JP2006254203A - 通信装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のデータブロックに分割されて送信されてくるデジタルデータに応じた音声や映像を再生させる際に、その再生遅延を小さくしつつ、その音声や映像が途切れることを回避することを可能にする。
【解決手段】 音声信号にデジタル変換を施して得られるオーディオデータが分割して書き込まれたパケットを受信し、そのオーディオデータに応じた音声信号を出力する通信装置に、各パケットに書き込まれているデータに所定の処理を施してそのデータに対応する音声信号を出力するとともに、その所要時間が互いに異なっている複数の変換手段を設け、パケットの受信時刻とそのパケットに含まれているデータに対応する音声の再生予定時刻との時間差が前記所要時間に収まる変換手段のうちで最も長い前記所要時間を要する変換手段へそのパケットに含まれているデータを供給させるようにする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、音声信号または映像信号にデジタル変換を施して得られるデジタルデータを通信網を介して受信しそのデジタルデータに応じた音声信号または映像信号を再生する通信装置に関する。
近年、インターネットなどの通信網を介したデータ通信が一般に普及している。この種のデータ通信の一例としては、IP(Internet Protocol)にしたがって行われるパケット通信が挙げられる。パケット通信においては、以下のようにしてデータの送受信が行われる。すなわち、データの送り手側の通信装置(以下、送信装置)は、送信対象データを所定のデータサイズを有する複数の分割データに分割し、それら各分割データに所定のヘッダを付与して生成されるパケットを送信することで、上記送信対象データを送信する。上記ヘッダには、パケットの送信元および送信先を表す通信アドレス(以下、前者を「送信元アドレス」と呼び、後者を「送信先アドレス」と呼ぶ)や、そのパケットに含まれている分割データを一意に示すシーケンス番号(例えば、上記送信対象データにおけるその分割データの先頭ビットの位置を表すデータ)などの識別子が書き込まれている。一方、上記送信先アドレスで特定される通信装置(すなわち、上記パケットの受け手側の通信装置:以下、「受信装置」)は、受信した各パケットに含まれている分割データを上記識別子にしたがって連結することによって、上記送信対象データを復元する。
ところで、上記パケット通信には、送信装置から送信された各パケットが受信装置へ到達するタイミングを制御することができないといった問題点がある。何故ならば、各パケットが受信装置へ到達するタイミングは、パケット通信を仲介する通信網にかかっている負荷の度合いに大きく依存してしまうからである。例えば、上記通信網にかかっている負荷が極めて小さい場合には、送信装置から送信された全てのパケットがほぼ同時に受信装置へ到達してしまい、逆に、上記通信網にかかっている負荷が極めて大きい場合には、上記送信装置からパケットが送信された時点から所定の時間が経過した時点でも、それらのパケットが1つも受信装置へ到達していないといったことが起こり得る。また、上記通信網内で各パケットが辿るルーティング経路は必ずしも同一ではないため、送信装置から順次送信されたパケットがその送信順に受信装置へ到達するとは限らない。
このような問題点を解消するための技術の一例としては、非特許文献1に開示された技術が挙げられる。非特許文献1には、通信網を介して受信したパケットを蓄積するためのバッファを受信装置に設け、複数のパケットがほぼ同時に到達した場合やパケットの到達順に入れ替わりが発生した場合であっても上記バッファからのパケットの読出し順を適宜制御することによって、送信対象データを復元するタイミングを適宜調整することが開示されている。
"マスタリングTCP/IP、RIP編"、 ISBN−274−06561−8、140ページ
"マスタリングTCP/IP、RIP編"、 ISBN−274−06561−8、140ページ
近年、通信網の高速化に伴い、音声信号にデジタル変換を施して得られるオーディオデータや映像信号にデジタル変換を施して得られるビデオデータなどのデジタルデータをパケット通信で送受信することが一般に行われており、その一例としてはパケット通信で音声通話を実現するIP電話が挙げられる。一般に、音声通話においては、会話が不自然にならないようにするため、相手装置から送信されたオーディオデータに応じた音声を再生するまでの時間(以下、遅延時間)を短くする必要があるが、上記非特許文献1に記載された技術のように、相手装置から送信されたパケットを一旦バッファへ蓄積するようにしてしまうと、上記遅延時間を十分に短くすることができなくなってしまう。このため、上記の如き音声通話サービスを提供するための通信装置には、上記バッファを設けることは好ましくない。
しかしながら、受信装置に上記バッファを設けないようにしてしまうと、パケット通信を仲介する通信網にかかっている負荷の度合いに応じたパケットの到達タイミングのばらつきによる影響が顕著に表れてしまうといった問題点がある。具体的には、送信装置から送信された各パケットが、そのパケットに含まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻よりも所定の時間(例えば、その分割データにアナログ変換を施して音声信号を生成する際に要する時間)だけ前の時刻に受信装置へ到達していないと、その分割データに応じた音声の再生が間に合わず、その部分の音声が途切れてしまうが、パケット通信においてこのようなことを保証することができないことは前述した通りである。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、例えばパケットなどの複数のデータブロックに分割されて送信されてくるデジタルデータに応じた音声や映像を再生させる際に、その再生遅延を小さくすることを可能にするとともに、その音声や映像が途切れてしまうことを回避することを可能にする技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、音声信号または映像信号にデジタル変換を施して得られるデジタルデータを所定のデータサイズ分ずつ分割して得られる分割データとその分割データを一意に識別する識別子とが書き込まれたデータブロックを順次受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたデータブロックに書き込まれている分割データに所定の処理を施してその分割データに対応する音声信号または映像信号を出力するとともに、前記所定の処理の実行に要する所要時間が異なっている複数の変換手段と、前記受信手段によりデータブロックが受信される度にその受信時刻を取得する受信時刻取得手段と、前記受信手段によるデータブロックの受信間隔に応じて、各データブロックに書き込まれている分割データに対応する音声または映像の再生予定時刻を決定する決定手段と、前記受信手段により受信されたデータブロックに含まれている分割データを前記複数の変換手段の何れかへ供給してその分割データに応じた音声信号または映像信号の出力制御を行う出力制御手段であって、そのデータブロックについて前記受信時刻取得手段により取得された受信時刻と前記決定手段により決定された再生予定時刻との時間差が前記所要時間に収まる変換手段のうちで最も長い前記所要時間を要する変換手段へその分割データを供給する出力制御手段とを有する通信装置を提供する。このような通信装置によれば、各パケットの受信間隔に応じてそのパケットに含まれている分割データに対応する音声または映像の再生予定時刻が決定され、その再生予定時刻までに上記所定の処理の実行を完了することが可能な変換手段のうちでその所要時間が最も長い変換手段によって音声信号または映像信号の生成が行われる。
より好ましい態様においては、前記決定手段は、前記受信手段により受信されるデータブロックには、そのデータブロックに含まれている分割データに応じた音声または映像の再生予定時刻を表す時刻データが含まれている場合には、前記受信手段による前記データブロックの受信間隔に替えて、その時刻データに基づいて再生予定時刻を決定することを特徴としている。
また、本発明の別の態様においては、コンピュータ装置を、音声信号または映像信号にデジタル変換を施して得られるデジタルデータを所定のデータサイズ分ずつ分割して得られる分割データとその分割データを一意に識別する識別子とが書き込まれたデータブロックを順次受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたデータブロックに書き込まれている分割データに所定の処理を施してその分割データに対応する音声信号または映像信号を出力するとともに、前記所定の処理の実行に要する所要時間が異なっている複数の変換手段と、前記受信手段によりデータブロックが受信される度にその受信時刻を取得する受信時刻取得手段と、前記受信手段によるデータブロックの受信間隔に応じて、各データブロックに書き込まれている分割データに対応する音声または映像の再生予定時刻を決定する決定手段と、前記受信手段により受信されたデータブロックに含まれている分割データを前記複数の変換手段の何れかへ供給してその分割データに応じた音声信号または映像信号の出力制御を行う出力制御手段であって、そのデータブロックについて前記受信時刻取得手段により取得された受信時刻と前記決定手段により決定された再生予定時刻との時間差が前記所要時間に収まる変換手段のうちで最も長い前記所要時間を要する変換手段へその分割データを供給する出力制御手段として機能させるプログラム、および、コンピュータ装置読み取り可能な記録媒体であって、該プログラムが書き込まれた記録媒体を提供する。このようなプログラムおよび記録媒体によれば、一般的なコンピュータ装置に本発明に係る通信装置と同一の機能を付与することが可能になる。
本発明によれば、複数のデータブロックに分割されて送信されてくるデジタルデータに応じた音声や映像を再生させる際に、その再生遅延を小さくすることが可能になるとともに、その音声や映像が途切れることを回避することが可能になる、といった効果を奏する。
以下、本発明を実施する際の最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
(A:構成)
図1は、本発明に係る通信装置を含む通信システム10の全体構成の一例を示すブロック図である。この通信システム10は、図1に示すように、通信網100と、この通信網100に接続されている通信装置200Aおよび200Bと、を含んでいる。
(A:構成)
図1は、本発明に係る通信装置を含む通信システム10の全体構成の一例を示すブロック図である。この通信システム10は、図1に示すように、通信網100と、この通信網100に接続されている通信装置200Aおよび200Bと、を含んでいる。
通信網100は、例えばインターネットであり、ルータなどの中継装置(図示省略)を含んでいる。この通信網100は、自網に接続されている通信装置からIPにしたがって送出されたパケットを上記中継装置によって適宜ルーティングし、そのパケットのヘッダに書き込まれている送信先アドレスで特定される通信装置へ送り届ける機能を備えている。なお、本実施形態では、通信網100がインターネットである場合について説明するが、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)であっても良いことは勿論である。要は、自網に接続されている通信装置からIPにしたがって送出されたパケットをその宛先へ送り届ける機能を備えた通信網であれば、どのような通信網であっても良い。
図1の通信装置200Aと200Bは、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」)であり、IPにしたがったパケット通信を行う機能を備えている。図1においては詳細な図示は省略したが、通信装置200Aと200Bとには、それぞれ、電話機が接続されており、その電話機から引渡された音声信号にデジタル変換を施してオーディオデータを生成し、そのオーディオデータをIPにしたがって通信網100へ送出するとともに、IPにしがたって通信網100から送信されてくるオーディオデータを受信し、そのオーディオデータにアナログ変換を施して得られる音声信号を上記電話機へ供給する機能を備えている。つまり、通信装置200Aと200Bとは、通信網100を介したIP電話サービスを提供するためのものである。なお、以下では、通信装置200Aと200Bとを区別する必要がない場合には、「通信装置200」と表記する。
図2は、通信装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、通信装置200は、制御部110と、通信インターフェイス部(以下、「通信IF部」)120と、信号処理部130と、記憶部140と、これら構成要素間のデータ授受を仲介するバス150と、を有している。
図2に示すように、通信装置200は、制御部110と、通信インターフェイス部(以下、「通信IF部」)120と、信号処理部130と、記憶部140と、これら構成要素間のデータ授受を仲介するバス150と、を有している。
制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部140に格納されているソフトウェアにしたがって通信装置200の各部を中枢的に制御するものである。通信IF部120は、通信網100に接続されており、通信網100を介して送信されてくるパケットを受信し制御部110へ引渡す一方、制御部110から引渡されたパケットを通信網100へ送出する。
信号処理部130は、図2に示すように、AD変換器130a、第1DA変換器130b、第2DA変換器130cを含んでおり、図示せぬ電話機に接続されている。AD変換器130aは、上記電話機から供給された音声信号にデジタル変換を施してオーディオデータを生成するものである。より詳細に説明すると、AD変換器130aは、供給された音声信号を所定のサンプリング間隔でサンプリングしその音声信号の信号波形を表すオーディオデータ(図3(a)において“●”で示される各サンプルを表すデータ)を生成して制御部110へ引渡す。
一方、第1DA変換器130bと第2DA変換器130cは、共に、制御部110から引渡されたオーディオデータにアナログ変換を施して音声信号を生成し、その音声信号を上記電話機へ供給するものである。より詳細に説明すると、第1DA変換器130bは、供給されたオーディオデータに応じた音声信号を生成する際に、適宜補間を施して音声信号を生成する。具体的には、第1DA変換器130bは、図3(b)にて“○”で示されるサンプルを補間して音声信号を再生する。これに対して、第2DA変換器130cは、図3(c)に示すように、上記補間を行うことなく音声信号を生成する。
つまり、本実施形態では、第1DA変換器130bは、上記補間を行うことによって、第2DA変換器130cよりも良好な再生品質で音声信号を生成することが可能であるが、その一方で、アナログ変換に要する所要時間が第2DA変換器130cに比較して長くなっている。詳細については後述するが、本実施形態に係る通信装置200においては、上記第1DA変換器130bと第2DA変換器130cとを、各パケットの受信時刻とそのパケットに含まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻との時間差に応じて使い分けることによって、音声の再生が途切れてしまうことを回避することができるようになっている。
記憶部140は、図2に示すように、揮発性記憶部140aと不揮発性記憶部140bとを含んでいる。揮発性記憶部140aは、例えばRAM(Random Access Memory)であり、各種ソフトウェアにしたがって作動している制御部110によってワークエリアとして利用される。一方、不揮発性記憶部140bは、例えばROM(Read Only Memory)やハードディスクであり、本発明に係る通信装置に特有な機能を制御部110に実現させるためのデータやソフトウェアを格納しておくためのものである。
不揮発性記憶部140bに格納されているデータの一例としては、第1DA変換器130bでアナログ変換を実行する際に要する所要時間を表す所要時間データが挙げられる。この所要時間データは、上記第1DA変換器130bと第2DA変換器130cとの何れを用いてアナログ変換を行うのかを制御部110に決定させる際に利用される。
一方、不揮発性記憶部140bに格納されているソフトウェアの一例としては、OS(Operating System)を制御部110に実現させるためのOSソフトウェアや、パケット通信ソフトウェアが挙げられる。以下、これらソフトウェアを実行することによって制御部110に付与される機能について説明する。
通信装置200の電源(図示省略)が投入されると、制御部110は、まず、OSソフトウェアを不揮発性記憶部140bから読み出し、これを実行する。OSソフトウェアにしたがって作動している制御部110には、通信装置200の各部を制御する機能、図示せぬクロックジェネレータから供給されるクロックに同期して計時を行うタイマ機能、他のソフトウェアを不揮発性記憶部140bから読み出し実行する機能などが付与される。そして、制御部110は、OSソフトウェアの実行を完了しOSを実現している状態になると即座に、上記パケット通信ソフトウェアを不揮発性記憶部140bから読出し、これを実行する。このパケット通信ソフトウェアにしたがって作動している制御部110には、以下に述べる5つの機能が付与される。
第1に、AD変換器130aから引渡されたオーディオデータをIPにしたがって送信する送信機能である。より詳細に説明すると、制御部110は、上記オーディオデータを所定のデータサイズ(例えば、1ミリ秒分の音声に対応するデータサイズ)を有する分割データに分割し、それら分割データの各々に各分割データを一意に示す識別子であるシーケンス番号を書き込んだヘッダを付加してパケットを生成し、それらのパケットを通信IF部120を介してそのシーケンス番号の順に通信網100へ送出する。
第2に、通信網100を介して相手装置から送信されてくるパケットを通信IF部120により順次受信する受信機能である。第3に、上記受信機能によりパケットを受信する度にその受信時刻を上記タイマ機能により取得する受信時刻取得機能である。第4に、上記受信機能によるパケットの受信間隔に応じて、各パケットに書き込まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻を決定する決定機能である。そして、第5に、上記受信時刻取得機能により取得された受信時刻と上記決定機能により決定された再生予定時刻との時間差が、上記所定時間データの表す時間間隔以上である場合には、第1DA変換器130bへ分割データを供給してその分割データに対応する音声信号を生成させる一方、その時間差が、上記時間間隔よりも短い場合には、第2DA変換器130cへ分割データを供給して音声信号を生成させる出力制御機能である。
以上に説明したように、本実施形態に係る通信装置200のハードウェア構成は、信号処理部130を備えている他は、一般的なコンピュータ装置のハードウェア構成と同一であり、本発明に係る通信装置に特徴的な機能はソフトウェアモジュールで実現されている。なお、本実施形態では、本発明に係る通信装置に特有な機能を制御部110に付与するためのパケット通信ソフトウェアやOSソフトウェアを夫々個別に不揮発性記憶部140bへ書き込んでおく場合について説明した。しかしながら、上記パケット通信ソフトウェアの役割とOSソフトウェアの役割との両者を兼ね備えたファームウェアを不揮発性記憶部140bへ書き込んでおくとしても勿論良い。また、本実施形態では、本発明に係る通信装置に特徴的な機能をソフトウェアモジュールで実現する場合について説明したが、これら各機能をハードウェアモジュールで実現するとしても良いことは勿論である。具体的には、上記AD変換器や複数のDA変換器の他に、上記送信機能を担っている送信手段と、上記受信機能を担っている受信手段と、上記受信時刻取得機能を担っている受信時刻取得手段と、上記出力制御機能を担っている出力制御手段と、を組み合わせて通信装置200を構成するとしても勿論良い。また、上記AD変換器130aや第1DA変換器130b、第2DA変換器130cの機能をソフトウェアモジュールで実現しても良いことは勿論である。
(B:動作)
次いで、通信装置200が行う動作のうち、その特徴を顕著に示す動作について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作例では、通信装置200Aから通信装置200Bへ宛ててオーディオデータの送信が行われた場合について説明する。
次いで、通信装置200が行う動作のうち、その特徴を顕著に示す動作について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作例では、通信装置200Aから通信装置200Bへ宛ててオーディオデータの送信が行われた場合について説明する。
図4は、通信IF部120を介して上記オーディオデータに対応するパケットを受信した場合に、通信装置200Bの制御部110が行う音声信号出力処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、制御部110は、通信IF部120を介して上記パケットを受信すると(ステップSA1)、各パケットの受信時刻を上記受信時刻取得機能により取得する(ステップSA2)一方、その受信間隔に統計解析を施して各パケットに含まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻を決定する(ステップSA3)。
次いで、制御部110は、ステップSA1にて受信した各パケットについて上記ステップSA2にて取得した受信時刻と上記ステップSA3にて決定した再生予定時刻との時間差を算出し(ステップSA4)、その時間差が上記所要時間データの表す時間間隔以上であるか否かを判定する(ステップSA5)。
そして、制御部110は、上記ステップSA5の判定結果が“Yes”であるパケットについては、そのパケットに含まれている分割データを第1DA変換部130bへ引渡し(ステップSA6)、逆に、ステップSA5の判定結果が“No”であるパケットについては、そのパケットに含まれている分割データを第2DA変換部130cへ引渡す(ステップSA7)。前述しように、上記所要時間データの表す時間間隔は、第1DA変換器130bによりアナログ変換を実行する際に要する所要時間を表しているのであるから、上記ステップSA5の判定結果が“No”であるパケットは、その再生予定時刻とその受信時刻との時間差が上記所要時間よりも短く、第1DA変換器130bを用いてアナログ変換を行ったのでは、その再生予定時刻までに対応する音声信号を出力することが間に合わないパケットである。
このように、本実施形態に係る通信装置200によれば、従来は音声の再生を間に合わせることができなかったパケットについても、若干再生品質を落としてアナログ変換を施して音声信号を再生することが可能になり、音声が途切れてしまうことが回避されるといった効果を奏する。また、本実施形態に係る通信装置200では、通信網100を介して受信したパケットを一旦バッファへ蓄積するなどの処理を行っていないため、再生遅延を充分に小さくしリアルタイム性を向上させることが可能になるといった効果も奏する。
(C:変形)
以上、本発明の1実施形態について説明したが、上記実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(C−1:変形例1)
上述した実施形態では、IP電話による音声通話サービスを提供するための通信装置に本発明を適用する場合について説明したが、いわゆるストリーミング配信によって送信されてくるオーディオデータを受信しそのオーディオデータに応じた音声を再生する通信装置に本発明を適用するとしても良いことは勿論である。
以上、本発明の1実施形態について説明したが、上記実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(C−1:変形例1)
上述した実施形態では、IP電話による音声通話サービスを提供するための通信装置に本発明を適用する場合について説明したが、いわゆるストリーミング配信によって送信されてくるオーディオデータを受信しそのオーディオデータに応じた音声を再生する通信装置に本発明を適用するとしても良いことは勿論である。
(C−2:変形例2)
上述した実施形態では、通信網100を介して送信されてくるパケットに、音声信号にデジタル変換を施して得られるオーディオデータを所定のデータサイズに分割してなる分割データが書き込まれている場合について説明した。しかしながら、上記パケットに分割されて書き込まれているデジタルデータは、音声信号にデジタル変換を施して得られるものに限定されるものではなく、映像信号にデジタル変換を施して得られるビデオデータであっても良いことは勿論である。
上述した実施形態では、通信網100を介して送信されてくるパケットに、音声信号にデジタル変換を施して得られるオーディオデータを所定のデータサイズに分割してなる分割データが書き込まれている場合について説明した。しかしながら、上記パケットに分割されて書き込まれているデジタルデータは、音声信号にデジタル変換を施して得られるものに限定されるものではなく、映像信号にデジタル変換を施して得られるビデオデータであっても良いことは勿論である。
(C−3:変形例3)
上述した実施形態では、夫々再生品質が異なり、その再生品質に応じた所要時間を要する2種類のDA変換器(すなわち、第1DA変換器130bと第2DA変換器130c)を通信装置200に設けておく場合について説明した。しかしながら、3種類以上のDA変換器を通信装置200に設けておくとしても良いことは勿論である。要は、夫々再生品質が異なり、その再生品質に応じた所要時間を要する複数のDA変換器を設けておき、その所要時間がパケットの受信時刻とそのパケットに含まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻との時間差よりも短いDA変換器のうちで、最も長い所要時間を要するDA変換器を用いてアナログ変換を行う態様であれば、DA変換器の数は幾つであっても良い。アナログ変換に要する所要時間は、その再生品質が良好であるほど長くなることが一般的であるから、上記のようにしてDA変換器を選択することによって、音声の再生が途切れてしまうことを回避しつつ、極力良好な再生品質で音声を再生することが可能になる。
上述した実施形態では、夫々再生品質が異なり、その再生品質に応じた所要時間を要する2種類のDA変換器(すなわち、第1DA変換器130bと第2DA変換器130c)を通信装置200に設けておく場合について説明した。しかしながら、3種類以上のDA変換器を通信装置200に設けておくとしても良いことは勿論である。要は、夫々再生品質が異なり、その再生品質に応じた所要時間を要する複数のDA変換器を設けておき、その所要時間がパケットの受信時刻とそのパケットに含まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻との時間差よりも短いDA変換器のうちで、最も長い所要時間を要するDA変換器を用いてアナログ変換を行う態様であれば、DA変換器の数は幾つであっても良い。アナログ変換に要する所要時間は、その再生品質が良好であるほど長くなることが一般的であるから、上記のようにしてDA変換器を選択することによって、音声の再生が途切れてしまうことを回避しつつ、極力良好な再生品質で音声を再生することが可能になる。
(C−4:変形例4)
上述した実施形態では、通信装置200Aと200BとがIPにしたがってデータ通信を行う場合について説明したが、UDP(User Datagram Protocol)やTCP(Transmission Control Protocol)などIPよりも上位層の通信プロトコルを用いて上記データ通信をよりきめ細かく制御するようにしても良く、逆に、IPよりも下位の通信プロトコル(例えば、データリンク層の通信プロトコル)にしたがって上記制御を行うとしても勿論良い。要は、デジタルデータを所定のデータサイズを有する分割データに分割し、その各々に各分割データを一意に表す識別子を書き込んだヘッダを付加したデータブロックとして送出する通信プロトコルであれば何れであっても良く、イーサネット(登録商標)以外でもUSB(Universal Serial Bus)やIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394といったネットワークでも適用できる。なお、TCPにしたがって上記データ通信を行う場合には、上記データブロックはセグメントと呼ばれ、データリンク層の通信プロトコルにしたがって上記データ通信を行う場合には、上記データブロックはフレームと呼ばれる。
上述した実施形態では、通信装置200Aと200BとがIPにしたがってデータ通信を行う場合について説明したが、UDP(User Datagram Protocol)やTCP(Transmission Control Protocol)などIPよりも上位層の通信プロトコルを用いて上記データ通信をよりきめ細かく制御するようにしても良く、逆に、IPよりも下位の通信プロトコル(例えば、データリンク層の通信プロトコル)にしたがって上記制御を行うとしても勿論良い。要は、デジタルデータを所定のデータサイズを有する分割データに分割し、その各々に各分割データを一意に表す識別子を書き込んだヘッダを付加したデータブロックとして送出する通信プロトコルであれば何れであっても良く、イーサネット(登録商標)以外でもUSB(Universal Serial Bus)やIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394といったネットワークでも適用できる。なお、TCPにしたがって上記データ通信を行う場合には、上記データブロックはセグメントと呼ばれ、データリンク層の通信プロトコルにしたがって上記データ通信を行う場合には、上記データブロックはフレームと呼ばれる。
(C−5:変形例5)
上述した実施形態では、各パケットに書き込まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻を各パケットの受信間隔に基づいて決定する場合について説明した。しかしながら、上記各パケットにその再生予定時刻を表すタイムスタンプなどの時刻データが付加されている場合には、その時刻データにしたがって再生予定時刻を決定するようにしても勿論良い。なお、このような態様にあっては、パケットの送受信を開始することに先立って自装置の内部時計を相手装置と同期させておく時刻同期手段を通信装置200に設けておくことが望ましい。
上述した実施形態では、各パケットに書き込まれている分割データに応じた音声の再生予定時刻を各パケットの受信間隔に基づいて決定する場合について説明した。しかしながら、上記各パケットにその再生予定時刻を表すタイムスタンプなどの時刻データが付加されている場合には、その時刻データにしたがって再生予定時刻を決定するようにしても勿論良い。なお、このような態様にあっては、パケットの送受信を開始することに先立って自装置の内部時計を相手装置と同期させておく時刻同期手段を通信装置200に設けておくことが望ましい。
(C−6:変形例6)
上述した実施形態では、本発明に係る通信装置に特有な機能を制御部110に実現させるためのソフトウェアが不揮発性記憶部140bに予め書き込まれている場合について説明した。しかしながら、これらソフトウェアを、例えばCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体に記録して配布し、その記録媒体を用いて一般的なコンピュータ装置に上記ソフトウェアをインストールするとしても良い。
上述した実施形態では、本発明に係る通信装置に特有な機能を制御部110に実現させるためのソフトウェアが不揮発性記憶部140bに予め書き込まれている場合について説明した。しかしながら、これらソフトウェアを、例えばCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体に記録して配布し、その記録媒体を用いて一般的なコンピュータ装置に上記ソフトウェアをインストールするとしても良い。
10…通信システム、100…通信網、200、200A、200B…通信装置、110…制御部、120…通信IF部、130…信号処理部、130a…AD変換器、130b…第1DA変換器、130c…第2DA変換器、140…記憶部、140a…揮発性記憶部、140b…不揮発性記憶部、150…バス。
Claims (3)
- 音声信号または映像信号にデジタル変換を施して得られるデジタルデータを所定のデータサイズ分づつ分割して得られる分割データとその分割データを一意に識別する識別子とが書き込まれたデータブロックを順次受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータブロックに書き込まれている分割データに所定の処理を施してその分割データに対応する音声信号または映像信号を出力するとともに、前記所定の処理の実行に要する所要時間が異なっている複数の変換手段と、
前記受信手段によりデータブロックが受信される度にその受信時刻を取得する受信時刻取得手段と、
前記受信手段によるデータブロックの受信間隔に応じて、各データブロックに書き込まれている分割データに対応する音声または映像の再生予定時刻を決定する決定手段と、
前記受信手段により受信されたデータブロックに含まれている分割データを前記複数の変換手段の何れかへ供給してその分割データに応じた音声信号または映像信号の出力制御を行う出力制御手段であって、そのデータブロックについて前記受信時刻取得手段により取得された受信時刻と前記決定手段により決定された再生予定時刻との時間差が前記所要時間に収まる変換手段のうちで最も長い前記所要時間を要する変換手段へその分割データを供給する出力制御手段と
を有する通信装置。 - 前記決定手段は、
前記受信手段により受信されるデータブロックには、そのデータブロックに含まれている分割データに応じた音声または映像の再生予定時刻を表す時刻データが含まれている場合には、前記受信手段による前記データブロックの受信間隔に替えて、その時刻データに基づいて再生予定時刻を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - コンピュータ装置を、
音声信号または映像信号にデジタル変換を施して得られるデジタルデータを所定のデータサイズ分づつ分割して得られる分割データとその分割データを一意に識別する識別子とが書き込まれたデータブロックを順次受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータブロックに書き込まれている分割データに所定の処理を施してその分割データに対応する音声信号または映像信号を出力するとともに、前記所定の処理の実行に要する所要時間が異なっている複数の変換手段と、
前記受信手段によりデータブロックが受信される度にその受信時刻を取得する受信時刻取得手段と、
前記受信手段によるデータブロックの受信間隔に応じて、各データブロックに書き込まれている分割データに対応する音声または映像の再生予定時刻を決定する決定手段と、
前記受信手段により受信されたデータブロックに含まれている分割データを前記複数の変換手段の何れかへ供給してその分割データに応じた音声信号または映像信号の出力制御を行う出力制御手段であって、そのデータブロックについて前記受信時刻取得手段により取得された受信時刻と前記決定手段により決定された再生予定時刻との時間差が前記所要時間に収まる変換手段のうちで最も長い前記所要時間を要する変換手段へその分割データを供給する出力制御手段と
して機能させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005069492A JP2006254203A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 通信装置およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005069492A JP2006254203A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 通信装置およびプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006254203A true JP2006254203A (ja) | 2006-09-21 |
Family
ID=37094195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005069492A Withdrawn JP2006254203A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 通信装置およびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006254203A (ja) |
-
2005
- 2005-03-11 JP JP2005069492A patent/JP2006254203A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080122 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090930 |