JP2006255304A - ゴルフスイング練習具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラブフェイスのスクエア方向につき教示して、スイングする腕との位置関係によって実感しやすくスイング練習することができるゴルフスイング練習具の提供を課題とする。
【解決手段】 グリップ2のエンドに装着された装着部3から張り出す教示バー4のなす面13が、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xと平行になるように、装着部3からの立ち上がり部4a、屈曲部4b、及び先端部4cを備え、スイングする腕の手首部に対し、その非コック位置とコック位置との両位置状態にわたって、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xを教示する。
【選択図】 図2

Description

本発明はゴルフスイング練習具に関し、詳しくはアドレス時点でのクラブヘッドフェイスのスクエア方向を、該アドレス時点及びそれに続くバックスイング、トップ、ダウンスイング、インパクトなどの一連のゴルフスイング中において、グリップ上で教示し、もってスイングの指標となることができるゴルフスイング練習具に関するものである。
ゴルフスイングは一般に、両肩とボールとを結んだスイングプレーンと言われる(図6の楕円で示す)平面に沿うクラブヘッドの振り子運動と、この振り子運動でのインパクト時におけるクラブヘッドフェイスのボールに対するスクエア方向とを満足することが基本条件とされ、これが出来ていればボールはインパクト時のヘッド速度に見合った距離地点へ真っ直ぐに飛ぶと言われる。
ゴルフクラブの振り子運動は、アドレス姿勢での両肩の関節、両肘の関節、ゴルフクラブのグリップ握り部の計5つの関節部による運動変化である。これは2本のゴルフクラブを揃えてグリップし、力を抜いて振るなどしたときの、ゴルフクラブ側の慣性による自然な振れに人の五角形運動が従うことで体感できる。
従来、肩幅の直径を持ったリング体を首まわりに支持し、スイングプレーンに沿ったスイングができるように両腕を案内するものが知られている(特許文献1)。
一方、クラブフェイスの向きはゴルフスイング(図5に示す)において連続的に変化していくが、ボールを見据えたままスイングを行うことから、そのような様子を目視することはできないし、体感し実感するすべがない。従ってゴルフのスイング練習は、アドレス時に確認したスクエア方向をグリップによってしっかりと確保し続け、偏心したクラブヘッドによるシャフトまわりのモーメントの影響を受けないようにすることが、もっぱら基本的なスイング練習となっている。
特開2005−13328号公報
しかしゴルフスイング時においては、前記5つの関節部のうち、手首部では左右の腕の手首関節とその先でのグリップとがなす関節運動も加わって、スイングプレーンに沿ったスイングがなされている。具体的には、アドレス時点では手首が親指側に折れていない非コック状態(コックされていない状態)となり、テークバックからバックスイングを経てトップへ向かう途中において手首が親指側に折れたコック状態へと移行して行く。
そしてインパクト時には、ヘッド速度を上げるために、手首が使われる。この結果、クラブフェイスの向きは、スイング中に複雑に変化する。また場合によっては、クラブヘッドの偏心によるシャフトまわりの振れもインパクト時のパワーを高めるために利用されることがある。このようなことから、アドレス時にスクエア方向に設定したクラブヘッドフェイスを、そのスクエア方向を保ったままテークバックからバックスイングを経てトップ(位置)へ移動させ、またそのトップからのダウンスイングにおいてクラブヘッドフェイスをスクエアな状態を保ったままインパクト位置まで継続することは非常に困難となるのである。
プロ選手でも、スイング途中のクラブヘッドフェイスの向きがスクエア方向になっていない指摘を受けてスイングの調整をするといったことが伝えられているほどである。
そこで本発明は上記従来におけるゴルフスイング練習具の欠点を解消し、クラブフェイスのスクエア方向につき教示してスイング練習時の指標としたり、場合によってはその教示をスイングする腕との位置関係によって実感しやすくスイング練習できるゴルフスイング練習具を提供することを課題としている。
上記課題を達成するため、本発明のゴルフスイング練習具は、ゴルフクラブのグリップのエンドに着脱できるよう装着される装着部と、該装着部から張り出す教示バーとを備え、
該教示バーは、前記装着部から立ち上がる立ち上がり部と、該立ち上がり部に対して屈曲して続く途中の屈曲部と、該屈曲部に続いて延びる先端部とを同一平面上に備え、
また教示バーは、クラブヘッドと同じ側に張り出されるように前記装着部で前記グリップのエンドに装着されたときに、前記教示バーの立ち上がり部と屈曲部と先端部とがなす平面が、ボールの飛球線に対するクラブヘッドフェイスのスクエア方向と平行となるように構成されており、且つグリップを握ってスイングする腕の手首を中心とした領域に対して、前記立ち上がり部から先端部までの何れかの部分で接触状態或いは非接触状態で対向することで、その手首が親指側に折れていない非コック位置と親指側に折れるコック位置との両状態にわたって前記クラブヘッドフェイスのスクエア方向を教示するようにしたことを第1の特徴としている。
また本発明のゴルフスイング練習具は、上記第1の特徴に加えて、教示バーは、グリップを握ってスイングする反利き腕の手首部との対向位置が、反利き腕の手首の非コック位置からコック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より手の平寄り位置から手首関節を越えて前腕部側位置へと移動し、反利き腕の手首のコック位置から非コック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より前腕部側位置から手首関節を越えて手の平寄り位置へと移動することを第2の特徴としている。
また本発明のゴルフスイング練習具は、上記第2の特徴に加えて、教示バーは、反利き腕との手首関節の前後範囲にわたり、ほぼ交差して対向することを第3の特徴としている。
また本発明のゴルフスイング練習具は、上記第1〜第3の何れかに記載の特徴に加えて、装着部は、グリップエンドまわりの向きを変えられることを第4の特徴としている。
第1の特徴によれば、装着部によって教示バーをゴルフクラブのグリップエンドに着脱できるように装着することができる。
教示バーがクラブヘッドと同じ側に張り出すように装着されると、教示バーの装着部から立ち上がる立ち上がり部、及びこの立ち上がり部から途中の屈曲部を経てシャフトの先端側に向く先端部に至るどの部分も、ボールの飛球線に対するクラブヘッドフェイスのスクエア方向と平行に位置する。即ち、教示バーの立ち上がり部、屈曲部、先端部のそれぞれがクラブヘッドフェイスのスクエア方向とほぼ一致するので、クラブヘッドフェイスのスクエア方向をグリップ上で視覚的に教示することができる。
また教示バーは、グリップエンドに装着される装着部から立ち上がるバー形状であることによって、グリップを両腕の手で握ってスイングすることを妨げない。
特に教示バーは、アドレス時にはクラブヘッドフェイスをスクエア方向に一致させた状態において、前記スクエア方向に沿う反利き腕に対して一定の圧で接する(例えば軽く接する程度、少し隙間を空ける程度とする)等、一定の位置関係にセットすることで、アドレスからテークバック、バックスイングを経てトップ(位置)にいたるスイングにおいて、手首がアドレス時の非コック位置からバックスイング途中以降でのコック位置へと変位しても、教示バーが反利き腕の前腕部内側に対してアドレス時と同様の一定の圧で接する(例えば軽く接する程度)等の位置関係を保つ限り、前記スイングが、前記クラブヘッドフェイスのスクエア方向を保った状態で正しくなされることになるのである。更に言えば、ゴルフクラブがアドレスからテークバック、バックスイングを経てトップになるまでの途中において、クラブヘッドフェイスが一旦スクエア方向から逸脱することがあっても、トップに到達した時点で、反利き腕と教示バーとの接触状態(位置関係)がアドレス時におけるそれと同じ状態になる限りにおいて、トップ位置でのクラブヘッドフェイスの向きがスクエア方向となるのである。
即ち、本発明のゴルフスイング練習具は、教示バーと反利き腕の前腕部内側との位置関係をアドレス位置でセット(例えば軽く接する程度とする)することで、その離接の位置関係によってクラブヘッドフェイスがスクエア方向にあるか否かを、どのスイング位置にても、前記教示バーと反利き腕との位置関係を視認或いは体感させることで実感させることができ、スイング練習での明確な指標となることができるのである。
上記第2の特徴においては、教示バーは、グリップを握ってスイングする反利き腕の手首部との対向位置が、反利き腕の手首の非コック位置からコック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より手の平寄り位置から手首関節を越えて前腕部側位置へと移動し、反利き腕の手首のコック位置から非コック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より前腕部側位置から手首関節を越えて手の平寄り位置へと移動する。
このような構成とすることにより、教示バーがスイングする反利き腕の手首部に接してクラブヘッドフェイスのスクエア方向を実感させやすくする条件を満足し、しかもアドレス位置からのテークバック、バックスイングを経てトップに至る際には、スイングする反利き腕の手首が非コック位置からコック位置側に変位するのに伴い、教示バーの反利き腕との対向位置が手首関節の手の平寄りから前腕部側へに移動することで、手首が手の甲側や手の平側へ折れる動きを制限して、クラブヘッドフェイスがスクエア方向から逸脱することがないようすることができる。そしてトップからのダウンスイングの際には、スイングする反利き腕の手首がダウンスイングの半ば以降において、コック位置から非コック位置側へと変位するのに伴い、教示バーもまたダウンスイングの半ば以降において、スイングする反利き腕の手首関節よりも手の平寄りに移動することにより、インパクト時及びその前後の状態においては、手首関節の自由な動きを阻害せず、パワーアップのための手首操作を許容することができる。
上記第3の特徴においては、教示バーが、反利き腕との手首関節の前後範囲にわたって、ほぼ交差して対向する。
このような構成とすることで、教示バーのスイングする反利き腕に対する対向関係を視認しやすくなるし、コック位置において手首が手の甲側や手の平側へ折れたりするのを確実に制限し、また非コック位置では手首の自由な動きを確実に確保することができる。
上記第4の特徴においては、装着部が、グリップエンドまわりの向きを変えられる。
このような構成とすることで、教示バーのスイングする利き腕や反利き腕に対する対向位置関係、即ちアドレス時にクラブヘッドフェイスのスクエア方向にした際における教示バーと反利き腕との接離関係、或いは間隙を設ける場合のその隙間の程度を自由に調節することができる。また使用者の腕の太さやその他の条件に応じた教示バーの位置調節ができる。
またアドレス時における体の位置とインパクト時における体の位置のズレ(例えばインパクト時においてアドレス時よりも10cm程度飛球方向へ体が移動する)を考慮して、アドレス時にスクエア方向にセットしたクラブヘッドフェイスを、前記体が位置ズレしたインパクト時においてもスクエア方向に一致させるように、手首操作ができるだけの隙間を反利き腕と教示バーとに設ける等、教示バーと反利き腕との隙間を標準的な位置(例えば利き腕に軽く接する位置とする)からズラして設定するなどの調節も自由に行うことができる。よって初心者から上級者まで、また老若男女等、種々の人が種々の条件、状況に即して、スイング調整、矯正の基準を変更してのスイング練習も可能になる。
本発明のそれ以上の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ自体単独で、或いは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
本発明のゴルフスイング練習具によれば、必要に応じて装着して用い、両腕による適切で正しいスイングを妨げることなく、スイングしたときの主として反利き腕の手首部の内側との位置関係でクラブヘッドフェイスがスクエアかどうか等を手元で視認させ、また接触関係によって体感させることができる。そしてスイング練習時にクラブヘッドフェイスのスクエア方向に関する明確な指標を練習者に与えて、納得した実利のある練習を実現し、スライスやフックのない正しいスイングを身につけやすくすることができる。
しかも上記の特徴を損なわずに、手首がコック位置にある状態においては、教示バーが反利き腕の手首関節よりも前腕部側に対向して存在することで、手首を手の甲側や手の平側へ折る動作を規制することで、クラブヘッドフェイスがスクエア方向から逸脱するのを規制し、またクラブヘッドフェイスがスクエア方向から逸脱するような操作を体感として知らしめ、フォームが正しくないことを告知しながら正しいフォームが身につきやすくすることができる。また非コック位置側では反利き腕の手首関節よりも手の平寄りに教示バーが対向することで、ダウンスイングの半ば以降における非コック位置への移行に伴って、ダウンスイングにおけるインパクトへ向けての自然で自由なスイング、及びパワーアップのための手首操作が許容されるので、上級者等における高度な練習を阻害することもなく、初心者から上級者までの広い層に利用され得る。
本発明のそれ以上の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ自体単独で、或いは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るゴルフスイング練習具について図を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。しかし以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載の内容を限定するものではない。
以下の図面においては、右利きの人について例示しており、利き腕は右手、反利き腕は左手を示す。
本実施の形態のゴルフスイング練習具は、図1の(A)〜(C)に示すように、ゴルフクラブ1のグリップ2のエンドに着脱できるよう装着される装着部3と、この装着部3から張り出す教示バー4とを備えている。
装着部3はグリップ2への装着のために、グリップ2を抱き込むように2つ割りにされた本体5を備え、これをネジ6で締結して一体化することによりグリップ2へ着脱できるように装着できる。
本体5の一側、グリップ2を握る利き腕側に、教示バー4の基部を抱き込む当て部材7を当てがい、ネジ8でネジ止めすることにより教示バー4をグリップ2の利き腕側に支持している。しかし、この装着部3やそれのグリップ2への着脱構造、教示バー4の支持構造やグリップ2上の位置や向きなどは、本発明の目的の範囲で種々に変更することができる。例えばグリップ2の後端面に同軸上で教示バー4の基部を支持することもできる。これによって、グリップ2のエンドを握ってスイングしたい練習者の意向を汲むことができる。
図2を参照して、教示バー4はクラブヘッド11と同じ側に張り出すように、前記装着部3でグリップ2のエンドに装着される。図1の(A)〜(C)に示すように、教示バー4は、装着部3から立ち上がる立ち上がり部4a、及びこの立ち上がり部4aから途中の屈曲部4bを経てシャフト9の先端側に向く先端部4cに至る形状をなしている。この立ち上がり部4a、屈曲部4b、先端部4cがなす平面13は、ボール12(図5参照)の飛球線に対するクラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xと平行となる。
図3も参照して、また教示バー4は、前記装着されたグリップ2上において、グリップ2を握ってスイングする利き腕22及び反利き腕21の手首部21aに対し、その手首関節21bが親指側に折れていない非コック位置(図3に実線で示す)と親指側に折れるコック位置(図3に仮想線で示す)の両状態に対応して、立ち上がり部4aから先端部4cによって、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xを教示するようにしている。
なお前記教示バー4は屈曲部4bを設けているので、全体として比較的短い長さであっても、非コック時はもとよりコック時においても腕から逸脱することなく、交差状態を保持することができる。屈曲部4bを設けず、立ち上がり部4aをそのまま直線的に伸ばしたような形状の教示バーの場合は、コック時に腕との交差状態が保てず、腕から逸脱してしまう。
よってまた、教示バー4全体の長さはコック時に交差状態が保てる長さとする。
教示バー4は、装着部3によってゴルフクラブのグリップ2のエンドに着脱できるように装着される。
図4に示すように、教示バー4がクラブヘッド11と同じ側に張り出すようにグリップ2のエンドに装着されると、教示バー4の装着部3から立ち上がる立ち上がり部4a、及びこの立ち上がり部4aから途中の屈曲部4bを経てシャフト9の先端側に向く先端部4cを含む平面13が、アドレス状態でのクラブヘッドフェイス11aのボール12の飛球線に対するスクエア方向X−Xと平行となると共に、クラブシャフト9とも平行となる。そして立ち上がり部4a、屈曲部4b及び先端部4cのそれぞれの部分におけるグリップ2と対向する面が、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xと一致する。
教示バー4の状態は、アドレス状態において、手元となるグリップ2上で十分に視認でき、また図5、図6に示すようなスイング中においても練習者は意識すれば視認できる。
教示バー4は、バーに代わるものとして、平面体のようなものでも同様な教示は可能であるかも知れないが、グリップ2のエンドに装着される装着部3から立ち上がるバー形状であることによって、グリップ2を両腕21、22の手で握ってスイングする(図5、図6参照)ことを妨げない。
また教示バー4は、アドレス時等の非コック位置においては、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xに沿う反利き腕21の手首部21aより更に手の平寄りに位置(図3の実線参照)する。一方、教示バー4は、トップ付近等のコック位置においては、反利き腕21の手首部21aより更に前腕部21c側に位置する。この場合、例えばアドレス状態からテークバック、バックスイングをへてトップ状態へクラブをスイングする場合に、クラブヘッドフェイス11aがスクエア方向を保持した状態でスイングが正しくなされる限りにおいて、それに伴う手首の非コック位置からコック位置への変位の範囲において、教示バー4は反利き腕21の前腕部21c手首部21aの前後の領域にわたって常に接するなど、ほぼ一定の位置関係を保って対向し続けることができる。
以上のような結果、教示バー4と反利き腕21の前腕部21c内側、手首部21a内側との離接関係等の位置関係をもって、クラブヘッドフェイス11aがスクエア方向かどうかを、図6に示すどのスイング位置にても、手元で視認させ、また接触関係による体感をもって、実感させることができる。この点において教示バーはスイング練習での明確な指標となることができる。
従って教示バー4を必要に応じ装着して用いることで、両腕による適切で正しいスイングを妨げることなく、スイングしたときの主として反利き腕21の手首関節21aの内側との位置関係でクラブヘッドフェイス11aがスクエア方向かどうかを手元で視認させ、また接触関係によっては体感させやすくして、スイング練習時にクラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xに関する明確な指標を与えて、納得した実利のある練習を実現し、スライスやフックのない正しいスイングを身につけやすくすることができる。
特に教示バー4は、図3に示すように、グリップ2を握ってスイングする反利き腕21の手首部21aとの対向位置が、反利き腕21の手首が非コック位置からコック位置へ変位していくにつれて、反利き腕21の手首関節21bより手の平寄り位置から手首関節21bを越えて前腕部21c側位置へと移動していくようにしている。また逆に、反利き腕21の手首がコック位置から非コック位置へと変位していくのにつれて、反利き腕21の手首関節21bより前腕部21c側位置から手首関節21bを越えて手の平寄り位置へと移動していくようにしている。
これにより教示バー4を、例えばスイングする反利き腕21の手首部21aに軽く接した状態とすることで、アドレス時及びスイング中において、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xを実感させやすくすることができる。しかもスイングする反利き腕21の手首部21aが非コック位置からコック位置側に変位するのに伴い、教示バー4の反利き腕21との対向位置が、手首関節21bの手の平寄りから前腕部21c側に変化して手首関節21bの前腕部21cへと軽く接しながら移行するようにすることで、クラブヘッドフェイス11aがスクエア方向から逸れてしまうことがないようにすることができる。またトップからのダウンスイングを行う際には、反利き腕21の手首部21aがコック位置から非コック位置に移動するにつれて、教示バー4はスイングする反利き腕21の前腕部21c側から手首関節21bよりも手の平寄りに移動するので、ダウンスイングの半ば以降のスイングにおいて、クラブのヘッドスピードによる慣性モーメントが働いたクラブの自然な回転を保障し、且つ手首の自由な動きを阻害することなく、インパクト時のパワーアップのための手首操作を許容することができる。
このように教示バー4は、コック位置側では手首関節21bよりも前腕部21c側に接することで、手首の動きを規制し、クラブヘッドフェイス11がスクエア方向X−Xから逸脱するような操作を規制し、よってフォームが正しくないことを身体に対して告知することができる。
また教示バー4は、非コック位置側では反利き腕21の手首関節21bよりも手の平寄りに接することで、手首の自由な動きを確保して、インパクト時のパワーアップのための手首操作を許容する。これにより上級者等の高度な練習を阻害することもなく、広い層に利用され得る。
しかも教示バー4は、反利き腕21との手首関節21bの前後範囲にわたってほぼ交差して対向するようにしているので、教示バー4のスイングする反利き腕21に対する対向関係が手元にて視認しやすくなるし、コック位置側では手首が手の甲側や手の平側へ折れるなどの好ましくない動きを確実に制限することができる。
また装着部3は、装着時に或いは装着後にネジ6を緩めることで、グリップ2のエンドまわりの向きを変えられる。つまり教示バー4のグリップ2に対する立ち上がり向きを変えられる。これは、クラブヘッドフェイス11aのスクエア方向X−Xに対して、教示バー4が位置する平面をシャフト9まわりに位置ズレさせることを意味する。
グリップ2のエンドまわりで装着部3の向きを変えることで、スイングする利き腕22や反利き腕21に対する教示バー4の対向位置関係を調節することができ、アドレス時にクラブヘッドフェイス11aをスクエア方向X−Xに設定した際における教示バー4の反利き腕21に対する位置関係を、接した状態の他、種々の間隙で離間させる等、練習者の癖やその他の条件、状況に応じて変更、設定することができ、上記で示した標準的なスイング練習の他、意識的にスライス側或いはフック側に変更、設定することで、スライスしたりフックしたりするスイングの練習、スライス癖やフック癖を矯正する練習にも有効に用いることができる。
本発明はスクエアスイングの練習に実用でき、またフックやスライスの矯正練習に使用して、視覚的、体感的な指標を明確に与えられる。
本発明の実施形態に係るゴルフスイング練習具を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図である。 図1の練習具をゴルフクラブに装着した状態を示す全体の平面図である。 本発明の実施形態に係るゴルフスイング練習具の機能を説明するグリップ付近の詳細拡大図である。 図2のゴルフクラブを右手を利き腕としてアドレスを取った場合の平面図である。 図2のゴルフクラブでスイング練習する場合におけるアドレスからのテークバック開始からトップに至るスイングでの4つの状態を代表的に示す説明図である。 図5のスイングをスイングプレーンに沿う連続状態で示す説明図である。
符号の説明
1 ゴルフクラブ
2 グリップ
3 装着部
4 教示バー
4a 立ち上がり部
4b 屈曲部
4c 先端部
9 シャフト
11 クラブヘッド
11a クラブヘッドフェイス
12 ボール
13 平面
21 反利き腕
21a 手首部
21b 手首関節
21c 前腕部
22 利き腕
X−X スクエア方向

Claims (4)

  1. ゴルフクラブのグリップのエンドに着脱できるよう装着される装着部と、該装着部から張り出す教示バーとを備え、
    該教示バーは、前記装着部から立ち上がる立ち上がり部と、該立ち上がり部に対して屈曲して続く途中の屈曲部と、該屈曲部に続いて延びる先端部とを同一平面上に備え、
    また教示バーは、クラブヘッドと同じ側に張り出されるように前記装着部で前記グリップのエンドに装着されたときに、前記教示バーの立ち上がり部と屈曲部と先端部とがなす平面が、ボールの飛球線に対するクラブヘッドフェイスのスクエア方向と平行となるように構成されており、且つグリップを握ってスイングする腕の手首を中心とした領域に対して、前記立ち上がり部から先端部までの何れかの部分で接触状態或いは非接触状態で対向することで、その手首が親指側に折れていない非コック位置と親指側に折れるコック位置との両状態にわたって前記クラブヘッドフェイスのスクエア方向を教示するようにしたことを特徴とするゴルフスイング練習具。
  2. 教示バーは、グリップを握ってスイングする反利き腕の手首部との対向位置が、反利き腕の手首の非コック位置からコック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より手の平寄り位置から手首関節を越えて前腕部側位置へと移動し、反利き腕の手首のコック位置から非コック位置への変位に対し、反利き腕の手首関節より前腕部側位置から手首関節を越えて手の平寄り位置へと移動する請求項1に記載のゴルフスイング練習具。
  3. 教示バーは、反利き腕との手首関節の前後範囲にわたり、ほぼ交差して対向する請求項2に記載のゴルフスイング練習具。
  4. 装着部は、グリップエンドまわりの向きを変えられる請求項1〜3の何れかに記載のゴルフスイング練習具。
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