JP2006248283A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 還流通路を還流した空調風により送風機にダメージが加わることを防止するとともに、シンプルな構成により還流通路の逆流を防止することが可能な車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】 還流通路50の通風ダクト10内への合流部11は、送風機31の下流側かつエバポレータ41の上流側に形成されている。したがって、還流した冷却風に伴なう結露により送風機41がダメージを受けることはない。また、合流部11にはアスピレータ構造が形成され、還流通路50内の空気を吸引するようになっている。したがって、還流通路50の逆流を防止するバルブやドア等の逆流防止手段を設ける必要がない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通風ダクト内に設けられた空調用熱交換器の下流側から上流側へ空調空気を還流することが可能な車両用空調装置に関する。
従来技術として、下記特許文献1に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置では、車室内に吹き出す空気を流通するための通風ダクト内に、空気流を発生させるための送風機と、送風機より下流側に設けられた空調用熱交換器であるエバポレータとを備えている。
そして、エバポレータの下流側から通風ダクトの吸い込み口にエバポレータで冷却された空調空気を還流する還流通路を備え、車室内に吹き出す空調空気の温度を所望温度に速やかに到達させるようになっている。
特開2001−18632号公報
しかしながら、上記従来技術の車両用空調装置では、送風機が吸い込む空気は、吸い込み口から流入する車室外気もしくは内気にエバポレータ下流側から還流した冷却空気が混入するため、結露水が生成し、送風機(特にモータ部)に付着して送風機の寿命を低下するという不具合を発生する場合がある。
この不具合の対策として、空調空気の通風ダクト内への還流位置を、送風機下流側かつ空調用熱交換器上流側とすればよいが、空調用熱交換器の圧力損失等により形成される還流通路の両端部の圧力差によっては、還流通路を送風機による送風空気が逆流し、空調性能が低下してしまう。
この逆流防止の対策としては、バルブやドア等の逆流防止手段を設ける方法もあるが、構成が複雑となり、コストアップを招き易いという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、送風手段にダメージが加わることを防止するとともに、シンプルな構成により還流通路の逆流を防止することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
車室内に吹き出す空気を流通するための通風ダクト(10)と、
通風ダクト(10)内に設けられ、通風ダクト(10)内に空気流を発生させる送風手段(31)と、
通風ダクト(10)内の送風手段(31)より下流側に設けられ、通風ダクト(10)内を流れる空気を空調する空調用熱交換器(41)と、
通風ダクト(10)内の空調用熱交換器(41)より下流側の空気を、通風ダクト(10)内の送風手段(31)より下流側かつ空調用熱交換器(41)より上流側に還流する還流通路(50)とを備え、
還流通路(50)の通風ダクト(10)内への合流部(11)には、
通風ダクト(10)内を送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流によって還流通路(50)内の空気を吸引するアスピレータ構造が形成されていることを特徴としている。
これによると、通風ダクト(10)内への還流通路(50)合流部(11)は送風手段(31)より下流側かつ空調用熱交換器(41)より上流側であるので、空調用熱交換器(41)下流側の空気は、送風手段(31)より下流側に還流する。したがって、空調空気により送風手段(41)がダメージを受けることはない。
また、通風ダクト(10)内への還流通路(50)合流部(11)にはアスピレータ構造が形成されているので、還流通路(50)から空調空気を確実に還流することができる。したがって、還流通路(50)の逆流を防止するバルブやドア等の逆流防止手段を設ける必要がない。
このようにして、送風手段(31)にダメージが加わることを防止するとともに、シンプルな構成により還流通路(50)の逆流を防止することができる。
また、請求項2に記載の発明では、通風ダクト(10)内への還流通路(50)の合流部(11)において、還流通路(50)の下流端部(54a)は、通風ダクト(10)内の送風手段(31)より下流側かつ空調用熱交換器(41)より上流側における空気流が比較的高流速の部位に配置されていることを特徴としている。
これによると、通風ダクト(10)内を送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流によって還流通路(50)内の空気を確実に吸引することができる。
また、請求項3に記載の発明では、通風ダクト(10)は、送風手段(31)のファン(33)を収納する送風機ケーシング(30)を有し、還流通路(50)の下流端部(54a)は、送風機ケーシング(30)の出口部(302)に配設されていることを特徴としている。
これによると、空気流れが高流速となる送風機ケーシング(30)の出口部(302)に還流通路(50)の下流端部(54a)を配設することで、還流通路(50)内の空気を確実に吸引することができる。
また、請求項4に記載の発明では、送風手段(31)のファン(33)は、空気を径外方向に吐出する遠心式ファン(33)であり、送風機ケーシング(30)は、この遠心式ファン(33)の周囲に渦巻状通風路(301)を形成するスクロールケーシング(30)であり、還流通路(50)の下流端部(54a)は、ケーシング出口部(302)のうちスクロールケーシング(30)に近接した部位に配設されていることを特徴としている。
これによると、スクロールケーシング(30)出口部(302)の中でも吐出される空気流れが高流速となり易いスクロールケーシング(30)に近接した部位に還流通路(50)の下流端部(54a)を配設することで、還流通路(50)内の空気をより確実に吸引することができる。
また、請求項5に記載の発明では、還流通路(50)の下流端部(54a)は、スクロールケーシング(30)出口部(302)のうちスクロールケーシング(30)の外周面(303)に近接した部位に配設されていることを特徴としている。
これによると、スクロールケーシング(30)出口部(302)のスクロールケーシング(30)に近接した部位の中でも、吐出される空気流れが確実に高流速となるスクロールケーシング(30)外周面(303)に近接した部位に還流通路(50)の下流端部(54a)を配設することで、還流通路(50)内の空気をより一層確実に吸引することができる。
また、請求項6に記載の発明では、還流通路(50)の下流端部(54a)は、送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流れ方向における下流側に向かって開口していることを特徴としている。
これによると、送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流による還流通路(50)内の空気の吸引効果を得易い。
また、請求項7に記載の発明では、還流通路(50)の下流端部(54a)は、送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流に略直交する面内に開口していることを特徴としている。
これによると、送風手段(31)から空調用熱交換器(41)に向かう空気流による還流通路(50)内の空気の吸引効率を極めて良好にすることができる。
また、請求項8に記載の発明では、還流通路(50)の上流端部(51a)は、空調用熱交換器(41)から流れ出す空気流れ方向における上流側に向かって開口していることを特徴としている。
これによると、空調用熱交換器(41)から流れ出した空調空気を還流通路(50)内に導入し易い。
また、請求項9に記載の発明では、還流通路(50)の上流端部(51a)は、空調用熱交換器(41)から流れ出す空気流に略直交する面内に開口していることを特徴としている。
これによると、空調用熱交換器(41)から流れ出した空調空気流れの動圧を還流通路(50)上流端部(51a)が受け易く、空調空気を還流通路(50)内に確実に導入することができる。
また、請求項10に記載の発明では、還流通路(50)を還流する空気流れを補助する補助送風手段(70)を備えることを特徴としている。
このように、還流通路(50)に還流を補助する補助送風手段(70)を備える場合であっても、通風ダクト(10)内への還流通路(50)合流部(11)にはアスピレータ構造が形成されているので、補助送風手段(70)に出力の小さいものを採用することができる。
また、請求項11に記載の発明では、還流通路(50)に保温庫(60)を設けたことを特徴としている。
このように、還流通路(50)内に保温庫(60)を設け、保温庫(60)内において空調空気を利用した収納物の温調を行なうタイプであっても、還流通路(50)を還流した空調空気により送風手段(31)にダメージが加わることを防止するとともに、シンプルな構成により還流通路(50)の逆流を防止することができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明を適用した車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。
図1に示すように、車室内に空気を送るための通風ダクト10内には、この通風ダクト10内に空気流を発生させるブロワモータ32によって駆動されるファン33が配設されている。ここでブロワモータ32とファン33とで本実施形態における送風手段である送風機31を構成している。
ファン33の下流部には、通風ダクト10を塞ぐように冷房用熱交換器であるエバポレータ41が配設され、エバポレータ41はファン33が吹き出す空気流を冷却する。
エバポレータ41は、図示しない圧縮機、凝縮機、減圧手段等とともに冷凍サイクルを構成しており、エバポレータ41は、圧縮機から吐出され、凝縮、減圧された後の冷凍サイクル内の液相冷媒を蒸発する冷媒蒸発器である。本実施形態では、本発明で言うところの空調用熱交換器をこのエバポレータ41にて構成している。
また、エバポレータ41の下流部には、通風ダクト10を約半分塞ぐように暖房用熱交換器であるヒータコア42が配設され、ヒータコア42はエバポレータ41を通過した冷風を再加熱するようになっている。
ヒータコア42の上流部には、ヒータコア42を通る空気(温風)と、ヒータコア42をバイパスするバイパス通路43を通る空気(冷風)との風量割合を切り替えて車室内へ吹き出す空気の温度を調節するエアミックスドア44が配設されている。
通風ダクト10の最下流には、エバポレータ41およびヒータコア42によって温度調節された空気を、車室内に向かって吹き出す吹出口45が設けられている。
図1では図示を省略しているが、吹出口45は、具体的には、フロントガラスへ向かって吹き出すデフロスタ吹出口、乗員の上半身へ向かって吹き出すフェイス吹出口、および乗員の足元へ向かって吹き出すフット吹出口からなる。そしてこれらの各吹出口から吹き出される吹出風量割合は、図示しない吹出モードドアによって調節される。
また、ファン33の上流部には、内気を取り込む内気吸込口21と外気を取り込む外気吸込口22とが設けられ、内気と外気との取り込む割合を切り替える内外気切替ドア23が配設されている。
通風ダクト10には、エバポレータ41下流側直近の空気の一部を、ファン33より下流側かつエバポレータ41より上流側に還流する還流通路50が設けられている。
そして、還流通路50の経路途中に内蔵物を冷却あるいは保冷するためのクールボックス60が設けられている。このクールボックス60は、本実施形態における保温庫である。
図2は、本実施形態における車両用空調装置の要部を詳細図示した構成図である。
図1に示すように、本実施形態の通風ダクト10は、内気吸込口21、外気吸込口22等が形成された内外気切替箱20、送風機30のファン33等を収納する送風機ケース(送風機ケーシング)30、およびエバポレータ41、ヒータコア42等を収納し吹出口45が設けられた空調ケース40により構成されている。
図2に示すように、還流通路50は、上流側から、冷風導入パイプ51、冷風導入ダクト52、冷風排出ダクト53、および冷風排出パイプ54により構成され、クールボックス60は、冷風導入ダクト52と冷風排出ダクト53との間に設けられている。
冷風導入パイプ51は、例えばポリプロピレン樹脂からなる空調ケース40に一体もしくは別体で成形された略L字形状の配管部材であり、上流側端部である入口51a近傍はエバポレータ41のコア部に向かって延びており、入口51aはエバポレータ41コア部形成面に略平行な面内に開口している。
すなわち、還流通路50の上流端部である入口51a近傍はエバポレータ41から流れ出す空気流れ方向に略平行に延設され、入口51aは、エバポレータ41から流れ出す空気流れに略直交する面内に、エバポレータ41から流れ出す空気流れに対向するように開口している。
冷風導入ダクト52は、冷風導入パイプ51の下流側端部とクールボックス60とを繋ぎ、エバポレータ41で冷却され冷風導入パイプ51の入口51aから進入した冷風をクールボックス60内に導くものであって、例えばポリプロピレン樹脂をブロー成形することにより形成されている。
また、冷風排出ダクト53は、クールボックス60と冷風排出パイプ54の上流側端部とを繋ぎ、クールボックス60内において内蔵物を冷却した後の空気を排出するものであって、冷風導入ダクト52と同様に、例えばポリプロピレン樹脂をブロー成形することにより形成されている。
冷風排出パイプ54は、例えばポリプロピレン樹脂からなる送風機ケース30に一体もしくは別体で成形された略L字形状の配管部材であり、本例では下流側端部である出口54a近傍はエバポレータ41のコア部に向かって延びており、出口54aはエバポレータ41コア部形成面に略平行な面内に開口している。
すなわち、還流通路50の下流端部である出口54a近傍はファン33からエバポレータ41に向かう空気流れ方向に略平行に延設され、出口54aは、ファン33からエバポレータ41に向かう空気流れに略直交する面内に、ファン33からエバポレータ41に向かう空気流れの下流方向に向かって開口している。
本実施形態のファン33は、軸方向から吸い込んだ空気を径外方向に吐出するシロッコファンやターボファン等の遠心式ファンであり、本例ではシロッコファンを採用している。
このファン33を収納する送風機ケース30は、ファン33の周囲にノーズ部304を起点とする渦巻状の通風路301が形成された所謂スクロールケーシングであり、冷風排出パイプ54の出口54aは、このスクロールケーシング30の出口部302に設けられている。
送風機ケース30の出口部302では、図2に示すように、中心部よりケーシングに近い部位の方が空気流れが速い流速分布となっており、特に送風機ケース30の外周面303側に最高流速部位が形成される。
本実施形態の冷風排出パイプ54の出口54aは、送風機ケース30の出口部302において外周面303に近接した部位に配設されている。
本実施形態の冷風排出パイプ54の出口部54a、すなわち還流通路50の下流端部は、送風機ケース30の空気流れ略最高流速部位に配置されているが、ノーズ部304側の高流速部位(送風機ケース30のノーズ部304近傍)に配置するものであってもよい。
冷風排出パイプ54の出口部54a配設位置は、送風機ケース30出口部302から吐出される空気流れの平均流速以上の部位であることが好ましく、略最高流速部位であることがより好ましい。
このように冷風排出パイプ54出口54aを配設することにより、還流通路50の通風ダクト10内への合流部11は、通風ダクト10内を送風機31からエバポレータ41に向かう空気流によって還流通路50内の空気を吸引するアスピレータ構造が形成される。
高流速の空気流れの中に冷風排出パイプ54が突出することで、冷風排出パイプ54の下流側、すなわち冷風排出パイプ54出口54aの下流側に負圧が発生する。また、本例では、送風機ケース30出口部302から空調ケース40のエバポレータ41配設部位に向かって通風経路断面積が拡大するようになっている。したがって、冷風排出パイプ54出口54aの下流側に一層負圧が発生し易くなっている。
次に、上記構成に基づき本実施形態の車両用空調装置の作動について説明する。
送風機31のブロワモータ32がファン33を回転駆動すると、通風ダクト10内に空気流れが発生する。内外気切替ドア23の切替状態に応じて内気吸込口21もしくは外気吸込口22から通風ダクト10内に内気もしくは外気が導入される。
送風機31から下流側に吐出された空気は、エバポレータ41で冷却された後、エアミックスドア44の開度状態に応じて適宜ヒータコア42で再加熱されて温度調節され吹出口45から車室内に吹き出される。
送風機31からエバポレータ41に向かう空気流は、合流部11に形成されたアスピレータ構造により還流通路50内の空気を出口54aから吸引する。これに伴ない、入口51aからエバポレータ41で冷却された空気の一部が流入し、還流通路50内に入口51aから出口54aに向かう空調空気の流れが発生する。
還流通路50の入口51aでは、エバポレータ41から流出した空気流れの動圧を受け、エバポレータ41からの空調空気が流れ込み易くなっており、出口54aにおける吸引効果と合わせて、還流通路50内に安定した空気流れが形成される。
還流通路50内を流れる冷却された空調風は、クールボックス60内において内蔵物を冷却もしくは保冷する。
還流通路50内を還流し、合流部11において出口54aから排出された冷却風は、送風機31からエバポレータ41へ向かうエバポレータ41で冷却される前の空気と合流混合する。このとき、混合空気に結露が発生することがあるが、この結露水は、エバポレータ41の表面に付着した後滴下するか、エバポレータ41に到達する前に滴下し、空調ケース40のエバポレータ41下方側に設けられた図示しない周知のドレン口より排出される。
上述の構成および作動によれば、還流通路50下流端部をなす冷風排出パイプ54の出口54aは、送風機ケース30の出口部302に設けられている。すなわち、送風機31とエバポレータ41との間に設けられている。したがって、クールボックス60より戻る冷たい空気と送風機31より流れるエバポレータ41を通過していない空気が混ざり結露が発生しても、送風機31に結露水が付着したり、送風機31のブロワモータ32内で結露水が生成して、錆を発生したりモータブラシの耐久性低下を招くことがない。
また、結露水は、エバポレータ41で発生する凝縮水が存在することを前提に設計された空調ケース40内部やエバポレータ41で発生するため、新たに結露水の排出構造を設けたり、結露水の車室内への漏れ対策を行なったりする必要がない。
また、通風ダクト10内を流れる空気と還流通路50から還流する空気との合流部11には、還流通路50下流端部をなす冷風排出パイプ54の出口54aが、送風機ケース30出口部302のうち略最高流速部位である送風機ケース30外周面303に近接した部位に下流向きに開口してアスピレータ構造が形成されている。
したがって、還流通路50から冷却風を確実に還流することができる。例えば外気吸込口22に走行風によるラム圧が加わった場合であっても還流通路50における逆流を防止することができる。
さらに、冷風排出パイプ54は出口54a近傍が送風機31からエバポレータ41に向かう空気流の下流側に向かって延びており、出口54aは送風機31からエバポレータ41に向かう空気流に略直交する面内に開口している。
これによると、還流通路50の出口54aの周りに送風機31からエバポレータ41に向かう安定した空気流を形成できるとともに、還流通路出口が空気流れに直交する面に対し傾斜して開口している場合より下流側に負圧を発生させ易い。したがって、送風機31からエバポレータ41に向かう空気流による還流通路50内の空気の吸引効率を向上することができる。
このようにして、還流通路50内の逆流を防止するバルブやドア等の逆流防止手段を設ける必要がなく、逆流によるクールボックス60の冷却性の悪化を防止することができる。
(他の実施形態)
上記一実施形態では、還流通路50の出口54aを送風機ケース30の出口部302に設けていたが、還流通路50内の空気を確実に吸引できる流速が得られる部位であれば送風機31下流側かつエバポレータ41上流側のいずれの場所であってもかまわない。例えば、空調ケース30内であってもよいし、送風機ケース30出口と空調ケース40入口とを接続ダクトで連結するような場合には、この接続ダクト内に設けるものであってもよい。
また、上記一実施形態では、還流通路50の下流端部を冷風排出パイプ54の通風ダクト10内突出端部に形成したが、この形状に限定されるものではない。例えば、図3に示すように、還流通路50の出口54aを送風機ケース30の外周面303側にスリット状の開口としてもよい。
図3に示すように、送風機ケース30出口部302のうち空気流速が比較的速い外周面303側にスリット状の出口54aを下流向きに形成することにより、通風ダクト10内を流れる空気と還流通路50から還流する空気との合流部11を、還流通路50内の空気を吸引するアスピレータ構造とすることができる。
このスリット状の出口54aは、送風機ケース30に冷風排出路形成壁部54Aを一体成形するだけで形成可能であり、形成が極めて容易である。
また、上記一実施形態では、還流通路50の下流端部のアスピレータ構造および上流端部の動圧印加構造により還流通路50を介して冷風を還流するものであったが、例えば図4に示すように、還流通路50内に還流通路50内を還流する空気流れを補助する補助送風手段としての補助送風機70を備えるものであってもよい。
このように、クールボックス60の冷却性能向上等を目的として、還流通路50に補助送風機70を備える場合であっても、通風ダクト10内への還流通路50合流部11にアスピレータ構造を形成しているので、出力の小さい補助送風機70を採用することができる。
また、上記一実施形態では、還流通路50内にクールボックス60を設けたものであったが、クールボックスを持たない車両用空調装置に本発明を適用したものであってもよい。例えば図5に示すように、エバポレータ41下流の空気をエバポレータ41上流側に戻すことによりエバポレータ41入口の空気温度および湿度を下げ、空気側負荷を小さくすることで車室内への吹出空気温度を速やかに所定の温度まで下げ冷房感を向上させる空調装置に適用することができる。
これによれば、還流する冷却空気による結露水等により送風機31がダメージを受けることを防止できるとともに、還流通路50内の逆流による冷房性能低下を容易に防止することができる。
また、上記一実施形態における空調用熱交換器はエバポレータ41であったが、ヒータコア42を空調用熱交換器とした構成であってもかまわない。
例えば、図1に示す構成において空調用熱交換器をヒータコアとし、還流する暖気により温蔵庫内の内容物を加温あるいは保温するものにおいても本発明は適用して有効である。
また、例えば、図5に示す構成において空調用熱交換器をヒータコアとし、ヒータコア下流の空気を上流側に戻すことでヒータコア入口の空気温度を上げ、車室内への吹出空気温度を速やかに所定の温度まで上げ暖房感を向上させる車両用空調装置に適用することもできる。
これによれば、還流する加熱空気により送風機31がダメージを受けることを防止できるとともに、還流通路50内の逆流による暖房性能低下を容易に防止することができる。
本発明を適用した一実施形態における車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。 一実施形態における車両用空調装置の要部を図示した構成図である。 他の実施形態における車両用空調装置の要部を図示した構成図である。 他の実施形態における車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。 他の実施形態における車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。
符号の説明
10 通風ダクト
11 合流部
20 内外気切替箱(通風ダクトの一部)
30 送風機ケース(送風機ケーシング、スクロールケーシング、通風ダクトの一部)
31 送風機(送風手段)
33 ファン(遠心式ファン)
40 空調ケース(通風ダクトの一部)
41 エバポレータ(空調用熱交換器)
42 ヒータコア
50 還流通路
51 冷風導入パイプ(還流通路の一部)
51a 入口(還流通路の上流端部)
54 冷風排出パイプ(還流通路の一部)
54a 出口(還流通路の下流端部)
60 クールボックス(保温庫)
70 補助送風機(補助送風手段)
302 出口部
303 外周面

Claims (11)

  1. 車室内に吹き出す空気を流通するための通風ダクト(10)と、
    前記通風ダクト(10)内に設けられ、前記通風ダクト(10)内に空気流を発生させる送風手段(31)と、
    前記通風ダクト(10)内の前記送風手段(31)より下流側に設けられ、前記通風ダクト(10)内を流れる空気を空調する空調用熱交換器(41)と、
    前記通風ダクト(10)内の前記空調用熱交換器(41)より下流側の空気を、前記通風ダクト(10)内の前記送風手段(31)より下流側かつ前記空調用熱交換器(41)より上流側に還流する還流通路(50)とを備え、
    前記還流通路(50)の前記通風ダクト(10)内への合流部(11)には、
    前記通風ダクト(10)内を前記送風手段(31)から前記空調用熱交換器(41)に向かう空気流によって前記還流通路(50)内の空気を吸引するアスピレータ構造が形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記合流部(11)において、前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記通風ダクト(10)内の前記送風手段(31)より下流側かつ前記空調用熱交換器(41)より上流側における空気流が比較的高流速の部位に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記通風ダクト(10)は、前記送風手段(31)のファン(33)を収納する送風機ケーシング(30)を有し、
    前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記送風機ケーシング(30)の出口部(302)に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記ファン(33)は、空気を径外方向に吐出する遠心式ファン(33)であり、
    前記送風機ケーシング(30)は、前記遠心式ファン(33)の周囲に渦巻状通風路(301)を形成するスクロールケーシング(30)であり、
    前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記出口部(302)のうち前記スクロールケーシング(30)に近接した部位に配設されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記出口部(302)のうち前記スクロールケーシング(30)の外周面(303)に近接した部位に配設されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  6. 前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記送風手段(31)から前記空調用熱交換器(41)に向かう空気流れ方向における下流側に向かって開口していることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記還流通路(50)の下流端部(54a)は、前記送風手段(31)から前記空調用熱交換器(41)に向かう空気流に略直交する面内に開口していることを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記還流通路(50)の上流端部(51a)は、前記空調用熱交換器(41)から流れ出す空気流れ方向における上流側に向かって開口していることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記還流通路(50)の上流端部(51a)は、前記空調用熱交換器(41)から流れ出す空気流に略直交する面内に開口していることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記還流通路(50)を還流する空気流れを補助する補助送風手段(70)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  11. 前記還流通路(50)に保温庫(60)を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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