JP2006263705A - 硝酸性窒素含有水の処理方法および処理装置 - Google Patents

硝酸性窒素含有水の処理方法および処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 排水等に含まれる硝酸性窒素を還元分解して残留濃度を環境基準値以下に低減することができる、処理効果および経済性に優れた処理システムを提供する。
【手段】硝酸性窒素含有水を鉄化合物に接触させて硝酸性窒素を還元分解する処理方法において、硝酸性窒素含有水に鉄化合物を添加する工程〔鉄化合物添加工程〕、鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導いて硝酸性窒素を分解する工程〔分解工程〕、生成した沈澱(汚泥)を固液分離する工程〔汚泥分離工程〕、分離した汚泥の全部または一部をアルカリ性にして反応槽に返送する工程〔汚泥返送工程〕を有し、上記分解工程において、鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水とアルカリ性汚泥とを混合し、非酸化性雰囲気下、アルカリ性下で反応させ、還元性の鉄化合物沈澱を生成させて硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排水等に含まれる硝酸性窒素を還元分解する処理効果と経済性に優れた処理システムに関する。より詳しくは、工程が簡単で実用性に優れ、排水等に含まれる硝酸性窒素を常温で還元分解し、排水等に含まれる硝酸性窒素濃度を環境基準値以下に低減することができる排水の処理システムに関する。
硝酸性汚泥の処理方法については、従来、生物処理によって硝酸態を分解する方法が知られているが、この方法は有機性汚泥が発生し、しかも大規模な処理装置を必要とし、かつ維持管理に労力が嵩む問題がある。また、硝酸態窒素を還元物質の存在下で還元用固体触媒を用いてアンモニアに分解する方法が知られている(特許文献1)。しかし、この方法は120〜370℃の高温を必要とするため処理コストが嵩む。
また、硝酸イオンまたは硝酸イオンと亜硝酸イオンを0.1mol/L以上含む硝酸イオン含有廃液に、硫酸第一鉄または塩化第一鉄からなる還元剤と硫酸を添加して、廃液中の硝酸イオンまたは硝酸イオンと亜硝酸イオンをガス体の窒素酸化物に還元する方法が知られている(特許文献2)。しかし、この方法では含水率が高いために嵩高い澱物が発生し、この処理が問題である。また低pH下で処理するために装置腐食とその後の中和操作が必用であるなど操業が煩わしい。
また、硝酸性窒素とリンを含む排水を鉄粉に接触させ、さらにアルカリを加えてpH9〜14に調整し、生成したアンモニアを空気や水蒸気を吹き込んで同伴除去する方法が知られているが(特許文献3)、還元性を高めるためには粒度の細かい鉄粉を必要とするためにコストおよび安全性に問題があり、また粒度が荒いと還元効率が低下し、さらに鉄粉の表面の酸化汚染によって反応性が低下する問題がある。
特開平8−309370号公報 特開平10−113678号公報 特開平10−277567号公報
本発明は、従来の上記問題を解決した処理方法を提供するものであり、排水等に含まれる硝酸性窒素の処理効果に優れ、しかも沈澱が圧密化されるので固液分離性が良く、かつ常温でフェライト処理が可能な経済性に優れた処理方法および処理装置を提供する。
本発明は以下の構成を有する排水の処理方法および処理装置に関する。
(1)硝酸性窒素含有水を鉄化合物に接触させて硝酸性窒素を還元分解する処理方法において、硝酸性窒素含有水に鉄化合物を添加する工程〔鉄化合物添加工程〕、鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導いて硝酸性窒素を分解する工程〔分解工程〕、生成した沈澱(汚泥)を固液分離する工程〔汚泥分離工程〕、分離した汚泥の全部または一部をアルカリ性にして反応槽に返送する工程〔汚泥返送工程〕を有し、上記分解工程において、鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水とアルカリ性汚泥とを混合し、非酸化性雰囲気下、アルカリ性下で反応させ、還元性の鉄化合物沈澱を生成させて硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理方法。
(2)上記(1)に記載する処理方法において、硝酸性窒素含有水に含まれる硝酸性窒素をアンモニアに還元分解し、硝酸性窒素の残留濃度を8mg-N/L以下に低減する硝酸性窒素含有水の処理方法。
(3)上記(1)または(2)に記載する処理方法において、硝酸性窒素含有水に第一鉄化合物を添加し、該第一鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導き、一方、汚泥分離工程で分離した汚泥の一部または全部をアルカリ性にして反応槽に返送し、該反応槽において、非酸化性雰囲気下、10℃〜30℃の温度下、pH8.5〜11の液性下で、沈澱の2価鉄イオンと全鉄イオンの比〔Fe2+/Fe(T)〕が0.4〜0.8であるように還元性鉄化合物沈澱を生成させる硝酸性窒素含有水の処理方法。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載する処理方法において、鉄化合物添加工程の前に、硝酸性窒素含有水に鉄化合物またはアルミニウム化合物を添加し、アルカリ性下で鉄またはアルミニウムの水酸化物を沈殿させることによって、上記含有水中のケイ酸イオンないしアルミニウムイオンの少なくとも何れかを上記水酸化物と共に沈澱化し、この沈澱を濾過除去する前処理工程を設け、ケイ酸イオンないしアルミニウムイオンを除去した上記含有水を鉄化合物添加工程に導く排水の処理方法。
(5)硝酸性窒素含有水に第一鉄化合物を添加する槽、第一鉄化合物を添加した上記含有水を導入する非酸化性の密閉反応槽、この密閉反応槽から抜き出したスラリーを導入する汚泥分離槽、分離した汚泥(沈殿)の一部または全部にアルカリを添加する槽、アルカリ性にした汚泥を上記密閉反応槽に導入する管路、上記密閉反応槽において第一鉄化合物を添加した上記含有水とアルカリ性汚泥とを混合して硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理装置。
(6)上記(5)の処理装置において、硝酸性窒素含有水に含まれるケイ酸ないしアルミニウムを予め沈殿化して除去する手段を、鉄化合物添加槽の前に設けた硝酸性窒素含有水の処理装置。
本発明の処理方法によれば、排水等に含まれる硝酸性窒素の濃度を環境基準値(10mg-N/L)以下に低減することができる。従って、本発明の処理方法は、例えば、半導体材料の製造工程から排出される硝酸イオンを多量に含む排水、地下水などの各種の硝酸性窒素含有水の処理方法として好適である。
また、本発明の処理方法は、還元性鉄化合物沈澱の一部または全部をアルカリ化して反応槽に返送し、再び還元性鉄化合物沈殿を生成させて硝酸性窒素を分解することを繰り返すので、汚泥(沈澱)が還元性を維持しつつ鉄フェライト化し、汚泥が圧密化するので分離した汚泥を容易に脱水処理することができる。因みに、従来の処理方法では、水酸化鉄を主体とした汚泥であるために嵩高く、脱水処理の負担が大きい。
さらに、本発明の処理方法では、沈澱を形成している鉄フェライトはマグネタイトを主体とするため磁性を帯びており、分離した沈澱を磁石に吸着させて処理することができる。このように本発明の処理方法は硝酸性窒素の分解効果に優れ、経済性および取扱性にも優れた処理方法である。
本発明の処理方法は、硝酸性窒素含有水を鉄化合物に接触させて硝酸性窒素を還元分解する処理方法において、硝酸性窒素含有水に鉄化合物を添加する工程〔鉄化合物添加工程〕、鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導いて硝酸性窒素を分解する工程〔分解工程〕、生成した沈澱(汚泥)を固液分離する工程〔汚泥分離工程〕、分離した汚泥の全部または一部をアルカリ性にして反応槽に返送する工程〔汚泥返送工程〕を有し、上記分解工程において、鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水とアルカリ性汚泥とを混合し、非酸化性雰囲気下、アルカリ性下で反応させ、還元性の鉄化合物沈澱を生成させて硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理方法である。
本発明の処理方法を実施する装置構成の概略を図1に示す。図示する処理システムは、硝酸性窒素含有水に第一鉄化合物を添加する槽10、第一鉄化合物を添加した上記含有水を導入する非酸化性の密閉反応槽30、この密閉反応槽から抜き出したスラリーを導入して汚泥を分離する槽40、分離した汚泥(沈殿)の一部または全部にアルカリを添加する槽20、アルカリ性にした汚泥を上記密閉反応槽30に導入する管路およびこれらの各槽を連通する管路を備えており、上記密閉反応槽30において第一鉄化合物を添加した上記含有水とアルカリ性汚泥とを混合して有機ハロゲン化物を還元分解する処理システムである。なお、図示する処理システムにおいて、反応槽30を2台以上直列に設置し、これらを窒素でパージした密閉構造にし、還元性雰囲気下で上記フェライト化処理を行うようにすると良い。
本発明の処理方法において、硝酸性窒素含有水とは硝酸性窒素を含有する水を広く意味し、自然発生的または人為的に生じた各種の廃水や排水、流水等を含み、例えば、工場排水や生活排水、下水、海水、河川水、沼や湖池の水、地表の溜り水、河川等の堰止域の水、地下の流水や溜り水、暗渠の水などであって、硝酸性窒素を含有するものを云う。なお、本発明の説明において、これらの水を含めて排水等と云う場合がある。
本発明の処理方法において、排水等に添加する鉄化合物としては、硫酸第一鉄(FeSO4)、塩化第一鉄(FeCl2)などの第一鉄化合物が用いられる。第一鉄化合物の添加量はFe2+イオン濃度400〜600mg/Lになる量が適当である。この鉄化合物を添加した排水等を反応槽に導入する。
反応槽には、上記鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水と共に、汚泥分離工程から返送されたアルカリ性汚泥が混合される。このアルカリ性汚泥は後工程において固液分離された沈澱(汚泥)の一部または全部にアルカリを添加してpH11〜13に調整したものである。添加するアルカリ物質としては消石灰、生石灰、水酸化ナトリウムなどを用いることができる。アルカリ性汚泥を混合することによって反応槽30のpHは8.5〜11、好ましくはpH9.0〜10に調整される。
反応槽において、鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水とアルカリ性返送汚泥を混合し、非酸化性雰囲気下で反応させて、還元力を有する鉄化合物沈澱を生成させる。この鉄化合物沈澱はグリーンラストと鉄フェライトの混合物であり、還元性の沈澱である。
グリーンラストは第一鉄と第二鉄の水酸化物が層状をなす青緑色の物質であり、層間に重金属のアニオンを取り込んだ構造を有し、例えば次式(1)によって表される。
〔FeII (6-x)FeIII x(OH)12x+〔Ax/n・yH2O〕x- …(1)
(0.9<x<4.2、Fe2+/全Fe=0.3〜0.85)。
一方、鉄フェライトはFeIIの鉄(III)酸塩であり、マグネタイト(FeIIFeIII 34)を主体とするが、一部に重金属の鉄酸塩を含むものでもよい。
排水等に含まれる硝酸性窒素は還元力を有する上記鉄化合物沈殿によって還元され分解される。例えば、硝酸イオンは次式(2)のように上記鉄化合物沈殿によって還元され、アンモニウムイオンに分解される。
4[Fe4 (II)Fe2 (III)(OH)12]2+[SO4 2-・3H2O]2-+NO3 -+6OH- → 8Fe34+4SO4 2-+37H2O+NH4 + … (2)
反応槽で上記還元性鉄化合物沈澱を生成させるために、空気の流入を遮断した密閉反応槽を用い、非酸化性雰囲気下、pH8.5〜11、好ましくはpH9.0〜10のアルカリ性下で反応させる。液温は10℃〜30℃程度で良く、加熱する必要はない。反応時間は一般的には12時間〜24時間程度で良い。
なお、排水等に第一鉄化合物とアルカリとを添加して鉄化合物沈澱を生成させる処理方法であっても、従来のように反応槽が密閉されておらず、非酸化性雰囲気下ではないもの、またアルカリの程度が弱いものは、上記還元力を有する沈澱が生成せず、本発明と同様の効果を得ることはできない。
本発明の処理方法においては、グリーンラストと鉄フェライトの混合物からなる上記鉄化合物沈澱が還元力を有するように、該沈澱の2価鉄イオンと全鉄イオンの比〔Fe2+/Fe(T)〕が0.4〜0.8であるように沈澱を生成させることが好ましく、上記鉄イオン比を0.55〜0.65に制御するのが更に好ましい。この比が上記範囲を外れると還元力が不十分になるので好ましくない。
反応槽にアルカリ性汚泥の返送を繰り返し、鉄化合物を添加した排水との反応を繰り返すことによって、最初は深青緑色であった沈澱はグリーンラストが酸化して鉄フェライト化することによって黒色に変化する。グリーンラストの大部分が鉄フェライトになると還元性がなくなるので、本発明の処理方法では、上記鉄化合物沈澱の2価鉄イオンと全鉄イオンの比〔Fe2+/Fe(T)〕を上記範囲内に制御して還元性沈澱を生成させる。
反応層において、上記還元性鉄化合物沈殿が十分に存在した状態で硝酸性窒素を上記還元性鉄化合物に接触させて還元分解するのが好ましい。そこで、還元性鉄化合物沈殿が十分に存在しない場合には、あらかじめ硝酸性窒素を含まない排水等を用いて上記処理工程を数回〜数十回繰り返して上記還元性鉄化合物沈殿を十分に生成させた後に、硝酸性窒素含有排水を通水すると良い。
具体的には、例えば、硝酸性窒素を含まない排水等に、Fe2+イオン濃度400〜600mg/Lになるように第一鉄化合物を添加し、この第一鉄化合物を添加した排水等に、後工程の汚泥分離工程で分離した汚泥の一部にアルカリを添加してpH11〜13にしたアルカリ性汚泥を混合し、空気の混入を遮断した密閉反応槽で、10℃〜30℃の温度下、pH9.0〜9.3で30分〜2時間反応させ、生成した沈澱を固液分離し、再びこの汚泥の全部または一部にアルカリを添加して反応槽に返送する。このような操作によって反応槽内で所定濃度の還元性鉄化合物沈殿を生成させる。この後に、硝酸性窒素含有水を12時間接触させて硝酸性窒素を還元分解する。この処理によって沈殿を分離した排水等の硝酸性窒素濃度を環境基準値(10mg-N/L)以下に低減することができる。
なお、硝酸性窒素含有水中に、硝酸性窒素と共に、ケイ酸イオンやアルミニウムイオンが含まれていると、これらのイオンによって上記還元性沈殿の生成が影響を受け、硝酸性窒素の分解効果が低下する場合がある。このような場合には、あらかじめ排水中のケイ酸イオンやアルミニウムイオンを除去する工程を設けると良い。
具体的には、硝酸性窒素含有水に塩化第二鉄などを添加し、アルカリ性に調整して鉄水酸化物沈殿を生成させ、上記含有水に含まれるケイ酸イオンやアルミニウムイオンをこの鉄水酸化物沈澱に取り込ませて共沈させ、この沈澱を固液分離して除去すればよい。なお、塩化第二鉄などに代えてアルミニウム化合物を添加してアルカリを加え、アルミニウム水酸化物を沈殿させても良い。この前処理によってケイ酸イオンやアルミニウムイオンをあらかじめ除去した後に、鉄化合物添加、還元分解、汚泥分離、汚泥返送の上記各処理を行えば、還元性鉄化合物の沈殿生成が阻害されず、硝酸性窒素の分解効果を高めることができる。
また、先に述べたように、汚泥分離槽において分離された汚泥の全部または一部はアルカリ性にして反応槽に返送されるが、反応槽に返送されない汚泥はフィルタープレスなどによって脱水し、水分は系外に排水される。一方、濾渣は還元力が残存しており、しかもこの濾渣は透水性が良いので、必要に応じ、図2に示すように、この濾渣に汚染度の高くない別系統の排水等を通水し、濾渣に残存する還元力を利用して排水等の汚染を分解し、排水等から除去することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。
〔実施例1〕
図1に示す本発明の処理フローに従い、あらかじめ還元性鉄化合物沈殿を十分に生成させるため、硝酸性窒素を含まない排水等2Lを添加槽10に導入し、硫酸第一鉄をFe(II)として600mg/Lになるように添加した。一方、固液分離した沈澱に消石灰を添加してpH11に調整し、このアルカリ性沈澱を200g/Lの濃度で反応槽に戻し、硫酸第一鉄を添加した排水等と混合し、嫌気性雰囲気下、pH9.0、液温20℃で30分〜2時間反応させた。次いで、反応槽から抜き出したスラリーをシックナーで20時間静置して沈澱を分離した。この沈澱に消石灰を加えてアルカリ性にしたものを反応槽に戻してさらに還元性鉄化合物沈殿を生成させた。この沈澱の生成分離を30回繰り返し、硝酸イオンの分解に必要な濃度の還元性沈殿を生成させた。この後に、硝酸イオン90mg/L(Nとして20mg/L)を含む排水等2Lを上記処理系に導入し、鉄化合物の添加、還元性沈殿の生成、汚泥の分離、汚泥のアルカリ化、アルカリ性汚泥の返送の各処理を繰り返し行った。なお、反応槽での処理時間は12時間、繰り返し回数30回とした。この結果、沈殿を分離した排水等の硝酸イオン濃度は8mg-N/L(環境基準値以下)であった。
〔比較例1〕
硝酸イオン90mg/L(Nとして20mg/L)を含む排水等2Lに、還元用鉄粉(平均粒径100μm)を50g添加し、嫌気性環境下、pH9.0、液温20℃で12時間分解反応を進めた。生成した沈殿を除去した排水等に含まれる硝酸イオンの残留濃度は16mg-N/Lであった。
本処理方法の工程図 前処理工程を含む本発明の処理工程図
符号の説明
10−鉄化合物添加槽、20−アルカリ添加槽、30−反応槽、40−固液分離槽。

Claims (6)

  1. 硝酸性窒素含有水を鉄化合物に接触させて硝酸性窒素を還元分解する処理方法において、硝酸性窒素含有水に鉄化合物を添加する工程〔鉄化合物添加工程〕、鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導いて硝酸性窒素を分解する工程〔分解工程〕、生成した沈澱(汚泥)を固液分離する工程〔汚泥分離工程〕、分離した汚泥の全部または一部をアルカリ性にして反応槽に返送する工程〔汚泥返送工程〕を有し、上記分解工程において、鉄化合物を添加した硝酸性窒素含有水とアルカリ性汚泥とを混合し、非酸化性雰囲気下、アルカリ性下で反応させ、還元性の鉄化合物沈澱を生成させて硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理方法。
  2. 請求項1に記載する処理方法において、硝酸性窒素含有水に含まれる硝酸性窒素をアンモニアに還元分解し、硝酸性窒素の残留濃度を8mg-N/L以下に低減する硝酸性窒素含有水の処理方法。
  3. 請求項1または2に記載する処理方法において、硝酸性窒素含有水に第一鉄化合物を添加し、該第一鉄化合物を添加した上記含有水を反応槽に導き、一方、汚泥分離工程で分離した汚泥の一部または全部をアルカリ性にして反応槽に返送し、該反応槽において、非酸化性雰囲気下、10℃〜30℃の温度下、pH8.5〜11の液性下で、沈澱の2価鉄イオンと全鉄イオンの比〔Fe2+/Fe(T)〕が0.4〜0.8であるように還元性鉄化合物沈澱を生成させる硝酸性窒素含有水の処理方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載する処理方法において、鉄化合物添加工程の前に、硝酸性窒素含有水に鉄化合物またはアルミニウム化合物を添加し、アルカリ性下で鉄またはアルミニウムの水酸化物を沈殿させることによって、上記含有水中のケイ酸イオンないしアルミニウムイオンの少なくとも何れかを上記水酸化物と共に沈澱化し、この沈澱を濾過除去する前処理工程を設け、ケイ酸イオンないしアルミニウムイオンを除去した上記含有水を鉄化合物添加工程に導く排水の処理方法。
  5. 硝酸性窒素含有水に第一鉄化合物を添加する槽、第一鉄化合物を添加した上記含有水を導入する非酸化性の密閉反応槽、この密閉反応槽から抜き出したスラリーを導入する汚泥分離槽、分離した汚泥(沈殿)の一部または全部にアルカリを添加する槽、アルカリ性にした汚泥を上記密閉反応槽に導入する管路、上記密閉反応槽において第一鉄化合物を添加した上記含有水とアルカリ性汚泥とを混合して硝酸性窒素を還元分解することを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理装置。
  6. 請求項5の処理装置において、硝酸性窒素含有水に含まれるケイ酸ないしアルミニウムを予め沈殿化して除去する手段を、鉄化合物添加槽の前に設けた硝酸性窒素含有水の処理装置。

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