JP2006261329A - 強誘電体不揮発性メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファティーグ劣化の生じにくい強誘電体キャパシタを含む強誘電体不揮発性メモリを提供する。
【解決手段】 基板の上に、強誘電体キャパシタが形成されている。強誘電体キャパシタは、基板上に形成された第1の電極、第1の電極の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなるキャパシタ誘電体膜、及びキャパシタ誘電体膜の上に配置された第2の電極で構成される。強誘電体キャパシタの一方の電極にスイッチング素子が接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、強誘電体不揮発性メモリに関し、特に強誘電体膜の残留分極を利用して情報を記憶する強誘電体不揮発性メモリに関する。
下記特許文献1に、1トランジスタ−1キャパシタ型の強誘電体メモリが開示されている。キャパシタ誘電体膜の材料として、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、(Pb,La)(Zr,Ti)O(PLZT)等の強誘電体材料が用いられる。PZTやPLZTは、〈001〉方向の自発分極を持つ。このため、〈001〉方向を基板面に垂直に配向(〈001〉配向)させると、残留分極を最大化できる。ところが、PZTやPLZTを〈001〉配向させることは非常に困難である。
特許文献1に開示された発明では、PZTやPLZTを〈111〉配向させることにより、比較的大きな残留分極を実現している。強誘電体膜の結晶化工程を、酸化性ガスと非酸化性ガスとの混合雰囲気中で行うことにより、〈111〉配向した柱状結晶からなる強誘電体膜を形成することができる。
図5に、特許文献1に開示された強誘電体キャパシタの断面図を模式的に示す。下部電極100の上に、強誘電体膜101が形成され、その上に上部電極が形成されている。強誘電体膜101は、複数の柱状結晶粒で構成される。ここで、「柱状結晶粒」とは、多結晶薄膜の底面から上面まで達する結晶粒を意味する。これらの柱状結晶粒は〈111〉配向している。すなわち、自発分極方向101aは、基板の法線方向から約54°傾いている。
特許文献2に、キャパシタの強誘電体膜をSrBiTaで形成した強誘電体メモリが開示されている。SrBiTaの(105)面を基板面に平行に配向させることにより、優れた特性を有する強誘電体メモリが得られている。
特許文献3に、キャパシタの強誘電体膜をチタン酸ビスマスで形成した強誘電体メモリが開示されている。チタン酸ビスマスを(117)優先配向させることにより、優れた特性を有する強誘電体メモリが得られている。
上記特許文献1〜3に開示されたキャパシタの強誘電体膜は、多数の柱状結晶粒で構成されている。これに対し、下記特許文献4に、誘電体薄膜を柱状結晶ではない微細なグレイン構造とすることにより、粒界を経由して流れるリーク電流を低減させる技術が開示されている。
特開2001−126955号公報 再公表特許WO98/08255号公報 特開平10−214945号公報 特開2002−110935号公報
キャパシタの強誘電体膜の分極反転動作を繰り返すと、残留分極が減少することが知られている。
図6に、キャパシタの強誘電体膜の分極(P)−電界(E)ヒステリシス特性を示す。横軸は、キャパシタに印加する電圧を単位「V」で表し、縦軸は分極を単位「μC/cm」で表す。評価対象の試料は、キャパシタ誘電体膜として厚さ150nmのPZT膜を用いたキャパシタである。
図6の正方形記号は、初期状態におけるヒステリシス特性を示し、菱形記号は、波高値5V(振幅10V)、周波数50MHzの矩形波を印加して、分極反転を3×1013回生じさせた後におけるヒステリシス特性を示す。分極反転を繰り返すことにより、残留分極特性が劣化していることがわかる。分極反転を繰り返すことにより生ずる劣化を、ファティーグ劣化と呼ぶ。
ファティーグ劣化した強誘電体キャパシタの断面を透過型電子顕微鏡写真で観察すると、強誘電体膜と電極との界面に、細長い白い領域が見られた。この白い領域は、剥離が生じていることを示している。強誘電体膜と電極との界面に剥離が生ずることにより、強誘電体膜に生ずる分極が低下したと考えられる。
本発明の目的は、ファティーグ劣化の生じにくい強誘電体キャパシタを含む強誘電体不揮発性メモリを提供することである。
本発明の一観点によると、基板の上に形成された第1の電極、該第1の電極の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなるキャパシタ誘電体膜、及び該キャパシタ誘電体膜の上に配置された第2の電極で構成された強誘電体キャパシタと、前記強誘電体キャパシタの一方の電極に接続されたスイッチング素子とを有する強誘電体不揮発性メモリが提供される。
本発明の他の観点によると、半導体基板の一部の表面上に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなる強誘電体膜と、前記強誘電体膜の上に配置されたゲート電極と、前記ゲート電極下のチャネル領域の両側の前記基板の表層部に形成されたソース及びドレイン領域とを有する強誘電体不揮発性メモリが提供される。
キャパシタ誘電体膜を、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料で形成することにより、ファティーグ劣化の発生を抑制することができる。
図1に、実施例による強誘電体不揮発性メモリの2つのメモリセルの断面図を示す。p型シリコンからなる表層部を有する半導体基板1の表面に素子分離絶縁膜2が形成され、素子分離絶縁膜2で囲まれた活性領域が画定されている。この活性領域内に、2つのMOSFET3a及び3bが形成されている。
MOSFET3aは、ゲート絶縁膜7a、ゲート電極4a、ソース領域5a、及びドレイン領域6で構成され、もう一方のMOSFET3bは、ゲート絶縁膜7b、ゲート電極4b、ソース領域5b、及びドレイン領域6で構成される。ドレイン領域6は、2つのMOSFET3a及び3bで共有される。ソース領域5a、5b、及びドレイン領域6は、相対的に低濃度の不純物拡散層内に、相対的に高濃度の不純物拡散層が包含されたダブルドープドドレイン(DDD)構造にされている。
酸窒化シリコンからなる被覆膜10が、MOSFET3a、3b及び素子分離絶縁膜2を覆う。被覆膜10の上に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜11の上に、キャパシタ20a及び20bが形成されている。キャパシタ20a及び20bは、それぞれMOSFET3a及び3bの近傍に配置される。キャパシタ20aは、下部電極17a、キャパシタ誘電体膜18a、及び上部電極19aで構成される。もう一方のキャパシタ20bも同様に、下部電極17b、キャパシタ誘電体膜18b、及び上部電極19bで構成される。
下部電極17a及び17bは、白金(Pt)で形成され、上部電極19a及び19bは、酸化イリジウムで形成される。キャパシタ誘電体膜18a及び18bは、PZTで形成される。下部電極17a及び17bを、白金に代えて、イリジウム(Ir)で形成してもよい。上部電極19a及び19bを、酸化イリジウムに代えて、Pt、Ru、Rh、Re、Os、Pd、SrRuO等で形成してもよい。キャパシタ誘電体膜18a及び18bを、PZTに代えて、PLZT、SrBiTa、BiTi12、BaBiTa、(Pb,Ca,Sr,La)(Zr,Ti,Nb)O、SrBi(Ti,Ta,Nb)、(Bi,La)Ti12等の強誘電体材料で形成してもよい。
層間絶縁膜11とキャパシタ20aとの間に、チタン(Ti)層と窒化チタン(TiN)層とからなるバリアメタル層12a、タングステン(W)からなる配向制御層15a及びチタン(Ti)からなる密着層16aが基板側からこの順番に積層された積層構造体が配置されている。もう一方のキャパシタ20bの下にも、同様にバリアメタル層(密着層)12b、配向制御層15b及び密着層16bが配置されている。
次に、図2(A)〜図2(E)を参照して、実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法について説明する。
図2(A)に示すように、シリコンからなる半導体基板1の表面に、素子分離絶縁膜2を形成する。素子分離絶縁膜2は、例えばシリコン局所酸化(LOCOS)またはシャロートレンチアイソレーション(STI)により形成することができる。素子分離絶縁膜2により、半導体表面が露出した活性領域が画定される。活性領域の表層部はp型である。
活性領域内に、周知の方法でMOSFET3a及び3bを形成する。以下、MOSFET3a及び3bの形成方法を、簡単に説明する。まず、活性領域の表面を熱酸化することによりゲート絶縁膜を形成する。このゲート絶縁膜上に、ポリシリコン層と高融点金属シリサイド層とを積層する。この2層をパターニングすることにより、ゲート電極4a及び4bを形成する。
ゲート電極4a及び4bをマスクとして、DDD構造を有するソース及びドレインの低濃度領域を形成するためのn型不純物のイオン注入を行う。ゲート電極4a及び4bの側面上に、サイドウォールスペーサを形成する。ゲート電極4a及び4bと、サイドウォールスペーサとをマスクとして、DDD構造を有するソース及びドレインの高濃度領域を形成するためのn型不純物のイオン注入を行う。活性化アニールを行うことにより、ソース領域5a、5b、及びドレイン領域6が形成される。ドレイン領域6は、2つのMOSFET3a及び3bで共有される。
MOSFET3a、3b、及び素子分離絶縁膜2を覆うように、酸窒化シリコンからなる被覆膜10を、化学気相堆積(CVD)により形成する。被覆膜10の上に、酸化シリコンからなる層間絶縁膜11を、CVDにより形成し、その表面の平坦化を行う。
層間絶縁膜11の上に、チタン層と窒化チタン層とからなるバリアメタル層12、タングステン(W)からなる配向制御層15、チタン(Ti)からなる密着層16、白金(Pt)からなる下部電極層17をスパッタリングにより形成する。配向制御層15、密着層16、及び下部電極層17の厚さは、例えば、それぞれ100nm、20nm、及び150nmである。密着層16をチタンの代わりにチタン酸化物またはチタン窒化物で形成してもよい。下部電極層17を、白金の代わりにイリジウム(Ir)で形成してもよい。
下部電極層17の上に、PZTからなるキャパシタ誘電体膜18を形成する。以下、キャパシタ誘電体膜18の形成方法について説明する。カルシウム(Ca)及びストロンチウム(Sr)を添加したアモルファス状態のPZT膜を、スパッタリングにより形成する。PZT膜の厚さは、例えば100nm〜200nmとする。アルゴン(Ar)及び酸素(O)を含む雰囲気中において、例えば500℃〜650℃で90秒間の急速熱処理を行う。さらに、酸素雰囲気中において、例えば700℃〜750℃で60秒間の急速熱処理を行う。この熱処理により、PZT膜が結晶化されるとともに、酸素欠損の補償が行われる。
スパッタリングに代えて、有機金属化学気相堆積(MOCVD)やゾルゲル法により、PZT膜を形成することも可能である。
キャパシタ誘電体膜18の上に、酸化イリジウムからなる厚さ200nm〜300nmの上部電極層19を、スパッタリングにより形成する。
図2(B)に示すように、ドライエッチングにより、上部電極層19をパターニングして、上部電極19a及び19bを形成する。上部電極19a及び19bを形成した後、酸素雰囲気中において650℃で60分間の回復アニールを行う。回復アニールを行うことにより、上部電極層19を形成するときにキャパシタ誘電体膜18が受けた物理的損傷等を回復させることができる。
図2(C)に示すように、キャパシタ誘電体膜18を、ドライエッチングによりパターニングして、キャパシタ誘電体膜18a及び18bを形成する。さらに、下部電極層17、密着層16、配向制御層15、及びバリアメタル層12を、ドライエッチングによりパターニングし、下部電極17a、17b、密着層16a、16b、配向制御層15a、15b、及びバリアメタル層12a、12bを形成する。上部電極層19をパターニングするときのエッチングマスク、キャパシタ誘電体膜18をパターニングするときのエッチングマスク、及び下部電極層17をエッチングするときのエッチングマスクは、それぞれ異なる。下部電極層17、密着層16、配向制御層15、及びバリアメタル層12は、同一のエッチングマスクを用いてパターニングされる。
その後、酸素雰囲気中において、650℃で60分間の回復アニールを行う。この回復アニールにより、ドライエッチング中にキャパシタ誘電体膜18a及び18b内に導入された損傷を回復させることができる。一方の下部電極17a、キャパシタ誘電体膜18a、及び上部電極19aが、一方の強誘電体キャパシタ20aを構成し、他方の下部電極17b、キャパシタ誘電体膜18b、及び上部電極19bが、他方の強誘電体キャパシタ20bを構成する。
図2(D)に示すように、層間絶縁膜11の上に、2層目の層間絶縁膜30を形成する。2層目の層間絶縁膜30は、例えば、酸素とテトラエチルオルソシリケート(TEOS)とを用いたCVDにより形成することができる。
図2(E)に示すように、被覆膜10、層間絶縁膜11、2層目の層間絶縁膜30に、ビアホール21a、21b、及び22を形成する。ビアホール21a、21b、及び22の底面に、それぞれソース領域5a、5b、及びドレイン領域6の表面の一部が露出する。バリアメタル層でビアホール21a、21b、及び22の内面を被覆し、さらにビアホール内をタングステン膜で充填する。バリアメタル層は、例えば、チタン(Ti)層と窒化チタン(TiN)層との2層構造を有する。化学機械研磨(CMP)を行うことにより、余分な部分のバリアメタル層及びタングステン層を除去する。これにより、ビアホール21a、21b、及び22内が導電性プラグ25a、25b、及び26で充填される。
図1に示すように、2層目の層間絶縁膜30に、ビアホール32a及び32bを形成する。ビアホール32a及び32bの底面に、それぞれキャパシタ20a及び20bの上部電極19a及び19bの表面の一部が露出する。ビアホール32a及び32bの内面、及び層間絶縁膜30の上面を、下側バリアメタル層35で覆う。全面にアルミニウム(Al)層36を形成し、その上面を上側バリアメタル層37で覆う。下側バリアメタル層35及び上側バリアメタル層37は、共にチタン層と窒化チタン層とで構成された2層構造を有する。
下側バリアメタル層35、アルミニウム層36、及び上側バリアメタル層37をパターニングすることにより、配線38a、38b、及び39を形成する。ソース領域5aが、導電性プラグ25a及び配線38aを経由して上部電極19aに接続される。もう一方のソース領域5bが、導電性プラグ25b及び配線38bを経由して上部電極19bに接続される。配線39は、導電性プラグ26を介してドレイン領域6に接続される。
さらに、配線38a、38b、及び39の上に、上層の多層配線(図示せず)を形成する。
図3に、キャパシタ20a、その下の配向制御層15a及び密着層16aの断面図を示す。密着層16aは、下部電極17aの密着性を高める機能を有する。タングステンからなる配向制御層15aを配置しない場合には、図5に示したように、柱状結晶粒で構成されたキャパシタ誘電体膜が得られる。これは、下地の下部電極17aを形成する白金が〈111〉配向しやすく、その上に形成されるPZT等が下地の配向状態を引き継ぐためである。
タングステンからなる配向制御層15aを挿入すると、その上に形成される密着層16a及び下部電極17aの配向が崩れる。その上には、〈111〉配向した柱状結晶が成長せず、微結晶粒で構成された強誘電体膜18aが形成される。柱状結晶粒で構成された薄膜と異なり、強誘電体膜18aの厚さ方向に関して複数の微結晶粒が存在する。微結晶粒の配向方向はランダムである。X線回折パターンにおいて、特定の結晶面指数に対応する大きなピークのみが現れる場合、及び特定の結晶面指数に対応するピークが、他の結晶面指数に対応するピークに比べて著しく大きな場合には、特定の方向に優先的に配向していると考えられる。種々の結晶面指数に対応するピークが現れ、かつピークの大きさに優位性が無い場合には、ランダムに配向していると考えられる。また、微結晶粒が非常に小さくなると、ピークが殆ど現れなくなる。また、断面方向から観察した電子線回折パターンにおいて、基板の法線方向に特定の結晶面指数に対応する回折スポットのみが現れる場合には、特定の方向に優先的に配向していると考えられる。回折スポットの分布がランダムである場合には、ランダムに配向していると考えられる。
上記実施例では、配向制御層15aをタングステンで形成したが、その上に形成される密着層16aや下部電極17aの配向を乱す性質を持つ他の材料で形成してもよい。このような材料の例として、アルミニウム、シリコン、コバルト、ニッケル、銅、ゲルマニウム、ジルコニウム、ニオブ、ルテニウム、タンタル、及びこれらの化合物等が挙げられる。また、密着層16aを配置しなくても下部電極17aの十分な密着強度を確保できる場合には、密着層16aを省略してもよい。
次に、実施例の効果について説明する。強誘電体材料は、電界(E)と分極(P)との間でヒステリシス特性を示すのみならず、圧電効果をも示す。強誘電体材料に電界を印加すると、分極方向に伸縮が生ずる。この伸縮による機械的ストレスが繰り返されることにより、剥離が生じると考えられる。
図3に示したように、強誘電体膜18aがランダム配向した微結晶粒で構成されている場合には、自発分極の方向(〈001〉軸の方向)が揃っておらず、ばらばらである。このため、強誘電体膜18a内に発生する応力や歪が分散される。これにより、強誘電体膜18aと下部電極17aとの界面、及び強誘電体膜18aと上部電極19aとの界面で剥離が生じにくいと考えられる。
上述のように、実施例による強誘電体不揮発性メモリにおいては、強誘電体キャパシタの分極反転に起因するファティーグ劣化を抑制することができる。ファティーグ劣化の抑制効果を高めるために、強誘電体膜の微結晶粒の粒径を150nm以下にすることが好ましい。
上記実施例では、1トランジスタ−1キャパシタ型の強誘電体メモリについて説明したが、ランダム配向した強誘電体膜は、1トランジスタ型の強誘電体メモリに適用することも可能である。
図4に、1トランジスタ型の強誘電体メモリに用いられるMFIS型FETの断面図を示す。シリコンからなる半導体基板70の表面に素子分離絶縁膜71が形成され、活性領域が画定されている。活性領域内に、MFIS型FETが形成されている。基板表層部のチャネル領域80を挟むようにソース領域78及びドレイン領域79が形成されている。チャネル領域80の上に、酸化シリコン等の絶縁物からなるゲート絶縁膜72、バリアメタル層78、配向制御層73、密着層74、フローティング電極75、強誘電体膜76、及びゲート電極77が形成されている。バリアメタル層78からゲート電極77までの積層構造は、図1に示した実施例のバリアメタル層12aから上部電極19aまでの積層構造と同一である。
図4に示したMFIS型FETにおいても、強誘電体膜76とその上下の膜との界面における剥離の発生を抑制することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
上記実施例から、以下の付記に示す発明が導出される。
(付記1)
基板の上に形成された第1の電極、該第1の電極の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなるキャパシタ誘電体膜、及び該キャパシタ誘電体膜の上に配置された第2の電極で構成された強誘電体キャパシタと、
前記強誘電体キャパシタの一方の電極に接続されたスイッチング素子と
を有する強誘電体不揮発性メモリ。
(付記2)
さらに、前記基板と前記第1の電極との間に配置された配向制御層を有し、該配向制御層は、前記第1の電極を形成する導電材料をランダム配向させる機能を有する付記1に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記3)
前記キャパシタ誘電体膜が、Pb(Zr,Ti)O、(Pb,La)(Zr,Ti)O、SrBiTa、BiTi12、BaBiTa、(Pb,Ca,Sr,La)(Zr,Ti,Nb)O、SrBi(Ti,Ta,Nb)、(Bi,La)Ti12からなる群より選択された強誘電体材料で形成されている付記1または2に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記4)
前記キャパシタ誘電体膜の結晶粒径が150nm以下である付記1〜3のいずれかに記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記5)
さらに、前記基板の上に形成され、前記スイッチング素子を介して、前記強誘電体キャパシタに、前記キャパシタ誘電体膜の残留分極の向きを反転させる大きさの電圧を印加する制御回路を有する付記1〜4のいずれかに記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記6)
半導体基板の一部の表面上に配置されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなる強誘電体膜と、
前記強誘電体膜の上に配置されたゲート電極と、
前記ゲート電極下のチャネル領域の両側の前記基板の表層部に形成されたソース及びドレイン領域と
を有する強誘電体不揮発性メモリ。
(付記7)
さらに、前記ゲート絶縁膜と前記強誘電体膜との間に配置された配向制御層と、該配向制御層の上に配置されたフローティング電極とを有し、該配向制御層は、前記フローティング電極を形成する導電材料をランダム配向させる機能を有する付記6に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記8)
前記強誘電体膜が、Pb(Zr,Ti)O、(Pb,La)(Zr,Ti)O、SrBiTa、BiTi12、BaBiTa、(Pb,Ca,Sr,La)(Zr,Ti,Nb)O、SrBi(Ti,Ta,Nb)、(Bi,La)Ti12からなる群より選択された強誘電体材料で形成されている付記6または7に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記9)
前記強誘電体膜の結晶粒径が150nm以下である付記6〜8のいずれかに記載の強誘電体不揮発性メモリ。
(付記10)
さらに、前記半導体基板の上に形成され、前記チャネル領域と前記ゲート電極との間に、前記強誘電体膜の残留分極の向きを反転させる大きさの電圧を印加する制御回路を有する付記6〜9のいずれかに記載の強誘電体不揮発性メモリ。
実施例による強誘電体不揮発性メモリの断面図である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するための製造途中における装置の断面図(その1)である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するための製造途中における装置の断面図(その2)である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するための製造途中における装置の断面図(その3)である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するための製造途中における装置の断面図(その4)である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリの製造方法を説明するための製造途中における装置の断面図(その5)である。 実施例による強誘電体不揮発性メモリに使用される強誘電体キャパシタの断面図である。 他の実施例による強誘電体不揮発性メモリの断面図である。 従来の強誘電体不揮発性メモリに用いられているキャパシタの断面図である。 従来の強誘電体不揮発性メモリに用いられているキャパシタの分極特性を示すグラフである。
符号の説明
1、70 半導体基板
2、71 素子分離絶縁膜
3a、3b MOSFET
4a、4b、77 ゲート電極
5a、5b ソース領域
6 ドレイン領域
7a、7b、72 ゲート絶縁膜
10 被覆膜
11、30 層間絶縁膜
12、78 バリアメタル層
15、73 配向制御層
16、74 密着層
17 下部電極層
18 キャパシタ誘電体膜
19 上部電極層
20a、20b キャパシタ
21a、21b、22、32a、32b ビアホール
25a、25b、26 導電性プラグ
35、37 バリアメタル層
36 アルミニウム層
38a、38b、39 配線
75 フローティング電極
76 強誘電体膜

Claims (5)

  1. 基板の上に形成された第1の電極、該第1の電極の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなるキャパシタ誘電体膜、及び該キャパシタ誘電体膜の上に配置された第2の電極で構成された強誘電体キャパシタと、
    前記強誘電体キャパシタの一方の電極に接続されたスイッチング素子と
    を有する強誘電体不揮発性メモリ。
  2. さらに、前記基板と前記第1の電極との間に配置された配向制御層を有し、該配向制御層は、前記第1の電極を形成する導電材料をランダム配向させる機能を有する請求項1に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
  3. 前記キャパシタ誘電体膜が、Pb(Zr,Ti)O、(Pb,La)(Zr,Ti)O、SrBiTa、BiTi12、BaBiTa、(Pb,Ca,Sr,La)(Zr,Ti,Nb)O、SrBi(Ti,Ta,Nb)、(Bi,La)Ti12からなる群より選択された強誘電体材料で形成されている請求項1または2に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
  4. 半導体基板の一部の表面上に配置されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に配置され、ランダム配向した多結晶の強誘電体材料からなる強誘電体膜と、
    前記強誘電体膜の上に配置されたゲート電極と、
    前記ゲート電極下のチャネル領域の両側の前記基板の表層部に形成されたソース及びドレイン領域と
    を有する強誘電体不揮発性メモリ。
  5. さらに、前記ゲート絶縁膜と前記強誘電体膜との間に配置された配向制御層と、該配向制御層の上に配置されたフローティング電極とを有し、該配向制御層は、前記フローティング電極を形成する導電材料をランダム配向させる機能を有する請求項4に記載の強誘電体不揮発性メモリ。
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WO2021112247A1 (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 国立大学法人東京工業大学 不揮発性記憶装置、不揮発性記憶素子及びその製造方法

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