JP2006249508A - チタンおよびチタン合金の窒化方法 - Google Patents

チタンおよびチタン合金の窒化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低温度で速く窒化層を形成できるチタンとその合金の窒化方法を提供する。
【解決手段】 電子ビームにより励起させた高密度・高解離度の窒素原子プラズマ浴中でチタンおよぴチタン合金を処理する。高密度・高解離度の窒素原子プラズマを発生させるための電子ビーム励起イオン源、プラズマを溜め窒化処理を行う処理槽,真空系装置,加熱装置,原料ガス系装置からなる処理装置を使用する。処理槽内にチタンおよぴチタン合金からなる処理物を置き、処理槽内を真空状態にし、原料ガスを供給し、放電プラズマから電子を加速電極により引き出して、この電子ビームを前記処理槽に導き、前記原料ガスをプラズマ化して処理物に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、チタンまたはチタン合金の窒化処理方法に関するものである。
一般に金属の窒化処理方法としては、大まかにガス窒化法,ガス軟窒化法,塩浴窒化法,塩浴軟窒化法,プラズマ窒化法がある。ガス窒化法は、原料として毒性の強いアンモニアを使用し、加熱による分解時に発生する活性の高い窒素を金属に拡散させて窒化層を売る方法であり、分解温度を高くし長時間処理する必要がある。アンモニアの分解を促進する触媒的な働きをするのが鋼材であり、鋼材の窒化方法に適している。最近では窒素ガスを原料とした高圧高温の方法が試みられている。
ガス軟窒化法は、炭素鋼などを主体にした低級材料への処理に使用される。有機溶剤の熱分解ガスなどの浸炭ガスまたは窒素ガス雰囲気中にアンモニアガスを添加し、窒素と炭素を同時に侵入拡散させ、表面に炭窒化物を形成させる方法である。窒素・アンモニア・一酸化炭素の混合ガスも原料とする方法も開発されている。
塩浴窒化法は、一般用構造鋼用として開発されたものであり、ナトリウム,カリウムのシアン化塩を主体として、加熱溶解した塩浴中に浸漬し、比較的短時間で処理できる方法である。塩浴軟窒化法はナトリウムまたはカリウムのシアン酸塩を塩浴とし、窒素と炭素を同時に拡散させる処理である。いずれもシアン化合物やシアン酸化合物の安全性や、後処理の排水,排ガスの公害防止対策の問題がある。
プラズマ窒化方法は、前記方法に比べてより活性の高い原子状窒素気体を窒素雰囲気として使用する。陰極と処理物表面との間の放電(グロー,アーク)により、処理槽内に注入した窒素または窒素混合ガスを解離,電離し、窒素雰囲気を生成すると同時に、放電による処理物表面加熱で原子状窒素を内部へ熱拡散させる方法であり、従来の主流となっている。プラズマ窒化はガス窒化に比べ窒化速度が2〜2.5倍速いとされ、好んで適用されるようになってきた。
特開昭61−290629号公報
チタンまたはチタン合金の窒化についてガス窒化,プラズマ窒化が知られているが、チタンおよびチタン合金は800℃付近で急激にガスの拡散が速くなるので、一般に処理物は800℃以上の高温で窒化処理が行われる。しかし、高温による処理物の寸法変形や表面荒れの問題や、チタンまたはチタン合金の熱的変性を受け、機械的特性の劣性など実使用に耐えない場合も多く、低温で窒化処理する方法が望まれていた。
また、従来のプラズマ窒化では注入ガスの解離を担う電子のエネルギーが低く、窒素雰囲気が希薄であるのに加え、処理物が放電電極を兼ねるために雰囲気生成と処理物表面温度の制御が非独立かつ不安定である。
本発明は上記課題を解決し、低温度で速く窒化層を形成できるチタンおよびチタン合金の窒化方法を提供することを目的とする。
本発明の第1課題解決手段の方法は、電子ビームにより励起させた高密度・高解離度の窒素原子プラズマ浴中でチタンおよびチタン合金を処理することである。
本発明の第2課題解決手段の方法は、第1課題解決手段に加え、高密度・高解離度の窒素原子プラズマを発生させるための電子ビーム励起イオン源、プラズマを溜め窒化処理を行う処理槽,真空系装置,加熱装置,原料ガス系装置からなる処理装置を使用することである。
本発明の第3課題解決手段の方法は、処理槽内にチタンおよぴチタン合金からなる処理物を置き、処理槽内を真空状態にし、原料ガスを供給し、放電プラズマから電子を加速電極により引き出して、この電子ビームを前記処理槽に導き、前記原料ガスをプラズマ化して処理物に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を生成することである。
本発明の第4課題解決手段の方法は、第1または第2または第3課題解決手段に加え、電子ビーム励起イオン源の運転条件が、加速電圧は50〜150ボルト,加速電流は10アンペア以上であることである。
本発明の第5課題解決手段の方法は、第1または第2または第3または第4課題解決手段に加え、プラズマの原料ガスが窒素ガスまたは窒素ガスと水素ガスの混合ガス、または窒素ガスとアルゴンガスの混合ガス,または窒素ガスと水素ガスとアルゴンガスの混合ガスであることである。
本発明の第6課題解決手段の方法は、第1または第2または第3または第4または第5課題解決手段に加え、窒素処理温度が350〜850℃で窒素処理することである。
本発明の第7課題解決手段の方法は、第1または第2または第3または第4または第5課題解決手段に加え、窒素処理温度が350〜700℃で窒素処理することである。
本発明は窒素分子の衝突断面積が最大値を迎える約80eVの電子ビームで励起した高密度,高解離度の窒素原子プラズマを利用し、窒化処理槽に溜めたプラズマ浴中にチタンまたはチタン合金処理物を置き、外部より独立に加熱制御を行い、従来できなかったチタンまたはチタン合金の低温窒化が可能であることを見い出した。
電子ビームで励起した窒素プラズマは通常の窒素プラズマに比べ、プラズマ密度が非常に高く、また窒素分子の解離度が2〜3桁高く、窒素原子のプラズマが多く存在していることが報告されている。窒素原子は窒素分子に比べ、金属への拡散も速く、従来のプラズマ窒化に比べてより低温で窒化が可能となることを見い出した(アトム窒化と称する)。
窒素原子プラズマを生成する電子ビーム励起イオン源としては特開昭61−290629号が知られており、電子ビームを発生する放電領域と加速領域からなり、放電領域で電子を生成させ、加速領域で電子を加速し、電子ビームを発生させる。窒化処理槽に処理物を置き、真空系にして窒素ガスまたは窒素・水素混合ガスを所定量流し、発生させた電子ビームで窒素ガスを励起しプラズマに換え、プラズマ中で窒化処理を行う。
一般に電子ビームの発生は電子銃に数kV・数百mAで使用されるが、本発明の電子ビーム発生の条件は 加速電圧=50〜150Vの低電圧、加速電流=10A以上の大電流が主として用いられる。また、電子ビーム発生の放電用ガスとしてアルゴンガスを使用する。発生した電子は直接加速されることにより、50〜150eVの高エネルギーをもつイオンビームとなる。
このイオンビームで窒素ガスを励起し高効率解離で高密度の窒素原子プラズマを形成することができる。通常のグロー放電では窒素分子の解離が困難で、低密度の窒素プラズマしか生成できないため、800℃以上の温度で処理されることが殆どである。代表的な窒素雰囲気のパラメーターはプラズマ密度が109〜1011cm-3のプラズマ密度、窒素原子密度が1010〜1012cm-3、プラズマ電子温度が1〜2eVの性質のものである。このイオン源の高出力化は種々の条件を検討すればさらに可能である。
プラズマ源の放電領域、加速領域と窒化処理槽は真空に保持され、10-4パスカルないし10-2パスカルの真空が好適で、特に限定されない。
窒素原子プラズマ用原料ガスとして、純窒素ガスまたは窒素と水素の混合ガスを使用すると良い。または窒素ガスとアルゴンガスの混合ガス,または窒素ガスと水素ガスとアルゴンガス混合ガスでもよい。窒素と水素の混合ガスの容量比はN2/H2=1/4が好適で、原料ガスの流量は特に限定されない。
窒素原子プラズマは電気的に中性であり、処理物はプラズマ中に置くだけで良く、処理物に電極をつなぐ必要もなく放電も発生しないので、処理物が異常高温にさらされる事もない。必要であれば、処理物を負にバイアスし、雰囲気からイオン衝撃を加えることで表面の不動態膜を除去しつつ処理を行うことも可能である。その際もプラズマ源,処理物の独立性は保たれる。
チタンまたはチタン合金よりなる処理物の加熱温度は350℃〜850℃であり、好ましくは350℃〜700℃である。350℃より低いと窒化がほとんど起こらず、850℃より高いとチタンまたはチタン合金の結晶相変化が発生するため、窒化が行われても処理物の変形や表面の荒れ、または熱的変性を受ける。チタン、チタン合金にはJIS規格の純チタン,チタンパラジュウム合金および6%アルミニウムと4%バナジウムを添加したチタン合金、その他のチタン合金があり、これらに対し熱的変性を受けない加熱温度を選ぶことが重要である。目的とする窒化を達成するためには時間をかけることも可能である。
処理物の加熱については外部加熱,内部加熱いずれも可能であるが、真空系であることから外部加熱が好ましい。冷却方法は特に限定されないが、気体による冷却が安全で好ましい。
本発明では高密度でまた高解離度の窒素原子プラズマを利用することにより、従来のプラズマ窒化に比べてはるかに低い温度でも窒化処理が可能である。特にチタンまたはチタン合金など難窒化材料の窒化に適しており、深い窒化層が得られ、表面状態も良く、後処理が不要であり、寸法安定性も良く、材料強度の低下がないなど非常に優れた窒化処理方法である。
本発明の窒化方法は高密度,高解離度の原子プラズマで通常の分子状プラズマとは作用が大きく異なる。化合物層の制御がし易く、窒化速度も通常のプラズマ処理に比べ2倍速く、特に低温で処理できるため表面の窒化斑もなく、表面粗度も変化させない、形状に関係なく均一に窒化でき、狭い透き間でもプラズマの入る所があれば窒化処理できる。処理物の配置は単純でイオン窒化やラジカル窒化のような複雑な配置は必要でない。また、絶縁物材料でも処理可能である。
本発明は、高密度,高解離度の窒素原子プラズマを用いることにより、チタンおよびチタン合金の表面の強化が、従来のプラズマでは行えなかった低温での処理で可能になった。特に、熱履歴を受け易い金属材料の窒化処理には最適な方法である。チタンおよびチタン合金の表面に強固な窒化物層を形成させた物品を作ることが可能となる。
以下に本発明の一実施例を図面にもとづき説明する。
図1は窒化処理装置のブロック図である。本実施例の窒化処理装置に用いられるプラズマ源は、カソードKとアノードS1,S2からなる放電領域1,2(第1放電領域1,第2放電領域2)と、加速電極Tを持つ加速領域3を持ち、窒化処理槽4に接続される。放電原料ガスとしてアルゴンガスを放電領域1,2に供給する。窒化処理槽4には処理ガス入口4aから、プラズマ原料処理ガスとして、窒素を含む原料処理ガス供給する。これに電子ビームを衝突させ、高密度,高解離度の窒素プラズマを得る。
また、放電領域1,2,加速領域3,処理槽4を真空に保つ真空排気系ラインが処理槽4の排気口4bに設けられている。処理槽4は石英円筒体からなり、その外周を覆う放射型ヒーター(シーズヒーター)5で処理物Aを加熱する。処理物Aの表面に熱電対6aを設置し、それに接続した温度計測器6で処理物Aの表面の温度を測定する。処理物Aを置く処理台7は石英硝子製の梯子状のものである。
放電領域1にはフィラメントFを備えたカソード電極Kが設けられ、流量制御装置を介して例えばアルゴンガスなどの不活性ガス(以下アルゴンガスで代表して表現する)が不活性ガス入口1aより供給される。放電領域2は中央部に小孔が設けられた副アノード電極(陽極)S1により、一方で放電領域1に隣接し、他方で中央に小孔を有する主アノード電極(陽極)S2を介して、電子加速室3と区切られている。電子加速室3は中央に小孔を有する加速電極Tを挟んで、窒化処理槽4と隣接する。
11はフィラメント用電源、12は放電用電源、13は主アノードS2と加速電極Tとの間に接続された電子加速用電源(電圧Va,電流Ia)、14は処理物Aへ与えるバイアス電源(電圧VB)である。また、15は副アノードS1への電圧調整のための可変抵抗器である。
図2は本発明の方法を実施する装置の更に具体的な一実施例である。処理槽4は石英円筒体からなり、水平に倒れた状態でその一端(左端)部に、前記プラズマ発生装置Cが円環状の接続治具21を介して、ボルト・ナットにより着脱自在に固定される。また他端(右端)部には、有底円筒ポート22がボルト・ナットにより、着脱自在に固定される。このポートには真空排気管が接続される排気口22a、処理ガス入口22bが設けられる。22cは覗き窓である。前記処理槽4の外周には、上下に分割可能なシーズヒーター(断熱材にニクロム電線が内蔵されたもの)5が装着される。そして、シーズヒーターの全体を覆うように外部加熱炉23が設置される。
次に前記において、作動状態を説明する。処理槽4内にチタンまたはチタン合金からなる処理物Aを置き、処理槽内を真空状態にする。次に、放電領域1に不活性ガス入口1aから不活性ガス(アルゴンガス)を供給すると共に、処理ガス入口4aから、処理槽内に原料ガス(窒素ガス)を供給する。次に、フィラメントFを加熱すると、カソード電極Kから電子が放出され、放電室1,2において、カソード電極Kと主アノード電極S2との間で放電を生成、維持し、放電領域1,2内にアルゴンプラズマを生成する。放電領域2内のアルゴンプラズマ中の電子の一部は加速電極Tで引き出され、電子加速室3で加速されて電子ビームとなる。電子ビームは処理槽4に入射して槽内の原料ガスの気体分子と衝突し、分子を電離してプラズマを生成する。
この間に処理物Aをヒーター5で昇温する。表面温度を所定の温度に保持し、電子加速電圧Va、電子加速電流Ia、層内の圧力を調整しながら、処理ガス(窒素ガスと水素ガスなど)を導入して窒化処理を行う。
このように、本発明の窒化処理方法は、処理槽に処理ガス(窒素ガスと水素ガスやアルゴンガスを含む反応ガス)を供給し、放電プラズマから加速電極により引き出された電子ビームを窒化処理室に導き、前記反応ガスを電子ビームによりプラズマ化して処理物に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を形成するのである。
処理が終われば加熱炉23を開放し、処理物を大気にさらしたり、送風機で風をあてて冷却する。または、処理室内を窒素ガスで常圧に戻し、窒素ガスを流しながら冷却する。
バイアス電源14により、処理物Aへマイナスのバイアス電圧が与えられた場合は、処理物Aの表面にN陽イオンが衝突し、酸化被膜を破壊して除去するので、窒化処理が容易となり、生産性が向上する。
2cmφ×0.2cmtの円盤状の純チタンからなる処理物(試料)Aを処理台7に載せ、処理槽4内に設置した。真空引きを開始し、イオン源(放電領域1,2,加速領域3)および処理槽内を1×10-4パスカルの真空を保つように制御した。アルゴンガスを放電領域1,2に20sccm流し、加速電圧Vaを100V,加速電流Iaを4.5Aに設定し、電子ビームを発生させた。
処理槽内に窒素ガスを50sccm供給し、窒素原子プラズマを発生させ、処理槽内をプラズマで満たした。試料Aにバイアス電源(電圧VB)14によって−200Vのバイアスを印加しつつ、外部加熱炉23で処理物近傍の温度が700℃になるように調節,加熱し窒化処理を4時間行った。
窒化処理後、外部加熱炉を開放し冷却を行い、室温に達してから処理物を取り出した。取り出した処理物の色,荒れ性の表面状態,表面硬度(Hv)、窒化深さを調べた。表面は黄色を呈し、未処理と同様荒れもなく窒化されて入ることが観察された。また、表面硬度Hvは600と高く硬化が十分成されていることを確認した。400Hv以上の窒化深さは約2μであった。
5cm×5cm×2cmtのTi−6A1−4Vのチタン合金のブロックを処理台に載せ処理槽内に設置した。真空引きを開始し、イオン源および処理槽内を 1×10-4パスカルの真空を保つように制御した。アルゴンガスを放電領域に20sccm流し、加速電圧を80V,加速電流を5Aに設定し、電子ビームを発生させた。
処理槽内に窒素ガスを50sccm供給し、窒素原子プラズマを発生させ、処理槽内をプラズマで満たした。外部加熱炉で処理物近傍の温度が700℃になるように調節,加熱し、窒化処理を9時間行った。
窒化処理後、外部加熱炉を開放し冷却を行いながら、室温に達してから処理物を取り出した。取り出した処理物の色,荒れ性の表面状態,表面硬度(Hv)、窒化深さを調べた。表面は黄色を呈し、未処理と同様荒れもなく窒化されて入ることが観察された。表面硬度Hvは680と高く硬化が十分成されていることを確認した。窒化深さは約2μであった。
市販の純チタンの六角ボルト(M10,50mmL)及び六角ナツトを実施例2と同様の条件で窒化を行った。別途、850℃の温度で同様の窒化処理を行った。いずれも外観上は黄色を呈し、ネジの溝も黄色を呈した。しかし、850℃ではネジ山に荒れが認められた。600℃の処理ではナットにトルクレンチ(10−50N・m)を用いて締め付けてもボルトの伸びはなかったが、850℃処理のものでは、ボルトが伸び、ネジのピッチが変化することがわかった。
本発明は前記した実施例や実施態様に限定されず、特許請求の範囲および範囲を逸脱せずに種々の変形を含む。
チタンおよびチタン合金の利用分野として、例えば、石油化学の分野ではポンプ,バルブ,熱交換器、輸送機器の分野では自動車,船舶、航空機部品分野ではエンジン部品,ボルトナットなど、一般民生品では自転車,カメラ,時計,携帯電話,コンピューター,ゴルフ用品,海洋レジャー用品,手術用具,食器,眼鏡,建築用材などがある。
本発明の実施に使用される窒化処理装置のブロック図である。 本発明の実施に使用される窒化処理装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
A 処理物
K カソード
T 加速電極
S1 副アノード
S2 主アノード
1 放電領域
1a 不活性ガス入口
2 放電領域
3 加速領域
4 窒化処理槽
4a 処理ガス入口
4b 排気口
5 放射型ヒーター
6 温度計測器
7 処理台
11 フィラメント用電源
12 放電用電源
13 電子加速用電源
14 バイアス電源
15 可変抵抗器
21 接続治具
22 有底円筒ポート
22a 排気口
22b 処理ガス入口
22c 覗き窓
23 外部加熱炉

Claims (7)

  1. 電子ビームにより励起させた高密度・高解離度の窒素原子プラズマ浴中でチタンおよぴチタン合金を処理するチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  2. 高密度・高解離度の窒素原子プラズマを発生させるための電子ビーム励起イオン源、プラズマを溜め窒化処理を行う処理槽,真空系装置,加熱装置,原料ガス系装置からなる処理装置を使用する請求項1記載のチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  3. 処理槽内にチタンおよぴチタン合金からなる処理物を置き、処理槽内を真空状態にし、原料ガスを供給し、放電プラズマから電子を加速電極により引き出して、この電子ビームを前記処理槽に導き、前記原料ガスをプラズマ化して処理物に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を生成するチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  4. 電子ビーム励起イオン源の運転条件が、加速電圧は50〜150ボルト,加速電流は10アンペア以上である請求項1または2または3記載のチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  5. プラズマの原料ガスが窒素ガスまたは窒素ガスと水素ガスの混合ガス、または窒素ガスとアルゴンガスの混合ガス,または窒素ガスと水素ガスとアルゴンガスの混合ガスである請求項1または2または3または4記載のチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  6. 窒素処理温度が350〜850℃で窒素処理することを特徴とする請求項1または2または3または4または5記載のチタンおよびチタン合金の窒化方法。
  7. 窒素処理温度が350〜700℃で窒素処理することを特徴とする請求項1または2または3または4または5記載のチタンおよびチタン合金の窒化方法。

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