JP2006257538A - 金属粉末の製造方法および分級方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明では超音波振動を利用して、従来の製造方法の問題点である、はんだおよび低融点合金粉末の「粒度分布の幅が広い」、「分級に時間と手間がかかる」、「はんだ粉末の表面が制御不可能な酸化膜に覆われる」などの問題点を改善し、数μmのはんだおよび低融点合金粉の製造方法および、分級方法を提供するものである。
【解決手段】 はんだおよび低融点合金を加熱媒体中にて溶解し、その溶融金属に直接、超音波振動をホーンを介して伝えられ、その振動により加熱媒体中に液滴として超音波の波動方向に従って飛び出す。飛び出た液滴は沈降とともに冷却凝固し分級される。加熱媒体中での粉末製造、分級工程のため無酸化粉の提供が可能となる。
【選択図】 なし
【解決手段】 はんだおよび低融点合金を加熱媒体中にて溶解し、その溶融金属に直接、超音波振動をホーンを介して伝えられ、その振動により加熱媒体中に液滴として超音波の波動方向に従って飛び出す。飛び出た液滴は沈降とともに冷却凝固し分級される。加熱媒体中での粉末製造、分級工程のため無酸化粉の提供が可能となる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、はんだおよび低融点合金の粉末製造方法および、その分級方法に関するものでる。特に半導体基板などをはんだ接合するために用いられるはんだ製品への使用に適する。
近年、エレクトロニクス業界の技術の進歩により搭載部品の微小化が加速しており、特に携帯関連製品の商品においては今までにない高密度実装の要求が強くなってきている。そのような高密度実装のはんだ付けには印刷方法を用いて必要部分にペースト状のはんだを供給しており、このペースト状のはんだ(ソルダーペースト)は球形はんだ粉と活性剤であるフラックスとを混合練り上げた製品となっている。現在、主流のはんだ粉の粒径は20〜45μmの粒度分布をもったものが使われているが、搭載部品の微細化、基板回路の微細加工によりはんだ塗布面積の減少速度は飛躍的に進んでおり、現状のはんだ粉末粒径では追いつかないのが現状となっている。
従来の技術の製法では、はんだ粉末の粒度分布が幅広く、このため篩を使用する分級方法にも限界がある。一般的な粉末の製造方法としては遠心力アトマイズ法という方法が多く採用されてきた。この方法は、溶解されたはんだを細いノズルより少量ずつ回転円盤の表面に垂らし、それにより表面に薄く形成された融液を回転体の遠心力によって多数の紐状態に分裂させ、回転体の先端から遠心力によって順次液滴として振りちぎっていく方法であり、いわゆるちぎれ現象を利用して融液の微粒子を形成し、冷却凝固させて微粉末を得る方法である。この方法では融液の滴下量と表面張力と回転体の遠心力とのバランスによって融液のひきちがれる大きさが異なる。
したがって、形状や大きさが揃った金属の粉末を製造するには該融液の温度と回転体の回転速度および雰囲気温度の厳密な制御管理が必要であり、均一な微粉末を製造することは非常に困難である。また、かかる方法では融液の液滴が比較的長い距離を飛来した後に凝固するため、製造空間が必要となり、さらに粒子の表面が酸化されやすく、このため金属微粒子の形状や大きさ一層不揃いとなる。
このような粒度分布の幅広い粉末の製造方法では、一般的な分級方法である篩い分けは時間と労力が必要であった。
従来の方法では、窒素置換をした低酸素濃度環境下で製造することにより、はんだ粉を意図的に酸化させ薄い酸化膜でおおうことにより表面どうしの融着の防止をしている。しかし、この必要な従来の方法で必要な酸化膜の厚みの制御は不可能である。
粉末製造時に加熱媒体中にて低融点合金を溶解し、その溶解容器に超音波振動を与え、溶融金属を波立たせ、加熱媒体中に飛散させるという技術もある。(例えば、非特許文献1参照。)
しかし、この技術では、溶融金属を超音波の振動面に薄く濡れ広げることが不可能であるため、数μmの粉末の製造には不向きであり不可能であった。また、超音波の伝達方向性を利用することが不可能な技術のため、粉末製造と分級を別工程にして製造しなければならないという欠点もある。
特開平9−49007号公報
しかし、この技術では、溶融金属を超音波の振動面に薄く濡れ広げることが不可能であるため、数μmの粉末の製造には不向きであり不可能であった。また、超音波の伝達方向性を利用することが不可能な技術のため、粉末製造と分級を別工程にして製造しなければならないという欠点もある。
本発明では超音波振動を利用して、従来の製造方法の問題点である、はんだ粉末の粒径が大き過ぎる、粒度分布の幅が広い、分級に時間と手間がかかる、はんだ粉末の表面が制御不可能な酸化膜に覆われる、などの問題点を改善し、数μmのはんだ粉の製造方法および、分級方法を提供するものである。
本発明は上記目的を達成するために、加熱媒体中にて、はんだ及び低融点合金を溶解させて、その溶融金属に超音波振動ホーンである例えばステンレス製の丸棒をある程度溶融金属と接するように置き、その振動ホーンに超音波振動を加える。超音波振動を与えられた振動ホーンは溶融金属との接触部分よりホーン端面より溶融金属を濡れ上げ、薄い金属膜を成型する。このとき、振動ホーンの端面は加熱媒体中に水没していなければならない。振動ホーン端面の溶融金属は、ホーンからの超音波振動に叩かれ、加熱媒体中に液滴として飛び出す。振動ホーンを伝達する波長は方向性がるため、ホーンの振動によってたたかれた粉末は波長の振動方向と同じ方向へ飛び出す。
振動周波数が均一なため、飛び出した微粒状の液滴は粒径の大きさにより飛距離がことなる。この、粒径と飛距離の相関をとることにより、微細粉の分級が可能となる。
以上のような本発明による粉末製造はすべて、加熱媒体中にておこなうため、飛び出した粉末は液中にて沈降し、液中の下層は該金属組成の融点以下の温度として保持することにより、該金属組成は冷却凝固し微粉末として沈殿する。
また、このとき使用される加熱媒体はフラックス作用をもつものを選択することにより、はんだ粉の表面はフラックスで覆われた粉末となることも可能である。この方法で製造される粉末は表面に極薄い有機物で覆われるために、無酸化粉であるにもかかわらず、粉体どうしが接触しても融着がおこらず安定した状態を保つことができる。
本発明では、はんだおよび低融点合金の融液が加熱された加熱媒体中で微小な液滴に分断される際に、融液固有の物性により球体形成し真球に近い粒子が形成される。本発明では負荷する超音波の振動幅、金属の融点、融液の温度、融液の粘性を適宜選択することにより、液滴に負荷される剪断力を制御し、微細粉の製造が可能となる。
金属融液を微細な液滴に分散するのに用いられる加熱媒体としてはシリコンオイル、フッ素オイル、工業用潤滑油、植物油(やし油、パーム油、オリーブ油など)、天然樹脂(ロジン、ダンマルなど)、パラフィンなどの高級炭化水素化合物、脂肪酸類(オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸など)、グリコール類(エチレングリコール、ポリプロピンレングリコールなど)、及びその類縁化合物などが好ましい。溶融金属の融点以上に加熱することにより加熱媒体が変化しないことが基本的な選択肢となる。
上述したように、本発明による製造方法は超音波を直接溶融金属に負荷することにより、薄い金属膜がホーンに発生し、それを振動方向にたたき飛ばすことにより、微細粉が得られる。振動方向にたたき飛ばされることにより、沈降分級が可能となり、製造時分級ができる。また、粉末製造におけるホーンのより沈降分級を加熱媒体中にて行うことにより無酸化かでありながら融着せず、真球に近い粉末が製造可能となる。
本発明の実施例に基づき、具体的に説明する。
はんだおよび低融点合金としSn−3.0%Ag−0.5%Cu合金(融点210℃)を用いた。加熱媒体としてはフッ素オイルを使用した。フッ素オイル中に、凝固体であるSn−3.0%Ag−0.5%Cuを入れ加熱し、溶解した。(図1)
そこに超音波振動ホーンを差込、周波数30KHzを負荷し、振動幅を30μmに設定した。フッ素オイルはSn−3.0%Ag−0.5%Cu溶解部分で250℃保持とした。分級部分はフィンを10mm間隔に立て、フィンの高さは100mmとして設置した。
はんだおよび低融点合金としSn−3.0%Ag−0.5%Cu合金(融点210℃)を用いた。加熱媒体としてはフッ素オイルを使用した。フッ素オイル中に、凝固体であるSn−3.0%Ag−0.5%Cuを入れ加熱し、溶解した。(図1)
そこに超音波振動ホーンを差込、周波数30KHzを負荷し、振動幅を30μmに設定した。フッ素オイルはSn−3.0%Ag−0.5%Cu溶解部分で250℃保持とした。分級部分はフィンを10mm間隔に立て、フィンの高さは100mmとして設置した。
本発明の、はんだおよび低融点合金の微粉末の製造方法は超音波振動を直接、溶融金属にかけることにより、加熱媒体中で完全な無酸化状態の粉末の製造が可能となる。さらにここで製造される粉末は加熱媒体との表面張力のバランスにより、ほぼ真球に近い粉末が得られる。これは、電子工業界などで、今後さらにファインピッチのはんだ付けを要求される箇所には必要な条件とされる、粉末表面のクリーン状態、またより真球に近く、粒度分布の幅の狭い材料が必要とされていくことに対して、非常に有効な粉末を提供できる製造方法である。
1 超音波ホーン 2 溶融金属部(はんだおよび低融点合金)
3 液槽の中にある分級用フィン 4 粉末の発生軌道
5 槽の中は加熱媒体により満たされている
3 液槽の中にある分級用フィン 4 粉末の発生軌道
5 槽の中は加熱媒体により満たされている
Claims (4)
- 超音波エネルギーを、はんだまたは低融点合金に直接負荷させることによる粉末の製造方法
- 請求項1に記載のはんだまたは低融点合金粉末の製造方法において、
超音波の振動方向性を利用した分級方法 - 請求項1または2に記載のはんだまたは低融点合金粉末の製造方法において、
はんだおよび低融点合金を加熱分散媒体中にて溶融させ、超音波エネルギーをはんだまたは低融点合金に直接負荷させることのよる粉末の製造方法 - 請求項3に記載のはんだおよび低融点合金粉末の製造方法において、
使用される加熱分散媒体は粉末の表面に付着しフラックス効果をもつことを特徴とする分散媒体
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005118900A JP2006257538A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 金属粉末の製造方法および分級方法 |
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-
2005
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