JP2006250349A - エアーディスクブレーキ・アジャスター - Google Patents
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Abstract
【課題】アジャスターにより、回転するブレーキディスクの両側にあるタペット部材を駆動してブレーキパッドの位置をパッドの摩耗に応じて調整するエアーディスクブレーキの摩耗調整機構。
【解決手段】アジャスターは一方向クラッチにより、ブレーキをかける方向に調整するためにタペットを駆動できるが、ブレーキを解放する方向へ調整することはできない。アジャスターは、ブレーキ作動軸により動かされるアジャスター入力軸と、第1及び第2調整部材を支持するアジャスターボディと、を有する。一方向クラッチがアジャスター入力軸をアジャスターボディに連結しており、これにより、第1調整部材が第1タペットアセンブリを駆動し、回転するブレーキディスクの一方の側にある第1ブレーキパッドを調整し、第2調整部材が第2タペットアセンブリを駆動して、回転するブレーキディスクの反対の側にある第2ブレーキパッドを独立に調整する。
【選択図】図1
【解決手段】アジャスターは一方向クラッチにより、ブレーキをかける方向に調整するためにタペットを駆動できるが、ブレーキを解放する方向へ調整することはできない。アジャスターは、ブレーキ作動軸により動かされるアジャスター入力軸と、第1及び第2調整部材を支持するアジャスターボディと、を有する。一方向クラッチがアジャスター入力軸をアジャスターボディに連結しており、これにより、第1調整部材が第1タペットアセンブリを駆動し、回転するブレーキディスクの一方の側にある第1ブレーキパッドを調整し、第2調整部材が第2タペットアセンブリを駆動して、回転するブレーキディスクの反対の側にある第2ブレーキパッドを独立に調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、概して、エアーディスクブレーキ・アセンブリ用のブレーキパッド摩耗調整器に関し、より具体的には、第1及び第2ブレーキパッドを回転するブレーキディスクに対して、両側のタペットを独立に動かして調整するブレーキパッド摩耗調整器に関するものである。
エアーディスクブレーキ・アセンブリは、回転するブレーキディスクの一方の側に配置された第1ブレーキパッドと、その回転するブレーキディスクの反対の側に配置された第2ブレーキパッドと、を有する。第1及び第2のブレーキパッドは、車両の回転しない構造体に取り付けられたブレーキキャリパによって支持されている。ブレーキキャリパは、メインセクション及びブリッジセクションを有するブレーキハウジングを含む。メインセクションは作動機構を入れる凹部を画定しており、ブリッジセクションは回転するブレーキディスクを越えて延びている。作動機構はタペットを有し、このタペットが第1ブレーキパッドを回転するブレーキディスクに係合させる。ブレーキ作動軸からの入力により、タペットが、ブレーキ要求に応じて動く。
ブレーキハウジングは回転するブレーキディスクを跨いでおり、かつ、ガイドピンでトルク受け部材(torque taking member)にスライド可能に取り付けられている。ブレーキ作動軸が動くことにより、第1ブレーキパッドが動いて回転するブレーキディスクと係合し、引き続き力が加わることで、ブレーキハウジングが、トルク受け部材及び回転するディスクに相対的にガイドピン上をライドする。これにより、ハウジングのブリッジセクションが第2ブレーキパッドを押圧し、第2ブレーキパッドを動かし、回転するブレーキディスクと係合させる。
この従来のエアーブレーキ構造の1つの欠点は、一部の車両用サスペンションでは使用できないことである。例えば、特定の独立懸架式フロントサスペンションでは、従来のスライド式キャリパを使用できるような実装空間がない。第1及び第2のブレーキパッドが摩耗するにつれて、ブレーキキャリパは車体の内側の方へ移動する。この種のサスペンションでは、第1及び第2ブレーキパッドが摩耗するにつれてブレーキキャリパが移動できる十分な領域を用意することができない。
したがって、両側のブレーキパッドを動かし、従来のスライド式ブレーキキャリパを必要とすることなくブレーキパッドの摩耗を調整するディスクブレーキアセンブリに対するニーズがある。
(発明の開示)
ディスクブレーキアセンブリ用のアジャスターが、一方向クラッチを利用して、第1及び第2のブレーキパッドを、ブレーキパッドの摩耗に応じて、独立に調整する。ディスクブレーキアセンブリはブレーキキャリパを有しており、このブレーキキャリパが第1及び第2のブレーキパッドを回転するブレーキパッドに対して支持している。第1ブレーキパッドは、回転するブレーキディスクの一方の側に配置されており、第2ブレーキパッドは、回転するブレーキディスクの他方の側に配置されている。ブレーキアクチュエータが、ブレーキ要求に応じて、第1ブレーキパッドを動かし、回転するブレーキディスクと係合させる。回転するブレーキディスクは、スライドできるか、コンプライアンスを有し、第1ブレーキパッドからの力により、ブレーキディスクが第2ブレーキパッドに押しつけられることもある。
ディスクブレーキアセンブリ用のアジャスターが、一方向クラッチを利用して、第1及び第2のブレーキパッドを、ブレーキパッドの摩耗に応じて、独立に調整する。ディスクブレーキアセンブリはブレーキキャリパを有しており、このブレーキキャリパが第1及び第2のブレーキパッドを回転するブレーキパッドに対して支持している。第1ブレーキパッドは、回転するブレーキディスクの一方の側に配置されており、第2ブレーキパッドは、回転するブレーキディスクの他方の側に配置されている。ブレーキアクチュエータが、ブレーキ要求に応じて、第1ブレーキパッドを動かし、回転するブレーキディスクと係合させる。回転するブレーキディスクは、スライドできるか、コンプライアンスを有し、第1ブレーキパッドからの力により、ブレーキディスクが第2ブレーキパッドに押しつけられることもある。
ブレーキアクチュエータは第1タペットアセンブリを有し、この第1タペットアセンブリが、通常のブレーキ動作の場合に、第1ブレーキパッドを動かして、回転するブレーキディスクと係合させる。第2タペットアセンブリが第1タペットアセンブリと協働して、ブレーキパッドの回転するブレーキディスクに対する位置をブレーキパッドの摩耗に応じて調整する。第1及び第2タペットアセンブリは、回転するディスクの両側に配置されており、ブリッジシャフトで相互に連結されている。調整動作は、第1タペットアセンブリから第2タペットアセンブリに、ブリッジシャフトを介して伝達される。
アジャスターは、ブレーキ作動軸によって駆動されるアジャスター入力軸と、第1及び第2調整部材を支持するアジャスターボディと、を有する。第1調整部材が第1タペットアセンブリを駆動し、第2調整部材が第2タペットアセンブリを独立に駆動する。一方向(ワンウェイ)クラッチ機構がアジャスター入力軸をアジャスターボディに連結し、第1及び第2ブレーキパッドが摩耗するにつれて、調整が一方向にのみ行われるようにしている。
ある例では、第1及び第2の調整部材が第1及び第2の歯車である。第1歯車が第1タペットアセンブリを駆動し、第2歯車がブリッジシャフトの一方の端部を駆動する。ブリッジシャフトの反対側の端部が第2タペットアセンブリを駆動する。第1及び第2のボールクラッチが第1及び第2の歯車と協働して、第1及び第2のブレーキパッドの一方が、第1及び第2のブレーキパッドの他方よりも多く調整する必要がある状況においてスリップすることを可能にする。
本作動機構及びアジャスターにより、従来のスライド式キャリパを利用することなく、効率よくブレーキをかけること及びパッドの摩耗を調整することができる。本発明の上記した特徴及び他の特徴は、以下の明細書及び図面から最もよく理解することができる。
図1は、ブレーキアセンブリを示している。このブレーキアセンブリは、サスペンジョン・ナックル12のような、車両の回転しない構造部に支持されたブレーキキャリパ10と、ブレーキキャリパ10に対し相対的に回転するロータ、すなわちディスク14と、を有する。ブレーキキャリパ10はブレーキハウジング16を有し、このブレーキハウジング16は、メインセクション18と、ブリッジセクション20と、を有する。メインセクション18及びブリッジセクション20は、別個の部品として形成することもできるし、同じ部品であってもよい。メインセクション18は、ブレーキアクチュエータ24を入れるための凹部22を有する。ブリッジセクション20は、ブレーキキャリパ10がディスク14を跨ぐように、ディスク14を越えて延びている。
第1ブレーキパッド26がディスク14の一方の側に配置されており、第2ブレーキパッド28がディスク14の反対の側に配置されている。第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28は、各々、バックプレート30及びブレーキライニング32を有する。ブレーキライニング32は、相次ぐブレーキ動作に応じて、長い時間をかけて摩耗する材料から形成されている。アジャスター34は、ブレーキライニング32が摩耗するに従い、ディスク14に対する第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の位置を調整する。このように、アジャスター34が、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の摩擦面とディスク14の間の間隔を長期にわたりほぼ一定にする。
ブレーキハウジング16は、保持プレート38をさらに有しており、この保持プレート38は、ブレーキアクチュエータ24を凹部22内に実質的に密閉している。好ましくは、保持プレート38はディスク14の第1ブレーキパッド26と同じ側において、メインセクション18のすぐ隣に配置されている。
ブレーキアクチュエータ24は、凹部22内に配置された第1タペット部材40及び第2タペット部材42を有する。第1タペット部材40及び第2タペット部材42は、ブレーキ作動部材44によって動かされる。ブレーキ作動部材44は、第1タペット部材40及び第2タペット部材42を動かして第1ブレーキパッド26と係合させ、これにより、第1ブレーキパッド26を移動してディスク14と係合させする。ブレーキ作動部材44は、好ましくは、ブレーキ要求に応じて軸回転するレバーである。第1タペット部材40及び第2タペット部材42の動作および構成は、当該技術分野で公知であるので、更に詳細には説明しない。タペット部材を利用するディスクブレーキアセンブリの一例は、EP1000263号の「ディスクブレーキの改良」である。EP1000263号は、本発明の譲受人に譲渡されており、言及することにより本明細書に組み込まれるものとする。
第1タペット部材40及び第2タペット部材42は、ディスク14の第1ブレーキパッド26と同じ側に配置されている。タペット部材のもう一つのセットは、ディスク14の反対の側に配置されている。つまり、タペット部材のもう一つのセットは、ディスクの第2ブレーキパッド28と同じ側に配置されている。このタペット部材のセットは第3タペット部材48を含んでおり、第3タペット部材48はブレーキハウジング16のブリッジセクション20によって支持されている。好ましくは、第4のタペット部材も第3タペット部材48の隣で、ブリッジセクション20に支持されているが、明確化のため、第4タペット部材は図示していない。
ブリッジシャフト50が、第1タペット部材40を第3タペット部材48に相互連結させている。ブリッジシャフト50は一方の端部がメインセクション18に支持されており、また、ディスク14を越えて延びていて、反対側の端部がブリッジセクション20内で支持されている。アジャスター34は、第1タペット部材40及び第3タペット部材48を動かして、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28のディスク14に対する相対的な位置をパッドの摩耗に応じて調整する。
アジャスター34はアジャスター入力軸52を有し、このアジャスター入力軸52はレバー54でブレーキ作動部材44と連結されている。図2に示したように、アジャスター34はアジャスターボディ56を更に有し、このアジャスターボディ56は、アジャスター入力軸52を入れる内孔58を有する。第1タペット部材40を駆動するために、第1調整部材60がアジャスターボディ56に支持されており、ブリッジシャフト50を介して第3タペット部材48を駆動するために、第2調整部材62がアジャスターボディ56に支持されている。
クラッチ機構64がアジャスター入力軸52をアジャスターボディ56に連結している。クラッチ機構64は、一方向クラッチであり、この一方向クラッチにより、ブレーキをかける方向にパッドを調整することはできるが、ブレーキを解放する方向にはいかなる調整もすることはできない。好ましくは、クラッチ機構64はスプラグ式一方向クラッチである。
図2に示した例では、クラッチ機構64が保持プレート38に形成された凹部66に入れられている。クラッチ機構64は、保持プレート38により支持されているブッシュ68と、クラッチ部材70とを有している。ブッシュ68は、アジャスターボディ56の外側の面と保持プレート38の間に配置されている。クラッチ部材70は、アジャスター入力軸52の外側の面とアジャスターボディ56の間に配置されている。クラッチ部材70は、駆動力を一方向(ブレーキを加える方向)にのみ伝達する。このような構成により、求める一方向の調整が達成され、ブレーキライニング32が摩耗した場合に、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28が独立に調整される。
図2に示した例では、第1調整部材60が第1歯車72を備えており、第2調整部材62が第2歯車74を備えている。アジャスターボディ56は、第1フランジ部分76及び第2フランジ部分78を有する。第1フランジ部分76及び第2フランジ部分78は、アジャスターボディ56の外周周りに広がっている。第1フランジ部分76及び第2フランジ部分78は、互いにほぼ平行になっており、かつ、アジャスターボディ56に沿って、軸方向に互いに間隔をおいて配置されている。第1フランジ部分76が第1歯車72を支持しており、第2フランジ部分78が第2歯車74を支持している。
ブリッジシャフト50は、第1ブレーキパッド26の近くに配置された第1端部80と、第2ブレーキパッド28の近くに配置された第2端部82(図1参照)と、を有する。第1端部80は第1軸歯車84を支持しており、第2端部82は第2軸歯車86を支持している。アジャスター34の第1歯車72は、第1のタペット部材40の外周周りに形成された歯付き面88と、ダイレクトドライブ式に噛み合っており、アジャスター34の第2歯車74は、ブリッジシャフト50の第1軸歯車84と、ダイレクトドライブ式に噛み合っている。
第1ブレーキパッド26の位置を調整するために、第1歯車72が第1タペット部材40を駆動する。バネ歯車アセンブリ90(図1)が、回転入力を第1タペット部材40から第2タペット部材42に伝達する。第2ブレーキパッド28の位置を調整するために、第2歯車74が第1軸歯車84を駆動し、これにより、ブリッジシャフト50を回転させ、第2軸歯車86を駆動する。図1に示されているように、第2軸歯車86が中間歯車92を駆動する。中間歯車92は、第3タペット部材48の外周周りに形成された歯付き面94と、ダイレクトドライブ式に噛み合っている。第4タペット部材(図示せず)は、第2タペット部材42を駆動するバネ歯車アセンブリ90と同様な方法で、図1に一部が示されている伝達歯車アセンブリ96により駆動される。
第1フランジ部分76は、第1クラッチ100が入る凹部を有し、第2フランジ部分78は、第2クラッチ102が入る凹部を有する。第1クラッチ100及び第2クラッチ102は、各々、複数のボール部材104(各クラッチについて1つだけ示されている)と、付勢部材106、例えばバネなどを有する。第1クラッチ100及び第2クラッチ102は、一方向クラッチ機構64と協働して、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28を独立に調整する。第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の一方を第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の他方よりも多く調整する必要がある場合、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の両方が完全に調整されるまで、第1クラッチ100及び第2クラッチ102の一方により、第1調整部材60及び第2調整部材62の対応する一方がスリップ可能となる。
本ブレーキアセンブリの1つの利点は、このブレーキアセンブリを、従来のスライド式キャリパを収容することができない独立懸架式フロントサスペンションに容易に組み込むことができるということである。ディスク14に対して車体外側の位置に配置された第2ブレーキパッド28の摩耗を補償するために、車体外側のタペットセット(第3タペット部材48を含む)がブリッジセクション20の車体外側のビーム部分に設けられる。第2ブレーキパッド28のブレーキライニング32が摩耗するにつれ、車体外側のタペットセットが、車体内側からブリッジシャフト50によって巻き出される。アジャスター34は、一方向クラッチ機構64を有し、この一方向クラッチ機構64は、スリップする第1クラッチ100及び第2クラッチ102と協働して、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の個別調整を可能にする。
ブレーキ作動の際、第1のブレーキパッド26を動かしてディスク14と接触させたときに、車体内側の運転時の遊び(running clearance)がなくなる。車体外側の運転時の遊びをなくし、ブレーキをかけている最中にブリッジセクション20に力が掛かった状態になるようにするために、ディスク14は、車体外側方向にわずかに軸方向に移動することができる。ディスク14は、第2ブレーキパッド28をディスク14と接触させて、ブレーキを行うの必要な軸方向の移動を行うために、スプライン軸(図示せず)上をスライドしてもよいし、又は、いくらか横方向のコンプライアンス(弾力性、たわみ性)を有していてもよい。
オプションとして、固定されたディスク14を、ブレーキ取り付け部にコンプライアンスを持たせることと組み合わせて使用することもできるし、又は、ブレーキアセンブリを短いガイドピン(図示せず)に取り付けて使用することもできる。いずれのオプションでも、第2ブレーキパッド28をディスク14に接触させて、ブレーキをかけるのに必要な軸方向の移動をさせるのに必要な遊動ができる。
アジャスター34は、レバー54によって駆動される。レバー54は、アジャスター入力軸52に駆動連結(drive connection)で取り付けられている。ブレーキをかけている間は、レバー54がブレーキ作動部材44によって動かされ、アジャスター入力軸52を回転させる。この駆動連結におけるレバー54とアジャスター入力軸52の間のバックラッシュにより、ブレーキアセンブリを解放すれば運転時の遊びができる。
上述したように、一方向クラッチ機構64、第1調整部材60及び第2調整部材62、並びに、第1クラッチ100及び第2クラッチ102を組み合わせることにより、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28を個別かつ独立に調整することができる。調整中は、第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28のどちらが最初にディスク14と接触するかは問題とならない。例えば、第1ブレーキパッド26がディスク14に最初に接触すれば、(第1タペット部材40及び第2タペット部材42を駆動する)第1クラッチ100がスリップするが、第2クラッチ102は、ブリッジシャフト50を介して、第3タペット部材48を駆動し続ける。第1ブレーキパッド26及び第2ブレーキパッド28の両方がディスク14に接触すると、第1クラッチ100及び第2クラッチ102の両方がスリップをする。ブレーキアセンブリを解放すると、前述したように、バックラッシュによって運転時の遊びができる。駆動中のディスク14の遊動により、ディスク14の両側に十分な運転時の遊びができる。
本発明の好ましい実施形態を説明したが、当業者には、ある種の変更が本発明の範囲内に入ることが分かるであろう。このため、本発明の真の範囲及び内容を定めるために、特許請求の範囲を検討すべきである。
Claims (19)
- 車両のブレーキアセンブルのためのアジャスターであって、
ブレーキ作動用入力軸によって動かすようになっているアジャスター入力部と、
回転するブレーキディスクの一方の側に配置された第1タペットアセンブリを駆動するための第1調整部材と、
前記回転するブレーキディスクの前記第1タペットセンブリとは反対側に配置された第2タペットアセンブリを駆動するための第2調整部材と、
前記アジャスター入力部を前記第1及び第2の調整部材に連結するクラッチ機構と、
を備え、前記第1調整部材が、前記第1タペットアセンブリを駆動することにより、前記回転するブレーキディスクの前記一方の側に対して相対的に第1ブレーキパッドの位置を調整し、前記第2調整部材が、前記第2タペットアセンブリを駆動することにより、前記回転するブレーキディスクの前記反対の側に対して相対的に第2ブレーキパッドの位置を調整する、アジャスター。 - 前記クラッチ機構がスプラグ式一方向クラッチを備えている、請求項1に記載のアジャスター。
- 前記第1及び第2の調整部材が、ブレーキパッドの摩耗に応じて、前記第1及び第2のブレーキパッドの配置を互いに独立に調整する、請求項1に記載のアジャスター。
- 前記アジャスター入力部がアジャスター入力軸を備え、前記第1調整部材が第1歯車を備え、前記第2調整部材が第2歯車を備えている、請求項1に記載のアジャスター。
- 前記アジャスター入力軸を入れる孔を中央に有するアジャスターボディを有し、前記アジャスターボディが、前記第1歯車を支持するための第1取り付け部分と、前記第2歯車を支持するための第2取り付け部分と、を有し、前記クラッチ機構が前記アジャスターボディを前記アジャスター入力軸に連結している、請求項4に記載のアジャスター。
- 前記アジャスター入力軸、前記第1歯車、及び前記第2歯車が同心である、請求項5に記載のアジャスター。
- 前記第1歯車と前記アジャスターボディの間で協働する第1ボールクラッチであって、前記第2ブレーキパッドを前記第1ブレーキパッドよりも多く調整する必要がある場合にスリップする第1ボールクラッチと、前記第2歯車と前記アジャスターボディの間で協働する第2ボールクラッチであって、前記第1ブレーキパッドを前記第2ブレーキパッドよりも多く調整する必要がある場合にスリップする第2ボールクラッチと、を有する、請求項5に記載のアジャスター。
- 前記第1タペットアセンブリを前記第2タペットアセンブリに連結するブリッジシャフトを有し、前記ブリッジシャフトが、前記第2歯車で駆動される第1の軸端と、前記第2タペットアセンブリを駆動する第2の軸端と、を有する、請求項5に記載のアジャスター。
- エアーディスクブレーキ・アセンブリであって、
ブレーキキャリパと、
前記ブレーキキャリパに対し相対的に回転するように支持されているブレーキディスクと、
前記ブレーキキャリパによって支持され、前記ブレーキディスクの一方の側に配置されている第1ブレーキパッドと、
前記ブレーキキャリパによって支持され、前記ブレーキディスクの前記第1ブレーキパッドとは反対の側に配置されている第2ブレーキパッドと、
前記第1ブレーキパッドを動かして前記ブレーキディスクに係合させる第1タペットアセンブリ、前記第2ブレーキパッドに動作可能に連結された第2タペットアセンブリ、及び前記第1及び第2タペットアセンブリを互いに連結するブリッジシャフトを有するブレーキアクチュエータであって、前記第1タペットアセンブリが前記ブレーキディスクの前記一方の側に配置されており、前記第2タペットアセンブリが前記ブレーキディスクの前記反対の側に配置されているブレーキアクチュエータと、
前記ブレーキアクチュエータを動かして、前記第1及び第2のブレーキパッドを前記ブレーキディスクに、ブレーキ要求に応じて係合させるように動作可能であるブレーキ作動軸と、
前記ブレーキ作動軸に連結されたアジャスター入力軸と、第1及び第2の調整部材を支持するアジャスターボディであって、前記第1調整部材が前記第1タペットアセンブリを駆動して前記ブレーキディスクの前記一方の側に対する前記第1ブレーキパッドの位置をブレーキパッドの摩耗に応じて調整し、前記第2調整部材が前記第2タペットアセンブリを駆動して前記ブレーキディスクの前記反対の側に対する前記第2ブレーキパッドの位置をブレーキの摩耗に応じて調整するアジャスターボディと、前記アジャスター入力軸を前記アジャスターボディに連結するクラッチ機構と、を有するアジャスターと、
を備えるエアーディスクブレーキ・アセンブリ。 - 前記ブレーキキャリパがサスペンションナックルに固定されている、請求項9に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記ブレーキキャリパが、前記ブレーキアクチュエータを入れるための凹部を画定するメインボディ部分と、前記ブレーキディスクを越えて延び、前記ブリッジシャフトを支持するブリッジ部分と、を有するブレーキハウジングと、前記メインボディ部分と協働して、前記第1タペットアセンブリを前記凹部内に実質的に密閉するカバープレートと、を有し、前記カバープレートが、前記クラッチ機構が入る凹部を有する、請求項9に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記クラッチ機構がスプラグ式一方向クラッチを備えている、請求項9に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記アジャスターボディが、前記アジャスター入力軸を入れる内部孔を有し、前記第1及び第2調整部材が第1及び第2の歯車を備え、前記第1及び第2の歯車が前記アジャスターボディの外側面によって支持されている、請求項9に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記第1歯車と前記アジャスターボディの間で協働し、前記第2ブレーキパッドを前記第1ブレーキパッドよりも多く調整する必要がある場合にスリップする第1ボールクラッチと、前記第2歯車と前記アジャスターボディの間で協働し、前記第1ブレーキパッドを前記第2ブレーキパッドよりも多く調整する必要がある場合にスリップする第2ボールクラッチと、を有する、請求項13に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記アジャスターボディが、前記アジャスターボディの外周周りに形成された第1フランジ部分と、前記外周周りに形成された第2フランジ部分と、を有し、前記第1及び第2フランジ部分が互いに平行であり、かつ間隔をおいて配置されており、前記第1ボールクラッチが、前記第1歯車と係合するために前記第1フランジ部分内に入れられており、前記第2ボールクラッチが、前記第2歯車と係合するために前記第2フランジ部分内に入れられている、請求項14に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- 前記ブリッジシャフトの一方の端部に取り付けられた第3歯車と、前記ブリッジシャフトの他方の端部に取り付けられた第4歯車と、を有し、前記第2歯車が前記第3歯車を直接駆動し、前記第4歯車が前記第2タペットアセンブリを駆動する、請求項15に記載のエアーディスクブレーキ・アセンブリ。
- ブレーキアセンブリにおいて、第1及び第2のブレーキパッドを回転するディスクに対して調整する方法であって、
a.ブレーキ要求に応じて、前記第1ディスクパッドを前記回転するディスクに向けて駆動するために、タペットの第1のセットを前記回転するディスクの一方の側に配置するステップと、
b.タペットの第2のセットを前記回転するディスクの前記タペットの第1のセットとは反対の側に配置するステップと、
c.前記回転するディスクの前記一方の側に対する前記第1ブレーキパッドの位置を、ブレーキパッドの摩耗に応じて、摩耗アジャスターを使って前記タペットの第1セットを駆動することにより調整するステップと、
d.前記回転するディスクの前記反対の側に対する前記第2ブレーキパッドの位置を、ブレーキパッドの摩耗に応じて、摩耗アジャスターを使って前記タペットの第2セットを駆動することにより独立に調整するステップと、
を含む方法。 - 前記摩耗アジャスターに、前記タペットの第1セットを駆動するための第1歯車、前記タペットの第2セットを駆動するための第2歯車、及び前記第1及び第2歯車を支持するためのアジャスターボディを備えるステップと、
前記タペットの第1セットを前記タペットの第2セットにブリッジシャフトで連結するステップと、
前記タペットの第1セットを前記第1歯車で駆動するステップと、
前記ブリッジシャフトを前記第2歯車で駆動するステップと、
前記タペットの第2セットを前記ブリッジシャフトで駆動するステップと、
を含む、請求項17に記載の方法。 - 前記アジャスターボディを一方向クラッチ機構を用いてアジャスター入力軸に連結するステップを含む、請求項18に記載の方法。
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