JP2006259808A - ダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法とそれに用いる電子カード類 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ダメージの原因となる変形があったかどうかをその変形が元に戻っていても簡単かつ確実に目視判定できるようにする。
【解決手段】 電子カード類14において、カード体またはカード筐体1に電子カード類14のダメージとなる曲りや捩れなどの変形を受けた場合、その変形によってカード体またはカード筐体1に設けた判定・告知層15に視覚的な不可逆変化を与え、この視覚的な不可逆変化が判定・告知層15にあるかどうかでダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定に供し、またはおよび、ダメージの原因となる変形の有無を告知するようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子カード類14において、カード体またはカード筐体1に電子カード類14のダメージとなる曲りや捩れなどの変形を受けた場合、その変形によってカード体またはカード筐体1に設けた判定・告知層15に視覚的な不可逆変化を与え、この視覚的な不可逆変化が判定・告知層15にあるかどうかでダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定に供し、またはおよび、ダメージの原因となる変形の有無を告知するようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体チップをカード体に実装してなり、または、半導体チップを実装した基板をカード筐体に収容してなる、電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法と、それに用いる電子カード類に関するものである。
情報システム、情報機器、自動化、セキュリティ機能などの発展に伴い、各種の電子カード類が用いられている。単体の電子カードとしては、カード体にICチップを埋設し電極を露出させた接触型のICカードやIDカード、カード体にICチップとアンテナを埋設した非接触型のICカードやIDカード、カード体にICチップとアンテナを埋設し、電極を露出させたコンビネーション型のICカードやIDカードなどが知られている(例えば、特許文献1〜5参照。)。また、カード筐体内に半導体チップなどを実装した回路基板を収容した電子カードとしては、パーソナルコンピュータの機能拡張用などに用いられる、やや大型のPCカード(例えば、特許文献6参照。)や、それより小型かつ薄型で、携帯電話、メモリ型の携帯音楽プレーヤー、ハイビジョンビデオカメラ、3Dゲーム器などのメモリに用いられるSDカード(例えば、特許文献7、8)などが知られている。近時ではさらに小型化かつ薄型化したminiSDカードなども提供されており、そのサイズは例えば21.5mm×20mm×1.4mmとなっている。
このような電子回路や情報媒体としての電子モジュールのカード化は、LSI、SIP、MCM、CSPといわれるような技術進歩による半導体チップの高集積化、高密度実装化、高積層実装化を伴い、各種の電子機器、特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯電子機器の急速な小型化、高機能化に大きく寄与している。
特開2004−86852号公報
特開2004−202717号公報
特開2004−318606号公報
特開2004−334748号公報
特開2004−343014号公報
特開平11−282995号公報
特開2003−76440号公報
特開2004−21964号公報
しかし、カード単体やカード筐体の多くは、絶縁性、成形性、軽量性、低コスト性などの利点から樹脂製とされ、小型化、薄型化、軽量化を実現しており、カード筐体は特に薄肉で軟弱なものとなっている。このため、カード筐体ではその着脱やその他の取り扱い上の外力によって捩れや曲げ変形を受けやすい。このような変形はカード筐体に収容している回路基板やそれに実装している半導体チップに及んで、それらの電気特性にダメージを与えていることがときとしてある。
このようなダメージは使用している電子機器の機能変調として現れるが、多くの場合カード筐体の変形は弾性変形で外力が働かなくなると元に戻る。このため、
1)複数の実機器での試用比較、計測によってしか不良を判定できず、不良の判定が容易でない。
1)複数の実機器での試用比較、計測によってしか不良を判定できず、不良の判定が容易でない。
2)また、不良は判定できてもその原因がカード筐体の変形であったことは判定困難である。
3)特に、ユーザ側の取り扱い上で生じた変形によるものであっても、それを特定できないので、責任の所在が不明瞭である。
といった問題がある。
このようなことは、カード単体のものでも同様である。また、3)は製品がユーザに渡ってからの問題であるが、1)2)は部品の生産段階、製品の組み立て段階、出荷までの取り扱い段階でも同様である。一方、携帯電話などでの水没によるダメージについては水没判定シートなどを内蔵しておくことが知られ(例えば、特開2000−283619号公報、特開2003−217533号公報、特開20002−16683号公報、特開2001−177268号公報参照。)、機能不調などのユーザクレーム時に不良の責任の所在判定に利用されている。しかし、これによっては変形によるダメージには適用できない。
本発明の目的は、ダメージの原因となる変形があったかどうかをその変形が元に戻っていても簡単かつ確実に目視判定できる、電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法と、それに用いる電子カード類を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法は、半導体チップをカード体に実装してなり、または、半導体チップを実装した基板をカード筐体に収容してなる、電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法において、カード体またはカード筐体に電子カード類のダメージとなる曲りや捩れなどの変形を受けた場合、その変形によってカード体またはカード筐体に設けた判定・告知層に視覚的な不可逆変化を与え、この視覚的な不可逆変化が判定・告知層にあるかどうかでダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定に供し、またはおよび、ダメージの原因となる変形の有無を告知することを特徴としている。
これを実現する電子カード類としては、半導体チップをカード体に実装してなり、または、半導体チップを実装した基板をカード筐体に収容してなる、電子カード類において、
カード体またはカード筐体に、このカード体またはカード筐体の曲がりや捩れなどの電子カード類のダメージとなる変形によって視覚的な不可逆変化を受け、この不可逆変化の有無によって、カード体またはカード筐体のダメージの原因となる変形の有無を視覚的に判定させ、またはおよび、告知する判定・告知層を設けたことを特徴とするもので足りる。
カード体またはカード筐体に、このカード体またはカード筐体の曲がりや捩れなどの電子カード類のダメージとなる変形によって視覚的な不可逆変化を受け、この不可逆変化の有無によって、カード体またはカード筐体のダメージの原因となる変形の有無を視覚的に判定させ、またはおよび、告知する判定・告知層を設けたことを特徴とするもので足りる。
これらの構成では、電子カード類の取り扱い上、それらの半導体チップを実装したカード体、あるいは半導体チップを実装した基板を収容したカード筐体に外力が及び、半導体チップや基板などに電気的なダメージを与える程度の曲げや捩れの変形が生じた場合、それらカード体やカード筐体に設けた判定・告知層に前記変形による視覚的な不可逆変化を与えるので、判定・告知層はそれに視覚的な不可逆変化があるかどうかによってダメージの原因となる変形の有無を視認により容易に判定させ、または視認されるように告知することができる。
ここで、判定・告知層は、濃淡変化、変色、発色、皺、部分的な浮きや剥離、クラック、割れ、折れ、破断、破損、潰れ、の少なくとも1つの不可逆変化をするものとして実現することができる。
そのような判定・告知層の素材としては、例えば、エポキシ、アクリル、ポリエステルなどの硬質樹脂材、スライドガラス、カバーガラスなどのガラス材、感圧により発色する感圧発色材などが挙げられ、そのうちの少なくとも1つを用いることができる。
判定・告知層は、塗布した塗布層、接着などにより貼り合わせた貼り合わせ層、インサート成形によるインサート層、嵌め付けた嵌め付け層、インサート層封入した封入層の少なくとも1つとして、カード体やカード筐体の変形や捩れに伴い不可逆変化が生じるように設けることができる。
塗布層は勿論、貼り合わせ層、インサート層、嵌め付け層などであっても、銘板やラベルを設ける場合のように容易かつ安価に実現し、しかも、銘板やラベルを兼ねることができ、圧縮によって、あるいは一旦引っ張りを受けた後で圧縮を受けることによって、カード体やカード筐体からの部分的な浮きや剥離、あるいはそれらを伴う皺といった不可逆変化も得られる。封入層であると、カード体やカード筐体の曲げや捩れに際し変形応力や圧迫応力を受けやすく不可逆変化力を受けやすい利点がある。
判定・告知層は、1層または複数の積層に設けることができ、積層であると積層境界で各層間に変形応力や圧迫応力、ずれ応力が高く働くので不可逆変化を生じやすくなる。
判定・告知層は、カード体やカード筐体の変形されやすい部分、方向に設けることができ、それによって判定・告知層を設ける範囲や箇所が必要最小限に抑えられる。
判定・告知層は、カード体やカード筐体の表裏両面または表裏壁双方に設けてある、さらなる構成では、ダメージの原因となるカード体やカード筐体の変形が、それらの表側で生じるか、裏側で生じるか不明な場合でも、そのいずれかの側に設けた判定・告知層に変形による不可逆変化を受けて、ダメージとなる変形の有無を判定させ、告知することができる。
判定・告知層は、カード体の構成シートの内面やカード筐体の内面に設けることができ、ダメージの原因となるカード本体やカード筐体の変形とは異種の外力を受けて不可逆変化するようなことを防止することができ、このような変化の有無はカード体の切断や積層層の剥離などによって、カード筐体の分解などによって視認できる。
しかし、カード体やカード筐体が判定・告知層を透視できる、さらなる構成では、カード体の切断や剥離、カード筐体の分解といったことなしに、判定・告知層による変形の有無を外部からいつでも視認し判定することができる。
本発明のそれ以上の特徴および作用は、以下に続く詳細な説明および図面の記載から明らかになる。本発明の各特徴は可能な限りにおいてそれ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
本発明の電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法、および電子カード類によれば、電子カード類の取り扱い上電気的なダメージとなる曲げや捩れの変形が一旦生じると、その後に変形が戻っても、その変形時に判定・告知層に生じた視覚的な不可逆変化が残ることで、それを告知し、部品の製作段階、組立て段階、製品の取り扱い段階の別なく、不良の判定と対策が容易かつ即時に行えるし、ユーザが持ち込むクレームや修理に際して不良の責任の所在が明確になる。
以下、本発明の実施の形態に係る電子カード類につき、図を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。なお、以下に示す実施の形態は本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施の形態は図2に示す例のように、半導体チップであるベアチップなどのICチップ2をリジッドやフィルムの回路基板3に単層または積層状態で実装したチップ実装モジュール4、あるいはチップ実装モジュール4を積層状態に接合し合った積層モジュール5をマザー基板6に接合し組付けた回路モジュール7などを、カード形態のカード筐体1に収容したSDカード8、あるいは図11に示すように半導体チップであるICチップ2をカード体12に埋設し、図示しない露出電極、埋設したアンテナ11やその回路、他の必要な回路の少なくとも1つを持ったICカード13やIDカードといった電子カード類14を対象とし、それらのカード体12やカード筐体1に、電子カード類14の電気的なダメージの原因となる変形があったかどうかを、その変形が元に戻っていても視覚的に告知し続け、簡単かつ確実に目視判定できるようにする。しかし、これらカード類に限られることはない。例えば、回路基板などのカード形態をした母材にICチップが搭載された中間部品、中間製品であっても、その母材に電気的なダメージの原因となる変形がであったかどうかが目視で判定できれば有益である。従って、本発明はこれらに適用しても有効であり、本発明の範疇に属する。
本実施の形態では、図1、図2に示す例、図3〜図10に示す各例、図11、図12に示す例、図13に示す例のように、カード体12またはカード筐体1に、それらがなす電子カード類14の電気的なダメージとなる曲りや捩れなどの変形を受けた場合、その変形によってカード体12またはカード筐体1に設けた判定・告知層15に視覚的な不可逆変化を与えるようにし、このような視覚的な不可逆変化が判定・告知層15にあるかどうかでダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定に供し、またはおよび、変形の有無を告知する。それには、電子カード類14を構成しているカード体12またはカード筐体1に、このカード体12またはカード筐体1の曲がりや捩れなどの電子カード類14の電気的なダメージとなる変形によって視覚的な不可逆変化を受ける判定・告知層15を設けておけばよく、この判定・告知層15での不可逆変化の有無によって、カード体12またはカード筐体1の変形によるダメージの有無を視覚的に判定させ、またはおよび、告知できることになる。
それには、判定・告知層15は外観される必要があり、普通には、図1、図2に示す例、図3〜図5に示す各例、図7〜図10に示す各例、図11、図12に示す例、図13に示す例のように、カード体12やカード筐体1の外面に露出させればよい。しかし、これに限られることはない。例えば、図6に示す例のようにカード筐体1の内面、つまり内壁面に判定・告知層15を設けておき、外部から透視できるようにすればよい。この透視にはカード筐体1自体の全体または一部をスケルトン構造にすればよい。つまり、カード筐体1を構成する半殻体1a、1bどうしの少なくとも判定・告知層15を設けているもの、あるいは判定・告知層15を設けている部分を透明にするか、透明な部材を設ければ透視できる。また、別に、図13に示す例のように、カード体12内に埋設または封入して、外部から透視できるようにしてもよい。埋設には、ICチップ2を埋設する技術を利用することができ、インサート成形方法、ラミネート加工方法、それらを併用する方法など種々な方法を採用することができる。しかし、このような判定、告知機能はユーザのクレーム時に発揮できれば最低限有効であることからすると、ユーザからのクレーム時にカード体12の場合は、それを切断したり、剥離したりして視認してもよいし、カード筐体1の場合はそれを分解して視認できるようにしてもよいので、透視できない構成としても対応できる。このように内面または内部に設けた判定・告知層15は、ダメージの原因となるカード体12やカード筐体1の変形とは異種の外力を受けて不用意に不可逆変化するようなことを防止することができる。
このような、判定、告知方法ないしはそれを実行した電子カード類14によれば、その取り扱い上、それらのICチップ2を実装したカード体12、あるいはカード筐体1に外力が及び、ICチップ2や回路基板3などに電気的なダメージを与える程度の曲げや捩れの変形が生じた場合、それらカード体12やカード筐体1に設けた判定・告知層15に前記変形による変形を受け、またカード体12やカード筐体1との境界部に変形に相互間のずれによる応力をうけて、視覚的な不可逆変化が与えられる。この結果、判定・告知層15はそれに視覚的な不可逆変化があるかどうかによってダメージの原因となる変形の有無を視認により容易に判定させ、または必要に応じ視認されるように告知しておくことができる。
この結果、電子カード類14の取り扱い上、カード体12やカード筐体1に電気的なダメージとなる曲げや捩れの変形が一旦生じると、その後に変形が戻っても、その変形時に判定・告知層15に一旦生じた視覚的な不可逆変化が残ることで、それを告知し、部品の製作段階、組立て段階、製品の取り扱い段階の別なく、不良の判定と対策が容易かつ即時に行える利点がある。また、ユーザが持ち込むクレームや修理に際して不良の責任の所在が明確になる。
ここで、判定・告知層15は、例えば、濃淡変化、変色、発色、皺、部分的な浮きや剥離、クラック、割れ、破断、破損、潰れ、の少なくとも1つの不可逆変化をするものとして実現することができる。しかし、これに限られることはなく、現に実現でき、あるいは以降実現可能となる機械的、物理的、化学的な不可逆変化やそれらの各種組み合わせによる複合した不可逆変化を含む一切の不可逆変化が適用できる。
このような不可逆変化をする判定・告知層15の素材としては、例えば、エポキシ、アクリル、ポリエステルなどの硬質樹脂材、スライドガラス、カバーガラスなどのガラス材、感圧により発色する感圧発色材などが挙げられ、そのうちの少なくとも1つを用いることができる。
硬質樹脂材では、図1、図2に示す例、図3〜図6に示す例のような液状樹脂材21aによる塗布硬化層21、図7に示すような粉末樹脂材21bによる粉末塗布固化層22、図8に示す例のような樹脂シート材21cを接着剤23により貼り合せた貼り合わせシート層24などの、カード体12やカード筐体1などと一体化した一体化層として用いることで、カード体12やカード筐体1の曲げや捩りの変形があると、この変形、あるいはこの変形やそれの戻りに伴う引張り、圧縮を受けることに対する吸収性がないか弱いことよって、クラック、破断、折れ、破損を生じ、粉末塗布固化層22であれば圧縮によって潰れも生じ、いずれの場合も視覚的な不可逆変化となる。粉末塗布固化層22では硬質樹脂以外の各種硬質材料でもよい。また、塗布硬化層21、粉末塗布固化層22、貼り合わせシート層24のいずれも、カード体12やカード筐体1の曲げや捩りの変形、あるいはこの変形やその戻りに伴う圧縮、あるいは引張り後の圧縮によって部分的な浮きや剥離、皺なども生じ不可逆的な変化となる。もっとも、樹脂シート材21cでも図10に示すようなポケット25へ嵌め合わせた嵌め合わせ層26や、図11に示すようなインサート成形によるインサートシート層27として設けることもできるし、図13に示すような埋設シート層28ないしは封入層28として設けることもでき、嵌め合わせシート層26、インサートシート層27、埋設シート層28では既述の塗布硬化層21、粉末塗布固化層22、貼り合わせシート層24などの場合よりも、カード体12やカード筐体1による判定・告知層15に対する拘束力が高いので、その分だけカード体12やカード筐体1の変形による不可逆変化を与えやすいものとなる。特に、カード体12やカード筐体1の変形による圧縮に対する逃げを抑えて座屈作用による折れ、割れ、破損、潰れなどの不可逆変化を生じさせやすい。
また、ガラス材では、融点が高いのでガラス板ないしはガラスシート材24aとし、図8に示すように接着剤23により貼り合わせた貼り合わせシート層24としてもよく、図10に示すような嵌め合わせ層26、図12に示すようなインサートシート層27、図13に示すような埋設層28などとして用いることができ、硬質樹脂材よりも脆性が高いことから、カード体12やカード筐体1の曲げや捩れ、あるいはそれに伴う引張りや圧縮によって、クラック、破断、折れ、割れ、潰れといった視覚的な不可逆変化をさらに生じやすく、カード体12やカード筐体1に対する変形許容度が低い特性の対象に対して対応しやすい利点がある。
感圧材ではマイクロカプセルがあり、これを塗布あるいは含ませた紙シート、いわゆる図9に示すような感圧シート材24bが使いやすく、接着剤23による貼り合わせシート層24などとするのが好適である。しかし、これに限られることはなく、感圧材の塗布層、封入層などとして用いることもできる。感圧シート材24bは、カード体12やカード筐体1の曲げや捩れ、あるいはそれらによる主として圧縮や圧迫によってマイクロカプセルが圧力破壊するのを利用し、その封入材による濃淡変化、発色、変色などの不可逆変化が得られる。このような濃淡変化、発色、変色は、マイクロカプセル破壊により流出した1種類の封入材が空気や湿気、感圧紙組成物や含浸物、付着物と接触するときの、あるいはマイクロカプセル破壊により流出した2種以上の封入材が反応し合うときの、主として化学反応によって、あるいはマイクロカプセル破壊により着色封入材が流出することにより生じさせられる。しかし、これらに限られることはない。なお、感圧シート材24bは勿論、感圧材単体の塗布層としても隙間などの間、2層間、あるいは封入域においてはカード体12やカード筐体1の変形によって圧縮や圧迫を受ければ反応することができ、封入については層状にしなくても圧縮や圧迫が与えられるので、不可逆変化を与えるためのカード体12やカード筐体1に対する付与形態の自由度が増す。
以上のうちの、塗布層はもとより簡単に形成できるし、貼り合わせシート層24、インサートシート層27、嵌め合わせシート層26などであると、銘板やラベルを設ける場合のように容易かつ安価に実現し、しかも、銘板やレベルを兼ねることができ、圧縮によって、あるいは一旦引っ張りを受けた後に圧縮を受けることによって、カード体12やカード筐体1からの部分的な浮きや剥離、あるいはそれらを伴う皺といった不可逆変化も得られる。埋設シート層28であると、カード体12やカード筐体1の曲げや捩れに際し変形応力や圧迫応力を受けやすく不可逆変化力を受けやすい利点がある。
判定・告知層15は、また、1層でもよいが、複数の積層に設けることができ、積層であると積層境界で各層間に変形応力や圧迫応力、ずれ応力が高く働くので不可逆変化をさらに生じやすくなる。
さらに、判定・告知層15は、図1、図2に示すようにカード筐体1の表面や裏面などのほぼ前面に設けてもよいが、図3〜図6、図11に示す各例のようにカード体12やカード筐体1の変形されやすい部分、方向に設けることができ、それによって判定・告知層15を設ける範囲や箇所が必要最小限に抑えられる。
また、判定・告知層15は、図1に示す例、図3に示す例、図4に示す例のように、カード筐体1などの表裏両面または表裏壁双方に、例えば同じ位置、向きの条件で設けることもでき、ダメージの原因となるカード筐体1などの変形が、それらの表側で生じるか、裏側で生じるか不明な場合でも、そのいずれかの側に設けた判定・告知層15に、カード筐体1の変形による不可逆変化を受けて、ダメージとなる変形を判定させ、告知することができる。
本発明は、ICチップを利用したSDカードやICカード、IDカードに実用して、それらのカード体やカード筐体の変形によるダメージの有無を視覚的に告知し、判定させられる。
1 カード筐体
2 ICチップ
3 回路基板
4 チップ実装モジュール
5 積層モジュール
6 マザー基板
7 回路モジュール
8 SDカード
11 アンテナ
12 カード体
13 ICカード
14 電子カード類
15 判定・告知層
21 塗布硬化層
22 粉末塗布固化層
23 接着剤
24 貼り合わせシート層
25 ポケット
26 嵌め合わせシート層
27 インサートシート層
28 埋設シート層
2 ICチップ
3 回路基板
4 チップ実装モジュール
5 積層モジュール
6 マザー基板
7 回路モジュール
8 SDカード
11 アンテナ
12 カード体
13 ICカード
14 電子カード類
15 判定・告知層
21 塗布硬化層
22 粉末塗布固化層
23 接着剤
24 貼り合わせシート層
25 ポケット
26 嵌め合わせシート層
27 インサートシート層
28 埋設シート層
Claims (10)
- 半導体チップをカード体に実装してなり、または、半導体チップを実装した基板をカード筐体に収容してなる、電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法において、
カード体またはカード筐体に電子カード類のダメージとなる曲りや捩れなどの変形を受けた場合、その変形によってカード体またはカード筐体に設けた判定・告知層に視覚的な不可逆変化を与え、この視覚的な不可逆変化が判定・告知層にあるかどうかでダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定に供し、またはおよび、ダメージの原因となる変形の有無を告知することを特徴とする電子カード類のダメージの原因となる変形の有無の視覚的な判定、告知方法。 - 半導体チップをカード体に実装してなり、または、半導体チップを実装した基板をカード筐体に収容してなる、電子カード類において、
カード体またはカード筐体に、このカード体またはカード筐体の曲がりや捩れなどの電子カード類のダメージとなる変形によって視覚的な不可逆変化を受け、この不可逆変化の有無によって、カード体またはカード筐体のダメージの原因となる変形の有無を視覚的に判定させ、またはおよび、告知する判定・告知層を設けたことを特徴とする電子カード類。 - 判定・告知層は、濃淡変化、変色、発色、皺、部分的な浮きや剥離、クラック、割れ、折れ、破断、破損、潰れ、の少なくとも1つの不可逆変化をする請求項2に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、エポキシ、アクリル、ポリエステルなどの硬質樹脂材、スライドガラス、カバーガラスなどのガラス材、感圧により発色する感圧発色材の少なくとも1つである請求項2、3のいずれか1項に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、塗布した塗布層、接着などにより貼り合わせた貼り合わせ層、インサート成形によるインサート層、嵌め付けた嵌め付け層、ラミネート層、封入層の少なくとも1つである請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、1層または複数の積層である請求項2〜5のいずれか1項に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、カード体やカード筐体の変形されやすい部分、方向に設けてある請求項2〜6のいずれか1項に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、カード体やカード筐体の表裏両面または表裏壁双方に設けてある請求項2〜7のいずれか1項に記載の電子カード類。
- 判定・告知層は、カード体構成シートの内面やカード筐体の内面に設けてある請求項2〜8のいずれか1項に記載の電子カード類。
- カード体やカード筐体は判定・告知層を透視できる請求項9に記載の電子カード類。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008146554A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Dainippon Printing Co Ltd | Icタグ及びicタグの製造方法 |
JP2017135188A (ja) * | 2016-01-26 | 2017-08-03 | 三菱電機株式会社 | フレキシブル基板 |
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2005
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JP2017135188A (ja) * | 2016-01-26 | 2017-08-03 | 三菱電機株式会社 | フレキシブル基板 |
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