JP2006252163A - 負荷制御装置および負荷制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 負荷情報取得手段1aにより、サーバ2のCPU資源および他の資源の負荷情報が収集される。すると、多重度決定手段1bにより、負荷情報に基づいて、サーバ2で実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量が計算され、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度が決定される。そして、多重度制御手段1cにより、サーバ2で実行されている処理の多重度が多重度決定手段1bで決定された多重度に変更される。
【選択図】 図1
Description
過負荷制御は、負荷が閾値(上限値)を超えた場合に、負荷を閾値以下に下げる制御であり、疎負荷制御は、負荷が閾値に達していない場合に、閾値に近づくように負荷をあげる制御である。
図1は、本実施の形態の概略を示す図である。本発明の負荷制御装置1は、多重化させた処理を実行するサーバ2の負荷を制御するためのものである。この負荷制御装置1は、負荷情報取得手段1a、多重度決定手段1b、および多重度制御手段1cを有する。負荷情報取得手段1aは、サーバ2のCPU資源および他の資源(例えば、I/O資源、通信資源等のハードウェア資源やプロセス資源等のソフトウェア資源のうちの少なくとも1つの資源)の負荷情報を収集する。多重度決定手段1bは、負荷情報に基づいて、サーバ2で実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定する。多重度制御手段1cは、サーバ2で実行されている処理の多重度を多重度決定手段1bで決定された多重度に変更する。
ところで、処理の多重度の調整に加え、I/Oアクセスや通信等の負荷が負荷上限値に達した場合、I/Oアクセスのインターバル時間を設けることができる。I/Oアクセスにおいてインターバル時間を設けるとI/Oアクセスの待ち時間が少なくなり、処理効率を向上させることができる。
図2は、本実施の形態のシステム構成例を示す図である。性能管理サーバ100は、管理用のLAN(Local Area Network)10を介して複数のアプリケーションサーバ210,220,230に接続されている。各アプリケーションサーバ210,220,230は、ネットワーク20を介してクライアント21,22,・・・に対して各種サービスを提供する。そして、アプリケーションサーバ210,220,230は、自己の資源負荷情報を性能管理サーバ100に送信する。また、アプリケーションサーバ210,220,230は、性能管理サーバ100からの要求に応じて、サービスを提供する業務の多重度およびI/Oインターバル時間を変更する。
図4は、性能管理のための機能を示すブロック図である。アプリケーションサーバ210は、性能情報提供部211と複数の業務アプリケーション212a,212b,212cとを有している。
性能管理サーバ100は、アプリケーションサーバ210,220,230それぞれに対応づけられた、性能情報取得部110,110a,110b、性能情報ログ120,120a,120b、負荷制御対象バッチテーブル131,132,133、資源負荷管理テーブル141,142,143、および自動負荷制御部150,150a,150bを有している。
次に、性能管理サーバ100が有する各種データの内容を詳細に説明する。
資源使用回数の欄には、I/O資源、および通信資源を使用しているプロセス毎の資源使用回数が設定される。
多重度の欄には、現在の業務処理グループ内の多重度が設定される。
[ステップS11]負荷パラメータ設定部152は、オンライングループ毎のオンライン多重度を算出する。オンライン多重度は、以下の式で算出される。
オンライン多重度=(オンプロセス負荷率+オンプロセス負荷上限値)÷オンプロセス負荷上限値 ・・・(1)
ここで、オンプロセス負荷率は、対象となっているオンライングループ内で多重処理されている各プロセスの負荷率(資源負荷管理テーブル141のプロセス資源に対応づけて登録されているオンラインプロセスの資源使用量(負荷率)の欄に登録されている値)の合計である。オンプロセス負荷上限値は、資源負荷管理テーブル141のプロセス資源に対応づけて登録されているオンライングループの資源使用量(負荷率)上限値の欄に登録されている値(オンライングループ内の1プロセスにおける資源使用量(負荷率)の上限値)である。
[ステップS13]負荷パラメータ設定部152は、I/O負荷制御処理を、I/O負荷上限値を超えている全てのI/Oについて繰り返し行う。I/O負荷制御処理の詳細は後述する。
[ステップS21]負荷パラメータ設定部152は、資源負荷管理テーブル141においてI/O資源を1つ選択する。
I/Oインターバル時間=(I/O処理時間÷((I/O負荷上限値−オンライングループI/O負荷率)÷バッチ多重度合計))−I/O処理時間 ・・・(2)
式(2)におけるI/O処理時間は、資源負荷管理テーブル141においてステップS21で選択したI/O資源を使用するバッチプロセスに対応づけて設定されたI/O資源の資源使用時間である。従って、I/O処理時間の値は、バッチプロセス毎に異なる値となる。I/O負荷上限値は、資源負荷管理テーブル141において選択したI/O資源に対応づけて設定されている資源使用量(負荷率)上限値である。オンライングループI/O負荷率は、資源負荷管理テーブル141において選択したI/O資源に対応づけて設定されている全オンラインプロセスの負荷率(資源使用量(負荷率)の欄の値)の合計値である。バッチ多重度合計は、資源負荷管理テーブル141において選択したI/O資源に対応づけて登録されているバッチプロセスの中で、選択したI/O資源を使用中のバッチプロセス(資源使用量(負荷率)の値が空白でないバッチプロセス)数の合計値である。
I/O処理時間÷(I/O処理時間+I/Oインターバル時間)=バッチプロセス1つに割り当て可能な処理能力 ・・・(3)
この式(3)をI/Oインターバル時間について解けば、式(2)が得られる。
[ステップS24]負荷パラメータ設定部152は、選択されたI/O資源を使用するバッチプロセスのCPU負荷率を再計算する。具体的には、負荷パラメータ設定部152は、資源負荷管理テーブル141の選択されたI/O資源に対応づけて登録されたバッチプロセス毎に、CPU時間に対するプロセス処理時間の割合を計算し、CPU資源の資源負荷率とする。なお、プロセス処理時間は、ステップS23の処理によって決定されたインターバル時間と資源使用回数を基に再計算されている。
[ステップS31]負荷パラメータ設定部152は、資源負荷管理テーブル141において通信資源を1つ選択する。
通信インターバル時間=(通信処理時間÷((通信負荷上限値−オンライングループバッファ使用個数)÷バッチ多重度合計))−通信処理時間 ・・・(4)
式(4)における通信処理時間は、資源負荷管理テーブル141においてステップS21で選択した通信資源を使用するバッチプロセスに対応づけて設定された通信資源の資源使用時間である。従って、通信処理時間の値は、バッチプロセス毎に異なる値となる。通信負荷上限値は、資源負荷管理テーブル141において選択した通信資源に対応づけて設定されている資源使用量(負荷率)上限値である。オンライングループバッファ使用個数は、資源負荷管理テーブル141において選択した通信資源に対応づけて設定されている全オンラインプロセスの負荷率(資源使用量(負荷率)の欄の値)の合計値である。バッチ多重度合計は、資源負荷管理テーブル141において選択した通信資源に対応づけて登録されているバッチプロセスの中で、選択した通信資源を使用中のバッチプロセス(資源使用量(負荷率)の値が空白でないバッチプロセス)数の合計値である。
通信処理時間÷(通信処理時間+通信インターバル時間)=バッチプロセス1つに割り当て可能な通信バッファの記憶容量の割合 ・・・(5)
この式(5)を通信インターバル時間について解けば、式(4)が得られる。
[ステップS34]負荷パラメータ設定部152は、選択された通信資源を使用するバッチプロセスのCPU負荷率を再計算する。具体的には、負荷パラメータ設定部152は、資源負荷管理テーブル141の選択された通信資源に対応づけて登録されたバッチプロセス毎に、CPU時間に対するプロセス処理時間の割合を計算し、CPU資源の資源負荷率とする。なお、プロセス処理時間は、ステップS33の処理によって決定されたインターバル時間と資源使用回数を基に再計算されている。
1処理時間=実時間+待ち時間 ・・・(6)
となる。ここで、1処理時間は、バッチプロセスがCPUで実行されている時間、およびバッチプロセスから出されたI/O要求に応じたI/Oアクセスが行われている時間である。待ち時間は、CPU資源やI/O資源に対して処理要求を出してからその処理が実行されるまでの待機時間である。
待ち時間=(ρ/(1−ρ))×実時間 ・・・(7)
で表される。ここで、ρはトラフィック密度と呼ばれる処理の混み具合を示す数値である。トラフィック密度は、ρ=λ/μで表される。λは要求の平均到着率(単位時間当たりの平均到着数)である。μは要求の平均処理率(単位時間当たりの平均処理数)である。
まず、前提条件として、10多重でバッチプロセスが実行されているものとする。バッチ処理のCPU処理時間は3秒、I/O時間は、1回のI/Oアクセス当たり30msとする。バッチ処理では、I/Oアクセスが3000回発生するものとする。
まず、インターバルを設定する前の全体処理時間について試算する。
1処理時間(1つのバッチプロセスの処理に要する時間)は、以下の式となる。
1処理時間=CPU時間+I/O時間
=CPU処理時間+I/O処理時間
=3秒+30ms×3000回=93秒 ・・・(8)
ここで、CPU時間は、待ち時間(この例では「0」)を含み、1つのバッチプロセの処理をCPUが行うのに要する時間である。CPU処理時間は、1つのバッチプロセスによるCPU資源の使用時間である。I/O処理時間は、1つのバッチプロセスによるI/O資源の使用時間である。
全体処理時間=総I/O時間
=I/O処理時間+I/O待ち時間
=30ms×(1+(0.75÷(1−0.75)))×3000回×10処理
=3600秒 ・・・(9)
〔インターバルを挿入したときの処理時間〕
次に、インターバルを挿入したときの処理時間について説明する。インターバル時間は、以下の式で求められる。
I/O処理時間÷(I/O処理時間+インターバル時間)=バッチプロセス1つに割り当て可能な処理能力 ・・・(10)
例えば、I/O負荷上限値を60%とすると、バッチプロセス1つに割り当て可能な処理能力は6%である。すると、30ms÷(30ms+インターバル時間)=0.06となり、インターバル時間=470msとなる。
1処理時間=CPU時間+I/O時間
=CPU処理時間+I/O処理時間+インターバル時間
=3秒+(30ms+470ms)×3000回
=1503秒 ・・・(11)
この1処理時間を、インターバル無しの場合の1処理時間(93秒)と比べると、時間が長くなっている。ただし、インターバルを設けることで、I/O待ち時間が削減され、全体処理時間が短縮される。
全体処理時間=総I/O時間
=I/O処理時間+I/O待ち時間
=30ms×(1+(0.60÷(1−0.60)))×3000回×10処理
=2250秒 ・・・(12)
以上より、インターバル時間の導入によって全体処理時間が3600秒から2250秒に短縮され、約37%のI/O負荷の削減が可能となったことがわかる。
また、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、負荷制御装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
以上説明した実施の形態の主な技術的特徴は、以下の付記の通りである。
前記サーバのCPU資源および他の資源の負荷情報を収集する負荷情報取得手段と、
前記負荷情報に基づいて、前記サーバで実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定する多重度決定手段と、
前記サーバで実行されている処理の多重度を前記多重度決定手段で決定された多重度に変更する多重度制御手段と、
を有することを特徴とする負荷制御装置。
(付記6) 前記負荷情報に基づいて、他の資源の負荷情報が負荷上限値を超えているか否かを判断し、負荷上限値を超えている場合、前記他のハードウェア資源に応じたインターバル時間を計算するインターバル時間決定手段と、
前記他のハードウェア資源に対する処理要求を出力する際に前記インターバル時間だけ時間をあけてから前記処理要求を出力するように、前記サーバに指示を出すインターバル時間制御手段と、
をさらに有することを特徴とする付記1記載の負荷制御装置。
コンピュータを、
前記サーバのCPU資源および他の資源の負荷情報を収集する負荷情報取得手段、
前記負荷情報に基づいて、前記サーバで実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定する多重度決定手段、
前記サーバで実行されている処理の多重度を前記多重度決定手段で決定された多重度に変更する多重度制御手段、
として機能させることを特徴とする負荷制御プログラム。
前記サーバのCPU資源および他の資源の負荷情報を収集し、
前記負荷情報に基づいて、前記サーバで実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定し、
前記サーバで実行されている処理の多重度を決定された多重度に変更する、
ことを特徴とする負荷制御方法。
1a 負荷情報取得手段
1b 多重度決定手段
1c 多重度制御手段
2 サーバ
Claims (5)
- 多重化させた処理を実行するサーバの負荷を制御する負荷制御装置において、
前記サーバのCPU資源および他の資源の負荷情報を収集する負荷情報取得手段と、
前記負荷情報に基づいて、前記サーバで実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定する多重度決定手段と、
前記サーバで実行されている処理の多重度を前記多重度決定手段で決定された多重度に変更する多重度制御手段と、
を有することを特徴とする負荷制御装置。 - 前記多重度決定手段は、前記サーバで複数の処理が実行されている場合、各処理を順番に多重度増加検討対象として選択し、選択した処理の多重度を上げられるか否かを判断することを特徴とする請求項1記載の負荷制御装置。
- 前記多重度決定手段は、全ての処理について多重度を増加できなくなるまで、多重度増加検討対象とする処理の選択を繰り返すことを特徴とする請求項2記載の負荷制御装置。
- 前記負荷情報に基づいて、他のハードウェア資源の負荷情報が負荷上限値を超えているか否かを判断し、負荷上限値を超えている場合、前記他のハードウェア資源に応じたインターバル時間を計算するインターバル時間決定手段と、
前記他のハードウェア資源に対する処理要求を出力する際に前記インターバル時間だけ時間をあけてから前記処理要求を出力するように、前記サーバに指示を出すインターバル時間制御手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載の負荷制御装置。 - 多重化させた処理を実行するサーバの負荷を制御するための負荷制御プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記サーバのCPU資源および他の資源の負荷情報を収集する負荷情報取得手段、
前記負荷情報に基づいて、前記サーバで実行されている処理の多重度を増加させた場合の各資源の負荷の増加量を計算し、全ての資源に対する負荷が資源毎に予め設定されている負荷上限値以下となる多重度を決定する多重度決定手段、
前記サーバで実行されている処理の多重度を前記多重度決定手段で決定された多重度に変更する多重度制御手段、
として機能させることを特徴とする負荷制御プログラム。
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