JP2006257239A - 二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】モノスパイラルベルト構造により、グリップ性能、ハンドリング性、耐溝底クラック性を同時に改良した二輪車用フロントタイヤの提供。
【解決手段】トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、ビード部4とからなり、これら各部をビード部内に埋設されたビードコア7相互間にわたり補強する少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカス層5と、1本または複数本のスチールコードを実質的にタイヤ周方向に向かう角度でスパイラル状にタイヤ軸線方向に巻回したスチールモノスパイラルベルト6と、を具備する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ1である。トレッド部2を構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下であり、かつ貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下である。
【選択図】図1
【解決手段】トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、ビード部4とからなり、これら各部をビード部内に埋設されたビードコア7相互間にわたり補強する少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカス層5と、1本または複数本のスチールコードを実質的にタイヤ周方向に向かう角度でスパイラル状にタイヤ軸線方向に巻回したスチールモノスパイラルベルト6と、を具備する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ1である。トレッド部2を構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下であり、かつ貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、被覆ゴムで被覆された1本または複数本のスチールコードを実質的にタイヤの周方向に向かう角度でスパイラル状にタイヤ軸線方向に巻回した、所謂スチールモノスパイラルベルト構造を有する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ(以下単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくはこのスパイラル構造においてグリップ性能、ハンドリングの軽快性および耐溝底クラック性を同時に改良した二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤに関する。
モノスパイラルベルト構造を二輪車用ラジアルタイヤに採用すると、タイヤの高速耐久性、直進安定性、ユニフォミティ性能等が向上する等、優れた性能を有している一方で、車両が旋回時に重要となるコーナリングフォースや大キャンバー角時のキャンバースラストが従前の交錯ベルト構造に比較して小さくなる傾向がある等、改良すべき点もあることから、従来より種々の技術改良がなされてきた。
例えば、特許文献1では、直進走行性能、高速性能、ユニフォミティ性能などの期待性能を損うことなく優れた旋回操縦性能を発揮するモノスパイラルベルト構造の二輪車用空気入りラジアルタイヤが提案されている。
また、従来、モノスパイラルベルト構造を採用した二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤにおけるトレッドゴムには、グリップ性能と耐久性とを両立させるためソフトなコンパウンドが適用されてきた。即ち、スチールコードによるスパイラルベルト構造では、タイヤ周方向にスチールベルトが巻回されているため、直進安定性には優れているが、横力が出にくいため十分なグリップ性能が得られないという構造上の特性があることから、グリップ性能を向上させるためにソフトコンパウンドゴムがトレッドゴムに適用されてきた。
特開平7−108805号公報
しかしながら、トレッドゴムをソフトにし過ぎるとハンドリングの軽快性が薄れてしまうという問題があり、ハンドリングの軽快性という観点からはトレッドゴムはハードなものが望まれる。よって、トレッドゴムにおいては、グリップ性能とハンドリングの軽快性とは2律背反的関係にある。
また、モノスパイラルベルト構造ではタイヤ周方向にスチールベルトが巻回されているため、タイヤクラウン部の曲率半径の小さい二輪車用タイヤでは、耐底溝クラック性を十分に確保することも要求され、グリップ性能およびハンドリングの軽快性に加えこの耐底溝クラック性をも同時に満足することが求められている。
そこで本発明の目的は、モノスパイラルベルト構造による利点を活かしつつ、グリップ性能、ハンドリングの軽快性および耐溝底クラック性を同時に改良した二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、スチールモノスパイラルベルト構造を有する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤにおいて、トレッド部を構成するゴム組成物を所定のゴム組成物とすることにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤは、トレッド部と、該トレッド部の両縁部からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なるビード部とからなり、これら各部をビード部内に埋設されたビードコア相互間にわたり補強する、コードをゴムで被覆した少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に、被覆ゴムで被覆された1本または複数本のスチールコードを実質的にタイヤ周方向に向かう角度でスパイラル状にタイヤ軸線方向に巻回したスチールモノスパイラルベルトと、を具備する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記トレッド部を構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下であり、かつ貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下であることを特徴とするものである。
前記トレッド部を構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下であり、かつ貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤのモノスパイラルベルト構造による利点を活かしつつ、グリップ性能、ハンドリングの軽快性および耐溝底クラック性を同時に改良することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤの断面図である。
図1は、本発明の一実施の形態に係る二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤの断面図である。
図1に示す二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ1は、トレッド部2と、トレッド部2の両縁部からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部3と、サイドウォール部3のタイヤ半径方向内側に連なるビード部4とからなる。これら各部は、カーカス層5によりビード部4内に埋設されたビードコア7相互間にわたり補強されている。また、カーカス層5のタイヤ半径方向外側には、タイヤ赤道面に対して実質上平行に螺旋巻き形成されてなる少なくとも1層のスチールスパイラルベルト6が配設されている。
カーカス層5は、タイヤ赤道面に対して60〜90度をなすコードをゴムで被覆した少なくとも1層のカーカスプライからなる(図示例では1層)。カーカスプライのコードは、レーヨンコード、ナイロンコード、ポリエステルコードなどの有機繊維コードを好適に用いることができる。
スチールモノスパイラルベルト6は、スチールコードと、その被覆ゴムとからなり、タイヤ1の赤道面と実質上平行に配設される。実質上とは、赤道面Eに対するスチールコードの傾斜角度が1°未満であることを意味する。スチールコードは、カーカス層5の外周に1〜5本、好ましくは2〜4本を纏めて螺旋状に巻回するのが好ましい。なお、スチールコードは、スチールモノスパイラルベルト6に適用されている既知のものを使用することができ、特に制限されるべきものではない。
トレッド部は、構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下である。かかるスチレンブタジエンゴムの配合量が60重量部未満であるとグリップ性が良くない。また、スチレン含有量が30重量%を超えると耐溝底クラック性の確保が困難となる。
また、本発明においては、30℃、1%の振動歪の条件下でトレッド部を構成するゴム組成物の貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下である。貯蔵弾性率E’がかかる範囲内のときにトレッドゴムがソフト過ぎず、かつハード過ぎず、グリップ性能とハンドリングの軽快性とを両立させることができる。
上述の本発明に係るゴム組成物に併用することができる他のゴム成分としては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、EPDMゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエンゴム等を好適に挙げることができる。
また、かかるゴム組成物において、補強性充填剤は特に制限されるものではなく、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムまたは酸化チタンなどのうち、一種または二種以上使用することができ、カーボンブラックを好適に用いることができる。さらに、上述のゴム成分、補強性充填剤の他に、ゴム工業界で通常使用されている配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、カップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤など、通常配合される適当量の配合剤を適宜配合することができる。かかるゴム組成物は、ロールなどの開放式混練機、バンバリーミキサーなどの密閉式混練機等の混練機を用いて混練することによって得られる。
本発明においては、スチールモノスパイラルベルト構造を有する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤのトレッドゴムの改良に係るものであり、他の構造および材質等は特に制限されるべきものではなく、慣用に従うことができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
図1に示すスチールスパイラルベルト構造の二輪車用ラジアルタイヤ(タイヤサイズ:170/60ZR17)を夫々試作した。トレッド部を構成するゴム組成物は、下記の表1に示す配合処方(重量部)に従い調製した。かかるゴム組成物の貯蔵弾性率E’は、東洋精機社製のレオグラフソリッドを使用して、ゴムサンプルの幅、厚さ、長さが5×2×20mm、初期張力2kg/cm2、振動歪±1%、振動周波数50Hz、測定温度30℃にて測定した。
図1に示すスチールスパイラルベルト構造の二輪車用ラジアルタイヤ(タイヤサイズ:170/60ZR17)を夫々試作した。トレッド部を構成するゴム組成物は、下記の表1に示す配合処方(重量部)に従い調製した。かかるゴム組成物の貯蔵弾性率E’は、東洋精機社製のレオグラフソリッドを使用して、ゴムサンプルの幅、厚さ、長さが5×2×20mm、初期張力2kg/cm2、振動歪±1%、振動周波数50Hz、測定温度30℃にて測定した。
次に、供試タイヤを実車に装着し、グリップ性能およびハンドリングの軽快性についてフィーリングにより評価した。評価は10点満点で点数の高い方が良好である。また、耐溝底クラック性については、実地走行15000km時点で、溝底クラックが発生するものが×、しわ程度のものは△、溝底に変化のないものは○として評価した。得られた結果を下記の表1に併記する。
1 タイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 カーカス層
6 スチールスパイラルベルト
7 ビードコア
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 カーカス層
6 スチールスパイラルベルト
7 ビードコア
Claims (1)
- トレッド部と、該トレッド部の両縁部からタイヤ半径方向内側に配設された一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連なるビード部とからなり、これら各部をビード部内に埋設されたビードコア相互間にわたり補強する、コードをゴムで被覆した少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に、被覆ゴムで被覆された1本または複数本のスチールコードを実質的にタイヤ周方向に向かう角度でスパイラル状にタイヤ軸線方向に巻回したスチールモノスパイラルベルトと、を具備する二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記トレッド部を構成するゴム組成物がゴム成分100重量部に対しスチレンブタジエンゴムを60〜100重量部含み、該スチレンブタジエンゴム中のスチレン含有量が30重量%以下であり、かつ貯蔵弾性率E’が20MPa以上40MPa以下であることを特徴とする二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005075777A JP2006257239A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005075777A JP2006257239A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006257239A true JP2006257239A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37096853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005075777A Pending JP2006257239A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 二輪車用フロント空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006257239A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009214685A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Bridgestone Corp | 自動二輪車用タイヤ |
JP2014151644A (ja) * | 2013-02-14 | 2014-08-25 | Bridgestone Corp | 生タイヤのモノスパイラルベルト巻付け方法およびモノスパイラルベルト巻付け装置 |
-
2005
- 2005-03-16 JP JP2005075777A patent/JP2006257239A/ja active Pending
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