JP2006263812A - 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法 - Google Patents

連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006263812A
JP2006263812A JP2005315707A JP2005315707A JP2006263812A JP 2006263812 A JP2006263812 A JP 2006263812A JP 2005315707 A JP2005315707 A JP 2005315707A JP 2005315707 A JP2005315707 A JP 2005315707A JP 2006263812 A JP2006263812 A JP 2006263812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
mold
level
metal level
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005315707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006263812A5 (ja
JP4725291B2 (ja
Inventor
Keiji Iijima
慶次 飯島
Hiroshi Mizuno
浩 水野
Shinji Tomiyama
伸司 富山
Taiji Shimazaki
泰二 島崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2005315707A priority Critical patent/JP4725291B2/ja
Publication of JP2006263812A publication Critical patent/JP2006263812A/ja
Publication of JP2006263812A5 publication Critical patent/JP2006263812A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4725291B2 publication Critical patent/JP4725291B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

【課題】 外乱補償器を備えた湯面レベル制御装置を用いて外乱補償器の設定周波数を変更しながら鋳型内湯面レベルを制御するに当たり、外乱補償器を周波数に応じて切り替えたり、外乱補償器を制御系から切り離したりすることをせず、外乱補償器の設定周波数を変更しながら湯面レベルを制御する。
【解決手段】 鋳型内の湯面レベルを検出する湯面レベル計5と、湯面レベル計により検出される湯面レベルと予め設定した設定湯面レベルとに基づいてスライディングノズル3の開度指令を出力する制御装置6と、湯面レベル計により検出される湯面レベルに基づいて或る特定の周波数帯の外乱を補償するための制御演算を行う外乱補償器8と、を備えた湯面レベル制御装置を用いて制御する際に、前記外乱補償器の設定周波数を鋳造速度に基づいて変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、連続鋳造機における鋳型内溶融金属の湯面レベルを制御する方法、並びに、この制御方法を利用した連続鋳造鋳片の製造方法に関し、詳しくは、定常鋳込み中のバルジング性湯面変動を効率的に低減することのできる鋳型内湯面レベル制御方法及びそれを利用した連続鋳造鋳片の製造方法に関するものである。
連続鋳造機において鋳型内の溶融金属の湯面レベルを制御することは、安定操業上のみならず、鋳片の品質確保上も極めて重要なことである。従来、この鋳型内湯面のレベル制御方法として、PI制御が多く用いられている。この場合の制御方法は、鋳型内溶融金属の湯面レベルを計測し、この計測値に基づきスライディングノズルなどの流量調整装置の開度をPI制御によって調整し、鋳型から引き抜かれて行く溶融金属とタンディッシュから注入される溶融金属とのマスバランスを釣合わせるという方法である。
ところで、鋳型から引き抜かれた鋳片は、内部に未凝固層を有するままガイドロール、ピンチロールなどの鋳片支持ロールで支持されながら下方に引き抜かれ、やがて中心部までの凝固を完了する。内部を未凝固層とする鋳片の凝固シェルには、溶融金属の静圧がかかり、この静圧によって鋳片支持ロールの間では厚み方向への膨らみ(以下、「バルジング」と記す)が生じる。このバルジングにより、溶融金属はあたかも下流側に引き抜かれたと同様の挙動を示し、このバルジングが同一周期で且つ鋳片の鋳造方向の広い範囲で発生すると、鋳型内の湯面が比較的長周期で変動する、所謂バルジング性湯面変動が発生する。
このバルジング性湯面変動を防止するための湯面レベル制御装置として、本発明者等は先に特許文献1を提案した。この技術は、検出される湯面レベルと設定湯面レベルとの偏差信号から、特定周期の大きなバルジング性湯面変動を抽出し、且つその位相特性を所定の範囲で進ませて出力する特性を具備した外乱補償器を設置し、この外乱補償器から発信される位相を進めた信号をPI制御に応用するという技術である。つまり、バルジング性湯面変動を予測し、それに応じてスライディングノズルなどの流量調整装置の開度を前もって、しかも周期的に増減させ、湯面レベルの変動を抑える技術である。
特開平10−314911号公報
しかしながら、特許文献1では、湯面変動の周波数に応じて外乱補償器の設定周波数を変更すると提案しているが、設定周波数を変更する具体的な方法は開示していない。
通常、制御器や外乱補償器の設定周波数を変更する方法としては、複数の外乱補償器を用意しておき、周波数によって使用する外乱補償器を切り替える、或いは、外乱補償器を制御系から一旦切り離し、設定周波数を変更した後に再度つなぎ込むことなどが考えられている。但し、この場合には、外乱補償器の切り替え途中や外乱補償器を一旦切り離した際に、制御性能が悪化する恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、外乱補償器を備えた湯面レベル制御装置を用いて外乱補償器の設定周波数を変更しながら鋳型内湯面レベルを制御するに当たり、複数の外乱補償器を周波数に応じて切り替えたり、外乱補償器を制御系から切り離したりすることをせず、外乱補償器の設定周波数を変更すること可能とする、連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法を提供すると同時に、この内湯面レベル制御方法を利用した連続鋳造鋳片の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明に係る連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法は、連続鋳造機の鋳型内の湯面レベルを検出する湯面レベル計と、該湯面レベル計により検出される湯面レベルと予め設定した設定湯面レベルとに基づいてタンディッシュに設けられたスライディングノズルの開度指令を出力する制御装置と、前記湯面レベル計により検出される湯面レベルに基づいて或る特定の周波数帯の外乱を補償するための制御演算を行う外乱補償器と、を備えた鋳型内湯面レベル制御装置を用いて、鋳型内の湯面レベルを前記設定湯面レベルと一致するように制御する鋳型内湯面レベル制御方法において、前記外乱補償器の設定周波数を、鋳造速度に基づいて変更することを特徴とするものである。
第2の発明に係る連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法は、第1の発明において、前記外乱補償器を、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタで構成するか、或いは、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタと、低周波のノイズをカットするハイパスフィルタ及び/または高周波のノイズをカットするローパスフィルタと、で構成し、構成されたそれぞれの外乱補償器について設定周波数を鋳造速度に基づいて変更することを特徴とするものである。
第3の発明に係る連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法は、連続鋳造機の鋳型内の湯面レベルを検出する湯面レベル計と、該湯面レベル計により検出される湯面レベルと予め設定した設定湯面レベルとに基づいてタンディッシュに設けられたスライディングノズルの開度指令を出力する制御装置と、前記湯面レベル計により検出される湯面レベルに基づいて或る特定の周波数帯の外乱を補償するための制御演算を行う外乱補償器と、を備えた鋳型内湯面レベル制御装置を用いて、鋳型内の湯面レベルを前記設定湯面レベルと一致するように制御する鋳型内湯面レベル制御方法において、前記外乱補償器の設定周波数を、湯面レベルの変動周波数に基づいて変更することを特徴とするものである。
第4の発明に係る連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法は、第3の発明において、前記外乱補償器を、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタで構成するか、或いは、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタと、低周波のノイズをカットするハイパスフィルタ及び/または高周波のノイズをカットするローパスフィルタと、で構成し、構成されたそれぞれの外乱補償器について設定周波数を湯面レベルの変動周波数に基づいて変更することを特徴とするものである。
また、第5の発明に係る連続鋳造鋳片の製造方法は、第1ないし第4の発明の何れか1つに記載の連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法を用いて鋳型内の湯面レベルを制御しながらスラブ鋳片を製造することを特徴とするものである。
本発明によれば、鋳造速度或いは湯面変動の変動周波数に応じて外乱補償器の設定周波数を可変としたので、鋳造速度が変化した場合でも、1つの外乱補償器でバルジング性湯面変動に対処することが可能となり、その結果、複数の外乱補償器を周波数に応じて切り替えたり、外乱補償器を制御系から切り離したりする必要がなくなり、バルジング性湯面変動のない、極めて湯面変動の少ない状態を維持して鋳型内の湯面レベルを制御することが可能となる。
以下、本発明を溶鋼の連続鋳造に適用した場合を例として、添付図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態を示す図であって、本発明による鋳型内湯面レベル制御方法を実施したスラブ連続鋳造機の鋳型周辺部の側面概略図である。
図1において、スラブ連続鋳造機の鋳型2の上方所定位置にはタンディッシュ1が配置され、このタンディッシュ1の底部には、スライディングノズル3及び浸漬ノズル4が配置されており、タンディッシュ1に一旦滞留した溶鋼10は、スライディングノズル3及び浸漬ノズル4を介して鋳型2へ注入されるようになっている。スライディングノズル3は、上部固定板3a、摺動板3b及び下部固定板3cからなる3枚板構造であり、摺動板3bがアクチュエータ7と連結されており、摺動板3bが、アクチュエータ7によって上部固定板3a及び下部固定板3cと密着した状態のまま摺動することで、スライディングノズル3の開度が増減し、タンディッシュ1から鋳型2への溶鋼10の流出量が制御されるようになっている。アクチュエータ7は、スライディングノズル3の開度を調整するためのPI制御装置6から入力される信号によって作動する。一方、鋳型内溶鋼湯面の上方には、湯面レベル計5が配置されている。湯面レベル計5は鋳型2における溶鋼湯面の位置を計測する装置であり、湯面レベル計5の計測信号はPI制御装置6に入力されている。鋳型内の溶鋼湯面には、保温剤、酸化防止剤、鋳型2との潤滑剤などの役割を担うモールドパウダー11が添加されている。湯面レベル計5としては、例えば渦流式距離計などを利用することができる。
取鍋(図示せず)からタンディッシュ1に注入された溶鋼10は、タンディッシュ1の底部に設置されたスライディングノズル3で定まる開度に応じて、浸漬ノズル4を経て鋳型2へ注入される。また、鋳型2へ注入された溶鋼10は、鋳型2により冷却されて鋳型2との接触面で凝固して凝固シェル12を形成し、外殻を凝固シェル12とし内部を未凝固層とする鋳片はガイドロール及びピンチロール9に支持されながら、ピンチロール9によって鋳型2の下方へ引き抜かれる。この場合、鋳型2に注入される溶鋼量は、前述のように、スライディングノズル3の開度に応じて設定される。即ち、PI制御装置6から出力されるスライディングノズル3の開度指令により、アクチュエータ7はスライディングノズル3の開度を調整し、これよりタンディッシュ1からの溶鋼流入量が調整される。
PI制御装置6は、鋳型内溶鋼の湯面レベルを検出する湯面レベル計5から得られる湯面レベル検出信号と、予め設定されている湯面レベル設定値との偏差信号を連続的に入力し、この偏差信号に基づいて鋳型内溶鋼の湯面レベルが一定となるように、アクチュエータ7にスライディングノズル3の開度指令を出力する。
バルジング性湯面変動は、鋳片を支持するガイドロール及びピンチロール9(ガイドロールとピンチロール9をまとめて「鋳片支持ロール」と記す)の間で、鋳片の凝固シェル12が引き抜き方向と垂直な方向にバルジングし、その量が変動して振動的になることにより、鋳型内溶鋼のマスバランスが崩れて発生するといわれている。また、変動の特徴として比較的長周期の周期性を有し、隣り合う鋳片支持ロールの間隔(「ロールピッチ」という)と、鋳造速度(=鋳片引き抜き速度)とで定まる周期を有している。即ち、ロールピッチを鋳造速度で除算した値(ロールピッチ/鋳造速度)で定まる周期を有している。
本発明では、このバルジング性湯面変動を低減させるために、図1に示すように、外乱補償器8を設置する。外乱補償器8は、湯面レベル計5から得られる湯面レベル検出信号と設定湯面レベルとの偏差信号を入力し、この偏差信号から特定周期の大きなバルジング性湯面変動を抽出し、且つ、その位相特性を所定の範囲(例えば、45度(°)から135度の範囲)で進ませて出力する特性を有している。そして、その信号を、アクチュエータ7に出力している。従って、アクチュエータ7は、PI制御装置6から入力される信号と、外乱補償器8から入力される信号によって作動する。
このため、外乱補償器8には、ノイズの多い湯面レベル信号からバルジング性湯面変動を抽出する機能と、抽出されたバルジング性湯面変動成分の位相を90度程度進ませる機能と、の2つの機能が要求される。外乱補償器8の1例であるコントローラは、下記の(1)式の構造をしている。但し、(1)式において、ωは角周波数(ω=2πf、但しf:周波数)、ζは減衰係数である。
Figure 2006263812
設定周波数fを0.12Hzとしたときの、この周波数応答を図2に示す。図2の上段が周波数とゲインとの関係を示し、図2の下段が周波数と位相との関係を示している。周波数fが0.12Hz付近で最もゲインが高くなり、且つ位相が90度程度になる。
(1)式のωが制御対象の周波数を表しており、鋳造速度などが変わり、制御すべき周波数が変化した場合には、ωの値を変更した外乱補償器8を用意する必要がある。つまり、制御すべき周波数近傍で最もゲインが高くなり、且つ位相も90度程度となるように、外乱補償器8の設定周波数を変更する必要がある。
この(1)式の特徴は、以下の3つの機能を持つフィルタを組み合わせたことにある。即ち、K1 (s)は、湯面レベル信号の角周波数ω付近の位相を90度進めるフィルタで、擬似微分フィルタと呼ばれることもある。K2(s)は、ハイパスフィルタで、湯面レベル信号の低周波のノイズをカットする役割を担っている。K3 (s)は、ローパスフィルタで、湯面レベル信号の高周波のノイズをカットする役割がある。これらのフィルタを必要に応じて組み合わせて使用し、湯面レベルを制御する。例えば、K1(s)のみの場合でも、湯面制御が可能であるし、K1 (s)とK2 (s)との組み合わせ、或いは、K1(s)とK3 (s)との組み合わせでも湯面制御が可能である。
本発明では、これら3つのフィルタを組み合わせて外乱補償器8を構成し、このようにして構成した外乱補償器8の設定周波数を、鋳造速度を利用して変更する。以下にその方法を説明する。尚、バルジング発生時には、湯面変動の周波数f(角速度ω)は、バルジング発生箇所のロールピッチLと鋳造速度Vとから、例えば、ω=2πf=2πL/Vにより、求めることができる。
先ず、外乱補償器8を各機能に分割しないで、K1 (s)、K2 (s)、K3 (s)を組み合わせた構成の例を説明する。
前述した(1)式において、角周波数ωがΔω変化するとして、ω=ω0 +Δωとすると、(1)式は下記の(2)式で表される。
Figure 2006263812
この伝達関数を、状態空間表現に変換すると、下記の(3)式及び(4)式が得られる。但し、Δω<<1であるとし、Δω2 =0、Δω3 =0として近似を行った。
Figure 2006263812
但し、(3)式及び(4)式において、A0 は下記の(5)式、B0 は下記の(6)式、C0は下記の(7)式、D0 は下記の(8)式、A'0は下記の(9)式、B'0は下記の(10)式、C'0は下記の(11)式、D'0は下記の(12)式で表される。
Figure 2006263812
Figure 2006263812
Figure 2006263812
Figure 2006263812
(3)式及び(4)式を線形分数変換を用いて下記の(13)式、(14)式、(15)式に変換する。
Figure 2006263812
これらを図示すると、図3が得られる。尚、図3は、K1 (s)、K2 (s)、K3 (s)を組み合わせた外乱補償器8の構成図である。
また、この外乱補償器8において、周波数条件を0.09Hz及び0.15Hzにしたときの周波数応答例を図4に示す。図4の上段が周波数とゲインとの関係を示し、図4の下段が周波数と位相との関係を示している。
このように、湯面変動の周波数が変わっても、外乱補償器8の周波数も連続的に変化して追従する。このため、複数の外乱補償器を切り替えたり、PI制御装置6との接続を切り離して周波数を変更した後、つなぎ直したりすることが不要となる。その結果、外乱補償器8の切り替え時の湯面変動の増大を未然に防止することができる。
図4によると、周波数が0.09Hzの場合と0.15Hzの場合とでゲインに差が生じている。これは、Δω2 =0、Δω3 =0と近似したためである。そこで次に、外乱補償器8を3分割した例を用いて、周波数が変更になってもゲインの大きさが変わらないような外乱補償器8の構造を説明する。
前述した(1)式に示す外乱補償器8を、要素毎に下記の(16)式、(17)式、(18)式に示す3つのフィルタに分割する。
Figure 2006263812
(16)式の伝達関数を状態空間に変換すると、下記の(19)式及び(20)式のようになる。
Figure 2006263812
ここで、周波数ωがΔω変化するとして、ω及びω2 をそれぞれ下記の(21)式及び(22)式で表示する。
Figure 2006263812
ここで、例えば、ω0 =2πf0、f0 =0.15Hz、Δω=2πΔf、−0.03<Δf<0.03とすると、(19)式及び(20)式は以下の(23)式及び(24)式のように変換できる。
Figure 2006263812
同様に、(17)式のK2 (s)については、下記の(25)式、(26)式、(27)式、(28)式のように変換できる。
Figure 2006263812
同様に、(18)式のK3 (s)については、下記の(29)式、(30)式、(31)式、(32)式のように変換できる。
Figure 2006263812
更に、(23)式、(24)式に線形分数変換を用いると、図5に示すパラメータ変動型に変換することができる。また、式で表すと、下記の(33)式、(34)式、(35)式で表される。尚、Δωは2πΔfで表される。
Figure 2006263812
同様に、(27)式と(28)式、(31)式と(32)式も線形分数変換を用いてパラメータ変換型に変換することにより、図6に示す周波数でパラメータを可変にする補償器を構成することができる。また、式で表すと、下記の(36)式、(37)式、(38)式、及び、下記の(39)式、(40)式、(41)式で表される。
Figure 2006263812
Figure 2006263812
これらの処理を行うことにより、(1)式で示される外乱補償器8を周波数で変更することができるようになる。バルジング性湯面変動は、鋳片支持ロールのロールピッチと鋳造速度とで定まる周期を有しているので、鋳造速度に応じたバルジング性湯面変動の周波数と一致するように、周波数で構成される外乱補償器8の周波数を変更する。このようにすることで、鋳造速度が変化した場合でも、1つの外乱補償器8でバルジング性湯面変動に対処することができる。
図7に、変動周波数を0.08Hz及び0.15Hzに変更したときの外乱補償器8の周波数応答を示す。図7において、実線が0.08Hz、破線が0.15Hzの場合を示している。図7からも明らかなように、どちらの変動周波数に変更した場合でも、制御対象周波数で最もゲインが高くなり、位相も予定通りの90度となっている。また、周波数に拘わらずゲインも一定となっている。
この制御方法を行った場合の鋳型内の湯面変動結果を図8に示す。この制御方法を用いることで、周期的なバルジング性湯面変動が大幅に低減され、効果的な湯面変動低減が行われていることが確認された。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態を示す図であって、本発明による鋳型内湯面レベル制御方法を実施したスラブ連続鋳造機の鋳型周辺部の側面概略図である。
図9に示すように、本実施の形態において使用するスラブ連続鋳造機は、外乱補償器8に湯面レベルの変動周波数が入力されること以外は、図1に示す第1の実施の形態で使用したスラブ連続鋳造機と同一構成であり、同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。即ち、本実施の形態においては、第1の実施の形態における鋳造速度の代わりに湯面レベルの変動周波数が外乱補償器8に入力される。
前述した(1)式で示される外乱補償器8は、第1の実施の形態と同様に、(19)式〜(32)式によって変換されており、周波数で変更することができるようになっている。そしてこの外乱補償器8に、湯面レベルの変動周波数として外乱の周波数を外部より与え、外乱補償器8の制御周波数を決定する。湯面レベルの変動周波数として入力する周波数は、湯面レベル検出信号の周波数解析、ピンチロール駆動電流の周波数解析、または、バルジング量を変位センサなどで直接計測し、これらから求めた周波数を湯面レベルの変動周波数として入力するなどすればよい。
更に、本発明では以下に示すK1 (s)とK2 (s)、K3 (s)との組み合わせによっても湯面変動の低減効果を得ることができる。K1(s)のみを使用する場合には、前述した図5の構成になり、K1 (s)とK2 (s)とを組み合わせた場合には、図10の構成になり、K1(s)とK3 (s)とを組み合わせた場合には、図11の構成になる。
これらK1 (s)とK2 (s)、K3 (s)とを組み合わせて使用する場合にも、制御すべき湯面変動の周波数に対応してK1(s)とK2 (s)、K3 (s)の構造が変わるので、外乱補償器8を入れ替えたりせずに制御を行うことができる。
第2の実施の形態でも、鋳造条件の変化に応じた適切な周波数を入力することで、第1の実施の形態と同様に鋳型内のバルジング性湯面変動を効率良く抑えることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図であって、本発明を実施したスラブ連続鋳造機の鋳型周辺部の側面概略図である。 外乱補償器の周波数応答の例を示す図である。 1 (s)、K2 (s)、K3 (s)を組み合わせた外乱補償器の構成図である。 図3に示す外乱補償器の周波数応答の例を示す図である。 周波数可変型フィルタの構成を示す図である。 周波数可変型フィルタの他の構成を示す図である。 変動周波数を0.08Hz及び0.15Hzに変更したときの外乱補償器の周波数応答を示す図である。 本発明を行ったときの鋳型内の湯面変動を示す図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図であって、本発明を実施したスラブ連続鋳造機の鋳型周辺部の側面概略図である。 1 (s)とK2 (s)とを組み合わせた外乱補償器の構成図である。 1 (s)とK3 (s)とを組み合わせた外乱補償器の構成図である。
符号の説明
1 タンディッシュ
2 鋳型
3 スライディングノズル
4 浸漬ノズル
5 湯面レベル計
6 PI制御装置
7 アクチュエータ
8 外乱補償器
9 ピンチロール
10 溶鋼
11 モールドパウダー
12 凝固シェル

Claims (5)

  1. 連続鋳造機の鋳型内の湯面レベルを検出する湯面レベル計と、該湯面レベル計により検出される湯面レベルと予め設定した設定湯面レベルとに基づいてタンディッシュに設けられたスライディングノズルの開度指令を出力する制御装置と、前記湯面レベル計により検出される湯面レベルに基づいて或る特定の周波数帯の外乱を補償するための制御演算を行う外乱補償器と、を備えた鋳型内湯面レベル制御装置を用いて、鋳型内の湯面レベルを前記設定湯面レベルと一致するように制御する鋳型内湯面レベル制御方法において、前記外乱補償器の設定周波数を、鋳造速度に基づいて変更することを特徴とする、連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法。
  2. 前記外乱補償器を、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタで構成するか、或いは、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタと、低周波のノイズをカットするハイパスフィルタ及び/または高周波のノイズをカットするローパスフィルタと、で構成し、構成されたそれぞれの外乱補償器について設定周波数を鋳造速度に基づいて変更することを特徴とする、請求項1に記載の連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法。
  3. 連続鋳造機の鋳型内の湯面レベルを検出する湯面レベル計と、該湯面レベル計により検出される湯面レベルと予め設定した設定湯面レベルとに基づいてタンディッシュに設けられたスライディングノズルの開度指令を出力する制御装置と、前記湯面レベル計により検出される湯面レベルに基づいて或る特定の周波数帯の外乱を補償するための制御演算を行う外乱補償器と、を備えた鋳型内湯面レベル制御装置を用いて、鋳型内の湯面レベルを前記設定湯面レベルと一致するように制御する鋳型内湯面レベル制御方法において、前記外乱補償器の設定周波数を、湯面レベルの変動周波数に基づいて変更することを特徴とする、連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法。
  4. 前記外乱補償器を、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタで構成するか、或いは、湯面レベル信号の位相を進めるフィルタと、低周波のノイズをカットするハイパスフィルタ及び/または高周波のノイズをカットするローパスフィルタと、で構成し、構成されたそれぞれの外乱補償器について設定周波数を湯面レベルの変動周波数に基づいて変更することを特徴とする、請求項3に記載の連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法を用いて鋳型内の湯面レベルを制御しながらスラブ鋳片を製造することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法。
JP2005315707A 2005-02-25 2005-10-31 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法 Active JP4725291B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315707A JP4725291B2 (ja) 2005-02-25 2005-10-31 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005049970 2005-02-25
JP2005049970 2005-02-25
JP2005315707A JP4725291B2 (ja) 2005-02-25 2005-10-31 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006263812A true JP2006263812A (ja) 2006-10-05
JP2006263812A5 JP2006263812A5 (ja) 2008-08-28
JP4725291B2 JP4725291B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=37200316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005315707A Active JP4725291B2 (ja) 2005-02-25 2005-10-31 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4725291B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012170984A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Jfe Steel Corp 連続鋳造機のモールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2013099770A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Jfe Steel Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2018086666A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 Jfeスチール株式会社 連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10314911A (ja) * 1997-03-12 1998-12-02 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置
JPH1177268A (ja) * 1997-06-25 1999-03-23 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法
JP2000312957A (ja) * 1999-04-28 2000-11-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法
JP2001259814A (ja) * 2000-03-14 2001-09-25 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10314911A (ja) * 1997-03-12 1998-12-02 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置
JPH1177268A (ja) * 1997-06-25 1999-03-23 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法
JP2000312957A (ja) * 1999-04-28 2000-11-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法
JP2001259814A (ja) * 2000-03-14 2001-09-25 Nkk Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012170984A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Jfe Steel Corp 連続鋳造機のモールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2013099770A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Jfe Steel Corp 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2018086666A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 Jfeスチール株式会社 連続鋳造機の制御装置、連続鋳造機の制御方法、及び鋼の連続鋳造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4725291B2 (ja) 2011-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5537037B2 (ja) ストリップ平坦度及びストリッププロフィールの総合的な監視及び制御方法及びプラント
JP5976087B2 (ja) 薄板製造装置における鋳造ロールの損傷防止装置
JP3318742B2 (ja) 連続鋳造設備のモールド湯面制御装置
JP6358178B2 (ja) 連続鋳造方法および鋳型の冷却水制御装置
JP4725291B2 (ja) 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御方法及び連続鋳造鋳片の製造方法
JP2012170984A (ja) 連続鋳造機のモールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
US11110512B2 (en) Method and device for regulating a continuous casting machine
JP3271242B2 (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置
JP4517960B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2007253170A (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法および装置
JP2634106B2 (ja) 連続鋳造における湯面レベル制御方法
JPH06264B2 (ja) 連続鋳造における湯面レベル制御方法
JP5831145B2 (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JP5777482B2 (ja) 連続鋳造機のモールド湯面制御方法及び装置、該装置を備えた連続鋳造機
JP6065865B2 (ja) 連続鋳造機の制御装置および制御方法
JP6435988B2 (ja) 連続鋳造におけるブレークアウト予知方法、ブレークアウト防止方法、凝固シェル厚の測定方法、ブレークアウト予知装置およびブレークアウト防止装置
JP5347402B2 (ja) 連続鋳造機のモールド内湯面レベル制御方法
JP5751144B2 (ja) 連続鋳造機の制御装置および制御方法
JP3309809B2 (ja) 連続鋳造機における湯面レベル制御方法
JP3050230B1 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法
KR102045682B1 (ko) 쌍롤식 박판 제조 장치 및 방법
JP2000210759A (ja) 双ドラム式連続鋳造機による鋳造方法
JP4479499B2 (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置および方法
JP5141258B2 (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置及び制御方法
JPH03174961A (ja) 連続鋳造における湯面レベル制御方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080710

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080710

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4725291

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250