JP2006261679A - 低電圧用esd保護回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1ドレイン接続端子14、第1ソース接続端子16、第1制御接続端子18を有している第1電界効果トランジスタ42と、第1ドレイン接続端子および第1ソース接続端子間に加わる第1電圧U1がしきい値を上回ると、第1制御接続端子および第1ソース接続端子間に調整設定される第2電圧を変える入力回路網とを備えているESD保護回路をできるだけ小さな面積で実現する。
【解決手段】入力回路網40がトランジスタ42に対して相補的である、第2ドレイン接続端子46、第2ソース接続端子48および第2制御接続端子50を備えている第2電界効果トランジスタ44を有し、端子14は端子48に接続され、第1抵抗52を介して端子50に接続され、端子46は端子18に接続され、第2抵抗54を介して端子16に接続されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、第1のドレイン接続端子と第1のソース接続端子と第1の制御接続端子(ゲート)とを有している第1の電界効果トランジスタと、第1のドレイン接続端子と第1のソース接続端子との間に加わる第1の電圧がしきい値を上回ると、第1の制御接続端子と第1のソース接続端子との間に調整設定される第2の電圧を変える入力回路網とを備えているESD保護回路に関する。
低電圧用のこの種のESD保護回路はそれ自体公知である。集積回路(IC)の取り扱いおよび使用の際、中に含まれている素子およびモジュールを過電圧の作用から保護することが必要である。その際過電圧と考えられるのは、例えば静電気の放電の際に、人間または機械部分からICを介してであれ、ICから人間または機械部分を介してであれ発生するような電気信号である。この種の放電過程は静電気放電(electrostatic discharge=ESD)と称される。この種の放電過程が集積回路に作用すると、例えば薄膜のバーンアウト(thin film burn-out)、フィラメンテーション(filamentation)、層移行部の短絡(junction spiking)、酸化層におけるキャリア注入(charge injection)または酸化層の裂断(oxide rupture)によってICの素子またはモジュールに非可逆的な変化が行われる可能性があり、このために場合によってはIC全体が破壊されることになる。低い電圧とはこの関係において10Vより小さいオーダのIC用作動電圧のことである。
それ自体公知のESD保護回路において入力回路網は2つのツェナーダイオードおよび1つのオーミック抵抗から成っている。2つのツェナーダイオードは相互に直列に接続されておりかつ直列接続として第1の電圧に対して並列に、すなわち第1の電界効果トランジスタのチャネルに対して並列である。抵抗は、第1の制御接続端子と直列接続の中間タップとの接続点と、第1のソース接続端子との間にある。
予め定めたESD電流、もしくはESD電流およびESD電圧の積の形の予め定めた電力を導出するために、第1の電界効果トランジスタは比較的大きなチャネル面を有していなければならない。ICの実装密度を高めるという一般的な傾向ではESD保護回路の大きな所要面積は基本的に駄目である。
このような背景を踏まえて本発明の課題は、上の段落で述べたESD量、電流および/または電力を導出するためにそれ自体公知のESD保護回路より僅かな面積しか必要としないESD保護回路を提供することである。
この課題は、冒頭に述べた、第1のドレイン接続端子と第1のソース接続端子と第1の制御接続端子とを有している第1の電界効果トランジスタと、第1のドレイン接続端子と第1のソース接続端子との間に加わる第1の電圧がしきい値を上回ると、第1の制御接続端子と第1のソース接続端子との間に調整設定される第2の電圧を変える入力回路網とを備えているESD保護回路において、本発明により、入力回路網が前記第1の電界効果トランジスタに対して相補的である、第2のドレイン接続端子、第2のソース接続端子および第2の制御接続端子を備えている第2の電界効果トランジスタを有しており、ここで第1のドレイン接続端子は第2のソース接続端子に接続されておりかつ第1の抵抗を介して第2の制御接続端子に接続されておりかつ第2のドレイン接続端子は第1の制御接続端子に接続されておりかつ第2の抵抗を介して第1のソース接続端子に接続されていることによって解決される。
これらの特徴によって、第1の制御接続端子と第1のソース接続端子との間の電位差はESDイベント時にほぼ、第1のドレイン接続端子における電圧の値をとることができる。その結果としてその際に生じる、第1の制御接続端子と第1のソース接続端子との間の第2の電圧(ゲート−ソース電圧)は最大になり、その結果第1の電界効果トランジスタは完全に出力制御される。
これに対してそれ自体公知のESD保護回路ではESDイベント時に第1の制御接続端子に生じる電位は常に、第1のドレイン接続端子における電位とはツェナーダイオードの1つの降伏電圧の値だけ相異しており、このために、その際生じるゲート−ソース電圧は制限され、これにより第1の電界効果トランジスタの、チャネル面積に正規化されている比較的大きな内部抵抗が生じることになる。このことを補償するために、第1の電界効果トランジスタのチャネル幅およびチャネル長の積は本発明の場合より大きくなければならない。反対にこのことは、予め定めたESD電力を導出するために本発明のESD保護回路は僅かなチャネル面積しか必要でないことを意味している。
本発明の実施形態の枠内において、第2の電界効果トランジスタは第1の電界効果トランジスタより小さいチャネル面積を有していて、ESD保護回路の所要面積を小さく保持するようにすれば有利である。
第2の制御接続端子がツェナーダイオードを介して第1のソース接続端子に接続されていることも有利である。
このツェナーダイオードはいわば、ESD保護回路がアクティブな状態と非アクティブな状態との間を切り替わるしきい値を用意する。これにより、ESD保護回路に対する基本要求、すなわち通常の作動電圧では保護すべき回路の障害を引き起こさずかつ過電圧時にだけ電流を引き受けるという要求が充足される。
更に、第2の電界効果トランジスタおよびツェナーダイオードが、第1の電界効果トランジスタのゲート−ソース間容量がツェナーダイオードの障壁層容量に相応するように相互に整合されているようであれば有利である。
このような特徴によって、ESD保護回路の時間特性は最適化される。その理由は、ESDイベント時にゲート容量を再充電するために必要である電荷が実際に遅延なくツェナーダイオードの障壁層容量によって用意されるからである。所望の結果としてESD保護回路はESDイベント時に迅速に低オーミック状態に移行する。
ツェナーダイオードと第1のソース接続端子との間に第3の抵抗が配置されていることも有利である。
ツェナーダイオードの降伏の際にこの第3の抵抗を介して降下する電圧は制御接続端子のゲート酸化物と第2の電界効果トランジスタのドレイン接続端子との間の電圧を低減し、これによりESDイベント時にこのゲート酸化物が損傷される危険が低減されることになる。
第1の電界効果トランジスタはNチャネルエンハンスメント電界効果トランジスタであってもまたはPチャネルエンハンスメント電界効果トランジスタであってもよい。
その他の利点は以下の添付図に基づいた詳細な説明から明らかである。
ここまで説明したおよび以下に更に説明する特徴はそれぞれ示された組み合わせにおいてのみ可能であるのではなく、別の組み合わせにおいてもまたは単独でも、本発明の枠を逸脱しなければ適用可能であることは勿論である。
次に本発明を図示の実施例に付き図面を用いて詳細に説明する。
詳細には図1は、第1のドレイン接続端子14,第1のソース接続端子16および第1の制御接続端子(ゲート)18を有している第1の電界効果トランジスタ12のESD保護回路10を示している。第1の電界効果トランジスタのドレイン接続端子(ソース接続端子)は図には付加的にD(S)が示されている。第1の電界効果トランジスタ12を介して電圧U1が加わる。電圧U1がESDが生じて(ESDイベント発生時)しきい値を上回ると、入力回路網20が第2の電圧U2を変える。この電圧は第1の制御接続端子18と第1のソース接続端子16との間で調整設定される。
既に冒頭で説明したように、入力回路網20はそれ自体公知のESD保護回路において2つのツェナーダイオード22,24の直列接続とオーミック抵抗26とから成っている。この抵抗は直列接続の中間点に接続されている。直列接続は第1の電圧U1に対して逆並列であり、従って第1の電界効果トランジスタ12のチャネルに対して並列でありかつ抵抗26は付加的に第1の制御接続端子18および第1のソース接続端子16に接続されている。
第1の電圧U1がツェナーダイオード22の降伏電圧UCより小さい限り、抵抗26を介して電流が流れないので、第1の制御接続端子18に第1のソース接続端子16の電位が生じる。ここではNチャネル電界効果トランジスタとして実施されている第1の電界効果トランジスタ12はESD保護回路10の出力側32,34の間にある保護すべき回路30が電圧U1によって作動されるこの通常の場合阻止されている。
これに対して電圧U1がESD保護回路10の入力側36における正の放電によってツェナーダイオード22の降伏電圧UCより上昇すると、上側のツェナーダイオード22は高福祉、その結果第1の制御接続端子18に電位U1−UCが生じる。それから第1の電界効果トランジスタ12は導通状態に制御されかつ正の放電電流を保護すべき回路30を介して基準電位に導出する。その際第1の電界効果トランジスタ12の導電度は第1の制御接続端子18と第1のソース接続端子16との間の電位差が大きくなるに従って上昇する。しかしこの電位差は上述の値U1−UCに制限されているので、第1の電界効果トランジスタ12は最大では、すなわちドレイン−ソース電圧U1の一杯の値(フルバリュー)ではドライブ制御されない。
このことは図2によって示されている。ここには時間tについての電圧U1のランプ形状の上昇および結果として生じる、電圧U2の経過が示されている。その際第1のソース接続端子16における電位に対して値零が仮定された。この値はt0からt1まで第1の制御接続端子18も支配しているので、U2はこの時間間隔において零に等しい。時点t1においてU1は、ツェナーダイオード22の降伏電圧をマーキングしている値UCを通過する。それから時間t>t1に対して電圧U2はU1−UCになるので、U2はドレイン電圧の値U1に達しない。
図3には、まず、変化した入力回路網40によって公知のESD保護回路10とは異なっている本発明のESD保護回路38の実施例が示されている。第1の電界効果トランジスタ42は図3ではNチャネル電界効果トランジスタとして実現されておりかつ独自の参照符号がついている。というのは同じESD電力において一層小さいチャネル面積によって図1の第1の電界効果トランジスタ12とは異なっているからである。その他は図1と同じ参照符号は少なくとも機能的に同じエレメントを示している。入力回路網40は第1の電界効果トランジスタ42に対して相補的な第2の電界効果トランジスタ44を、すなわちPチャネル電界効果トランジスタを有している。これは第2のドレイン接続端子46、第2のソース接続端子48および第2の制御接続端子50を有している。第1のドレイン接続端子14は第2のソース接続端子48に接続されておりかつ第1の抵抗52を介して第2の制御接続端子50に接続されている。
これらの変化により、以下に図4を参照して説明する機能が生じる。図4には図3の対象に対してドレイン電圧U1がランプ形状に上昇した場合の電圧U2の特性が示されている。U1がツェナーダイオード24の降伏電圧より小さい限り、(場合によっては無視できる程度の逆方向電流を除いて)抵抗52を介して電流が流れないので、第2の制御接続端子50には電位U1が生じる。それ故に第2のソース接続端子48と第2の制御接続端子50との間に高々無視できる程度の電位差しか生じないので、第2の電界効果トランジスタ44は阻止している。その場合第2の抵抗54を介して電流は流れずかつ第1の電界効果トランジスタ42の第1の制御接続端子18にソース接続端子16の電位が生じる。これはここでは分かり易くするために値零を有しているが、これにより本発明を所定の電圧値に制限にするものではない。第1のソース接続端子16と第1の制御接続端子18との間に同様に電位差が生じないので、第1の電界効果トランジスタ42も阻止している。
U1がツェナーダイオード24の降伏電圧UCに達する時点t1で降伏が生じるとようやく、降伏電圧の値だけ低減された電圧U1、すなわち電圧U1−UCが制御接続端子50に通るので、Pチャネル形である第2の電界効果トランジスタ44はこれにより生じる、第2のソース接続端子48と第2制御接続端子50との間の電位差の結果として低オーミック状態に移行する。その結果として、電圧U1はほぼ低減されずに第1の制御接続端子18に通るので、電圧U2はほぼU1の値に増大する。換言すれば:第1の電界効果トランジスタ42は第1の電界効果トランジスタ12とは異なって完全にドライブ制御され、それ故に相応に大きなESD電流を導出することができる。一層強い出力制御の結果として高められる電流を導く能力が回路設計時に既に考慮されることによって既に、第1の電界効果トランジスタ42は第1の電界効果トランジスタ12と同じESD電流をより僅かなチャネル面積によって導出することができる。
同じことは図5のESD保護回路55の択一選択例に対しても当てはまる。ここではESD保護回路はESD電流を導出するための第1の電界効果トランジスタ56としてのPチャネル電界効果トランジスタおよび入力回路60における第2の電界効果トランジスタ58としてのNチャネル電界効果トランジスタによって動作する。第1のドレイン接続端子14および第1のソース接続端子16の配置はNチャネルをPチャネルに変える際に整合されたものである。同じことは電圧U2の取り出しに対しても当てはまる。第2のNチャネル電界効果トランジスタ58は第2のドレイン接続端子62、第2のソース接続端子64および第2の制御接続端子66を有しており、その際第1のドレイン接続端子14は第2のソース接続端子64と接続されておりかつ第1の抵抗52を介して第2の制御接続端子66に接続されている。第2のドレイン接続端子62は第1の制御接続端子18と接続されておりかつ第2の抵抗54を介して第1のソース接続端子16と接続されている。
図5のESD保護回路55は同様に図4に図示の特性を呈する。つまり、U1がツェナーダイオード22の降伏電圧より低い限り、(場合により無視できる逆方向電流を除いて)抵抗52を介して電流は流れないので、第2の制御接続端子66には、第1のソース接続端子64のここでも零と仮定する電位が生じる。それ故に第2のソース接続端子64と第2の制御接続端子66との間に高々無視することができる電位差が存在しているので、第2の電界効果トランジスタ58は阻止している。それから第2の抵抗54を介して電流も流れず、第1の電界効果トランジスタ56の第1の制御接続端子18には電位U1が生じる。それから第1のソース接続端子16と第1の制御接続端子18との間に同様に電位差が生じず、第1の電界効果トランジスタ56も阻止している。
U1がツェナーダイオード24の降伏電圧に達する時点t1において降伏が生じてようやく、降伏電圧の値だけ低減されている電圧U1、すなわち電圧U1−UCが第2の制御接続端子66に加わり、その結果Nチャネル形である第2の電界効果トランジスタ58がこれにより生じた、第2のソース接続端子64と第2の制御接続端子66との間の電位差の結果として低オーミック状態に切り換えられる。結果として第1の制御接続端子18に近似的に電位として値零が生じるので、電圧U2は近似的にU1の値に増大する。換言すれば:ここでも第1の電界効果トランジスタ56は第1の電界効果トランジスタ12とは異なって完全にドライブ制御され、それ故に相応に大きなESD電流を導出することができる。
図3および図5の実施例においてツェナーダイオード24と第1のソース接続端子16との間に任意に、図3に鎖線で示されているように、第3の抵抗68が配置されていてよい。
保護すべき回路を備えているそれ自体公知のESD保護回路の回路略図 図1の回路の第1の電界効果トランジスタのドレイン接続端子に加わる電圧がランプ形状に上昇する際の、制御接続端子とソース接続端子との間の電圧の時間経過を示す線図 第1の電界効果トランジスタとしてNチャネル電界効果トランジスタを備えている本発明のESD保護回路の実施例の回路略図 図3の回路の第1の電界効果トランジスタのドレイン接続端子に加わる電圧がランプ形状に上昇する際の、制御接続端子とソース接続端子との間の電圧の時間経過を示す線図 第1の電界効果トランジスタとしてPチャネル電界効果トランジスタを備えている本発明のESD保護回路の実施例の回路略図
符号の説明
10 公知のESD保護回路、 22,24 ツェナーダイオード、 38,55 本発明のESD保護回路、 40 入力回路網、 42 第1の電界効果トランジスタ、 44 第2の電界効果トランジスタ、 14,46 ドレイン接続端子、 16,48 ソース接続端子、 18,50 制御接続端子、 52 第1の抵抗、 54 第2の抵抗

Claims (7)

  1. 第1のドレイン接続端子(14)と第1のソース接続端子(16)と第1の制御接続端子(18)とを有している第1の電界効果トランジスタ(42)と、第1のドレイン接続端子(14)と第1のソース接続端子(16)との間に加わる第1の電圧(U1)がしきい値を上回ると、第1の制御接続端子(18)と第1のソース接続端子(16)との間に調整設定される第2の電圧(U2)を変える入力回路網(40)とを備えているESD保護回路(38)において、
    入力回路網(40)が前記第1の電界効果トランジスタ(42)に対して相補的である、第2のドレイン接続端子(46)、第2のソース接続端子(48)および第2の制御接続端子(50)を備えている第2の電界効果トランジスタ(44)を有しており、ここで第1のドレイン接続端子(14)は第2のソース接続端子(48)に接続されておりかつ第1の抵抗(52)を介して第2の制御接続端子(50)に接続されておりかつ第2のドレイン接続端子(46)は第1の制御接続端子(18)に接続されておりかつ第2の抵抗(54)を介して第1のソース接続端子(16)に接続されている
    ことを特徴とするESD保護回路(38)。
  2. 第2の電界効果トランジスタ(44)は第1の電界効果トランジスタ(42)より小さいチャネル面積を有している
    請求項1記載のESD保護回路(38)。
  3. 第2の制御接続端子(50)はツェナーダイオード(24)を介して第1のソース接続端子(16)に接続されている
    請求項1または2記載のESD保護回路(38)。
  4. 第2の電界効果トランジスタ(44)およびツェナーダイオード(24)は、第2の電界効果トランジスタ(44)のゲート−ソース間容量がツェナーダイオード(24)の障壁層容量に相応するように相互に整合されている
    請求項1記載のESD保護回路(38)。
  5. ツェナーダイオード(24)と第1のソース接続端子(16)との間に第3の抵抗(68)が配置されている
    請求項1から4までのいずれか1項記載のESD保護回路(38)。
  6. 第1の電界効果トランジスタはNチャネルエンハンスメント電界効果トランジスタ(42)である
    請求項1から5までのいずれか1項記載のESD保護回路(38)。
  7. 第1の電界効果トランジスタはPチャネルエンハンスメント電界効果トランジスタ(56)である
    請求項1から5までのいずれか1項記載のESD保護回路(55)。
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