JP2006255277A - 食器洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 洗浄槽2の開口部3を開閉する複数の扉体の連動開閉機構10であって、この連動開閉機構10が、下扉5の開閉動作に連動して開閉する上扉4を洗浄槽2の開口面22に対してほぼ垂直方向に移動させる連動手段として、第1のリンク11および第2のリンク12を有し、第1のリンク11に下扉5の下扉アーム14を連結し、第2のリンク12に上扉4の支持アーム18を連結する。
【選択図】 図5
Description
卓上型の食器洗浄機の場合、一般に複数の扉体で構成されており、扉体を閉めたときには扉体どうしもシールするようになっている。また、複数の扉体を一つの操作(一般には下扉の開閉操作)で連動させて開閉する連動機構がとられている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
また、前記他方の扉体と前記洗浄槽との間に互いに嵌合する凸状部と凹状部とからなるシール部が設けられ、前記連動手段は、前記シール部の凸状部と凹状部とを開離および嵌合する方向に前記他方の扉体を移動させるものである。
図1は本発明の実施の形態1を示す食器洗浄機の扉閉鎖状態の外観斜視図、図2は扉開放状態の外観斜視図、図3は食器洗浄機の右側面図である。
洗浄槽2の開口部3は、複数の扉体、すなわちこの例では上扉4と下扉5によって閉鎖および開放状態にされる。このように扉体を複数個に分割することにより、各扉体の開閉動作の範囲を小さくすることができるので、狭いスペースでも食器洗浄機の設置が可能となる。
下扉5には扉のロックを解除するための扉ロック解除ボタン6が設けられており、下扉5の左右両側には扉ロック解除ボタン6を押すことによってロックを解除する方向に動作するロック爪7が設けられている。このロック爪7は開口部3の前面の両側に設けられたロックガイド8に挿入し、内部の図示しない係合部に係合して扉をロックするようになっている。
図4は食器洗浄機の外カバーを取り外した状態を右側面からみた内部構造図で、(a)は扉閉鎖時、(b)は扉開放時の状態を示している。図5は扉と連動開閉機構のみを取り出して示した動作説明図で、(a)は扉閉鎖時の動作説明図、(b)は上扉および下扉の開放途中状態を示す動作説明図である。図6(a)〜(d)は図4、図5に示される扉の連動開閉機構の動作を模式的にあらわした動作説明図である。
下扉5は、洗浄槽2の下部に回転支点13(図5、図6参照)で回転自在に枢支されており、さらに下扉5と一体に下扉アーム14が形成されている。この下扉アーム14の先端部に上記第1のリンク11の下端部が支点15で回転自在に連結されている。第1のリンク11の上端部には第2のリンク12の先端部が支点16で回転自在に連結され、第2のリンク12の基端部は洗浄槽2の側面(あるいは洗浄槽の側面に取り付けられる取付板)に支点17で回転自在に連結されている。そして、上扉4に一体に設けられた上扉支持アーム18が第2のリンク12に支点19で回転自在に連結されている。なお、第2のリンク12には扉開放時に上扉4が自重によりフリーに下降しないように規制するストッパ20が設けられている。
洗浄工程では、給水手段(図示せず)により水を洗浄槽2内に一定量給水し、さらに食器類の汚れを分解して落とすための洗剤を洗浄槽2内に入れる。洗浄水はシーズヒータ等の発熱体で一定温度に昇温される。この洗浄水を洗浄ポンプ(図示せず)により吸い込んで、洗浄ノズル(図示せず)へ送水し、洗浄ノズルの孔より食器類へめがけて噴射することにより食器類の汚れを洗い落とす。噴射した洗浄水は洗浄槽2の中に落下して戻り、再び洗浄ポンプに吸い込まれて洗浄水を循環しながら噴射を繰り返す。一定時間洗浄ポンプを稼働した後、洗浄槽2の内部の水は、排水口(図示せず)より外部の下水などへ排水される。
この水の給水→一定時間の循環噴射→排水を通常2〜4回程度行うことで食器類の洗浄と、すすぎが行われる。
まず、上扉4、下扉5が図6(a)のように閉じた状態から、図6(b)のように下扉5を開く。下扉5は、扉ロック解除ボタン6を押すことによりロック爪7のロックが解除されるので、下方へ回転して開くことができる。すなわち、下扉5は回転支点13を中心に矢印51の方向に回転し、これに伴い下扉5と一体に形成された下扉アーム14も回転支点13を中心に上方へ回転する。下扉アーム14が上方へ回転すると、下扉アーム14に連結された第1のリンク11が矢印52で示す上方へ押し上げられる。これによって、第1のリンク11に連結された第2のリンク12が支点17を中心に矢印53で示す上方へ回転する。
下扉5を閉じるときは上記と逆の動作となる。
よって、上扉4と洗浄槽2間の水密性、特に開口部3の上辺部における水密性を大幅に向上させることができる。
さらに、上記シール部材を凹状部23の中に装着することにより、シール部25を構成した場合には、更なる水密性の向上が実現できる。
図7は本発明の実施の形態2を示す食器洗浄機の外カバーを取り外した状態を右側面からみた内部構造図で、(a)は扉閉鎖時、(b)は扉開放時の状態を示している。図8(a)〜(c)は図7に示される扉の連動開閉機構の動作を模式的にあらわした動作説明図、図9は扉閉鎖時の力の釣り合い関係を示す説明図である。
下扉5を閉じるときは上記と逆の動作となる。
図9は、扉が閉まった状態を示す。この状態で第2のリンク12の荷重部29は、Pの力で第3のリンク27を下方へ押し下げ、第3のリンク27は支点26を中心に下方へ回転する。このとき、第3のリンク27に連結された引っ張りばね28を引っ張る。同時に、引っ張りばね28は、上扉支持アーム18を引っ張るために支点19を中心に上扉4を上方へ回転させる。このため、引っ張りばね28にはTの張力が作用する。
上扉4が上方へ回転すると、上扉4と洗浄槽天井部21の間に設けられた凸状部24と凹状部23とからなるシール部25が嵌合し接触することになる。したがって、シール部25にはFの接触力が働くことになる。そして、上扉4と洗浄槽天井部21の間に設けられたシール部25が嵌合・接触した状態では、荷重部29の押し下げ力Pと、さらに上扉4の重量荷重(重力)Wは引っ張りばね28に蓄えられ釣り合い状態となる。
したがって、上扉4と洗浄槽天井部21の間に設けられたシール部25に発生するガタを無くすことができる。すなわち、第3のリンク27および引っ張りばね28は、シール部28のガタを吸収する働きをする。
一方、扉開放時の上扉4の開放初期において、シール部25の嵌合が外れたときには、第3のリンク27に対する第2のリンク12の荷重部29の押し付け力が減少しゼロになって、荷重部29が第3のリンク27より開離するので、上扉4の閉鎖方向の付勢力がなくなり、そのため上扉4の開放を実施の形態1と同様に円滑に行わせることができる。
図10(a)は本発明の実施の形態3を示す食器洗浄機の扉の連動開閉機構を右側面からみた模式図で、(b)はシール部の部分詳細図である。
この実施の形態3では、扉の連動開閉機構10Aは実施の形態2と同一であるので、同一符号を付して説明は省略する。
ここでは、上扉4と洗浄槽天井部21の間に設けられるシール部25が、次のように構成されている。すなわち、上扉4の上辺部に第1の扉側凸状部31とその上段位置に第2の扉側凸状部32が設けられる。一方、洗浄槽天井部21の前面上部すなわち開口部3の上辺部には、扉閉鎖時、第1の扉側凸状部31と第2の扉側凸状部32の間に嵌合する洗浄槽側凸状部33が設けられる。さらに、この洗浄槽側凸状部33の上段位置に第2の扉側凸状部32が密着するゴム材料からなるシール部材34が装着される。
また、洗浄槽側凸状部33の下面に、少なくとも1つ、好ましくは複数の水落とし用突起35が設けられている。
さらに、洗浄槽側凸状部33の下面に少なくとも1つ水の流れを止める障壁となる突起35を設けることにより、水しぶきの進入を減らすことができるため、更なる水のシール性の向上が可能となる。
図11は本発明の実施の形態4を示す食器洗浄機の正面図、図12は図11のA−A断面図、図13は図11のB−B断面図、図14および図15はそれぞれ図12のC、D部の拡大断面図、図16は図13のE部の拡大断面図、図17は図12のF部の拡大断面図である。
この実施の形態4では、主に上扉4および下扉5と洗浄槽2の間のシール構造、ならびに上扉4および下扉5間のシール構造を示すものである。なお、扉の連動開閉機構については実施の形態2に示したものを用いている。
上扉4および下扉5と洗浄槽2の間のシール構造は、ゴム材料からなるシール部材34が洗浄槽2の開口部周辺部に張り巡らされている。シール部材34は、図14ないし図16に詳細な断面形状が示されている。
図15は、下扉5と洗浄槽開口部3の下辺部におけるシール構造を示すものであり、この下辺部では、シール部材34は板状に形成されており、洗浄槽2の底板部より前面側に傾斜状に設けられた下扉受け部36と下扉5の下辺部との間に挟み込まれるようにしてシールしている。
図16は、上扉4と洗浄槽開口部3の側辺部におけるシール構造を示すものであり、この側辺部では、シール部材34は断面が横向きの略逆U字状に形成されたシール部を有し、上扉4に縦方向に設けられた段部37に密着してシールしている。また、下扉5については図示していないが、同様のシール構造である。
このように、シール部材34は、シール部の断面形状を連続的に変化させた形態となっている。
Claims (12)
- 洗浄槽の開口部を開閉する複数の扉体の連動開閉機構であって、この連動開閉機構が、一方の扉体の開閉動作に連動して開閉する他方の扉体を前記洗浄槽の開口面に対してほぼ垂直方向に移動させる連動手段を有することを特徴とする食器洗浄機。
- 洗浄槽の開口部を開閉する複数の扉体の連動開閉機構と、一方の扉体の開閉動作に連動して開閉する他方の扉体と前記洗浄槽との間に互いに嵌合する凸状部と凹状部とからなるシール部と備え、前記連動開閉機構が、前記シール部の凸状部と凹状部とを開離および嵌合する方向に前記他方の扉体を移動させる連動手段を有することを特徴とする食器洗浄機。
- 開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の開口部を開閉する複数の扉体と、一方の扉体の開閉動作に連動して他方の扉体を開閉させる連動手段とを備え、この連動手段により連動する前記他方の扉体の開放時の軌道が、前記洗浄槽の開口面に対してほぼ垂直方向に移動する第1の移動成分と、前記開口面にほぼ平行な方向に移動する第2の移動成分とを有することを特徴とする食器洗浄機。
- 開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の開口部を開閉する複数の扉体と、一方の扉体の開閉動作に連動して他方の扉体を開閉させる連動手段と、前記他方の扉体と前記洗浄槽との間に互いに嵌合する凸状部と凹状部とからなるシール部とを備え、前記連動手段により連動する前記他方の扉体の開放時の軌道が、前記シール部の凸状部と凹状部とを開離する方向に移動する第1の移動成分と、前記洗浄槽の開口面にほぼ平行な方向に移動する第2の移動成分とを有することを特徴とする食器洗浄機。
- 前記連動手段は、前記一方の扉体に回転自在に連結された第1のリンクと、この第1のリンクおよび前記洗浄槽に回転自在に連結された第2のリンクとを備え、この第2のリンクに前記他方の扉体の支持アームを回転自在に連結するとともに、前記支持アームと第2のリンクとのなす角度が、扉体閉鎖時よりも扉体開放時の方が大きくなるように連結してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の食器洗浄機。
- 前記連動手段は、前記一方の扉体に回転自在に連結された第1のリンクと、この第1のリンクおよび前記洗浄槽に回転自在に連結された第2のリンクと、前記他方の扉体を閉鎖方向に付勢する付勢手段とを備え、前記第2のリンクに前記他方の扉体の支持アームを回転自在に連結するとともに、前記支持アームと第2のリンクとのなす角度が、扉体閉鎖時よりも扉体開放時の方が大きくなるように連結してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の食器洗浄機。
- 前記連動手段は、前記一方の扉体に回転自在に連結された第1のリンクと、この第1のリンク及び前記洗浄槽に回転自在に連結された第2のリンクと、前記他方の扉体を閉鎖方向に付勢する付勢手段と、前記洗浄槽に回転自在に枢着され、前記他方の扉体の支持アームに前記付勢手段を介して連結された第3のリンクと、前記第2のリンクに設けられ、前記第3のリンクに当接する荷重部とを備え、前記第2のリンクに前記他方の扉体の支持アームを回転自在に連結するとともに、前記支持アームと第2のリンクとのなす角度が、扉体閉鎖時よりも扉体開放時の方が大きくなるように連結してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の食器洗浄機。
- 前記凸状部と凹状部とからなるシール部は、前記他方の扉体および前記洗浄槽の上辺部に設けられていることを特徴とする請求項2または4記載の食器洗浄機。
- 前記凸状部と凹状部とからなるシール部は、扉体閉鎖時、前記凸状部が密着するシール部材が前記凹状部の中に装着された構成となっていることを特徴とする請求項8記載の食器洗浄機。
- 開口部を有する洗浄槽と、この洗浄槽の開口部を開閉する複数の扉体と、一方の扉体の開閉動作に連動して他方の扉体を開閉させる連動手段と、前記他方の扉体に設けられた複数段の第1および第2の扉側凸状部と、前記第1の扉側凸状部と第2の扉側凸状部との間に嵌合する前記洗浄槽に設けられた洗浄槽側凸状部と、この洗浄槽側凸状部の上段位置に装着され前記第2の扉側凸状部が密着するシール部材とを備えたことを特徴とする食器洗浄機。
- 請求項10記載の食器洗浄機において、請求項5乃至7のいずれかに記載の連動手段を有することを特徴とする食器洗浄機。
- 前記第1および第2の扉側凸状部と前記洗浄槽側凸状部は、それぞれ前記他方の扉体および前記洗浄槽の上辺部に設けられていることを特徴とする請求項10記載の食器洗浄機。
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