JP2006261248A - 撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】より大きい入射角で撮像素子に入射した光を効率良く光電変換部に導くことができるようにする。
【解決手段】複数の画素を有する撮像素子において、複数の画素毎に配置され、受光した光を電気信号に変換する光電変換部152と、撮像素子に入射する光を光電変換部に集光するためのマイクロレンズ159と、マイクロレンズと光電変換部との間に配置され、マイクロレンズの開口の最外周部に入射した光線が光電変換部の開口110aの最外周部に入射する場合の光線の光路である光学的境界線13により形成される仮想開口200の最外周部の略外側に位置する偏向部112aとを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被写体像を撮像する撮像素子に関するものである。
近年デジタルスチルカメラ等に用いられる固体撮像素子は、大別すると、CCD(Charge-Coupled Device)とCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子とに分類される(特許文献1及び特許文献2参照)。
まず、CCD1000の構造について、その主要部を示す図11を参照して簡単に説明する。
図11は、CCD1000の断面図である。
図11において、1001はシリコンなどからなる半導体基板、1002はフォトダイオードからなる光電変換素子、1003は半導体基板1001上に形成された酸化膜、1004は光電変換素子1002で変換された電荷などを転送するためのクロック信号が伝送されるポリシリコンなどからなる3層の配線、1006は主として配線1004の下に設けられている電荷転送用の垂直CCDレジスタ1005を遮光する、タングステンなどからなる遮光層、1007は光電変換素子1002などを外気(O2、H2O)、不純物イオン(K+、Na+)などから保護するSiO2などからなる第1保護膜、1008はSiON系などの第2保護膜である。1009は第2保護膜1008の凹凸を少なくするための有機材料からなる平坦化層であり、1010は光電変換素子1002に被写体からの光を集めるマイクロレンズである。
平坦化層1009はCCD1000の主面1011の凹凸をなくすと共に、マイクロレンズ1010を通った光が光電変換素子1002上に結像するように、マイクロレンズ1010の焦点距離を調整する役目も兼ねている。よって、平坦化層1009の厚さは、レンズの曲率、レンズ材料の屈折率によって決定される。
一方、CMOS撮像素子1050の構造について、その主要部を示す図12を参照して簡単に説明する。
図12は、CMOS撮像素子1050の1画素分の断面図である。
図12において、1051はシリコン基板(Si基板)で、フォトダイオード等の光電変換素子となる受光部1052が設けられている。1053は、SiO2等で形成された層間絶縁膜1054の間に形成されており、受光部1052にて発生した光電荷を不図示のフローティングディフュージョン部(FD部)に転送するための転送電極である。また、1055は受光部1052以外に光が入射しないように形成された遮光作用を有する配線電極、1056は電極や不図示の配線により形成される凹凸表面上に形成されて平坦な表面を提供するための平坦化膜、1057は例えば赤(R)・緑(G)・青(B)などのカラーフィルタで、さらに平坦化層1058を介してマイクロレンズ1059が形成されている。マイクロレンズ1059は、不図示の撮影レンズから入射する光束を受光部1052に集光するようにレンズ形状が決められている。
次に、上述した固体撮像素子を備えたデジタルカメラの撮像系(ズーム機構)について説明する。
図13はコンパクトタイプデジタルカメラの撮像系1100の概略断面図である。図13において、1101は第1レンズ群、1102は第2レンズ群、1103は第3レンズ群であって、第1レンズ群1101と第2レンズ群1102はズーミングのために、また第3レンズ群1103は焦点調節のために所定範囲だけ光軸方向に可動となっている。1104は光学ローパスフィルタ、1105はCCD等の固体撮像素子である。また1106は絞りであって、駆動源1107によって開口径が変化する。
1110は第1レンズ群1101の保持部材、1111は第1レンズ群1101の光軸方向の移動を案内するガイドピン、1120は第2レンズ群の保持部材、1121は第2レンズ群1102の光軸方向の移動を案内するガイドピンである。
1130は第1レンズ群1101を光軸方向に移動させるためのカム溝1131と、第2レンズ群1102を光軸方向に移動させるためのカム溝1132とを有するカム筒であって、所定範囲だけ光軸方向に可動となっている。なお、ガイドピン1111とカム溝1131、ガイドピン1121とカム溝1132はカム嵌合している。1133はカム筒1130の光軸方向の移動を案内するガイドピンであって、カム筒1140に設けられたカム溝1141とカム嵌合している。
カム筒1140が不図示の駆動源によって回転することにより、カム筒1130が光軸方向に移動する。これにより、カム筒1130に設けられたカム溝1131及び1132に案内されて第1レンズ群1101及び第2レンズ群1102が光軸方向に所定量移動する。これにより、撮像系1100のズーミングが行われる。
1150は第3レンズ群1103の保持部材であり、1160は光学ローパスフィルタ1104及び固体撮像素子1105の保持部材である。保持部材1160にはモータ1161が回転可能に軸支されており、モータ1161には一体的に雄ネジ部1162が設けられている。雄ネジ部1162は保持部材1150が保持している雌ネジ1163とネジ結合しているので、モータ1161、つまりは雄ネジ部1162の回転に伴って保持部材1150は不図示のガイドバーによって光軸方向に所定範囲移動する。これにより、第3レンズ群1103による撮像系1100の焦点調節が行われる。
特開2002−141488号公報 特開2002−083948号公報 特開2003−243638号公報
図14は従来のCMOS撮像素子1050にある角度傾いた被写体光束1061(図14ではマイクロレンズ1059の中心軸1060に対して20°傾いている)が入射すると、マイクロレンズ1059を透過した被写体光束1061のほとんどが受光部1052に入射しない。これは固体撮像素子がCCD1000の場合も同様である。
つまり、撮像系から射出してマイクロレンズ1010もしくは1059に入射する被写体光束1061とマイクロレンズ1010もしくは1059の中心軸とがなす角度(以下、被写体光束の入射角と呼ぶ)にはある制限が必要となり、10°以下の「浅い」入射角度で入射することが必要となっている。
つまり、従来の固体撮像素子を用いたコンパクトデジタルカメラの場合、その撮像系は像側テレセントリック光学系でなければならないという制約があり、撮像系の設計自由度の低下を招くと共に、撮像系の小型化の妨げとなっていた。
また、Fナンバーの小さい、明るいレンズを従来の固体撮像素子と組み合わせても、レンズの周辺を透過した角度のついた光束は光感度が無くなるために、レンズの能力を十分に発揮させることができずに、撮像系のレンズ性能の制約にもなっていた。
このような課題を解決する手段として、例えば特許文献3に開示されているように、マイクロレンズから光電変化部までの光伝播領域に、全反射条件を満たすようなガイド部(井戸構造)を設けることにより、光線入射角の許容角度を改善する方法などが提案されている。
図7は、井戸構造を有するCMOS撮像素子50の中央画素部分を示し、52は受光部、54はSiO2で形成された層間絶縁膜である。55は受光部52以外に光が入射しないように形成された遮光作用を有する配線電極であり、10は全反射条件を満たすガイド部(井戸部)であり、SiNを埋め込むことにより形成されている。層間絶縁膜(SiO2)54の屈折率n2=1.46に対し、井戸部(SiN)の屈折率n1=2であることから、全反射条件式である(1)式より、井戸部の側面に対する入射角θ1が46.9°以上の傾いた光線であれば全反射条件を満たすことがわかる。
n1×Sinθ1≧n2 (1)
11は外部からの水分などの混入を抑えるために施される保護膜であり、井戸部10と同一材料のSiNにより形成される。56は平坦な表面を提供するための平坦化膜、57は赤(R)・緑(G)・青(B)などのカラーフィルタで、さらに平坦化層58を介してマイクロレンズ59が形成されている。マイクロレンズ59は、不図示の撮影レンズから入射する光束を最終的に受光部52に効率よく導くことができるようにレンズ形状が決められており、またマイクロレンズ59の位置は、中央画素での撮影レンズの主光線(入射角0°)に合わせて決定されている。
図7(a)では、入射角が受光入射角限界である15°のときのCMOS撮像素子50の光線を示しており、図7(b)では、CMOS撮像素子50の受光入射角限界を超えた入射角20°での光線を示している。
図7(b)では撮影レンズからマイクロレンズ59を介して受光部に導光される光束の一部14が受光部52まで到達していない。これは例えばFナンバーの小さい明るい撮影レンズの光束を全て取り込むことができないことを意味し、撮影レンズの性能を撮像素子側で制約することになる。
受光入射角限界θ2が対応可能なFナンバー(F)は(2)式で算出することができ、図8のような関係になっている。
F=1/(2×tanθ2) (2)
すなわち、図7のCMOS撮像素子では、Fナンバーが1.9よりも小さいレンズと組み合わせた場合、レンズ性能を十分に発揮させることができなくなる。
図9は、図7に示した井戸構造を有するCMOS撮像素子50の対角画素を示しているが、マイクロレンズ59の位置のみ対角画素での撮影レンズの主光線に合わせてずらして配置している。
図9(a)では、入射角が受光入射角限界である25°のときのCMOS撮像素子50の光線を示しており、図9(b)では、CMOS撮像素子50の受光入射角限界を超えた入射角30°での光線を示している。
図9(b)では撮影レンズからマイクロレンズ59を介して受光部に導光される光束の一部14が受光部52まで到達していない。
対角画素位置での光線の傾きを大きく取れれば取れるほど、撮像レンズ系の設計自由度が増し、撮像レンズの小型化に寄与することになるが、図9の撮像素子50においては、対角画素で入射角が25°以上の光線が入射されるような撮影レンズでは、その実力を十分に発揮することができなくなる。
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、より大きい入射角で撮像素子に入射した光を効率良く光電変換部に導くことができるようにすることである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる撮像素子は、複数の画素を有する撮像素子において、前記複数の画素毎に配置され、受光した光を電気信号に変換する光電変換部と、前記撮像素子に入射する光を前記光電変換部に集光するためのマイクロレンズと、前記マイクロレンズと前記光電変換部との間に配置され、前記マイクロレンズの開口の最外周部に入射した光線が前記光電変換部の開口の最外周部に入射する場合の前記光線の光路である光学的境界線により形成される仮想開口の最外周部の略外側に位置する偏向手段と、を具備することを特徴とする。
また、この発明に係わる撮像素子において、前記偏向手段は、前記マイクロレンズから入射して前記仮想開口の外側に入射する光線を前記光電変換部の開口内に向かう方向に偏向させることを特徴とする。
また、この発明に係わる撮像素子において、前記偏向手段は、前記マイクロレンズに近い側に配置された第1の屈折率を有する材料からなるプリズム形状部と、該プリズム形状部の前記光電変換部に近い側に隣接して配置され、前記第1の屈折率よりも高い第2の屈折率を有する材料からなる膜状部とを有することを特徴とする。
また、この発明に係わる撮像素子において、前記プリズム形状部は、断面三角形状又は台形状に形成されていることを特徴とする。
また、この発明に係わる撮像素子において、前記光電変換部に隣接して配置された集光手段であって、第3の屈折率を有する材料から形成されるとともに前記マイクロレンズに向かって広がる錐体状に形成され、前記マイクロレンズからの光線を前記光電変換部に案内するガイド部と、該ガイド部を取り巻いて配置され前記第3の屈折率よりも低い第4の屈折率を有する材料から形成された層状部とを備える集光手段をさらに具備することを特徴とする。
また、この発明に係わる撮像素子において、前記光電変換部の開口とは、前記ガイド部の前記マイクロレンズ側の端部の開口であることを特徴とする。
本発明によれば、より大きい入射角で撮像素子に入射した光を効率良く光電変換部に導くことが可能となる。
以下、全反射条件を満たすようなガイド部(井戸構造)を設けたCMOS撮像素子に本発明を適用した一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる井戸構造を有するCMOS撮像素子160の中央画素を示す側断面図である。なお、撮像素子160は多数の画素を2次元的に配置して構成されており、図1ではその中央部分の画素を示している。
図1において、152は受光部(光電変換部)、154はSiO2で形成された層間絶縁膜である。155は受光部152以外に光が入射しないように形成された遮光作用を有する配線電極である。110は全反射条件を満たす錐体形状のガイド部(井戸部)であり、SiNを埋め込むことにより形成されている。なお、層間絶縁膜(SiO2)154の屈折率n2=1.46に対し、井戸部(SiN)110の屈折率n1=2であることから、全反射条件式である(1)式より、井戸部110の側面に対する入射角θ1が46.9°以上の傾いた光線であれば全反射条件を満たすことがわかる。
n1×Sinθ1≧n2 (1)
112は、井戸部110の上面開口110aとマイクロレンズ159の開口を結ぶ光学的な境界線113により形成される中間の仮想開口200の外側にプリズム形状部112aを有し、このプリズム形状部112aにより仮想開口200の外側に入射する光線を井戸部110に入射するように偏向させるための偏向膜である。なお、上記の光学的な境界線113とは、上記のプリズム形状部112aが無いと仮定した場合に、マイクロレンズ159の開口の最外周部に入射した光線が井戸部110の上面開口110aの最外周部に入射する場合の光線の光路である。
偏向膜112は井戸部110と同一材料のSiN(屈折率n=2)により形成され、プリズム形状部112aは、偏向膜112の材料(SiN)よりも屈折率の低い材料であるアクリル系樹脂(屈折率n=1.54)から形成されている。156は平坦な表面を提供するための平坦化膜であり、プリズム形状部112aと同一の材料から一体的に形成されている。157は赤(R)・緑(G)・青(B)などのカラーフィルタで、さらに平坦化層158を介してマイクロレンズ159が形成されている。マイクロレンズ159は、不図示の撮影レンズから入射する光束を最終的に受光部152に効率よく導くことができるようにレンズ形状が決められている。
ここで、図1(a)では入射角が15°のときのCMOS撮像素子160の入射光線を示しており、図1(b)では入射角が20°のときのCMOS撮像素子160の入射光線を示している。
図1(a)からわかるように、受光入射角限界である15°の入射角までは、偏向膜112のプリズム形状部112aは入射光の光路に何ら影響を及ぼさず、マイクロレンズ159に入射した光は略全て井戸部110に入射する。
一方、図1(b)に示すように、マイクロレンズ159に受光入射角限界である15°を超えた入射角で光が入射した場合(図1(b)では20°)には、一部の光線14が仮想開口200の外側に入射する。このような光線は、従来では、図7(b)に示したように井戸部10(図1では井戸部110)に入射せず、受光部52(図1では152)に到達しなかった。これに対し、本実施形態では、図1(b)に示すように、仮想開口200の外側に入射した一部の光線14が偏向膜112よりも屈折率の低いプリズム形状部112aにより井戸部110に入射する方向に偏向される(屈折する)ため、受光部152で受光することが可能となる。すなわち、本実施形態の構造では、従来ではマイクロレンズへの入射角が大きいために受光できなかった光線を、プリズム形状部112aの屈折作用により受光部152に入射させることができるようになる。そのため、受光入射角限界を大きくすることが可能となる。
図2は、本発明の一実施形態に係わる井戸構造を有するCMOS撮像素子160の対角画素を示す側断面図である。
図2では、図1に対して、マイクロレンズ159の位置のみが対角画素での撮影レンズの主光線に合わせてアライメントをずらして配置されている。
また、図2(a)では入射角が25°のときのCMOS撮像素子160の入射光線を示しており、図2(b)では入射角が35°のときのCMOS撮像素子160の入射光線を示している。
図2(a)からわかるように、受光入射角限界である25°の入射角までは、偏向膜112のプリズム形状部112aは入射光の光路に何ら影響を及ぼさず、マイクロレンズ159に入射した光は略全て井戸部110に入射する。
一方、図2(b)に示すように、マイクロレンズ159に受光入射角限界である25°を超えた入射角で光が入射した場合(図2(b)では35°)には、一部の光線14が仮想開口200の外側に入射する。このような光線は、従来では、図9(b)に示したように井戸部10(図2では井戸部110)に入射せず、受光部52(図2では152)に到達しなかった。これに対し、本実施形態では、図2(b)に示すように、仮想開口200の外側に入射した一部の光線14が偏向膜112よりも屈折率の低いプリズム形状部112aにより井戸部110に入射する方向に偏向される(屈折する)ため、受光部152で受光することが可能となる。すなわち、本実施形態の構造では、図1の中央画素の場合と同様に、受光入射角限界を大きくすることが可能となる。
また、図3では、入射角−5°のときのCMOS撮像素子160の受光入射光線を示しており、この場合もプリズム形状部112aの屈折作用により仮想開口200の外側に入射した光線14を井戸部110に入射させることが可能となる。
すなわち、対角画素においても、CMOS撮像素子160の許容入射角を−5°〜+35°と大きくすることができる。
このように、中央画素においても、また対角画素においても、CMOS撮像素子160の許容入射角を大きくすることができ、撮影レンズの設計自由度を大幅に向上させることが可能となる。
また、図1及び図2のような構造にすることにより、従来例を示す図7での撮像素子50ではレンズ性能を発揮できるFナンバー限界が1.9であったのに対し、レンズ性能を発揮できるFナンバー限界を1.4程度にすることが可能となる。
ここで、図10は、図1における光学的な境界線13が形成する中間の仮想開口200の内側まで進入させてプリズム形状部112aを配置した場合の入射角15°のときの光線を示している。
このときは、図1(a)での受光入射角限界(15°)においても、光線の光路はプリズム形状部112aによって影響を受け、主光線300のプリズム形状部112aの左側のテーパ面112a1への入射角が寝ることから、テーパ面112a1での界面反射率が大きくなる傾向となる。また、図10でのプリズム形状部112aの右側のテーパ面112a2に入射された光線400は、図1の構造と比べて井戸部110の側面への入射角が小さくなり全反射条件を満たさない方向にシフトするため、受光部152での受光光量の落ち込みが生じる。
従って、撮像素子の受光入射角限界における受光効率を確保するためには、図1のように仮想開口200の外側にプリズム形状部112aを配置することが好ましい。ただし、図10に示した構造では、プリズム形状部112aが極端に仮想開口200の内側まで進入しているが、多少であれば仮想開口200の内側までプリズム形状部112aが進入している構造であっても問題はない。
図4は、図1に示した撮像素子160の4画素(161,162,163,164)分を上面から見た図であり、図5(a)は図4でのA−A断面図、図5(b)は図4でのB−B断面図である。
図4において、画素161については、マイクロレンズ159、平坦化層158、実質的な受光開口である井戸部110の上面開口110aの位置関係を示しており、画素162,163,164については、偏向膜112と井戸部110の上面開口110aの位置関係を示している。
図5に示される井戸部110の上面開口110aとマイクロレンズ159の開口を結ぶ光学的な境界線13により形成される、偏向膜112の上面での仮想開口200は、図4からわかるように井戸部110の上面開口110aとマイクロレンズ159の開口との中間的な形状となる。また、図5(a)に示すA−A断面でのプリズム形状部112aのテーパ面112a1,112a2は互いに対向して三角形状となっているが、図5(b)に示すB−B断面では、テーパ面112a1,112a2の間にプリズム形状部112aの底面である平坦部112a3が介在する。
図6は、偏向膜112及び平坦化膜156(プリズム形状部112aを含む)を加工するための工程を説明する図である。
図6において、110は井戸部、154は層間絶縁膜、21は偏向膜112の凹凸形状(プリズム形状部112aの凹形状)を創生するための高屈折率材(本実施形態ではSiN:屈折率n=2)からなる基台、22は基台21上に形成されるところの基台21と同一材料からなる膜、156は基台21及び膜22を形成する材料よりも屈折率の低い材料(本実施形態ではアクリル系樹脂:屈折率n=1.54)からなる平坦化膜である。なお、基台21と膜22を合わせたものが偏向膜112となる。また、プリズム形状部112aは、平坦化膜156と同一の材料により一体的に形成される。
まず、図6(a)に示すように、層間絶縁膜154の上面に対し、図4及び図5における仮想開口200に対応したパターンで基台21をフォトリソ工程にて製作する。その後高密度プラズマCVDにより膜22を形成し、このとき図6(b)に示すようなテーパ角が約45°のテーパ面112a1,112a2が形成される。この場合、高密度プラズマCVDのプロセス条件によりテーパ面112a1,112a2のテーパ角度はある程度変更が可能となる。その後、図6(c)に示すように、スピンコートによりアクリル系樹脂からなる平坦化膜156を形成する。以上の工程により、偏向膜112、プリズム形状部112a、平坦化膜156の部分を製作することができる。
なお、上記の実施形態では、受光部152で受光可能な光線の臨界入射角を、偏向膜112を設けない場合で15°(対角画素では25°)、偏向膜12を設けた場合で20°(対角画素では35°)として説明したが、これらの角度は単なる一例で、マイクロレンズ159や井戸部110の位置や大きさ、各層を構成する材料の屈折率、プリズム形状部のテーパ面角度などに依存して変化するものであり、本発明は上記の実施形態の数値に限定されるものではない。
また、上記の実施形態では、プリズム形状部112aを構成する材料をアクリル系樹脂(屈折率n=1.54)、偏向膜12を形成する材料をSiN(屈折率n=2)として説明したが、偏向膜12の材料の屈折率がプリズム形状部112aの材料の屈折率よりも高いという条件を満たせば、他の材料を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、全反射条件を満たすような井戸部110を設けたCMOS撮像素子に本発明を適用する場合について説明したが、例えば井戸部を持たないCMOS撮像素子やCCD撮像素子に、本発明を適用しても許容入射角を広くすることが可能となる。その際の実質的な受光開口は受光部152の上方に配置された配線電極155の開口となる。
以上説明したように、上記の実施形態によれば、受光エリア開口とマイクロレンズ開口を結ぶ光学的な境界線により形成される中間の仮想開口に対し、その仮想開口の外周部をほぼ境界線として開口外側に偏向部(プリズム形状部)を設けて、偏向部に入った光を受光エリアの実質開口面に偏向させることにより、許容入射角を大きくすることができ、撮像系の設計自由度を向上させ、かつ撮像系のレンズ性能への制約も抑えることができる。
本発明の一実施形態に係わる井戸構造を有するCMOS撮像素子の中央画素を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係わる井戸構造を有するCMOS撮像素子の対角画素を示す側断面図である。 入射角−5°で光線が入射したときのCMOS撮像素子の受光入射光線を示す図である。 図1に示した撮像素子の4画素分を上面から見た図である。 図4のA−A断面図及びB−B断面図である。 偏向膜及び平坦化膜(プリズム形状部を含む)を加工するための工程を説明する図である。 井戸構造を有するCMOS撮像素子の中央画素部分を示す側断面図である。 受光入射角限界と撮影レンズのFナンバーの関係を示す図である。 図7に示した井戸構造を有するCMOS撮像素子の対角画素を示す側断面図である。 図1における光学的な境界線が形成する中間の仮想開口の内側まで進入させてプリズム形状部を配置した場合の入射角15°のときの光線を示す図である。 従来のCCDの構造を示す側断面図である。 従来のCMOS撮像素子の構造を示す側断面図である。 従来のコンパクトデジタルカメラの撮像系の概略断面図である。 従来のコンパクトデジタルカメラの撮像系の制約を説明するための光線トレース図である。
符号の説明
14 漏れ光線
110 井戸部
110a 上面開口
112 偏向膜
112a プリズム形状部
112a1,112a2 テーパ面
113 光学的な境界線
152 受光部
155 配線電極
156 平坦化膜
157 カラーフィルタ
159 マイクロレンズ
160 CMOS撮像素子
200 仮想開口

Claims (6)

  1. 複数の画素を有する撮像素子において、
    前記複数の画素毎に配置され、受光した光を電気信号に変換する光電変換部と、
    前記撮像素子に入射する光を前記光電変換部に集光するためのマイクロレンズと、
    前記マイクロレンズと前記光電変換部との間に配置され、前記マイクロレンズの開口の最外周部に入射した光線が前記光電変換部の開口の最外周部に入射する場合の前記光線の光路である光学的境界線により形成される仮想開口の最外周部の略外側に位置する偏向手段と、
    を具備することを特徴とする撮像素子。
  2. 前記偏向手段は、前記マイクロレンズから入射して前記仮想開口の外側に入射する光線を前記光電変換部の開口内に向かう方向に偏向させることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記偏向手段は、前記マイクロレンズに近い側に配置された第1の屈折率を有する材料からなるプリズム形状部と、該プリズム形状部の前記光電変換部に近い側に隣接して配置され、前記第1の屈折率よりも高い第2の屈折率を有する材料からなる膜状部とを有することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. 前記プリズム形状部は、断面三角形状又は台形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
  5. 前記光電変換部に隣接して配置された集光手段であって、第3の屈折率を有する材料から形成されるとともに前記マイクロレンズに向かって広がる錐体状に形成され、前記マイクロレンズからの光線を前記光電変換部に案内するガイド部と、該ガイド部を取り巻いて配置され前記第3の屈折率よりも低い第4の屈折率を有する材料から形成された層状部とを備える集光手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  6. 前記光電変換部の開口とは、前記ガイド部の前記マイクロレンズ側の端部の開口であることを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。
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