JP2006255278A - ミシン - Google Patents

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賢治 北田
Masahiko Ueda
昌彦 植田
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Abstract

【課題】ミシン駆動装置を駆動させなくとも下糸ボビンに適切な量だけ下糸を巻きつける。
【解決手段】ミシンフレーム12に設けられ、針板上に載置された被縫製物を縫製する際に縫い針41を上下動させるミシン駆動装置と、縫い針41の布送り方向下流側に設けられ、布が送られる際に上下動して被縫製物に切れ目を形成する布切りメスと、ミシンフレーム12の表面に設けられ、布切りメスを上下動させるメス駆動装置57と、メス駆動装置57の布切りメスへの駆動の伝達を遮断する遮断装置と、を備えるミシン10において、メス駆動装置57は、下糸が巻きつけられる下糸ボビン100を軸支し、駆動により軸支された下糸ボビン100と同軸回りに回転するボビン保持部を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、下糸ボビンに下糸を巻回することができるミシンに関する。
従来、ミシンには、下糸を下糸ボビンに巻きつけるための下糸巻き装置が設けられているものがある。この下糸巻き装置は、例えば、ミシンの上軸又は下軸を駆動させるミシン駆動装置としてのミシンモータを駆動源として利用し、下糸ボビンを回転させることにより、下糸を巻きつけることができるようになっている。これにより、縫製中であっても下糸ボビンに下糸を巻きつけることができるので、作業効率を高めることができる。
また、他のミシンとして、下糸巻き装置に下糸巻きとり専用のモータを設け、ミシンモータの駆動の有無にかかわらず下糸を巻きつけることができるものもある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−66184号公報
しかし、下糸巻き装置の駆動源としてミシンモータを利用すると、下糸ボビンに下糸を巻きつけることができるのは、ミシンモータが駆動している間、すなわち、縫製中ということになる。そのため、縫製を行わずに下糸の巻きつけだけを行いたい場合でもミシンモータを駆動させる必要があり、その場合、上糸が縫い針や天秤等のようなミシンモータの回転により駆動される部材に通されていると、糸が絡んで針折れやモータロック等が発生することがあるため、糸を縫い針や天秤等の糸の経路から除去する必要があり、また、下糸の巻きつけ完了後には、再度糸通しをしなければならず、作業者は非常に煩わしい作業を強いられ、縫製効率の低下につながるという問題があった。
また、特許文献1に開示されているように、下糸巻き装置の専用モータを設けると、ミシンの機構が複雑になるという問題があった。また、部品が増えるため、ミシンモータを駆動源として利用することに比べるとコストが嵩むという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ミシン駆動装置を駆動させなくとも下糸ボビンに適切な量だけ下糸を巻きつけることができるミシンを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ミシンフレームに設けられ、針板上に載置された被縫製物を縫製する際に縫い針を上下動させるミシン駆動装置と、前記縫い針の布送り方向下流側に設けられ、布が送られる際に上下動して前記被縫製物に切れ目を形成する布切りメスと、前記ミシンフレームの表面に設けられ、前記布切りメスを上下動させるメス駆動装置と、前記メス駆動装置の前記布切りメスへの駆動の伝達を遮断する遮断装置と、を備えるミシンにおいて、前記メス駆動装置は、下糸が巻きつけられる下糸ボビンを軸支し、駆動により軸支された前記下糸ボビンに下糸を巻きつけるボビン保持部を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、下糸ボビンに下糸を巻きつけるときには、下糸ボビンをメス駆動装置に備えられたボビン保持部に軸支させ、メス駆動装置を駆動させてボビン保持部を回転させる。これにより、下糸ボビンはメス駆動装置の駆動に伴って回転するので、メス駆動装置の駆動中に下糸を巻きつけることができる。
よって、メス駆動装置はミシン駆動装置と別個に設けられているため、作業者は縫い針や天秤等に通されている糸を除去することなく、下糸ボビンに下糸を巻きつけることができる。また、メス駆動装置はミシン駆動装置と別個に設けられているため、縫製中であるか否かにかかわらず、メス駆動装置の駆動だけで下糸を巻きつけることができるので、下糸ボビンの回転及び停止は、メス駆動装置に依存することとなり、下糸ボビンに適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、前記メス駆動装置及び前記遮断装置の駆動を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記遮断装置を駆動させて前記布切りメスへの駆動の伝達を遮断した後に前記メス駆動装置を駆動させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、制御装置は、遮断装置を駆動させてメス駆動装置から布切りメスへの駆動の伝達経路を遮断した後にメス駆動装置を駆動させる。これにより、メス駆動装置を駆動させて下糸ボビンに下糸を巻きつけるときに、下糸ボビンの回転とともに布切りメスが動作することがない。
よって、下糸ボビンの回転駆動源と布切りメスの駆動源はともにメス駆動装置であるが、下糸を下糸ボビンに巻きつける作業を布切りメスの動作と独立して行うことができるので、布切りメスの空動作を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のミシンにおいて、前記下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したことを検出し、その検出信号を前記制御装置に送信する検出装置を備え、前記制御装置は、前記検出装置からの検出信号を受信した場合に前記メス駆動装置を停止させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、制御装置は、検出装置からの検出信号を受信した場合にメス駆動装置を停止させる。これにより、下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したときは下糸ボビンの回転が停止して下糸の巻きつけがそれ以上行われなくなる。
よって、下糸ボビンに下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のミシンにおいて、前記制御装置が前記検出装置からの検出信号を受信した場合に、前記下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したことを作業者に報知する報知装置を備え、前記制御装置は、前記報知装置による作業者への報知中における前記メス駆動装置の駆動を阻止することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、制御装置は、報知装置による作業者への報知中におけるメス駆動装置の駆動を阻止する。これにより、下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したときは、メス駆動装置は停止し、報知装置がその旨を作業者に報知するが、報知装置が作業者に報知している間は、メス駆動装置を再度駆動させることができなくなる。
よって、作業者は、報知装置の報知動作に気付いてその報知動作を解除しない限り、メス駆動装置は駆動しないので、下糸ボビンに下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシンにおいて、前記メス駆動装置は、前記布切りメスを駆動させるメスモータからなり、該メスモータは両端から突出する出力軸を有し、該出力軸の一端部は前記布切りメスに連結されて前記布切りメスを駆動させるとともに、前記出力軸の他端部に前記ボビン保持部を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、メスモータの出力軸の他端部にボビン保持部を設けるという簡単な構成で下糸をボビンに巻きつけることができる。
請求項1に記載の発明によれば、メス駆動装置はミシン駆動装置と別個に設けられているため、作業者は縫い針や天秤等に通されている糸を除去することなく、下糸ボビンに下糸を巻きつけることができる。また、メス駆動装置はミシン駆動装置と別個に設けられているため、縫製中であるか否かにかかわらず、メス駆動装置の駆動だけで下糸を巻きつけることができるので、下糸ボビンの回転及び停止は、メス駆動装置に依存することとなり、下糸ボビンに適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項2に記載の発明によれば、下糸ボビンの回転駆動源と布切りメスの駆動源はともにメス駆動装置であるが、下糸を下糸ボビンに巻きつける作業を布切りメスの動作と独立して行うことができるので、布切りメスの空動作を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、下糸ボビンに下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項4に記載の発明によれば、作業者は、報知装置の報知動作に気付いてその報知動作を解除しない限り、メス駆動装置は駆動しないので、下糸ボビンに下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
請求項5に記載の発明によれば、メスモータの出力軸の他端部にボビン保持部を設けるという簡単な構成で下糸をボビンに巻きつけることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの最良の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、ミシンとして玉縁縫いミシンを例に挙げて説明する。
<ミシンの構成>
図1は、ミシン10の全体の概略構成を示す斜視図である。なお、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてそれぞれの方向を定めるものとし、Z軸方向は後述するセンターメスの上下動方向と一致し、縫製作業を行う平面はZ軸方向と垂直となり、当該作業平面に平行であって布送りが行われる方向をX軸方向とし、作業平面に平行であってX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
玉縁縫いミシン10は、図2に示すように、二本の縫い針41,41により形成される二本の平行な縫い目Tにより身頃生地Mに対して玉縁布Bを縫着すると共にこれらの布地B,Mの送り方向Fに沿った直線状の切れ目Sと当該切れ目Sの両端部に略V字状の切れ目Vとを形成するミシンである。
そして、玉縁縫いミシン10は、図1〜図6,10に示すように、縫製の作業台となるテーブル11と、テーブル11に配置されたミシンフレーム12と、身頃生地M及び玉縁布Bからなる布地B,Mの送りを行う布送り機構としての大押さえ送り機構20と、身頃生地Mの上側で玉縁布Bを上方から押さえるバインダー30と、バインダー30の布送り方向Fにおける下流側近傍であってバインダー30の両側で針落ちを行う針上下動機構40と、各縫い針41の布送り方向Fの下流側で布切りメスとしてのセンターメス51を昇降(上下動)させて各布地B,Mに切れ目Sを形成するメス機構50(図4〜図6参照)と、直線状の切れ目Sの両端となる位置に略V字状の切れ目Vを形成するコーナーメス機構90と、上記各部の制御を行う制御装置80(図10参照)と、を備えている。
(テーブル及びミシンフレーム)
図1に示すように、テーブル11は、その上面がX−Y平面に平行であって、水平な状態で使用される。このテーブル11の上面は布の送り方向F即ちX軸方向に沿って長い長方形状に形成されている。このテーブル11上に大押さえ送り機構20とバインダー30とが配置され、テーブル11の下側にコーナーメス機構90が配置されている。
また、テーブル11における二本の縫い針41,41の下方の位置には針板13が設けられている。この針板13には二本の縫い針41,41の各々に対応する針穴が設けられており、各針穴の下側には図示しない水平釜がそれぞれ設けられている。つまり、各縫い針41,41のそれぞれに挿通された縫い糸は、それぞれ針板13の下側で対応する各水平釜に捕捉され、水平釜から繰り出される下糸に絡められて縫製が行われるようになっている。
さらに、針板13の二つの針穴のほぼ中間であって布送り方向Fの下流側にはセンターメス51が挿入されるスリットが形成されている。
ミシンフレーム12は、テーブル11の長手方向中間位置のすぐ脇に配置されたベッド部12aと、このベッド部12aから立設された縦胴部12bと、この縦胴部12bの上端部からY軸方向に沿って延設されたアーム部12cとからなり、アーム部12c内に針上下動機構40とメス機構50の主要構成が格納されている。また、アーム部12cの先端側下端部から二本針41,41とセンターメス51とが垂下支持されている。
(針上下動機構)
図3は、針上下動機構40の斜視図である。針上下動機構40は、二本針を構成する二本の縫い針41,41と、二本針のそれぞれの縫い針41を下端部に保持する二本の針棒42と、各針棒42をその長手方向に沿って滑動可能に支持する支持枠43と、二本の針棒42を同時に保持する針棒抱き44と、ミシンフレーム12内に設けられ、針板13上に載置された身頃生地M及び玉縁布Bを縫製する際に縫い針41,41の上下動の駆動源となるミシン駆動装置としてのミシン主軸モータ45(図10参照)と、ミシン主軸モータ45により回転駆動を行うミシン主軸46と、ミシン主軸46の一端部に固定連結され回転運動を行う回転錘47と、回転錘47の回転中心から偏心した位置に一端部が連結されると共に他端部が針棒抱き44に連結されたクランクロッド48と、支持枠43に一端部が連結されると共に図示しない回動駆動源により回動駆動力が付与される回動軸49とを有している。
支持枠43は、回動軸49により軸支されており、回動軸49はアーム部12cの内部でY軸方向に沿って回転可能に支持されている。一方、各針棒42は、いずれも回動軸49と直交する方向に沿って互いに平行に支持枠43に支持されている。また、支持枠43は、各針棒42がおおむねZ軸方向に沿うように配置されており、回動軸49から所定の角度範囲で回動力が付与されると各針棒42の下端部に位置する縫い針41,41はX軸方向、即ち、縫製方向と平行に移動されるようになっている。
回動軸49は、布送り方向Fと逆方向に短いストロークで縫いを行い、その上から重ねるように縫製を行うことで、縫い始めと縫い終わりの縫い糸が解けることを防止するいわゆるバックタック縫いを行うために、回動駆動源から駆動力が付与されるものである。従って、通常縫製時には、回動軸49は、各針棒42がZ軸方向に平行となる状態で保持されている。
また、ミシン主軸46も、アーム部12cの内部でY軸方向に沿って回転可能に支持されており、ミシン主軸モータ45により全回転の回転駆動力が付与される。ミシン主軸46が回転されると、回転錘47も同様に回転を行い、クランクロッド48の一端部はミシン主軸46を中心として円運動を行い、他端部では、一端部側の円運動のZ軸方向の移動成分のみが針棒抱き44に伝達されて各針棒42が往復上下動を行うようになっている。かかる構造により針棒42の上下動の周波数とミシン主軸モータ45の回転数とは一致するようになっている。
(メス機構)
図4はメス機構50及び針上下動機構40の切断可能状態の斜視図、図5はメス機構50及び針上下動機構40の切断規制状態の斜視図、図6は図4及び図5と異なる方向から見たメス機構50の斜視図である。
メス機構50は、上下動により身頃生地M及び玉縁布Bに直線状の切れ目Sを形成するセンターメス51と、針板13の下に固定されると共にセンターメス51に摺接して布地B,Mの切断を促す図示しない固定メスと、センターメス51を下端部に備えると共にアーム部12c内でZ軸方向に沿って滑動可能に支持されたメス棒52と、ミシンフレームの固定されてメス棒52をその長手方向に沿って滑動可能に支持するメタル軸受け53と、メス棒52の長手方向中間位置に固定装備されたメス棒抱き54と、メス棒抱き54に設けられた駒55と、ミシンフレーム12に固定支持され、駒55を介してメス棒52を回転させないで上下方向の移動をガイドするガイド枠56と、ミシンフレーム12の表面に設けられ、センターメス51を縫い針41,41の上下動方向に沿って上下動させる駆動源となるステッピングモータであるメス駆動装置としてのメスモータ57と、メスモータ57の出力軸57bの一端部に対して偏心して装着された偏心カム58を介して一端部が連結されたクランクロッド59と、クランクロッド59の他端部に揺動端部が連結された入力アーム60と、入力アーム60を一端部で軸支して回動を行う回動軸61と、回動軸61の他端部で軸支されて揺動を行う出力アーム62と、出力アーム62の揺動端部に一端部が連結された第一のリンク体63と、第一のリンク体63の他端部とメス棒抱き54とを連結する第二のリンク体64と、リンク機構Lによるセンターメス51への駆動の伝達を遮断して、センターメス51の切断可能状態と切断規制状態との切り替え動作の駆動源となる遮断装置としてのエアシリンダ65と、エアシリンダ65のプランジャ65aに一端部が連結されて揺動動作が行われる梃子部材66と、第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jと梃子部材66の他端部とを連結する連結リンク体67と、エアシリンダ65の突出時のプランジャ65aを所定位置で停止させるストッパ68とを備えている。
ここで、リンク機構Lは、エアシリンダ65のプランジャ65aとセンターメス51とを駒55等を介して連結し、エアシリンダ65の駆動をセンターメス51に伝達するものであり、クランクロッド59と、入力アーム60と、出力アーム62と、第一のリンク体63と、第二のリンク体64と、を備えている。
図7〜図9に示すように、メスモータ57の出力軸57bの他端部(偏心カム58が装着される端部の反対側の端部)には、下糸が巻きつけられる下糸ボビン100を軸支するボビン保持部57cが設けられている。ボビン保持部57cには、出力軸57bの他端部の表面に軸方向に沿ってスリット57dが形成されており、このスリット57dから板状の支持部材57fの一部が突出するように設けられている。支持部材57fは、出力軸57bの内部に設けられたバネ等の付勢部材によってスリット57dから外側に向けて飛び出す方向に付勢されている。そして、出力軸57bの他端部から下糸ボビン100が嵌め込まれると、出力軸57b内に没し、その先端が下糸ボビン100を付勢力により押すことにより下糸ボビン100を支持部材57fで支持することができるようになっている。
なお、支持部材57fは、上記のように出力軸57bに設けてもよいし、出力軸57bに着脱自在なアタッチメントにより構成してもよい。
メス機構50は、エアシリンダ65が後退位置(図4の状態)のときに、メスモータ57の回転駆動力をセンターメス51への上下の往復動作に変換して伝達する切断可能状態とし、エアシリンダ65が前進位置(図5の状態)のときに、メスモータ57の回転駆動力をセンターメス51へ伝達しない切断規制状態に切り替えることができる。
即ち、梃子部材66は、その長手方向中間位置が揺動の支点となるように且つ当該支点の揺動軸線がY軸方向に向けられた状態でミシンフレーム12に支持されている。そして、エアシリンダ65が後退した状態にある時には、梃子部材66は連結リンク体67を介して、第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jを出力アーム62の揺動の中心線上よりも下方に引き下げた位置に維持する。
かかる状態でメスモータ57の出力軸57bが回転駆動を行うと、Y軸方向に向けられた出力軸57bに装備された偏心カム58によりクランクロッド59の一端部を円運動させる。クランクロッド59はその一端部の円運動によりその他端部において進退運動を行い、入力アーム60を揺動させる。これにより、回動軸61は回動を行い、出力アーム62を揺動させる。
第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jは、連結リンク体67の一端部(梃子部材6との連結端部)を中心とする当該連結リンク体67を半径とする円弧運動のみが可能な状態に規制される。そして、連結点Jが当該円弧運動を行うことで、出力アーム62の揺動運動が第一のリンク体63及び第二のリンク体64を介してメス棒52及びセンターメス51を上下動させて切断動作が行われる。
一方、エアシリンダ65が前進した状態にある時には、当該エアシリンダ65のプランジャ65aはストッパ68に当接した位置で制止され、梃子部材66は連結リンク体67を介して、第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jを出力アーム62の揺動の中心線の線上となる位置に引き上げて維持する。
第一のリンク体63の両端部における回動の中心間距離は、出力アーム62の揺動半径と一致する長さに設定されている。そして、連結点Jが出力アーム62の揺動の中心線の線上に位置する状態でメスモータ57の出力軸57bの駆動により出力アーム62が揺動を開始すると、第一のリンク体63も連結点Jを中心に揺動を行い、その結果、第二のリンク体64に対して何ら駆動力を付与しない状態となる。従って、センターメス51は、上下動を行わず、停止を維持した状態となる。
従って、エアシリンダ65の駆動により、センターメス51の切断可能状態と切断規制状態とが切り替えられるようになっている。
なお、センターメス51は、その刃先形状が、下方に突出した尖状部51aと、なめらかに傾斜している切刃部51bとからなる。そして、センターメス51は、切断規制状態では、尖状部51aの下端部が針板13の上面よりも高位置となるように設定されている。さらに、センターメス51は、切断規制状態から切断可能状態に切り替えられる際に下降することで尖状部51aが針板13上の布地B,Mに突き通され、切断可能状態におけるメスモータ57の全回転による上下動により切刃部51bのみにより布地B,Mの切断を行うように、高さ設定がされている。
(バインダー)
図1に示すように、バインダー30は、長尺状平板である底板部31と、底板部31の長手方向に沿ってその上面に垂直に立設された立板部32と、立板部32の布送り方向Fの下流側端部に、センターメス51を回避して玉縁布Bを案内する案内部材33と、玉縁布Bの幅方向の両端部が立板部32の両面に沿ってそれぞれ送られるように案内する縦ガイド(図示略)とを備えている。
上記バインダー30は、エアシリンダを備える図示しない支持機構に支持されており、非使用時には図1に示すように二本針41,41の針下の位置から離れて待避されている。そして、使用時には、エアシリンダの駆動により針板位置にセットされるようになっている。
底板部31は、長方形状に形成され、使用時において、その長手方向がX軸方向に平行になるように且つ、その底面がテーブル11の上面に正対して載置されるように支持されている。また、底板部31の布送り方向先端部には、二つの縫い針41,41がそれぞれ
針落ちを行うための略U字状の切り欠き(図示略)が形成されている。
立板部32は、案内部材33の近傍の部分を除いてその全体が平板状であり、底板部31の上面において、当該底板部31の幅方向(Y軸方向)の中間位置に、底板部31と長手方向を揃えた状態で、垂直に立設されている。即ち、バインダー30は、底板部31と立板部32とがその長手方向から見て逆さのT字状となるように一体形成されている。
そして、玉縁布Bは、針板13上において身頃生地Mの上側に重ねてセットされると、上方からバインダー30が載置され、玉縁布Bの幅方向(図1におけるY軸方向)の両端部を折り返して底板部31の幅方向両端部から上方に立ち上げ、さらに、玉縁布Bの幅方向両端部をそれぞれ立板部32の両側の側面にそれぞれ沿わせるようにして、後述する大押さえ21,21により保持する。即ち、立板部32の一方の側面から底板部31を介して他方の側面32まで玉縁布Bを沿わせた状態とする。このように、バインダー30に玉縁布Bを巻き付けるようにセットした状態で、玉縁布B及び身頃生地Mを送りつつ、立板部32の両側で二本針41,41により縫製を行うと共にセンターメス51の上下動により直線上の切れ目Sを形成する。
また、バインダー30の布送り方向Fのすぐ下流側には、センターメス51により切り裂かれてしまわないように、案内部材33が設けられている。かかる案内部材33は、同方向Fに向かって二又に分岐して平面視形状が略V字状となるように形成されている。そして、かかる形状により、布送りの際に玉縁布Bの幅方向両端部はそれぞれ立板部32から離間する方向に誘導されて、センターメス51を回避する方向に案内される。
(大押さえ送り機構)
図1に示すように、大押さえ送り機構20は、バインダー30にセットされた玉縁布Bの幅方向両端部のそれぞれを上方から押さえる大押さえ21,21と、これらの大押さえ21,21を支持する支持体22と、支持体22を介して大押さえ21,21を上下に移動させる図示しないエアシリンダと、大押さえ21,21により押さえた玉縁布B及び身頃生地Mを支持体22を介して布送り方向Fに移動させる押さえモータ23(図10参照)とを備えている。
各大押さえ21,21は、それぞれ長方形状の平板であり、それぞれが長手方向をX軸方向に沿わせた状態で支持体22に支持されている。また、各大押さえ21,21はその平板面がX−Y平面に平行となるように支持されている。そして、エアシリンダの駆動により上下の二位置に切替可能であり、上位置の時にはテーブル11の上面から離間し、下位置でテーブル11の上面高さとなる。また、二つの大押さえ21,21は、その間に、少なくともバインダー30の立板部32を通すことができるようにY軸方向について離間した状態で支持されている。
支持体22は、テーブル11上においてX軸方向に沿って移動可能に支持されており、支持する二つの大押さえ21,21が二本針41,41の上下動経路の両側を通過するように配置されている。また、支持体22は、図示しないボールネジ機構を介して押さえモータ23に駆動されるようになっている。
(コーナーメス機構)
図1に示すように、コーナーメス機構90は、テーブル11の下方であって大押さえ送り機構20による大押さえ21,21の通過経路に配置されており、大押さえ送り機構20により搬送されてきた玉縁布B及び身頃生地Mを下方からコーナーメス91を突き通すことで直線状の切れ目Sの両端となる位置に略V字状の切れ目Vを形成する。
即ち、コーナーメス機構90は、布送り方向Fに沿って間隔をあけて配置された二つのコーナーメス91,91と、各コーナーメス91,91をそれぞれ上下動させる図示しない上下動用モータとを備えている。
各コーナーメス91は、その先端側から見た形状がV字状となるように並べられた一対の三角形状のメスからなり、当該先端部を上方に向けた状態で支持されている。
そして、上下動用モータによりテーブル11の上面よりも下方から上方に移動することで布地B、MにV字状の切れ目Vを形成することを可能としている。また、各コーナーメス91は一対の三角形状のメスの間の角度を調節可能としており、二本針41,41による二本の縫い目Tの間隔に対応することを可能としている。
そして、二つのコーナーメス91は、それぞれが形成するV字状の切れ目の開口部が互いに逆向きとなるように各々が支持されている。また、二つのコーナーメス91は、その間隔を調節することを可能としている。
コーナーメス機構90は、二本の縫い目Tと直線状の切れ目Sが形成された布地B,Mが、大押さえ送り機構20により、コーナーメス機構90の真上となる位置まで搬送されると、二つのコーナーメス91,91を切れ目Sのそれぞれの端部位置で上下動させることで、二つのV字状の切れ目Vを布地B、Mに形成する。つまり、コーナーメス機構90により、図2に示すように、直線状の切れ目Sの一端部から二つの縫い目Tのそれぞれの近い方の端部に渡る一方の切れ目Vと、直線状の切れ目Sの他端部から二つの縫い目Tのそれぞれの近い方の端部に渡るもう一方の切れ目Vが形成される。
(玉縁縫いミシンの制御系)
図10は、玉縁縫いミシン10の制御装置80を含む制御系を示すブロック図である。
制御装置80には、所定の文字又は画像情報を表示する表示パネル84と、表示パネル84に併設された各種の設定を行うための画面選択やコマンド入力を行うための設定スイッチ85と、各種の設定を行う際に数値入力及びその決定や取消を入力するためのテンキー86と、縫製の開始を入力する縫製スイッチ87と、ボビン保持部57cに取り付けられた下糸ボビン100への下糸の巻きつけの開始を入力する糸巻きスイッチ97と、下糸ボビン100への下糸の巻きつけが完了したことを作業者に報知する表示灯98とが図示しない入出力回路を介して接続されている。
また、表示灯98は、制御装置80がセンサ110からの検出信号を受信した場合に、下糸ボビン100への下糸の巻きつけ量が所定量に到達したことを作業者に報知する報知装置として機能する。なお、報知装置としては表示灯98に限らず、ミシン10に設けたスピーカからアラーム音を発するようにしてもよいし、表示パネル84にその旨を表示させるようにしても良い。
また、制御装置80には、その制御の対象となるミシン主軸モータ45,押さえモータ23,メスモータ57,送りモータ99がそれぞれドライバ45a,23a,57a,99aを介して接続されている。また、バインダー30の上下動を行うエアシリンダ、大押さえ21,21の昇降を行うエアシリンダ及びコーナーメスの昇降を行うエアシリンダをそれぞれ駆動する電磁弁(図示略)がドライバを介して制御装置80に接続されている。また同様に、センターメス51の作動状態と非作動状態とを切り替えるエアシリンダ65の電磁弁69がドライバ69aを介して接続されている。
また、制御装置80には、縫い糸切断を行うメスを駆動するための図示しないメス駆動シリンダ駆動用の電磁弁89がドライバ89aを介して接続されている。
また、制御装置80には、出力軸57bに取り付けられた下糸ボビン100に巻きつけられた下糸が所定量に到達したことを検出し、その検出信号を制御装置80に送信する検出装置としてのセンサ110が接続されている。このセンサ110は、例えば、リミットスイッチから構成され、下糸ボビン100に巻きつけられた下糸が所望の厚さとなったときに下糸が接触する位置に取り付けられている。なお、センサ110は、ミシンフレーム12に取り付けられ、そこから信号ケーブルを介して制御装置80に接続されている。
また、設定スイッチ85及びテンキー86は、制御装置80に対して、玉縁縫いミシン10の各針ごとの針落ち間隔である縫製ピッチや、縫製を行う際の縫製速度等を設定入力することができるようになっている。
制御装置80は、各種の制御を行うCPU81と、玉縁縫いミシン10の後述する各種機能,動作を実行させる制御プログラム,制御データ又は各種縫製データが書き込まれているROM82と、CPU81の処理に関する各種データをワークエリアに格納するRAM83とを備えている。
具体的に、ROM82には、エアシリンダ65を駆動させてセンターメス51への駆動の伝達を遮断した後にメスモータ57を駆動させるプログラムが記憶されている。
また、ROM82には、センサ110からの検出信号を受信した場合にメスモータ57を停止させるプログラムが記憶されている。
また、ROM82には、表示灯98による作業者への報知中におけるメスモータ57の駆動を阻止するプログラムが記憶されている。
(玉縁縫いミシンの動作)
玉縁縫いミシン10による下糸ボビン100への下糸巻きつけ動作及び縫製動作について、図11及び図12のフローチャートに沿って説明する。
図11に示すように、センサ110が下糸ボビン100に巻きつけられた下糸が所望の厚さであるか否かを検出し、制御装置80がセンサ110からの検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS1)。ここで、制御装置80がセンサ110から検出信号を受信したと判断した場合(ステップS1:YES)、制御装置80は表示灯98を点灯させる(ステップS2)。一方、制御装置80がセンサ110から検出信号を受信していないと判断した場合(ステップS1:NO)、制御装置80は表示灯98が点灯していれば消灯させ、既に消灯されている場合には、次のステップに移る(ステップS3)。
次いで、制御装置80は、糸巻きスイッチ97がONであるか否かを判断する(ステップS4)。ここで、制御装置80が、糸巻きスイッチ97がONであると判断すると(ステップS4:YES)、制御装置80はメスモータ57を駆動させる(ステップS5)。
次いで、制御装置80は、センサ110からの検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS6)。ここで、制御装置80がセンサ110から検出信号を受信したと判断した場合(ステップS6:YES)、制御装置80はメスモータ57の駆動を停止させ(ステップS7)、ステップS1の処理に戻る。一方、制御装置80がセンサ110から検出信号を受信していないと判断した場合(ステップS6:NO)、制御装置80はセンサ110から検出信号を受信するまで当該判断を繰り返す。
ステップS4において、制御装置80が、糸巻きスイッチ97がOFFであると判断すると(ステップS4:NO)、縫製スイッチ87がONであるか否かを検出する(ステップS8)。ここで、制御装置80が、縫製スイッチ87がONであると判断した場合(ステップS8:YES)、制御装置80は押さえモータ23を駆動させて押さえを下降させる(ステップS9)。一方、制御装置80が、縫製スイッチ87がOFFであると判断した場合(ステップS8:NO)、制御装置80はステップS1の処理に戻る。
ステップS9において、制御装置80が押さえモータ23を駆動させて押さえを下降させた後、制御装置80は、送りモータ99を駆動させてテーブル11上に載置された布地B、Mを送り方向に搬送する(ステップS10)。
次いで、制御装置80は、布地B、Mが縫製開始位置まで搬送されたか否かを判断する(ステップS11)。ここで、制御装置80が布地B、Mが縫製開始位置まで搬送されたと判断した場合(ステップS11:YES)、図12に示すように、制御装置80はミシン主軸モータ45を駆動させる(ステップS12)。一方、制御装置80が布地B、Mが縫製開始位置まで搬送されていないと判断した場合(ステップS11:NO)、制御装置80は布地B、Mが縫製開始位置に搬送されるまで当該判断を繰り返す。
図12に示すように、ステップS12において、制御装置80がミシン主軸モータ45を駆動させると、制御装置80はメスモータ57を駆動させ(ステップS13)、続いて制御装置80はセンターメス51を下降させる(ステップS14)。
次いで、制御装置80は、所定の縫製プログラムに基づいて縫製を行いつつ、布地B、Mが縫製終了位置まで搬送されたか否かを判断する(ステップS15)。ここで、制御装置80が布地B、Mが縫製終了位置まで搬送されたと判断した場合(ステップS15:YES)、制御装置80はミシン主軸モータ45及び送りモータ99の駆動を停止させる(ステップS16)。一方、制御装置80が布地B、Mが縫製終了位置まで搬送されていないと判断した場合(ステップS15:NO)、制御装置80は布地B、Mが縫製終了位置に搬送されるまで当該判断を繰り返す。
ステップS16において、制御装置80がミシン主軸モータ45及び送りモータ99の駆動を停止させた後、制御装置80は、メスモータ57の駆動を停止させるとともに、センターメス51を上昇させる(ステップS17)。
次いで、制御装置80は、図示しない糸切り装置により糸切りを行い(ステップS18)、送りモータ99を駆動させて布地B、Mを布送り方向Fと逆方向に搬送し、布地B、Mのセット位置(待機位置)まで戻す(ステップS19)。
次いで、制御装置80は、布地B、Mがセット位置(待機位置)まで搬送されたか否かを判断する(ステップS20)。ここで、制御装置80が、布地B、Mがセット位置(待機位置)まで搬送されたと判断した場合(ステップS20:YES)、制御装置80は送りモータ99の駆動を停止させるとともに、押さえモータ23を駆動させて押さえを上昇させ(ステップS21)、再度ステップS1の処理に戻る。一方、制御装置80が、布地B、Mがセット位置(待機位置)まで搬送されていないと判断した場合(ステップS20:NO)、制御装置80は布地B、Mがセット位置(待機位置)に搬送されるまで当該判断を繰り返す。
(実施形態の作用効果)
実施形態における玉縁縫いミシン10によれば、下糸ボビン100に下糸を巻きつけるときには、下糸ボビン100をメスモータ57の出力軸57bのボビン保持部57cに軸支させ、メスモータ57を駆動させてボビン保持部57cを下糸ボビン100と同軸回りに回転させる。これにより、下糸ボビン100はメスモータ57の駆動に伴って回転するので、メスモータ57の駆動中に下糸を巻きつけることができる。
よって、メスモータ57はミシン主軸モータ45と別個に設けられているため、作業者は縫い針41や天秤等に通されている糸を除去することなく、下糸ボビン100に下糸を巻きつけることができる。また、メスモータ57はミシン主軸モータ45と別個に設けられているため、縫製中であるか否かにかかわらず、メスモータ57の駆動だけで下糸を巻きつけることができるので、下糸ボビン100の回転及び停止は、メスモータ57に依存することとなり、下糸ボビン100に適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
また、制御装置80は、エアシリンダ65を駆動させてメスモータ57からセンターメス51への駆動の伝達経路を遮断した後にメスモータ57を駆動させる。これにより、メスモータ57を駆動させて下糸ボビン100に下糸を巻きつけるときに、下糸ボビン100の回転とともにセンターメス51が動作することがない。
よって、下糸ボビン100の回転駆動源とセンターメス51の駆動源はともにメスモータ57であるが、下糸を下糸ボビン100に巻きつける作業をセンターメス51の動作と独立して行うことができるので、センターメス51の空動作を防止することができ、固定メスとの摩擦によりセンターメス51が摩耗することを防止できる。
また、制御装置80は、センサ110からの検出信号を受信した場合にメスモータ57を停止させる。これにより、下糸ボビン100への下糸の巻きつけ量が所定量に到達したときは下糸ボビン100の回転が停止して下糸の巻きつけがそれ以上行われなくなる。
よって、下糸ボビン100に下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
また、制御装置80は、表示灯98による作業者への報知中におけるメスモータ57の駆動を阻止する。これにより、下糸ボビン100への下糸の巻きつけ量が所定量に到達したときは、メスモータ57は停止し、表示灯98が点灯することにより下糸ボビン100の交換を促す旨を作業者に報知するが、表示灯98が点灯している間は、メスモータ57を再度駆動させることができなくなる。
よって、作業者は、表示灯98の点灯に気付いて表示灯98を消灯しない限り、メスモータ57は駆動しないので、下糸ボビン100に下糸が過剰に巻きつけられることがなく、適切な量だけ下糸を巻きつけることができる。
なお、上記実施形態では、縫製をしていないときに下糸ボビンに下糸を巻きつけるようにしたが、縫製中にセンターメスを使用しない場合に、縫製とともにメスモータを駆動させて下糸を下糸ボビンに巻きつけるように構成してもよいし、センターメスの使用中の縫製時に下糸を下糸ボビンBに巻きつけるようにしてもよい。また、玉縁縫いミシンを例示したが、本発明のセンターメスの動作制御については、縫製しつつメスを上下動させながら被縫製物の切断を行う他の形式のミシンに適用しても良い。
玉縁縫いミシンの全体の概略構成を示す斜視図である。 センターメスによる直線状の切れ目とコーナーメスによる切れ目と二本針による縫い目の配置の関係を示す説明図である。 針上下動機構の斜視図である。 メス機構及び針上下動機構の切断可能状態の斜視図である。 メス機構及び針上下動機構の切断規制状態の斜視図である。 図4及び図5と異なる方向から見たメス機構の斜視図である。 メスモータに下糸ボビンを取り付けた状態の斜視図である。 下糸ボビンが取り付けられた部分の拡大図である。 ボビン保持部の拡大図である。 玉縁縫いミシンの制御装置を含む制御系を示すブロック図である。 玉縁縫いミシンによる縫製時のフローチャートである。 玉縁縫いミシンによる縫製時のフローチャートである。
符号の説明
10 玉縁縫いミシン
12 ミシンフレーム
13 針板
41 縫い針
45 ミシン主軸モータ(ミシン駆動装置)
50 メス機構
51 センターメス(布切りメス)
57 メスモータ(メス駆動装置)
57c ボビン保持部
65 エアシリンダ(遮断装置)
80 制御装置
81 CPU
98 表示灯(報知装置)
100 下糸ボビン
110 センサ(検出装置)
B 玉縁布(被縫製物)
L リンク機構
M 身頃生地(被縫製物)

Claims (5)

  1. ミシンフレームに設けられ、針板上に載置された被縫製物を縫製する際に縫い針を上下動させるミシン駆動装置と、
    前記縫い針の布送り方向下流側に設けられ、布が送られる際に上下動して前記被縫製物に切れ目を形成する布切りメスと、
    前記ミシンフレームの表面に設けられ、前記布切りメスを上下動させるメス駆動装置と、
    前記メス駆動装置の前記布切りメスへの駆動の伝達を遮断する遮断装置と、
    を備えるミシンにおいて、
    前記メス駆動装置は、下糸が巻きつけられる下糸ボビンを軸支し、駆動により軸支された前記下糸ボビンに下糸を巻きつけるボビン保持部を備えることを特徴とするミシン。
  2. 前記メス駆動装置及び前記遮断装置の駆動を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記遮断装置を駆動させて前記布切りメスへの駆動の伝達を遮断した後に前記メス駆動装置を駆動させることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したことを検出し、その検出信号を前記制御装置に送信する検出装置を備え、
    前記制御装置は、前記検出装置からの検出信号を受信した場合に前記メス駆動装置を停止させることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記制御装置が前記検出装置からの検出信号を受信した場合に、前記下糸ボビンへの下糸の巻きつけ量が所定量に到達したことを作業者に報知する報知装置を備え、
    前記制御装置は、前記報知装置による作業者への報知中における前記メス駆動装置の駆動を阻止することを特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記メス駆動装置は、前記布切りメスを駆動させるメスモータからなり、該メスモータは両端から突出する出力軸を有し、該出力軸の一端部は前記布切りメスに連結されて前記布切りメスを駆動させるとともに、前記出力軸の他端部に前記ボビン保持部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシン。
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