JP2006263760A - 溶断方法における溶融付着物の除去方法及び溶断装置における溶融付着物の除去装置 - Google Patents

溶断方法における溶融付着物の除去方法及び溶断装置における溶融付着物の除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属ワークをガス溶断した後、ワーク表面から溶融付着物を除去する作業を別途に行わずとも、溶融付着物が良好に除去された製品を一時に得ることのできる方法及び装置を提供する。
【解決手段】 金属ワークの表面に臨んで溶断予定ライン上を移動するトーチの火炎により、該金属ワークに溶断スリットを形成し、該スリットの縁から金属ワークの表面に膨隆する溶融付着物を生成しながら、金属ワークを所定形状に溶断する方法において、前記トーチの火炎9を包囲する円周に沿って回転する除去部材8を備えた回転体35と、該回転体を回転駆動する駆動源とを備えた除去装置を設け、前記トーチと前記除去装置を溶断予定ライン上で一体的に移動させることにより、溶断スリットの縁に生成される溶融付着物を、回転する回転体の除去部材8により除去するように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属ワークをガス溶断する溶断装置に関し、特に溶断時に金属ワークの表面に膨隆して形成される溶融付着物を除去する技術に関するものである。
ガス溶断は、トーチ先端のノズル(火口)から高温の火炎を噴出して鋼板等の金属ワークを発火温度まで加熱させ、更にその加熱部分に高純度の酸素ガスを吹き付けて金属ワークを燃焼させ、その熱で金属ワークを溶融させるものである。このとき溶融金属と燃焼生成物は、ノズルから噴出される酸素ガスの物理的エネルギー(噴出力)で吹き飛ばされる。そしてトーチを金属ワーク表面の溶断予定ラインに沿って移動させることで、スリット状に金属素材が除去され、金属ワークが切断される。
このガス溶断によれば、切断される金属ワークの燃焼によりエネルギーが供給される。従って、レーザ切断等の他の切断手法と比較すると、外部からエネルギーを供給しにくい厚い鋼板の切断等にも適用し得るという利点がある。即ち、レーザ切断の場合には切断可能な金属ワークの厚みは1〜25mm程度であるが、ガス溶断の場合にはそれ以上の厚み(例えば、25〜100mm程度)であっても切断可能である。
特開2004−330286号公報
しかしながら、従来のガス溶断の場合、金属ワークに形成される溶断スリットの縁の表面側に溶融付着物(所謂「ノロ」)が膨隆した状態で付着する。図7は従来のガス溶断を示す概念図であり、図7(a)に示す如く、トーチ12の下端に設けられたノズル14から火炎9を噴出して金属ワーク3を溶断すると、上述の溶融金属や燃焼生成物は主に金属ワーク3の下方に吹き飛ばされるが、溶断スリットの端部で生ずる溶融金属等は、金属ワーク3の表面側に固着して固化し、溶融付着物51を形成する。金属ワーク3の厚みが増す程、溶断のための時間が長くなり、トーチ12の移動速度を低下する必要がある。その場合、溶断スリットの近辺で発生する溶融金属等が増加するので、溶融付着物51の大きさは金属ワーク3の厚みに比例する。そしてトーチ12を金属ワーク3の表面の溶断予定ラインに沿って移動させていくと、図7(b)に示す如く、金属ワーク3の溶断スリットに沿って連続的に溶融付着物51が形成されることになる。
そこで従来は、ガス溶断装置による金属ワークのガス溶断工程の後、グラインダーの砥石等による研磨作業等を行うことで、溶断スリット部の縁表面に付着した溶融付着物51を除去する除去工程を必要としていた。
しかし、一般的に、溶断工程により得られた製品(切断された金属ワーク)は大重量であると共にサイズも大きく、ガス溶断工程の後に除去工程を行うため、製品を移動することは、多大な労力と時間を要する。加えて、研磨作業等による溶融付着物51の除去作業にも多大な労力と時間を費やすことになる。このような溶融付着物の除去工程に要する労力と時間は、ガス溶断による製品のコストアップと、納期の長期化の要因となっていた。
本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、従来の除去工程を行わずとも、溶断時に形成される溶融付着物が良好に除去された製品を得ることのできる溶断方法と溶断装置を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明の方法が解決手段として構成したところは、金属ワークの表面に臨んで溶断予定ライン上を移動するトーチの火炎により、該金属ワークに溶断スリットを形成し、該溶断スリットの縁から金属ワークの表面に膨隆する溶融付着物を生成しながら、金属ワークを所定形状に溶断する方法において、前記トーチの火炎を包囲する円周に沿って回転する除去部材を備えた回転体と、該回転体を回転駆動する駆動源とを備えた除去装置を設けており、前記トーチと前記除去装置を溶断予定ライン上で一体的に移動させることにより、溶断スリットの縁に生成される前記溶融付着物を、回転する回転体の除去部材により除去するように構成した点にある。この方法により、金属ワークのガス溶断工程と溶融付着物の除去工程とを1つの工程で進行させていくことができ、従来のように溶断工程を完了した後、別工程として除去工程を行う必要がなくなる。
また、本発明の装置が解決手段として構成したところは、金属ワークを載置するベッドと、該ベッド上で金属ワークの表面の溶断予定ライン上を移動する走行体と、該走行体に設けられたトーチとから構成され、トーチの火炎により、金属ワークに溶断スリットを形成し、該溶断スリットの縁から金属ワークの表面に膨隆する溶融付着物を生成しながら、金属ワークを所定形状に溶断する装置において、前記走行体には、トーチの火炎を包囲する円周に沿って回転する除去部材を備えた回転体と、該回転体を回転駆動する駆動源とを備えた除去装置を設けており、該走行体を溶断予定ライン上で移動させることにより、溶断スリットの縁に生成される溶断付着物を、回転する回転体の除去部材により除去するように構成した点にある。この装置により、金属ワークのガス溶断工程と溶融付着物の除去工程とを1つの工程で進行させていくことができ、従来のように溶断工程を完了した後、別工程として除去工程を行う必要がなくなる。
本発明の装置の好ましい実施形態においては、ベッドに載置された金属ワークを下側に配置すると共に、走行体を上側に配置し、トーチから下向きに噴出される火炎により金属ワークを溶断する構成とされ、前記除去装置は、除去装置の自重を含む下向きの力により除去部材を所定の接触圧で金属ワークの表面に接触せしめるように走行体に対して上下方向進退自在に取付けられ、前記下向きの力に抗して除去装置を上向きに弾発付勢することにより前記除去部材の接触圧を軽減させるスプリングを設けた構成とされている。これにより、除去部材を所定の接触圧で金属ワークに接触させることができると共に、除去部材が溶融付着物を除去する際に発生する衝撃力を緩和できるようになる。
更に、本発明の装置の好ましい実施形態において、前記スプリングに抗して除去装置を下向きに前進せしめた位置で、該除去装置を保持する調整手段が設けられている。これにより、金属ワークの厚み等に応じて除去部材の接触圧を調整することができ、溶融付着物の大きさ等が変わっても適切に対応できる構成となる。
本発明によれば、火炎による金属ワークの溶断を行いつつ、それとほぼ同時に火炎の周りを回転する除去部材により、金属ワークの表面に膨隆して形成される溶融付着物を除去していくので、溶断時に形成される溶融付着物が冷却固化する前に良好に除去される。そのため、従来のような除去工程を後工程として必要とせず、労力と時間が大幅に軽減される。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(基本構成)
図1は本発明に係る溶断装置における溶融付着物の除去装置の基本構成を説明する図であり、溶断時の金属ワーク表面を概念的に示している。この溶断装置は、従来のガス溶断装置と同様に、金属ワークに対して火炎9を噴出し、溶断予定ラインに沿った移動方向Fに向かって火炎噴出位置を移動させていくことにより金属ワークを溶断し、目的とする形状となるように切断する。また、このような溶断のための構成に加えて、ガス溶断の際に生成される溶融付着物を除去する除去装置を備えている。この除去装置は、火炎9の周りを囲むようにして配置された回転体35を備えており、該回転体35は火炎9を包囲する円周に沿って所定の回転方向Rに回転する。そして回転体35の内周面側には、超硬合金等の耐摩耗性及び耐熱性の高い材料で形成された除去部材8が金属ワークの表面に摺接した状態で設けられる。このため、除去部材8は金属ワークの表面に接した状態で回転体35の回転に伴って火炎9の周りを包囲する円周に沿って回転する。除去部材8は、好ましくは、切削刃を構成しており、溶融付着物を掻取りながら切削する。尚、図例では、火炎9の周りの対称な位置に2つの除去部材8を設けているが、これに限られるものではなく、少なくとも1つの除去部材8が設けられていれば良い。
上記構成の溶断装置は、火炎9を噴出しながら移動することで、溶断予定ラインに沿って金属ワークの溶断を行いつつ、これに追従して移動する回転体35を高速回転させることで、回転体35に支持された除去部材8が溶断時に発生する金属ワーク表面の溶融付着物(ノロ)を冷却固化する前に除去する。従って、火炎9が通過した後の溶断スリットの縁部表面には溶融付着物が残らず、凹凸のない平滑な表面とされた製品を得ることができる。このように、本発明によれば、金属ワークの溶断を行いつつ、これとほぼ同時に溶融付着物を除去する構成とされているので、従来のようにガス溶断工程を完了した後に溶融付着物の除去工程を行う必要はなくなり、製品を得るまでに要する労力と時間を大幅に低減できる。以下、装置の詳細な構成の一例について説明する。
(溶断装置)
図2は本発明の一実施形態である溶断装置1を示す斜視図である。尚、図2には溶断装置1の設置空間において各方向を示すため、XYZ三次元座標系を示している。溶断装置1は、溶断対象となる鋼板等の金属ワーク3を載置するための基台ないしベッド2と、該ベッド2の両脇にX方向に沿って平行に設置されたレール4と、該レール4に沿って自在に移動可能であり、ベッド2上にY方向に沿って設置されるガイド6を備えた支持装置5と、支持装置5のガイド6に搭載され、ガイド6の長手方向(Y方向)に沿って自在に移動可能な走行体7と、火炎を噴出するトーチ12と、トーチ12からの火炎による溶断で金属ワークの表面に生じる溶融付着物を除去する除去装置10とを備えて構成される。走行体7は、ベッド2に載置された金属ワーク3の上側に配置され、支持装置5がレール4に沿って移動することにより金属ワーク3の表面上をX方向に沿って移動可能であると共に、自身がガイド6に沿って移動することにより金属ワーク3の表面上をY方向に沿って移動可能であることから、金属ワーク3の表面に平行なXY平面内を自在に移動され、コンピュータプログラムの実行により、金属ワーク3の表面に臨んだ状態で所定の溶断予定ライン上を移動する。除去装置10は、走行体7に支持されており、除去部材8を備えた回転体35を有すると共に、該回転体35を回転駆動する駆動源としてのモータ11を備えている。尚、モータ11は、後述のように、弾性支持機構13を介して走行体7に取り付けられている。
走行体7は、前述のようにコンピュータにプログラムされた数値制御によって金属ワーク3の表面上を任意に移動可能であり、この際、トーチ12と除去装置10とが溶断予定ラインに沿って一体的に移動され、その移動中に、金属ワーク3を溶断すると共に、溶融付着物を除去し、必要な製品を得る。尚、上述のように走行体7を移動させるのが一般的であるが、機能的には、走行体7を停止させ、金属ワーク3をXY平面内で移動することにより、走行体7を溶断予定ラインに沿って相対的に移動するように構成しても良い。また、金属ワーク3の表面が立体的な形状とされている場合は、走行体7をXY方向に移動させる際、同時にZ方向にも移動させ、三次元的に走行可能な機構を構成しても良い。尚、図例では、溶断装置1に対して除去装置10を1つ設けた場合を示しているが、除去装置10を複数配置しても構わない。
(除去装置)
図3乃至図5はそれぞれ除去装置10の詳細構成を示しており、図3はその正面図を、図4はその右側面図を、図5はその左側面図を示している。尚、各図において、図2に示したXYZ三次元座標系と同一の座標系を示している。図3(a)に示すようにトーチ12の上部には3本のガス供給管16(16a,16b,16c)が接続されており、ガス供給管16aから天然ガスが、ガス供給管16bから酸素ガスが、ガス供給管16cから高圧ガスがそれぞれトーチ12に対して供給される。そしてトーチ12の内部においてこれらのガスが混合され、トーチ下端に形成されるノズル(火口)14から例えば2000〜3000℃程度の高温のジェットスクリュー炎形状の火炎9を下方に向けて噴出する。このトーチ12は、図5に示す如く、走行体7に固定されたアーム15によって支持され、ノズル14が金属ワーク3の表面から所定の高さ位置(例えば10〜15mm)で固定される。尚、図示省略しているが、ノズル14の高さ位置は金属ワーク3の厚みに応じて調整可能である。
除去装置10のモータ11は、例えば無段変速機付きのモータにより構成され、取付板30を介して側面視ほぼL字形の支持体31の垂直壁31aに固定されている。図3に示すように、モータ11は、下方に延びる回転軸11aに駆動歯車20を設けており、該駆動歯車20には、中心孔21hを有する従動歯車21が噛合されている。従動歯車21の中心孔21hには回転体35の筒部34が嵌合されており、該筒部34は、水平壁31bの貫通孔31hに挿通され、該水平壁31bの上下に設けられた軸受32、33により回転自在に軸支されている。この状態で、回転体35の筒部34には、トーチ12のノズル14が挿入され、上述のように金属ワーク3から所定の高さ位置で固定される。
従って、モータ11の回転軸11aの回転駆動力は、歯車20、21を介して回転体35に伝達され、回転体35に設けた除去部材8が、トーチ12の火炎9の中心軸Lの周りを高速回転する。尚、モータ11から回転体35に対する回転力の伝達機構は、図例のような歯車機構による他、プーリとベルトによる伝達機構等を採用しても良い。また、回転体35における除去部材8の回転軌跡は、図例のように火炎9の中心軸Lを中心とすることが好ましいが、除去部材8は、該中心軸Lから偏心した軸回りを回転するものであっても良く、要するに、火炎9を囲む円周に沿って回転するように構成されていれば良い。
図4に示す如く、支持体31の垂直壁31aの背面側には除去装置10を支持する弾性支持機構13が設けられており、該弾性支持機構13によって支持体31は、モータ11及び除去部材8等を支持した状態のまま一体的に上下方向に進退自在であると共に、上向きに弾発付勢された状態で走行体7に支持される。即ち、弾性支持機構13は、支持体31の垂直壁31aの背面側に固定された摺動部材36と、走行体7に固定された固定部材37と、弾性付勢手段として摺動部材36の下部に設けられるスプリング39と、摺動部材36のガイド手段として設けられるボルト等の軸部材40とを備えている。固定部材37は固定ボルト44によって走行体7に固定される垂直な固定板37aと、固定板37aの上端近傍部から水平に延びる上板37bと、固定板37aの下端近傍部から水平に延びる下板37cとを備え、上板37bと下板37cには軸部材40を挿通するための孔が開削されている。これに対して、摺動部材36は、軸部材40を挿通する貫通孔36hを形成している。そこで、軸部材40を上板37b、摺動部材36、スプリング39、下板42の順で上から挿通し、軸部材40の頭部41を上板37bの上面に係止させると共に、下板42の下面から軸部材40のねじ部にナット42を締着することにより、各部材が組み付けられている。
前述のように、摺動部材36は、軸部材40をガイドとして鉛直方向に沿って上下に移動可能なように構成されており、弾性支持機構13は、スプリング39が除去装置10の自重によって圧縮された状態となり、スプリング39の弾発力により支持体31を鉛直方向の上向きに付勢する。従って、回転体35の除去部材8は、金属ワーク3の表面に対して所定の接触圧で接触されるが、スプリング39の作用により接触圧が軽減されており、接触圧が過大にならないように構成されている。因みに、除去装置10は、相当の重量物として自重を下向きに作用するが、その自重を含んで更に下向きのスプリングを設けても良く、除去装置10の自重を含む下向きの力f1に対して、前記スプリング39による上向きの力f2が、f1>f2の関係にあり、従って、除去部材8が金属ワーク3の表面に接する接触圧fは、f=f1−f2とされ、該接触圧fが溶融付着物を切削除去するために適した圧力となるように設定されている。
そこで、このような弾性支持機構13により、除去部材8が金属ワーク表面の溶融付着物を除去する際の衝撃力を緩和することができる。即ち、支持体31は鉛直上向きにも移動可能とされているので、除去部材8が溶融付着物を切除するときに除去装置10に上向きの衝撃力が発生すると、支持体31は上方向に移動することで瞬間的にその衝撃力を逃がし、その後、元の位置に戻るときにスプリング39によって除去装置10の落下衝撃が緩和され、金属ワーク3に対して除去部材8が激しく衝突することを防止する。
また、弾性支持機構13には、支持体31の鉛直方向の移動幅を制限する制限手段が設けられている。この制限手段は、走行体7と支持体31との間に架設され、支持体31の鉛直方向の移動に伴って揺動する揺動板38と、揺動板38を揺動可能に支持する支持部材45とを備えている。揺動板38の一方の端部は、走行体7に固定された固定壁37aの上端に係止される。他方の端部は、調整ボルト47を介して支持体31の垂直壁31aの上端に係止され、該調整ボルト47は、揺動板38の他方の端部に進退自在に螺挿されている。前記支持部材45は、固定部材37の上板37bに立設され、テーパ状の胴部から上方にねじ部を延設し、胴部を揺動板38の孔に挿通支持した状態で、ねじ部にナット46を締着することにより、揺動板38を揺動可能に支持している。従って、除去装置10が鉛直方向に移動すると、揺動板38は固定壁37aの上端を支点として、支持部材45のテーパ状胴部により許容される範囲で揺動する。即ち、除去部材8が溶融付着物を除去する際に支持体31が振動すると、その振動に伴って揺動板38が揺動する。このとき揺動板38の揺動幅は許容範囲内に規制されているため、除去装置10の鉛直方向の移動幅についてもそれに対応して制限されることになる。そこで、除去装置10の鉛直方向の振動を抑制するためには、支持部材45に締着されるボルト46を締め付け、揺動板38の揺動幅を小さくすれば良い。
揺動板38に螺挿された調整ボルト47は、除去部材8の金属ワーク3に対する接触圧を調整するための調整手段を構成する。調整ボルト47を締付方向に回して揺動板38の下方に突出させると、調整ボルト47の下端部が支持体31の垂直壁31aの上端に当接し、除去装置10をスプリング39に抗して下方に押し下げ、除去部材8の金属ワーク3の表面に対する接触圧を高め、スプリング39の弾発力を蓄積した状態で除去装置10を保持する。従って、調整ボルト47は、除去装置10をスプリング39に抗して下向きに前進させた任意の位置で保持することができ、接触圧の調整が可能になる。逆に、除去部材8の接触圧を小さくする場合には、調整ボルト47を緩め、除去装置10を金属ワーク3の表面から後退させれば良い。これにより、除去部材8の接触圧は、金属ワーク3の材質や厚み等に応じて任意に調整可能となる。
(金属ワーク溶断時の動作)
以上のような溶断装置1によって金属ワーク3をガス溶断する際の動作について説明する。図6は溶断時の除去装置10の状態を示している。上述のようにトーチ12は金属ワーク3の厚み等に応じた適切な高さ位置に支持されており、下方に向けて火炎9を噴出することにより金属ワーク3を溶断し、走行体7が溶断予定ライン上を移動することにより金属ワーク3を所定の形状に切断する。トーチ12の周りには、火炎9の外側で金属ワーク3の表面と接した状態で除去部材8が支持されており、除去部材8の接触圧は上述の調整ボルト47によって溶断対象としての金属ワーク3に適した接触圧とされている。そして、除去部材8はモータ11により火炎9の周りで回転方向Rに高速回転されながら溶断予定ラインに沿ってトーチ12と一体的に移動するので、火炎9による金属ワーク3の溶断を行いつつ、金属ワーク3の溶断スリットの縁部表面に膨隆して形成される溶融付着物51を除去していく。このとき、除去部材8は溶融付着物51が冷えて金属ワーク3の表面に固着固化(再固着)してしまう前に除去するので、従来のように再固着してしまった後に除去する場合と比較して、除去部材8に掛かる負荷を小さくできる。尚、除去部材8の回転速度は、金属ワーク3の厚み及び大きさ並びに製品の形状等に応じてモータ11の回転数を制御することにより調整することができる。また、火炎9は極めて高温であるが、除去部材8は、高速回転するので空冷効果が得られ、除去部材8の耐熱性を満足する。この際、回転体35は、鉄又は鋼や、チタン等の耐熱性素材により形成することが好ましく、放熱効果により除去部材8の過度の温度上昇を抑制することが望ましく、更には、回転体35に冷却用のフィン等を設けても良い。尚、図示のように、除去部材8の回転軌跡は、火炎9に接しないように火炎9の外周に位置せしめることが好ましく、これにより、除去部材8の変質や破損等が防止される。
以上の溶断装置1によれば、金属ワーク3の溶断工程と溶融付着物の除去工程を1つの工程で行うことができ、走行体7を溶断予定ラインに沿って移動させるだけで、金属ワーク3に溶断スリットを形成しながら溶融付着物51を好適に除去することができ、金属ワーク3の切断後には、表面を平滑とした製品が効率的に得られることになる。
また、上述の弾性支持機構13を設けた構成とすれば、上下方向に進退自在な除去装置10をスプリング39により上向きに弾発付勢した状態で支持するので、除去部材8がガス溶断の副製物である溶融付着物51を除去する際に比較的大きな衝撃力が発生する場合でも、その衝撃力を良好に吸収し、除去装置10の破損を防止できると共に、除去部材8により金属ワーク3の表面を無理な切削により損傷することはなく、金属ワーク3の溶断スリットの表面から溶融付着物51のみを良好に除去することができる。
本発明に係る溶断方法の基本的構成を説明する図である。 本発明に係る溶断装置の1実施形態を示す斜視図である。 溶断ヘッド部の詳細構成を示しており、(a)はその全体を示す正面図、(b)はトーチ及びカッターの配置部分を拡大して示す断面図である。 溶断ヘッド部の詳細構成を示す右側面図である。 溶断ヘッド部の詳細構成を示す左側面図である。 溶断時の溶断ヘッド部の状態を示す断面図である。 従来のガス溶断を示す概念図である。
符号の説明
1 溶断装置
2 ベッド
3 金属ワーク
7 走行体
8 除去部材
9 火炎
10 除去装置
11 モータ
12 トーチ
14 ノズル(火口)
39 スプリング
47 調整ボルト(調整手段)

Claims (4)

  1. 金属ワークの表面に臨んで溶断予定ライン上を移動するトーチの火炎により、該金属ワークに溶断スリットを形成し、該溶断スリットの縁から金属ワークの表面に膨隆する溶融付着物を生成しながら、金属ワークを所定形状に溶断する方法において、
    前記トーチの火炎を包囲する円周に沿って回転する除去部材を備えた回転体と、該回転体を回転駆動する駆動源とを備えた除去装置を設けており、
    前記トーチと前記除去装置を溶断予定ライン上で一体的に移動させることにより、溶断スリットの縁に生成される前記溶融付着物を、回転する回転体の除去部材により除去するように構成したことを特徴とする溶断方法における溶融付着物の除去方法。
  2. 金属ワークを載置するベッドと、該ベッド上で金属ワークの表面の溶断予定ライン上を移動する走行体と、該走行体に設けられたトーチとから構成され、トーチの火炎により、金属ワークに溶断スリットを形成し、該溶断スリットの縁から金属ワークの表面に膨隆する溶融付着物を生成しながら、金属ワークを所定形状に溶断する装置において、
    前記走行体には、トーチの火炎を包囲する円周に沿って回転する除去部材を備えた回転体と、該回転体を回転駆動する駆動源とを備えた除去装置を設けており、
    該走行体を溶断予定ライン上で移動させることにより、溶断スリットの縁に生成される溶断付着物を、回転する回転体の除去部材により除去するように構成したことを特徴とする溶断装置における溶断付着物の除去装置。
  3. ベッドに載置された金属ワークを下側に配置すると共に、走行体を上側に配置し、トーチから下向きに噴出される火炎により金属ワークを溶断する構成とされ、
    前記除去装置は、除去装置の自重を含む下向きの力により除去部材を所定の接触圧で金属ワークの表面に接触せしめるように走行体に対して上下方向進退自在に取付けられ、前記下向きの力に抗して除去装置を上向きに弾発付勢することにより前記除去部材の接触圧を軽減させるスプリングを設けてなることを特徴とする請求項2に記載の溶断装置における溶融付着物の除去装置。
  4. 前記スプリングに抗して除去装置を下向きに前進せしめた位置で保持する調整手段を設けてなることを特徴とする請求項3に記載の溶断装置における溶断付着物の除去装置。
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