JP2006249682A - 建築構造物における構造部材の低熱伝導性取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フランジ部とウェブ部を有する構造部材の外側フランジ部に屋根材又は外壁材が取付ける際に、前記構造部材としてウェブ部に長孔が長さ方向に不連続に多数設けられたものを用いて取付けた後、前記屋根材又は外壁材の内側に、前記ウェブ部の長孔を覆うまでの厚みで発泡断熱材を被覆するとともに、前記長孔を発泡断熱材で充満させる。
【選択図】図1
Description
このため、骨材や鉄骨間柱からの伝熱を抑制するための検討が各方面でなされている。例えば、特許文献1では、骨材や鉄骨間柱として熱伝導性のよい鋼製で、フランジ部とウェブ部を有する構造部材を用いる場合、熱伝導を低減するために、フランジ部近傍のウェブ部の横断面積に比べて中間のウェブ部の横断面積を小さくしたものを用いることが提案されている。フランジ部で受けた熱を、中間のウェブ部での伝熱を少なくして反対側のフランジ部に伝わるのを押えようとするものである。そして、中間のウェブ部の横断面積を小さくする手段として、ウェブ部の中間の板厚を薄くしたり、ウェブ部の中間を網目状にしたり、ウェブ部の中間に多数の孔を開けたり、ウェブ部の中間の板厚を薄くし、かつ網目状にしたりすることが挙げられている。
さらに、特許文献3では、構造部材の外側フランジ部と屋根材又は壁材との間の断熱性とクッション性を具備するカバー材を介在させることが提案されている。
しかも、構造部材に屋根材等を取付ける際にクッション材や断熱材を挟もうとすると、ヘタリやビスのゆるみ等が発生しやすい。そのため、二重ビスの使用や取付け構造を工夫したり、屋根そのものを二重構造にしたりしている。このために複雑な形状、構造となって、コスト増を招く要因になっている。
そこで、本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、フランジ部とウェブ部を有する構造部材の外側フランジ部に屋根材又は外壁材が取付けられた取付け構造において、構造部材の冷橋或いは熱橋としての作用を低下した低熱伝導性取付け構造を安価に提供することを目的とする。
ウェブ部に不連続に多数設けられた長孔は複数列で、しかも、隣合せの列の長孔がウェブ部の幅方向に互い違いに縦列配置で設けられていることが好ましい。
そして、上記のような長孔は、複数列で、しかも、隣合せの列の長孔がウェブ部の幅方向に互い違いに縦列配置で設けられた構造部材を用いるとき、熱流経路を一段と長くすることになるので、より熱伝導性に優れた取付け構造が得られる。
その結果、構造部材としてウェブ部に長孔が長さ方向に不連続に多数設けられたものを用いるとともに、構造部材の外側に取付けた屋根材又は外壁材の内側に、前記ウェブ部の長孔を覆うまでの厚みで発泡断熱材を被覆し、前記長孔を発泡断熱材で埋めることが有効であることを見出した。埋められた発泡断熱材により、対流や輻射による熱伝導を抑制しようとするものである。断熱材としては、ウレタン発泡体,フェノール発泡体,ポリスチレン発泡体,フェノールウレタン発泡体,ポリエチレン発泡体等の有機系発泡体やグラスウール,ロックウール等の無機系発泡体を用いることができる。
そこで、本発明では、空隙部を埋めた発泡断熱材により長孔の上部と下部間の熱伝達を遮断し、多数の長孔を設けた構造部材の熱伝導性をさらに低下させることができたものである。
本発明における構造部材としては、フランジ部とウェブ部を有する形状であれば、特に形状に限定されるものではない。例えば、図1に示されるような断面形状を有するリップ溝形鋼の他に、軽量溝形鋼,リップZ溝形鋼,軽量角形鋼,I形鋼,H形鋼,ハット形鋼,GT形鋼等の他に、山形鋼や角管も使用することができる。一般的にはリップ溝形鋼が使用される場合が多いので、リップ溝形鋼を用いてモデル計算することとした。
具体的には、JIS G 3321‐1998のSGLCCの55%Al‐Znめっき鋼板を図2に示す断面形状に成形した、[‐125×50×20×2.3のリップ溝形鋼を用いた。
(a)長孔を設けずに、溝内にも同じ厚さで樹脂層を形成した。
(b)長孔を設けずに、溝内には樹脂が入りこまないように樹脂層を形成した。
(c)長孔を設けたが、長孔を埋めることなく、溝内を同じ厚さで樹脂層を形成した。
(d)長孔を設けたが、溝内には樹脂が入りこまないように樹脂層を形成した。
(e)長孔を設け、溝内に同じ厚さで樹脂層を形成するとともに、長孔を樹脂で埋めた。(f)長孔を設けたが、溝内には樹脂層を形成せずに、長孔のみを樹脂で埋めた。
(g)長孔を設け、長孔を含め、溝内を樹脂で埋めた。
(h)長孔を設け、長孔を埋めることなく溝内を樹脂で埋めた。
(i)長孔を設け、長孔が全て埋まるように溝形鋼の周辺を厚く樹脂層を形成した。
(j)(g)+溝形鋼の外側も全て樹脂で埋めた。
その結果を表1に示す。
特に、屋根材や壁材の現実の取付け態様が上記(b)の態様であることを考えると、(i),(g)や(j)の取付け態様でより優れた低熱伝導性が得られることが窺える。
に示すように、長孔は、複数列で、しかもウェブ部の幅方向に互い違いに縦列配置で設けていることが好ましい。このような態様で設けると、熱流経路は遮断され、あるいは複雑に屈曲されて長くなるために、埋められた発泡ウレタン樹脂の作用と合わせて熱伝導性を低くすることができることになる。
ポリエチレン等の発泡シート等を貼付しても良いし、発泡体又はグラスウール,ロックウール等の断熱材の挿入,貼付でも良い。しかしながら、発泡シートの貼付は技術的に難しく、また、断熱材の挿入,貼付も手間がかかる作業となる。したがって、作業効率を考えると、長孔が形成された構造部材に屋根材等が取付けられた後、ウレタン樹脂等の発泡樹脂を吹き付けることが好ましい。発泡樹脂としては、ウレタン樹脂の他に、フェノール樹脂,ポリスチレン樹種,フェノールウレタン樹脂,ポリエチレン樹脂等が使用できる。そして、図3中、(i)や(j)に示したような発泡断熱材被覆構造とすることが好ましい。
Claims (2)
- フランジ部とウェブ部を有する構造部材の外側フランジ部に屋根材又は外壁材が取付けられた取付け構造であって、前記構造部材としてウェブ部に長孔が長さ方向に不連続に多数設けられたものが用いられているとともに、前記屋根材又は外壁材の内側に、前記ウェブ部の長孔を覆うまでの厚みで発泡断熱材が被覆され、かつ前記長孔が発泡断熱材で埋められていることを特徴とする建築構造物における構造部材の低熱伝導性取付け構造。
- ウェブ部に不連続に多数設けられた長孔が複数列で、しかも、隣合せの列の長孔がウェブ部の幅方向に互い違いに縦列配置で設けられている請求項1に記載の建築構造物における構造部材の低熱伝導性取付け構造。
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