JP2006253237A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容易に切断できるヒューズ素子を高密度に配置できるようにする。
【解決手段】 下層配線205と上層配線210と当該両配線を接続するビア209とからヒューズ素子が構成されている。ビア209の下面の一部分は下層配線205の外側に位置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、半導体集積回路内でトリミングや冗長回路に用いられるヒューズ素子を切断するための最適な構造及びその形成方法に関する。
近年のVLSI又はULSI等の半導体装置における高密度化及び高歩留まりを確保する上で、メモリ素子等にトリミングや冗長回路を付加することは必須となっている。例えば大規模化したVLSI又はULSI等のメモリを構成するセルの全てを正常に機能させることは非常に困難であるため、不良セルを正常なセルに置換する目的で冗長救済技術が使われている。通常、不良セルを含むメモリブロックを冗長メモリブロックと置き換えるために、製造工程でチップ内に形成されたヒューズを溶断することによって冗長メモリブロックを半導体集積回路と電気的に接続し、それにより冗長救済して歩留まりを確保している。
ヒューズ素子の溶断方法としては、レーザービームによる方式と電気的な方式とがある。Cu配線プロセスにおいては、ヒューズ素子の溶断部のみをAl又はAl合金(例えばAl−Cu合金、Al−Si合金又はAl−Si−Cu合金)を用いて形成し、当該溶断部のみをレーザービームによって切断する方式が一般的である。ヒューズの溶断部をCuを用いて形成しない理由は、Alの融点が660℃であるのに対してCuの融点が1083℃であり、溶断部にCuを用いたヒューズ素子を溶断するためには高エネルギーのレーザービームが必要となるからである。また、高エネルギーのレーザービームを用いてヒューズ素子の溶断を行なった場合には、ヒューズ素子周辺の配線や層間絶縁膜等へのダメージが大きくなる。
図22は、レーザービームによる溶断方式のヒューズ素子を備えた従来の半導体装置の断面図を示す。図22に示すように、半導体基板11上の絶縁膜12にデュアルダマシン構造をそれぞれ有する配線15A及び15Bが形成されている。配線15A及び15Bはそれぞれ、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層13を介してCu膜14を絶縁膜12に埋め込むことにより形成されている。配線15A及び15Bの上を含む絶縁膜12の上には層間絶縁膜16が形成されている。層間絶縁膜16にはデュアルダマシン構造をそれぞれ有する配線20A及び20Bが形成されている。配線20Bはプラグ19を介して配線15Bと接続する。配線20A、及びプラグ19を含む配線20Bはそれぞれ、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層17を介してCu膜18を層間絶縁膜16に埋め込むことにより形成されている。配線20A及び20Bの上を含む層間絶縁膜16の上には、製造時にはエッチングストッパー層となるバリアメタル層21を介して配線20Aと配線20Bとを接続する配線(ヒューズ部)25が形成されている。ヒューズ部25は、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層22と、Al合金膜23と、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層24とが順次積層された構造を有する。
しかしながら、図22に示す従来の半導体装置においては、レーザービーム照射時にヒューズ部25の周辺の温度がAlの融点660℃を大きく超えるため、層間絶縁膜16及び26にダメージが加わってクラックが生じる等の短所がある。
そこで、ヒューズ部となる配線の材料として、当該配線と接続される他の配線と比べてエレクトロマイグレーション(以下、EMと称する)を起こしやすい材料を用いる技術が提案されている(特許文献1参照)。
図23(a)〜(c)は、特許文献1に開示されている従来の半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
図23(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板31の上に絶縁膜32を形成した後、絶縁膜32に、デュアルダマシン構造をそれぞれ有する配線35A及び35Bを形成する。具体的には、リソグラフィ及びエッチングにより配線溝及びコンタクトホールを絶縁膜32に形成した後、当該配線溝等を含む絶縁膜32の上に、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層33及びCu膜34を堆積し、その後、配線溝の外側の不要なバリアメタル層33及びCu膜34をCMP(Chemical Mechanical Polishing )によって除去することによって配線35A及び35Bを形成する。次に、配線35A及び35Bの上を含む絶縁膜32の上には絶縁膜36を形成した後、絶縁膜36に、デュアルダマシン構造をそれぞれ有する配線39A及び39Bを形成する。具体的には、リソグラフィ及びエッチングにより配線溝及びコンタクトホールを絶縁膜36に形成した後、当該配線溝等を含む絶縁膜36の上に、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層37及びCu膜38を堆積し、その後、配線溝の外側の不要なバリアメタル層37及びCu膜38をCMPによって除去することによって配線39A及び39Bを形成する。
次に、配線39A及び39Bの上を含む絶縁膜36の上にCVD(Chemical Vapor Deposition )又はスパッタリングによりバリアメタル層40を成膜した後、リソグラフィ及びエッチングにより、配線39A及び39Bのみを覆うようにバリアメタル層40をパターニングする。バリアメタル層40は、次工程でヒューズ部44を形成する際のエッチング時にエッチングストッパ層として機能する。
次に、図23(b)に示すように、配線39A及び39Bの上を含む絶縁膜36の上に、TiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層41、Al合金膜42、及びTiN膜又はそれとTi膜との積層膜からなるバリアメタル層43をこの順序でスパッタリングにより成膜する。その後、リソグラフィ及びエッチングによりバリアメタル層41、Al合金膜42及びバリアメタル層43をパターン化して、バリアメタル層40を介して配線39Aと配線39Bとを接続する配線(ヒューズ部)44を形成する。
次に、図23(c)に示すように、ヒューズ部44の上を含む絶縁膜36の上に絶縁膜45を形成した後、絶縁膜45に、デュアルダマシン構造をそれぞれ有する配線49A及び49Bを形成する。配線49Aは、ヒューズ部44を貫通するプラグ48A及びバリアメタル層40を介して配線39Aと接続する。配線49Bは、ヒューズ部44を貫通するプラグ48B及びバリアメタル層40を介して配線39Bと接続する。
図23(a)〜(c)に示す方法により形成された従来の半導体装置においては、ヒューズ部44の主要部を、他の配線の材料(Cu)よりも比抵抗の高い材料(Al合金)から構成している。このため、ヒューズ部44を介して接続されている配線49A及び49Bの一方からヒューズ部44に所定の電流を印加することによって、配線49A及び49Bを構成するCu膜47の溶断を防止しながら、ヒューズ部44を構成するAl合金膜42のみを溶断することができる。これにより、配線39Aと配線39Bとの間の電気的な接続を切断してトリミングや冗長救済を実現できる。
特開2003−273220号公報
しかしながら、前述のような従来の半導体集積回路装置においては、微細化が進んで集積密度が高くなるに従って、ヒューズ素子を高密度化することが困難になるという問題が生じる。
また、特許文献1に開示されているような構造を持つヒューズ素子において、ヒューズ素子の切断に要する電流値I(0)は、ヒューズ素子を構成する配線(ヒューズ配線)における単位断面積当たりの電流容量をα、ヒューズ配線における溶断部(切断部)の幅をW、ヒューズ配線の厚さをDとすると、次式(1)のように表すことができる。
I(0)>α・W・D ・・・ (1)
従って、切断に要する電流I(0)を小さくするためには、単位断面積当たりの電流容量が小さい材料を用いてヒューズ配線を形成するか又は切断部の断面積(W・D)を小さくすればよいことになる。しかし、ヒューズ素子を形成するために用いられるヒューズ配線が属する配線層は、半導体集積回路内の他の回路素子同士の電気的接続にも用いられるため、ヒューズ配線の材料としては、抵抗値が小さく且つ電流容量が大きい材料が用いられる。また、切断部の幅W及びヒューズ配線の厚さDの微細化には限界がある。従って、切断に要する電流I(0)を小さくすることにも限界があるので、ヒューズ素子の切断を容易に行なうことができない。
前記に鑑み、本発明は、半導体集積回路装置等の半導体装置において、容易に切断できるヒューズ素子を高密度に配置できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の半導体装置は、第1の配線と、前記第1の配線の上方に絶縁膜を挟んで形成された第2の配線と、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第1のビアとからなるヒューズ素子を備えている。
本発明の第1の半導体装置によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を備えているため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。また、本発明のヒューズ素子は電気的な方式のヒューズ素子であって、第1のビアを介して接続された第1の配線及び第2の配線の一方から第1のビアに電流を流すことによって第1のビアを溶断するものである。従って、レーザービームによる方式のヒューズ素子と異なり、ヒューズ素子周辺の他の素子や層間絶縁膜等にダメージを与えることなく、ヒューズ素子のみを選択的に切断することができる。尚、本願において、ヒューズ素子の切断(溶断)とは完全な溶断のみならず部分的な溶断も含むものとする。すなわち、本発明のヒューズ素子においては、第1のビアが完全に溶断されなくても、例えば、第1のビアを構成するバリアメタルのみが溶断されずに残った場合にも、当該部分的な溶断に起因する抵抗上昇に基づいてヒューズ素子として機能させることができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアの主要部は、前記第1の配線及び前記第2の配線のそれぞれの主要部と比べてエレクトロマイグレーションを起こしやすい材料から構成されていることが好ましい。この場合、前記第1の配線及び前記第2の配線のそれぞれの主要部を例えばCuから構成すると共に前記第1のビアの主要部をAlから構成してもよい。
このようにすると、EMにより第1のビアを確実に溶断できるため、ヒューズ素子周辺の他の素子や層間絶縁膜等にダメージを与えることなく、ヒューズ素子のみを選択的に切断することができる。尚、エレクトロマイグレーションの起こりやすさはビア及び配線のそれぞれの材料の組み合わせに応じて決まるものであるが、一般的には、小さい結晶が並んだ構造においては界面が多くなるので、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなる。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置していることが好ましい。
このようにすると、第1のビアと第1の配線との接触面積が減少するので、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。また、この場合、前記第1の配線に対する前記第1のビアのずれ量は前記第1のビアの直径の5%以上で且つ35%以下であると、第1の配線と第1のビアとが接続されない事態を確実に回避しながら、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。尚、本願において、ビアの平面形状は円形に限られないが、ビアが円形以外の他の形状を有する場合、当該ビアの直径を、「当該ビアと同じ平面面積を持つ円形状のビアの直径」として規定する。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置していることが好ましい。
このようにすると、第1のビアと第2の配線との接触面積を減少させることができるので、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。また、この場合、前記第2の配線に対する前記第1のビアのずれ量は前記第1のビアの直径の5%以上で且つ35%以下であると、第2の配線と第1のビアとが接続されない事態を確実に回避しながら、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアと前記第2の配線とはデュアルダマシン構造を構成していてもよい。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアの近傍に設けられ且つ前記第1のビアを加熱するヒーター配線をさらに備えていることが好ましい。
このようにすると、ビア切断時におけるビア周辺の温度を上げることができるため、効率的に第1のビアを切断することができる。また、この場合、前記ヒーター配線がデザインルール上の最小配線幅を持つと、ヒーター配線の発熱効率が高くなる。また、前記ヒーター配線が前記第1のビアの半周以上を取り囲むと、第1のビアを確実に加熱することができる。尚、通常、半導体集積回路装置等の半導体装置においては複数個のヒューズ素子が互いに隣接して配置されており、ヒーター配線は当該各ヒューズ素子の間に設けられる。また、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、当該ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していると、第1の下層ビアと第1の上層ビアとの接触面積を減少させることができるので、第1の下層ビアと第1の上層ビアとからなる第1のビアの切断を確実に行なうことができる。さらに、前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量が前記第1の下層ビア又は前記第1の上層ビアの直径の5%以上で且つ35%以下であると、第1の下層ビアと第1の上層ビアとが接続されない事態を確実に回避しながら、第1の下層ビアと第1の上層ビアとからなる第1のビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記ヒューズ素子は、前記第1の配線と同じ配線層に設けられた第3の配線と、前記第3の配線と前記第2の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第2のビアとをさらに備えていてもよい。この場合、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置すると共に前記第2のビアの下面の一部分が前記第3の配線の外側に位置し、前記第1のビアの前記第1の配線に対するズレ方向と、前記第2のビアの前記第3の配線に対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層配線(第1の配線及び第3の配線)とビア(第1のビア及び第2のビア)との合わせズレに起因して全てのビアが下層配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビアと下層配線との接触面積を減少させて確実にビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。さらに、前記第1の配線に対する前記第1のビアのずれ量と前記第3の配線に対する前記第2のビアのずれ量との平均値が、前記第1のビアの直径と前記第2のビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であると、ビアと下層配線とが接続されない事態を確実に回避しながら、ビアの切断を確実に行なうことができる。
また、本発明の第1の半導体装置が、前記第3の配線と前記第2のビアとを備えている場合、前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていると共に前記第2のビアは第2の下層ビアと第2の上層ビアとから構成されていてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していると共に前記第2の上層ビアの下面の一部分が前記第2の下層ビアの外側に位置し、前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第2の上層ビアの前記第2の下層ビアに対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層ビア(第1の下層ビア及び第2の下層ビア)と上層ビア(第1の上層ビア及び第2の上層ビア)との合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビアと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビアと下層ビアとの接触面積を減少させ、それによって下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。さらに、前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量と前記第2の下層ビアに対する前記第2の上層ビアのずれ量との平均値が、前記第1の上層ビアの直径と前記第2の上層ビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であると、上層ビアと下層ビアとが接続されない事態を確実に回避しながら、下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記ヒューズ素子は、前記第2の配線と同じ配線層に設けられた第4の配線と、前記第4の配線と前記第1の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第3のビアとをさらに備えていてもよい。この場合、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置すると共に前記第3のビアの上面の一部分が前記第4の配線の外側に位置し、前記第1のビアの前記第2の配線に対するズレ方向と、前記第3のビアの前記第4の配線に対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程におけるビア(第1のビア及び第3のビア)と上層配線(第2の配線及び第4の配線)との合わせズレに起因して全てのビアが上層配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビアと上層配線との接触面積を減少させて確実にビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。さらに、前記第2の配線に対する前記第1のビアのずれ量と前記第4の配線に対する前記第3のビアのずれ量との平均値が、前記第1のビアの直径と前記第3のビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であると、ビアと上層配線とが接続されない事態を確実に回避しながら、ビアの切断を確実に行なうことができる。
また、本発明の第1の半導体装置が、前記第4の配線と前記第3のビアとを備えている場合、前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていると共に前記第3のビアは第3の下層ビアと第3の上層ビアとから構成されていてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していると共に前記第3の上層ビアの下面の一部分が前記第3の下層ビアの外側に位置し、前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第3の上層ビアの前記第3の下層ビアに対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層ビア(第1の下層ビア及び第3の下層ビア)と上層ビア(第1の上層ビア及び第3の上層ビア)との合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビアと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビアと下層ビアとの接触面積を減少させ、それによって下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。さらに、前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量と前記第3の下層ビアに対する前記第3の上層ビアのずれ量との平均値が、前記第1の上層ビアの直径と前記第3の上層ビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であると、上層ビアと下層ビアとが接続されない事態を確実に回避しながら、下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1の配線は、複数の歯部分を持つ櫛状の平面形状を有し、前記第1のビアは、前記複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分を跨ぐように前記第1の配線上に形成されていることが好ましい。
このようにすると、製造工程における第1の配線とビアとの合わせズレに起因してビアが第1の配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、第1の配線とビアとの接触面積を減少させ、それによってビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
本発明の第1の半導体装置において、前記第1の配線は、前記第1のビアの平面形状よりも小さい開口部を有し、前記第1のビアは、その平面形状の中心と前記開口部の中心とが重なるように前記第1の配線上に形成されていることが好ましい。
このようにすると、製造工程における第1の配線とビアとの合わせズレに起因してビアが第1の配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、第1の配線とビアとの接触面積を減少させ、それによってビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前述の本発明の第1の半導体装置を製造するための方法であって、基板上に前記第1の配線を形成する工程(a)と、前記第1の配線の上及び前記基板の上に前記絶縁膜を形成する工程(b)と、前記絶縁膜に、前記第1の配線と接続する前記第1のビアを形成する工程(c)と、前記第1のビアの上及び前記絶縁膜の上に、前記第1のビアと接続する前記第2の配線を形成する工程(d)とを備えている。
本発明の半導体装置の製造方法によると、前述の本発明の第1の半導体装置を確実に製造することができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記工程(c)では、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置するように前記第1のビアを形成してもよい。このようにすると、第1のビアと第1の配線との接触面積を減少させることができるので、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記工程(d)では、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置するように前記第2の配線を形成してもよい。このようにすると、第1のビアと第2の配線との接触面積を減少させることができるので、第1のビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記第1のビアと前記第2の配線とをデュアルダマシン法により形成してもよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記基板上における前記第1のビアの近傍に、前記第1のビアを加熱するヒーター配線を形成する工程をさらに備えていてもよい。このようにすると、ビア切断時におけるビア周辺の温度を上げることができるため、効率的に第1のビアを切断することができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程とを含んでいてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置すると、第1の下層ビアと第1の上層ビアとの接触面積を減少させることができるので、第1の下層ビアと第1の上層ビアとからなる第1のビアの切断を確実に行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記工程(a)では、前記第1の配線と同じ配線層に第3の配線を形成し、前記工程(c)では、前記絶縁膜に、前記第3の配線と接続する第2のビアを形成し、前記工程(d)では、前記第2の配線を前記第2のビアとも接続するように形成してもよい。この場合、前記工程(c)において、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置するように前記第1のビアを形成すると共に、前記第2のビアの下面の一部分が前記第3の配線の外側に位置するように前記第2のビアを形成し、前記第1のビアの前記第1の配線に対するズレ方向と、前記第2のビアの前記第3の配線に対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層配線(第1の配線及び第3の配線)とビア(第1のビア及び第2のビア)との合わせズレに起因して全てのビアが下層配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビアと下層配線との接触面積を減少させて確実にビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法が、前記第3の配線を形成する工程と前記第2のビアを形成する工程とを備えている場合、前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程と、前記第3の配線と接続する第2の下層ビアを形成する工程と、前記第2の下層ビアと接続する第2の上層ビアを形成する工程とを含んでいてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分は前記第1の下層ビアの外側に位置し、前記第2の上層ビアの下面の一部分は前記第2の下層ビアの外側に位置し、前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第2の上層ビアの前記第2の下層ビアに対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層ビア(第1の下層ビア及び第2の下層ビア)と上層ビア(第1の上層ビア及び第2の上層ビア)との合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビアと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビアと下層ビアとの接触面積を減少させ、それによって下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記工程(c)では、前記絶縁膜に、前記第1の配線と接続する第3のビアを形成し、前記工程(d)では、前記第2の配線と同じ配線層に、前記第3のビアと接続する第4の配線を形成してもよい。この場合、前記工程(d)において、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置するように前記第2の配線を形成すると共に、前記第3のビアの上面の一部分が前記第4の配線の外側に位置するように前記第4の配線を形成し、前記第1のビアの前記第2の配線に対するズレ方向と、前記第3のビアの前記第4の配線に対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程におけるビア(第1のビア及び第3のビア)と上層配線(第2の配線及び第4の配線)との合わせズレに起因して全てのビアが上層配線と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビアと上層配線との接触面積を減少させて確実にビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法が、前記第4の配線を形成する工程と前記第3のビアを形成する工程とを備えている場合、前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程と、前記第1の配線と接続する第3の下層ビアを形成する工程と、前記第3の下層ビアと接続する第3の上層ビアを形成する工程とを含んでいてもよい。この場合、前記第1の上層ビアの下面の一部分は前記第1の下層ビアの外側に位置し、前記第3の上層ビアの下面の一部分は前記第3の下層ビアの外側に位置し、前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第3の上層ビアの前記第3の下層ビアに対するズレ方向とが異なることが好ましい。このようにすると、製造工程における下層ビア(第1の下層ビア及び第3の下層ビア)と上層ビア(第1の上層ビア及び第3の上層ビア)との合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビアと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビアと下層ビアとの接触面積を減少させ、それによって下層ビアと上層ビアとからなるビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、前記ヒューズ素子に1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより前記ヒューズ素子の切断を行なう工程をさらに備えていてもよい。
本発明の半導体装置の製造方法において、125℃以上の温度で前記ヒューズ素子の切断を行なう工程をさらに備えていてもよい。
本発明に係る第2の半導体装置は、複数のヒューズ素子を備えた半導体装置であって、前記複数のヒューズ素子のそれぞれの間に、前記複数のヒューズ素子を加熱するヒーター配線を備えている。
本発明の第2の半導体装置によると、任意のヒューズ素子の切断時における当該ヒューズ素子周辺の温度を上げることができるため、当該ヒューズ素子を効率的に切断することができる。
本発明によると、従来の平面的な構造に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を備えているため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。また、当該立体構造を持つヒューズ素子を構成するビアの主要部を配線材料よりもエレクトロマイグレーションを起こしやすい材料から構成することによって、又はビアを配線に対してずらすことによって、ビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1(a)〜(c)は第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板101上に第1の層間絶縁膜102を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第1の層間絶縁膜102に配線溝を形成する。その後、当該配線溝を含む第1の層間絶縁膜102の上に、CVD法又はめっき法によりバリアメタル層103及び例えばCu(銅)膜等の配線材料膜104を堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層103及び配線材料膜104をCMPにより除去することによって下層配線105を形成する。
次に、下層配線105の上及び第1の層間絶縁膜102の上に第2の層間絶縁膜106を形成した後、図1(b)に示すように、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜106に、下層配線105に達するビアホールを形成する。その後、当該ビアホールを含む第2の層間絶縁膜106の上に、CVD法又はめっき法によりバリアメタル層107及び配線材料膜108を堆積した後、当該ビアホールの外側のバリアメタル層107及び配線材料膜108をCMPにより除去することによって、下層配線105と接続するビア109を形成する。ここで、本実施形態の特徴として、ビア109を構成する配線材料膜108の材料として、下層配線105を構成するバリアメタル層103及び配線材料膜104のそれぞれの材料並びに上層配線113(図1(c)参照)を構成するバリアメタル層111及び配線材料膜112のそれぞれの材料と比べてエレクトロマイグレーション(EM)を起こしやすい材料、例えばAl(アルミニウム)を用いる。
次に、図1(c)に示すように、ビア109の上及び第2の層間絶縁膜106の上に第3の層間絶縁膜110を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜110に、ビア109に達する配線溝を形成する。その後、当該配線溝を含む第3の層間絶縁膜110の上に、CVD法又はめっき法によりバリアメタル層111及び例えばCu膜等の配線材料膜112を堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層111及び配線材料膜112をCMPにより除去することによって上層配線113を形成する。その後、上層配線113の上及び第3の層間絶縁膜110の上に絶縁膜114を形成する。
第1の実施形態においては、下層配線105と上層配線113と当該両配線を接続するビア109とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線105又は上層配線113からビア109に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア109の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
すなわち、第1の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第1の実施形態によると、ビア109の構成材料として、下層配線105及び上層配線113のそれぞれの構成材料と比べてEMを起こしやすい材料を用いるため、EMによりビア109を確実に溶断できる。このため、ヒューズ素子周辺の他の素子や層間絶縁膜等にダメージを与えることなく、ヒューズ素子のみを選択的に切断できる。
尚、第1の実施形態において、第1の実施形態において、第2の層間絶縁膜106にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜102と第2の層間絶縁膜106との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜110にエッチングにより配線溝を形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜106と第3の層間絶縁膜110との間に形成してもよいことは言うまでもない。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図2(a)は、第2の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるII−II線の断面図である。また、図3(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。尚、図2(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板201上に第1の層間絶縁膜202を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜202に下層配線形成用の配線溝202aを形成する。
次に、図3(b)に示すように、配線溝202aを含む第1の層間絶縁膜202の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層203及び例えばCu膜等の配線材料膜204をめっき法により堆積した後、配線溝202aの外側のバリアメタル層203及び配線材料膜204をCMPにより除去することによって下層配線205を形成する。
次に、図3(c)に示すように、下層配線205の上及び第1の層間絶縁膜202の上に第2の層間絶縁膜206を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜206に、下層配線205に達するデュアルダマシン溝、具体的にはビアホール206a及び上層配線形成用の配線溝206bを形成する。ここで、本実施形態の特徴として、ビアホール206aの底面の一部分が下層配線205の外側に位置するように、言い換えると、ビアホール206aが下層配線205を踏み外さない範囲でビアホール206aが下層配線205からずれるようにビアホール206aを形成する。
次に、図3(d)に示すように、ビアホール206a及び配線溝206bを含む第2の層間絶縁膜206の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層207及び例えばCu膜等の配線材料膜208をめっき法により堆積した後、配線溝206bの外側のバリアメタル層207及び配線材料膜208をCMPにより除去する。これにより、下層配線205と接続するビア209が形成されると共に、ビア209と接続する上層配線210が形成される。その後、上層配線210の上及び第2の層間絶縁膜206の上に絶縁膜211を形成することによって、図2(a)及び(b)に示す第2の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図2(a)及び(b)に示すように、ビア209の下面の一部分は下層配線205の外側に位置する。尚、図2(a)においては、絶縁膜211等の図示を省略している。
第2の実施形態においては、下層配線205と上層配線210と当該両配線を接続するビア209とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線205又は上層配線210からビア209に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア209の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
ここで、本実施形態の方法によって形成されたヒューズ素子の作用について述べる。
図4は、ビアと下層配線との接触面積(下層配線に対するビアのずれ量)と、ビア(ヒューズ素子の切断部)の切断所要時間との関係を表した図である。尚、図4の横軸は、ビアのずれ量を、ビア径(ビアの直径)に対する割合(%)を用いて表している。また、ビアが円形以外の他の平面形状を有する場合には、当該ビアの直径を、「当該ビアと同じ平面面積を持つ円形状のビアの直径」として規定する。
図4に示すように、下層配線に対するビアのずれ量が大きくなるに従って、言い換えると、ビアと下層配線との接触面積の減少に伴って、ビアをより短時間で切断することができる。特に、下層配線に対するビアのずれ量がビア径の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる。しかしながら、製造工程における下層配線とビアとの重ねあわせ精度を考慮して、下層配線とビアとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層配線に対するビアのずれ量をビア径の約35%以下に抑制することが望ましい。
以上のように、第2の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第2の実施形態によると、ビア209の下面の一部分が下層配線205の外側に位置するようにビア209を形成するため、ビア209と下層配線205との接触面積が減少するので、ビア209の切断を確実に行なうことができる。
尚、第2の実施形態において、第2の層間絶縁膜206にエッチングによりビアホール206aを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜202と第2の層間絶縁膜206との間に形成してもよいことは言うまでもない。
(第2の実施形態の第1変形例)
以下、本発明の第2の実施形態の第1変形例に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。本変形例が第2の実施形態と異なる点は、第2の実施形態ではビアと上層配線とをデュアルダマシン法を用いて形成したのに対して、本変形例ではビアと上層配線とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成することである。
図5(a)は、第2の実施形態の第1変形例に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるV−V線の断面図である。尚、図5(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
まず、図5(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板221上に第1の層間絶縁膜222を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜222に下層配線形成用の配線溝を形成する。次に、当該配線溝を含む第1の層間絶縁膜222の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層223及び例えばCu膜等の配線材料膜224をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層223及び配線材料膜224をCMPにより除去することによって下層配線225を形成する。
次に、図5(b)に示すように、下層配線225の上及び第1の層間絶縁膜222の上に第2の層間絶縁膜226を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜226に、下層配線225に達するビアホールを形成する。ここで、本変形例の特徴として、当該ビアホールの底面の一部分が下層配線225の外側に位置するように、言い換えると、前記ビアホールが下層配線225を踏み外さない範囲で前記ビアホールが下層配線225からずれるように前記ビアホールを形成する。次に、前記ビアホールを含む第2の層間絶縁膜226の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層227及び例えばCu膜等の配線材料膜228をめっき法により堆積した後、前記ビアホールの外側のバリアメタル層227及び配線材料膜228をCMPにより除去する。これにより、下層配線225と接続するビア229が形成される。
次に、図5(b)に示すように、ビア229の上及び第2の層間絶縁膜226の上に第3の層間絶縁膜230を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜230に、ビア229に達する配線溝を形成する。次に、前記配線溝を含む第3の層間絶縁膜230の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層231及び例えばCu膜等の配線材料膜232をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層231及び配線材料膜232をCMPにより除去する。これにより、ビア229と接続する上層配線233が形成される。その後、上層配線233の上及び第3の層間絶縁膜230の上に絶縁膜234を形成することによって、本変形例に係る半導体装置が得られる。ここで、本変形例の特徴として、図5(a)及び(b)に示すように、ビア229の下面の一部分は下層配線225の外側に位置する。尚、図5(a)においては、絶縁膜234等の図示を省略している。
本変形例においては、下層配線225と上層配線233と当該両配線を接続するビア229とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線225又は上層配線233からビア229に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア229の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
以上のように、本変形例によると、第2の実施形態と同様に、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、本変形例によると、第2の実施形態と同様に、ビア229の下面の一部分が下層配線225の外側に位置するようにビア229を形成するため、ビア229と下層配線225との接触面積が減少するので、ビア229の切断を確実に行なうことができる(図4参照)。
尚、本変形例において、第2の層間絶縁膜226にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜222と第2の層間絶縁膜226との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜230にエッチングにより配線溝を形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜226と第3の層間絶縁膜230との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、本変形例において、ビア229の下面の一部分が下層配線225の外側に位置したが、これに加えて、ビア229の上面の一部分が上層配線233の外側に位置してもよい。
(第2の実施形態の第2変形例)
以下、本発明の第2の実施形態の第2変形例に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。本変形例が第2の実施形態と異なる第1の点は、第2の実施形態ではビアと上層配線とをデュアルダマシン法を用いて形成したのに対して、本変形例ではビアと上層配線とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成することである。また、本変形例が第2の実施形態と異なる第2の点は、第2の実施形態ではビアの下面の一部分が下層配線の外側に位置したのに対して、本変形例ではビアの上面の一部分が上層配線の外側に位置することである。
図6(a)は、第2の実施形態の第2変形例に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)におけるVI−VI線の断面図である。尚、図6(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
まず、図6(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板241上に第1の層間絶縁膜242を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜242に下層配線形成用の配線溝を形成する。次に、当該配線溝を含む第1の層間絶縁膜242の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層243及び例えばCu膜等の配線材料膜244をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層243及び配線材料膜244をCMPにより除去することによって下層配線245を形成する。
次に、図6(b)に示すように、下層配線245の上及び第1の層間絶縁膜242の上に第2の層間絶縁膜246を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜246に、下層配線245に達するビアホールを形成する。次に、前記ビアホールを含む第2の層間絶縁膜246の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層247及び例えばCu膜等の配線材料膜248をめっき法により堆積した後、前記ビアホールの外側のバリアメタル層247及び配線材料膜248をCMPにより除去する。これにより、下層配線245と接続するビア249が形成される。
次に、図6(b)に示すように、ビア249の上及び第2の層間絶縁膜246の上に第3の層間絶縁膜250を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜250に、ビア249に達する配線溝を形成する。ここで、本変形例の特徴として、当該配線溝の底面の一部分がビア249の外側に位置するように、言い換えると、前記配線溝がビア249を踏み外さない範囲で前記配線溝がビア249からずれるように前記配線溝を形成する。次に、前記配線溝を含む第3の層間絶縁膜250の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層251及び例えばCu膜等の配線材料膜252をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層251及び配線材料膜252をCMPにより除去する。これにより、ビア249と接続する上層配線253が形成される。その後、上層配線253の上及び第3の層間絶縁膜250の上に絶縁膜254を形成することによって、本変形例に係る半導体装置が得られる。ここで、本変形例の特徴として、図6(a)及び(b)に示すように、ビア249の上面の一部分は上層配線253の外側に位置する。尚、図6(a)においては、絶縁膜254等の図示を省略している。
本変形例においては、下層配線245と上層配線253と当該両配線を接続するビア249とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線245又は上層配線253からビア249に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア249の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
以上のように、本変形例によると、第2の実施形態と同様に、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、本変形例によると、ビア249の上面の一部分が上層配線253の外側に位置するようにビア249を形成するため、ビア249と上層配線253との接触面積が減少するので、ビア249の切断を確実に行なうことができる。
尚、本変形例において、上層配線253に対するビア249のずれ量が大きくなるに従って、言い換えると、ビア249と上層配線253との接触面積の減少に伴って、ビア249をより短時間で切断することができる。特に、上層配線253に対するビア249のずれ量がビア249の直径の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる(図4参照)。しかしながら、製造工程における上層配線253とビア249との重ねあわせ精度を考慮して、上層配線253とビア249とが接続されない事態を確実に回避するためには、上層配線253に対するビア249のずれ量をビア径の約35%以下に抑制することが望ましい。
また、本変形例において、第2の層間絶縁膜246にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜242と第2の層間絶縁膜246との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜250にエッチングにより配線溝を形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜246と第3の層間絶縁膜250との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、本変形例において、ビア249の上面の一部分が上層配線253の外側に位置したが、これに加えて、ビア249の下面の一部分が下層配線245の外側に位置してもよい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図7(a)は、第3の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるVII −VII 線の断面図である。また、図8(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。尚、図7(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図8(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板301上に第1の層間絶縁膜302を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜302に下層配線形成用の配線溝302a及びヒーター(発熱体)となる配線形成用の配線溝302bを形成する。ここで、配線溝302bは配線溝302aの近傍に位置すると共に例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
次に、図8(b)に示すように、配線溝302a及び302bを含む第1の層間絶縁膜302の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層303及び例えばCu膜等の配線材料膜304をめっき法により堆積した後、配線溝302a及び302bの外側のバリアメタル層303及び配線材料膜304をCMPにより除去することによって下層配線305及びヒーター配線306を形成する。
次に、図8(c)に示すように、下層配線305及びヒーター配線306のそれぞれの上並びに第1の層間絶縁膜302の上に第2の層間絶縁膜307を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜307に、下層配線305に達するデュアルダマシン溝、具体的にはビアホール307a及び上層配線形成用の配線溝307bを形成する。ここで、本実施形態の特徴として、ビアホール307aの底面の一部分が下層配線305の外側に位置するように、言い換えると、ビアホール307aが下層配線305を踏み外さない範囲でビアホール307aが下層配線305からずれるようにビアホール307aを形成する。
次に、図8(d)に示すように、ビアホール307a及び配線溝307bを含む第2の層間絶縁膜307の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層308及び例えばCu膜等の配線材料膜309をめっき法により堆積した後、配線溝307bの外側のバリアメタル層308及び配線材料膜309をCMPにより除去する。これにより、下層配線305と接続するビア310が形成されると共に、ビア310と接続する上層配線311が形成される。その後、上層配線311の上及び第2の層間絶縁膜207の上に絶縁膜312を形成することによって、図7(a)及び(b)に示す第3の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の第1の特徴として、図7(a)及び(b)に示すように、ビア310の下面の一部分は下層配線305の外側に位置する。また、本実施形態の第2の特徴として、図7(a)及び(b)に示すように、ビア310つまりヒューズ素子の近傍に、当該ビア310を加熱するヒーター配線306が設けられている。尚、図7(a)においては、絶縁膜312等の図示を省略している。
第3の実施形態においては、下層配線305と上層配線311と当該両配線を接続するビア310とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線305又は上層配線311からビア310に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア310の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
ここで、本実施形態の方法によって形成されたヒューズ素子の作用について述べる。
図4は、ビアと下層配線との接触面積(下層配線に対するビアのずれ量)と、ビア(ヒューズ素子の切断部)の切断所要時間との関係を表した図である。尚、図4の横軸は、ビアのずれ量を、ビア径に対する割合(%)を用いて表している。
図4に示すように、下層配線に対するビアのずれ量が大きくなるに従って、言い換えると、ビアと下層配線との接触面積の減少に伴って、ビアをより短時間で切断することができる。特に、下層配線に対するビアのずれ量がビア径の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる。しかしながら、製造工程における下層配線とビアとの重ねあわせ精度を考慮して、下層配線とビアとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層配線に対するビアのずれ量をビア径の約35%以下に抑制することが望ましい。
また、図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの温度においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
以上のように、第3の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第3の実施形態によると、ビア310の下面の一部分が下層配線305の外側に位置するようにビア310を形成するため、ビア310と下層配線305との接触面積が減少するので、ビア310の切断を確実に行なうことができる。
また、第3の実施形態によると、ビア310つまりヒューズ素子の近傍にビア310を加熱するヒーター配線306を設けるため、ヒーター配線306を用いて、ビア310の切断時におけるビア310の周辺の温度を上げることができるので、効率的にビア310を切断することができる。また、ビア310の下面の一部分が下層配線305の外側に位置するようにビア310と下層配線305とが接続されている箇所の近傍にヒーター配線306が設けられているため、より効率的にビア310を切断することができる。さらに、ヒーター配線306がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線306の発熱効率が高くなる。
尚、第3の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板301上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第3の実施形態において、ヒーター配線306は、ビア310の半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、ビア310を確実に加熱することができる。
また、第3の実施形態において、下層配線305が設けられた第1の層間絶縁膜302にヒーター配線306を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、ビア310又は上層配線311が設けられた第2の層間絶縁膜307にヒーター配線を形成してもよい。
また、第3の実施形態において、第2の層間絶縁膜307にエッチングによりビアホール307aを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜302と第2の層間絶縁膜307との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第3の実施形態において、ビア310と上層配線311とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア310と上層配線311とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、ビア310の下面の一部分が下層配線305の外側に位置するように設定することに代えて、又は、これに加えて、ビア310の上面の一部分が上層配線311の外側に位置するように設定してもよい。ビア310の上面の一部分が上層配線311の外側に位置するようにビア310と上層配線311とが接続されている場合、当該接続箇所の近傍にヒーター配線306が設けられていると、より効率的にビア310を切断することができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図10(a)は、第4の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図10(b)は、図10(a)におけるX−X線の断面図である。また、図11(a)〜(e)は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。尚、図10(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図11(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板401上に第1の層間絶縁膜402を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜402に下層配線形成用の配線溝を形成する。その後、当該配線溝を含む第1の層間絶縁膜402の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層403及び例えばCu膜等の配線材料膜404をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層403及び配線材料膜404をCMPにより除去することによって下層配線405を形成する。
次に、図11(b)に示すように、下層配線405の上並びに第1の層間絶縁膜402の上に第2の層間絶縁膜406を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜406に、下層配線405に達するビアホール406aを形成する。
次に、図11(c)に示すように、ビアホール406aを含む第2の層間絶縁膜406の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層407及び例えばCu膜等の配線材料膜408をめっき法により堆積した後、ビアホール406aの外側のバリアメタル層407及び配線材料膜408をCMPにより除去する。これにより、下層配線405と接続する下層ビア409が形成される。
次に、図11(d)に示すように、下層ビア409の上及び第2の層間絶縁膜406の上に第3の層間絶縁膜410を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜410に、下層ビア409に達するデュアルダマシン溝、具体的にはビアホール410a及び上層配線形成用の配線溝410bを形成する。ここで、本実施形態の特徴として、ビアホール410aの底面の一部分が下層ビア409の外側に位置するように、言い換えると、ビアホール410aが下層ビア409を踏み外さない範囲でビアホール410aが下層ビア409からずれるようにビアホール410aを形成する。
次に、図11(e)に示すように、ビアホール410a及び配線溝410bを含む第3の層間絶縁膜410の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層411及び例えばCu膜等の配線材料膜412をめっき法により堆積した後、配線溝410bの外側のバリアメタル層411及び配線材料膜412をCMPにより除去する。これにより、下層ビア409と接続する上層ビア413が形成されると共に、上層ビア413と接続する上層配線414が形成される。その後、上層配線414の上及び第3の層間絶縁膜410の上に絶縁膜415を形成することによって、図10(a)及び(b)に示す第4の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図10(a)及び(b)に示すように、上層ビア413の下面の一部分は下層ビア409の外側に位置する。尚、図10(a)においては、絶縁膜415等の図示を省略している。
第4の実施形態においては、下層配線405と上層配線414と当該両配線を接続する下層ビア409及び上層ビア413とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線405又は上層配線414から下層ビア409及び上層ビア413に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより各ビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
以上のように、第4の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第4の実施形態によると、上層ビア413の下面の一部分が下層ビア409の外側に位置するように上層ビア413を形成するため、上層ビア413と下層ビア409との接触面積が減少するので、各ビアの切断を確実に行なうことができる。
尚、第4の実施形態において、上層ビア413又は下層ビア409をより短時間で切断するためには、上層ビア413と下層ビア409との接触面積は小さいほど好ましい。特に、下層ビア409に対する上層ビア413のずれ量が下層ビア409又は上層ビア413の直径の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる(図4参照)。しかしながら、製造工程における下層ビア409と上層ビア413との重ねあわせ精度を考慮して、下層ビア409と上層ビア413とが接続されない事態を確実に回避するためには、下層ビア409に対する上層ビア413のずれ量を下層ビア409又は上層ビア413の直径の約35%以下に抑制することが望ましい。
また、第4の実施形態において、下層ビア409の下面の一部分が下層配線405の外側に位置していてもよいし、これに代えて、又は、これに加えて、上層ビア413の上面の一部分が上層配線414の外側に位置してもよい。このようにすると、各ビアの切断をより確実に行なうことができる。
また、第4の実施形態において、第2の層間絶縁膜406にエッチングによりビアホール406aを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜402と第2の層間絶縁膜406との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜410にエッチングによりビアホール410aを形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜406と第3の層間絶縁膜410との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第4の実施形態において、上層ビア413と上層配線414とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、上層ビア413と上層配線414とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図12(a)は、第5の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図12(b)は、図12(a)におけるXII −XII 線の断面図である。また、図13(a)〜(e)は、第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。尚、図12(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図13(a)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板501上に第1の層間絶縁膜502を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜502に下層配線形成用の配線溝を形成する。その後、当該配線溝を含む第1の層間絶縁膜502の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層503及び例えばCu膜等の配線材料膜504をめっき法により堆積した後、前記配線溝の外側のバリアメタル層503及び配線材料膜504をCMPにより除去することによって下層配線505を形成する。
次に、図13(b)に示すように、下層配線505の上並びに第1の層間絶縁膜502の上に第2の層間絶縁膜506を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜506に、下層配線505に達するビアホール506a、及びヒーター(発熱体)となる配線形成用の配線溝506bを形成する。ここで、配線溝506bはビアホール506aの近傍に位置すると共に例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
次に、図13(c)に示すように、ビアホール506a及び配線溝506bを含む第2の層間絶縁膜506の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層507及び例えばCu膜等の配線材料膜508をめっき法により堆積した後、ビアホール506a及び配線溝506bの外側のバリアメタル層507及び配線材料膜508をCMPにより除去する。これにより、下層配線505と接続する下層ビア509が形成されると共に下層ビア509の近傍に位置するヒーター配線510が形成される。
次に、図13(d)に示すように、下層ビア509及びヒーター配線510のそれぞれの上及び第2の層間絶縁膜506の上に第3の層間絶縁膜511を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜511に、下層ビア509に達するデュアルダマシン溝、具体的にはビアホール511a及び上層配線形成用の配線溝511bを形成する。ここで、本実施形態の特徴として、ビアホール511aの底面の一部分が下層ビア509の外側に位置するように、言い換えると、ビアホール511aが下層ビア509を踏み外さない範囲でビアホール511aが下層ビア509からずれるようにビアホール511aを形成する。
次に、図13(e)に示すように、ビアホール511a及び配線溝511bを含む第3の層間絶縁膜511の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層512及び例えばCu膜等の配線材料膜513をめっき法により堆積した後、配線溝511bの外側のバリアメタル層512及び配線材料膜513をCMPにより除去する。これにより、下層ビア509と接続する上層ビア514が形成されると共に、上層ビア514と接続する上層配線515が形成される。その後、上層配線515の上及び第3の層間絶縁膜511の上に絶縁膜516を形成することによって、図12(a)及び(b)に示す第5の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の第1の特徴として、図12(a)及び(b)に示すように、上層ビア514の下面の一部分は下層ビア509の外側に位置する。また、本実施形態の第2の特徴として、図12(a)及び(b)に示すように、下層ビア509つまりヒューズ素子の近傍に、当該下層ビア509を加熱するヒーター配線510が設けられている。尚、図12(a)においては、絶縁膜415等の図示を省略している。
第5の実施形態においては、下層配線505と上層配線515と当該両配線を接続する下層ビア509及び上層ビア514とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線505又は上層配線515から下層ビア509及び上層ビア514に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより各ビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの場合においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
以上のように、第5の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第5の実施形態によると、上層ビア514の下面の一部分が下層ビア509の外側に位置するように上層ビア514を形成するため、上層ビア514と下層ビア509との接触面積が減少するので、各ビアの切断を確実に行なうことができる。
また、第5の実施形態によると、下層ビア509つまりヒューズ素子の近傍に下層ビア509及び上層ビア514を加熱するヒーター配線510を設けるため、ヒーター配線510を用いて、下層ビア509又は上層ビア514の切断時における各ビアの周辺の温度を上げることができるので、効率的に各ビアを切断することができる。また、上層ビア514の下面の一部分が下層ビア509の外側に位置するように下層ビア509と上層ビア514とが接続されている箇所の近傍にヒーター配線510が設けられているため、より効率的に各ビアを切断することができる。さらに、ヒーター配線510がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線510の発熱効率が高くなる。
尚、第5の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板501上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第5の実施形態において、ヒーター配線510は、下層ビア509及び上層ビア514の半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、下層ビア509及び上層ビア514を確実に加熱することができる。
また、第5の実施形態において、下層ビア509が設けられた第2の層間絶縁膜506にヒーター配線510を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、上層ビア514及び上層配線511が設けられた第3の層間絶縁膜511、又は下層配線505が設けられた第1の層間絶縁膜502にヒーター配線を形成してもよい。
また、第5の実施形態において、上層ビア514又は下層ビア509をより短時間で切断するためには、上層ビア514と下層ビア509との接触面積は小さいほど好ましい。特に、下層ビア509に対する上層ビア514のずれ量が下層ビア509又は上層ビア514の直径の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる(図4参照)。しかしながら、製造工程における下層ビア509と上層ビア514との重ねあわせ精度を考慮して、下層ビア509と上層ビア514とが接続されない事態を確実に回避するためには、下層ビア509に対する上層ビア514のずれ量を下層ビア509又は上層ビア514の直径の約35%以下に抑制することが望ましい。
また、第5の実施形態において、下層ビア509の下面の一部分が下層配線505の外側に位置していてもよいし、これに代えて、又は、これに加えて、上層ビア514の上面の一部分が上層配線515の外側に位置してもよい。このようにすると、各ビアの切断をより確実に行なうことができる。
また、第5の実施形態において、第2の層間絶縁膜506にエッチングによりビアホール506aを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜502と第2の層間絶縁膜506との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜511にエッチングによりビアホール511aを形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜506と第3の層間絶縁膜511との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第5の実施形態において、上層ビア514と上層配線515とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、上層ビア514と上層配線515とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図14(a)は、第6の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図14(b)は、図14(a)におけるXIV −XIV 線の断面図である。尚、図14(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図14(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板601上に第1の層間絶縁膜602を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜602に下層配線形成用の複数の配線溝を形成する。次に、各配線溝を含む第1の層間絶縁膜602の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層603及び例えばCu膜等の配線材料膜604をめっき法により堆積した後、各配線溝の外側のバリアメタル層603及び配線材料膜604をCMPにより除去することによって下層配線605A、605B及び605Cを形成する。
次に、下層配線605A〜605Cの上及び第1の層間絶縁膜602の上に第2の層間絶縁膜606を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜606に、下層配線605A〜605Cに達する複数のデュアルダマシン溝、具体的には複数のビアホール及び上層配線形成用の複数の配線溝を形成する。ここで、本実施形態の特徴として、各ビアホールの底面の一部分が下層配線605A〜605Cの外側に位置するように、言い換えると、各ビアホールが下層配線605A〜605Cを踏み外さない範囲で各ビアホールが下層配線605A〜605Cからずれるように各ビアホールを形成する。
次に、各デュアルダマシン溝を含む第2の層間絶縁膜606の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層607及び例えばCu膜等の配線材料膜608をめっき法により堆積した後、各デュアルダマシン溝の外側のバリアメタル層607及び配線材料膜608をCMPにより除去する。これにより、下層配線605Aと接続するビア609A、下層配線605Bと接続するビア609B、並びに下層配線605Cと接続するビア609C及び609Dが形成されると共に、ビア609A及び609Cと接続する上層配線610A、並びにビア609B及び609Dと接続する上層配線610Bが形成される。その後、上層配線610A及び610Bのそれぞれの上並びに第2の層間絶縁膜606の上に絶縁膜611を形成することによって、図14(a)及び(b)に示す第6の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図14(a)及び(b)に示すように、各ビア609A〜609Dの下面の一部分は下層配線605A〜605Cの外側に位置すると共に、各ビア609A〜609Dの下層配線605A〜605Cに対するズレ方向は互いに異なる。具体的には、下層配線605A及び605Bと下層配線605Cとは互いに異なる方向に延びており、ビア609Aの下層配線605Aに対するズレ方向とビア609Bの下層配線605Bに対するズレ方向とビア609Cの下層配線605Cに対するズレ方向とビア609Dの下層配線605Cに対するズレ方向とは互いに異なる。尚、図14(a)においては、絶縁膜611等の図示を省略している。
第6の実施形態においては、下層配線605A〜605Cと上層配線610A及び610Bと当該両配線を接続するビア609A〜609Dとからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線605A〜605C又は上層配線610A及び610Bからビア609A〜609Dに例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア609A〜609Dのうち少なくとも1つのビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
ここで、本実施形態の方法によって形成されたヒューズ素子の作用について述べる。
図4は、ビアと下層配線との接触面積(下層配線に対するビアのずれ量)と、ビア(ヒューズ素子の切断部)の切断所要時間との関係を表した図である。尚、図4の横軸は、ビアのずれ量を、ビア径(ビアの直径)に対する割合(%)を用いて表している。
図4に示すように、下層配線に対するビアのずれ量(本実施形態では下層配線605A〜605Cに対するビア609A〜609Dのそれぞれのずれ量の平均値)が大きくなるに従って、言い換えると、ビアと下層配線との接触面積の減少に伴って、ビアをより短時間で切断することができる。特に、下層配線に対するビアのずれ量がビア径(本実施形態ではビア609A〜609Dのビア径の平均値)の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる。しかしながら、製造工程における下層配線(本実施形態では複数)とビア(本実施形態では複数)との重ねあわせ精度を考慮して、下層配線とビアとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層配線に対するビアのずれ量をビア径の約30%以下に抑制することが望ましい。
以上のように、第6の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第6の実施形態によると、ビア609A〜609Dの下面の一部分が下層配線605A〜605Cの外側に位置するようにビア609A〜609Dを形成するため、ビア609A〜609Dと下層配線605A〜605Cとの接触面積が減少するので、ビア609A〜609Dのうち少なくとも1つのビアの切断を確実に行なうことができる。
また、第6の実施形態によると、各ビア609A〜609Dの下層配線605A〜605Cに対するズレ方向は互いに異なる。このため、製造工程における下層配線605A〜605Cとビア609A〜609Dとの合わせズレに起因して全てのビアが下層配線605A〜605Cと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビア609A〜609Dと下層配線605A〜605Cとの接触面積を減少させて確実にビア609A〜609Dのうちの少なくとも1つのビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。
尚、第6の実施形態において、第2の層間絶縁膜606にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜602と第2の層間絶縁膜606との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第6の実施形態において、ビア609A〜609Dと上層配線610A及び610Bとをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア609A〜609Dと上層配線610A及び610Bとをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、ビア609A〜609Dの下面の一部分が下層配線605A〜605Cの外側に位置するように設定することに代えて、又は、これに加えて、ビア609A〜609Dの上面の一部分が上層配線610A及び610Bの外側に位置するように設定してもよい。この場合、各ビア609A〜609Dの上層配線610A及び610Bに対するズレ方向は互いに異なることが好ましい。このようにすると、製造工程におけるビア609A〜609Dと上層配線610A及び610Bとの合わせズレに起因して全てのビアが上層配線610A及び610Bと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビア609A〜609Dと上層配線610A及び610Bとの接触面積を減少させて確実にビア609A〜609Dのうち少なくとも1つのビアの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。さらに、上層配線610A及び610Bに対するビア609A〜609Dのそれぞれのずれ量の平均値がビア径(ビア609A〜609Dのビア径の平均値)の5%以上で且つ30%以下であると、ビア609A〜609Dと上層配線610A及び610Bとが接続されない事態を確実に回避しながら、ビア609A〜609Dの切断を確実に行なうことができる。
(第7の実施形態)
以下、本発明の第7の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図15(a)は、第7の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図15(b)は、図15(a)におけるXV−XV線の断面図である。尚、図15(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図15(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板701上に第1の層間絶縁膜702を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜702に、下層配線形成用の複数の配線溝、及びヒーター(発熱体)となる配線形成用の配線溝を形成する。次に、各配線溝を含む第1の層間絶縁膜702の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層703及び例えばCu膜等の配線材料膜704をめっき法により堆積した後、各配線溝の外側のバリアメタル層703及び配線材料膜704をCMPにより除去することによって下層配線705A、705B及び705C並びにヒーター配線706を形成する。ここで、ヒーター配線706は下層配線705A〜705Cの近傍に位置すると共に例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
次に、下層配線705A〜705C及びヒーター配線706のそれぞれの上並びに第1の層間絶縁膜702の上に第2の層間絶縁膜707を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜707に、下層配線705A〜705Cに達する複数のデュアルダマシン溝、具体的には複数のビアホール及び上層配線形成用の複数の配線溝を形成する。ここで、本実施形態の特徴として、各ビアホールの底面の一部分が下層配線705A〜705Cの外側に位置するように、言い換えると、各ビアホールが下層配線705A〜705Cを踏み外さない範囲で各ビアホールが下層配線705A〜705Cからずれるように各ビアホールを形成する。
次に、各デュアルダマシン溝を含む第2の層間絶縁膜707の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層708及び例えばCu膜等の配線材料膜709をめっき法により堆積した後、各デュアルダマシン溝の外側のバリアメタル層708及び配線材料膜709をCMPにより除去する。これにより、下層配線705Aと接続するビア710A、下層配線705Bと接続するビア710B、並びに下層配線705Cと接続するビア710C及び710Dが形成されると共に、ビア710A及び710Cと接続する上層配線711A、並びにビア710B及び710Dと接続する上層配線711Bが形成される。その後、上層配線711A及び711Bのそれぞれの上並びに第2の層間絶縁膜707の上に絶縁膜712を形成することによって、図15(a)及び(b)に示す第7の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図15(a)及び(b)に示すように、各ビア710A〜710Dの下面の一部分は下層配線705A〜705Cの外側に位置すると共に、各ビア710A〜710Dの下層配線705A〜705Cに対するズレ方向は互いに異なる。具体的には、下層配線705A及び705Bと下層配線705Cとは互いに異なる方向に延びており、ビア710Aの下層配線705Aに対するズレ方向とビア710Bの下層配線705Bに対するズレ方向とビア710Cの下層配線705Cに対するズレ方向とビア710Dの下層配線705Cに対するズレ方向とは互いに異なる。尚、図15(a)においては、絶縁膜712等の図示を省略している。
第7の実施形態においては、下層配線705A〜705Cと上層配線711A及び711Bと当該両配線を接続するビア710A〜710Dとからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線705A〜705C又は上層配線711A及び711Bからビア710A〜710Dに例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア710A〜710Dのうち少なくとも1つのビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
ここで、本実施形態の方法によって形成されたヒューズ素子の作用について述べる。
図4は、ビアと下層配線との接触面積(下層配線に対するビアのずれ量)と、ビア(ヒューズ素子の切断部)の切断所要時間との関係を表した図である。尚、図4の横軸は、ビアのずれ量を、ビア径(ビアの直径)に対する割合(%)を用いて表している。
図4に示すように、下層配線に対するビアのずれ量(本実施形態では下層配線705A〜705Cに対するビア710A〜710Dのそれぞれのずれ量の平均値)が大きくなるに従って、言い換えると、ビアと下層配線との接触面積の減少に伴って、ビアをより短時間で切断することができる。特に、下層配線に対するビアのずれ量がビア径(本実施形態ではビア710A〜710Dのビア径の平均値)の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる。しかしながら、製造工程における下層配線(本実施形態では複数)とビア(本実施形態では複数)との重ねあわせ精度を考慮して、下層配線とビアとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層配線に対するビアのずれ量をビア径の約30%以下に抑制することが望ましい。
また、図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの温度においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
以上のように、第7の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第7の実施形態によると、ビア710A〜710Dの下面の一部分が下層配線705A〜705Cの外側に位置するようにビア710A〜710Dを形成するため、ビア710A〜710Dと下層配線705A〜705Cとの接触面積が減少するので、ビア710A〜710Dのうち少なくとも1つのビアの切断を確実に行なうことができる。
また、第7の実施形態によると、各ビア710A〜710Dの下層配線705A〜705Cに対するズレ方向は互いに異なる。このため、製造工程における下層配線705A〜705Cとビア710A〜710Dとの合わせズレに起因して全てのビアが下層配線705A〜705Cと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビア710A〜710Dと下層配線705A〜705Cとの接触面積を減少させて確実にビア710A〜710Dの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。
また、第7の実施形態によると、ビア710A〜710Dつまりヒューズ素子の近傍にビア710A〜710Dを加熱するヒーター配線706を設けるため、ヒーター配線706を用いて、ビア710A〜710Dの切断時におけるビア710A〜710Dの周辺の温度を上げることができるので、効率的にビア710A〜710Dのうち少なくとも1つのビアを切断することができる。また、ビア710A〜710Dの下面の一部分が下層配線705A〜705Cの外側に位置するようにビア710A〜710Dと下層配線705A〜705Cとが接続されている箇所の近傍にヒーター配線706が設けられているため、より効率的にビア710A〜710Dを切断することができる。さらに、ヒーター配線706がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線706の発熱効率が高くなる。
尚、第7の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板701上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第7の実施形態において、ヒーター配線706は、各ビア710A〜710Dの半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、ビア710A〜710Dを確実に加熱することができる。
また、第7の実施形態において、下層配線705A〜705Cが設けられた第1の層間絶縁膜702にヒーター配線706を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、ビア710A〜710D又は上層配線711A及び711Bが設けられた第2の層間絶縁膜707にヒーター配線を形成してもよい。
また、第7の実施形態において、第2の層間絶縁膜707にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜702と第2の層間絶縁膜707との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第7の実施形態において、ビア710A〜710Dと上層配線711A及び711Bとをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア710A〜710Dと上層配線711A及び711Bとをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、ビア710A〜710Dの下面の一部分が下層配線705A〜705Cの外側に位置するように設定することに代えて、又は、これに加えて、ビア710A〜710Dの上面の一部分が上層配線711A及び711Bの外側に位置するように設定してもよい。この場合、各ビア710A〜710Dの上層配線711A及び711Bに対するズレ方向は互いに異なることが好ましい。このようにすると、製造工程におけるビア710A〜710Dと上層配線711A及び711Bとの合わせズレに起因して全てのビアが上層配線711A及び711Bと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、ビア710A〜710Dと上層配線711A及び711Bとの接触面積を減少させて確実にビア710A〜710Dの切断つまりヒューズ素子の切断を行なうことができる。さらに、上層配線711A及び711Bに対するビア710A〜710Dのそれぞれのずれ量の平均値がビア径(ビア710A〜710Dのビア径の平均値)の5%以上で且つ30%以下であると、ビア710A〜710Dと上層配線711A及び711Bとが接続されない事態を確実に回避しながら、ビア710A〜710Dの切断を確実に行なうことができる。
(第8の実施形態)
以下、本発明の第8の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図16(a)は、第8の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図16(b)は、図16(a)におけるXVI −XVI 線の断面図である。尚、図16(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図16(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板801上に第1の層間絶縁膜802を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜802に下層配線形成用の複数の配線溝を形成する。次に、各配線溝を含む第1の層間絶縁膜802の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層803及び例えばCu膜等の配線材料膜804をめっき法により堆積した後、各配線溝の外側のバリアメタル層803及び配線材料膜804をCMPにより除去することによって下層配線805A、805B及び805Cを形成する。
次に、下層配線805A〜805Cの上並びに第1の層間絶縁膜802の上に第2の層間絶縁膜806を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜806に、下層配線805A〜805Cに達する複数のビアホールを形成する。次に、各ビアホールを含む第2の層間絶縁膜806の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層807及び例えばCu膜等の配線材料膜808をめっき法により堆積した後、各ビアホールの外側のバリアメタル層807及び配線材料膜808をCMPにより除去する。これにより、下層配線805Aと接続する下層ビア809A、下層配線805Bと接続する下層ビア809B、並びに下層配線805Cと接続する下層ビア809C及び809Dが形成される。
次に、下層ビア809A〜809Dの上及び第2の層間絶縁膜806の上に第3の層間絶縁膜810を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜810に、下層ビア809A〜809Dに達する複数のデュアルダマシン溝、具体的には複数のビアホール及び上層配線形成用の複数の配線溝を形成する。ここで、本実施形態の特徴として、各ビアホールの底面の一部分が下層ビア809A〜809Dの外側に位置するように、言い換えると、各ビアホールが下層ビア809A〜809Dを踏み外さない範囲で各ビアホールが下層ビア809A〜809Dからずれるように各ビアホールを形成する。次に、各デュアルダマシン溝を含む第3の層間絶縁膜810の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層811及び例えばCu膜等の配線材料膜812をめっき法により堆積した後、各デュアルダマシン溝の外側のバリアメタル層811及び配線材料膜812をCMPにより除去する。これにより、下層ビア809Aと接続する上層ビア813A、下層ビア809Bと接続する上層ビア813B、下層ビア809Cと接続する上層ビア813C、及び下層ビア809Dと接続する上層ビア813Dが形成されると共に、上層ビア813A及び813Cと接続する上層配線814A、並びに上層ビア813B及び813Dと接続する上層配線814Bが形成される。その後、上層配線814A及び814Bのそれぞれの上並びに第3の層間絶縁膜810の上に絶縁膜815を形成することによって、図16(a)及び(b)に示す第8の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図16(a)及び(b)に示すように、各上層ビア813A〜813Dの下面の一部分は各下層ビア809A〜809Dの外側に位置すると共に、各上層ビア813A〜813Dの各下層ビア809A〜809Dに対するズレ方向は互いに異なる。具体的には、上層ビア813Aの下層ビア809Aに対するズレ方向と上層ビア813Bの下層ビア809Bに対するズレ方向と上層ビア813Cの下層ビア809Cに対するズレ方向と上層ビア813Dの下層ビア809Dに対するズレ方向とは互いに異なる。尚、図16(a)においては、絶縁膜815等の図示を省略している。
第8の実施形態においては、下層配線805A〜805Cと上層配線814A及び814Bと当該両配線を接続する下層ビア809A〜809D及び上層ビア813A〜813Dとからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線805A〜805C又は上層配線814A及び814Bから下層ビア809A〜809D及び上層ビア813A〜813Dに例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより各ビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
以上のように、第8の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第8の実施形態によると、上層ビア813A〜813Dのそれぞれの下面の一部分が下層ビア809A〜809Dのそれぞれの外側に位置するように上層ビア813A〜813Dを形成するため、上層ビア813A〜813Dと下層ビア809A〜809Dとの接触面積が減少するので、これらの複数のビアのうちの少なくとも1つのビアの切断を確実に行なうことができる。
また、第8の実施形態によると、各上層ビア813A〜813Dの各下層ビア809A〜809Dに対するズレ方向は互いに異なる。このため、製造工程における各下層ビア809A〜809Dと各上層ビア813A〜813Dとの合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビア809A〜809Dと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビア813A〜813Dと下層ビア809A〜809Dとの接触面積を減少させて、これらの複数のビアのうちの少なくとも1つのビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
尚、第8の実施形態において、上層ビア813A〜813D又は下層ビア809A〜809Dをより短時間で切断するためには、上層ビア813A〜813Dと下層ビア809A〜809Dとの接触面積は小さいほど好ましい。特に、下層ビア809A〜809Dに対する上層ビア813A〜813Dのずれ量の平均値が上層ビア813A〜813Dの直径の平均値(又は下層ビア809A〜809Dの直径の平均値)の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる(図4参照)。しかしながら、製造工程における下層ビア809A〜809Dと上層ビア813A〜813Dとの重ねあわせ精度を考慮して、下層ビア809A〜809Dと上層ビア813A〜813Dとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層ビア809A〜809Dに対する上層ビア813A〜813Dのずれ量の平均値を、上層ビア813A〜813Dの直径の平均値(又は下層ビア809A〜809Dの直径の平均値)の約30%以下に抑制することが望ましい。
また、第8の実施形態において、下層ビア809A〜809Dの下面の一部分が下層配線805A〜805Cの外側に位置していてもよいし、これに代えて、又はこれに加えて、上層ビア813A〜813Dの上面の一部分が上層配線814A及び814Bの外側に位置してもよい。このようにすると、これらの複数のビアのうちの少なくとも1つのビアの切断をより確実に行なうことができる。
また、第8の実施形態において、第2の層間絶縁膜806にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜802と第2の層間絶縁膜806との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜810にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜806と第3の層間絶縁膜810との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第8の実施形態において、上層ビア813A〜813Dと上層配線814A及び814Bとをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、上層ビア813A〜813Dと上層配線814A及び814Bとをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。
(第9の実施形態)
以下、本発明の第9の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図17(a)は、第9の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図17(b)は、図17(a)におけるXVII−XVII線の断面図である。尚、図17(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。以下、まず、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図17(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板901上に第1の層間絶縁膜902を堆積した後、リソグラフィおよびドライエッチングにより第1の層間絶縁膜902に下層配線形成用の複数の配線溝を形成する。次に、各配線溝を含む第1の層間絶縁膜902の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層903及び例えばCu膜等の配線材料膜904をめっき法により堆積した後、各配線溝の外側のバリアメタル層903及び配線材料膜904をCMPにより除去することによって下層配線905A、905B及び905Cを形成する。
次に、下層配線905A〜905Cの上並びに第1の層間絶縁膜902の上に第2の層間絶縁膜906を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第2の層間絶縁膜906に、下層配線905A〜905Cに達する複数のビアホール、及びヒーター(発熱体)となる配線形成用の配線溝を形成する。次に、各ビアホール及び配線溝を含む第2の層間絶縁膜906の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層907及び例えばCu膜等の配線材料膜908をめっき法により堆積した後、ビアホール及び配線溝の外側のバリアメタル層907及び配線材料膜908をCMPにより除去する。これにより、下層配線905Aと接続する下層ビア909A、下層配線905Bと接続する下層ビア909B、下層配線905Cと接続する下層ビア909C及び909D、並びに下層ビア909A〜909Dの近傍に位置するヒーター配線910が形成される。ここで、ヒーター配線910は例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
次に、下層ビア909A〜909Dの上、ヒーター配線910の上及び第2の層間絶縁膜906の上に第3の層間絶縁膜911を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチングにより第3の層間絶縁膜911に、下層ビア909A〜909Dに達する複数のデュアルダマシン溝、具体的には複数のビアホール及び上層配線形成用の複数の配線溝を形成する。ここで、本実施形態の特徴として、各ビアホールの底面の一部分が下層ビア909A〜909Dの外側に位置するように、言い換えると、各ビアホールが下層ビア909A〜909Dを踏み外さない範囲で各ビアホールが下層ビア909A〜909Dからずれるように各ビアホールを形成する。次に、各デュアルダマシン溝を含む第3の層間絶縁膜911の上に、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層912及び例えばCu膜等の配線材料膜913をめっき法により堆積した後、各デュアルダマシン溝の外側のバリアメタル層912及び配線材料膜913をCMPにより除去する。これにより、下層ビア909Aと接続する上層ビア914A、下層ビア909Bと接続する上層ビア914B、下層ビア909Cと接続する上層ビア914C、及び下層ビア909Dと接続する上層ビア914Dが形成されると共に、上層ビア914A及び914Cと接続する上層配線915A、並びに上層ビア914B及び914Dと接続する上層配線915Bが形成される。その後、上層配線915A及び915Bのそれぞれの上並びに第3の層間絶縁膜911の上に絶縁膜916を形成することによって、図17(a)及び(b)に示す第9の実施形態に係る半導体装置が得られる。ここで、本実施形態の特徴として、図17(a)及び(b)に示すように、各上層ビア914A〜914Dの下面の一部分は各下層ビア909A〜909Dの外側に位置すると共に、各上層ビア914A〜914Dの各下層ビア909A〜909Dに対するズレ方向は互いに異なる。具体的には、上層ビア914Aの下層ビア909Aに対するズレ方向と上層ビア914Bの下層ビア909Bに対するズレ方向と上層ビア914Cの下層ビア909Cに対するズレ方向と上層ビア914Dの下層ビア909Dに対するズレ方向とは互いに異なる。尚、図17(a)においては、絶縁膜916等の図示を省略している。
第9の実施形態においては、下層配線905A〜905Cと上層配線915A及び915Bと当該両配線を接続する下層ビア909A〜909D及び上層ビア914A〜914Dとからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線905A〜905C又は上層配線915A及び915Bから下層ビア909A〜909D及び上層ビア914A〜914Dに例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより、これらの複数のビアのうち少なくとも1つのビアの溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの温度においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
以上のように、第9の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第9の実施形態によると、上層ビア914A〜914Dのそれぞれの下面の一部分が下層ビア909A〜909Dのそれぞれの外側に位置するように上層ビア914A〜914Dを形成するため、上層ビア914A〜914Dと下層ビア909A〜909Dとの接触面積が減少するので、各ビアの切断を確実に行なうことができる。
また、第9の実施形態によると、各上層ビア914A〜914Dの各下層ビア909A〜909Dに対するズレ方向は互いに異なる。このため、製造工程における各下層ビア909A〜909Dと各上層ビア914A〜914Dとの合わせズレに起因して全ての上層ビアが下層ビア909A〜909Dと接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、上層ビア914A〜914Dと下層ビア909A〜909Dとの接触面積を減少させて、これらの複数のビアのうち少なくとも1つのビアの切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
また、第9の実施形態によると、下層ビア909A〜909Dつまりヒューズ素子の近傍に下層ビア909A〜909D及び上層ビア914A〜914Dを加熱するヒーター配線910を設けるため、ヒーター配線910を用いて、各ビアの切断時における各ビアの周辺の温度を上げることができるので、効率的に各ビアを切断することができる。また、上層ビア914A〜914Dの下面の一部分が下層ビア909A〜909Dの外側に位置するように下層ビア909A〜909Dと上層ビア914A〜914Dとが接続されている箇所の近傍にヒーター配線910が設けられているため、より効率的に各ビアを切断することができる。さらに、ヒーター配線910がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線910の発熱効率が高くなる。
尚、第9の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板901上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第9の実施形態において、ヒーター配線910は、下層ビア909A〜909D及び上層ビア914A〜914Dの半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、下層ビア909A〜909D及び上層ビア914A〜914Dを確実に加熱することができる。
また、第9の実施形態において、下層ビア909A〜909Dが設けられた第2の層間絶縁膜906にヒーター配線910を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、上層ビア914A〜914D及び上層配線915A及び915Bが設けられた第3の層間絶縁膜911、又は下層配線905A〜905Cが設けられた第1の層間絶縁膜902にヒーター配線を形成してもよい。
また、第9の実施形態において、上層ビア914A〜914D又は下層ビア909A〜909Dをより短時間で切断するためには、上層ビア914A〜914Dと下層ビア909A〜909Dとの接触面積は小さいほど好ましい。特に、下層ビア909A〜909Dに対する上層ビア914A〜914Dのずれ量の平均値が上層ビア914A〜914Dの直径の平均値(又は下層ビア909A〜909Dの直径の平均値)の5%以上の場合に前述の効果が確実に得られる(図4参照)。しかしながら、製造工程における下層ビア909A〜909Dと上層ビア914A〜914Dとの重ねあわせ精度を考慮して、下層ビア909A〜909Dと上層ビア914A〜914Dとが接続されない事態を確実に回避するためには、下層ビア909A〜909Dに対する上層ビア914A〜914Dのずれ量の平均値を、上層ビア914A〜914Dの直径の平均値(又は下層ビア909A〜909Dの直径の平均値)の約30%以下に抑制することが望ましい。
また、第9の実施形態において、下層ビア909A〜909Dの下面の一部分が下層配線905A〜905Cの外側に位置していてもよいし、これに代えて、又はこれに加えて、上層ビア914A〜914Dの上面の一部分が上層配線915A及び915Bの外側に位置してもよい。このようにすると、各ビアの切断をより確実に行なうことができる。
また、第9の実施形態において、第2の層間絶縁膜906にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜902と第2の層間絶縁膜906との間に形成してもよいことは言うまでもない。同様に、第3の層間絶縁膜911にエッチングによりビアホールを形成するためのエッチングストッパーを第2の層間絶縁膜906と第3の層間絶縁膜911との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第9の実施形態において、上層ビア914A〜914Dと上層配線915A及び915Bとをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、上層ビア914A〜914Dと上層配線915A及び915Bとをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。
(第10の実施形態)
以下、本発明の第10の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。
図18(a)は、第10の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図18(b)は、図18(a)におけるXVIII −XVIII 線の断面図である。尚、図18(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
図18(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板1001上に第1の層間絶縁膜1002が堆積されている。第1の層間絶縁膜1002には、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1003及び例えばCu膜等の配線材料膜1004が順次埋め込まれてなる下層配線1005が形成されている。本実施形態の第1の特徴は、下層配線1005が、複数の歯部分(例えば歯部分1005a及び1005b)を持つ櫛状の平面形状を有している。
下層配線1005の上及び第1の層間絶縁膜1002の上には第2の層間絶縁膜1006が堆積されている。第2の層間絶縁膜1006に設けられたデュアルダマシン溝には、下層配線1005と接続するビア1009と、ビア1009と接続する上層配線1010とが埋め込まれている。ビア1009及び上層配線1010はそれぞれ、前記デュアルダマシン溝に例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1007及び例えばCu膜等の配線材料膜1008が順次埋め込まれることによって形成されている。本実施形態の第2の特徴は、ビア1009が、下層配線1005の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分(具体的には歯部分1005a及び1005b)を跨ぐように下層配線1005上に形成されていることである。
上層配線1010の上及び第2の層間絶縁膜1006の上には絶縁膜1011が形成されている。
第10の実施形態においては、下層配線1005と上層配線1010と当該両配線を接続するビア1009とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線1005又は上層配線1010からビア1009に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア1009の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
以上のように、第10の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第10の実施形態によると、ビア1009が、櫛状の下層配線1005の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分(具体的には歯部分1005a及び1005b)を跨ぐように下層配線1005上に形成されている。このため、製造工程における下層配線1005とビア1009との合わせズレに起因してビア1009が下層配線1005と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、下層配線1005とビア1009との接触面積を減少させ、それによりビア1009の切断つまりヒューズ素子の切断を短時間で確実に行なうことができる。
尚、第10の実施形態において、ビア1009の平面形状は特に限定されるものではない。図18(c)は、第10の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子の構造のバリエーションを示す平面図である。図18(c)に示すように、ビア1009の平面形状において、下層配線1005の歯部分の並ぶ方向の径が、歯部分の延びる方向の径よりも長くてもよい。尚、図18(c)において、図18(a)と同一の構成要素には同一の符号を付している。
また、第10の実施形態において、第2の層間絶縁膜1006にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜1002と第2の層間絶縁膜1006との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第10の実施形態において、ビア1009と上層配線1010とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア1009と上層配線1010とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、下層配線1005の平面形状を櫛状に設定し、ビア1009が、櫛状の下層配線1005の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分を跨ぐようにすることに代えて、又はこれに加えて、上層配線1010の平面形状を櫛状に設定し、上層配線1010の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分がビア1009と重なるようにしてもよい。
(第11の実施形態)
以下、本発明の第11の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。
図19(a)は、第11の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図19(b)は、図19(a)におけるXIX −XIX 線の断面図である。尚、図19(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
図19(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板1101上に第1の層間絶縁膜1102が堆積されている。第1の層間絶縁膜1102には、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1103及び例えばCu膜等の配線材料膜1104が順次埋め込まれてなる下層配線1105が形成されている。本実施形態の第1の特徴は、下層配線1105が、複数の歯部分(例えば歯部分1105a及び1105b)を持つ櫛状の平面形状を有している。また、本実施形態の第2の特徴は、下層配線1105におけるビア接続領域の近傍に、下層配線1105と同様にバリアメタル層1103及び配線材料膜1104から構成されたヒーター配線1106が設けられていることである。ヒーター配線1106は例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
下層配線1105及びヒーター配線1106のそれぞれの上並びに第1の層間絶縁膜1102の上には第2の層間絶縁膜1107が堆積されている。第2の層間絶縁膜1107に設けられたデュアルダマシン溝には、下層配線1105と接続するビア1110と、ビア1110と接続する上層配線1111とが埋め込まれている。ビア1110及び上層配線1111はそれぞれ、前記デュアルダマシン溝に例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1108及び例えばCu膜等の配線材料膜1109が順次埋め込まれることによって形成されている。本実施形態の第3の特徴は、ビア1110が、下層配線1105の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分(具体的には歯部分1105a及び1105b)を跨ぐように下層配線1105上に形成されていることである。
上層配線1111の上及び第2の層間絶縁膜1107の上には絶縁膜1112が形成されている。
第11の実施形態においては、下層配線1105と上層配線1111と当該両配線を接続するビア1110とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線1105又は上層配線1111からビア1110に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア1110の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの温度においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
以上のように、第11の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第11の実施形態によると、ビア1110が、櫛状の下層配線1105の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分(具体的には歯部分1105a及び1105b)を跨ぐように下層配線1105上に形成されている。このため、製造工程における下層配線1105とビア1110との合わせズレに起因してビア1110が下層配線1105と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、下層配線1105とビア1110との接触面積を減少させ、それによりビア1110の切断つまりヒューズ素子の切断を短時間で確実に行なうことができる。
また、第11の実施形態によると、ビア1110つまりヒューズ素子の近傍にビア1110を加熱するヒーター配線1106を設けるため、ヒーター配線1106を用いて、ビア1110の切断時におけるビア1110の周辺の温度を上げることができるので、効率的にビア1110を切断することができる。さらに、ヒーター配線1106がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線1106の発熱効率が高くなる。
尚、第11の実施形態において、ビア1110の平面形状は特に限定されるものではない。例えば、ビア1110の平面形状において、下層配線1105の歯部分の並ぶ方向の径が、歯部分の延びる方向の径よりも長くてもよい。
また、第11の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板1101上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第11の実施形態において、ヒーター配線1106は、ビア1110の半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、ビア1110を確実に加熱することができる。
また、第11の実施形態において、下層配線1105が設けられた第1の層間絶縁膜1102にヒーター配線1106を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、ビア1110又は上層配線1111が設けられた第2の層間絶縁膜1107にヒーター配線を形成してもよい。
また、第11の実施形態において、第2の層間絶縁膜1107にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜1102と第2の層間絶縁膜1107との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第11の実施形態において、ビア1110と上層配線1111とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア1110と上層配線1111とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、下層配線1105の平面形状を櫛状に設定し、ビア1110が、櫛状の下層配線1105の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分を跨ぐようにすることに代えて、又はこれに加えて、上層配線1111の平面形状を櫛状に設定し、上層配線1111の複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分がビア1110と重なるようにしてもよい。
(第12の実施形態)
以下、本発明の第12の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。
図20(a)は、第12の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図20(b)は、図20(a)におけるXX−XX線の断面図である。尚、図20(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
図20(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板1201上に第1の層間絶縁膜1202が堆積されている。第1の層間絶縁膜1202には、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1203及び例えばCu膜等の配線材料膜1204が順次埋め込まれてなる下層配線1205が形成されている。本実施形態の第1の特徴は、下層配線1205におけるビア接続領域に、ビア寸法(平面形状の寸法)よりも小さい開口部1205aが設けられていることである。
下層配線1205の上及び第1の層間絶縁膜1202の上には第2の層間絶縁膜1206が堆積されている。第2の層間絶縁膜1206に設けられたデュアルダマシン溝には、下層配線1205と接続するビア1209と、ビア1209と接続する上層配線1210とが埋め込まれている。ビア1209及び上層配線1210はそれぞれ、前記デュアルダマシン溝に例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1207及び例えばCu膜等の配線材料膜1208が順次埋め込まれることによって形成されている。本実施形態の第2の特徴は、下層配線1205の開口部1205aよりも大きい寸法を持つビア1209が、その平面形状の中心と開口部1205aの中心とが重なるように下層配線1205上に形成されていることである。
上層配線1210の上及び第2の層間絶縁膜1206の上には絶縁膜1211が形成されている。
第12の実施形態においては、下層配線1205と上層配線1210と当該両配線を接続するビア1209とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線1205又は上層配線1210からビア1209に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア1209の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
ところで、本実施形態において、下層配線1205に例えば円形状の開口部1205aが設けられており、当該開口部1205aの半径をrとすると、開口部1205aの面積Siは次式(2)のように表される。
Si=π・r・r ・・・ (2)
また、ビア1209の底部が例えば円形状の平面形状を有し、当該ビア底部の半径が下層配線1205の開口部1205aの半径rよりもa大きいとすると、ビア1209の底面積Svは次式(3)のように表される。
Sv=π・(r+a)・(r+a) ・・・ (3)
従って、ビア1209の底部の中心と下層配線1205の開口部1205aの中心とが重なる場合、ビア1209と下層配線1205との接触面積Sは次式(4)のように表される。
S=Sv−Si=π・a・(2r+a) ・・・ (4)
すなわち、Si>0であれば、必ずSv>Sとなり、ビア1209と下層配線1205との接触面積Sをビア1209の底面積Svよりも小さくできるので、ビア1209をより短時間で切断できる。また、Sv>Siであれば、ビア1209と下層配線1205とが接続されない事態は起こらない。
以上のように、第12の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第12の実施形態によると、下層配線1205に設けられた開口部1205aよりも大きいビア1209が、その平面形状の中心と開口部1205aの中心とが重なるように下層配線1205上に形成されている。このため、製造工程における下層配線1205とビア1209との合わせズレに起因してビア1209が下層配線1205と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、下層配線1205とビア1209との接触面積を減少させ、それによってビア1209の切断つまりヒューズ素子の切断を短時間で確実に行なうことができる。
尚、第12の実施形態において、ビア1209の平面形状は、下層配線1205に設けられた開口部1205aよりも大きければ、特に限定されるものではない。
また、第12の実施形態において、第2の層間絶縁膜1206にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜1202と第2の層間絶縁膜1206との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第12の実施形態において、ビア1209と上層配線1210とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア1209と上層配線1210とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、下層配線1205に、ビア1209の平面形状よりも小さい開口部1205aを設け、ビア1209を、その平面形状の中心と開口部1205aの中心とが重なるように下層配線1205上に形成することに代えて、又はこれに加えて、上層配線1210に、ビア1209の平面形状よりも小さい開口部を設けると共に、上層配線1210を、その開口部とビア1209の中心とが重なるようにビア1209上に形成してもよい。
(第13の実施形態)
以下、本発明の第13の実施形態に係る半導体装置について図面を参照しながら説明する。
図21(a)は、第13の実施形態に係る半導体装置(具体的には半導体集積回路装置)に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図21(b)は、図21(a)におけるXXI −XXI 線の断面図である。尚、図21(a)においては、一部の構成要素の図示を省略している。
図21(a)及び(b)に示すように、フロントエンド工程においてトランジスタ等の素子が形成されている半導体基板1301上に第1の層間絶縁膜1302が堆積されている。第1の層間絶縁膜1302には、例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1303及び例えばCu膜等の配線材料膜1304が順次埋め込まれてなる下層配線1305が形成されている。本実施形態の第1の特徴は、下層配線1305におけるビア接続領域に、ビア寸法(平面形状の寸法)よりも小さい開口部1305aが設けられていることである。また、本実施形態の第2の特徴は、下層配線1305におけるビア接続領域の近傍に、下層配線1305と同様にバリアメタル層1303及び配線材料膜1304から構成されたヒーター配線1306が設けられていることである。ヒーター配線1306は例えばデザインルール上の最小配線幅を持つ。
下層配線1305及びヒーター配線1306のそれぞれの上並びに第1の層間絶縁膜1302の上には第2の層間絶縁膜1307が堆積されている。第2の層間絶縁膜1307に設けられたデュアルダマシン溝には、下層配線1305と接続するビア1310と、ビア1310と接続する上層配線1311とが埋め込まれている。ビア1310及び上層配線1311はそれぞれ、前記デュアルダマシン溝に例えばTaN膜又はそれとTa膜との積層膜からなるバリアメタル層1308及び例えばCu膜等の配線材料膜1309が順次埋め込まれることにより形成されている。本実施形態の第3の特徴は、下層配線1305の開口部1305aよりも大きい寸法を持つビア1310が、その平面形状の中心と開口部1305aの中心とが重なるように下層配線1305上に形成されていることである。
上層配線1311の上及び第2の層間絶縁膜1307の上には絶縁膜1312が形成されている。
第13の実施形態においては、下層配線1305と上層配線1311と当該両配線を接続するビア1310とからヒューズ素子が構成される。また、必要に応じて、下層配線1305又は上層配線1311からビア1310に例えば1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションによりビア1310の溶断つまりヒューズ素子の切断を行なう。このとき、エレクトロマイグレーションが起こりやすくなるように例えば125℃以上の温度でヒューズ素子の切断を行なってもよい。
図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を示した図である。尚、ビア切断時におけるビアに流す電流は、いずれの温度においても1.5mAである。
図9に示すように、ビアつまりヒューズ素子周辺の温度を上げることによって、ビアをより効率的に且つ確実に切断することができる。
ところで、本実施形態において、下層配線1305に例えば円形状の開口部1305aが設けられており、当該開口部1305aの半径をrとすると、開口部1305aの面積Siは次式(2)のように表される。
Si=π・r・r ・・・ (2)
また、ビア1310の底部が例えば円形状の平面形状を有し、当該ビア底部の半径が下層配線1305の開口部1305aの半径rよりもa大きいとすると、ビア1310の底面積Svは次式(3)のように表される。
Sv=π・(r+a)・(r+a) ・・・ (3)
従って、ビア1310の底部の中心と下層配線1305の開口部1305aの中心とが重なる場合、ビア1310と下層配線1305との接触面積Sは次式(4)のように表される。
S=Sv−Si=π・a・(2r+a) ・・・ (4)
すなわち、Si>0であれば、必ずSv>Sとなり、ビア1310と下層配線1305との接触面積Sをビア1310の底面積Svよりも小さくできるので、ビア1310をより短時間で切断できる。また、Sv>Siであれば、ビア1310と下層配線1305とが接続されない事態は起こらない。
以上のように、第13の実施形態によると、従来の平面的な構造(溶断部となる配線の両端にそれぞれ他の配線が接続されている構造)に代えて、立体的な構造を持つヒューズ素子を用いるため、個々のヒューズ素子の平面的な占有面積を縮小することができるので、ヒューズ素子を高密度に集積することができる。
また、第13の実施形態によると、下層配線1305に設けられた開口部1305aよりも大きいビア1310が、その平面形状の中心と開口部1305aの中心とが重なるように下層配線1305上に形成されている。このため、製造工程における下層配線1305とビア1310との合わせズレに起因してビア1310が下層配線1305と接続されなくなる事態を回避しながら、言い換えると、ヒューズ素子の信頼性の低下を防止しながら、下層配線1305とビア1310との接触面積を減少させ、それによってビア1310の切断つまりヒューズ素子の切断を確実に行なうことができる。
また、第13の実施形態によると、ビア1310つまりヒューズ素子の近傍にビア1310を加熱するヒーター配線1306を設けるため、ヒーター配線1306を用いて、ビア1310の切断時におけるビア1310の周辺の温度を上げることができるので、効率的にビア1310を切断することができる。さらに、ヒーター配線1306がデザインルール上の最小配線幅を持つため、ヒーター配線1306の発熱効率が高くなる。
尚、第13の実施形態において、ビア1310の平面形状は、下層配線1305に設けられた開口部1305aよりも大きければ、特に限定されるものではない。
また、第13の実施形態において、図示は省略しているが、半導体基板1301上に複数個のヒューズ素子を互いに隣接するように配置してもよい。この場合、各ヒューズ素子の間にヒーター配線を配置してもよい。但し、ヒューズ素子を構成するビアを効率的に加熱するためには、ビアとヒーター配線との間の距離はデザインルール上の最小配線間隔であることが好ましい。
また、第13の実施形態において、ヒーター配線1306は、ビア1310の半周以上を取り囲むように設けられていることが好ましい。このようにすると、ビア1310を確実に加熱することができる。
また、第13の実施形態において、下層配線1305が設けられた第1の層間絶縁膜1302にヒーター配線1306を形成したが、これに代えて、又はこれに加えて、ビア1310又は上層配線1311が設けられた第2の層間絶縁膜1307にヒーター配線を形成してもよい。
また、第13の実施形態において、第2の層間絶縁膜1307にエッチングによりデュアルダマシン溝を形成するためのエッチングストッパーを第1の層間絶縁膜1302と第2の層間絶縁膜1307との間に形成してもよいことは言うまでもない。
また、第13の実施形態において、ビア1310と上層配線1311とをデュアルダマシン法を用いて形成したが、これに代えて、ビア1310と上層配線1311とをそれぞれシングルダマシン法を用いて形成してもよい。この場合、下層配線1305に、ビア1310の平面形状よりも小さい開口部1305aを設け、ビア1310を、その平面形状の中心と開口部1305aの中心とが重なるように下層配線1305上に形成することに代えて、又はこれに加えて、上層配線1311に、ビア1310の平面形状よりも小さい開口部を設けると共に、上層配線1311を、その開口部とビア1310の中心とが重なるようにビア1310上に形成してもよい。
以上に説明したように、本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、半導体集積回路内等でトリミングや冗長回路に用いられるヒューズ素子を備えた半導体装置及びその製造方法に適用した場合、ヒューズ素子を高密度に集積できると共にヒューズ素子の切断を確実に行なえるという効果が得られ、非常に有用である。
図1(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 図2(a)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるII−II線の断面図である。 図3(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 図4は、ビアと下層配線との接触面積と、ビアの切断所要時間との関係を本願発明者らが調べた結果を示す図である。 図5(a)は本発明の第2の実施形態の第1変形例に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図5(b)は図5(a)におけるV−V線の断面図である。 図6(a)は本発明の第2の実施形態の第2変形例に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図6(b)は図6(a)におけるVI−VI線の断面図である。 図7(a)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図7(b)は図7(a)におけるVII −VII 線の断面図である。 図8(a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 図9は、ヒューズ素子を構成するビアの切断時の温度をパラメータとして、当該ビアの切断に要する時間と当該ビアの切断率との関係を本願発明者らが調べた結果を示す図である。 図10(a)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図10(b)は図10(a)におけるX−X線の断面図である。 図11(a)〜(e)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 図12(a)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)におけるXII −XII 線の断面図である。 図13(a)〜(e)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 図14(a)は本発明の第6の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)におけるXIV −XIV 線の断面図である。 図15(a)は本発明の第7の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)におけるXV−XV線の断面図である。 図16(a)は本発明の第8の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図16(b)は図16(a)におけるXVI −XVI 線の断面図である。 図17(a)は本発明の第9の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図17(b)は図17(a)におけるXVII−XVII線の断面図である。 図18(a)は本発明の第10の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図18(b)は図18(a)におけるXVIII −XVIII 線の断面図であり、図18(c)は本発明の第10の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子の構造のバリエーションを示す平面図である。 図19(a)は本発明の第11の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図19(b)は図19(a)におけるXIX −XIX 線の断面図である。 図20(a)は本発明の第12の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図20(b)は図20(a)におけるXX−XX線の断面図である。 図21(a)は本発明の第13の実施形態に係る半導体装置に設けられたヒューズ素子及びその周辺部の構造を示す平面図であり、図21(b)は図21(a)におけるXXI −XXI 線の断面図である。 図22は従来の半導体装置の断面図である。 図23(a)〜(c)は従来の半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
符号の説明
101、201、221、241、301、401、501、601、701、801、901、1001、1101、1201、1301 半導体基板
102、202、222、242、302、402、502、602、702、802、902、1002、1102、1202、1302 第1の層間絶縁膜
103、107、111、203、207、223、227、231、243、247、251、303、308、403、407、411、503、507、512、603、607、703、708、803、807、811、903、907、912、1003、1007、1103、1108、1203、1207、1303、1308 バリアメタル層
104、108、112、204、208、224、228、232、244、248、252、304、309、404、408、412、504、508、513、604、608、704、709、804、808、812、904、908、913、1004、1008、1104、1109、1204、1208、1304、1309 配線材料膜
105、205、225、245、305、405、505、605A〜605C、705A〜705C、805A〜805C、905A〜905C、1005、1105、1205、1305 下層配線
106、206、226、246、307、406、506、606、707、806、906、1006、1107、1206、1307 第2の層間絶縁膜
109、209、229、249、310、609A〜609D、710A〜710D、1009、1110、1209、1310 ビア
110、230、250、410、511、911 第3の層間絶縁膜
113、210、233、253、311、414、515、610A、610B、711A、711B、814A、814B、915A、915B、1010、1111、1210、1311 上層配線
114、211、234、254、312、415、516、611、712、815、916、1011、1112、1211、1312 絶縁膜
202a、206b、302a、302b、307b、410b、506b、511b 配線溝
206a、307a、406a、410a、506a、511a ビアホール
306、510、706、910、1106、1306 ヒーター配線
409、509、809A〜809D、909A〜909D 下層ビア
413、514、813A〜813D、914A〜914D 上層ビア
1005a、1005b、1105a、1105b 下層配線の歯部分
1205a、1305a 下層配線の開口部

Claims (46)

  1. 第1の配線と、前記第1の配線の上方に絶縁膜を挟んで形成された第2の配線と、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第1のビアとからなるヒューズ素子を備えていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの主要部は、前記第1の配線及び前記第2の配線のそれぞれの主要部と比べてエレクトロマイグレーションを起こしやすい材料から構成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線及び前記第2の配線のそれぞれの主要部はCuから構成され、
    前記第1のビアの主要部はAlから構成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置していることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線に対する前記第1のビアのずれ量は前記第1のビアの直径の5%以上で且つ35%以下であることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置していることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置において、
    前記第2の配線に対する前記第1のビアのずれ量は前記第1のビアの直径の5%以上で且つ35%以下であることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアと前記第2の配線とはデュアルダマシン構造を構成していることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの近傍に設けられ且つ前記第1のビアを加熱するヒーター配線をさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9に記載の半導体装置において、
    前記ヒーター配線はデザインルール上の最小配線幅を持つことを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項9又は10に記載の半導体装置において、
    前記ヒーター配線は前記第1のビアの半周以上を取り囲むことを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項12に記載の半導体装置において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項13に記載の半導体装置において、
    前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量は前記第1の下層ビア又は前記第1の上層ビアの直径の5%以上で且つ35%以下であることを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記ヒューズ素子は、
    前記第1の配線と同じ配線層に設けられた第3の配線と、
    前記第3の配線と前記第2の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第2のビアとをさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置すると共に前記第2のビアの下面の一部分が前記第3の配線の外側に位置し、
    前記第1のビアの前記第1の配線に対するズレ方向と、前記第2のビアの前記第3の配線に対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項16に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線に対する前記第1のビアのずれ量と前記第3の配線に対する前記第2のビアのずれ量との平均値は、前記第1のビアの直径と前記第2のビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であることを特徴とする半導体装置。
  18. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていると共に前記第2のビアは第2の下層ビアと第2の上層ビアとから構成されていることを特徴とする半導体装置。
  19. 請求項18に記載の半導体装置において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していると共に前記第2の上層ビアの下面の一部分が前記第2の下層ビアの外側に位置し、
    前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第2の上層ビアの前記第2の下層ビアに対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置。
  20. 請求項19に記載の半導体装置において、
    前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量と前記第2の下層ビアに対する前記第2の上層ビアのずれ量との平均値は、前記第1の上層ビアの直径と前記第2の上層ビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であることを特徴とする半導体装置。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記ヒューズ素子は、
    前記第2の配線と同じ配線層に設けられた第4の配線と、
    前記第4の配線と前記第1の配線とを接続するように前記絶縁膜中に形成された第3のビアとをさらに備えていることを特徴とする半導体装置。
  22. 請求項21に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置すると共に前記第3のビアの上面の一部分が前記第4の配線の外側に位置し、
    前記第1のビアの前記第2の配線に対するズレ方向と、前記第3のビアの前記第4の配線に対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置。
  23. 請求項22に記載の半導体装置において、
    前記第2の配線に対する前記第1のビアのずれ量と前記第4の配線に対する前記第3のビアのずれ量との平均値は、前記第1のビアの直径と前記第3のビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であることを特徴とする半導体装置。
  24. 請求項21に記載の半導体装置において、
    前記第1のビアは第1の下層ビアと第1の上層ビアとから構成されていると共に前記第3のビアは第3の下層ビアと第3の上層ビアとから構成されていることを特徴とする半導体装置。
  25. 請求項24に記載の半導体装置において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分が前記第1の下層ビアの外側に位置していると共に前記第3の上層ビアの下面の一部分が前記第3の下層ビアの外側に位置し、
    前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第3の上層ビアの前記第3の下層ビアに対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置。
  26. 請求項25に記載の半導体装置において、
    前記第1の下層ビアに対する前記第1の上層ビアのずれ量と前記第3の下層ビアに対する前記第3の上層ビアのずれ量との平均値は、前記第1の上層ビアの直径と前記第3の上層ビアの直径との平均値の5%以上で且つ30%以下であることを特徴とする半導体装置。
  27. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線は、複数の歯部分を持つ櫛状の平面形状を有し、
    前記第1のビアは、前記複数の歯部分のうち少なくとも隣り合う2本の歯部分を跨ぐように前記第1の配線上に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  28. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線は、前記第1のビアの平面形状よりも小さい開口部を有し、
    前記第1のビアは、その平面形状の中心と前記開口部の中心とが重なるように前記第1の配線上に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  29. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    基板上に前記第1の配線を形成する工程(a)と、
    前記第1の配線の上及び前記基板の上に前記絶縁膜を形成する工程(b)と、
    前記絶縁膜に、前記第1の配線と接続する前記第1のビアを形成する工程(c)と、
    前記第1のビアの上及び前記絶縁膜の上に、前記第1のビアと接続する前記第2の配線を形成する工程(d)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  30. 請求項29に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)において、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置するように前記第1のビアを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  31. 請求項29又は30に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)において、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置するように前記第2の配線を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  32. 請求項29〜31のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1のビアと前記第2の配線とをデュアルダマシン法により形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  33. 請求項29〜32のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記基板上における前記第1のビアの近傍に、前記第1のビアを加熱するヒーター配線を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  34. 請求項29〜33のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  35. 請求項34に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分は前記第1の下層ビアの外側に位置することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  36. 請求項29〜35のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(a)において、前記第1の配線と同じ配線層に第3の配線を形成し、
    前記工程(c)において、前記絶縁膜に、前記第3の配線と接続する第2のビアを形成し、
    前記工程(d)において、前記第2の配線を前記第2のビアとも接続するように形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  37. 請求項36に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)において、前記第1のビアの下面の一部分が前記第1の配線の外側に位置するように前記第1のビアを形成すると共に、前記第2のビアの下面の一部分が前記第3の配線の外側に位置するように前記第2のビアを形成し、
    前記第1のビアの前記第1の配線に対するズレ方向と、前記第2のビアの前記第3の配線に対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  38. 請求項36に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程と、前記第3の配線と接続する第2の下層ビアを形成する工程と、前記第2の下層ビアと接続する第2の上層ビアを形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  39. 請求項38に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分は前記第1の下層ビアの外側に位置し、
    前記第2の上層ビアの下面の一部分は前記第2の下層ビアの外側に位置し、
    前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第2の上層ビアの前記第2の下層ビアに対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  40. 請求項29〜39のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)において、前記絶縁膜に、前記第1の配線と接続する第3のビアを形成し、
    前記工程(d)において、前記第2の配線と同じ配線層に、前記第3のビアと接続する第4の配線を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  41. 請求項40に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)において、前記第1のビアの上面の一部分が前記第2の配線の外側に位置するように前記第2の配線を形成すると共に、前記第3のビアの上面の一部分が前記第4の配線の外側に位置するように前記第4の配線を形成し、
    前記第1のビアの前記第2の配線に対するズレ方向と、前記第3のビアの前記第4の配線に対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  42. 請求項40に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(c)は、前記第1の配線と接続する第1の下層ビアを形成する工程と、前記第1の下層ビアと接続する第1の上層ビアを形成する工程と、前記第1の配線と接続する第3の下層ビアを形成する工程と、前記第3の下層ビアと接続する第3の上層ビアを形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  43. 請求項42に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1の上層ビアの下面の一部分は前記第1の下層ビアの外側に位置し、
    前記第3の上層ビアの下面の一部分は前記第3の下層ビアの外側に位置し、
    前記第1の上層ビアの前記第1の下層ビアに対するズレ方向と、前記第3の上層ビアの前記第3の下層ビアに対するズレ方向とが異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  44. 請求項29〜43のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ヒューズ素子に1mA以上で且つ10mA以下の電流を流すことによって、エレクトロマイグレーションにより前記ヒューズ素子の切断を行なう工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  45. 請求項29〜44のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    125℃以上の温度で前記ヒューズ素子の切断を行なう工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  46. 複数のヒューズ素子を備えた半導体装置において、
    前記複数のヒューズ素子のそれぞれの間に、前記複数のヒューズ素子を加熱するヒーター配線を備えていることを特徴とする半導体装置。
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