JP2006257124A - 活性光線硬化型インクジェットインク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents
活性光線硬化型インクジェットインク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、高精細な画像を安定に再現できる活性光線硬化型インクジェットインク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録方式は、簡便かつ安価に画像を作成できるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷等、様々な印刷分野に応用されて来ている。特に、微細なドットを出射、制御するインクジェット記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性を改良したインクジェットインク及びインクジェットインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、主に、インクジェット記録装置、インクジェットインク及び専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数為されている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後に活性光線、例えば紫外線(UV光)を照射して架橋させる活性光線硬化型インクジェット方式などである。
中でも活性光線硬化型インクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べて比較的低臭気であり、即乾性、インク吸収性がない記録媒体への画像記録ができる点で、近年注目されつつあり、多くの紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。これらは、光重合性化合物として酸素による硬化阻害を受けることが知られているラジカル重合性化合物を用いていることが特徴である。
インクジェット記録方式で高精細な記録画像を得る為には、インクジェット記録ヘッドより吐出されるインク液滴を出来るだけ小さくすることが必要であるが、これらラジカル重合性化合物を用いた紫外線硬化型インクジェットインクでは、高精細な画像を得ようとしてインク液滴を小さくすると、より酸素の影響を受け易くなり、記録材料上に吐出されたインクが硬化し難くなるという問題を抱えている。
特開2004−224841号公報
米国特許6,593,390号明細書
国際公報04/005412号パンフレット
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、光重合性化合物としてラジカル重合性化合物を用いた活性光線硬化型インクを使用したインクジェット記録方式において、高精細な画像を安定に再現できるインク、記録方法及び記録装置を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
光重合性化合物、光重合開始剤及び顔料を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、該光重合性化合物として下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
光重合性化合物、光重合開始剤及び顔料を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、該光重合性化合物として下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
〔式中、Xは炭素数2以上のアルキレン基、Rは水素原子又はメチル基を表す。〕
(請求項2)
前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とする請求項1記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項2)
前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とする請求項1記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項3)
前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が30〜50質量%であることを特徴とする請求項2記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が30〜50質量%であることを特徴とする請求項2記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(請求項4)
インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドより吐出されるインク量が1ドット当たり2〜10plであることを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドより吐出されるインク量が1ドット当たり2〜10plであることを特徴とする画像形成方法。
(請求項5)
インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドがラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドがラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする画像形成方法。
(請求項6)
請求項4又は5項記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及びインクジェット記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
請求項4又は5項記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及びインクジェット記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク及びそれを用いる画像形成方法によれば、高感度で高精細画像が得られる。
以下、本発明の詳細について説明する。まず、本発明の活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単に本発明のインクとも言う)に用いる素材について述べる。
(光重合性化合物)
本発明のインクは、光重合性化合物として前記一般式(1)で示される化合物を含有する。
本発明のインクは、光重合性化合物として前記一般式(1)で示される化合物を含有する。
一般式(1)において、Xが表す炭素数2以上のアルキレン基としては、例えばエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン等の各基が挙げられる。かかるアルキレン基の炭素数に上限はなく、ここに例示したものに限定されないが、通常、炭素数としては20以下が好ましく、15以下がより好ましい。
一般式(1)で示される化合物は1−(5−ノルボルネン−2−イル)アルキル(メタ)アクリレートであり、特開2004−307586号等を参考にして合成することができる。
本発明のインクには、必要に応じて他のラジカル重合性化合物を含有させることができる。他のラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物であれば如何なるものでもよく、例えばモノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体;メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル酸誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、更に具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」,(1981年大成社)、加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」,(1985年,高分子刊行会)、ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」,79頁,(1989年,シーエムシー)、滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」,(1988年,日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性モノマー、オリゴマー及びポリマーが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのラジカル重合性化合物を使用する場合、使用量に特に制限は無いが、空気中の酸素の影響による硬化阻害を低減する効果を失わない範囲であるのが好ましく、前記一般式(1)で示される化合物に対して質量として0.01〜100倍の範囲であることが好ましく、0.05〜50倍の範囲がより好ましく、0.1〜20倍が更に好ましい。
光重合性化合物の総量はインク質量の1〜97質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%である。
(光重合開始剤)
本発明のインクは光重合開始剤を含有する。含有させることのできる光重合開始剤としては、4′−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン、4′−t−ブチル−2,2,2−トリクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4′−ドデシルフェニル)−1−プロパノン、1−[4′−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4′−メチルチオ−2−モルホリノプロピオフェノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、2,2′−ジクロロベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン[4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジ−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;9,10−フェナントレンキノン、カンファーキノン(2,3−ボルナンジオン)、2−エチルアントラキノン等のキノン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド;ベンジル等が挙げられる。
本発明のインクは光重合開始剤を含有する。含有させることのできる光重合開始剤としては、4′−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン、4′−t−ブチル−2,2,2−トリクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4′−ドデシルフェニル)−1−プロパノン、1−[4′−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4′−メチルチオ−2−モルホリノプロピオフェノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、2,2′−ジクロロベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン[4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン]、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジ−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;9,10−フェナントレンキノン、カンファーキノン(2,3−ボルナンジオン)、2−エチルアントラキノン等のキノン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド;ベンジル等が挙げられる。
その他に、特公昭59−1281号、同61−9621号、特開昭60−60104号等に記載のトリアジン誘導体;特開昭59−1504号、同61−243807号等に記載の有機過酸化物;特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号等、並びに米国特許3,567,453号に記載のジアゾニウム化合物;米国特許2,848,328号、同2,852,379号及び同2,940,853号に記載の有機アジド化合物;特公昭36−22062号、同37−13109号、同38−18015号、同45−9610号等に記載のオルト−キノンジアジド類;特公昭55−39162号、同59−14023号等、及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)」,第10巻,1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物;特開昭59−142205号に記載のアゾ化合物;特開平1−54440号、ヨーロッパ特許109,851号、同126,712号等、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」,第30巻,174頁(1986年)に記載の金属アレン錯体;特開平4−56831号及び特開平5−255347号に記載の(オキソ)スルホニウム有機硼素錯体;特開昭61−151197号に記載のチタノセン類;「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」,第84巻,85〜277頁(1988年)及び特開平2−182701号に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体;特開平3−209477号に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。
光重合開始剤の含有量に特に制限はないが、本発明のインクに対して0.01〜10質量%の範囲であることが好ましい。
(顔料)
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは顔料を含有する。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは顔料を含有する。
次に、本発明で用いることのできる顔料の具体例を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、34、35、37、55、73、74、75、81、83、87、93、94、95、97、98、108、109、110、114、120、128、129、137、138、139、150、151、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193。
C.I.Pigment Red 3、5、7、12、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、101、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、202、208、216、226、257。
C.I.Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88。
C.I.Pigment Orange 13、16、20、36。
C.I.Pigment Blue 1、2、3、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、18、22、27、28、29、36、60。
C.I.Pigment Green 7、26、36、50。
C.I.Pigment White 6、18、21。
C.I.Pigment Black 7、26、28。
本発明に用いる顔料には、必要に応じて種々の公知の表面処理を行ってもよい。
上記顔料の分散には、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、例えばAvecia社のSolsperseシリーズ、味の素ファインテクノ社のアジスパーシリーズ、BYKChemie社のDisperbykシリーズ、楠本化成社のディスパロンシリーズやPLAADシリーズ等が挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。
これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し1〜60質量部添加することが好ましい。分散媒体は溶剤又は重合性化合物を用いるが、本発明に用いる活性光線硬化型インクではインク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、画像耐久性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、0.2μm以下とすることが更に好ましい。又、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、濾過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。本発明のインクの顔料濃度としては、インク全体の1〜10質量%であることが好ましい。
本発明のインクは、少なくともイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを有するインクセットに用いることができ、所謂カラーのインクジェットプリントに一般的に用いられる複数のインクをセットにしたインクセットとすることができる。インクセットの有するインクの全てが本発明のインクであることが好ましく、このインクセットを用いてインクジェット画像を形成することで、高精細な画像を安定に再現できる。更に、インクジェットで写真画像を形成するために、色材含有量を各々変化させた所謂、濃淡インクを調整して用いることもできる。又、必要に応じて、赤、緑、青、白等の特色インクを用いることも色再現上好ましい。
(添加剤)
本発明のインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば増感剤、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。又、インクの保存性を高めるために、重合禁止剤を200〜2000ppm添加することができる。紫外線硬化型のインクジェットインクは、加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。又、カチオン重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
本発明のインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば増感剤、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。又、インクの保存性を高めるために、重合禁止剤を200〜2000ppm添加することができる。紫外線硬化型のインクジェットインクは、加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。又、カチオン重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
(記録材料)
本発明に用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙など紙類の他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリスチレン(OPS)、延伸ポリプロピレン(OPP)、延伸ナイロン(ONy)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート(PP)、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。又、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能なPET、OPS、OPP、ONy、PVCフィルムへ画像を形成する場合に、本発明の構成は有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じ易いばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
本発明に用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙など紙類の他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリスチレン(OPS)、延伸ポリプロピレン(OPP)、延伸ナイロン(ONy)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート(PP)、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。又、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能なPET、OPS、OPP、ONy、PVCフィルムへ画像を形成する場合に、本発明の構成は有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じ易いばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
これら各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは素材の特性により大きく異なり、記録材料によっては、インク着弾後のドット径が変わってしまうことが従来から問題となっていた。本発明の構成では、インクが酸素による硬化阻害の影響を受けることなく瞬時に硬化するため、表面エネルギーの低いOPP、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETフィルムまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細の画像を形成できる。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
(画像形成方法)
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、本発明のインクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が25μmを超えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体の腰・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が25μmを超えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体の腰・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
尚、「総インク膜厚」とは、記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味する処は同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動は、そのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動は、そのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
又、本発明では、各ノズルより吐出するインク液滴量が2〜10plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した酸素による硬化阻害の影響が特に厳しくなる。本発明によれば、2〜10plのような小液滴量で吐出を行っても、高精細画像を安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
本発明においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許6,145,979号では、照射方法として光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
又、活性光線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の一つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
従来、ラジカル重合性化合物を用いたインクによるUVインクジェット方式では、酸素による硬化阻害を補うために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源を用いるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクフィルム等への印字では、光源の発熱による記録材料の収縮が余りにも大きく、実質上使用できないのが現状であった。本発明では、総消費電力が1kW・hr以下の光源を用いても、高精細な画像を形成できるため、記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収めることができる。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LED等があるが、これらに限定されない。
(インクジェット記録装置)
次に、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置と言う)について、図面を参照しながら説明する。尚、図面の記録装置は、あくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
次に、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置と言う)について、図面を参照しながら説明する。尚、図面の記録装置は、あくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行う。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行っているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴うモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてUVインクの吐出を行った後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行う。この操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUVインクを吐出することにより、記録材料P上にUVインク滴の集合体から成る画像が形成される。
照射手段4は、特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が、滲み防止、ドット径制御を効率よく行うことができ好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域の内、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述のように、インク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することは勿論であるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、酸素による硬化阻害を受け難く高感度であるため、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて高速に画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。この記録装置はラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録材料Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録材料Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録材料Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断りない限り、実施例中の「部」は「質量部」を表し、「%」は「質量%」を表す。
実施例1
〈顔料分散体の調製〉
表1に示す各素材の内、分散剤及び光重合性化合物のみをステンレスビーカーに入れ、50℃のホットプレート上で加熱しながら3時間加熱・撹拌して分散剤を溶解した。
〈顔料分散体の調製〉
表1に示す各素材の内、分散剤及び光重合性化合物のみをステンレスビーカーに入れ、50℃のホットプレート上で加熱しながら3時間加熱・撹拌して分散剤を溶解した。
次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに顔料を加えて、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて4時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去して、顔料分散体を調製した。
〈インクの調製〉
上記調製した各顔料分散体に、光重合開始剤及び活性剤を添加して溶解させた後、3μmのPP製フィルターで濾過してインク1〜52を調製した。尚、表1に記載の数値は何れも質量%を表す。表1に記載した各素材の詳細は、以下の通りである。
上記調製した各顔料分散体に、光重合開始剤及び活性剤を添加して溶解させた後、3μmのPP製フィルターで濾過してインク1〜52を調製した。尚、表1に記載の数値は何れも質量%を表す。表1に記載した各素材の詳細は、以下の通りである。
〔顔料〕
Y:Novoperm Yellow H2G〔PY120〕(クラリアント社製)
M:クロモファインレッド321〔PR122〕(大日精化工業社製)
C:Cyanine Blue 4044〔PB15:4〕(山陽色素社製)
K:MA7〔PBk7〕(三菱化学社製)
〔分散剤〕
PB821:アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)
PB822:アジスパーPB822(味の素ファインテクノ社製)
〔光重合性化合物〕
NorHA:1−(5−ノルボルネン−2−イル)ヘキシルアクリレート
NorHMA:1−(5−ノルボルネン−2−イル)ヘキシルメタクリレート
TEGDA:テトラエチレングリコールジアクリレート
DPEHA:ε−カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
PEMA:フェノキシエチルメタクリレート
〔光重合開始剤〕
369:イルガキュア369(日本チバガイギー社製)
〔界面活性剤〕
F475:メガファックF475(大日本インキ化学工業社製,パーフルオロアルキル基含有アクリルオリゴマー)
Y:Novoperm Yellow H2G〔PY120〕(クラリアント社製)
M:クロモファインレッド321〔PR122〕(大日精化工業社製)
C:Cyanine Blue 4044〔PB15:4〕(山陽色素社製)
K:MA7〔PBk7〕(三菱化学社製)
〔分散剤〕
PB821:アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)
PB822:アジスパーPB822(味の素ファインテクノ社製)
〔光重合性化合物〕
NorHA:1−(5−ノルボルネン−2−イル)ヘキシルアクリレート
NorHMA:1−(5−ノルボルネン−2−イル)ヘキシルメタクリレート
TEGDA:テトラエチレングリコールジアクリレート
DPEHA:ε−カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
PEMA:フェノキシエチルメタクリレート
〔光重合開始剤〕
369:イルガキュア369(日本チバガイギー社製)
〔界面活性剤〕
F475:メガファックF475(大日本インキ化学工業社製,パーフルオロアルキル基含有アクリルオリゴマー)
〈インクジェット画像記録〉
図1に記載のピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置に、上記調製した各インクを装填し、幅600mm、長さ500mの長尺の記録材料(PETフィルム)上へ、下記の条件で画像記録を行った。
図1に記載のピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置に、上記調製した各インクを装填し、幅600mm、長さ500mの長尺の記録材料(PETフィルム)上へ、下記の条件で画像記録を行った。
(画像形成方法−1)
インク供給系はインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドから成り、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、ノズル数256、1ドロップ当たりのインク量を2pl又は4plとし、ドロップ数を調整することにより1ドット当たりのインク量を調整し、各インクを吐出した。着弾した後、キャリッジ脇のランプユニットにより、高圧水銀灯(岩崎電気社製特注品,117mW/cm)を用いて照射を行い、インクを硬化させた。尚、画像記録は、25℃・30%RH(相対湿度)の環境下で行った。
インク供給系はインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドから成り、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、ノズル数256、1ドロップ当たりのインク量を2pl又は4plとし、ドロップ数を調整することにより1ドット当たりのインク量を調整し、各インクを吐出した。着弾した後、キャリッジ脇のランプユニットにより、高圧水銀灯(岩崎電気社製特注品,117mW/cm)を用いて照射を行い、インクを硬化させた。尚、画像記録は、25℃・30%RH(相対湿度)の環境下で行った。
〈評価〉
上記インクジェット記録装置において、キャリッジ速度150mm/s及び400mm/sで片方向印字を行った。1ドット当たりのインク量が表1に示す値となるように調節してドット画像を形成し、インクの硬化性を、下記の基準に従い評価した。
上記インクジェット記録装置において、キャリッジ速度150mm/s及び400mm/sで片方向印字を行った。1ドット当たりのインク量が表1に示す値となるように調節してドット画像を形成し、インクの硬化性を、下記の基準に従い評価した。
《インク硬化性》
◎:表面にべとつき感が無く、完全に硬化している。
◎:表面にべとつき感が無く、完全に硬化している。
○:僅かにべとつき感が感じられるが、実用上問題ないレベル。
×:表面が硬化しておらず、べとつきがある。
以上により得られた評価結果を表2に示す。表2において、インク硬化性Iはキャリッジ速度150mm/s,露光エネルギー128mJ/cm2(254nm)、インク硬化性IIはキャリッジ速度400mm/s,露光エネルギー128mJ/cm2(254nm)である。
表2の結果より明らかなように、光重合性化合物として一般式(1)で示される化合物を含有する本発明のインクは、1ドット当たりのインク量が少ない(ドット径が小さい)場合でもインクが硬化しており、高精細画像の形成に適していることが判る。
実施例2
〈インクの調製〉
実施例1で調製したインク1〜4及び7、13、19、25を用いて、以下の実験を行った。
〈インクの調製〉
実施例1で調製したインク1〜4及び7、13、19、25を用いて、以下の実験を行った。
〈インクジェット画像記録及び評価〉
実施例1の画像形成方法−1において、高圧水銀灯に換えて低圧水銀灯(ニッポ社製特注品,最高照度8mW/cm2,4本使用)を用いた以外は、同様の評価を行った。得られた評価結果を表3に示す。
実施例1の画像形成方法−1において、高圧水銀灯に換えて低圧水銀灯(ニッポ社製特注品,最高照度8mW/cm2,4本使用)を用いた以外は、同様の評価を行った。得られた評価結果を表3に示す。
表3の結果より明らかなように、光重合性化合物として一般式(1)で示される化合物を含有する本発明のインクは、低照度の光源を使用しても実施例1と同様の好結果が得られており、高精細画像の形成に適していることが判る。
実施例3
実施例1で調製したインク1〜4及び7、13、19、25を用いて、以下の実験を行った。
実施例1で調製したインク1〜4及び7、13、19、25を用いて、以下の実験を行った。
〈インクジェット画像記録〉
(画像形成方法−2)
実施例1に記載の画像形成方法−1において、図1に記載のインクジェット記録装置に代えて、図2に記載のラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置を用いた以外は同様にして画像形成を行った。
(画像形成方法−2)
実施例1に記載の画像形成方法−1において、図1に記載のインクジェット記録装置に代えて、図2に記載のラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置を用いた以外は同様にして画像形成を行った。
〈評価〉
上記ラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置において、記録材料の送り速度200mm/sで印字を行った。1ドット当たりのインク量を12plとし、光源は前述の高圧水銀灯及び低圧水銀灯を使用した。
上記ラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置において、記録材料の送り速度200mm/sで印字を行った。1ドット当たりのインク量を12plとし、光源は前述の高圧水銀灯及び低圧水銀灯を使用した。
表4に示す記録材料上にドット画像を形成し、各記録材料上におけるドット径を測定した。得られた評価結果を表4に示す。
表4の結果より明らかなように、光重合性化合物として前記一般式(1)で示される化合物を含有する本発明のインクは硬化性に優れ、インクが記録材料上で濡れ広がる前に硬化するため、比較例と比べて記録材料の違いによるドット径の差が小さく、高精細な画像を安定に形成できることが判る。又、発熱の少ない低照度の光源を用いても十分に硬化させることができるため、シュリンクフィルムの様な熱に弱い記録材料に対しても高精細な画像を記録できる。
1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
Claims (6)
- 前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とする請求項1記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
- 前記光重合性化合物の内、前記一般式(1)で示される化合物の占める割合が30〜50質量%であることを特徴とする請求項2記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
- インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドより吐出されるインク量が1ドット当たり2〜10plであることを特徴とする画像形成方法。
- インクジェット記録ヘッドより請求項1〜3のいずれか1項記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に吐出し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドがラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項4又は5項記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及びインクジェット記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005072691A JP2006257124A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 活性光線硬化型インクジェットインク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008095086A (ja) * | 2006-09-14 | 2008-04-24 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクジェット記録方法、平版印刷版の製造方法、及び平版印刷版 |
JP2012025124A (ja) * | 2010-07-27 | 2012-02-09 | Fujifilm Corp | インクジェット記録方法 |
WO2017140404A1 (en) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | Merck Patent Gmbh | Formulation of an organic functional material |
-
2005
- 2005-03-15 JP JP2005072691A patent/JP2006257124A/ja active Pending
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