JP2004174623A - 切削工作機 - Google Patents
切削工作機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004174623A JP2004174623A JP2002340901A JP2002340901A JP2004174623A JP 2004174623 A JP2004174623 A JP 2004174623A JP 2002340901 A JP2002340901 A JP 2002340901A JP 2002340901 A JP2002340901 A JP 2002340901A JP 2004174623 A JP2004174623 A JP 2004174623A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- work
- tool
- saw blade
- circular saw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
- Sawing (AREA)
Abstract
【解決手段】ワークWと切削用工具(丸鋸刃5)とが、その両者の何れか一方が回動する状態で相対接近移動して当該ワークWに対する切削加工を行う切削工作機に於いて、ワークWの切削加工位置から離れた箇所で当該ワークWを加熱するワーク加熱手段10と、切削工具(丸鋸刃5)の切削作用部位から離れた箇所で当該切削工具(丸鋸刃5)を冷却する工具冷却手段11とが設けられた構成。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、丸鋸盤や帯鋸盤、その他の各種切削工作機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
切削工作機は、ワークと切削用工具とが、その両者の何れか一方が回動する状態で相対接近移動して当該ワークに対する切削加工を行うものであるが、例えば丸鋸盤を例にとって説明すると、鋸刃が薄く、多くの刃による断続切削であるため、振動や騒音が大きく、作業環境に悪影響を及ぼしている。又、鋸刃は切断時に生じる熱によって磨耗し易くなったり、前記の振動でチッピングを起こし、その工具寿命が著しく短くなっている。
【0003】
従来の丸鋸盤による切断方式としては、乾式切断方式と湿式切断方式とが知られている。乾式切断方式の場合は、ワークは切断に伴う塑性エネルギーによる発熱と摩擦熱とによって温度が上昇し、軟化して切断し易くなるが、同時に鋸刃も同様に温度上昇して軟化し、磨耗し易くなる。即ち、ワークと工具(鋸刃)が何れも軟化することになるので、加工特性・生産性を上げることは出来なかった。一方、湿式切断方式は、特許文献又は非特許文献を引用するまでもなく、ワークと工具(鋸盤)との摺接部位(切削加工部位)に切削油等を供給しながら切削を行わせる方式であって、鋸刃は冷却効果で温度上昇が抑制され、本来の強度・硬さを維持させることが出来るが、同時にワークも冷却され、本来の強度・硬さが維持されることになるので、結局、ワークと工具が何れも本来の強度・硬さを保っている状況での切削作用となり、振動・騒音問題は解消されず、工具寿命が多少改善される程度に止まっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る切削工作機を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、ワークWと切削用工具(丸鋸刃5)とが、その両者の何れか一方が回動する状態で相対接近移動して当該ワークWに対する切削加工を行う切削工作機に於いて、ワークWの切削加工位置から離れた箇所で当該ワークWを加熱するワーク加熱手段10と、切削工具(丸鋸刃5)の切削作用部位から離れた箇所で当該切削工具(丸鋸刃5)を冷却する工具冷却手段11とが設けられた構成となっている。
【0005】
上記本発明は、ワークと切削用工具とが、その両者の何れか一方が回動する状態で相対接近移動して当該ワークに対する切削加工を行う切削工作機であれば、あらゆる種類の切削工作機に応用することが出来るものであるが、本発明は、特に高度の加工精度が要求されない一次加工のための、例えば棒状ワークWを寸法切りする丸鋸盤や帯鋸盤、即ち、前記ワークWが定位置に固定され、前記切削工具が、前記ワークWに対して切込み移動しながら回動する切断用鋸刃(丸鋸刃5)である切削工作機として実施するのが望ましい。
【0006】
この場合、前記工具冷却手段11は、前記切断用鋸刃(丸鋸刃5)の切込み移動経路の側方定位置に配設し、当該切込み移動経路中の切断用鋸刃(丸鋸刃5)の位置に関係なく当該切断用鋸刃(丸鋸刃5)の空転領域を冷却出来るように構成するのが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を丸鋸盤に応用した好適実施形態を添付図に基づいて説明すると、1はワーク支持テーブルであって、載置された棒状ワーク(図示のワークは丸棒鋼)Wを固定の位置決め壁2に対し水平横向きに押圧する水平バイス3と、当該ワークWをワーク支持テーブル1側に垂直下向きに押圧する垂直バイス4、及び丸鋸刃5が上下動するスリット6を備えている。
【0008】
丸鋸刃5は、例えば支軸7を中心に一定範囲内で上下揺動自在な可動アーム8の遊端に駆動軸9で支承され、図示省略しているモーターにより切削回転方向Rに回転駆動される。前記可動アーム8は、図示省略している駆動手段により、丸鋸刃5がワーク支持テーブル1の下側に没する下降限位置から上向きの切込み方向Dに所定速度で上昇駆動され、丸鋸刃5がワークWを切断し終わる上昇限に達すれば元の下降限位置まで下降駆動される。
【0009】
10はワーク加熱手段であって、赤外線加熱炉の他、高周波加熱ユニット、レーザーユニット等が利用出来る。このワーク加熱手段10は、図示のようにワーク支持テーブル1上の定位置にセットされて各バイス3,4で固定された棒状ワークWの切断位置(切削加工位置)CPから適当距離、即ち、加熱効果が丸鋸刃5に殆ど影響しない程度に離れた箇所を加熱するように配設されている。
【0010】
11は丸鋸刃冷却手段であって、セミドライ冷却、水冷却(気化熱冷却)、油冷却等の手段が利用出来る。この丸鋸刃冷却手段11は、丸鋸刃5の切込み移動経路5Lの側方定位置に配設された水やオイル等の冷媒噴射ノズル11aから構成されたもので、当該ノズル11aには冷媒を送給する冷媒送給装置11bが併設され、前記切込み移動経路5L中の丸鋸刃5の位置に関係なく当該丸鋸刃5の空転領域の周辺刃部(切断作用部位を除く周辺刃部)に対し冷媒を噴射して気化熱冷却を行うように構成されている。尚、図示例では、1つの冷媒噴射ノズル11aを使用しているが、丸鋸刃5の周方向複数箇所に於いて、その空転領域の周辺刃部に対し冷媒を噴射する複数のノズルを配設することも出来るし、図1Bに仮想線で示すように、丸鋸刃5の空転領域の周辺刃部に対し左右両側から冷媒を噴射する一対のノズル11aを配設することも出来る。
【0011】
上記のワーク加熱手段10は、取り扱うワークWのサイズ等が代わったときでも、効率よく当該ワークWを加熱出来るように、位置や向きを調整出来るように支持しておくのが望ましいし、発熱量を調整出来るタイプのものを使用して、状況に応じてワークWの加熱温度をコントロール出来るように構成するのが望ましい。又、このワーク加熱手段10や丸鋸刃冷却手段11は、ワークWや丸鋸刃5の取り替え時に、その作業の邪魔にならない退避位置へ移動可能又は着脱自在に構成することも望ましいことである。
【0012】
上記構成の丸鋸盤の使用方法を説明すると、ワーク支持テーブル1上で位置決め壁2に接して棒状ワークWを載置し、水平バイス3と垂直バイス4とで当該棒状ワークWを固定した状態でワーク加熱手段10を作動させ、当該棒状ワークWを溶融温度以下の範囲で加熱昇温させる。一方、丸鋸刃冷却手段11を作動させて、切削回転方向Rに回転駆動される丸鋸刃5の空転領域の周辺刃部(切断作用部位を除く周辺刃部)に対し水等の冷媒を噴射して気化熱冷却を行わせる。この状態で、可動アーム8を上向きの切込み方向Dに所定速度で上昇駆動することにより、冷却され且つ切削回転方向Rに回転駆動される丸鋸刃5で、加熱されて高温(溶融温度以下)になっている棒状ワークWを切断位置CPで切断することが出来る。切断完了後は、上昇限位置にある可動アーム8を下降限位置まで下降駆動させることにより、丸鋸刃5をワーク支持テーブル1より下側に退入させ、次の切削工程の開始に備えさせる。
【0013】
上記の如く、棒状ワークWは切断前に溶融温度以下の高温に加熱されるのであるが、ワークの温度と軟化の関係は、多くの金属で略線形関係にあり、常温での金属材料の降伏応力をBとすれば、溶融温度ではその降伏応力は0(ゼロ)、溶融温度の半分の温度では、その降伏応力は0.5B程度になる。即ち、ワークWは、切断加工時の塑性エネルギーによる発熱と摩擦熱とによる昇温だけでなく、ワーク加熱手段10により積極的に余熱が与えられることにより、降伏応力が十分小さくなる程度に高温となり、この結果、当該ワークWは軟化して極めて切断し易い状態になる。一方、丸鋸刃5は、その空転領域の周辺刃部に丸鋸刃冷却手段11から噴射された水やオイル等の冷媒が付着し、この付着冷媒がワーク切断時の摩擦熱や高温のワークWから伝導される熱によって蒸発し、その気化熱によって丸鋸刃5の切断作用部位の熱を効率よく除去し、丸鋸刃5を冷却することになる。この結果、丸鋸刃5は本来の強度と硬さを維持することが出来る。従って、高温に加熱されて軟化している棒状ワークWを、冷却されて本来の強度・硬さを維持している丸鋸刃5で切断することになる。
【0014】
【発明の効果】
本発明は以上のように実施し且つ使用することが出来るものであって、係る本発明の切削工作機によれば、切削加工されるワークは加熱されて昇温軟化し、一方の切削工具は冷却されてその強度・硬さが維持されるので、同じ加工条件でも、従来の湿式切削方式よりも少ない切削力で切断が可能となり、しかも振動や騒音が低下する。そしてこの振動低下に伴ってワーク加工面の表面粗さも改善される。更に、ワークに対する加熱温度を積極的、計画的に上げることにより、振動や騒音を大きく改善することが出来る。又、切削工具は軟化したワークを切削することになることと、振動が小さくなってチッピングも起こりにくくなることにより、工具寿命を大きく伸ばすことが出来る。
【0015】
本発明によれば、ワークの加熱に伴う熱膨張により加工精度の低下が懸念される。従って特に本発明は、請求項2に記載の鋸盤、即ち、固定されたワークを切断用鋸刃(丸鋸刃や帯鋸刃)で切断する鋸盤のように、高度の加工精度が要求されない一次加工のための切削工作機に適用することで、その効果を十分に発揮出来るものである。
【0016】
この場合、請求項3に記載の構成によれば、切断用鋸刃を支持して移動する可動フレーム(実施形態での可動アーム8)側に工具冷却手段を設けるのではなく、固定フレーム側に工具冷却手段を設けるので、実施が容易であり、しかも移動する切断用鋸刃を確実に冷却することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】A図は本発明の一実施形態の構成を説明する概略縦断正面図であり、B図は同概略縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ワーク支持テーブル
2 ワーク位置決め壁
3 水平バイス
4 垂直バイス
5 丸鋸刃
6 スリット
8 可動アーム
10 ワーク加熱手段
11 丸鋸刃冷却手段
11a 水やオイル等の冷媒噴射ノズル
11b 冷媒送給装置
Claims (3)
- ワークと切削用工具とが、その両者の何れか一方が回動する状態で相対接近移動して当該ワークに対する切削加工を行う切削工作機に於いて、ワークの切削加工位置から離れた箇所で当該ワークを加熱するワーク加熱手段と、切削工具の切削作用部位から離れた箇所で当該切削工具を冷却する工具冷却手段とが設けられた、切削工作機。
- 前記ワークが定位置に固定され、前記切削工具が、前記ワークに対して切込み移動しながら回動する切断用鋸刃である、請求項1に記載の切削工作機。
- 前記工具冷却手段は、前記切断用鋸刃の切込み移動経路の側方定位置に配設され、当該切込み移動経路中の切断用鋸刃の位置に関係なく当該切断用鋸刃の空転領域を冷却するように構成された、請求項2に記載の切削工作機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002340901A JP2004174623A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 切削工作機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002340901A JP2004174623A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 切削工作機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004174623A true JP2004174623A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32703412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002340901A Pending JP2004174623A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 切削工作機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004174623A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101934403A (zh) * | 2009-06-30 | 2011-01-05 | 扬州市华飞通用机械厂 | 金属圆锯切割机冷却装置 |
CN104191037A (zh) * | 2014-08-25 | 2014-12-10 | 李惠斌 | 一种中厚板材切割机床 |
CN104209588A (zh) * | 2014-08-28 | 2014-12-17 | 成都市容德建筑劳务有限公司 | 一种锯片保护结构的使用方法 |
CN104526454A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-04-22 | 苏州凯锝微电子有限公司 | 一种适用于切割机的冷却设备 |
CN104647438A (zh) * | 2013-11-25 | 2015-05-27 | 大连隆星新材料有限公司 | 石蜡连续切割装置 |
CN115533202A (zh) * | 2022-12-01 | 2022-12-30 | 中国林业科学研究院木材工业研究所 | 一种锯切质量与刀具寿命预测系统 |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002340901A patent/JP2004174623A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101934403A (zh) * | 2009-06-30 | 2011-01-05 | 扬州市华飞通用机械厂 | 金属圆锯切割机冷却装置 |
CN104647438A (zh) * | 2013-11-25 | 2015-05-27 | 大连隆星新材料有限公司 | 石蜡连续切割装置 |
CN104191037A (zh) * | 2014-08-25 | 2014-12-10 | 李惠斌 | 一种中厚板材切割机床 |
CN104209588A (zh) * | 2014-08-28 | 2014-12-17 | 成都市容德建筑劳务有限公司 | 一种锯片保护结构的使用方法 |
CN104526454A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-04-22 | 苏州凯锝微电子有限公司 | 一种适用于切割机的冷却设备 |
CN115533202A (zh) * | 2022-12-01 | 2022-12-30 | 中国林业科学研究院木材工业研究所 | 一种锯切质量与刀具寿命预测系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100283415B1 (ko) | 레이저를이용한투명매질의가공방법및장치 | |
JP4209911B2 (ja) | 鋳造品余剰部分切断装置 | |
JP2014502926A (ja) | 金属ワークピースの加工処理及び硬化処理方法並びにそのための工作機械 | |
JP2011230940A (ja) | 脆性材料基板の割断方法 | |
KR20160038821A (ko) | 브레이크 방법 그리고 브레이크 장치 | |
JP2017092129A (ja) | ウエーハの加工方法 | |
JP6504977B2 (ja) | ウエーハの加工方法 | |
JP2004174623A (ja) | 切削工作機 | |
JPWO2004014625A1 (ja) | 脆性材料基板のスクライブ方法およびスクライブ装置 | |
JP2008044086A (ja) | 切削加工方法及び装置並びにその方法を用いて加工した基板 | |
CN207971571U (zh) | 一种金属碎屑收集处理激光切割机 | |
JP6401045B2 (ja) | ワーク加工機 | |
CN114871584A (zh) | 基于红外纳秒和超快紫外激光的多功能加工设备及方法 | |
JP2006068831A (ja) | 切削加工方法および切削加工工具 | |
JPH11300575A (ja) | ドライカット用ホブ盤 | |
KR20010107936A (ko) | 건절삭 호빙 기계 | |
JP6521837B2 (ja) | ウエーハの加工方法 | |
JP2017059686A (ja) | ウエーハの加工方法 | |
JP6525840B2 (ja) | ウエーハの加工方法 | |
JP2001300902A5 (ja) | レーザー発振器付切断機 | |
WO2022267206A1 (zh) | 一种减振冷却的切割装置及方法 | |
JPH02241688A (ja) | 複合加工法 | |
EP4212301A1 (en) | Flaming machine for processing pieces made of a stone material | |
JP2004058234A (ja) | 高精度除去加工方法 | |
JP5983266B2 (ja) | 連続鋳造スラブの端面溶着物除去方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040720 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20070403 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070613 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20070723 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071128 |