JP2006254612A - 電池制御回路、該電池制御回路を備えた電子機器、充電制御プログラム、充電制御方法 - Google Patents
電池制御回路、該電池制御回路を備えた電子機器、充電制御プログラム、充電制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 充電回路21の起動直後に、充電回路21を停止させ(ステップS11)、10秒間待機(ステップS12)した時点で電池パック20の出力電圧を初期電圧V1として記憶し(ステップS13)、充電回路21を再起動する(図3のステップS14)。電池パック20への充電再開から10秒間経過した時点で(図3のステップS15)、電池パック20の出力電圧を出力電圧V2として検出する(図3のステップS16)。出力電圧V2と初期電圧V1との差が既定電圧αより大きいか否かを判定し(図3のステップS17)、既定電圧α以下の場合には(図3のステップS17でNo)、電池パック20が劣化していると判定し、充電回路21を停止させる(図3のステップS21)。
【選択図】図3
Description
また、特許文献2に開示されている従来技術においては、充電開始から所定時間経過した時点で比較対象となる所定電圧は、充電による電池電圧の上昇が略横ばいになる満充電時の90%前後の充電がなされたときの電圧に相当する電圧である。すなわち、満充電時の90%前後の充電がなされるまでの長時間、電池の劣化を検出することができず、劣化した電池への充電を長時間継続することで、前述したように過充電となって電池が破裂する虞がある。
また、過充電による電池の破裂等の虞を高い確率で未然に防止することができるので、電池の充電制御において、劣化した電池への過充電による電池の破裂等の虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第6の態様に記載の充電制御プログラムによれば、この充電制御プログラムを実行可能な任意の電池制御回路に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第7の態様に記載の充電制御方法によれば、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
図1は、本発明に係る「電池制御回路」を備えた電子機器の電源系統を示した回路図である。
電源ラインVccは、外付けのACアダプタ10及び着脱可能に内蔵されるリチウムイオン電池パック20(以下、電池パック20という。)から電力供給される。ACアダプタ10は、交流電力(AC100V等)を直流電力(DC20V)にAC−DC変換する。ACアダプタ10が出力する直流電力は、ダイオードD1を介して電源ラインVccへ供給される。電池パック20は、「セル(単電池)」としての複数のリチウムイオン電池(図示せず、以下「セル」という。)を内蔵しており、フル充電された状態で約16.8Vの直流電力を出力する。電池パック20が出力する直流電力は、ダイオードD2を介して電源ラインVccへ供給される。
A/D変換回路22は、電池パック20の出力電圧を所定の分圧比で分圧した後、デジタル信号の電圧値に変換して制御回路100へ出力する。当該実施例においては、A/D変換回路22は、0〜17Vの電圧差を3.3Vに分圧した後、10bitの分解能でデジタル信号に変換する。したがって、約16.618mV単位で電池パック20の出力電圧を検出することができる。
まず、ACアダプタ10から電力が供給されている状態で、かつ装着されている電池パック20の出力電圧が一定の電圧以下に低下した時点で、充電回路21を起動する(ステップS1)。つづいて、ACアダプタ10からの電力供給が継続されているか否かを電源検出回路23が出力する電源検出信号に基づいて判定する(ステップS2)。ACアダプタ10からの電力供給がない場合には(ステップS2でNo)、電池パック20への充電を継続することができないので、その時点で、充電回路21を停止させて(ステップS5)当該手順を終了する。
図4は、充電開始直後からの電池パック20の出力電圧の変化を模式的に示したタイミングチャートである。
まず、充電回路21が起動された直後に、いったん充電回路21を停止させて電池パック20への充電を停止し(図3のステップS11、図4のタイミングT1)、充電を停止したまま10秒間待機する(図3のステップS12)。この10秒間という時間は、充電停止後に電池パック20の出力電圧が略安定するのに充分な時間である。つづいて、この時点での電池パック20の出力電圧を初期電圧V1として記憶(図3のステップS13、図4のタイミングT2)してから充電回路21を再起動して電池パック20への充電を再開する(図3のステップS14)。
「第2充電時間」(2分間)は、充電開始から「第2充電時間」が経過した時点で電池パック20の出力電圧が、電池パック20が正常である場合には既定電圧β(13.5V)を超える電圧(図4の電圧V3n)となり、電池パック20に劣化等がある場合には既定電圧β以下の電圧(図4の電圧V3f)となる充電時間に設定される。この「第2充電時間」及び既定電圧βは、電池パック20の種類や充放電特性等の仕様によって異なる時間である。
また、電池パック20への充電再開後から第1充電時間(10秒間)が経過した時点では、電池パック20の劣化は生じていなかったが、その後の充電過程において電池パック20の劣化が発生したような場合には、充電開始から第2充電時間(2分間)が経過した時点で、電池パック20の劣化を検出することができる。したがって、より高い精度で電池パック20の劣化を検出することができるので、劣化した電池パック20への過充電による電池パック20の破裂等の虞をさらに低減させることができる。
Claims (7)
- 外部から供給される電力を電池に充電する充電回路と、前記電池の出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、該出力電圧検出回路が出力する前記電池の出力電圧信号に基づいて前記充電回路の起動及び停止制御を実行する充電制御回路とを備えた電池制御回路であって、
前記充電制御回路は、前記充電回路による充電開始直後にいったん充電を停止し、
充電停止後に前記電池の出力電圧が略安定した時点で、前記電池の出力電圧を初期電圧として記憶してから前記充電回路による充電を再開し、
充電再開後から第1充電時間が経過した時点の前記電池の出力電圧と前記初期電圧との差が既定電圧αを超えているか否かを判定し、既定電圧α以下である場合には、前記電池が劣化していると判定する、ことを特徴とした電池制御回路。 - 請求項1において、前記電池は、複数のセルが直列に接続された構成を有し、前記充電制御回路は、充電再開後から前記第1充電時間が経過した時点の前記電池の出力電圧と前記初期電圧との差が既定電圧α以下である場合には、前記電池が劣化していると判定するとともに、当該電圧差から前記電池の劣化しているセル数を特定する、ことを特徴とした電池制御回路。
- 請求項1又は2において、前記充電制御回路は、充電再開後から前記第1充電時間が経過した時点の前記電池の出力電圧と前記初期電圧との差が既定電圧αを超えている場合には、そのまま充電を継続し、
前記充電回路による充電開始から第2充電時間が経過した時点で、前記電池の出力電圧が既定電圧βを超えているか否かを判定し、既定電圧β以下である場合には、前記電池が劣化していると判定する、ことを特徴とした電池制御回路。 - 請求項3において、前記電池は、複数のセルが直列に接続された構成を有し、前記充電制御回路は、前記充電回路による充電開始から第2充電時間が経過した時点で、前記電池の出力電圧が既定電圧β以下である場合には、前記電池が劣化していると判定するとともに、当該電圧から前記電池の劣化しているセル数を特定する、ことを特徴とした電池制御回路。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池制御回路を備えた電子機器。
- 外部から供給される電力を電池に充電する充電回路と、前記電池の出力電圧を検出する出力電圧検出回路とを備えた電池制御回路の前記出力電圧検出回路が出力する前記電池の出力電圧信号に基づく前記充電回路の起動及び停止制御をコンピュータに実行させるための充電制御プログラムであって、
前記充電回路による充電開始直後にいったん充電を停止する手順と、
充電停止後に前記電池の出力電圧が略安定した時点で、前記電池の出力電圧を初期電圧として記憶してから前記充電回路による充電を再開する手順と、
充電再開後から第1充電時間が経過した時点の前記電池の出力電圧と前記初期電圧との差が既定電圧αを超えているか否かを判定する手順と、
既定電圧α以下である場合には、前記電池が劣化していると判定する手順とを有する、ことを特徴とした充電制御プログラム。 - 電池の充電制御方法であって、
充電開始直後にいったん充電を停止する工程と、
充電停止後に前記電池の出力電圧が略安定した時点で、前記電池の出力電圧を初期電圧として記憶してから充電を再開する工程と、
充電再開後から第1充電時間が経過した時点の前記電池の出力電圧と前記初期電圧との差が既定電圧αを超えているか否かを判定する工程と、
既定電圧α以下である場合には、前記電池が劣化していると判定する工程とを有する、ことを特徴とした充電制御方法。
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