながら、約115日後、ZIRLOは遷移後腐食を表し、大幅で急速な重量増加を示した。本発明の好ましい合金は、この期間では、著しく低い重量増加を有していた。この試験は原子炉内腐食と相関があるので、合金X5の化学配合は原子炉内の耐食性に関するときに、従来技術に対して実質的な改善を提供する。
本発明の第4の実施形態は、合金X6で表される低スズZIRLO合金である。上記の表5に示されるように、合金中のスズの減少は、高温の水蒸気環境において耐食性の増大と相関がある。しかしながら、スズは、原子炉内のクリープ強度を増大させ、スズの量が少なすぎると、合金の所望のクリープ強度を保持するのが困難になる。従って、この合金の最適なスズは、これらの2つのファクターの釣合いを保たなければならない。従って、第4の実施形態は、0.4〜1.5重量%のNb、0.4〜0.8重量%のSn、0.05〜0.3重量%のFeおよび残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するZrを本質的に含有する低スズ合金であり、以下では合金X6と表される。合金X6の好ましい組成は、約1.0%のNb、約0.65%のSn、約0.1%のFeおよび少なくとも97%の、不純物を含有するZrの重量パーセント範囲を有する。
スズの強化効果を置き換えるために他の合金元素が含有される場合には、スズは減少されてもよい。合金X6の第2の好ましい実施形態は、一般に、同じ重量百分率+0.05〜0.5%のCrを有し、以下では合金X6+Crと表す。しかしながらCrを添加すると、スズの重量%の最小の許容可能な範囲が減少され得る。従って、X6+Crは、0.4〜1.5%のNb、0.02〜0.8%のSn、0.05〜0.3%のFeおよび0.05〜0.5%のCrを有することができる。合金X6+Crの好ましい実施形態は、約1.0%のNb、約0.65%のSn、約0.1%のFeおよび約0.2%のCrを有する。
図16に示されるように、ZIRLOに対する長期間の680°F水オートクレーブ試験における重量増加速度について、合金X6を試験した。本発明の他の好ましい実施形態と同様に、合金X6は、ZIRLOの遷移前腐食挙動に類似していた。しかしながら、同様に、約115日後、ZIRLOは遷移後腐食を表し、大幅で急速な重量増加を示した。本発明の好ましい合金は、この期間では、著しく低い重量増加を有していた。この試験は原子炉内腐食と相関があるので、合金X6の化学配合は原子炉内の耐食性に関するときに、従来技術に対して実質的な改善を提供する。
<溶接部耐食性>
典型的な核燃料アセンブリには、多数の燃料棒が含有される。各燃料棒において、エンドキャップが被覆材に溶接されるようにエンドキャップにより密封された被覆管内に核燃料ペレットが配置される。しかしながら、エンドキャップ−被覆材の接合部は、溶接していない被覆材自体よりもさらに大きな程度、通常は2倍の腐食を受けやすい。
クロムを含有するジルコニウム合金は、溶接部耐食性の増大を示す。従って、ジルコニウム合金中のクロムの添加は、クロムを含有しない従来のジルコニウム合金よりも、実質的な利点を有する。
表6に示されるように、溶接部腐食に対するその影響について多数の合金を試験した。84日間の680°F水オートクレーブ試験において、レーザーストリップ溶接部(laser strip welds)に対するその影響についていくつかの合金を試験した。これらの合金のうちのいくつかはクロムを有し、他の合金は、意図的でない微量の場合を除いてクロムを含有しなかった。879日の680°F水オートクレーブ試験において、磁力溶接部(magnetic force welds)の形で、さらに他の合金管の溶接部を試験した。2つのオートクレーブ試験に置いた各溶接部試験片は、溶接部と、溶接部の両側の約0.25インチのエンドプラグおよび管とを含有した。また、溶接部のない別の同じ長さの管試験片を試験に含めた。溶接部および管試験片において重量増加データを収集した。重量増加データか、または試験片上の異なる位置におけるメタログラフによる酸化物厚さ測定のいずれかから、非溶接部腐食に対する溶接部腐食の比較を決定した。
Figure 2006265725
表6に示されるように、クロムを有さないジルコニウム合金の比率は、ベース金属に対して1.71またはそれより高い溶接部の腐食比を有する。対照的に、クロムを含有するジルコニウム合金は、1.333またはそれより低い最大比を有していた。クロムの添加は、ベース金属に対する溶接部の腐食比率を低下させた。従って、クロムの添加は、溶接部腐食を大幅に低下させ、それにより核燃料アセンブリの安全性、コストおよび効率が向上する。
ベース金属に対する溶接部の腐食の違いは、空孔濃度(vacancy concentration)の違いによって説明することができる。溶接部領域は溶接中に高温に加熱され、ベース材料よりも速い速度で冷える。温度の典型的な上昇において、金属内の空孔は、温度と共に指数関数的に増大する。温度上昇中に導入される原子空孔の小部分は、溶接部の冷却中に焼入れされ、その結果、空孔濃度は溶接部領域においてより高い。従って、空孔濃度は、非溶接部領域の熱で影響された領域よりも溶接部において高い。ジルコニウム合金の水側腐食は、酸素イオンとの空孔交換により生じることが前提とされるので、溶接部領域における増大した空孔濃度は、空孔/酸素交換を増大させることができ、それにより、空孔が合金化元素によりピンニングされなければ、溶接部領域における腐食が増大される。この交換が減少され、結果として溶接部の耐食性の改善になり得る。βジルコニウム中のクロムの高溶解度のために(「ジルコニウムの金属学(Metallurgy of Zirconium)」(B. LustmanおよびF. Kerze Jr.著)McGraw−Hill Book Company, New York, 1955における図9.1によれば約47%重量%)、クロムはβ相における空孔をピンニングするのに有効な固体溶液元素であり、それにより、焼入れされた溶接部領域における過飽和空孔との酸素イオン交換による腐食の増進を減少させる。
本発明の十分で完全な説明は特許制定法の命令に従って示されたが、その精神または特許請求の範囲の精神から逸脱することなく変更を訴え得ることは理解されるべきである。例えば、中間焼なましの時間は、本発明の精神を依然として保持しながら広く変更することができる。
ジルコニウム合金管を形成する方法のプロセスフロー図である。 ジルコニウム合金ストリップを形成する方法のプロセスフロー図である。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、ZIRLOの680°F水試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X1の680°F水試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X4の680°F水試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X5の680°F水試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X6の680°F水試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、ZIRLOの800°F水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X1の800°F水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X4の800°F水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X5の800°F水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 1085°Fおよび1030°Fの中間焼なまし温度で処理された材料について、オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X6の800°F水蒸気試験の重量増加を示すグラフである。 低温の中間焼なまし温度および最終焼なまし温度で処理されたZIRLOストリップについて800°F水蒸気の重量増加を比較するグラフである。 オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X1の680°F水試験の重量増加をZIRLOに対して比較するグラフである。 オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X4の680°F水試験の重量増加をZIRLOに対して比較するグラフである。 オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X5の680°F水試験の重量増加をZIRLOに対して比較するグラフである。 オートクレーブ曝露時間の関数として、合金X6の680°F水試験の重量増加をZIRLOに対して比較するグラフである。

Claims (56)

  1. 原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム基合金であって、
    0.2重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.01重量%〜0.45重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.45重量%のスズ、0.05重量%〜0.5重量%のクロム、0.02重量%〜0.3重量%の銅、0.1重量%〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01重量%〜0.1重量%のニッケルからなる群から選択される少なくとも2つの追加の合金元素と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    を含むジルコニウム基合金。
  2. 前記合金が、改善された耐食性を有する請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  3. 耐食性を特徴とする溶接材料として配合される請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  4. 前記合金が、
    0.6重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.05重量%〜0.4重量%のスズと、
    0.01重量%〜0.1重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.3重量%の銅と、
    0.1重量%〜0.3重量%のバナジウムと、
    0.0重量%〜0.5重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  5. 前記合金が、およそ
    0.97重量%のニオブと、
    0.3重量%のスズと、
    0.05重量%の鉄と、
    0.12重量%の銅と、
    0.18重量%のバナジウムと、
    0.2重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項4に記載のジルコニウム基合金。
  6. 前記合金が核燃料の被覆管に加工され、前記合金が、800°F水蒸気中で使用される場合には1.0(mg/dm−d)未満の高温における遷移後腐食速度を有し、932°F水蒸気中で使用される場合には10(mg/dm−d)未満の高温における遷移後腐食速度を有する請求項4に記載のジルコニウム基合金。
  7. 前記合金が、
    0.6重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.01重量%〜0.1重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.3重量%の銅と、
    0.15重量%〜0.35重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  8. 前記合金が、
    1.0重量%のニオブと、
    0.05重量%の鉄と、
    0.08重量%の銅と、
    0.25重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項7に記載のジルコニウム基合金。
  9. 前記合金が、
    0.2重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.05重量%〜0.4重量%のスズと、
    0.25重量%〜0.45重量%の鉄と、
    0.15重量%〜0.35重量%のクロムと、
    0.01重量%〜0.1重量%のニッケルと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  10. 前記合金が、
    0.7重量%のニオブと、
    0.3重量%のスズと、
    0.35重量%の鉄と、
    0.25重量%のクロムと、
    0.05重量%のニッケルと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項9に記載のジルコニウム基合金。
  11. 前記合金が、
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.02重量%〜0.45重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    0.05重量%〜0.5重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  12. 原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム基合金であって、
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.4重量%〜0.8重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    を含むジルコニウム基合金。
  13. ニオブおよびスズの総量が1重量%を超える請求項12に記載のジルコニウム基合金。
  14. 前記合金が、およそ
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.6重量%〜0.7重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項12に記載のジルコニウム基合金。
  15. 前記合金が、およそ
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.61重量%〜0.69重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項14に記載のジルコニウム基合金。
  16. 前記合金が、およそ
    1.0重量%のニオブと、
    0.65重量%のスズと、
    0.1重量%の鉄と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項15に記載のジルコニウム基合金。
  17. 前記合金が、0.05重量%〜0.5重量%のクロムを更に含む請求項12に記載のジルコニウム基合金。
  18. 前記合金が、およそ
    1.0重量%のニオブと、
    0.65重量%のスズと、
    0.1重量%の鉄と、
    0.2重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項17に記載のジルコニウム基合金。
  19. 前記合金が、改善された耐食性を特徴とする請求項12に記載のジルコニウム基合金。
  20. 改善された耐食性を特徴とする溶接材料として配合される請求項17に記載のジルコニウム基合金。
  21. 原子炉の高温環境で使用するためのジルコニウム基合金であって、
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.02重量%〜0.8重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    0.05重量%〜0.5重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    を含むジルコニウム基合金。
  22. ジルコニウム合金を形成する方法であって、
    材料を鍛造する工程と、
    前記材料をβ焼入れする工程と、
    前記材料の押出しまたは前記材料の熱間圧延のうちの少なくとも1つにより前記材料を形成する工程と、
    1つまたは多数の抽伸工程により前記材料を冷間加工する工程であって、1つまたは多数の抽伸工程が、前記材料を冷間抽伸することと、960°F〜1105°Fの中間焼なまし温度において前記材料を焼なましすることとを含む、冷間加工する工程と、
    前記材料を仕上げる工程と
    を含むジルコニウム合金の形成方法。
  23. 前記1つまたは多数の抽伸工程のそれぞれが、前記材料の面積を少なくとも40%抽伸させる請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  24. 前記β焼入れ工程が、約1273K〜1373Kの温度で行なわれる請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  25. 前記形成工程が、前記材料の押出しである請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  26. 前記形成工程が、前記材料の熱間圧延である請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  27. 前記1つまたは多数の抽伸工程における前記冷間抽伸が、前記材料のピルガー圧延により行なわれる請求項25に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  28. 前記1つまたは多数の抽伸工程における前記冷間抽伸が、前記材料の圧延により行なわれる請求項26に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  29. 前記材料の仕上げが、前記材料を最終サイズに冷間ピルガー圧延する工程を含む請求項25に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  30. 前記材料の仕上げが、前記材料を最終サイズに冷間圧延する工程を含む請求項26に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  31. 第1の中間焼なまし温度が約1030°F〜1105°Fの範囲内であり、かつ少なくとも1つの追加の中間焼なましが約960°F〜1070°Fの温度範囲内である請求項25に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  32. 前記管が、前記少なくとも1つの追加の中間焼なましの前に70%〜80%抽伸される請求項31に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  33. それぞれの中間焼なまし温度が、約1030°F〜1070°Fの範囲内である請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  34. 前記材料の仕上げが、核燃料アセンブリで使用するための被覆材に前記材料を形成することを含む請求項22に記載のジルコニウム合金の形成方法。
  35. 0.2重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.01重量%〜0.45重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.8重量%のスズ、0.05重量%〜0.5重量%のクロム、0.02重量%〜0.3重量%の銅、0.1重量%〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01重量%〜0.1重量%のニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの追加の合金化元素と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    を含むジルコニウム基合金であって、
    少なくとも1つの他の元素と共に、前記ジルコニウム基合金を材料に鍛造する工程と、
    前記材料をβ焼入れする工程と、
    前記材料の押出しまたは前記材料の熱間圧延のうちの少なくとも1つにより前記材料を形成する工程と、
    1つまたは多数の抽伸工程により前記材料を冷間加工する工程であって、前記1つまたは多数の抽伸工程が、前記材料を冷間抽伸することと、960°F〜1105°Fの中間焼なまし温度において前記材料を焼なましすることとを含む、冷間加工する工程と、
    前記材料を仕上げる工程と
    を含む方法から製造されるジルコニウム基合金。
  36. 選択された前記少なくとも1つの追加の合金化元素がスズであり、ニオブおよびスズの総量が1重量%を超える請求項35に記載の合金。
  37. 前記合金が、
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.4重量%〜0.8重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  38. 前記合金が、水系原子炉の水系環境に配置される請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  39. 前記合金が、
    0.4重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.02重量%〜0.8重量%のスズと、
    0.05重量%〜0.3重量%の鉄と、
    0.05重量%〜0.5重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  40. 前記合金が、
    0.6重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.05重量%〜0.4重量%のスズと、
    0.01重量%〜0.1重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.3重量%の銅と、
    0.1重量%〜0.3重量%のバナジウムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  41. 前記合金が核燃料の被覆管に加工され、前記合金が、800°F水蒸気中で使用される場合には1.0(mg/dm−d)未満の高温における遷移後速度を有し、932°F水蒸気中で使用される場合には10.0(mg/dm−d)未満の高温における遷移後速度を有する請求項38に記載のジルコニウム基合金。
  42. 前記合金が、
    0.6重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.01重量%〜0.1重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.3重量%の銅と、
    0.15重量%〜0.35重量%のクロムと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  43. 前記合金が、
    0.2重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.05重量%〜0.4重量%のスズと、
    0.25重量%〜0.45重量%の鉄と、
    0.15重量%〜0.35重量%のクロムと、
    0.01重量%〜0.1重量%のニッケルと、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    の組成を有する請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  44. 前記1つまたは多数の抽伸工程のそれぞれが、前記材料の面積を少なくとも40%抽伸させる請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  45. 前記β焼入れ工程が、約1273K〜1373Kの温度で行なわれる請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  46. 前記形成工程が、前記材料の押出しである請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  47. 前記形成工程が、前記材料の熱間圧延である請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  48. 前記1つまたは多数の抽伸工程における前記冷間抽伸が、前記材料のピルガー圧延により行なわれる請求項46に記載のジルコニウム基合金。
  49. 前記1つまたは多数の抽伸工程における前記冷間抽伸が、前記材料の圧延により行なわれる請求項47に記載のジルコニウム基合金。
  50. 前記材料の仕上げが、前記材料を最終サイズに冷間ピルガー圧延する工程を含む請求項46に記載のジルコニウム基合金。
  51. 前記材料の仕上げが、前記材料を最終サイズに冷間圧延する工程を含む請求項47に記載のジルコニウム基合金。
  52. 第1の中間焼なまし温度が約1030°F〜1105°Fの範囲内であり、かつ少なくとも1つの追加の中間焼なましが、約960°F〜1070°Fの温度範囲内である請求項46に記載のジルコニウム基合金。
  53. 前記管が、前記少なくとも1つの追加の中間焼なましの前に70%〜80%抽伸される請求項52に記載のジルコニウム基合金。
  54. それぞれの中間焼なまし温度が、約1030°F〜1070°Fの範囲内である請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  55. 前記材料の仕上げが、核燃料アセンブリで使用するための被覆材に前記材料を形成することを含む請求項35に記載のジルコニウム基合金。
  56. 原子炉用燃料棒であって、前記燃料棒が被覆材内に封入される核ペレットを含み、
    前記被覆材が、
    0.2重量%〜1.5重量%のニオブと、
    0.01重量%〜0.45重量%の鉄と、
    0.02重量%〜0.8重量%のスズ、0.05重量%〜0.5重量%のクロム、0.02重量%〜0.3重量%の銅、0.1重量%〜0.3重量%のバナジウムおよび0.01重量%〜0.1重量%のニッケルからなる群から選択される少なくとも1つの追加の合金元素と、
    残りの少なくとも97重量%の、不純物を含有するジルコニウムと
    を有するジルコニウム基合金を含み、
    前記被覆材が、
    少なくとも1つの他の元素と共に、前記ジルコニウム基合金を材料に鍛造する工程と、
    前記材料をβ焼入れする工程と、
    前記材料の押出しまたは前記材料の熱間圧延のうちの少なくとも1つにより前記材料を形成する工程と、
    1つまたは多数の抽伸工程により前記材料を冷間抽伸する工程であって、前記1つまたは多数の抽伸工程が、前記材料を冷間抽伸することと、960°F〜1105°Fの中間焼なまし温度において前記材料を焼なましすることとを含む、冷間抽伸する工程と、
    前記材料を前記被覆材に仕上げる工程と
    を含む方法から製造される原子炉用燃料棒。
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