JP2006257529A - 金属原料用のブリケットの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属粉末を含む再資源化用の材料を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形機2と、成形体を乾燥させるための乾燥機5と、成形体を乾燥機5側へ搬送するための搬送機3と、乾燥機5と圧縮成形機2とが上下二段配置の状態で搭載された1つのフレーム6とを備えている。乾燥機5がフレーム6の上段部8に、圧縮成形機2がフレーム6の下段部7に配設されている。
【選択図】 図1
Description
特許文献2に示すようなプレス機により、ブリケットの材料となる綿状凝集体に大きな圧縮荷重を作用させて水分を除去する方法が考えられるが、金型からの水の抜けが悪く、十分な水分の除去は困難である。
しかし、このように各機械を独立させて工場内に平面的に配置させた場合、設備全体の設置面積(占有面積)が非常に大きくなり、また、ブリケットを人手により機械間を搬送する作業は煩雑となり工数が多くかかってしまうという問題点を有している。
下段部が圧縮成形機とされ上段部が乾燥機とされているため、安全な装置となる。つまり、高温となる乾燥機が圧縮成形機よりも上方位置とされることで、乾燥機による熱が圧縮成形機に与える影響を小さくすることができる。
乾燥機を備えているため、この製造装置により得られるブリケットは乾燥したものとできる。従って、このブリケットをそのまま溶鉱炉に投入しても突沸が生じるおそれがない。
この構成によれば、成形体を搬送しながら乾燥させるための乾燥炉の長さを長くすることができ、乾燥時間を長くすることができる。
そして、フレームの長手方向に沿って、その長手方向に進退動作する押圧ロッドを設けることで、フレームの下段部における長手方向のスペースを有効に利用することができ、装置全体をコンパクトにできる。
図1は本発明に係る金属原料用のブリケットの製造装置の概略を示す正面図であり、図2はその平面図であり、図3は断面側面図である。
この製造装置により製造されるブリケットは、例えば、熱処理硬化された軸受用鋼や浸炭鋼などの鉄系金属部材を研削加工した際に発生する研削切粉による綿状凝集体(金属粉末を含む再資源化用の材料)が固形化されたものである。
ホッパー1はフレーム6の上段部8に設けられており、上段部8において上方に開口しているホッパー1の投入口から投入された材料は、ホッパー1中の図示しないスクリューにより、フレーム6の下段部7にある圧縮成形機2の金型装置12へ供給される。
図1〜図3に示すように、フレーム6は、例えば直線状の型鋼によって直方体形状に組み立てられたものであり、奥行き寸法(図2の上下方向)よりも幅方向(図2の左右方向)寸法が大きい横長形状とされている。
そして、このブリケットの製造装置は、乾燥機5が横長の直方体形状とされているフレーム6の上段部8に、かつ、圧縮成形機2がフレーム6の下段部7となるよう、乾燥機5と圧縮成形機2とが上下二段配置とされて1つの共通するフレーム6に搭載されている。そして、搬送機3がフレーム6上において下段部7と上段部8との間を連結している。
これにより、軸方向に長くなるプレス機9がフレーム6の長手方向に一致し、搬送路を長くしている乾燥炉30がフレーム6の長手方向に一致するため、装置全体をコンパクトにできる。
これにより、図1において、フレーム6の下段部7の左側部にある金型装置12において圧縮成形した成形体Wを、搬送機3により上段部8の左側部へ搬送し、ここで成形体Wに固形化補助剤を含浸させ、上段部8の乾燥炉30において、その左側部から右側部へ向かって成形体Wを搬送しながら乾燥させ、ブリケットを得ることができる。従って、金型装置12から乾燥炉30までの成形体Wの移動距離を短くすることができ、装置のコンパクト化が可能となる。
さらに、乾燥炉30と温風発生器31は全体形状が横長の直方体とされており、装置全体をコンパクトにかつ全高を低くするために、これらの長手方向が平行となるよう上段部8にそれぞれ配設されている。
以上の構成を有するブリケットの製造装置によれば、装置全体のコンパクト化が図れ、従来のように圧縮成形機と乾燥機とを別個独立させて平面的に配設した場合では、これらの必要設置面積が約9m2であったのに対して、本発明の装置によれば、必要設置面積を3m2以下にすることができる。
圧縮成形機2はプレス機9と金型装置12とを有しており、プレス機9は例えば押圧ロッド10を有する油圧シリンダにより構成できる。この押圧ロッド10が直線的に金型装置12に向かって前進動作することで、押圧ロッド10の先端部のプランジャー15が金型装置12内の成形室内に供給された材料を圧縮する。つまり、プランジャー15が金型装置12に対して同軸心状でかつその軸方向に出退自在に設けられている。
そして、プランジャー15は、図1に示すようにプレス機9が有する押圧ロッド10の先端部に形成されており、プランジャー15はまず第1型13に挿入状となって前記材料を押圧するよう軸方向に移動(駆動)する。受圧部材16はロッド形状とすることができ、ロッド部分が第2型14に挿入状とされており、軸方向に移動してくるプランジャー15との間で前記材料が圧縮される。
そして、図4(c)に示しているように、外側金型44において、第1型13は、プランジャー15が最大ストローク時に当該プランジャー15に貫通される位置に配置されており、また、第2型14は、プランジャー15が最大ストローク時に当該プランジャー15で圧縮された成形体Wが内部に充填される位置に配置されている。
受圧部材16の受圧面16とプランジャー15の外周面が摺接する摺動面とで構成された空間が、材料を圧縮成形するための成形室とされ、成形室は横断面形状が円形とされている。
さらに、この支持手段は、図4(c)に示しているプランジャー15が圧縮成形工程において第1型を貫通した後で、第1型13と第2型14の間に隙間gが形成されるように、これら両型13,14に対する移動量に差を発生させる機能を有している。
また、支持部材21において取付孔21aと連続するスリット21bが形成されており、スリット21bの幅をボルト(図示せず)により締め付けて調整することで、支持部材21の取付孔21aにおけるガイド軸24への締め付け固定力の調整が可能となる。
第2支持機構17は、第2型14に一端部が固定された複数本(4本)の水平状の軸部材25と、軸部材25の他端部に固定されてこれら軸部材25を連結している鉛直状の連結板26とを有している。軸部材25が固定板23aを貫通しており、軸部材25は軸方向にスライド可能となっている。これにより、第2型14は軸方向へ移動可能となる。
そして、第2支持機構17は、図4(b)に示しているようにプランジャー15が第1型13を貫通していない時は、第2型14が第1型13とともに同プランジャー15の押出方向前方へ移動するように、第2型14を支持している。さらに、第2支持機構17は、図4(c)に示しているようにプランジャー15が第1型13を貫通した時は、第2型14が第1型13よりも更に同プランジャー15の押出方向前方側へ移動するように、第2型14を支持している。
つまり、図4(a)に示すように、金型装置12の成形室内に金属粉末を含む再資源化用の材料を充填し、プレス機9の作動によりプランジャー15がこの成形室に向かって移動して、図4(b)に示すように、プランジャー15側から受圧部材16側への押圧力が材料に作用し、材料は圧縮されていく。圧縮されていく材料はキャビティc内でプレス機9の(プランジャー15による)押圧方向に直交する方向である側方に広がって、当該材料は第2型14の内周面に強く押し付けられる。これにより、材料は第1型13の内周面、第2型14の内周面との間で摩擦抵抗を生じさせながら圧縮されていく。この際、第2支持機構17は、支持部材21により支持されている第1型13のこの摩擦抵抗による移動を拘束することないよう、第2型14を移動可能として支持している。
つまり、この圧縮成形機2により行われる圧縮成形方法は、図4(c)のプランジャー15による圧縮成形中に、成形体Wの充填部分よりもプランジャー15の押出方向後方側において金型装置12(の摺動面)を前後に分割させて排水用の隙間gを発生させている。
そして、材料が圧縮されることで材料内に含まれていた余分な水分が搾り出され、かつ、その圧縮の際に第1型13と第2型14との間に隙間gが形成されるため、搾り出されて圧力を受けている余分な水分が隙間gを通じて、金型装置12の外部へ勢い良く排出される。
支持部材19は2本の水平状のピンから構成することができ、これら平行な2本のピンは第2型14の鉛直合わせ面から水平方向に突出するよう固定されており、第1型13には、合わせ面同士が接触した状態で、これらピンを収容するための孔部(図示せず)が形成されている。
なお、短円柱形状である成形体Wは、その下部が2本のピンにより2点で支持されているため、取り出された成形体Wはその芯の位置が常に一定とされる。これにより、前記チャック装置により成形体Wの取り出しが容易となる。
コンベア34は例えばチェーン式のコンベアとすることができ、この場合、駆動手段35は図示しないがこのチェーンを駆動させるためのモータとスプロケットとすることができる。なお、コンベア34はチェーン式以外にベルト式などであってもよい。
トレイ27は異物除去部40と成形体渡し部38とを往復動するため、トレイ27の通過領域がコンベア34のほぼ一面側のみとできるため、搬送機3全体の占有空間を小さくでき、装置のコンパクト化が可能となる。
また、成形体渡し部38において、浸漬機4が備えている搬送チャック28(図9参照)によって、3つのトレイ27から成形体Wが取り上げられ、3つのトレイ27が空になると駆動手段35が作動する。成形体渡し部38では3個のトレイ27が水平方向に等間隔で並び、トレイ27の開口部が上方を向くため、これらトレイ27の上方にある前記搬送チャック28により当該トレイ27に載置されている成形体Wを簡単に取り上げることができる。
浸漬機4はマイコンなどからなる制御手段(図示せず)を有しており、この制御手段により搬送チャック28が動作するよう構成されている。搬送チャック28は、搬送機3のトレイ27から爪部材41により成形体Wを掴んで取り出し、成形体Wを液槽29の上方位置に水平移動させる。そして、爪部材41により掴んだ状態で成形体Wを液槽29内に鉛直方向降下させて硬化液中に所定時間浸漬させ、硬化液を成形体Wの表面部に滲みこませる。その後、搬送チャック28はその成形体Wを液槽29の前記上方位置まで鉛直方向上昇させ、当該上方位置である空中部で所定時間静止させて成形体Wから余分な硬化液の水切りを行う。
その後、搬送チャック28は、固形化補助剤を含浸させた成形体Wを爪部材41により掴んだままの状態で乾燥機5の乾燥炉30側へ水平方向に移動させる。
水切り台42上の先の成形体Wは、後の成形体Wが当該水切り台42に搬送されてくるまでの間の所定時間、静止状態である。
温風発生器31の温風供給口(図示せず)は、横長の乾燥炉30のうち成形体Wの搬送方向の下流端部に接続されており、温風は乾燥炉30の搬送方向下流側から上流側への一方向に向かう流れとなるよう構成されている。つまり、乾燥炉30内において、成形体Wの搬送方向と温風が通過していく方向とは逆向きとされている。
また、このように成形体Wの外周面の1箇所を下方に向けて成形体Wをコンベア32に載置させることで、乾燥炉30内に収容できる成形体Wの数量を多くすることが可能となる。
遮断部材43は、乾燥炉30の内壁面(上壁面、下壁面、両側壁面)から温風の上流側(成形体Wの搬送方向下流側)へ向かうよう先端部が延伸している板状の部材であり、鉛直面に対して傾斜している。これにより、乾燥炉30内に供給された温風は乾燥炉30内を乱れた流れとなりながら通過することができ、成形体Wに対していろいろな方向から温風を接触させることができ、乾燥効率を向上させることができる。
そして、コンベア32に運ばれて乾燥炉30を通過した成形体Wは、乾燥炉30の排出口30b(図1参照)から自動的に排出され、回収器(図示せず)に回収されていく。
3 搬送機
4 浸漬機
5 乾燥機
6 フレーム
7 下段部
8 上段部
10 押圧ロッド
12 金型装置
30 乾燥炉
Claims (4)
- 金属粉末を含む再資源化用の材料を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形機と、前記成形体を乾燥させるための乾燥機と、前記成形体を前記乾燥機側へ搬送するための搬送機と、前記乾燥機が上段部でかつ前記圧縮成形機が下段部となるように当該乾燥機と当該圧縮成形機が上下二段配置の状態で搭載された1つのフレームと、を備えていることを特徴とする金属原料用のブリケットの製造装置。
- 下段部の前記圧縮成形機と上段部の前記乾燥機との間に、固形化補助剤を含む液に前記成形体を浸漬させる浸漬機を備えている請求項1に記載の金属原料用のブリケットの製造装置。
- 前記圧縮成形機は、前記再資源化用の材料を成形するための成形室を内部に有する金型装置と、この金型装置内の前記材料を圧縮成形するために同材料を前記フレームの長手方向に沿って押圧する押圧ロッドを備えており、前記乾燥機は、前記フレームの長手方向に沿って前記成形体を搬送する乾燥炉を備えている請求項1又は2に記載の金属原料用のブリケットの製造装置。
- 前記金型装置が前記フレームの長手方向一方側に配置されているとともに、前記乾燥炉における前記成形体の搬送方向が同フレームの長手方向一方側から他方側に向かう方向とされている請求項3に記載の金属原料用のブリケットの製造装置。
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