JP2006257400A - 新規化合物とその製造方法、及び新規化合物を含む硬化性樹脂、エポキシ樹脂組成物、電子部品装置 - Google Patents
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Abstract
Description
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる基であり、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい)
(2)上記(b)のシラン化合物において、R2が水酸基又はオキシ基であることを特徴とする上記(1)に記載の化合物。
Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基である)
(5)下記一般式(I-3)で示される構造を有する化合物を含有することを特徴とする上記(4)に記載の化合物。
Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基であり、
R3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基及び−Ar−OH(式中、Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基を示す)からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、
mは1以上の数を示し、nは0以上の数を示し、m個の単位とn個の単位との繰り返しは、ブロック、交互、又はランダムであってよい)
(6)(a)分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物と、(b)フェノール性水酸基と反応可能な2つの官能基を有する下記一般式(I-1)で示されるシラン化合物とを反応させる工程を有することを特徴とする上記(4)又は(5)に記載の化合物の製造方法。
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい)
(7)上記(a)と上記(b)との反応を、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩化合物、環状アミジン化合物、及び環状アミジニウム塩からなる群より選ばれる触媒の存在下で実施することを特徴とする上記(6)に記載の製造方法。
R5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、及び炭素数1〜18の置換又は非置換の有機基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、2以上のR5が互いに結合して環状構造を形成してもよく、
Y−は、1以上の放出可能なプロトン(H+)を有する炭素数0〜18の有機基から1つのプロトンが脱離した基であり、1以上のR5と互いに結合して環状構造を形成してもよい)
(9)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物を含有することを特徴とする硬化性樹脂。
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
ビフェニル型フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;および
上記樹脂の2種以上を共重合して得たフェノール樹脂
などの分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物が挙げられる。上記フェノール化合物の1種を単独で使用しても、それら化合物の2種以上を組み合わせて使用してもよい。
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる基であり、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい)
ここで、上記一般式(I-1)のR1として記載した「炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有し、置換されても又は非置換であってもよい脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含むことを意味する。
R6は、両側が酸素原子、窒素原子又はカルボニルオキシ基である炭素数0〜18の2価の有機基より選ばれ、
qは1〜6の整数を示す。)
より具体的な例として、R2基がシリルアミノ基であり環状構造を形成する場合は、下記一般式(I-1b)で示される環状シラン化合物が挙げられる。先に説明したように、下記一般式(I-1b)でpが2以上となる場合は、p個のSiとNとの繰り返し単位から構成される環状構造を有するシラン化合物となる。この場合、繰り返し単位p個から構成されるシラン化合物は、上記一般式(I-1)のシラン化合物分子のp個に相当する。
R7は、水素原子、及び炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基からなる群より選ばれ、
pは2〜6の整数を示す)
上記一般式(I-1a)のR6として記載した「両側が酸素原子、窒素原子又はカルボニルオキシ基である炭素数0〜18の2価の有機基」としては、例えば、炭素数1〜18で2価の両側が酸素原子であるジオキシ基、炭素数1〜18で2価の両側がアミノ基であるジアミノ基、炭素数0〜18で2価のアミノ基、炭素数3〜18で両側がカルキボシオキシ基であるジカルボキシ基が挙げられる。
Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基である)
本発明による新規化合物は、上記一般式(I-2)で示される繰り返し単位を有する化合物の中でも、下記一般式(I-3)で示される構造を有する化合物を含むことが好ましい。
Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基であり、
R3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基及び−Ar−OH(式中、Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基を示す)からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、
mは1以上の数を示し、nは0以上の数を示し、m個の単位とn個の単位との繰り返しは、ブロック、交互、又はランダムであってよい)
上記一般式(I-2)及び(I-3)における「m」は1以上の数を示すが、好ましくは平均で1〜40、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の範囲である。一般式(I-3)における「n」は0以上の数を示すが、好ましくは0〜20、より好ましくは0〜10、さらに好ましくは0〜5の範囲である。m個の単位とn個の単位との繰り返しパターンは、ブロックでも、交互でも、ランダムでもよい。但し、流動性の観点からは、(m+n/2)の平均は、1〜50の範囲であることが好ましく、1〜25の範囲であることがより好ましく、1〜15の範囲であることがさらに好ましい。平均値が50を超えると、化合物の溶融粘度が高くなり過ぎる傾向がある。そのため、例えば、それら化合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、エポキシ樹脂組成物の溶融成形時の粘度も高くなり、未充填不良やボンディングワイヤ(素子とリードを接続する金線)の変形を引き起こしやすくなる。
R8は、水素原子、及び炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、2以上のR8が互いに結合して環状構造を形成してもよく(但し、2以上のR8が結合して環状構造を形成し、かつR8が結合するベンゼン環と共役し、芳香族性を有する場合は、−O−部位はR7が結合する環上になく、R7が結合するベンゼン環と共役し、芳香族性を有するR8と結合していてもよい)、
qは、0又は1を示し、rは、0以上の数を示す)
上記一般式(I-5)のR7として記載した「炭素数0〜18の2価の有機基」は、特に制限はなく、例えば、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、炭素数1〜18の2価の炭化水素基等が挙げられる。炭素数1〜18の2価の炭化水素基としては、特に制限はなく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、シクロへキシレン基、シクロペンチレン基等の脂肪族炭化水素基及びこれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等で置換したもの、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基等の芳香族炭化水素基及びこれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等で置換したものが挙げられる。
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる基であり、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい)
本発明による製造方法において、(a)多価フェノール化合物と、(b)シラン化合物との反応は、目的とする化合物が生成する方法であれば、その反応手段などの制限は特にない。また、本発明による製造方法において、(a)多価フェノール化合物と、(b)シラン化合物との比率は、反応が進行し目的の化合物が得られる範囲において、特に限定されるものではない。例えば、(a)におけるフェノール性水酸基と、(b)におけるR2基との比(すなわち、〔多価フェノール化合物の水酸基数〕/〔(b)のシラン化合物におけるR2基数〕)が、0.1〜10の間であることが好ましく、0.2〜5の間であることがより好ましく、0.4〜2.5の間であることがさらに好ましい。上記比率が0.1未満となる場合、未反応のR2基が残存しやすい傾向があり、反応生成物のエポキシ硬化剤としての有用性が低下し、硬化物のボイドの発生や長期信頼性の低下を招く傾向がある。〔多価フェノール化合物の水酸基数〕/〔(b)のシラン化合物におけるR2基数〕の比率が10よりも大きくなると、反応生成物のエポキシ樹脂硬化剤としての有用性は低下し、硬化物の低吸水性の特性は低下する傾向にある。
(a)多価フェノール化合物と、(b)R2がハロゲン原子であるシラン化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のハロゲン化水素を除去する;
(a)多価フェノール化合物と、(b)R2が水酸基であるシラン化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物の水を除去する;
(a)多価フェノール化合物と、(b)R2がオキシ基であるシラン化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のアルコール又はアリールオールを除去する;
(a)多価フェノール化合物と、(b)R2がアミノ基であるシラン化合物又は一般式(I-1b)で示されるシラン化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のアンモニア又はアミンを除去する;
(a)多価フェノール化合物と、(b)R2がカルボニルオキシ基であるシラン化合物とを反応させた場合は、必要に応じて加熱及び/又は減圧留去、洗浄、ろ過等によって、副生成物のカルボン酸を除去する。
R5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、及び炭素数1〜18の置換又は非置換の有機基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、2以上のR5が互いに結合して環状構造を形成してもよく、
Y−は、1以上の放出可能なプロトン(H+)を有する炭素数0〜18の有機基から1つのプロトンが脱離した有機基であり、1以上のR5と互いに結合して環状構造を形成してもよい)
なお、上記一般式(I-4)のR4として記載した「炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基」は、炭素数1〜18を有し、置換されても又は非置換であってもよい脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含むことを意味する。
ニル)ホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、ジフェニル-p-トリルホスフィと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、トリブチルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、トリシクロヘキシルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、シクロヘキシルジフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、ジシクロヘキシルフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応物、特開2004−156035号公報の合成例1〜9で製造した式(XXIX)〜(XXXVII)に記載の構造で示される化合物が好ましい。
本発明において使用可能な(A)エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であればよく、特に限定されるものではない。例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換又は非置換のビフェノール、スチルベン系フェノール類等のジグリシジルエーテル(ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂)、
ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル;
フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
アニリン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したもの等のグリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂;
分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル;
ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
ハイドロキノン型エポキシ樹脂;
トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;
オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;
ジフェニルメタン型エポキシ樹脂;
フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物;
硫黄原子含有エポキシ樹脂
が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂としては、l個の構成単位及びm個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、(B)硬化剤として、先に示した本発明による新規化合物を使用することを特徴とする。本発明による化合物をエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、エポキシ樹脂と、化合物の−ArO−Si(R1)2−結合部位とが反応することによって、硬化が進行することになる。本発明によるエポキシ樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤となる本発明による新規化合物との配合比率は、(A)の全エポキシ樹脂におけるエポキシ基の数と、(B)本発明による新規化合物の−ArO−Si(R1)2−結合の数及び未反応フェノール性水酸基の数の和との比率、すなわち、[(本発明による新規化合物の−ArO−Si(R1)2−結合の数)+(本発明による新規化合物の未反応フェノール性水酸基の数)]/[エポキシ樹脂中のエポキシ基数]で、0.5〜2.0の範囲に設定されることが好ましい。上記配合比率は、0.7〜1.5の範囲に設定することがより好ましく、0.8〜1.3の範囲に設定することがさらに好ましい。上記配合比率が0.5未満となると、エポキシ樹脂の硬化が不充分となり、硬化物の耐熱性、耐湿性及び電気特性が劣る傾向がある。一方、上記配合比率が2.0を超えると、硬化剤成分が過剰となり、硬化効率が低下するだけでなく、硬化樹脂中に多量のフェノール性水酸基が残るため、パッケージの電気特性及び耐湿性が低下する傾向がある。
フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
ビフェニル型フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;
これら樹脂の2種以上を共重合して得たフェノール樹脂
が挙げられ、これらを単独で併用しても2種以上を組み合わせて併用してもよい。
上記一般式(XII)で示されるフェノール樹脂の中でも、i=0、R23が全て水素原子であるMEH−7851(明和化成株式会社商品名)等が市販品として入手可能である。
サリチルアルデヒド型フェノール樹脂としては、サリチルアルデヒド骨格を有する化合物を原料として用いたフェノール樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(XVI)で示されるフェノール樹脂が好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂としては、フェノール類及び/又はナフトール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるフェノール樹脂であれば特に限定されるものではないが、下記一般式(XVIII)で示されるフェノール樹脂が好ましい。
上記一般式(XII)〜(XVIII)におけるR22〜R36について記載した「それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい」は、例えば、式(XII)中のi個のR22の全てが同一でも相互に異なっていてもよいことを意味している。他のR23〜R36についても、式中に含まれるそれぞれの個数について全てが同一でも相互に異なっていてもよいことを意味している。また、R22〜R36は、それぞれが同一でも異なっていてもよい。例えば、R22およびR23の全てについて同一でも異なってもよく、R30およびR31の全てについて同一でも異なっていてもよい。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、必要に応じて硬化剤促進剤を配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、(D)無機充填剤を必要に応じてさらに配合することができる。特に、エポキシ樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、(D)無機充填剤を配合することが好ましい。本発明において用いられる(D)無機充填剤としては、一般に封止用成形材料に用いられるものであってよく、特に限定されるものではない。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、ガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の微粉未、又はこれらを球形化したビーズが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛が挙げられる。中でも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。これら無機充填剤の1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明によるエポキシ樹脂組成物では、必要に応じて上述の成分(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤に加えて、以下に例示するカップリング剤、イオン交換体、離型剤、応力緩和剤、難燃剤、着色剤といった各種添加剤を追加してもよい。しかし、本発明によるエポキシ樹脂組成物には、以下の添加剤に限定することなく、必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を追加してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、陰イオン交換体を必要に応じて配合することができる。特にエポキシ樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、陰イオン交換体を配合することが好ましい。本発明において用いられる陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、下記一般式(XIX)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
Mg1−XAlX(OH)2(CO3)X/2・mH2O ……(XIX)
(0<X≦0.5、mは正の数)
これらの陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して0.1〜30重量%の範囲が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、成形時に金型との良好な離型性を持たせるため離型剤を配合してもよい。本発明において用いられる離型剤としては特に制限はなく従来公知のものを用いることができる。例えば、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックス等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスが好ましく、その配合量としては(A)エポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの配合量が0.01重量%未満では離型性が不十分な傾向があり、10重量%を超えると接着性が阻害される可能性がある。ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば市販品ではヘキスト社製のH4、PE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンが挙げられる。また、ポリオレフィン系ワックスに他の離型剤を併用する場合、その配合量は(A)エポキシ樹脂に対して0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、シリコーンオイル、シリコーンゴム粉末等の応力緩和剤を必要に応じて配合することができる。応力緩和剤を配合することにより、パッケージの反り変形量、パッケージクラックを低減させることができる。使用できる応力緩和剤としては、一般に使用されている公知の可とう剤(応力緩和剤)であれば特に限定されるものではない。一般に使用されている可とう剤としては、例えば、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、シリコーン系可とう剤が好ましく、シリコーン系可とう剤としては、エポキシ基を有するもの、アミノ基を有するもの、これらをポリエーテル変性したものが挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、難燃性を付与するために必要に応じて難燃剤を配合することができる。本発明において用いられる難燃剤としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機若しくは無機の化合物、金属水酸化物が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。難燃剤の配合量は、難燃効果が達成されれば特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して1〜30重量%が好ましく、2〜15重量%がより好ましい。
また、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を配合しても良い。
(合成例1)
フェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の水酸基数/一般式(I-1)で示されるシラン化合物のR2基数=2
500mlのセパラブルフラスコにビスフェノールF(本州化学株式会社製BPF、2核体率約90%)248gを充填した後、130℃に加熱し融解させ、引き続きトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物1.24gを添加し溶解させた。
図4〜6はIRの測定結果を示すチャートであり、それぞれ図4は原料であるビスフェノールF、図5は原料であるジフェニルジメトキシシラン、図6は本合成例1によって得た反応生成物に関するチャートである。図5のチャートを見ると、920〜970cm−1にSi−OArに特徴的なピークが出現していることから、反応生成物は、下記(XX)で示される1以上の構造単位を有し、さらに少なくとも生成物の一部が下記一般式(XXI)で示される構造の化合物を含有すると推測される。なお、反応生成物におけるメトキシ基残存量は、0%であった。
(合成例2)
フェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の水酸基数/一般式(I-1)で示されるシラン化合物のR2基数=1.5
500mlのセパラブルフラスコにビスフェノールF(本州化学株式会社製BPF、2核体率約90%)220gを充填した後、130℃に加熱し融解させ、引き続きトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物1.10gを添加し溶解させた。
GPC測定及びIR測定で得られたチャートをそれぞれ図7及び8に示す。GPC測定の結果(図7)から、原料のジフェニルジメトキシシランのピークが消失しており、反応生成物が高分子化していることが分かる。また、IRの測定結果(図8)では、920〜970cm−1にSi−OArに特徴的なピークが出現していることから、反応生成物は、先に示した一般式(XX)の単位構造を有し、一般式(XXI)で示される構造の化合物を含有すると推測される。反応生成物のメトキシ基残存量は、0%であった。
フェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の水酸基数/一般式(I-1)で示される化合物のR2基数=1
500mlのセパラブルフラスコにビスフェノールF(本州化学株式会社製BPF、2核体率約90%)180gを充填した後、130℃に加熱し融解させ、引き続きトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物0.90gを添加し溶解させた。
GPC測定及びIR測定で得られたチャートをそれぞれ図9及び10に示す。GPC測定結果(図9)から、原料のジフェニルジメトキシシランのピークが消失しており、反応生成物が高分子化していることが分かる。また、IRの測定結果(図10)では、920〜970cm−1にSi−OArに特徴的なピークが出現していることから、反応生成物は、一般式(XX)の単位構造を有し、一般式(XXI)で示される構造を有するの化合物を含有すると推測される。反応生成物のメトキシ基残存量は、8%であった。
約5mgの化合物を約5mlのテトラヒドロフランに溶かして溶液とし、その0.2mlをチャージして測定に用いた。測定は、日立製作所製インテリジェントポンプ(L−3600)を備えたTOSOH社製TSKgel G2000Hを用い、30℃、1.0ml/分の流速で実施した。検出器としては、日立製作所製RIモニター(L−3300)を用いた。
測定は、Bio−Rad社製FTS 3000MXを用い、KBr法に従って実施した。
約100mgの化合物を約0.5mlの重アセトンに溶かして溶液とし、φ5mmの試料管に入れて測定に用いた。ブルカーバイオスピン社製AV−300Mを用いINVERSED GATEの方法に従って化合物の13C−NMRを測定した。Si−OCH3の13Cの積分値と、ジフェニルジメトキシシランに由来するフェニル基の13Cの積分値の合計とを比較し、出発原料に対するSi−OCH3の残存率を求めた。
(実施例1〜8、比較例1〜4)
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名「YX−4000H」)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量195、軟化点77℃のo-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学株式会社製商品名「ESCN−190−6」)
エポキシ樹脂3:エポキシ当量168、軟化点62℃のサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名「1032H60」
硬化剤1:合成例1で得た化合物
硬化剤2:合成例2で得た化合物
硬化剤3:合成例3で得た化合物
硬化剤A:水酸基当量176、軟化点70℃のフェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名「ミレックスXL−225」)
硬化剤B:水酸基当量100、融点115−120℃のビスフェノールF(本州化学株式会社製「BPF」、2核体率約90%)
硬化剤C:水酸基当量103、軟化点86℃のサリチルアルデヒド型フェノール樹脂(明和化成株式会社製商品名「MEH−7500」)
なお、硬化剤A〜Cは比較のために使用した。
硬化促進剤1:トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物
(無機充填剤)
平均粒径17.5μm、比表面積3.8m2/gの球状溶融シリカ
カップリング剤:エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
着色剤:カーボンブラック(三菱化学株式会社製商品名「MA−100」)
離型剤:カルナバワックス(株式会社セラリカNODA製)
難燃剤:三酸化アンチモン
上述の成分をそれぞれ表1に示す重合部で配合し、混練温度80℃、混練時間15分の条件でロール混練を行うことによって、それぞれ実施例1〜8、比較例1〜4のエポキシ樹脂組成物を得た。
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、上記条件でエポキシ樹脂組成物を成形して流動距離(cm)を測定した。
エポキシ樹脂組成物を上記条件で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計を用いて測定した。
上記(2)で成形した円板を後硬化し、85℃/85%RHの恒温恒湿槽に投入し、168時間後に取り出し、初期値から単位重量あたりの増加率(%)を求めた。
上記(2)で成形した円板を後硬化し、121℃、2気圧のプレッシャークッカーに投入し、20時間後に取り出し、初期値から単位重量あたりの増加率(%)を求めた。
エポキシ樹脂組成物を上記成形条件下で長さ80mm×幅10mm×厚さ3mmの大きさに成形し、後硬化した。次いで、成形品をダイヤモンドカッターで長さ55mmに切った後、粘弾性測定装置ARES(レオメトリックサイエンティフィックエフイー株式会社製)を用い、ダイナミックモードで昇温速度5℃、周波数6.28rad/sの条件下でのtanδの測定からガラス転移温度(℃)を求めた。
Claims (15)
- (a)分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物と、(b)フェノール性水酸基と反応可能な2つの官能基を有する下記一般式(I-1)で示されるシラン化合物との反応によって得られる化合物。
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる基であり、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい) - 前記(b)のシラン化合物において、R2が水酸基又はオキシ基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
- 前記(a)のフェノール化合物において、フェノール化合物の全重量を基準としてその70重量%以上が2価フェノール化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
- 下記一般式(I-3)で示される構造を有する化合物を含有することを特徴とする請求項4に記載の化合物。
Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基であり、
R3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18の置換又は非置換の炭化水素基及び−Ar−OH(式中、Arは、炭素数2〜30を有し、芳香族性を示す環状化合物から誘導される基を両側に有する2価の有機基を示す)からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、
mは1以上の数を示し、nは0以上の数を示し、m個の単位とn個の単位との繰り返しは、ブロック、交互、又はランダムであってよい) - (a)分子内に2以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物と、(b)フェノール性水酸基と反応可能な2つの官能基を有する下記一般式(I-1)で示されるシラン化合物とを反応させる工程を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の化合物の製造方法。
R2は、フェノール性水酸基と反応可能な官能基を示し、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜18の置換又は非置換のオキシ基、炭素数0〜18の置換又は非置換のアミノ基、及び炭素数2〜18のカルボニルオキシ基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、R2が互いに結合して環状構造を形成してもよい) - 前記(a)と前記(b)との反応を、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩化合物、環状アミジン化合物、及び環状アミジニウム塩からなる群より選ばれる触媒の存在下で実施することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
- 前記触媒が、下記一般式(I-4)で示されるホスホニウム化合物又はその分子間塩であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
R5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、及び炭素数1〜18の置換又は非置換の有機基からなる群より選ばれ、全てが同一でも異なってもよく、2以上のR5が互いに結合して環状構造を形成してもよく、
Y−は、1以上の放出可能なプロトン(H+)を有する炭素数0〜18の有機基から1つのプロトンが脱離した基であり、1以上のR5と互いに結合して環状構造を形成してもよい) - 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を含有することを特徴とする硬化性樹脂。
- 請求項9に記載の硬化性樹脂を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
- (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記硬化剤が請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- さらに(C)硬化促進剤を含有することを特徴とする請求項11に記載のエポキシ樹脂組成物。
- さらに(D)無機充填剤を含有することを特徴とする請求項11又は12に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂、及びアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物からなる群より選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項11〜14のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備えることを特徴とする電子部品装置。
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