JP2006262615A - 組立式整流子の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 簡易な構成により、複数個の整流子片を絶縁基体の外周面に強固に配設固定することができ、しかも、寸法のばらつきがあっても整流子片を確実に固定することが可能な組立式整流子の製造方法を提供する。
【解決手段】 ライザ部22を有する複数の整流子片21を円筒状に形成された絶縁基体10の外周面に対して、各整流子片21間にスリット23を設けて配置固定し、ワッシャー30を整流子片21の外周に嵌入して絶縁基体10の外周面に押圧固定する。絶縁基体10の基端側に設けられたフランジ部12には、ライザ部22の基部を嵌合する溝部15が形成され、溝部15の開口側にはライザ部22方向に突出させた突起部14aが形成され、この突起部14aを塑性変形により溝部15方向に膨出させてライザ部22の基部を溝部15内に固定すると共に、ワッシャー30により膨出部分を押圧する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型モータ等の回転電機に取り付けられる組立式整流子の製造方法に関するものである。
小型モータは、音響・映像機器や光学精密機器など様々な分野で広く使用されており、近年、軽量薄型化、高性能化が進んでいる。小型モータは、ケーシングの内部に永久磁石が装着され、軸受によって回転自在に支持された回転子が前記永久磁石に対向して配設されている。回転子には整流子片を有する整流子ユニットが設けられており、ケーシング内に設置された刷子が整流子ユニットと摺接することにより回転子の電機子巻線に給電している。
整流子ユニットには、熱硬化性樹脂により全体を一体化したモールド式と、絶縁部分に熱可塑性樹脂を用いた組立式との2種類に大別されるが、電流や発熱量が比較的少ない小型モータには、組立式整流子ユニットが多く用いられている。
組立式整流子ユニットは、一般的には例えば特開2000−92793号公報(特許文献1)に開示された構成が知られている。すなわち、図7は従来の組立式の整流子ユニットを示す分解斜視図で、図8はその断面を示す断面図である。整流子ユニットは、円筒部2の一端にフランジ部3が形成された絶縁基体1と、この絶縁基体1に取り付けられた導電性金属からなる3個の整流子片4と、整流子片4の外周に嵌入されて整流子片4を絶縁基体1の外周面に押圧し、両者を一体的に固定するワッシャー5とを備えている。上記整流子片4は、円弧状に湾曲形成され、図示しない小型モータの刷子と摺接する整流子部4aと、この整流子部4aの一端側から放射状に連設したライザ部4bを有している。このライザ部4bには、図示しない電機子巻線の端部が接続される。このような構造において、複数の整流子片4を絶縁基体1の外周面に固定する手段は、ワッシャー5の押圧力に依存している。
上記ワッシャー5は、通常、紙などの繊維質からなる電気的絶縁機能を有する素材が使用されている。そして、上記ワッシャー5は、3個の整流子片4を絶縁基体1の外周面に装着した後に、図示上方の先端側から嵌挿して各整流子片4を絶縁基体1の外周面に押圧した状態で固定するようにしている。ところが、このようなワッシャー5の寸法が変化した場合には、各整流子片4の押圧力に変化が生じ、振動や衝撃によって絶縁基体1から整流子片4から抜け出してしまう重大な問題が発生することがあった。
上述したようなワッシャーによる固定手段の問題を回避するために、ワッシャーを使用することなく、絶縁基体への整流子片の固着強度を増大させる手段が特開平8−149760号公報(特許公報2)に開示されている。すなわち、組立式整流子は、円筒部に形成されたフランジ部の側面に外方に向けた複数の凹溝が形成され、この凹溝には、導電性の3個の整流子片から外方に向けて折曲形成された電機子巻線結線用の端子部が収納される。そして、凹溝の側壁と端子部には凸部が設けられ、端子部が凹溝内に圧入されたとき、凸部と側壁が変形した状態で端子部を係止するように構成されている。
特開2000−92793号公報 特開平8−149760号公報
このような特許文献2に開示された組立式整流子によれば、整流子片の端子部をフランジ部に形成された凹溝内に圧入するので、前述したワッシャーを省略することが可能となる。ところが、フランジ部の側面に形成した凹溝と整流子片の端子部との寸法精度にばらつきがあることから圧入強度が小さいものがあり、小型モータが回転するときに発生する振動や落下等による衝撃によって整流子片が抜け出してしまう重大な問題が発生することがある。特に、円筒部の外周に装着された整流子片の外径寸法が3mm以下の超小型整流子ユニットの場合には、凹溝と整流子片の端子部の寸法が小さいことから、必要な圧入強度が得られない問題があり、しかも、寸法のばらつきによる圧入強度のばらつきが大きくなる問題があることから、結果的に超小型の組立式整流子には使用できなかった。
そこで、本発明の課題は、簡易な構成により、複数個の整流子片を絶縁基体の外周面に強固に配設固定することができ、しかも、寸法のばらつきがあっても整流子片を確実に固定することが可能な組立式整流子の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明にかかる組立式整流子の製造方法は、円弧状に形成した整流子部および該整流子部に連設したライザ部を有する複数の整流子片を円筒状に形成された絶縁基体の外周面に対して、各整流子片間にスリットを設けて配置固定し、ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入して上記絶縁基体の外周面に押圧固定してなる組立式整流子において、上記絶縁基体の基端側に設けられたフランジ部には、上記ライザ部の基部を嵌合する溝部が形成され、上記溝部の開口側には上記ライザ部方向に突出させた突起部が形成され、この突起部を塑性変形により上記溝部方向に膨出させて上記ライザ部の基部を上記溝部内に固定すると共に、上記ワッシャーにより膨出部分を押圧したことを要旨としている。
また、請求項2に記載の発明は、上記絶縁基体は可塑性を有する合成樹脂により形成され、上記フランジ部に形成された溝部は上記ライザ部の板厚よりも深く形成され、上記突起部は上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに圧潰により塑性変形させて上記溝部方向に移動させて上記膨出部を形成したことを要旨としている。
さらに、請求項3に記載の発明は、上記突起部は上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに超音波等の加熱手段により塑性変形させて上記溝部方向に移動させて上記膨出部分を形成したことを要旨としている。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、上記突起部は押圧工具の押圧により上記ライザ部方向に塑性変形されて上記ライザ部の基部を上記溝部内に固定した後、上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入すると共に上記膨出部分および上記ライザ部を押圧したことを要旨としている。
また、請求項5に記載の発明は、上記突起部は、塑性変形により移動して上記ライザ部を固着するとともに、上記整流子部に圧接させて固定したことを要旨としている。
本発明にかかるに組立式整流子の製造方法よれば、円筒状に形成された絶縁基体の外周面に配置固定される複数の整流子片のライザ部が、絶縁基体のフランジ部に形成された溝部内に嵌合され、このライザ部が溝部の開口側の突出形成した突起部を塑性変形させて膨出させることにより押圧するので、絶縁基体の外周面に各整流子片を強固に固定することができる。さらに、ワッシャーが膨出部分を押圧すると共に、各整流子片を絶縁基体の外周面に押圧固定するので、各整流子片が回転時の遠心力等によりラジアル方向へ離脱することを未然に防止することができる。しかも、絶縁基体に形成された突起部の塑性変形によって固定するので、例え整流子片のライザ部や絶縁基体の溝部の寸法にばらつきがあっても、整流子片を確実に固定することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、可塑性を有する合成樹脂により形成された絶縁基体の突起部を、上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに圧潰することにより溝部内に移動させて膨出部を形成し、この膨出部が整流子片のライザ部を押圧固定するので、簡易な手段によって絶縁基体の外周面に各整流子片を強固に固定することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに、上記突起部を超音波等の加熱手段により軟化させた状態で塑性変形させるので、ワッシャーを所定位置まで嵌入する作業が容易になり、しかも、溝部方向への移動が容易になるので膨出部分の形成が容易になり、ライザ部の固定に対する信頼性を増加させることが可能となる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、突起部を押圧工具によって塑性変形してライザ部を固定するので、ライザ部の固定状態を確認することが可能となり、さらに、ワッシャーによって記整流子片の外周側とライザ部を押圧固定するので、ライザ部の固定に対する信頼性を一層増加させることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、突起部を塑性変形させて溝部内へ移動するときに、膨出部分がライザ部を固着する一方、膨出部分が整流子部方向に移動することにより整流子片を圧接するので、固定強度を高めることが可能となる。
組立式整流子は、円弧状に形成した整流子部および該整流子部に連設したライザ部を有する複数の整流子片を円筒状に形成された絶縁基体の外周面に対して、各整流子片間にスリットを設けて配置固定され、さらに、上記整流子片の外周にワッシャーを嵌入して上記絶縁基体の外周面に押圧固定されている。この組立式整流子において、上記絶縁基体の基端側に設けられたフランジ部には、上記ライザ部の基部を嵌合する溝部が形成され、この溝部の開口側には上記ライザ部方向に突起部が突出形成されている。この突起部は塑性変形可能であり、突起部を塑性変形させて上記溝部方向に膨出し、この膨出部分によって上記ライザ部の基部を上記溝部内に固定する。さらに、上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入することにより上記膨出部分を押圧すると共に、上記整流子片の外周を押圧固定する。これにより、上記ワッシャーによって突起部を塑性変形した膨出部分と上記整流子片の外周を押圧しながら固定するので、整流子片を確実に固定することが可能となる。
図1は本発明の実施形態にかかる組立式整流子の平面図、図2は同整流子の断面図、図3は分解斜視図、図4(A)(B)は整流子片のライザ部を固定する工程を示す説明図である。図1乃至図3に示すように、組立式整流子は、円筒状に形成した例えば熱可塑性樹脂等の可塑性を有する樹脂からなる絶縁材料によって形成された絶縁基体10と、導電性金属からなり、絶縁基体10の外周に取り付けられた複数個の整流子片21からなる整流子部20と、整流子片21の外周に嵌入されて整流子片21を絶縁基体1の外周面に押圧固定するワッシャー30とによって構成されている。
上記絶縁基体10は、後述するように、機械的な押圧もしくは加熱によって塑性変形が可能であり、しかも熱膨張率や経時変化が小さいエンジニアリングプラスチック、例えば、ポリアミド9T樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの合成樹脂が採用される。絶縁基体10は、これらの樹脂を使用して、所定のモールド金型によって例えば射出成形等成型手段によって形成される。
そして、絶縁基体10は、円筒部11とその基端側に円筒部11よりも大径のフランジ部12とが一体的に成形され、中央の貫通孔13には図示しないモータ等の回転軸が嵌入される。フランジ部12の端面には円環状の突堤部14が形成され、この突堤部14には整流子片21のライザ部22を嵌合するための溝部15が周方向に約120度毎の等間隔で3箇所形成されている。この溝部15の深さは、ライザ部22の板厚寸法よりもおよそ2倍乃至5倍程度の寸法に設定され、溝部15の幅はライザ部22の嵌合を許容する寸法に設定されている。
また、図3に示すように、絶縁基体10の円筒部11の基端近傍に位置する突堤部14には、上記溝部15の両側に各々突起部14aが一体に突出形成されている。この突起部14aは、図示のように円錐状に形状に形成され、機械的に押圧することにより塑性変形させることができる。なお、突起部14aは、円錐状の他に、円柱状、角柱状または半球状等の適宜な形状に形成しても良い。そして、個々の突起部14aの体積は、好ましくは、上記溝部15にライザ部22を嵌合したときに形成される開口側空間の容積の2分の1程度に設定されるが、その形状は、円筒部11方向からの押圧によって容易に塑性変形可能な高さと外径寸法に設定されている。
さらに、突堤部14よりも内側で円筒部11との付け根の部分には整流子片21の下端部を受け入れるための円弧状溝17が各溝部15と繋がって形成されている。これらの円弧状溝17は、円筒部11の外周面から半径方向外側に膨出した凸部16によって周方向に隔てられている。凸部16は、周方向に約120度の等間隔で3箇所形成されていて、それぞれの両側面に整流子片21の側面が当接することにより、スリット23の幅Sを一定に保つように機能している。
整流子片21は、図示しない小型モータ等の回転電機に配設された刷子と摺接する円弧状に形成された整流子部20と、この整流子部20の一端側から半径方向外側に向けて屈曲形成されたライザ部22とを有している。上記整流子片21の素材は、銅を基材とし、刷子と摺接する個所にAg−Cuなどの薄い接点材料を埋め込んだクラッド材が用いられている。さらに、整流子片21は、絶縁基体10の円筒部11の外周面に合った曲率半径を有し、その幅は絶縁基体10に取り付けたとき、隣接する各整流子片21の間に所定の幅Sのスリット23が形成されるすように設定されている。なお、ライザ部22には図示しない電機子巻線が接続される。
また、突堤部14の円筒部11側面には、整流子片21の外周に嵌入されたワッシャー30が当接されている。このワッシャー30は、紙、合成樹脂、或いは、バリスタなどの電気的絶縁機能または半導体機能を有する素材が使用されている。そして、上記ワッシャー30は、3個の整流子片21を絶縁基体10の外周面に装着した後に、図示上方の先端側から嵌挿して各整流子片21を絶縁基体10の外周面に押圧した状態で固定するようにしている。
次に、本発明からなる組立式整流子の製造方法について説明する。まず、図3に示すように、3個の整流子片21を矢示の方向に向けて各々絶縁基体10の円筒部11の外周面に添設する。このとき、整流子片21のライザ部22を溝部15に嵌合するとともに、円筒部11の付け根部分に形成された円弧状溝17に整流子片21の下端部を挿入し、側面を凸部16に当接させる。この結果、整流子片21はスリット23の幅Sを一定に保ちながら所定の位置に添設される。
このように、整流子片21を絶縁基体10の円筒部11の外周面に添設したときには、図4(A)に示すように、整流子片21のライザ部22が溝部15の底面に当接するまで嵌合する。上述したように、溝部15の深さをライザ部22の板厚寸法よりも大きく形成しているので、ライザ部22の上面と溝部15の開口端との間は離間し、そこに空間が形成されている。
3個の整流子片20のライザ部22を溝部15に嵌合した状態から、次に、上記ワッシャー30を整流子片21の図示上方の先端側から軽圧入状態で突起部14aに当接するまで嵌挿する。その後、ワッシャー30の下方端面を突起部14aに向けて押圧し、ワッシャー30の下方端面を突堤部14に到達させる。この結果、図4(B)に示すように、ワッシャー30の下方端面が突起部14aを押圧して突起部14aを圧潰する。これにより、突起部14aは塑性変形し、突起部14aの樹脂は、特に流動負荷が小さな上記溝部15の開口側空間内に移動して溝部15内には膨出部15aが膨出形成される。この結果、溝部15内に嵌合したライザ部22の基部は、膨出部15aによって押圧されて溝部15内に固着される。このとき、図示のように、膨出部15aは互いに接近するように溝部15の空間内に膨出され、図6に示すように、突堤部14の上面が平坦に形成されると共に、両側の膨出部15a間にはギャップが形成されるが、両側の膨出部15aを接合するまで膨出させ、この膨出部15aが突堤部14の上面よりやや突出させても良い。
このように、ワッシャー30によって突起部14aを押圧して塑性変形するとき、図5に示すように、突起部14aの樹脂は溝部15内に移動するとともに、整流子部21の外周面方向に移動する。この結果、整流子片21は絶縁基体10の円筒部11の外周面に圧接されることから、3個の整流子片20はライザ部22とともに強固に固定される。従って、整流子片21は、ワッシャー30による押圧固定と、突起部14aの塑性変形による外周側からの押圧固定、および、ライザ部22の固定により、確実に固定される。
ところで、溝部15の幅はライザ部22が嵌合できるように設定されているが、溝部15とライザ部22の幅は寸法のばらつきを有していて、溝部15内にライザ部22が緩く嵌合する場合がある。しかし、上述したように、溝部15内に嵌合したライザ部22を、塑性変形によって形成された膨出部15aにより押圧して固定するので、溝部15とライザ部22の幅にばらつきがあったとしても所定の強度によって固定することができる。特に、整流子部の外径寸法が3mm以下の超小型整流子ユニットの場合には、溝部15とライザ部22の幅が0.5mm以下の寸法になることから、両者間の嵌合状態が大きくばらつくことがある。しかし、このような極小寸法の超小型組立式整流子であっても、ライザ部22を、塑性変形によって形成された膨出部15aにより固定するので、固定に関して寸法のばらつきは無視することが可能となる。
以上のように、円筒状に形成された絶縁基体10の外周面に配置固定される複数の整流子片20のライザ部22が、絶縁基体10のフランジ部12に形成された溝部15内に嵌合され、さらに、溝部15の開口側に形成した突起部14aをワッシャー30によって塑性変形させることによりライザ部22の基部を固定するので、簡易な構成によって絶縁基体10の外周面に各整流子片20を強固に配設固定することができる。また、突起部14aの塑性変形によって固定するので、例え整流子片のライザ部や絶縁基体の溝部の寸法にばらつきがあっても、整流子片を確実に固定することが可能となり、この結果、組立式整流子をさらに小型化することができる。
上述した実施例1においては、溝部15の開口側に形成した突起部14aをワッシャー30によって塑性変形させてライザ部22の基部を固定するようにしたが、絶縁基体10として比較的硬度が高い樹脂素材、或いは、流動性の悪い樹脂が使用される場合がある。また、ワッシャー30の硬度が突起部14aの硬度よりも低いときには、突起部14aの塑性変形による膨出部15aの形成が不十分な場合がある。このような場合には、ワッシャー30を整流子片21に嵌挿する前に、予め押圧工具(図示しない)の押圧によって突起部14aを塑性変形させることによりライザ部22の基部を固定し、その後、ワッシャー30を整流子片21に嵌挿してさらに整流子片21の外周側から固定することが望ましい。
また、実施例2において説明したように、突起部14aやワッシャー30の材質によって、突起部14aの塑性変形による膨出部15aの形成が不十分な場合がある。このような場合には、ワッシャー30の押圧により突起部14aを塑性変形するときに、超音波等の加熱手段により補助的に突起部14aを塑性変形させて、突起部14aの樹脂を溝部15内に移動させ、これにより形成された膨出部15aによってライザ部22を固定することが望ましい。
以上、本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施例は、突起部を押圧する側の面が平坦なワッシャーにより突起部を塑変形させたが、突起部の樹脂が溝部内に移動し易くするために、ワッシャーの押圧面の突起部と対向する部位にやや傾斜面を形成して、この傾斜面により突起部の樹脂の移動方向を案内させても良い。また、溝部の開口側を塑性変形させてライザ部を左右一対の膨出部によって固定しているが、溝部の開口側の一方に突起部を形成し、この1個の突起部を塑性変形させて、1つの膨出部によって固定するようにしても良い。さらに、溝部の開口側の形状は、上述した実施例の形状に限らず、開口側の塑性変形により溝部内に膨出部を膨出できる樹脂の量が確保できれば、任意の形状に形成しても良い。
本発明にかかる組立式整流子の平面図である。 図1における断面図である。 本発明にかかる組立式整流子の分解斜視図である。 (A)(B)は、本発明にかかる組立式整流子のライザ部を固定する工程を示す説明図である。 本発明にかかる組立式整流子のライザ部を固定した状態を示す拡大断面図である。 本発明にかかる組立式整流子の斜視図である。 従来の組立式整流子の構成を示した分解斜視図である。 従来の組立式整流子の構成を示した断面図である。
符号の説明
10 絶縁基体
11 円筒部
12 フランジ部
14 突堤部
14a 突起部
15 溝部
15a 膨出部
20 整流子片
21 整流子部
22 ライザ部
23 スリット
30 ワッシャー

Claims (5)

  1. 円弧状に形成した整流子部および該整流子部に連設したライザ部を有する複数の整流子片を円筒状に形成された絶縁基体の外周面に対して、各整流子片間にスリットを設けて配置固定し、ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入して上記絶縁基体の外周面に押圧固定してなる組立式整流子において、
    上記絶縁基体の基端側に設けられたフランジ部には、上記ライザ部の基部を嵌合する溝部が形成され、
    上記溝部の開口側には上記ライザ部方向に突出させた突起部が形成され、
    この突起部を塑性変形により上記溝部方向に膨出させて上記ライザ部の基部を上記溝部内に固定すると共に、上記ワッシャーにより膨出部分を押圧したことを特徴とする組立式整流子の製造方法。
  2. 上記絶縁基体は可塑性を有する合成樹脂により形成され、上記フランジ部に形成された溝部は上記ライザ部の板厚よりも深く形成され、上記突起部は上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに圧潰により塑性変形させて上記溝部方向に移動させて上記膨出部を形成した請求項1に記載の組立式整流子の製造方法。
  3. 上記突起部は上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入するときに超音波等の加熱手段により塑性変形させて上記溝部方向に移動させて上記膨出部分を形成した請求項2に記載の組立式整流子の製造方法。
  4. 上記突起部は押圧工具の押圧により上記ライザ部方向に塑性変形されて上記ライザ部の基部を上記溝部内に固定した後、上記ワッシャーを上記整流子片の外周に嵌入すると共に上記膨出部分および上記ライザ部を押圧した請求項1に記載の組立式整流子の製造方法。
  5. 上記突起部は、塑性変形により移動して上記ライザ部を固着するとともに、上記整流子部に圧接させて固定した請求項1乃至4に記載の組立式整流子の製造方法。
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