JP2006249980A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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貴志 錦織
衛 ▲吉▼岡
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Abstract

【課題】 この発明は、内燃機関の制御装置に関し、減速時のフューエルカット実行中に排気ガスを燃焼室内に還流させる内燃機関において、可変動弁機構の疲労破壊等の不具合を招くことなく、当該フューエルカットからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を向上することを目的とする。
【解決手段】 F/Cからの強制復帰条件の成立を判定する(図3(A)の時点t1)。F/Cからの強制復帰条件の成立が判定された時点t1で駆動Dutyを0%とする(図3(E))。実VVT値の急降下があったと判定された時点t3で、駆動Dutyを100%等の高比率に制御する(図3(E))。実VVT値が失火限界値を通過した時点t4で、F/Cからの復帰処理を実行する(図3(B))。
【選択図】 図3

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、減速時のフューエルカット実行中に排気ガスを還流させる内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、油圧式の可変バルブタイミング制御機構(可変動弁機構)を備える内燃機関用バルブタイミング制御装置が開示されている。この制御装置では、クランクシャフトの回転角とカムシャフトの回転角との目標とする位相差を目標相対回転角と定義し、当該目標相対回転角が所定値を越えており素早い応答性が要求されているときには、通常の目標相対回転角と実相対回転角との偏差に応じたフィードバック制御によらずに、目標相対回転角の変化方向へ強制的に所定時間だけ相対回転させることとしている。より具体的には、この制御装置では、目標相対回転角の変化方向が遅角側であるときには駆動Dutyを0%とし、当該変化方向が進角側であるときには駆動Dutyを100%とすることで、目標相対回転角の急変時の応答性を改善できるとしている。
特開平11−62643号公報
ところで、排気通路に配置される触媒の劣化抑制と吸気管圧力の過大な負圧化の抑制の観点から、減速時のフューエルカット実行中に、可変動弁機構を駆動して燃焼室内に還流させる排気ガス再循環量を増量制御する内燃機関がある。このような制御を有する内燃機関において、フューエルカット中に排気ガス再循環量が増量されている場合には、復帰実行後に失火が生じない程度まで排気ガス再循環量を十分に減衰させた後に、フューエルカットからの復帰を実行する必要がある。しかしながら、復帰実行のタイミングを遅らせることは加速感の低下に繋がるため、できる限り早く失火が生じない程度まで排気ガス再循環量を減衰させたいという要求がある。
上記従来の技術によれば、可変バルブタイミング制御機構に素早い応答性が要求されている場合に優れた応答性を得ることはできるが、単に高応答性のみを追求すると、可変バルブタイミング制御機構が勢いよく最終制御位置まで駆動され、機構内部の部品同士が衝突するという事態(本明細書では「突き当て」と称する)が生じ、その結果、可変バルブタイミング制御機構の疲労破壊、衝突音の発生、タイミングチェーン張力の過大化等を招くこととなる。また、上記従来の技術において、上記衝突が生じないように駆動Dutyを0%または100%とする上記所定時間を短くすると、有効な高応答性を得ることはできない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、減速時のフューエルカット実行中に排気ガスを燃焼室内に還流させる内燃機関において、可変動弁機構の疲労破壊等の不具合を招くことなく、当該フューエルカットからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を向上し得る内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の減速時にフューエルカットを行うフューエルカット手段と、吸気弁開弁期間と排気弁開弁期間とが重なるバルブオーバーラップ期間を可変とする可変動弁機構を駆動して排気ガス再循環量を増減させる可変バルブタイミング制御手段と、当該フューエルカットからの復帰要求を検出する復帰要求検出手段とを備え、減速時のフューエルカット時に前記可変バルブタイミング制御手段により前記排気ガス再循環量を増量し、当該フューエルカットからの復帰時点に前記可変バルブタイミング制御手段により排気ガス再循環量を燃焼再開可能となる量にまで減衰させた後に当該フューエルカットからの復帰を実行する内燃機関の制御装置であって、
前記可変バルブタイミング制御手段は、
前記復帰要求検出手段によりフューエルカットからの復帰要求が検出された時点で、排気ガス再循環量の減衰速度が略最高速度となるように前記可変動弁機構を駆動する第1のEGR減衰速度制御手段と、
前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された後に、前記減衰速度が略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動する第2のEGR減衰速度制御手段とを含むことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第1のEGR減衰速度制御手段は、フューエルカットからの復帰要求が検出された前記時点で、前記減衰速度が最高速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された後に、排気ガス再循環量の実減衰速度を取得する実減衰速度取得手段と、
前記実減衰速度が所定速度より速いか否かを判定する実減衰速度判定手段とを備え、
前記第2のEGR減衰速度制御手段は、前記実減衰速度が前記所定速度より速いと判定された場合に、前記減衰速度が前記略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1または第2の発明において、前記第2のEGR減衰速度制御手段は、前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された時点から第1所定期間を経過した後に、前記減衰速度が前記略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、前記第1所定期間は、排気ガス再循環量の実減衰速度に基づいて設定されていることを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、前記第1所定期間は、機関回転数に基づいて設定されていることを特徴とする。
また、第7の発明は、第1乃至第6の発明の何れかにおいて、前記第2のEGR減衰速度制御手段により前記減衰速度が略最低速度となるように前記可変動弁機構が駆動される第2所定期間は、前記可変動弁機構の目標駆動量と実駆動量との偏差が所定の判定値以下となるまでの期間であることを特徴とする。
第1の発明によれば、フューエルカットからの復帰要求が検出された際に、排気ガス再循環量の減衰を早めるための可変動弁機構の急速な動き出しを実現すると共に、その急速な動き出しにブレーキを作用させることができるので、燃焼再開可能となる量にまで排気ガス再循環量を速やかに減衰させつつ、可変動弁機構の内部に突き当てが生ずるのを防止することができる。このため、本発明によれば、可変動弁機構の疲労破壊等の不具合を招くことなく、当該フューエルカットからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を向上させることができる。
第2の発明によれば、最も迅速に燃焼再開可能となる量にまで排気ガス再循環量を減衰することができ、当該フューエルカットからの復帰時に加速要求に対する機関のもたつきを最小限にすることができる。
第3の発明によれば、排気ガス再循環量の減衰速度の急な変化を検知してから、可変動弁機構の上記動き出しにブレーキ力を作用させることができるので、排気ガス再循環量を速やかに減衰させつつ、上記突き当てが生ずるのを精度良く防止することができる。
第4の発明によれば、所定の遅れを有する可変動弁機構の動き出しが実質的に開始される前にブレーキ力が作用するのを防ぐことができるので、当該フューエルカットからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を確実に向上させることができる。
第5の発明によれば、排気ガス再循環量の減衰速度が速い場合にはブレーキ力の発生タイミングを早めることが可能となり、上記突き当てが生ずるのをより正確に防止することができる。
第6の発明によれば、上記減衰速度に加え、機関回転数をも考慮してブレーキ力の発生タイミングを設定することにより、上記突き当てが生ずるのを更に正確に防止することができる。
第7の発明によれば、可変動弁機構が油圧式である場合には、第2所定期間を、進角室と遅角室との圧力差が等しくなるまでの期間となるようにすることができる。当該圧力差が等しくなれば、その後に可変動弁機構を駆動する際の高い応答性を得ることができるようになる。このため、本発明によれば、上記突き当ての発生を防止するためのブレーキ力作用期間を適切なものとすることができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10の筒内には、燃焼室12が形成されている。燃焼室12には、吸気通路14および排気通路16が連通している。
吸気通路14には、スロットルバルブ18が配置されている。スロットルバルブ18は、アクセル開度に基づいてスロットルモータにより駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ18の近傍には、スロットル開度TAを検出するためのスロットルポジションセンサ20が配置されている。
内燃機関10は、複数の気筒を有する多気筒式の機関であり、図1は、そのうちの一気筒の断面を示している。内燃機関10が備える個々の気筒には、吸気通路14に通じる吸気ポート、および排気通路16に通じる排気ポートが設けられている。吸気ポートには、その内部に燃料を噴射するための燃料噴射弁22が配置されている。また、吸気ポートおよび排気ポートには、それぞれ、燃焼室12と吸気通路14、或いは燃焼室12と排気通路16を導通状態または遮断状態とするための吸気弁24および排気弁26が設けられている。
吸気弁24および排気弁26は、それぞれ吸気可変動弁(VVT)機構28および排気可変動弁(VVT)機構30により駆動される。可変動弁機構28、30は、それぞれ、クランク軸の回転と同期して吸気弁24および排気弁26を開閉させると共に、それらの開弁特性(開弁時期、作用角、リフト量など)を変更することができる。
内燃機関10は、クランク軸の近傍にクランク角センサ32を備えている。クランク角センサ32は、クランク軸が所定回転角だけ回転する毎に、Hi出力とLo出力を反転させるセンサである。クランク角センサ32の出力によれば、クランク軸の回転位置や回転速度、更には、機関回転数NEなどを検知することができる。また、内燃機関10は、吸気カム軸の近傍にカム角センサ34を備えている。カム角センサ34は、クランク角センサ32と同様の構成を有するセンサである。カム角センサ34の出力によれば、吸気カム軸の回転位置(進角値)などを検知することができる。
内燃機関10の排気通路16には、排気ガスを浄化するための上流触媒(SC)36および下流触媒(UF)38が直列に配置されている。また、上流触媒36の上流には、その位置で排気空燃比を検出するための空燃比センサ40が配置されている。更に、上流触媒36と下流触媒38との間には、その位置の空燃比がリッチであるかリーンであるかに応じた信号を発生する酸素センサ42が配置されている。
図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各種センサに加え、アクセル開度PAを検出するためのアクセルポジションセンサ52や、上述した各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、それらのセンサ出力に基づいて、内燃機関10の運転状態を制御することができる。
図2は、図1に示す吸気可変動弁機構28の具体的な構成を説明するための図である。より具体的には、図2(A)は、吸気可変動弁機構28の全体構成図を示し、図2(B)は、吸気可変動弁機構28を、カムシャフトの軸方向から見た図を示す。
図2(A)に示すように、吸気可変動弁機構28は、カムシャフト60と同軸上に設置されたVVTコントローラ62を備えている。VVTコントローラ62は、ハウジング64を備えている。ハウジング64の外周には、タイミングスプロケット66が固定されている。タイミングスプロケット66は、図示しないチェーンを介してクランクシャフトと同期して回転するように構成されている。ハウジング64の内部には、複数のベーン部68aを有するロータ68が配置されている。ロータ68は、カムシャフト60に固定されている。ロータ68は、ハウジング64に対して所定の角度範囲分だけ相対的に回転することができる。
図2(B)に示すように、ハウジング64の内部には、ベーン部68aとハウジング64の内壁とに囲まれた複数の空間が形成されている。ここでは、ベーン部68aに対して、タイミングスプロケット66の回転方向と逆方向に位置する空間を、「進角室70」と称し、当該タイミングスプロケット66の回転方向と同一方向に位置する空間を、「遅角室72」と称する。進角室70には、第1油路74が連通しており、遅角室72には、第2油路76が連通している。これらの第1油路74および第2油路76は、それぞれ、オイルコントロールバルブ78(以下、OCV78)に接続されている。
OCV78には、図示しないオイルポンプによってオイルの供給を受ける供給ポート80と、進角室70および遅角室72に供給されたオイルをそれぞれ排出するための排出ポート82および84が設けられている。OCV78の内部には、4つの弁部(凸部)を有するスプール弁86が配置されている。また、OCV78の内部には、ECU50によって電磁コイル88への通電がDuty制御されることで位置が調整されるプランジャ90が配置されている。スプール弁86は、スプリング92によってプランジャ90に向けて付勢されている。
図2(A)に示す状態は、第1油路74および第2油路76の何れもがスプール弁86によって遮断された状態が実現されるように、スプリング92の付勢力と釣り合うよう電磁コイル88への通電が制御された状態を示している。この状態では、進角室70内および遅角室72内の油圧が一定に保持される。ECU50はこの状態を実現するために、駆動Dutyが50%となる信号を発する。
図2(A)に示す状態、すなわち、駆動Dutyが50%とされた状態から駆動Dutyを高めていくと、スプール弁86はスプリング92側に向かって変位し、これに伴い、第1油路74と供給ポート80とが連通状態となると共に第2油路76と排出ポート84とが連通状態となる。その結果、進角室70にはオイルが供給され、遅角室72からはオイルが排出される。従って、進角室70内の油圧は遅角室72内に比して高くなり、カムシャフト60が固定されたロータ68は、クランクシャフトと同期して回転するタイミングスプロケット66に対し、図2(B)に示す進角方向に相対的に回転する。これにより、吸気弁24の開弁位相がより進角側に変更される。この際、駆動Dutyが100%側により高められるほど、通路面積がより拡大されるため、進角室70にはより高圧かつ多量のオイルが供給されるようになり、遅角室72からはより速やかにオイルが排出される。このため、吸気弁24の開弁位相は、駆動Dutyが100%側に高められるほど、より高速で進角されることになる。
一方、駆動Dutyが50%とされた状態から駆動Dutyを低めていくと、スプール弁86はプランジャ90側に向かって変位し、これに伴い、第2油路76と供給ポート80とが連通状態となると共に第1油路74と排出ポート82とが連通状態となる。その結果、上記の場合とは逆に、遅角室72にオイルが供給され、進角室70からはオイルが排出される。その結果として、吸気弁24の開弁位相がより遅角側に変更される。この際、駆動Dutyが0%側により低められるほど、通路面積がより拡大されるため、遅角室72にはより高圧かつ多量のオイルが供給されるようになり、進角室70からはより速やかにオイルが排出される。このため、吸気弁24の開弁位相は、駆動Dutyが0%側に低められるほど、より高速で遅角されることになる。
上記の吸気可変動弁機構28の構成によれば、ECU50が駆動Dutyの比率を変更してスプール弁86の位置を調整することにより、吸気弁24の開弁位相を進角側、或いは遅角側に変更することができる。
[触媒劣化抑制制御の概要]
上記のように構成された本実施形態のシステムは、内燃機関10の運転中にスロットル開度TAがアイドル開度TA0とされた場合に、燃料の噴射を停止する処理、つまり、フューエルカット(F/C)を実行する。F/Cは、内燃機関10の運転中に、スロットル開度TAが急激に閉じられることにより開始される。このため、F/Cの開始後は、吸気管圧力PMが大きく負圧化し易い状態が形成される。この際、吸気管圧力PMが過大に負圧化すると、内燃機関10においてオイル上がりが発生し、オイル消費量が増大する事態が生ずる。
ところで、吸気管圧力PMの負圧化は、スロットル開度TAを大きくすることにより回避することができる。従って、F/Cの開始後、スロットル開度TAを、基本のアイドル開度TA0より大きな開度に保てば、吸気管圧力PMが過大に負圧化するのを防ぐことが可能、すなわち、オイル上がりの発生を防ぐことが可能である。しかしながら、F/Cの実行中は、燃料噴射が行われないことから、触媒(上流触媒36および下流触媒38)に流れ込むガスは極端にリーンに偏ったものとなる。そして、高温の触媒にリーンなガスが流入すると、触媒の劣化が進行し易い。このため、F/Cの開始後にスロットル開度TAを開いてリーンガスの流通量を増やすと、オイル消費量の増加は防げるものの、上流触媒36および下流触媒38の劣化は促進されることとなる。
図1に示すシステムによれば、吸気可変動弁機構28により吸気弁24の開弁位相を進角(より具体的には開弁タイミングを進角)することにより、バルブオーバーラップ期間、つまり、吸気弁24と排気弁26が共に開弁状態となる期間を延ばすことができる。そして、吸気管圧力PMが負圧状況下にある減速時のF/C実行中に、バルブオーバーラップ期間が延びれば、吸気弁24の開弁後に吸気通路14に逆流する既燃ガス量、つまり、内部EGR量が増加する。
吸気管圧力PMは、スロットルバルブ18の下流におけるガス量が多いほど大気圧に近づく。そして、そのガス量は、スロットルバルブ18を通過した新気ガスの量と、バルブオーバーラップの期間中に生じた内部EGRガス量との和である。このため、内部EGR量が十分に多量であれば、スロットル開度TAが如何に小さくても、吸気管圧力PMが過度に負圧化することはない。
以上説明した通り、図1に示すシステムによれば、十分なバルブオーバーラップを発生させた状態でスロットル開度TAを十分に絞ることとすれば、十分な内部EGR量を生じさせることができ、オイル上がりの発生を防ぎつつ、上流触媒36および下流触媒38の劣化進行を有効に抑制することが可能である。以下、そのような制御、すなわち、減速時のF/C中に燃焼室12にEGRガスを導入することにより触媒36、38の劣化を抑制させる制御を、「触媒劣化抑制制御」と称する。
[実施の形態1の特徴部分]
図3は、F/C中に上記触媒劣化抑制制御が実行されている状況下で、F/Cからの復帰要求が発せられた場合における本実施の形態1の動作を説明するためのタイミングチャートである。より具体的には、図3(A)は、アクセルペダルがアイドル位置にあるか否かを判定するアイドルフラグの状態を、図3(B)は、F/C実行の成否を判定するFCフラグの状態を、図3(C)は、機関回転数NEの変化を表す波形を、図3(D)は、F/Cに伴う目標VVT値および実VVT値の変化例を失火限界値との関係で表す図を、図3(E)は、駆動Dutyの変化を表す波形を、それぞれ示している。尚、図3において、実線で示す各種の波形は、本実施形態のシステムによる動作を示し、また、破線で示す各種の波形は、一般的なフィードバック制御(以下、F/B制御)に基づく動作を示している。
図3における時点t1は、F/C中にアイドル位置にあったアクセルペダルがアクセル要求に基づいてアイドル位置を離れた時点を示しており、このアイドルフラグが0となった時点t1において、F/Cからの強制復帰条件が成立したと判定される。F/Cからの強制復帰条件の成立が判定されると、図3(D)中に一点鎖線を付して示す波形のように、吸気バルブタイミングVVTを遅角させるべく、目標VVT値が進角値0(最遅角値)に設定される。
一般的なF/B制御の手法、すなわち、目標VVT値と実VVT値との偏差に基づき徐々に遅角させていく手法であれば、駆動Dutyは、図3(E)に示すように、緩やかな曲線を描くように変更されていく。その結果、実VVT値は、図3(D)中に破線で示す波形のように遅角されていき、時点t2において、失火限界値を通過する。ここで、吸気バルブタイミングVVTの失火限界値とは、F/Cからの復帰時に失火等の発生を抑制し、確実に燃焼が可能となることを保証する吸気バルブタイミングVVTの進角値である。従って、上記F/B制御によれば、図3(B)中に破線で示す波形のように、実VVT値が失火限界値を通過した時点t2で、FCフラグが0とされ、F/Cからの復帰が実行される。
失火等を抑制すべく、内部EGRガス量を十分に減衰させた後にF/Cから復帰させるには、上記のように、実VVT値が失火限界値を通過するまで復帰実行を待つ必要がある。しかし、復帰実行を遅らせることは、加速要求に対する機関の応答性の悪化に繋がるため、できる限り早く復帰させたいという要求がある。また、上述した吸気可変動弁機構28のように、油圧駆動されるVVTコントローラ62が用いられている場合には、目標VVT値が0とされ、駆動Dutyが低められても、遅角室72内にオイルが充填され、かつ、進角室70内のオイルが排出されるまでに所定時間の遅れを有し、図3(D)に示すように、直ぐには実VVT値の実質的な遅角が開始されない。
そこで、最高速度で実VVT値を遅角させるべく、図3(E)中に二点鎖線で示す波形のように、目標VVT値が0とされた時点t1で、駆動Dutyを0%にする手法X(本願との対比のために示す手法)が考えられる。この手法Xによれば、高い遅角応答性を得ることはできるが、図3(D)中に二点鎖線で示す波形のように、実VVT値が0になるまで急激に遅角が進められるため、ロータ68のベーン部68aがハウジング64の内壁に勢いよく衝突するという事態が生じ(以下、「突き当て」と称する)、その結果、機構の疲労破壊、衝突音の発生、タイミングチェーン張力の過大化等の不具合を招くこととなる。この突き当ては、遅角制御時の方が進角制御時に比して大きくなるという特性を有するものである。吸気弁24の開弁位相が進角する方向は、カムに作用するバルブスプリング反力に抗する方向となるのに対し、吸気弁24の開弁位相が遅角する方向は、カムに作用するバルブスプリング反力によってアシストされる方向となるからである。
更に、上記のような突き当てが生じないように、目標VVT値が0とされた時点t1で駆動Dutyを所定期間だけ0%とした後にF/B制御に基づく値に戻す手法(図示省略)も考えられる。しかし、この手法において、突き当てが生じないように駆動Dutyを0%とする所定期間を短くするだけでは、実VVT値の遅角応答性を有効に高めることができない。
そこで、本実施形態のシステムでは、目標VVT値が0とされた時点t1で駆動Dutyを0%とした後に、遅角室72へのオイルの供給および進角室70からのオイルの排出がなされ、実VVT値の実質的な変化が認められた時点t3で、駆動Dutyを所定期間Bだけ高い比率(例えば、100%)に設定することとした。このような手法によれば、初期の不感帯を小さくして実VVT値を高い応答性を伴って遅角を開始させることができるため、すなわち、内部EGRガス量の減衰速度を高めることができるため、失火限界値を通過する時点(時点t4)を早めることができる。そして、駆動Dutyを所定期間Bだけ高い比率としたことで、突き当てが生ずるのを回避させるためのブレーキ力を発生させることができる。加速要求に対する機関の良好な応答性を得るためには、実VVT値が失火限界値を通過するまでの間だけ迅速に遅角がなされればよく、必ずしも遅角が完了するまで迅速に遅角がなされる必要はない。以上のように、本実施形態のシステムによれば、突き当てによって吸気可変動弁機構28に疲労破壊等の不具合を招くことなく、F/Cからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を向上させることができる。
次に、図4を参照して、実施の形態1における具体的な処理について説明する。
図4は、上記の機能を実現するために、本実施の形態1においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図4に示すルーチンでは、先ず、減速時のF/C中であるか否かが判別される(ステップ100)。その結果、F/C中であると認められた場合には、F/C復帰要求があったか否かが判別される(ステップ102)。具体的には、加速要求があったか否かが、アクセル開度PAに基づいて判別される。
上記ステップ102において、F/C復帰要求があったと認められた場合、すなわち、F/Cからの強制復帰条件の成立が認められた場合には、機関回転数NEと実VVT値が取得される(ステップ104)。次いで、現在の機関回転数NEが1400回転以上であるか否かが判別される(ステップ106)。機関回転数NEが十分に低い領域では、吸気弁24の開弁位相を遅角制御する際に、カムがバルブスプリングから受ける力の影響が小さいため、0%の駆動Dutyによって最高速度で遅角を行っても機構の疲労破壊等の問題が生ずることはない。そこで、本ルーチンでは、機関回転数NEが1400回転より低いと判定された場合には、速やかに今回のルーチンの処理が終了され、一方、機関回転数NEが1400回転以上であると判定された場合には、瞬間的に駆動Dutyが0%に制御される(ステップ108)。すなわち、アクセル要求に基づく強制復帰条件の成立が認められた時点で、駆動Dutyが所定期間A(図3参照)だけ0%に制御される。
次に、実VVT値が再取得されると共に、この実VVT値と上記ステップ104で取得された実VVT値とに基づきVVT遅角速度ΔVVTが取得される(ステップ110)。すなわち、VVT遅角速度ΔVVTを取得することにより、内部EGRガス量の実減衰速度の情報を取得することができる。次いで、実VVT値の急降下があったか否かが判別される(ステップ112)。具体的には、上記ステップ110において取得されたVVT遅角速度ΔVVTが所定のしきい値より大きいか否かが判別される。このような判定によれば、駆動Dutyが0%に制御された際に、吸気可変動弁機構28の応答遅れを伴った後の実VVT値の実質的な動き出しの時点t3(図3参照)を検出することができる。
上記ステップ112において、実VVT値の急降下があったと判定された場合には、その判定時点で直ちに、駆動Dutyが高比率、ここでは100%に制御される(ステップ114)。本ステップ114において駆動Dutyが100%に制御される期間は、強制復帰条件成立後の初回の実VVT値の急降下判定時点から所定期間B(図3参照)の間であり、この所定期間Bの経過後は、通常のF/B制御に基づく駆動Dutyが用いられる。
本ステップ114における所定期間Bは、目標VVT値と実VVT値との偏差が所定の判定値以下となるまでの期間となるように設定される。この設定によれば、所定期間Bを、進角室70と遅角室72との圧力差が等しくなるまでの期間となるようにすることができる。当該圧力差が等しくなれば、その後に吸気弁24の開弁位相を進角または遅角させる際の高い応答性を得ることができるようになる。このため、上記の所定時間Bの設定によれば、突き当てを防止するためのブレーキ力を発生させる期間を適切なものとすることができる。また、所定期間Bは、機関回転数NEが高いほど、長くなるように設定されている。機関回転数NEが高いほど、吸気弁24の開弁位相を遅角制御する際に、上述したように、カムがバルブスプリングから受ける力の影響がより大きくなり、駆動Dutyを0%とした場合の突き当てがより強くなる。このような所定期間Bの設定によれば、突き当てを防止するためのブレーキ力を、機関回転数NEが高いほどより強く発生させることができる。
次に、上記ステップ100において取得された実VVT値が失火限界値を通過しているか否かが判別される(ステップ116)。その結果、実VVT値が失火限界値を通過していると判定された場合には、F/Cからの復帰処理が実行される、すなわち、燃料噴射が再開される(ステップ118)。
以上説明した通り、図4のルーチンによれば、F/Cからの復帰条件が成立した場合に、駆動Dutyを0%に制御することにより、吸気弁24の開弁位相が最速で遅角できるようにすることができる、すなわち、内部EGRガス量の実減衰速度が最高速度となるようにすることができる。そのうえで、その後に駆動Dutyを100%等の高比率に制御することにより、内部EGRガス量の実減衰速度を略最低速度にすることができ、これにより、実VVT値の遅角化を制限するブレーキ力を発生させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、吸気可変動弁機構28の疲労破壊等の不具合を招くことなく、F/Cからの復帰時に加速要求に対する機関の応答性を向上させることができる。尚、上記ルーチンでは、駆動Dutyを0%とすることにより、上記実減衰速度の最高速度を得ることができるが、これに限らず、駆動Duty≒0とすることにより、実減衰速度が略最高速度となるように吸気可変動弁機構28を駆動する例に対しても、上記ルーチンの適用は可能である。
また、上記ルーチンでは、実VVT値の急降下(実VVT値の実質的な動き出し)を検知した時点で、言い換えれば、F/Cからの復帰条件の成立から上記所定時間Aを経過した後に、上記ブレーキ力を発生させることとしている。上記の如く、遅角指令が発せられた後に実VVT値が実質的に変化するまでには遅れがあるため、当該ブレーキ力を発生させるタイミングが実VVT値の急降下を検知するより前の時点であると、VVT遅角速度ΔVVTが十分な速度となる前にブレーキ力を発生させることとなってしまう。その一方で、失火限界を通過した後では、当該ブレーキ力を発生させるタイミングが遅過ぎる。これに対し、上記ルーチンのタイミングによれば、VVT遅角速度ΔVVTを有効に高め、かつ、突き当てが生じないようにブレーキ力を作用させることができるので、加速要求に対する機関の応答性を、高精度かつ確実に向上させることができる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が、内燃機関の減速時にF/Cを実行することにより前記第1の発明における「フューエルカット手段」が、吸気可変動弁機構28を駆動して内部EGR量を増減させることにより前記第1の発明における「可変バルブタイミング制御手段」が、上記ステップ102の処理を実行することにより前記第1の発明における「復帰要求検出手段」が、上記ステップ108の処理を実行することにより前記第1の発明における「第1のEGR減衰速度制御手段」が、上記ステップ114の処理を実行することにより前記第1の発明における「第2のEGR減衰速度制御手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップ110の処理を実行することにより前記第3の発明における「実減衰速度取得手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記第3の発明における「実減衰速度判定手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、所定期間Aが前記第4の発明における「第1所定期間」に、所定期間Bが前記第7の発明における「第2所定期間」に、それぞれ相当している。
実施の形態2.
次に、図5および図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU50に図4のルーチンに代えて、図5のルーチンを実行させることにより実現されるものである。
吸気可変動弁機構28によるVVT遅角速度ΔVVTは、常に一定というものではなく、例えば、オイルの粘度等によって変化する。具体的には、オイルの粘度は、温度や劣化状態によって変化するため、それに伴い、VVT遅角速度ΔVVTが変化する。本実施形態のシステムは、VVT遅角速度ΔVVTに基づいて、実VVT値の急速な遅角化を制限するブレーキ力を発生させるタイミングを変更する点に特徴を有している。
図5は、本実施の形態2において、ECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図5において、実施の形態1における図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図5に示すルーチンでは、減速時のF/C中に復帰要求があったと認められ(ステップ102)、駆動Dutyが0%に制御された(ステップ108)後に、ステップ110において取得されたVVT遅角速度ΔVVTに応じたブレーキ制御開始VVT-Bが取得される(ステップ200)。ECU50は、図6に示すように、ブレーキ制御開始VVT-Bを、VVT遅角速度ΔVVTとの関係で定めたマップを記憶している。図6に示すマップは、VVT遅角速度ΔVVTが速くなるほど、ブレーキ制御開始VVT-Bの値がより大きくなるように(より進角側の値となるように)設定されている。
次に、上記ステップ110において取得された実VVT値がブレーキ制御開始VVT-Bより小さいか否かが判別される(ステップ202)。その結果、実VVT値<ブレーキ制御開始VVT-Bが成立すると判定された場合には、図4に示すルーチンと同様に、駆動Dutyが所定期間Bだけ100%等の高比率に制御され(ステップ114)、実VVT値が失火限界値を通過していると認められた場合には(ステップ116)、F/Cからの復帰処理が実行される(ステップ118)。
以上説明した通り、図5のルーチンによれば、VVT遅角速度ΔVVTが速くなるほど、ブレーキ力の発生タイミングがより早められることとなる。このため、本実施形態のシステムによれば、VVT遅角速度ΔVVTに関わらず、突き当てをより正確に防止することができる。
実施の形態3.
次に、図7および図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU50に図5のルーチンに代えて、図7のルーチンを実行させることにより実現されるものである。
上述した実施の形態2では、VVT遅角速度ΔVVTに基づいて、実VVT値の急速な遅角化を制限するブレーキ力を発生させるタイミングを変更することとしている。本実施形態のシステムは、これに加え、機関回転数NEに基づいて、当該ブレーキ力を発生させるタイミングを変更する点に特徴を有している。
図7は、本実施の形態3において、ECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図7において、実施の形態2における図5に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図7に示すルーチンでは、減速時のF/C中に復帰要求があったと認められ(ステップ102)、駆動Dutyが0%に制御された(ステップ108)後に、ステップ110において取得されたVVT遅角速度ΔVVTとステップ104において取得された機関回転数NEとに応じたブレーキ制御開始VVT-BNEが取得される(ステップ300)。ECU50は、図8に示すように、ブレーキ制御開始VVT-BNEを、VVT遅角速度ΔVVTおよび機関回転数NEとの関係で定めたマップを記憶している。図8に示すマップは、VVT遅角速度ΔVVTが速くなるほど、また、機関回転数NEが高くなるほど、ブレーキ制御開始VVT-BNEの値がより大きくなるように(より進角側の値となるように)設定されている。
次に、上記ステップ110において取得された実VVT値がブレーキ制御開始VVT-BNEより小さいか否かが判別される(ステップ302)。その結果、実VVT値<ブレーキ制御開始VVT-BNEが成立すると判定された場合には、図5に示すルーチンと同様に、駆動Dutyが所定期間Bだけ100%等の高比率に制御され(ステップ114)、実VVT値が失火限界値を通過していると認められた場合には(ステップ116)、F/Cからの復帰処理が実行される(ステップ118)。
吸気弁24の開弁位相を遅角制御する際は、既述したように、機関回転数NEが高くなるほど、カムがバルブスプリングから受ける力の影響がより大きくなり、駆動Dutyを0%とした場合の突き当てがより強くなる。以上説明した図7のルーチンによれば、機関回転数NEが高くなるほど、ブレーキ力の発生タイミングがより早められることとなる。このため、本実施形態のシステムによれば、VVT遅角速度ΔVVTに加えて機関回転数NEをも考慮して、ブレーキ力の発生タイミングを決定することにより、上述した実施の形態2のシステムに比して、突き当てを更に正確に防止することができる。
[変形例]
ところで、上述した実施の形態1乃至3においては、駆動Dutyが0%とされた後に所定期間Bの間だけ駆動Dutyを100%とすることとしているが、本発明において、突き当てを回避させるための所望のブレーキ力を発生させる手法はこれに限定されるものではなく、すなわち、所定期間Bより長い期間に対して駆動Dutyを100%より低い高比率とする手法であってもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3においては、吸気可変動弁機構28の状態を変えることによりバルブオーバーラップ期間を変化させ、その結果として内部EGR量を変化させることとしているが、内部EGR量を変化させる手法は、このような手法に限定されるものではない。例えば、排気可変動弁機構30の状態を変えることによりバルブオーバーラップ期間を変化させ、その結果として内部EGR量を変化させることとしてもよい。更に、内部EGR量を変化させる手法は、バルブオーバーラップ期間を増減させる手法に限定されるものではない。例えば、排気弁26の閉弁時期を、排気上死点以前のクランク角領域に設定した場合、その閉弁時期を前後させることにより、排気行程において燃焼室12内に閉じ込められる残留ガス量が増減する。このため、内部EGR量は、排気弁26の閉弁時期を排気上死点以前のクランク角領域で調整することにより増減させることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3においては、油圧式の吸気可変動弁機構28を駆動してEGRガス量を増減させることとしているが、本発明の可変動弁機構はこれに限定されるものではなく、すなわち、吸気弁24や排気弁26の開弁位相を進角または遅角させることにより内部EGRガス量を増減可能なものであれば、油圧式に限らず、例えば電動式であってもよい。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 図1に示す吸気可変動弁機構の具体的な構成を説明するための図である。 F/C中に上記触媒劣化抑制制御が実行されている状況下で、F/Cからの復帰要求が発せられた場合における本発明の本実施の形態1の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 図5に示すルーチン中で参照されるブレーキ制御開始VVT-Bのマップである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 図7に示すルーチン中で参照されるブレーキ制御開始VVT-BNEのマップである。
符号の説明
10 内燃機関
14 吸気通路
16 排気通路
18 電子制御式スロットルバルブ
20 スロットルポジションセンサ
28 吸気可変動弁(VVT)機構
30 排気可変動弁(VVT)機構
32 クランク角センサ
34 カム角センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 アクセルポジションセンサ
60 カムシャフト
62 VVTコントローラ
64 ハウジング
68 ロータ
68a ベーン部
70 進角室
72 遅角室
78 オイルコントロールバルブ(OCV)

Claims (7)

  1. 内燃機関の減速時にフューエルカットを行うフューエルカット手段と、吸気弁開弁期間と排気弁開弁期間とが重なるバルブオーバーラップ期間を可変とする可変動弁機構を駆動して排気ガス再循環量を増減させる可変バルブタイミング制御手段と、当該フューエルカットからの復帰要求を検出する復帰要求検出手段とを備え、減速時のフューエルカット時に前記可変バルブタイミング制御手段により前記排気ガス再循環量を増量し、当該フューエルカットからの復帰時点に前記可変バルブタイミング制御手段により排気ガス再循環量を燃焼再開可能となる量にまで減衰させた後に当該フューエルカットからの復帰を実行する内燃機関の制御装置であって、
    前記可変バルブタイミング制御手段は、
    前記復帰要求検出手段によりフューエルカットからの復帰要求が検出された時点で、排気ガス再循環量の減衰速度が略最高速度となるように前記可変動弁機構を駆動する第1のEGR減衰速度制御手段と、
    前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された後に、前記減衰速度が略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動する第2のEGR減衰速度制御手段とを含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記第1のEGR減衰速度制御手段は、フューエルカットからの復帰要求が検出された前記時点で、前記減衰速度が最高速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された後に、排気ガス再循環量の実減衰速度を取得する実減衰速度取得手段と、
    前記実減衰速度が所定速度より速いか否かを判定する実減衰速度判定手段とを備え、
    前記第2のEGR減衰速度制御手段は、前記実減衰速度が前記所定速度より速いと判定された場合に、前記減衰速度が前記略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第2のEGR減衰速度制御手段は、前記第1のEGR減衰速度制御手段による前記可変動弁機構の前記駆動が開始された時点から第1所定期間を経過した後に、前記減衰速度が前記略最低速度となるように前記可変動弁機構を駆動することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記第1所定期間は、排気ガス再循環量の実減衰速度に基づいて設定されていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記第1所定期間は、機関回転数に基づいて設定されていることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記第2のEGR減衰速度制御手段により前記減衰速度が略最低速度となるように前記可変動弁機構が駆動される第2所定期間は、前記可変動弁機構の目標駆動量と実駆動量との偏差が所定の判定値以下となるまでの期間であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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