JP2006253227A - セラミック多層基板及びセラミック多層基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 拘束層に部分的な剥離が生じることのないセラミック多層基板、及びセラミック多層基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミック多層基板MLB1は、拘束層10,11と、セラミック層12,13とを備えている。拘束層10,11は、セラミック層12,13の主面に接するように配され、当該セラミック層12,13を構成する材料よりも焼結温度が高い無機材料を含んでいる。拘束層10,11は、無機材料として石英繊維を含んでいる。
【選択図】 図1
【解決手段】 セラミック多層基板MLB1は、拘束層10,11と、セラミック層12,13とを備えている。拘束層10,11は、セラミック層12,13の主面に接するように配され、当該セラミック層12,13を構成する材料よりも焼結温度が高い無機材料を含んでいる。拘束層10,11は、無機材料として石英繊維を含んでいる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、セラミック多層基板及びセラミック多層基板の製造方法に関するものである。
従来、電子機器の配線基板として、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)から成る多層基板(以下、LTCC基板と呼ぶ)が用いられている。
LTCC基板を製造する方法の一つとして、例えば特許文献1に記載されたセラミック多層基板の製造方法がある。特許文献1に記載された製造方法では、LTCCから成る一対の基体用グリーンシート(セラミック層用セラミックグリーンシート)の間に、当該基体用グリーンシートの焼結温度では焼結しない収縮抑制用グリーンシート(拘束層用拘束グリーンシート)を配置した状態でこれらを焼成することにより、LTCC基板を得ている。得られたLTCC基板において、未焼結状態の収縮抑制用グリーンシートは、焼成時に基体用グリーンシートから浸透するガラスにより基体用グリーンシートに固着されている。
その他の製造方法の一つとして、例えば特許文献2に記載されたセラミック多層基板の製造方法がある。特許文献2に記載された製造方法では、LTCCから成るセラミックグリーンシート(セラミック層用セラミックグリーンシート)を複数有する複合成形体を、複合成形体の焼成温度では焼結しないシート状支持体(拘束層用拘束グリーンシート)で挟み、焼成している。シート状支持体は、焼成後の降温時に熱膨張係数の差から生じる応力によって、複合成形体から剥離除去される。
特開2001−119143号公報
特開平11−354924号公報
特許文献1に記載された製造方法では、拘束層用拘束グリーンシート内部にまでガラスが浸透せず、拘束層とセラミック層との間に十分な密着性を確保できないことがある。この場合には、拘束層が部分的に剥離して、ゴミが発生する懼れがある。
特許文献2に記載された製造方法では、製造工程上のばらつき等によって、発生する応力の大きさや向きが意図したものと異なることがある。この場合には、拘束層を十分に剥離除去することができず、拘束層が部分的に残ってしまう、すなわち拘束層が部分的にしか剥離しない懼れがある。
そこで、本発明は、拘束層を基板の一構成要素とする場合、当該拘束層が部分的に剥離するのを抑制することが可能なセラミック多層基板、及びセラミック多層基板の製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、拘束層を除去する場合、当該拘束層を容易且つ確実に剥離することが可能なセラミック多層基板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係るセラミック多層基板は、セラミック層と、セラミック層の主面に接するように配され、当該セラミック層を構成する材料よりも焼結温度が高い無機材料を含む拘束層と、を備えており、拘束層は、無機材料として石英繊維を含んでいることを特徴とする。
本発明に係るセラミック多層基板では、拘束層が石英繊維を含んでいる。このような拘束層は、当該拘束層の内部において石英繊維同士が絡み合うことにより一体的になっているため、部分的な剥離や破損が生じにくい。よって、拘束層を基板の一構成要素とする場合、拘束層が部分的に剥離して、ゴミが発生するのを抑制することができる。
本発明に係るセラミック多層基板の製造方法は、セラミック層と、当該セラミック層の主面に接するように配される拘束層とを有するセラミック多層基板の製造方法であって、セラミック層用セラミックグリーンシートを用意する第1の工程と、セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料よりも焼結温度の高い無機材料として石英繊維を含む、セラミック層用セラミックグリーンシートの主面の面内方向の収縮を防止するための拘束層用グリーンシートを用意する第2の工程と、用意したセラミック層用セラミックグリーンシートの主面に用意した拘束層用グリーンシートが接するように配して積層体を形成する第3の工程と、積層体をセラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料の焼結温度にて焼成する第4の工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るセラミック多層基板の製造方法では、拘束層用グリーンシートにより形成される拘束層が石英繊維を含むこととなる。このような拘束層は、当該拘束層の内部において石英繊維同士が絡み合うことにより一体的になっているため、部分的な剥離や破損が生じにくい。よって、拘束層を基板の一構成要素とする場合、拘束層が部分的に剥離して、ゴミが発生するのを抑制することができる。
また、第4の工程の後に、拘束層を除去する第5の工程を更に備えることが好ましい。除去される拘束層は、上述したように、石英繊維同士が絡み合うことにより、シートのように一体的になっている。したがって、拘束層をいずれかの箇所から剥離させていくと、当該拘束層は破断等することなくセラミック層から剥離されて除去されることとなる。この結果、拘束層を除去する場合、拘束層全体を容易且つ確実に剥離することができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートは、ガラス材料から成る焼結助剤を含んでいることが好ましい。このような焼結助剤は、焼成時に液化及び軟化し、バインダとして機能する。そのため、焼結助剤を入れることにより、拘束層の形状が安定することとなり、拘束層が部分的に剥離する、あるいは、拘束層が破断するのをより一層抑制することができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均径は、0.05〜5μmに設定されていることが好ましい。石英繊維の平均径をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層が部分的に剥離する、あるいは、拘束層が破断するのをより一層抑制することができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均繊維長は、5〜50μmに設定されていることが好ましい。石英繊維の平均繊維長をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層が部分的に剥離する、あるいは、拘束層が破断するのをより一層抑制することができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートは、セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料よりも焼結温度の高い無機材料として石英粉を更に含んでいることが好ましい。このようにすれば、石英繊維は、石英繊維とだけでなく、石英粉とも絡み合うこととなる。よって、拘束層が部分的に剥離する、あるいは、拘束層が破断するのをより一層低く抑えることができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の含有量は、石英粉に対して0.5〜20重量%に設定されていることが好ましい。このように設定すれば、石英繊維と石英繊維との絡みつき、及び、石英繊維と石英粉との絡みつきがより強固となり、拘束層が部分的に剥離する、あるいは、拘束層が破断するのをより一層抑制することができる。
また、第2の工程にて用意する拘束層用グリーンシートは、石英繊維及び石英粉を溶媒に攪拌混合して、当該溶媒中に石英繊維及び石英粉を分散させてなることが好ましい。この場合、石英繊維及び石英粉が全体的に分散した拘束層用グリーンシートを得ることができる。
本発明によれば、拘束層を基板の一構成要素とする場合、当該拘束層が部分的に剥離するのを抑制することが可能なセラミック多層基板、及びセラミック多層基板の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、拘束層を除去する場合、当該拘束層を容易且つ確実に剥離することが可能なセラミック多層基板の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは各図の上下方向に対応したものである。
本実施形態に係るセラミック多層基板について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るセラミック多層基板の断面図である。図2は、本実施形態に係るセラミック多層基板の製造工程を示す工程フロー図である。
図1に示されるように、セラミック多層基板MLB1は、最外層である一対の拘束層10,11と、拘束層10,11に挟まれた一対のセラミック層12,13とを備えている。セラミック層12とセラミック層13の間には、電極層14,18,22、及び誘電体層16、20が交互に積層されている。
セラミック層12,13は、LTCCを含む材料から成る層である。このセラミック層12,13は、後述するセラミックグリーンシート(セラミック層用セラミックグリーンシート)を焼成することにより形成される。
セラミック層12上には、内部導体14a,14bを含む電極層14が積層されている。内部導体14a,14bは、導電体材料として銀を含む。この内部導体14a,14bは、銀を主成分とする電極ペーストをスクリーン印刷した後、上述したセラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。
セラミック層12上には、電極層14を挟んで誘電体層16が積層されている。誘電体層16は、誘電体材料としてペロブスカイト構造系強誘電材料を含む層である。この誘電体層16は、ペロブスカイト構造系強誘電材料を主成分とする誘電体ペーストをスクリーン印刷した後、上述したセラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。
誘電体層16上には、内部導体18a,18bを含む電極層18が積層されている。内部導体18a,18bは、導電体材料として銀を含む。この内部導体18a,18bは、内部導体14a,14bと同じく、電極ペーストをスクリーン印刷した後、上述したセラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。
誘電体層16上には、電極層18を挟んで誘電体層20が積層されている。誘電体層は、誘電体材料としてペロブスカイト構造系強誘電材料を含む層である。この誘電体層20は、誘電体層16と同じく、誘電体ペーストをスクリーン印刷した後、上述したセラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。
誘電体層20上には、内部導体22a〜22cを含む電極層22が積層されている。内部導体22a〜22cは、導電体材料として銀を含む。この内部導体22a〜22cは、内部導体14a,14bと同じく、電極ペーストをスクリーン印刷した後、上述したセラミックグリーンシートと共に焼成されることにより形成される。誘電体層20上には、電極層22を挟んでセラミック層13が積層されている。
拘束層10は、セラミック層12の主面12aに接するように配されている。拘束層11は、セラミック層13の主面13aに接するように配されている。拘束層10,11は、無機材料を含む層である。この無機材料は、セラミック層12,13を構成する材料すなわちLTCC材料よりも焼結温度が高い材料であり、より具体的には、石英繊維及び石英粉である。拘束層10,11は、後述する拘束層用グリーンシートにより形成される。
次に、図2を参照して、上述したセラミック多層基板MLB1を製造する方法について説明する。
まず、セラミック層12,13となるセラミック層用グリーンシートを用意する(ステップS1、第1の工程)。より具体的には、アルミナ珪酸アルカリ土類ガラスとアルミナを混合してなるLTCC材料、有機バインダ、可塑剤、及び溶剤を混合し、スラリーを生成する。このスラリーをPETフィルム等の有機フィルム上にドクターブレード法により塗布して、セラミック層用セラミックグリーンシートを形成する。
続いて、拘束層10,11となる拘束層用グリーンシートを用意する(ステップS2、第2の工程)。拘束層用グリーンシートは、セラミック層用セラミックグリーンシートの主面の面内方向の収縮を防止するためのものである。
拘束層用グリーンシートは、無機材料として、石英繊維及び石英粉を含んでいる。ところで、拘束層用グリーンシートは、以下のようにして得ることができる。
まず、石英繊維を製造する。タングステン製坩堝を用いて純度99.5%以上の石英を1600℃以上の高温で加熱し、融解させる。融解した石英を、1又は複数のタングステン製ノズルの細孔から漏出させる。このとき、圧縮空気等の冷却ガスを、石英漏出方向に、且つノズルの周囲に対して噴出させる。細孔から漏出された粘性の強い液状の石英は、冷却ガスにより冷却されて長尺の繊維状となる。繊維状となった石英を、室温まで冷却する。冷却された石英を、ローラミル、カッター等で剪断して数μm〜数十μmの長さとし、更に、ボールミル、ロッドミル、ローラミル、パルペライザ、ジェットミル等の粉砕機を用いて湿式粉砕して所望の長さに調節する。これにより、石英繊維が得られることとなる。なお、得られる石英繊維の純度は99.5%以下となる場合がある。これは、石英を坩堝で融解させる際やノズルから漏出させる際等に、種々の不純物が混入することがあるためである。
得られる石英繊維の径は、ノズルの細孔の径と、冷却ガスの噴出速度で調整される。石英繊維の平均径は、0.05〜5μmが好適である。石英繊維の平均径を0.05〜5μmに設定することにより、石英繊維同士が絡み易くなる。石英繊維の平均繊維長は、5〜50μmが好適である。石英繊維の平均繊維長を5〜50μmに設定することにより、石英繊維同士が絡み易くなる。
また、石英粉を製造する。純度99.5%以上の石英粉を、ボールミルやジェットミル等の粉砕機で数μm〜数十μmの長さとなるよう微粉砕する。このようにして、石英粉が得られる。
上述で得られた石英繊維と石英粉とを混合する。より具体的には、石英繊維及び石英粉を、焼結助剤とともに、純水やエタノール等を混合した溶媒に溶かす。このとき、溶媒に溶かす石英繊維及び石英粉の量は、焼成時に拘束層用グリーンシートとセラミック層用セラミックグリーンシートとが結合するのに適した量であり、且つ、焼成時に拘束層用グリーンシートが殆ど収縮しない程度の量とする。拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の含有量は、石英粉に対して0.5〜20重量%であることが好適である。石英繊維の含有量を石英粉に対して0.5〜20重量%に設定することにより、拘束層用グリーンシートにおける、石英繊維同士の絡みつき、及び、石英繊維と石英粉との絡みつきがより一層強固となる。
溶媒に溶かす焼結助剤は、ガラス材料から成るものである。焼結助剤としては、例えば、珪酸鉛アルミガラス、珪酸鉛アルカリガラス、珪酸鉛アルカリ土類ガラス、ホウ珪酸鉛ガラス、ホウ珪酸アルカリガラス、ホウ酸アルミ鉛ガラス、ホウ酸鉛アルカリガラス、ホウ酸鉛アルカリ土類ガラス、ホウ酸鉛亜鉛ガラスなどを用いることができる。このような焼結助剤は、焼成時に液化及び軟化してバインダとなり、拘束層の形状を安定させる。また、溶媒には、上記のものの他、アルミナ(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)、ムライト、酸化マグネシウム(MgO)などを溶かしてもよい。
石英繊維、石英粉、及び焼結助剤を溶かした溶媒をスクリュー等を用いて十分に攪拌混合して、溶媒中で石英繊維及び石英粉を分散させる。これにより、石英繊維及び石英粉が全体的に分散された拘束層用グリーンシートを得ることができる。攪拌混合後の溶媒は、長時間放置すると沈殿により分級されることがあるため、攪拌混合後の上澄み溶媒は廃棄する。上澄み溶媒を廃棄した後の溶媒を乾燥させて乾燥混合体を得る。この乾燥混合体が、拘束層用グリーンシートとなる。なお、上澄み溶媒を廃棄した後の溶媒を、未乾燥のまま拘束層用グリーンシートとして用いてもよい。
次に、用意したセラミック層用グリーンシート上に、上述した電極ペースト及び誘電体ペーストを交互に塗布して、電極グリーン層及び誘電体グリーン層を積層する(ステップS3)。
より具体的には、まず、セラミック層12となるセラミック層用グリーンシートの上に、銀を含む材料から成る電極ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、電極層14に相当する電極グリーン層を形成する。この電極グリーン層の上に、ペロブスカイト構造系強誘電材料から成る誘電体ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、誘電体層16に相当する誘電体グリーン層を形成する。この誘電体グリーン層の上に、電極層18に相当する電極グリーン層を積層する。電極層18に相当する電極グリーン層は、電極層14に相当する電極グリーン層と同じの手法により形成される。
次に、電極層18に相当する電極グリーン層の上に、誘電体層20に相当する誘電体グリーン層を積層する。誘電体層20に相当する誘電体グリーン層は、誘電体層16に相当する誘電体グリーン層と同じの手法により形成される。そして、誘電体層20に相当する誘電体層の上に、電極層22に相当する電極グリーン層を積層する。電極層22に相当する電極グリーン層は、電極層14,18に相当する電極グリーン層と同じの手法により形成される。
続いて、電極層22に相当する電極層の上に、セラミック層13に相当するセラミック層用グリーンシートを載置する(ステップS4)。載置したセラミック層用グリーンシートの主面(セラミック層13の主面11aに相当する)に、拘束層11に相当する拘束層用グリーンシートが接するように配する。また、セラミック層12に相当するセラミック層用グリーンシートの主面(セラミック層12の主面12aに対応する)に、拘束層10に相当する拘束層用グリーンシートが接するように配する(ステップS5、第3の工程)。このようにして、電極グリーン層及び誘電体グリーン層を挟んだ一対のセラミック層用グリーンシートの主面に拘束層用グリーンシートを配した積層体グリーンが形成される。
次に、形成された積層体グリーンを焼成する(ステップS6、第4の工程)。焼成は、セラミック層用グリーンシートを構成する材料の焼結温度、すなわちLTCC材料の焼結温度で行う。より具体的には、700℃〜1100℃の範囲で、5分〜4時間焼成することとする。特に、電極ペーストが銀を含む材料から成る場合には、930℃以下で焼成し、電極ペーストが銅を含む材料から成る場合には、950℃以下で焼成する。
焼成後、積層体をダイサー(図示せず)により所定単位に切断する(ステップS7)。切断されたものが、セラミック多層基板MLB1となる。
以上のように、本実施形態においては、拘束層用グリーンシートは、セラミック層用グリーンシート(セラミック層12,13)を構成する材料よりも焼結温度が高い石英繊維及び石英粉を含んでいるので、セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料の焼結温度にて焼成すると、焼結することはない。このため、拘束層用グリーンシートは収縮し難く、当該拘束層用グリーンシートと接合しているセラミック層用グリーンシートもまた収縮し難くなる。その結果、得られるセラミック多層基板MLB1は、収縮率が低いセラミック多層基板となる。
また、本実施形態において、拘束層用グリーンシートは石英繊維を含んでいる。この拘束層用グリーンシートから形成される拘束層10,11は、当該拘束層10,11の内部において石英繊維同士が絡み合うことにより一体的になっているため、部分的な剥離や破損が生じにくい。よって、拘束層10,11をセラミック多層基板MLB1の一構成要素とする場合でも、拘束層10,11が部分的に剥離して、ゴミが発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態において、拘束層用グリーンシートは石英粉を更に含んでいる。これにより、石英繊維は、石英繊維とだけでなく、石英粉とも絡み合うこととなり、拘束層10,11が部分的に剥離するのをより一層低く抑えることができる。
また、本実施形態において、拘束層用グリーンシートは、ガラス材料から成る焼結助剤を含んでいる。これにより、拘束層の形状10,11が安定することとなり、拘束層10,11が部分的に剥離するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均径は、0.05〜5μmに設定されていることが好適である。石英繊維の平均径をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層10,11が部分的に剥離するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均繊維長は、5〜50μmに設定されていることが好適である。石英繊維の平均繊維長をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層10,11が部分的に剥離するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の含有量は、石英粉に対して0.5〜20重量%に設定されていることが好適である。このように設定すれば、石英繊維と石英繊維との絡みつき、及び、石英繊維と石英粉との絡みつきがより強固となり、拘束層10,11が部分的に剥離するのをより一層抑制することができる。
ここで、本実施形態のセラミック多層基板MLB1について、拘束層10,11の部分的な剥離を抑制し得るという効果を確認するために、以下のような実験を行った。
すなわち、拘束層10,11に含まれる石英繊維の平均径及び平均繊維長と、石英粉に対する石英繊維の含有量とが異なるセラミック多層基板MLB1を数種類用意し、各種類につき10個のサンプルを準備して、セラミック多層基板MLB1における拘束層10,11の剥離の有無を調べた。より具体的には、各セラミック多層基板MLB1の拘束層10,11に、約1×103N/m2(0.1gf/mm2)の圧力で粘着テープ(例えば、住友スリーエム社製、商品名:Scotchメンディングテープ、サイズ:24mm×50m)の一端を貼付した後、粘着テープの他端を、セラミック多層基板MLB1の積層方向に引っ張った。このとき、引っ張り速度は約5mm/secとした。引っ張った際の拘束層10,11の剥離の有無を、肉眼と光学顕微鏡とで観測した。その結果を図3に示す。
セラミック層12,13に相当するセラミック層用グリーンシートを得るため、SiO2−Al2O3−CaO−BaO−MgOガラス粉末とアルミナ粉末が体積比で70対30であるLTCC材料を無機成分とし、有機バインダとしてアクリル樹脂、可塑剤としてフタル酸エステル、溶剤としてトルエンとエチルアルコールの混合液(30対70重量比)を混合してスラリーを生成した。このスラリーを、ドクターブレード法で有機フィルム上にシート成形して、厚さ約200μmのセラミック層用グリーンシートを用意した。有機フィルムは、PET製、厚さ200μm、幅100mmの連続シートを用いた。このようにして得られたセラミック層用グリーンシートの焼結温度は、800℃であった。
電極層14,18,22の電極パターンとなる電極ペーストには、銀粉末(平均粒径3.5μm)を無機成分とし、有機バインダであるアクリル樹脂をテレピネオールおよびブチルカルビトールアセテートで溶かしたビヒクルとともに加えて、3本ロールにより適度な粘度になるように混合したものを用いた。
誘電体層16,20の誘電パターンとなる誘電体ペーストには、ペロブスカイト化合物 Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3粉末(平均粒径0.6μm)を無機成分とし、焼結助剤を加え、有機バインダであるアクリル樹脂をテレピネオールおよびブチルカルビトールアセテートで溶かしたビヒクルとともに加えて、3本ロールにより適度な粘度になるように混合したものを用いた。
拘束層10,11となる拘束層用グリーンシートを得るため、石英粉末(平均粒径1.5μm)と石英繊維とを無機成分とし、有機バインダとしてアクリル樹脂、可塑剤としてフタル酸エステル、溶剤としてトルエンとエチルアルコールの混合液(30対70重量比)を混合してスラリーを生成した。このスラリーを基板用グリーンシートと同様の方法でシート成形し、厚さ約200μmの拘束層用グリーンシートを得た。
セラミック層用グリーンシートと拘束層用グリーンシートとの熱圧着は、温度50℃、圧力1×107N/m2(100kgf/cm2)で行った。
積層体の焼成は、アルミナ製セッターに載せて行った。ベルト炉によって空気中及び350℃で脱バインダ後、900℃で10分間、焼成した。この時、基板の反りを防止し、厚み方向の焼結収縮を助けるため、アルミナ焼結板を載せることにより加圧しながら焼成を行った。
実施例1〜11は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1と同じ構成のセラミック多層基板であって、上述の条件にて製造されたものを示す。すなわち、実施例1〜11では、石英繊維の純度が70〜99%の範囲であり、石英繊維の平均径が0.05〜5μmの範囲であり、石英繊維の平均繊維長が5〜50μmの範囲であり、石英粉に対する石英繊維の含有量が0.5〜20重量%の範囲である。これに対して、比較例1,2は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1とほぼ同じ構成のセラミック多層基板であるが、石英繊維の平均径が10μm及び0.01μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている点で、本実施形態のセラミック多層基板MLB1と異なっている。比較例3は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1とほぼ同じ構成のセラミック多層基板であるが、石英繊維の平均繊維長が2μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている点で、本実施形態のセラミック多層基板MLB1と異なっている。比較例4は、上述した特許文献1のセラミック多層基板と同じ構成のセラミック多層基板、すなわち拘束層が石英繊維を含まない構成のセラミック多層基板である。実験の結果、比較例1〜4では、拘束層に剥離がみられた。これに対して、実施例1〜11では、拘束層に剥離がみられなかった。以上のことから、本実施形態の有効性が確認された。
更に、セラミック多層基板MLB1の収縮率に関して確認した。収縮率は、積層体グリーンの長さと焼成された積層体の長さとの差を積層体グリーンの長さで除した値を百分率にて表したものであり、セラミック多層基板MLB1の積層方向と垂直な縦方向での収縮率及び横方向での収縮率について求めた。その結果を、図4に示す。
実施例12〜22は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1と同じ構成のセラミック多層基板であって、それぞれは実施例1〜11と同じ条件にて製造されている。これに対して、比較例5,6は、比較例1,2と同じく、石英繊維の平均径が10μm及び0.01μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例7は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1とほぼ同じ構成のセラミック多層基板であるが、石英繊維の平均繊維長が60μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例8は、比較例3と同じく、石英繊維の平均繊維長が2μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例9は、本実施形態のセラミック多層基板MLB1とほぼ同じ構成のセラミック多層基板であるが、石英粉に対する石英繊維の含有量が50重量%であり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例10は、比較例4と同じく、拘束層が石英繊維を含まない構成のセラミック多層基板である。図4に示されるように、実施例12〜22では、従来の技術に相当する比較例10と同様に、収縮率が低く抑えられており、拘束層の機能が損なわれていない。
続いて、本発明の他の実施形態について説明する。図5は、他の実施形態に係るセラミック多層基板の断面図である。図6は、他の実施形態に係るセラミック多層基板の製造工程を示す工程フロー図である。
図5に示されるように、セラミック多層基板MLB2は拘束層を有していない点で、先に述べたセラミック多層基板MLB1と異なっている。セラミック多層基板MLB2は、セラミック層12,13、電極層14,18,22、及び誘電体層16,20を備えている。
次に、図6を参照して、セラミック多層基板MLB2を製造する方法について説明する。セラミック多層基板MLB2は、セラミック多層基板MLB1の製造工程を実施した後、拘束層を除去する工程(第5の工程)を実施することにより得られる。したがって、本製造方法におけるステップS1〜S6については、上述した実施形態におけるステップS1〜S6と同じであり、説明を省略する。
ステップS6にて焼成された積層体から、拘束層用グリーンシートから成る拘束層を除去する(ステップS18)。具体的には、拘束層をその端部から徐々に剥離して、除去する。これにより、拘束層は、セラミック層の主面からスムーズに剥離されることとなる。
拘束層を除去した積層体を、ダイサー(図示せず)により所定単位に切断する(ステップS19)。切断されたものが、セラミック多層基板MLB2となる。
以上のように、本実施形態において、除去される拘束層は、上述したように、石英繊維同士が絡み合うことにより、シートのように一体的になっている。したがって、拘束層をいずれかの箇所から剥離させていくと、当該拘束層は破断等することなくセラミック層12,13から剥離されて除去されることとなる。この結果、拘束層全体を容易且つ確実に剥離することができる。もちろん、焼成時には、拘束層用グリーンシートが存在しているので、セラミック層用グリーンシートが収縮し難く、得られるセラミック多層基板MLB2も、収縮率が低いセラミック多層基板となる。
また、本実施形態においても、拘束層用グリーンシートは石英粉を更に含んでいる。これにより、石英繊維は、石英繊維とだけでなく、石英粉とも絡み合うこととなり、拘束層10,11が破断するのをより一層低く抑えることができる。
また、本実施形態においても、拘束層用グリーンシートは、ガラス材料から成る焼結助剤を含んでいる。これにより、拘束層の形状10,11が安定することとなり、拘束層10,11が破断するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均径は、0.05〜5μmに設定されていることが好適である。石英繊維の平均径をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層10,11が破断するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の平均繊維長は、5〜50μmに設定されていることが好適である。石英繊維の平均繊維長をこのような値とすることで、石英繊維同士がより絡み易くなるため、拘束層10,11が破断するのをより一層抑制することができる。
また、拘束層用グリーンシートに含まれる石英繊維の含有量は、石英粉に対して0.5〜20重量%に設定されていることが好適である。このように設定すれば、石英繊維と石英繊維との絡みつき、及び、石英繊維と石英粉との絡みつきがより強固となり、拘束層10,11が破断するのをより一層抑制することができる。
ここで、本実施形態のセラミック多層基板MLB2について、拘束層全体を容易且つ確実に剥離し得るという効果を確認するために、以下のような実験を行った。
すなわち、拘束層10,11に含まれる石英繊維の平均径及び平均繊維長と、石英粉に対する石英繊維の含有量とが異なるセラミック多層基板MLB1を数種類用意し、各種類につき10個のサンプルを準備して、拘束層の破断強度を調べた。より具体的には、セラミック層から剥がした拘束層を、幅10mm、長さ70mmに切り出す。切り出した拘束層の端部を約0.5μm/secの引っ張り速度で引っ張り、拘束層が破断した時の加重を破断強度とした。破断強度の大きさは、拘束層の破損し易さに関係する。つまり、破断強度が大きい拘束層ほど、破損し難く、全体的に剥離することが可能である。この実験では、サンプル10個の平均破断強度が1×105N/m2(10gf/mm2)以上であるか否かを調べた。その結果を図7に示す。なお、この実験で使用したセラミック多層基板MLB1は、図3に示す実験で使用したセラミック多層基板MLB1と、同様の条件下で製造されたものである。
実施例23〜33は、上述した条件にて製造された、本実施形態のセラミック多層基板MLB2と同じ構成のセラミック多層基板を示す。すなわち、実施例23〜33では、石英繊維の純度が70〜99%であり、石英繊維の平均径が0.05〜5μmの範囲であり、石英繊維の平均繊維長が5〜50μmの範囲であり、石英粉に対する石英繊維の含有量が0.5〜20重量%の範囲である。これに対して、比較例11,12は、比較例1,2と同じく、石英繊維の平均径が10μm及び0.01μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例13,14は、比較例7,3と同じく、石英繊維の平均繊維長が60μm及び2μmであり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例15は、比較例9と同じく、石英粉に対する石英繊維の含有量が50重量%であり、本実施形態における好適な範囲から外れた値となっている。比較例16は、比較例4と同じく、拘束層が石英繊維を含まない構成のセラミック多層基板である。実験の結果、比較例11〜16では、平均破断強度が1×105N/m2(10gf/mm2)に満たなかった。これに対して実施例23〜33では、平均破断強度が1×105N/m2(10gf/mm2)以上であった。以上のことから、本発明の有効性が確認された。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態においては、焼結助剤はガラス材料から成るとしたが、焼結助剤は、石英の焼結の進行を促すアルカリ金属化合物から成るとしてもよい。このような焼結助剤としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酸化リチウム、酸化カリウム等がある。
また、本実施形態においては、電極ペーストは銀を含む材料から成るとしたが、例えば、銀単体、銀とパラジウムを含む組成物、あるいは銅等から成るとしてもよい。すなわち、低温で焼結可能であり、かつ電気特性が良く、安価で工業的に扱いやすい材料であればよい。また、誘電体ペーストはペロブスカイト構造系強誘電材料を含む材料から成るとしたが、ビヒクル等を含む材料から成るとしてもよい。
また、本実施形態においては、一対のセラミック層の主面それぞれに拘束層を形成するとしたが、一対のセラミック層のうち、一方のセラミック層の主面のみに拘束層を形成するとしてもよい。また、拘束層を残すのであれば、一対のセラミック層の間に拘束層を挟むとしてもよい。
また、本実施形態においては、セラミック多層基板はシート法で製造されるとしたが、印刷法であってもよい。
また、本実施形態においては、一方のセラミック層用グリーンシート上に電極グリーン層及び誘電体グリーン層を積層した後、最上面に位置する電極グリーン層上に他方のセラミック層用グリーンシートを載置し、各セラミック層用グリーンシートの主面に拘束層用グリーンシートを配する、という順でセラミック多層基板となる積層体を製造した。これに対して、拘束層用グリーンシート上に、一方のセラミック層用グリーンシートと、電極グリーン層及び誘電体グリーン層と、他方のセラミック層用グリーンシートと、を積層した後、最上面に位置するセラミック層用グリーンシート上に他方の拘束層用グリーンシートを載置する、という順で積層体を製造してもよい。
また、本実施形態においては、積層体から拘束層を除去した後、この積層体を切断してセラミック多層基板を得ているが、これに限られることなく、拘束層を有する積層体を切断した後、この拘束層を除去してセラミック多層基板を得てもよい。
また、石英繊維の製造方法は上述したものに限定されない。石英繊維の形状も限定されず、針状のものであってもよいし、長尺状のものや扁平形状のものであっても良い。
10,11…拘束層、12,13…セラミック層、12a,13a…主面、14,18,22…電極層、16,20…誘電体層、MLB1,MLB2…セラミック多層基板。
Claims (9)
- セラミック層と、
前記セラミック層の主面に接するように配され、当該セラミック層を構成する材料よりも焼結温度が高い無機材料を含む拘束層と、を備えており、
前記拘束層は、前記無機材料として石英繊維を含んでいることを特徴とするセラミック多層基板。 - セラミック層と、当該セラミック層の主面に接するように配される拘束層とを有するセラミック多層基板の製造方法であって、
セラミック層用セラミックグリーンシートを用意する第1の工程と、
前記セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料よりも焼結温度の高い無機材料として石英繊維を含む、前記セラミック層用セラミックグリーンシートの主面の面内方向の収縮を防止するための拘束層用グリーンシートを用意する第2の工程と、
用意した前記セラミック層用セラミックグリーンシートの主面に用意した前記拘束層用グリーンシートが接するように配して積層体を形成する第3の工程と、
前記積層体を、前記セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料の焼結温度にて焼成する第4の工程と、を備えることを特徴とするセラミック多層基板の製造方法。 - 前記第4の工程の後に、前記拘束層を除去する第5の工程を更に備えることを特徴とする請求項2記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートは、ガラス材料から成る焼結助剤を含んでいることを特徴とする請求項2又は3記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートに含まれる前記石英繊維の平均径は、0.05〜5μmに設定されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートに含まれる前記石英繊維の平均繊維長は、5〜50μmに設定されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートは、前記セラミック層用セラミックグリーンシートを構成する材料よりも焼結温度の高い前記無機材料として石英粉を更に含んでいることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートに含まれる前記石英繊維の含有量は、前記石英粉に対して0.5〜20重量%に設定されていることを特徴とする請求7記載のセラミック多層基板の製造方法。
- 前記第2の工程にて用意する前記拘束層用グリーンシートは、前記石英繊維及び前記石英粉を溶媒に攪拌混合して、当該溶媒中に前記石英繊維及び前記石英粉を分散させてなることを特徴とする請求項7又は8記載のセラミック多層基板の製造方法。
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2005
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