JP2006253595A - 貼り合わせウエーハの製造方法 - Google Patents

貼り合わせウエーハの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006253595A
JP2006253595A JP2005071576A JP2005071576A JP2006253595A JP 2006253595 A JP2006253595 A JP 2006253595A JP 2005071576 A JP2005071576 A JP 2005071576A JP 2005071576 A JP2005071576 A JP 2005071576A JP 2006253595 A JP2006253595 A JP 2006253595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
bond wafer
grinding
bond
bonded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005071576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4440810B2 (ja
Inventor
Keiichi Okabe
啓一 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Nagano Electronics Industrial Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Nagano Electronics Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd, Nagano Electronics Industrial Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2005071576A priority Critical patent/JP4440810B2/ja
Publication of JP2006253595A publication Critical patent/JP2006253595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4440810B2 publication Critical patent/JP4440810B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】貼り合せたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を除去する際に、ベースウエーハのテラス部に与えるダメージをより低減することが可能な製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3とを貼り合わせ、ボンドウエーハ2の未結合部を含む外周部を所定幅で研削した後エッチングして除去し、その後、前記ボンドウエーハ2を薄膜化することによって貼り合わせウエーハ1を製造する方法において、前記ボンドウエーハ2の外周部の研削を、前記研削する外周部の所定幅のうち外周側について、貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部を除去するようにボンドウエーハ2を研削する第一の工程と、前記研削する外周部の所定幅のうち残りの内周側について、ベースウエーハ3にダメージを与えない厚さでボンドウエーハ2を研削する第二の工程と、により行うことを特徴とする貼り合わせウエーハ1の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、貼り合わせウエーハの製造方法に関し、特には、貼り合わせたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を研削する技術に関する。
高性能デバイス用のウエーハとして、ボンドウエーハとベースウエーハを貼り合わせた後、素子を作製する側のウエーハ(ボンドウエーハ)を薄膜化した貼り合わせウエーハが使用されている。
そのような貼り合わせウエーハの一つとして、SOIウエーハが知られている。これは、例えば、次のようにして製造することができる。すなわち、鏡面研磨された2枚のシリコンウエーハ(ボンドウエーハとベースウエーハ)を用意し、少なくとも一方のウエーハに酸化膜を形成させる。そして、これらのウエーハを貼り合わせた後、200〜1200℃の温度で熱処理して結合強度を高める。その後、素子作製側ウエーハ(ボンドウエーハ)を研削及び研磨して所望の厚さまで薄膜化することにより、SOI(silicon on insulator)層が形成されたSOIウエーハを製造することができる。
尚、この他にも、貼り合わせウエーハを製造する場合、酸化膜を介さずに直接シリコンウエーハ同士を貼り合わせる場合がある。また、ベースウエーハとして、石英、炭化珪素、アルミナ等の絶縁性ウエーハを用いる場合もある。
そして、上記のようにSOIウエーハを製造する場合、貼り合わせる2枚の鏡面ウエーハの外周部には面取り部や厚さが僅かに薄くなった研磨ダレと呼ばれる部分が存在し、その部分は結合されないか、結合力が弱い未結合部として残ってしまう。このような未結合部が存在したまま研削等によりボンドウエーハを薄膜化すると、その薄膜化工程中に未結合部の一部が剥がれることになる。従って、薄膜化されたボンドウエーハは、基台となるウエーハ(ベースウエーハ)よりも小径となったり、また、周辺部には微小な凹凸が連続的に形成されることになる。
そして、このような貼り合わせウエーハをデバイス工程に投入すると、残留する未結合部がデバイス工程で剥離し、パーティクルを発生させ、デバイス歩留りを低下させてしまう。
これを防ぐためには、研削等によりボンドウエーハを薄膜化する前に、ボンドウエーハの外周部に残留する未結合部を予め除去することが必要となる。このように未結合部を除去し、ベースウエーハが露出した部分はテラス部と呼ばれる。
このため、ボンドウエーハの外周部に残留する未結合部を予め除去する方法が、従来から幾つか提案されている。その一つとして、特許文献1では、砥石を基板の外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして研削し、その後、エッチングし、これにより、ボンドウエーハの未結合部を含む外周部を除去することを提案している。
この方法では、ボンドウエーハの外周部を側面方向から研削する。そのため、主面方向から研削した時と比べて、ベースウエーハのテラス部に与えるダメージが少なく、ボンドウエーハの外周部を薄く研削できる。しかも、ボンドウエーハの外周部を薄く研削できるので、その後のエッチングを短時間で行うことができるという利点を有する。
しかしながら、この方法を含む従来の方法では、貼り合わせたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を除去する際にベースウエーハのテラス部に発生する傷やディンプルを完全には防ぐことはできず、未だ改良の余地があった。
特開平10−209093号公報
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、貼り合せたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を除去する際に、ベースウエーハのテラス部に与えるダメージをより低減することが可能な貼り合わせウエーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、少なくとも、ボンドウエーハとベースウエーハとを貼り合わせ、該貼り合わせたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を所定幅で研削した後エッチングして除去し、その後、前記ボンドウエーハを薄膜化することによって貼り合わせウエーハを製造する方法において、
前記ボンドウエーハの外周部の研削を、
前記研削する外周部の所定幅のうち外周側について、貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部を除去するようにボンドウエーハを研削する第一の工程と、
前記研削する外周部の所定幅のうち残りの内周側について、ベースウエーハにダメージを与えない厚さでボンドウエーハを研削する第二の工程と、
により行うことを特徴とする貼り合わせウエーハの製造方法を提供する(請求項1)。
このように、本発明では、外周研削工程を2回に分け、第一の工程において、予め、研削中に欠けてテラス部の傷等の要因となるボンドウエーハの貼り合わせ面側の面取り部を取り除き、次いで、第二の工程において、従来と同様にベースウエーハにダメージを与えない厚さでボンドウエーハを研削している。このため、研削中にボンドウエーハの外周で「欠け」が生じにくくなり、ベースウエーハのテラス部にダメージを与える恐れも少ない。
また、本発明の貼り合わせウエーハの製造方法では、前記第一の工程において、ボンドウエーハを斜めに研削するのが好ましい(請求項2)。
このように、第一の工程のおいて、ボンドウエーハを斜めに研削すれば、研削に用いる砥石がベースウエーハに直接当たるのを防ぐことができる。また、斜めに研削すれば、「欠け」が生じたとしても、それが内側に成長するのを防ぐことができる。このため、ベースウエーハにダメージを与える恐れがなくなる。
本発明の貼り合わせウエーハの製造方法では、前記ボンドウエーハの外周部の研削を、砥石をボンドウエーハの外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして行うのが好ましい(請求項3)。
このようにボンドウエーハの外周部の研削を、砥石をボンドウエーハの外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして行えば、ウエーハの厚さ方向のダメージを抑えることができ、ベースウエーハに与えるダメージを抑えつつ、ボンドウエーハを薄く研削することができる。
この時、前記第二の工程では、ボンドウエーハが20〜150μm厚となるまで研削することができる(請求項4)。
このようにボンドウエーハをベースウエーハにダメージを与えることなく薄く研削することができるので、その後のエッチング工程で時間を短縮することができ、高品質の貼り合わせウエーハを、高生産性、低コストで得ることができる。
本発明の貼り合わせウエーハの製造方法では、前記第一の工程において、所定の最大取代でボンドウエーハを研削し、前記第二の工程において、前記第一の工程の最大取代よりも少ない最大取代でボンドウエーハを研削するのが好ましい(請求項5)。
ここで、ボンドウエーハを研削したときの「最大取代」とは、研削前のボンドウエーハの主面(貼り合わせ面側とは反対の主面)から研削後の研削面までの深さのうち最大のものを指す。
そして、本発明では、このように第一の工程における最大取代を大きくとり、欠けの原因となるボンドウエーハの貼り合わせ面側の面取り部の大部分を除去する。しかしながら、第一の工程における最大取代で、それより内側の部分を研削した場合、ベースウエーハのテラス部にダメージを与える恐れがある。そこで、より内周側を研削する第二の工程では、第一の工程の最大取代よりも少ない最大取代でボンドウエーハを研削し、ベースウエーハのテラス部にダメージを与えないようにする。
本発明の貼り合わせウエーハの製造方法では、前記ボンドウエーハとベースウエーハの貼り合わせを、酸化膜を介して行うのが好ましい(請求項6)。
ボンドウエーハの外周部を研削する際に欠けが生じると、その破片が酸化膜を傷つけ、その後のエッチングの際に、ベースウエーハまでエッチングされてしまうという問題が生じる。しかしながら、本発明では、前述のように、ボンドウエーハの欠けが生じやすい部分を予め取り除き、その後エッチングするので、そのような問題が生じる恐れがなくなる。
本発明の貼り合わせウエーハの製造方法では、前記ボンドウエーハ及びベースウエーハを、シリコン単結晶ウエーハとすることができる(請求項7)。
近年、SOIウエーハ等のシリコン単結晶ウエーハ同士を貼り合わせた貼り合わせウエーハが注目されており、また、その品質要求は益々厳しいものとなってきている。本発明の貼り合わせウエーハの製造方法によれば、その厳しい品質要求を満足させることのできる高品質の貼り合わせウエーハを製造することが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、ボンドウエーハの外周部の研削を、第一の工程と第二の工程の2工程に分けて行う。そして、第一の工程において、ボンドウエーハの外周部の貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部、すなわち欠けが発生しやすい部分の大部分を除去し、その後、第二の工程において、外周部の残りの部分について研削を行う。このため、ボンドウエーハの外周部の研削中に欠けが発生する恐れがなく、ベースウエーハのテラス部に与えるダメージをより低減することが可能である。
本発明者は、ボンドウエーハの未結合部を含む外周部を研削する際にベースウエーハのテラス部にダメージを与える要因について検討を重ねた。そのなかで、本発明者は、ボンドウエーハの外周部を研削する際に、ウエーハの外周部で生じることのある「欠け」に着目した。
すなわち、図4にも示されているように、通常、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3の外周部には面取り部がある。このため、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3とを貼り合わせても、ボンドウエーハ2の面取り部が、ベースウエーハ3から「浮いている部分」となる。例えば、図4に示すような従来の研削方法では、この「浮いている部分」についての考慮がなされておらず、この「浮いている部分」についても他の部分と同様に砥石10cにより1度に研削されていた(図4(a))。このため、研削後には、図4(b)に示すように、「浮いている部分」(図4(b)の丸で囲った部分)が他の部分と比較して極めて薄くなり、研削中に「浮いている部分」で「欠け」が生じていたのである。そして、その欠けにより、その下の酸化膜も一部剥がれたり、あるいは欠けによる破片が、ベースウエーハのテラス部にある酸化膜4、5を傷つけ、結果として、その後のエッチングで、ベースウエーハ3のテラス部にディンプルを発生させる等ダメージを与えていたのである。
そこで、本発明者は、ボンドウエーハの外周部の研削を第一の工程と第二の工程の2つの工程により行い、第一の工程では、予め、ボンドウエーハの欠け易い「浮いている部分」の大部分を取り除き、次いで、第二の工程において、従来と同様にベースウエーハにダメージを与えない厚さでボンドウエーハを研削すれば、研削中にボンドウエーハの外周で「欠け」が生じにくくなり、ベースウエーハのテラス部にダメージを与える恐れもなくなることに想到し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の貼り合わせウエーハの製造方法は、少なくとも、ボンドウエーハとベースウエーハとを貼り合わせ、該貼り合わせたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を所定幅で研削した後エッチングして除去し、その後、前記ボンドウエーハを薄膜化することによって貼り合わせウエーハを製造する方法において、前記ボンドウエーハの外周部の研削を、前記研削する外周部の所定幅のうち外周側について、貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部を除去するようにボンドウエーハを研削する第一の工程と、前記研削する外周部の所定幅のうち残りの内周側について、ベースウエーハにダメージを与えない厚さでボンドウエーハを研削する第二の工程と、により行うことを特徴とする。
このような本発明の貼り合わせウエーハの製造方法について以下に図面を参照してさらに具体的に説明する。
図1は、本発明の方法によりボンドウエーハの外周部を研削する場合を示した説明図である。ここで用いた貼り合わせウエーハ1は、ベースウエーハ3と酸化膜4で覆われたボンドウエーハ2とを酸化性雰囲気下で熱処理して貼り合わせたウエーハであり、貼り合わせウエーハ1の表面全体は、酸化性雰囲気下の熱処理で生じた酸化膜5で覆われている。
先ず、図1(a)に示すように、第一の工程では、研削する外周部の所定幅のうち外周側について、砥石10aにより、ボンドウエーハ2の貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部を除去するようにボンドウエーハ2を研削する。
ここでは、予め、ボンドウエーハ2の「浮いている部分」の大部分を取り除く。例えば、研削する外周部の所定幅(テラス幅)が3mm、研削前の面取り部が、0.3〜0.4mm程度であるときは、ボンドウエーハ2の貼り合わせ面側の面取り部が、0.05〜0.1mm程度のみ残るように研削する。
また、ここで用いた砥石10aは、ボンドウエーハ2の貼り合わせ面側の面取り部を斜めに研削できるものである。このような砥石10aを用いて、斜めに研削すれば、砥石10aがベースウエーハ3に直接当たる恐れが少ない。また、斜めに研削すれば、「欠け」が生じたとしても、それが内側に成長するのを防ぐことができる。このため、ベースウエーハ3のテラス部にダメージを与える恐れがない。
次に、図1(b)に示すように、第二の工程では、砥石10aの位置を相対的に上にずらし、貼り合わせ面より遠ざけ、残り厚が厚くなるようにして、ベースウエーハ3にダメージを与えない厚さtでボンドウエーハ2を研削する。
しかし、第一の工程において、予め、ボンドウエーハ2の「浮いている部分」の大部分を取り除いているので、この第二の工程において「欠け」が生じる恐れがない。
この時、図1では、ボンドウエーハ2の外周部を所定厚tまで研削して除去するのに、砥石10aをボンドウエーハ2の外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして研削するようにしている。
この場合、例えば貼り合わせウエーハ1と砥石10aの高さおよび距離を所定位置に保ち、不図示の回転機構によって相互に逆方向に回転させ、砥石10aを不図示の移動機構により水平移動させることによって、ボンドウエーハ2の外周部をウエーハ中心部に向けて研削して行く。逆に、砥石10aの位置を固定し、貼り合わせウエーハを不図示の移動機構により水平移動させて、ボンドウエーハ2の外周部を砥石10aに押し当ててもよい。
そして、ボンドウエーハ2の外周研削後の所定厚tは、砥石10aとボンドウエーハ2の高さ方向の位置関係を調整することによって制御することができる。本発明にあっては、上記砥石10aとボンドウエーハ2の相対的な高さ位置を調整して、所定厚tを20〜150μmとすることができる。
このようにボンドウエーハ2の外周部の研削を、砥石10をボンドウエーハ2の外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして行えば、ウエーハの厚さ方向のダメージを抑えることができ、ベースウエーハにダメージを与えることなくボンドウエーハを薄く研削することができる。さらに、薄く研削できるので、その後のエッチング工程の時間を短縮することができ、高品質の貼り合わせウエーハを、高生産性、低コストで得ることができる。
そして、図1(c)に示したのが、外周部を2工程で研削した後の貼り合わせウエーハ1である。
図から判るように、第一の工程において、所定の最大取代(d)でボンドウエーハ2を研削し、第二の工程において、第一の工程の最大取代よりも少ない最大取代(d)でボンドウエーハ2を研削している。こうすることで、一度に外周部の研削をする場合に比べ、確実に「浮いている部分」を小さくし、欠けの発生を抑制できる。
尚、図1(c)に示すように、ボンドウエーハ2を研削したときの「最大取代」とは、研削前のボンドウエーハの主面から研削後の研削面までの深さのうち最大のものを指す。
一方、図2は、本発明の方法によりボンドウエーハの外周部を研削する場合の別の例を示した説明図である。
ここでも、図1で示した例と同様に、先ず、図2(a)に示すように、第一の工程では、砥石10bにより、ボンドウエーハ2の貼り合わせ面側の面取り部の一部を除去するように所定幅のうちの外周側のボンドウエーハ2を研削する。そして、図2(b)に示すように、第二の工程では、砥石10bの位置を相対的に上にずらし、残りの内周側につき残し厚が厚くなるようにして、ベースウエーハ3にダメージを与えない厚さtでボンドウエーハ2を研削する。そして、図2(c)に示したのが、外周部を研削した後の貼り合わせウエーハである。
図1の例との違いは、砥石10bの形状と研削後のボンドウエーハ2の形状である。すなわち、図2の例では、第一の工程で、ボンドウエーハを斜めに研削していない。しかしながら、この場合でも、第一の工程において、予め、ボンドウエーハ2の「浮いている部分」の大部分を取り除いているので、一度で研削する場合にくらべ研削中に生じる「欠け」を大幅に低減することができる。
尚、上記2つの例では、砥石をボンドウエーハ2の外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして研削している。しかしながら、この他にも、本発明では、砥石をボンドウエーハの主面方向(上方)から下方に向けて相対的に移動させるようにして研削することもできる。
以下に、貼り合わせウエーハの製造方法の全体の概略ついて、図3を参照して説明する。
先ず、貼り合わせによりSOIウエーハを製造するための原料ウエーハ(シリコン単結晶ウエーハ:例えばチョクラルスキー法で作製した直径8インチ(200mm)、方位<100>のもの)であるボンドウエーハ2及びベースウエーハ3を用意する(図3(a))。そして、用意されたシリコン単結晶ウエーハのうち、ボンドウエーハ2に熱処理を施し、ボンドウエーハ表面に酸化膜4を形成する(図3(b))。
勿論、ボンドウエーハ2ではなく、ベースウエーハ3に酸化膜を形成するようにしても良い。
次に、この酸化膜を形成したボンドウエーハ2とベースウエーハ3を清浄な雰囲気下で貼り合わせる(図3(c))。これに酸化性雰囲気下で熱処理を加えて、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3を強固に結合させ、貼り合わせウエーハ1とする。熱処理条件としては、例えば、酸素または水蒸気を含む雰囲気下、200℃〜1200℃の温度で行えば良い(図3(d))。この時、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3が強固に結合されるとともに、貼り合わせウエーハ1の外表面全体にも、後工程でエッチング被膜となる酸化膜5が形成される。
こうして結合された貼り合わせウエーハ1の外周部1〜3mmには、ボンドウエーハ2とベースウエーハ3の未結合部が存在している。このような未結合部は、デバイスを作製するSOI層として用いることができない上に、後工程で剥れ落ちて、種々の問題を引き起こすため除去する必要がある。
未結合部を除去するには、図3(e)に示すように、まず未結合部が存在するボンドウエーハ2の外周部を所定厚まで研削して除去する。研削によれば、高速で除去することができるし、加工精度もよいからである。
本発明は、この未結合部を除去する外周研削工程に適用され、2工程に分けてボンドウエーハの外周部を研削する。これらの工程についての詳しい説明は前述した。
次に、図3(f)のように、エッチングによりボンドウエーハ2の未結合部を含む外周部を完全に除去し、テラス部7を形成する。これは、酸化膜にくらべてシリコン単結晶のエッチング速度が格段に大きいエッチング液に、貼り合わせウエーハ1を浸漬することによって、簡単に行うことができる。すなわち、ボンドウエーハ2の外周部は、研削によってシリコンが露出しているために、エッチング液によってエッチングされるが、貼り合わせウエーハ1の他の部分は、酸化膜5で覆われているためにエッチングされない。このようなエッチングとしては、KOH,NaOH等によるいわゆるアルカリエッチングを挙げることができる。
最後に、図3(g)に示すように、ボンドウエーハ2の表面を通常の方法に従い研削・研磨等により、所望厚さまで薄膜化すれば、SOI層6を有するSOIウエーハを製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例、比較例)
まず、直径150mm(6インチ)、厚さ625ミクロン、導電型p型、抵抗率4〜6Ω・cm の鏡面研磨されたCZ基板を20枚用意し、10枚をボンドウエーハ用、10枚をベースウエーハ用に分類した。そして、これらのウエーハを図3の(a)〜(d)の工程にしたがい結合し、図3(d)のような貼り合わせ基板を10枚作製した。
これらのうち5枚については、図1に示したように2工程で研削し(実施例)、残りの5枚については図4に示した従来のように1工程で研削を行った(比較例)。
すなわち、実施例(図1)の研削条件としては、#800のダイヤモンド砥石を用い、砥石の周速1600m/min,ウエーハの周速300mm/minで相互に逆回転させた。研削速度は、0.6mm/minとした。そして、第一の工程(図1(a))では、ボンドウエーハの外周3mmのうち外周側について、研削前の面取り部0.3mmのうち0.1mmの幅だけ残るように研削した(最大取代部での残し厚15μm)。次に、第二の工程では、外周3mmのうち残りの内周側について、砥石10aの位置を相対的に上にずらし厚さ80μmとなるよう研削した。
一方、比較例(図4)では、上記実施例の「第二の工程」と同様の研削条件で、砥石10cにより、ボンドウエーハの外周約3mmを、厚さ80μmとなるまで1工程で研削した。
こうして、ボンドウエーハ外周部の研削が終了した貼り合わせ基板10枚を、研削した外周部の未結合部が完全に除去されるように、シリコン単結晶約130ミクロンがエッチングされる条件である、70℃で50%NaOH液に約3.5時間浸漬して、ウエーハ外周部の未結合部を完全に除去した。
その後、通常行われている研削・研磨を行い、図3(g)のごとき厚さ2ミクロンのSOI層を有する、貼り合わせ基板を作製した。
こうしてできたSOI基板10枚のベースウエーハ3の表面のテラス部7に存在する傷の数を、光学顕微鏡にてカウントした。
その結果、従来法である比較例の方法で研削したものには、20〜50個/枚の傷が観察されたが、本発明の方法で研削したものには、研削が原因と思われる傷は検出されなかった。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態では二枚の半導体基板、特にシリコンウエーハを貼り合わせて、貼り合わせ基板を作製する場合を中心に説明したが、本発明は半導体基板と石英、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、サファイヤ、その他のセラミックス材のような絶縁基板とを貼り合わせて、貼り合わせ基板を作製する場合にも周辺未結合部が発生するので、これを除去するのに有効である。
本発明の方法によりボンドウエーハの外周部を研削する場合を示した説明図である。 本発明の方法によりボンドウエーハの外周部を研削する場合の別の例を示した説明図である。 貼り合わせウエーハの製造方法の概略を示した説明図である。 従来の方法によりボンドウエーハの外周部を研削する場合を示した説明図である。
符号の説明
1…貼り合わせウエーハ、 2…ボンドウエーハ、 3…ベースウエーハ、
4、5…酸化膜、 6…SOI層、 7…テラス部、
10a、10b、10c…砥石。

Claims (7)

  1. 少なくとも、ボンドウエーハとベースウエーハとを貼り合わせ、該貼り合わせたボンドウエーハの未結合部を含む外周部を所定幅で研削した後エッチングして除去し、その後、前記ボンドウエーハを薄膜化することによって貼り合わせウエーハを製造する方法において、
    前記ボンドウエーハの外周部の研削を、
    前記研削する外周部の所定幅のうち外周側について、貼り合わせ面側の面取り部の少なくとも一部を除去するようにボンドウエーハを研削する第一の工程と、
    前記研削する外周部の所定幅のうち残りの内周側について、ベースウエーハにダメージを与えない厚さでボンドウエーハを研削する第二の工程と、
    により行うことを特徴とする貼り合わせウエーハの製造方法。
  2. 前記第一の工程において、ボンドウエーハを斜めに研削することを特徴とする請求項1に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
  3. 前記ボンドウエーハの外周部の研削を、砥石をボンドウエーハの外周方向から中心方向に向けて相対的に移動させるようにして行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
  4. 前記第二の工程では、ボンドウエーハが20〜150μm厚となるまで研削することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
  5. 前記第一の工程において、所定の最大取代でボンドウエーハを研削し、前記第二の工程において、前記第一の工程の最大取代よりも少ない最大取代でボンドウエーハを研削することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
  6. 前記ボンドウエーハとベースウエーハの貼り合わせを、酸化膜を介して行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
  7. 前記ボンドウエーハ及びベースウエーハを、シリコン単結晶ウエーハとすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の貼り合わせウエーハの製造方法。
JP2005071576A 2005-03-14 2005-03-14 貼り合わせウエーハの製造方法 Active JP4440810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005071576A JP4440810B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 貼り合わせウエーハの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005071576A JP4440810B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 貼り合わせウエーハの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006253595A true JP2006253595A (ja) 2006-09-21
JP4440810B2 JP4440810B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=37093715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005071576A Active JP4440810B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 貼り合わせウエーハの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4440810B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092795A1 (ja) 2010-01-28 2011-08-04 信越半導体株式会社 貼り合わせウェーハの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092795A1 (ja) 2010-01-28 2011-08-04 信越半導体株式会社 貼り合わせウェーハの製造方法
KR20120116444A (ko) 2010-01-28 2012-10-22 신에쯔 한도타이 가부시키가이샤 접합 웨이퍼의 제조 방법
US8603897B2 (en) 2010-01-28 2013-12-10 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Method for manufacturing bonded wafer

Also Published As

Publication number Publication date
JP4440810B2 (ja) 2010-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4839818B2 (ja) 貼り合わせ基板の製造方法
JP4918229B2 (ja) 貼り合わせウエーハの製造方法
JP4846915B2 (ja) 貼り合わせウェーハの製造方法
EP0854500B1 (en) Method of manufacturing a bonded substrate
US8372728B2 (en) Process for fabricating a multilayer structure with trimming using thermo-mechanical effects
WO2001073831A1 (fr) Procede d'obtention de tranches de silicium ou de soi et tranches ainsi obtenues
JP5521582B2 (ja) 貼り合わせウェーハの製造方法
JP2007214256A (ja) Soiウェーハ
JP3904943B2 (ja) サファイアウエハーの加工方法及び電子装置の製造方法
JP2010263084A (ja) Soiウェーハの製造方法
JP6737224B2 (ja) 多層膜soiウェーハの製造方法
CN110060959B (zh) 贴合晶片的制造方法
EP0860862B1 (en) Method of manufacturing a bonding substrate
JP2003163335A (ja) 貼り合わせウェーハの製造方法
JP2007214255A (ja) 貼り合わせsoiウェーハの製造方法
JP4440810B2 (ja) 貼り合わせウエーハの製造方法
JP2005205543A (ja) ウエーハの研削方法及びウエーハ
JP6729471B2 (ja) 多層膜soiウェーハの製造方法および多層膜soiウェーハ
JP2003151939A (ja) Soi基板の製造方法
JP6696473B2 (ja) 多層膜soiウェーハ及びその製造方法
JP2008112813A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3524009B2 (ja) Soiウェーハおよびその製造方法
JPH1126337A (ja) 貼り合わせ基板の作製方法
JP2002043257A (ja) ワークの研磨方法
JP2020131409A (ja) 貼り合わせウェーハのテラス加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090924

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4440810

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250