JP2006255555A - 遠心分離機及びこれを用いた液体分離装置 - Google Patents

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    • B04BCENTRIFUGES
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    • B04B1/10Centrifuges with rotary bowls provided with solid jackets for separating predominantly liquid mixtures with or without solid particles with discharging outlets in the plane of the maximum diameter of the bowl
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    • B04B1/16Centrifuges with rotary bowls provided with solid jackets for separating predominantly liquid mixtures with or without solid particles with discharging outlets in the plane of the maximum diameter of the bowl with periodical discharge with discharging outlets controlled by the rotational speed of the bowl

Abstract

【課題】固形分が回転ボウル内に多量に蓄積しないように適時自動的に排出させるようにした遠心分離機を提供する。
【解決手段】垂直回転軸2と、これに一体回転可能に取り付けられた回転ボウル3と、処理液供給部5とを備え、回転ボウル3内に供給された処理液Aを軽液a1と重液a2とスラッジa3とに分離するようにした遠心分離機において、回転ボウル3の周側壁にその内周面に付着したスラッジa3を排出させる排出口10を周方向所要間隔おきに開口し、各排出口10には開閉用の弁体11をバネを介して取り付け、弁体11は、回転ボウル3の通常回転時には弁体11に作用する遠心力がバネの付勢力を上回って排出口10を閉塞し、回転ボウル3の回転数を落として弁体11に作用する遠心力がバネの付勢力を下回るようにすることによりバネの付勢力で排出口10を開放するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として工作機械の切削作業におけるクーラント廃液を水及び水溶性成分と油成分と固形成分とに分離するのに使用される遠心分離機、及びこの遠心分離機を用いた液体分離装置に関するものである。
NC旋盤やマシニングセンタにおいては、刃物冷却用として水系のクーラントを用いるが、機械の摺動面に潤滑油を使用しているために、その潤滑油が流れ出て、クーラントに混入し、クーラントの性能劣化や腐敗の原因になっている。
潤滑油は水系クーラントよりも軽いため、浮き上がった油分を回転円板に付着させて取り除くなど、色々工夫された装置が従来より多々提供されているが、何れも効率が悪い。最も効率の良い方法は、遠心分離機を用いて水分、油分を分離する方法である。
遠心分離機による問題点は、分離効率が良いため、クーラント中における切削粉などの比重の重い固形成分であるスラッジが回転ボウルの内部に多量に蓄積して、分離機能が停止し、それがために機械を適時分解して、内部の蓄積物を取り除いてやる必要があって、連続無人運転ができないことである。この蓄積物(スラッジ)は粘度に似たヘドロ状で、遠心分離機内部の部品に付着するため、機械の分解及び清掃に非常な手間と時間がかかっている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、遠心分離機において、切削油中の切削粉などの比重の重い物質であるスラッジが、回転ボウル内に多量に蓄積しない内に、つまり未だ少量の内に適時自動的に排出させるようにした型遠心分離機、及びこの遠心分離機を用いた液体分離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、回転駆動手段1によって駆動される垂直回転軸2と、垂直回転軸2にこれと同心状に一体回転可能に取り付けられた回転ボウル3と、回転ボウル3内に処理液を供給する処理液供給部5とを備え、回転ボウル3内に供給された処理液Aを、回転ボウル3の回転による遠心力の作用によって軽液a1と重液a2とスラッジa3とに分離するようにした遠心分離機において、回転ボウル3の周側壁にその内周面に付着した固形分を排出させる排出口10を周方向所要間隔おきに設け、各排出口10には開閉用の弁体11をバネ12を介して取り付け、この弁体11は、遠心分離を行わせるための回転ボウル3の通常回転時には弁体11に作用する遠心力がバネ12の付勢力を上回って排出口10を閉塞し、回転ボウル3の回転数を落として弁体11に作用する遠心力がバネ12の付勢力を下回るようにすることによりそのバネ12の付勢力で排出口10を開放するようになっていることを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の遠心分離機において、前記バネ12は圧縮コイルバネからなるもので、この圧縮コイルバネ12を、排出口10にその外側方向へ突出するように取り付けた弁ケースKと、排出口10をその内側から閉塞する弁体11との間に介装してなることを特徴とする。
請求項3は、請求項1に記載の遠心分離機において、前記バネ12は板バネからなるもので、この板バネ12の一端部を排出口10の近傍で回転ボウル3外周面に固定し、排出口10をその内側から閉塞するように排出口にその軸方向移動開閉自在に取り付けた弁体11の外側端部を板バネ12の他端部で圧接するようにしてなることを特徴とする。
請求項4に係る発明の液体分離装置は、請求項1又は2に記載の遠心分離機Tとは別に、処理液タンク40及びスラッジタンク41を備え、処理液タンク40及びスラッジタンク41には上澄み液をオーバーフローさせる堰板a,b、dを夫々設け、処理液タンク40に工作機械側からの処理液Aを導入すると共に、この処理液タンク40内の上澄み液を遠心分離機Tに供給し、この遠心分離機Tで分離された重液a2を処理液タンク40に帰還させ且つ回転ボウル3の排出口10から排出されるスラッジa3を含む液をスラッジタンク41に導入し、このスラッジタンク41内の上澄み液を処理液タンク40に帰還させ、こうして処理液Aを処理液タンク40、遠心分離機T及びスラッジタンク41を繰り返し還流させて処理した処理液タンク40内の上澄み液を工作機械側へ供給するように構成してなることを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明によると、遠心分離機で処理液Aを軽液a1と重液a2と固形分a3とに分離するにあたり、回転ボウル3の回転数が例えば6000rpm程度で遠心分離を行っている場合、例えば1時間経った時点で回転数を例えば2000rpm程度まで落とすと、弁体11に働く遠心力がコイルバネ11の付勢力を下回って、弁体11を自動開放するから、ボウル本体7の周側壁内周面に付着したスラッジa3を、他の軽液a1や重液a2によって洗い流しながら有効に除去排出させることができる。従って、従来では行えなかった遠心分離機の連続無人運転が可能となる。特にこの発明では、スラッジa3の排出時には、回転ボウル3の回転を、それまでの液体分離運転時より速くするのではなく、それまでよりも遅くするものであるから、機械に無理な負担がかからず、故障も少ない上に、排出口10の開放時にスラッジa3以外の液体を不必要に排出することがなく、経済的である。
請求項2に係る発明によれば、弁体11による排出口10の開閉機構を圧縮コイルバネ12によって簡単に製作することができる。
請求項3に係る発明によれば、弁体11による排出口10の開閉機構を板バネ12によって簡単に製作することができる。
請求項4に係る発明によれば、工作機械側から送給される、軽液a1と重液a2とスラッジa3とを使用済みクーラント(処理液)Aを有効に分離して浄化することができると共に、この浄化したクーラントを工作機械側に供給してやることができ、従って工作機械に常に清浄なクーラントを使用することができ、しかもクーラントを極めて有効に使用することができる。
以下に本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明すると、図1は本発明に係る分離板型遠心分離機の垂直断面図、図2は同遠心分離機の一部断面正面図、図3は回転ボウルの周側壁部分の水平断面図であり、図4は図1の一部拡大図である。この分離板型遠心分離機は、モーター1(回転駆動手段)によって回転駆動される垂直回転軸2と、この垂直回転軸2にこれと同心状に一体回転可能に取り付けられた回転ボウル3と、この回転ボウル3内に上下方向一定間隔で多数配設された傘形のディスク4と、回転ボウル3内に処理液を供給する処理液供給部5と、回転ボウル3を被うケーシング6とを備えている。
回転ボウル3は、図1に示すように、ボウル本体7と底板部8と上筒部9とが一体的に組み付けられてなるもので、底板部8は、断面が略々台形を成す上げ底状に形成されて、垂直回転軸2に同心状に固定されている。
回転ボウル3のボウル本体7には周側壁の下部側に、この周側壁内周面に付着した固形分を排出させるための排出口10が、図3に示すように、周方向一定間隔おきに、例えば45°の間隔をおいて8つ開口形成され、各排出口10には、この排出口10を開閉する弁体11がバネ12を介して取り付けられ、この弁体11は、遠心分離を行わせるための回転ボウル3の通常回転時には弁体11に作用する遠心力がバネ12の付勢力を上回って排出口10を閉塞し、回転ボウル3の回転数を落として弁体11に作用する遠心力がバネ12の付勢力を下回るようにすることによりそのバネ12の付勢力で排出口10を開放するようになっている。
この弁体11は、回転ボウル3が例えば5000rpm程度の回転数で回転して処理液の遠心分離を行っている時には当該弁体11に作用する遠心力によって排出口10を閉塞しており、しかしてこの回転ボウル3の回転数を例えば2000rpm程度まで落としてやると、弁体11の遠心力がバネ12の付勢力を下回って、弁体11はコイルバネ12の付勢力によって排出口10を開放することになる。この回転ボウル3の回転数の変更や時間的な設定は、回転制御のインバーターとマイコン制御によって任意に且つ簡単に設定することができる。
上記弁体11による排出口10の開閉機構の第1例を図5及び図6により説明すると、図5の(a) は閉弁状態にある開閉機構の拡大詳細縦断面図で、(b) は(a) のX−X線断面図、(c) は(a) の矢印Yから見た図面であり、図6は開弁状態にある開閉機構の拡大縦断面図である。これらの図面から分かるように、各排出口10に弁ケース本体30の基端部を螺着し、この弁ケース本体30の軸芯に沿って形成された軸孔31に弁体11の軸部11bを摺動可能に挿通させると共に、弁ケース本体30の先端部に螺着した円筒状のカバー体32と、弁体11の軸部11bとの間にコイルバネ12を介装している。尚、弁ケース本体30とカバー体32とは、排出口10にその外側方向へ突出するように取り付けられる弁ケースKを構成する。
上記弁ケース本体30の基端部には弁体11のテーパ状頭部11aが着座する弁座33が形成され、また弁ケース本体30の軸孔31の内周面には軸孔31の全長に延びる排出用溝34が周方向に一定間隔で複数形成されており、そして円筒状カバー体32の端壁部に排出用孔35が複数形成されている。また、弁ケース本体30の軸孔31に挿通された弁体11の軸部11bの後端には抜け止めストッパーsが設けある。
従って、この開閉機構によれば、いま、回転ボウル3が例えば5000rpmの回転数で回転して処理液の遠心分離を行っているとした場合、図5の(a) に示すように、弁体11に作用する遠心力がコイルバネ12の付勢力を上回り、弁体11が排出口10の外側方向へ押されて、テーパ状頭部11aが弁ケース本体30の弁座33に着座し、排出口10が閉塞される、つまり弁ケース本体30の排出用溝34が閉塞される。
しかして、この回転ボウル3の回転数を例えば2000rpm程度まで落としてやると、弁体11の遠心力がコイルバネ12の付勢力を下回ることになって、図6に示すように弁体11が排出口10の内側方向へ押されて、テーパ状頭部11aが弁座33から離間し、排出口10が開放される、つまり弁ケース本体30の排出用溝34が閉塞され、これによりボウル本体7の周側壁内周面に付着しているヘドロ状スラッジa3が弁ケース本体30の排出用溝34を通り抜けて、カバー体32の排出用孔35から回転ボウル3の外部へ排出される。
また図1に示すように、垂直回転軸2の上端部には、中空軸部14aと拡径ヘッド部14bとからなる断面略T字状の回転支持体14の中空軸部14aが同軸一体に連結され、この回転支持体14の拡径ヘッド部14bは、回転ボウル3のボウル本体7及び上筒部9に内嵌合した状態となっている。そして、この回転支持体14には、傘部15aと筒状軸部15bとからなるディスク保持枠15が同心状に一体的に連結され、このディスク保持枠15の傘部15aと、回転ボウル3の上げ底状底板部8との間に、多数の傘形ディスク4が図4に示すように上下方向一定間隔で配設固定されている。
また、ケーシング6は、図1に示すように回転ボウル3を被った状態で基台16上に固定されている。このケーシング6の頂部には、処理液供給部5を形成する水平管路18と垂直管路19とが十字状に組み立てられた状態で取り付けられ、垂直管路19は、垂直回転軸2の上方で同軸上に位置する。この垂直管路19と前記回転支持体14との間には、液体流通部材20,21が介装されている。22は垂直管路19の上端部側を被うキャップである。尚、液体流通部材20は、水平管路18と垂直管路19とに取り付けられた固定部材であり、液体流通部材21は、回転ボウル3の上筒部9と回転支持体14の拡径ヘッド部14bに取り付けられて、回転ボウル3と一緒に回転する回転部材であり、そしてこの液体流通部材21はベーンポンプの作用をするようになっている。
垂直管路19を挟んで水平管路18の一方側の端部18aは、処理液の供給口となり、他方側の端部18bは、軽液と重液とスラッジとに分離される処理液のうちの重液が排出される排出口となっている。
次に、上記のように構成される分離板型遠心分離機を使用して、工作機械の切削作業に使用される水系クーラントの使用済み廃液(処理液)を軽液と重液と固形分とに分離する場合について図1〜図6を参照して説明する。
クーラントの使用済み廃液は、図9に示すように工作機械側から延出された廃液供給管51を経て処理液タンク40に貯められ、この処理液タンク40内の廃液は、処理液供給管42によって、遠心分離機Tの処理液供給部5を形成する水平管路18の一端部18aに供給されるようになっている。尚、図9に示す液体分離装置については後述する。
この遠心分離機の使用にあたり、回転ボウル3を6000〜10000rpmで回転させてから、処理液タンク40からの廃液(処理液)Aを、処理液供給部5を形成する水平管路18の一端部18aに供給すると、この廃液は、図1中に矢印Aで示すように、水平管路18の連通路23からキャップ22内に入り、垂直管路19の連通路24からその内部を通り、液体流通部材20の垂下路25から回転支持体14の連通路26及びディスク保持枠15の上側を通って、回転ボウル3のボウル本体7内部に流入する。尚、回転ボウル3の排出口10に設けてある弁体11は、回転ボウル3の回転が例えば5000rpm以上に達すると、遠心力で排出口10を閉塞するものとする。
こうして廃液Aが高速回転する回転ボウル3のボウル本体7内部に流入すると、廃液の粒子に遠心力が働いて、廃液Aのうち、比重の軽い油成分a1(軽液)は、多数配設されたディスク4間を通過して、その中心部側に集まり、上げ底状底板部8の通路8aを通り抜けて、その下面側から、基台16のドレン口27に接続されたドレン管44(図9参照)により、遠心分離機Tの外部に設けられた油分タンク45(図9参照)へ排出される。
この油成分a1よりも比重の重い水及び水溶性成分a2(重液)は、図1の矢印で示すように、ディスク保持枠15の傘部15a内部を通って液体流通部材21内に入ると、ベーンポンプとして機能する液体流通部材20の液体排出路28に吸引されて、水平管路18の他方側端部である排出口18bから外部へ排出され、そして図9に示すように重液送給管43によって処理液タンク40に帰還される。そして、廃液A中の切削粉など更に比重の重い固形成分であるスラッジa3は、ヘドロ状を成して、図1に示すようにボウル本体7の周側壁内周面に付着する。
上記のようにボウル本体7の周側壁内周面に付着した切削粉などのヘドロ状スラッジa3は、その付着量(蓄積量)が少量のうちに、排出口10より排出させる必要があるから、適当な時期に、それまで5000rpm以上で回転させていた回転ボウル3の回転数を、例えば2000rpm程度まで下げることにより、各排出口10を閉塞している弁体11が自動的に開弁して、ボウル本体7の周側壁内周面に付着しているヘドロ状の固形成分a3を排出させることができる。例えば6000rpm程度で遠心分離を行っている場合に、1時間経った時点で、その回転数を1000〜2000rpmまで落として、その状態を例えば2〜3分間継続させる。
図6は弁体11を自動開放させてボウル本体7の周側壁内周面に付着しているヘドロ状固形成分a3を排出させる状態を示したものである。即ち、弁体11が排出口10の内側方向へ押されて、テーパ状頭部11aが弁座33から離間し、排出口10が開放される、つまり弁ケース本体30の排出用溝34が閉塞され、これによりボウル本体7の周側壁内周面に付着しているヘドロ状スラッジa3が弁ケース本体30の排出用溝34を通り抜けて、カバー体32の排出用孔35から回転ボウル3の外部へ排出される。
図6に示すように弁体11を自動開放させて、排出口10からヘドロ状スラッジa3を排出させる時には、水及び水溶性成分a2や油成分a1もスラッジa3と一緒に排出口10から排出することになるため、これら水及び水溶性成分a2や油成分a1によって、ボウル本体7の周側壁内周面に付着しているヘドロ状スラッジa3を洗い流すことができ、それによってヘドロ状固形成分a3を有効に除去排出させることができる。こうして排出口10から水及び水溶性成分a2や油成分a1と共に排出されたスラッジa3は、基台16に設けられたドレン口29に接続されたドレン管46(図9参照)によって、遠心分離機Tの外部に設けられたスラッジタンク41(図9参照)に排出される。
この遠心分離機Tでは、上記のように遠心力を利用して排出口10を開閉する弁体11を設けたことによって、回転ボウル3の回転数が例えば6000rpm程度で遠心分離を行っている場合に、例えば1時間経った時点で回転数を例えば2000rpm程度まで落とすと、弁体11に働く遠心力がコイルバネ11の付勢力を下回って、弁体11を自動開放するから、ボウル本体7の周側壁内周面に付着した切削粉などのヘドロ状固形成分a3を、内部の水及び水溶性成分a2や油成分a1を使って洗い流し、適時に自動的に且つ有効に除去排出させることができる。従って、従来では行えなかった遠心分離機の連続無人運転が可能となる。特にこの遠心分離機Tでは、スラッジa3の排出時には、回転ボウル3の回転を、液体分離運転時より速くするのではなく、それまでの液体分離運転時より遅くするものであるから、機械に無理な負担がかからず、故障も少ない上に、排出口10の開放時にスラッジa3以外の液体を不必要に排出することがない。
図7は弁体11による排出口10の開閉機構の第2例を示すもので、回転ボウル3の排出口10にその外側方向へ突出するように弁ケースKを取り付け、この弁ケースK内に弁体11を挿入すると共に、この弁体11と弁ケースKとの間に圧縮コイルバネ12を介装している。弁ケースKは、弁ケース本体30とカバー32とからなる。
この図7の(a) は閉弁状態を示したもので、回転ボウル3が例えば6000rpm程度で回転しながら遠心分離を行っている時には、弁体11は遠心力で弁ケース本体30の弁座33に着座して閉弁状態にあるが、回転ボウル3の回転数を例えば2000rpm程度まで落とすと、弁体11に働く遠心力がコイルバネ11の付勢力を下回り、弁体11は、コイルバネ11の付勢力によって開弁状態となり、ボウル本体7の周側壁内周面に付着したヘドロ状固形成分a3を弁ケースKの内部を通って排出させることなり、この状態を同図の(b) に示す。尚、弁ケース本体30の入口部には、弁体11の抜け出し防止部30aと、液体流通用スリット30bとが形成されている。
図8は弁体11による排出口10の開閉機構の第3例を示す。この第3例のバネ12は板バネからなるもので、この板バネ12の一端部12aをボルト54によって排出口10の近傍で回転ボウル3の外周面に固定すると共に、排出口10をこれの内側から閉塞するように排出口10にその軸方向移動開閉自在に取り付けた弁体11の外側端部を、板バネ12の他端部12bで圧接するようにしている。弁体11は、本体頭部11aと、これと一体に形成された軸頸部11bと、この軸頸部11bの端部に取り付けられたストッパー11cと、このストッパー11cを固定するナット11dとからなるもので、排出口10の内外両端間において軸方向移動開閉自在となっており、ストッパー11cにはスラッジ排出用のスリット55が周方向複数箇所に設けられている。
この図8の(a) は閉弁状態を示したもので、回転ボウル3が例えば5000rpmで回転しながら遠心分離を行っている時は、弁体11は遠心力で排出口10の弁座33に着座して閉弁状態にあり、しかして回転ボウル3の回転数を1000〜2000rpmまで落とすと、弁体11に働く遠心力が板バネ11の付勢力を下回り、弁体11は、板バネ11の付勢力によって開弁状態となり、ボウル本体7の周側壁内周面に付着したヘドロ状固形成分a3を排出口10から外部へ排出させることなり、この状態を同図の(b) に示す。
また、上述した実施形態では、回転ボウル3内に多数の傘形ディスク4を上下方向一定間隔に配設した分離板型遠心分離機について説明したが、本発明の遠心分離機は、そのようなディスク4を装備していないタイプのものにも適用可能である。
図9は上述した遠心分離機Tを用いて構成された液体分離装置を示すもので、この液体分離装置は、NC旋盤やマシニングセンタなどの工作機械に接続されて、使用済みクーラント廃液を連続的に浄化するようになっている。
この液体分離装置は、上述した遠心分離機Tとは別に、処理液タンク40及びスラッジタンク41を備えている。図9から分かるように、処理液タンク40内には、上澄み液をオーバーフローさせる堰板a,bを夫々設けて、タンク40を第1タンク部40a,第2タンク部40b及び第3タンク部40cに仕切り、第1タンク部40aには、工作機械側から延びた廃液送給管51によってクーラント廃液A(油成分a1と水及び水溶性成分a2とスラッジa3との混合液)を導入するようにし、また第2タンク部40bにはストレーナー48付きのポンプ47を設置して、第2タンク部40b内の上澄み液(主として油成分a1と水及び水溶性成分a2との混合液)を、処理液供給管42によって遠心分離機Tの処理液供給部5に供給するようにしている。第3タンク部40cにはストレーナー50付きのポンプ49を設置して、第3タンク部40c内の上澄み液(主として水及び水溶性成分a2)を、清浄液供給管52によって工作機械側に供給するようにし、また第3タンク部40cには、遠心分離機Tで分離された水及び水溶性成分a2を重液送給管43によって帰還させるようにしている。
またスラッジタンク41にも、上澄み液をオーバーフローさせる堰板c,dを設けて、タンク41を第1タンク部41aと第2タンク部41bとに仕切り、第1タンク部41aには、遠心分離機Tの回転ボウル3の排出口10から排出されるスラッジa3(このスラッジa3には油成分a1と水及び水溶性成分a2が含まれる)をスラッジタンク41に導入し、堰板cからオーバーフローした上澄み液を第2タンク部41bに溜め、更に堰板dからオーバーフローした第2タンク部41b内の上澄み液を、水平な上澄み液送給管53によって処理液タンク40の第3タンク部40cに送給するようにしている。
尚、処理液タンク40内には2つの堰板a,b設けているが、これは1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。またスラッジタンク41にも2つの堰板c,dを設けているが、外側の堰板dのみでもよい。また、第2タンク部41b内の上澄み液を、上澄み液送給管53によって処理液タンク40の第3タンク部40cに送給するようにしているが、第2タンク部41b内の上澄み液は、第3タンク部40cに送給しないで、第2タンク部40bあるいは第1タンク部40aに送給するようにしてもよい。
上記液体分離装置の作用について説明すると、処理液タンク40では、工作機械側からのクーラント廃液Aが先ず第1タンク部40aに溜まり、ここではスラッジa3が沈降し、油成分a1と水及び水溶性成分a2が堰板aからオーバーフローして第2タンク部40bに流入する。この第2タンク部40b内の油成分a1と水及び水溶性成分a2にスラッジa3が含まれていれば、そのスラッジa3は沈降し、油成分a1と水及び水溶性成分a2が堰板bからオーバーフローして第3タンク部40cに流れ込む。
第2タンク部40b内の主として油成分a1と水及び水溶性成分a2が、ポンプ47により処理液供給管42を介して遠心分離機Tの処理液供給部5に供給され、しかしてこの遠心分離機Tによって分離された水及び水溶性成分a2は、重液送給管43によって処理液タンク40の第3タンク部40cに帰還される。また、遠心分離機Tの回転ボウル3の排出口10から排出されるスラッジa3(このスラッジa3には油成分a1と水及び水溶性成分a2が含まれる)は、スラッジタンク41の第1タンク部41aに導入され、堰板cからオーバーフローした上澄み液(殆どが水及び水溶性成分a2)が第2タンク部41bに流入し、更に堰板dからオーバーフローした第2タンク部41b内の上澄み液(水及び水溶性成分a2)は、上澄み液送給管53により処理液タンク40の第3タンク部40cに送給される。
上記のように処理液Aが、処理液タンク40、遠心分離機T及びスラッジタンク41を還流しながら、繰り返し分離処理されることによって、処理液タンク40の第3タンク部40c内の液全体が十分に浄化された水及び水溶性成分a2となり、しかしてこの浄化された水及び水溶性成分a2(浄化されたクーラント)が、清浄液供給管52によって工作機械側に供給されることになる。
以上のような液体分離装置によれば、工作機械側から送給されるクーラント廃液Aを有効に分離して浄化することができると共に、この浄化したクーラントを工作機械側に供給してやることができ、従って工作機械には常に清浄なクーラントを使用することができ、しかもクーラントを極めて有効に使用することができるようになる。
本発明に係る分離板型遠心分離機の垂直断面図。 同遠心分離機の一部断面正面図である。 回転ボウルの周側壁部分の水平断面図である。 図1の一部拡大図である。 (a) は排出口を開閉する開閉機構の第1例を閉弁状態で示す断面図、(b) は (a)のX−X線断面図、(c) は(a) の矢印Yから見た端面図である。 図5の(a) に示す開閉機構を開弁状態で示す断面図である。 (a) は排出口を開閉する開閉機構の第2例を閉弁状態で示す断面図、(b) は同開閉機構の開弁状態を示す断面図、(c) は(a) の矢印Zから見た端面図である。 (a) は排出口を開閉する開閉機構の第3例を閉弁状態で示す断面図、(b) は同開閉機構の開弁状態を示す断面図である。 本発明に係る液体分離装置を示す一部断面側面図である。
符号の説明
1 回転駆動手段
2 垂直回転軸
3 回転ボウル
4 ディスク
5 処理液供給部
10 排出口
11 弁体
12 バネ
A 廃液(処理液)
a1 油成分(軽液)
a2 水及び水溶性成分(重液)
a3 固形成分(スラッジ)
40 処理液タンク
41 スラッジタンク
a〜d 堰板

Claims (4)

  1. 回転駆動手段によって駆動される垂直回転軸と、垂直回転軸にこれと同心状に一体回転可能に取り付けられた回転ボウルと、回転ボウル内に処理液を供給する処理液供給部とを備え、回転ボウル内に供給された処理液を、回転ボウルの回転による遠心力の作用によって軽液と重液とスラッジとに分離するようにした遠心分離機であって、
    回転ボウルの周側壁にその内周面に付着したスラッジを排出させる排出口を周方向所要間隔おきに設け、各排出口には開閉用の弁体をバネを介して取り付け、この弁体は、遠心分離を行わせるための回転ボウルの通常回転時には弁体に作用する遠心力がバネの付勢力を上回って排出口を閉塞し、回転ボウルの回転数を落として弁体に作用する遠心力がバネの付勢力を下回るようにすることによりそのバネの付勢力で排出口を開放するようになっている遠心分離機。
  2. 前記バネは圧縮コイルバネからなるもので、この圧縮コイルバネを、排出口にその外側方向へ突出するように取り付けた弁ケースと、排出口をその内側から閉塞する弁体との間に介装してなる請求項1に記載の遠心分離機。
  3. 前記バネは板バネからなるもので、この板バネの一端部を排出口の近傍で回転ボウル外周面に固定し、排出口をその内側から閉塞するように排出口にその軸方向移動開閉自在に取り付けた弁体の外側端部を板バネの他端部で圧接するようにしてなる請求項1に記載の遠心分離機。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の遠心分離機とは別に、処理液タンク及びスラッジタンクを備え、処理液タンク及びスラッジタンクには上澄み液をオーバーフローさせる堰板を夫々設け、処理液タンクに工作機械側からの処理液を導入すると共に、この処理液タンク内の上澄み液を遠心分離機に供給し、この遠心分離機で分離された重液を処理液タンクに帰還させ且つ回転ボウルの排出口から排出されるスラッジを含む液をスラッジタンクに導入し、このスラッジタンク内の上澄み液を処理液タンクに帰還させ、こうして処理液を処理液タンク、遠心分離機機及びスラッジタンクを繰り返し還流させて処理した処理液タンク内の上澄み液を工作機械側へ供給するように構成してなる液体分離装置。
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KR100977449B1 (ko) * 2009-12-18 2010-08-24 (주) 대운테크 구심밸브 및 이를 구비한 원심분리기
KR101137586B1 (ko) 2012-02-08 2012-04-20 박정숙 복합 원심분리기

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