JP2006247186A - 洗濯機 - Google Patents

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潔 皿田
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Abstract

【課題】 外槽内に貯留した塩水を電気分解して次亜塩素酸イオンを含む漂白水を生成し洗濯物の漂白を行う場合に、高い漂白効果を得つつ電気分解に要する時間を短縮する。
【解決手段】 まず規定量の塩を伴って外槽内の低い位置に設定した水位まで給水を行い(S10、S11)、その後にドラムを低速で回転させて塩の溶解を促進する(S12)。その後、電解部の電極間に所定電圧を印加し流れる電流を測定し、その電流値が許容値に収まるまで追加給水を行う(S13〜S15)。そして所定時間、塩水を電気分解することにより漂白水を生成した後(S16、S17)、ドラム内の洗濯物全体が水に浸るような水位まで補給水を行ってからドラムを低速回転させて漂白洗いを実行する(S18、S19)。塩分濃度の高い塩水を電気分解することで効率良く次亜塩素酸イオンを生成することができ、電解時間を短縮することができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は洗濯機に関し、更に詳しくは、洗濯物を漂白する機能を有する洗濯機に関する。
衣類に付いた食べこぼし等のしみや黄ばみを除去したい場合、通常、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤や過炭酸ナトリウムを主成分とする酸素系漂白剤が使用される。塩素系漂白剤は漂白作用は非常に強いものの、酸性洗剤等と混ざると有毒な塩素ガスを発生する等、安全上の注意を払う必要があるため取扱いが煩わしい。反対に、酸素系漂白剤は取扱いは容易であるが漂白作用は弱い。洗濯機を用いて衣類の漂白洗いを行う場合、漂白作用の点からは塩素系漂白剤を使用したいものの、上記のような取り扱いの面倒さから塩素系漂白剤は敬遠される傾向にある。
こうしたことに対応するため、従来、特許文献1に記載の洗濯機が知られている。この文献に記載の洗濯機は、外槽の内部に有底円筒形状の洗濯槽を垂直軸を中心に回転自在に設けたいわゆる渦巻き式の洗濯機であって、電解促進剤としての食塩を洗濯槽内に投入するための投入装置と、外槽の内底部に設置された電気分解用の電極と、を有する。そして、投入装置により投入された食塩が外槽内に貯留された水に溶解した状態で、電極に通電を行って食塩水を電気分解することにより漂白作用を有する次亜塩素酸イオンを発生させ、これを洗濯物に作用させることで漂白を行う。
しかしながら、上記のような従来の洗濯機では、電気分解を行う際に外槽に貯留された食塩水の塩素イオン濃度が高くないため、電気分解による次亜塩素酸イオンの生成効率が低い。そのため、十分な漂白効果を発揮し得る程度にまで次亜塩素酸イオン濃度を高めるには、電気分解の時間を長くする必要があり、運転時間がかなり長くなってしまう。また、水道水であってもその水質(特に硬度)には地域差が大きく、その水質の相違に伴う導電性の相違により、電気分解を行った後の次亜塩素酸イオン濃度がばらついて漂白効果のばらつきも大きくなる。
また、上記従来の洗濯機は渦巻き式洗濯機であるが、近年、国内においても普及が進んでいるドラム式洗濯機では、上記とは別の問題もある。即ち、ドラム式洗濯機は洗濯物の洗いの態様が渦巻き式洗濯機とは異なり、主に、ドラム回転に伴って洗濯物を持ち上げて下方に落下させる叩き洗いを行う。そのため、洗い運転時に洗濯物の一部しか水に浸らず漂白には不向きである。
特開平5−123489号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、電気分解による次亜塩素酸イオンの生成効率を高め、電気分解の所要時間を短縮することができる洗濯機を提供することである。
また、本発明の他の目的は、もともとの水質の相違に起因する導電性の相違や塩の投入量のばらつきなどの影響を軽減して、常に安定的な漂白効果を達成することができる洗濯機を提供することである。
また、本発明の他の目的は、ドラム内に収容された洗濯物をむらなく良好に漂白する機能を備える洗濯機を提供することである。
上記課題を達成するために成された第1発明は、外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された、洗濯物を収容するための内槽と、該内槽を回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記内槽を回転させることにより洗濯物を洗濯する洗濯機において、
前記外槽内に給水を行う給水手段と、
該外槽内に貯留された電解質溶液を電気分解して含塩素物質を含む漂白水を生成する電解手段と、
前記内槽内の洗濯物を漂白洗いする際の運転水位よりも低い位置の水位まで水を貯留した状態で、該貯留水に電解質が溶解した電解質溶液を電気分解し、さらに前記運転水位まで給水を行って該運転水位まで貯留された漂白水中に洗濯物を浸漬させるべく前記給水手段及び電解手段を制御する運転制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この第1発明に係る洗濯機はドラム式洗濯機、渦巻き式洗濯機のいずれでもよい。ドラム式洗濯機の場合、前記内槽は外槽の内部において水平軸又は傾斜軸を中心に回転自在であるドラムである。
また上記電解質とは、電気分解によって次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンなどの含塩素物質の生成を促進させる物質であり、典型的には塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの塩類であって、一般的に使用されるのは食塩である。また、電解質溶液とは上記のような塩類が水の溶解した水溶液であり、電解質が食塩の場合には食塩水である。
また上記課題を達成するために成された第2発明は、外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された洗濯物を収容するためのドラムと、該ドラムを回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記ドラムを回転させることにより洗濯物を洗濯する洗濯機において、
通常の水を用いた洗いを行う第1の運転コースと、漂白作用を有する漂白水を用いた漂白洗いを行う第2の運転コースとを少なくとも選択するための設定手段と、
前記外槽内に給水を行う給水手段と、
前記設定手段により第2の運転コースが設定された場合に第1の運転コースが設定された場合よりも、同一負荷量に対する洗い水位が高くなるように前記給水手段を制御する運転制御手段と、
を備えることを特徴としている。
さらにまた上記課題を達成するために成された第3発明は、外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された洗濯物を収容するためのドラムと、該ドラムを回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記ドラムを回転させることにより洗濯物を洗濯する洗濯機において、
通常の水を用いた洗いを行う第1の運転コースと、漂白作用を有する漂白水を用いた漂白洗いを行う第2の運転コースとを少なくとも選択するための設定手段と、
前記外槽内に給水を行う給水手段と、
前記設定手段により第1の運転コースが設定された場合には前記ドラム内に収容された洗濯物の上部が水面上に露出する程度の洗い水位を設定し、第2の運転コースが設定された場合には前記ドラム内に収容された洗濯物のほぼ全てが水中に没する程度の洗い水位を設定して給水を行うべく前記給水手段を制御する運転制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第1発明に係る洗濯機では、外槽内に貯留された電解質溶液が電解手段により電気分解されることで、次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンなどの含塩素物質を含む漂白水が生成される。電解質溶液は、予め使用者が外槽(又は内槽)内に適宜量の電解質(食塩等)を投入しておいてその後に前記給水手段により外槽内に水を供給して、外槽内で電解質を水に溶解させてもよいし、或いは、給水手段による給水の過程で或いはその給水の前後に自動的に適宜量の電解質を外槽内に投入する投入装置を設け、外槽内で電解質を水に溶解させてもよい。又は、電解質を水に溶解させる溶解装置を設け、外槽の外側で生成した電解質溶液を例えば前記給水手段により外槽内に導入するようにしてもよい。
第1発明に係る洗濯機では、運転制御手段の制御の下に、例えば外槽の下部に配設された電解手段がやっと水没する程度の低い水位に電解質溶液を貯留した状態で、電解手段によりその電解質溶液の電気分解を実行する。このような水位は最終的に漂白洗い運転が実行される運転水位よりも低く、つまりは水量が少ないので、運転水位に相当する水に同一量の電解質を溶解させた電解質溶液に比べると電解質濃度(塩分濃度)が高い(つまり濃い)。そのため、電解質溶液中の塩素イオンが電解手段に接触する機会が増加し、電気分解による含塩素物質の生成が効率良く行われる。それにより、例えば運転水位に相当する水に同一量の電解質を溶解させた薄い電解質溶液を電気分解する場合に比べて、所定量の含塩素物質を生成するのに要する時間が短くて済み、運転時間を短縮化することができる。
例えば所定量の電解質を投入するように取り扱い説明書等に記載した場合でも、使用者によっては電解質を過剰に入れたり逆に不足したりする可能性がある。また、地域によっては水の塩素濃度がもともと高かったり硬度が相違したりする。こうした様々な変動要素があった場合でも、洗濯物を漂白する際の漂白水中の含塩素物質の濃度をできるだけ揃えるには、電気分解を行う際の電解質溶液の電解質濃度をできるだけ揃えるとよい。
そこで、第1発明に係る洗濯機において、好ましくは、前記外槽に貯留された電解質溶液の導電性を判定する判定手段をさらに備え、前記運転制御手段は、まず前記給水手段により前記外槽内に初期水位まで給水し、前記判定手段によりその貯留水に電解質が溶解した電解質溶液の導電性を判定して導電性が高過ぎる場合には前記給水手段により1乃至複数回の追加給水を行うことにより、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときの該電解質溶液の導電性を調節する構成とするとよい。
この構成によれば、電解質溶液を電気分解する際の導電性のばらつきを少なくすることにより、電気分解の効率のばらつきも低減し、さらに生成される含塩素物質の量のばらつきも軽減される。それによって、漂白洗いを行う際の漂白効果を安定させることができる。
なお、上記判定手段は、例えば、電解手段の構成要素である電極に一定電圧を印加したときに流れる電流値を測定し、その測定値を判定する構成とすることができる。
また、含塩素物質の生成効率の点のみから言えば電気分解される電解質溶液の電解質濃度は高いほどよいが、電解質溶液の導電性が高過ぎると電気分解実行時に過剰な電流が長時間流れることによって、駆動回路が焼損したり電極が腐食したりするおそれがある。
そこで上記構成では、前記判定手段は前記電解手段を駆動する駆動回路が供給し得る電流の許容値に基づいた判定基準を有し、前記運転制御手段は、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときに、前記駆動回路が供給する電流が前記許容値以下に収まるように追加給水を行う構成とすることが好ましい。
この構成によれば、駆動回路に過剰な電流が流れない程度に電解質溶液の導電性を抑制した状態で電気分解を実行することができるので、駆動回路の焼損や電極の腐食などを防止し、高い信頼性を確保することができる。
また、上記構成において、前記運転制御手段は、前記判定手段による導電性の判定と前記給水手段による所定量又は所定時間の追加給水とを交互に繰り返すことにより、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときに前記駆動回路が供給する電流が前記許容値以下に収まる程度まで、外槽内の電解質溶液の導電性を下げる構成とするとよい。
この構成によれば、駆動回路に過剰な電流が流れない範囲で且つできるだけ高い電解質濃度とした状態の電解質溶液を電気分解することができる。これにより、駆動回路に負担を与えずに含塩素物質の生成効率が最良に近くなるため、電解所要時間を短縮化するのに有効である。
さらにまた第1発明に係る洗濯機において、前記運転制御手段は、前記判定手段による導電性の判定の前に、通常の水を用いた洗い運転時よりも低い回転速度で以て前記内槽又は内槽底部に設けた撹拌翼を回転させる構成とするとよい。
例えばドラム式洗濯機では内槽を低速で回転させることにより、渦巻き式洗濯機では内槽底部に設けた撹拌翼を低速で回転させることにより、水が撹拌され、電解質の溶解が促進されるとともに、貯留水中での電解質濃度の片寄りが解消され電解質濃度が均一になる。それにより、電気分解前の電解質溶液の導電性の判定を正確に行うことができる。また、通常の水を用いた洗い運転時よりも低い回転速度で以て内槽又は撹拌翼を回転させるため、洗濯物自体はあまり撹拌されず、未だ吸水していない洗濯物が吸水して外槽内の水位が急に低下したり大きな波立ちが発生したりすることを回避できる。これにより、外槽の下部に電解手段が設置されている場合でも、電解手段が水面上に露出してしまうことを防止することができる。
また第1発明に係る洗濯機の一態様として、前記漂白水を用いた漂白洗いに対応した負荷量は予め固定され、前記運転水位は、通常の水を用いた洗い運転を実行する際の前記負荷量に対応した水位よりも高く設定された構成とすることができる。
この構成によれば、漂白洗いに対応した負荷量以下である洗濯物が内槽内に収容された状況では、洗濯物のほぼ全体が漂白水中に浸漬するので、洗濯物をむらなく漂白することができる。
第2及び第3発明に係る洗濯機では、第1発明に係る洗濯機と同様に電解手段を備え、外槽内に貯留された電解質溶液を電気分解することで含塩素物質を含む漂白水を生成するようにしてもよいが、電解手段を備えず、外部から市販の漂白剤を外槽内に投入することによって、或いは外槽の外側で漂白剤が溶解された漂白水が外槽内に供給されることよって漂白洗いを可能とした構成とすることもできる。
第2及び第3発明に係る洗濯機では、第2の運転コースは洗濯物を漂白するための専用のコースであり、第1の運転コースは例えば一般的な洗剤を用いて洗濯物を洗うためのコースである。いずれの発明においても、設定手段により第1の運転コースが設定された場合には、洗濯物の上部が水面上に露出する洗濯物の叩き洗いに適した洗い水位までの水が外槽内に貯留された状態でドラムが回転駆動されることにより、ドラム内の各洗濯物は良好に叩き洗いされる。
これに対し、第2の運転コースが設定された場合には、ドラム内の洗濯物のほぼ全体が浸漬するような水位までの漂白水が外槽内に貯留された状態で、例えばドラムが回転駆動されることで漂白洗いが遂行される。したがって、ドラム内に収容された各洗濯物はほぼ常に漂白水に接した状態にあり、漂白水中の含塩素物質の漂白作用によりむらなく漂白が達成される。
ドラム式洗濯機では一般に洗い運転時の水の使用量が少なくて済み節水性が高いが、上記第2及び第3発明に係る洗濯機によれば、こうしたドラム式洗濯機としての節水性を保ちつつ、漂白洗いの際にはむらのない良好な漂白を行うことができる。
以下、本発明に係る洗濯機の一実施例によるドラム式洗濯乾燥機について、図面を参照して説明する。なお、本実施例では、電解質は塩化ナトリウムを主成分とする食塩であって、電解質溶液は食塩水であるものとするが、電解質がこれに限らないことは上述した通りである。
まず図1に基づき、本実施例によるドラム式洗濯乾燥機の外観上の構成について説明する。図1は本実施例によるドラム式洗濯乾燥機の外観斜視図である。本実施例のドラム式洗濯乾燥機の外形を成す外箱1は、左右両側面と後面とが一体に形成され、前面、下面及び上面が開放された胴体部1aと、胴体部1aの上面に取り付けられた上面板1bと、胴体部1aの前面を着脱可能に覆う前面板1cと、胴体部1aが載置される台座部1dとから成る。胴体部1aの上面は後部から前端に掛けて前下がり湾曲形状に形成されており、上面板1bも同様に前下がり湾曲形状に形成されている。
上面板1bの前端部から後部に掛けて左右方向の中央には、前後に長い大きな洗濯物投入口2が形成され、この洗濯物投入口2を開閉するために、前後方向にスライド移動自在である上蓋3が設けられている。上蓋3が図1に示すように閉鎖された状態では、使用者が右側方に配置された蓋開ボタン4を押すと、上蓋3が自動的に後方にスライド移動して洗濯物投入口2が全開する。開放した上蓋3を閉じる際には、使用者は上蓋3の前端部に設けられた把手3aに指を掛けて手前に引き、上蓋3を前方にスライド移動させる。上蓋3が完全に閉鎖されると、図示しないラッチ機構によりラッチが掛かって使用者が指を話しても上蓋3は閉鎖状態を維持する。
上蓋3の右側には、前後方向に延伸して複数の操作キーや表示器が設けられた操作パネル5が配置され、上蓋3を挟んで操作パネル5と反対側の左方後方には、横開き式の蓋体で覆われた洗剤容器6が設けられている。さらに、洗剤容器6の後方には外部の給水栓等にホースを介して接続される水道水給水口7が設けられ、操作パネル5の後方には別のホースを介して風呂の浴槽内等に接続される風呂水給水口8が設けられている。
次に図2〜図4に基づき、本ドラム式洗濯乾燥機の内部構成について説明する。図2は本ドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す正面縦断面図、図3は同じく内部構造を示す右側面縦断面図、図4は右側面断面において特に給水系統の構成を模式的に示した図である。
外箱1の内部にあって台座部1dの上には、周面が略円筒形状で両端面がほぼ閉塞された外槽11が、胴体部1aの左右側面にそれぞれ端面が対向する状態で、左右両側上方から吊下げ支持する図示しない二本のばねと、前後方向に外槽11の下部を支え受ける2本のダンパ12とにより適度に揺動自在に保持されている。外槽11の内部には、多数の通水穴14aが穿孔された、周面が略円筒形状で両端面がほぼ閉塞された横型のドラム(本発明における内槽)14が、左右方向に延伸する水平軸線Cを中心に回転自在に設けられている。このドラム14の内周面には、周方向に互いに等間隔(約120°)で3個のバッフル14bが取り付けられている。
ドラム14の左端面中央に固着された主軸15は、外槽11の左端面に固定された第1軸受ケース17に保持される軸受18により支承される。他方、ドラム14の右端面中央に固着された補助軸16は、外槽11の右端面に固定された第2軸受ケース19に保持される軸受20により支承される。この主軸15及び補助軸16により、ドラム14の回転軸である水平軸線Cが形成される。
外槽11の左端面から左方へと突出した主軸15の先端には、本発明における回転駆動手段としてアウタロータ型の直流ブラシレスモータであるドラムモータ21の円盤状のロータ21bが固定され、一方、モータ台を兼ねる第1軸受ケース17にはドラムモータ21のステータ21aが固定され、ステータ21aとロータ21bの磁石とは対面している。図示しない制御回路からステータ21aに駆動電流が供給されるとそれに応じてロータ21bが回転し、主軸15を介してロータ21bと同一の回転速度で以てドラム14が回転駆動される。
外槽11の周面の上部から斜め前方にかけて、上面板1bの洗濯物投入口2と一致する位置に外槽開口11gが形成され、外槽開口11gを開閉するために、左右方向に水平に延在する軸を中心に後方に起立自在の内蓋22が設けられている。また、ドラム14の周面にもドラム開口が形成され、このドラム開口14cを開閉するために、前後に観音開き構造を有する2枚の蓋体から成るドラム蓋23が設けられている。
ドラム14は外槽11内で回転可能であるから、少なくとも使用者がドラム14内に洗濯物を出し入れする際には、ドラム開口14cと外槽開口11gとが径方向に一致した位置でドラム14を停止させ、その状態を維持する必要がある。そこで、ドラム14の位置を固定するために、外槽11左端面にあってステータ21aの下方にはドラムロック装置24が設けられ、該装置24から上方に突出する係合ピンとドラムモータ21のロータ21bに形成されている係合凹部とが噛み合うことによって、ドラム14が停止位置でロックされる。この状態において、使用者は上蓋3、内蓋22及びドラム蓋23を開放し、ドラム14内を開放させて洗濯物を出し入れすることができる。
水道水給水口7は本発明における給水手段である給水バルブ25の水導入口に接続され、風呂水給水口8は風呂水ポンプ26の吸込口に接続されている。給水バルブ25の複数の水導出口には大別して洗剤給水路251と柔軟仕上剤給水路252とが接続され、洗剤容器6の洗剤収容部6aと柔軟仕上げ剤収容部6bとに水を吐き出すように構成されている。また洗剤給水路251から分岐された管路が、風呂水ポンプ26に呼び水を供給する呼び水配管253となっている。風呂水ポンプ26の吐出口に接続された風呂水給水路261も洗剤容器6の洗剤収容部6aに水を吐き出すように構成されている。
洗剤容器6に吐き出された水はいずれも、最終的には給水管27を通り、外槽11の後部側の注水口から外槽11内に流れ込む。而して、水道水は給水バルブ25におけるバルブ開閉制御に応じて、風呂水は風呂水ポンプ26の動作に応じて、いずれも洗剤容器6を経て給水管27から外槽11へと供給される。このとき、洗剤容器6の洗剤収容部6aに洗剤が収容されていれば、該洗剤は水とともに外槽11内に投入される。
外槽11の底部には排水口28が設けられ、排水口28は排水バルブ29を介し、図示しない排水ホースを通して外部の排水溝へと接続されている。外槽11内に水を貯留する際には排水バルブ29は閉鎖されており、排水バルブ29が開放されると、外槽11内の水は排水口28及び排水ホースを経て機外へと排出される。
また、外槽11の底部には一段窪んだ凹陥部11hが形成されており、そこにはほぼ水平に延在する水加熱ヒータ30が配設されており、外槽11内に貯留された水を加熱することができるようになっている。
その凹陥部11hよりも前方側の外槽11下部には、外槽11内に貯留された水を電気分解するために複数の板状の電極312を電解室311内部に備えた電解部31が、本発明における電解手段として外槽11に対して着脱可能に配設されている。電解部31の電解室311と外槽11とは、上下にそれぞれ略水平に延びる二本の連通管313、314で連結されている。電極312は耐腐食性を有するべくチタンの表面に白金をコーティングしたものである。
さらにまた、ドラム14を挟んでドラムモータ21と反対側の、第2軸受ケース19周囲の外槽11右端面と胴体部1aの右側面との間には、主として乾燥運転時に加熱した乾燥風を外槽11の内部に循環供給するための循環風路32が形成されている。この循環風路32は、外槽11の下部に設けられた排気出口11bを空気入口とし、外槽11の右端面中央付近に設けられた熱風供給口11cを空気出口とする連続した風路であり、その空気流の流れに沿って、冷却水バルブ43の開放時に供給される水道水を利用して空気を冷却する除湿部33、ブロアモータ42により回転駆動される図示しないブロア、及びヒータ36を順に備える。
ブロアが回転駆動されヒータ36に通電されるとともに冷却水が除湿部33に供給されていると、ヒータ36で加熱された空気が熱風供給口11cから外槽11内に送り込まれる。そして、ドラム14内で洗濯物と熱交換を行って発生した水蒸気を含む湿った空気が排気出口11bから循環風路32内に流れ、除湿部33で急速に冷却されることで水蒸気は凝縮液化して結露し、乾いた空気がヒータ36へと戻って再加熱される。このようにしてドラム14内に収容されている洗濯物を乾燥させることができる。
次いで、上記構成を有するドラム式洗濯乾燥機の電気系の構成について図5により説明する。図5は本ドラム式洗濯乾燥機の電気系ブロック構成図である。
本発明における運転制御手段に相当する制御部40はCPU、ROM、RAM、タイマなどを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMに格納されている制御プログラムに基づいて、洗い、すすぎ、脱水及び乾燥の各行程の運転動作を行うための各種の制御を実行する。制御部40には、操作パネル5に設けられた操作部5aからキー入力信号が与えられるとともに、外槽11内に貯留された水の水位を検知する水位センサ44、洗濯時には外槽11内の貯留水の温度を検出し乾燥時には外槽11から排出される加熱空気の温度を検出する温度センサ45からそれぞれ検出信号が入力される。また、制御部40には表示器5bや負荷駆動部41が接続されており、この負荷駆動部41を介してドラムモータ21、ブロアモータ42、水加熱ヒータ30、乾燥用のヒータ36、給水バルブ25、冷却水バルブ43、風呂水ポンプ26、排水バルブ29、及び電解部31等の動作を制御する。
本実施例のドラム式洗濯乾燥機では、洗濯対象である衣類の種類や汚れの度合などに応じて、運転時間などの運転条件が相違する複数の運転コースが用意されており、使用者が操作部5aで適宜の運転コースを選ぶことができるようになっている。そうした運転コースの1つとして、例えば洗濯物の黄ばみを取りたいような場合に使用する専用の漂白コース(本発明における第2の運転コース)を備える。即ち、操作部5aが本発明における設定手段に相当する。なお、この漂白コースでは負荷量を最大2kgに制限しており、その旨が取り扱い説明書に記載されている。
次に、本ドラム式洗濯乾燥機の特徴である漂白コースの制御動作を図7に沿って説明する。図7は漂白コースにおける自動運転の制御フローチャートである。
使用者は上蓋3、内蓋22、及びドラム蓋23を開けてドラム14内に漂白したい衣類を収容する。また、洗剤容器6の洗剤収容部6aに洗剤の代わりに所定量の食塩を収容する。なお、食塩が一般的に最も入手し易いものであるが、食塩に代わる他の塩類、例えば塩化カリウム、塩化カルシウムなどでもよい。それから、使用者が操作部5aで漂白コースを設定した上でスタート指示の操作キーを押すと、制御部40はこの操作を受けて漂白コースの運転動作を開始する。
運転が開始されると、制御部40はまず給水バルブ25を開放して外槽11内への水道水の給水を開始する(ステップS10)。このとき排水バルブ29は閉鎖されており、洗剤容器6の洗剤収容部6a内に収容されている食塩が溶け出して水とともに外槽11内に投入される。制御部40は水位センサ44により外槽11に貯留された水の水位を監視し、所定水位に到達したならば(ステップS11でYES)、給水バルブ25を閉鎖して一旦給水を停止する。このときの水位は、例えば電解部31により水の電気分解が可能な、つまり電解室311内に水が出入り可能な最低限の水位L1としておく(図6参照)。
その後、制御部40はドラムモータ21を駆動して所定の回転速度(例えば30rpm)でドラム14を反転回転させる(ステップS12)。これは洗濯物を撹拌するためではなく、貯留水を撹拌することにより先に投入された食塩の溶解を促進するためである。このときにドラム14の回転速度が例えば通常の叩き洗いを実行する際の回転速度(例えば45rpm)であると、洗濯物自体が大きく撹拌されて吸水が促進されてしまう。すると、洗濯物の吸水により外槽11内の水位が急に下がって最悪の場合、電解部31が水面上に露出してしまうおそれがある。そこで、ここでは洗濯物を大きく撹拌することなく、貯留水のみを適度に撹拌することで塩の溶解を促進させることができるような回転速度として上記速度に設定されている。
所定時間(例えば2分間)ドラム14を回転させたならば、次に制御部40は電解部31の電極312間に既定の電圧(例えば30V)を短時間(例えば1秒間)だけ印加し、そのときに電極312間に流れる電流値を測定する(ステップS13)。そして、この測定した電流値が許容値以内であるか否かを判定する(ステップS14)。この許容値は、電解部31の電極312に電圧を印加する駆動回路に流すことができる最大電流を考慮して予め設定される。
貯留された食塩水の塩分濃度が高いほど電極312には電流が流れ易い。使用者が規定量の食塩を投入した場合、電流値は許容値以内で且つ許容値に近い値となっていることが殆どである。ところが、使用者が塩を規定量よりもかなり多量に投入してしまった場合には、外槽11内の食塩水中の塩分濃度が高くなり過ぎ上記電流値が許容値を超えてしまうことがある。また、食塩の投入量が適正であったとしても、使用する水道水の塩分濃度がもともと高かったり硬度が高かったりする等の理由で導電性が高い場合、電流値が許容値を超えてしまう場合がある。いずれにしても、測定された電流値が許容値を超えている場合には、後述の電気分解の実行時に電極312間に流れる電流が過剰となって回路や電極自体の故障や損傷の原因となる。
そこで、ステップS14で電流値が許容値を超えていると判定された場合には、制御部40は給水バルブ25を開放して、水位センサ44による検知水位が先の水位よりも所定分だけ高い位置に設定された水位に達するまで追加給水を行う(ステップS15)。その後、ステップS12に戻ってドラム14を低速で回転させることで貯留水を撹拌して貯留水中の塩分濃度を均一化させた後、再び電解部31の電極312に電圧を印加して電流値を測定する。このようにして、上記電流値が許容値以内に収まるまで追加給水を繰り返す。これによって、投入された食塩の量が過剰であったり水自体の導電性がもともと高かったりした場合でも、外槽11内に貯留した食塩水の導電性がほぼ同等になるように塩分濃度を調節することができる。また、一度に多量の追加給水を行うのではなく少しずつ追加給水を行っているため、外槽11内の貯留水の塩分濃度を必要以上に下げてしまうことがなく、電解部31の駆動回路の許容する範囲内でできるだけ高い塩分濃度とすることができる。
電流値が許容値以内に収まると、次に制御部40は負荷駆動部41を介して電解部31の電極312間に所定の電圧を印加し、外槽11内の貯留水(食塩水)の電気分解を開始する(ステップS16)。電気分解を行う際には電極312に印加する電圧は直流電圧であっても交流電圧であってもよいが、同一極性の直流電圧を印加し続けると、発生する塩素により正極の電極側の腐食し易くなる。したがって、好ましくは、直流電圧を印加する場合でも適宜の時間毎に極性を入れ替えるとよい。
外槽11内の食塩水中には多量の塩素イオンが存在する。そのため、電気分解が開始されると、電解部31の電極312の周囲には塩素イオンの化学反応物質として次亜塩素酸や次亜塩素酸イオン等の含塩素物質が発生する。電解室311内で発生したこうした含塩素物質は連通管313(又は314)を通って外槽11内に流出し、他方の連通管314(又は313)を通して塩素イオンを多く含む新鮮な食塩水が電解室311に流れ込む。上述したように塩分濃度が高くなっているため塩素イオンも多量に存在し、電解部31での含塩素物質の生成も効率良く行われる。これによって、従来よりも短い時間で同程度の量の含塩素物質を生成することができる。また、従来と同程度の時間、電気分解を行えば、含塩素物質を高い濃度で含む漂白水を得ることができ高い漂白作用が得られる。
電気分解開始から所定時間(例えば10分間)が経過して含塩素物質を或る程度高い濃度で含む漂白水ができると(ステップS17でYES)、制御部40は電解部31への通電を継続しつつ、給水バルブ25を再び開放して外槽11内への給水(補給水)を開始する。そして、水位センサ44により所定の運転水位L2に到達したことが検知されるまで給水を行う(ステップS18)。このときの運転水位L2は通常の、つまり漂白コースではない標準洗いコース(本発明における第1の運転コース)における同等の負荷量の洗濯物に対して設定されている洗い水位L3(図6参照)よりも高い水位である。即ち、負荷量が2kgである洗濯物全体がほぼ水没するような水位であり、これによってドラム14内の洗濯物のほぼ全体が外槽11内の漂白水に浸かる。
ここで、上記水位の具体例について説明する。このドラム式洗濯乾燥機における漂白洗いの際の運転水位L2に相当する水量は、負荷2kgに対して約35リットルであり、ドラム14の最低部からの水位L2の高さは175mmである。これに対し、洗剤水を用いた通常の洗いを行う場合の洗い水位に相当する水量は、負荷2kgに対して約15リットルであり、ドラム14の最低部からの洗い水位の高さは約90mmである。通常の洗いの場合、最大9kgまでの負荷量に対応可能であるが、洗い水位の高さは変わらず洗濯物の吸水量が増加する分だけ水量が増加する。但し、負荷量9kgの場合でも水量はたかだか20リットル程度であり、これに比べれば漂白洗い時の水量がかなり多く、水位もかなり高いことが分かる。洗濯物の種類にも依るが、実際上、通常の洗い水位のほぼ2倍或いはそれ以上まで水位を上げないと、2kgの負荷量である洗濯物のほぼ全体は水に浸らない。ちなみに、図示していないが、外槽11内から過剰な量の水を機外に排出するために設けられた溢水口の位置はドラム最低部から約275mmの高さであり、洗濯物ではなくドラム14自体を洗浄する(例えばドラム14に付着したカビ等を除去する)ために設けられたカビガードコースでも水位の高さは約225mmである。
それから、制御部40はドラムモータ21を駆動しドラム14を所定の低速回転速度で回転させることで(例えば通常の洗い運転と同様の、目標回転速度45rpmで以てモータ21を10秒オン−3秒オフの駆動パターンで左右反転させる)、漂白水の中でゆっくりと洗濯物を撹拌する(ステップS19)。このとき、漂白水の中の次亜塩素酸イオンを始めとする含塩素物質が洗濯物に接触し、その漂白作用により洗濯物を漂白する。ドラム14が回転駆動されることで洗濯物が移動するとともに漂白水も撹拌されるので、洗濯物全体に満遍なく漂白水が行き渡り、むらなく漂白を行うことができる。また、このようにドラム14を回転させているときにも電解部31への通電が継続されるため、外槽11内の漂白水の含塩素物質の濃度は徐々に高まってゆき、時間を有効に利用しながら高い漂白性能を達成することができる。
なお、ステップS19でドラム14を回転駆動させる際には外槽11内の水位は通常の洗い運転時よりはかなり高いため、水が回転負荷になってドラムモータ21に流れる駆動電流が大きくなる傾向にある。そのため、場合によってはモータ21が過熱して故障し易くなることがある。そこで、こうした問題を未然に回避するために、モータ21の駆動の態様を上記記載例と異なるものとしてもよい。例えば、目標回転速度を通常の洗い運転のときの回転速度(通常45rpm)よりも低い30rpmとして、駆動パターンは通常の洗い運転と同じ10秒オン−3秒オフのパターンとするとよい。また、目標回転速度を通常の洗い運転と同じ45rpmのままとし、駆動パターンについて通常の洗い運転時よりもオン時間を相対的に短くする又はオフ時間を相対的に長くするようにしてもよい。さらにまた、上記のような駆動態様(45rpm、10秒オン−3秒オフ)で所定時間、例えば2分間運転する毎に30秒程度の停止期間を設けるなどといった方法でもよい。
上記のような漂白洗い運転を所定時間(例えば10分間)行ったならば、制御部40はドラムモータ21を停止させるとともに電解部31への通電も停止し、排水バルブ29を開放して外槽11内の貯留水を排水口28を介して機外へと排出する(ステップS20)。そして引き続いて中間脱水行程に移行する。
中間脱水行程においては、制御部40はドラム14を高速(例えば1000rpm)で回転させるようにドラムモータ21を駆動する(ステップS21)。これにより、洗濯物にしみ込んでいる漂白水が遠心力によって絞り出される。洗濯物から吐き出された漂白水水はドラム14の通水穴14aを通って外槽11内へと飛散し、排水口28を経て機外に排出される。
中間脱水行程が終了すると、外槽11内に上記運転水位L2まで給水を行い(ステップS22)、ドラム14を例えば先の漂白洗い時の回転速度と同じ速度で反転回転させることですすぎ行程を実行する(ステップS23)。これによって洗濯物に残留する含塩素物質や食塩の成分が除去される。なお、標準的な通常の運転コースでは、洗濯物に染み込んだ洗剤成分を除去するためにすすぎ行程は中間脱水行程を挟んで2乃至3回実行されるが、この漂白コースの場合、十分な水量の水を使用することで比較的容易に洗濯物に含まれる上記成分を除去できるので、すすぎ行程は1回のみ実行している。このすすぎ行程の後に、中間脱水行程と同様の最終脱水行程が実行され(ステップS24)、洗濯物に含まれる水が絞り出される。
この最終脱水行程の後には乾燥行程が実行される(ステップS25)。乾燥行程では、制御部40はドラム14をすすぎ行程と同様に反転回転させ、ヒータ36及びブロアモータ42を駆動し、さらに冷却水バルブ43を開放して除湿部33に冷却水を供給する。これにより、上述した循環風路32内に空気流が発生し、ヒータ36で高温になった空気がドラム14内に送り込まれる。この高温の空気によりドラム14内の洗濯物からは水蒸気が蒸発し、湿った空気は外槽11から出て除湿部33で除湿された後にヒータ36で再加熱される。こうして洗濯物は乾燥され、制御部40は例えば温度センサ45によりドラム14から吐き出される空気の温度を検出してその結果に応じて乾き具合を判定し、所定の乾き具合になったならば、上記各部の動作を停止させて運転を終了する。
以上のように本実施例によるドラム式洗濯乾燥機では、最初に少ない量の水が外槽11内に貯留されその水に規定量の食塩が溶解した状態において電解部31が駆動されて電気分解が実行されるので、漂白作用を有する次亜塩素酸イオン等の含塩素物質が効率良く生成される。そして、十分な電気分解を行った後に洗濯物全体が水に浸る程度まで追加給水が実行され、その状態でドラム14が回転駆動されて漂白洗いが行われる。これにより、漂白洗いの際の漂白水を所定の含塩素物質濃度にするための電解時間が短くて済み、漂白コース全体の運転所要時間を短縮することができる。
また、電気分解を行うときの外槽11内の水位は、電解部31の駆動回路が許容できる電流値以内となる導電性が達成されるような水量で且つできるだけ低く設定されるため、食塩の投入量が規定量よりも多かったり水自体の導電性がもともと高かったりした場合でも、効率良く電気分解を実行することができる。
さらにまた、ドラム式洗濯乾燥機では主として叩き洗いにより洗濯物を洗うため、洗い運転時には洗濯物の下部が水に浸る程度の水位までしか給水が行われないが、漂白コースの場合には、洗濯物のほぼ全体が水に浸かるように高い位置に設定された水位まで給水が行われる。したがって、全ての洗濯物に漂白作用を有する含塩素物質が作用し、むらなく漂白を行うことができる。
次に、本発明に係る洗濯機の他の実施例について説明する。基本的な構成は上記実施例と同じであり、相違するのは漂白コースの際の制御であるので、図8のフローチャートに沿ってその点について説明する。図8のフローチャートにおいて、図7と同一の制御・処理を行うステップについては同一のステップ番号を付している。即ち、漂白洗い運転が終了した後のステップS20以降は上記実施例と全く同じである。
使用者は上蓋3、内蓋22、及びドラム蓋23を開けてドラム14内に漂白したい衣類を収容する。また、洗剤容器6の洗剤収容部6aに洗剤の代わりに所定量の食塩を収容する。それから、使用者が操作部5aで漂白コースを設定した上でスタート指示の操作キーを押すと、制御部40はこの操作を受けて漂白コースの運転動作を開始する。
運転が開始されると、制御部40はまず給水バルブ25を開放して外槽11内への水道水の給水を開始する(ステップS30)。このとき洗剤容器6の洗剤収容部6a内に収容されている食塩が溶け出して水とともに外槽11内に投入される。制御部40は水位センサ44により外槽11に貯留された水の水位を監視し、運転水位L2に到達したならば(ステップS31でYES)、給水バルブ25を閉鎖して給水を停止する。即ち、この実施例の洗濯機では、当初から最終的な漂白洗いの水位である運転水位L2まで給水を行う。
その後、制御部40はドラムモータ21によりドラム14を所定の回転速度(例えば30rpm)で、所定時間(例えば2分間)回転させることで食塩の溶解を促進させる(ステップS32)。ドラム14の回転によって洗濯物が吸水して水位が下がるので、その後、制御部40は給水バルブ25を開いて下がった分の水を補給して水位を運転水位L2に戻す(ステップS33)。
次いで、制御部40は電解部31の電極312間に既定の電圧(例えば30V)を短時間(例えば1秒間)だけ印加し、そのときに電極312間に流れる電流値を測定する(ステップS34)。そして、この測定した電流値が許容値以内であるか否かを判定する(ステップS35)。
ここで電流値が許容値を超えていると判定された場合には、制御部40は排水バルブ29を開放して、所定時間だけ又は水位が所定高さに下がるまで外槽11内の食塩水の一部を排出する(ステップS39)。それから排水バルブ29を閉じて今度は給水バルブ25を開き、先の運転水位L2に達するまで補給水を行う(ステップS40)。これにより外槽11内の食塩水の濃度が下がる。その後、ステップS32に戻ってドラム14を低速で回転させることで貯留水を撹拌して貯留水中の塩分濃度を均一化させた後、ステップS33を経て再び電解部31の電極312に電圧を印加して電流値を測定する。
このようにして、上記電流値が許容値以内に収まるまで排水及び補給水を繰り返す。これによって、投入された食塩の量が過剰であったり水自体の導電性がもともと高かったりした場合でも、外槽11内に貯留した食塩水の導電性がほぼ同等になるように塩分濃度を調節することができる。
電流値が許容値以内に収まったならば、次に制御部40は負荷駆動部41を介して電解部31の電極312間に所定の電圧を印加し、外槽11内の貯留水(食塩水)の電気分解を開始するとともに(ステップS36)、ドラムモータ21を駆動しドラム14を所定の低速回転速度で回転させる(ステップS37)。このとき、水位は漂白洗いでなく通常の洗い際の洗い水位L3よりも高い運転水位L2になっているから、負荷量が2kg以下であるような洗濯物はその全体がほぼ水に浸る。外槽11内の貯留水は当初は食塩水であるが、電気分解によって次亜塩素酸イオンのような含塩素物質が徐々に増加し、その漂白作用によって洗濯物は漂白されてゆく。
そして、上記のような漂白洗い運転を所定時間(例えば20分間)行ったならば(ステップS38でYES)、制御部40はドラムモータ21を停止させるとともに電解部31への通電も停止し、排水バルブ29を開放して外槽11内の貯留水を排水口28を介して機外へと排出する(ステップS20)。
以上のようにこの実施例のドラム式洗濯機では、食塩水を電気分解する際の水位は上記実施例とは異なるものの、漂白洗いが実行される際の運転水位は通常の洗いの場合よりも高く設定され、且つ規定の負荷量(上記例では2kg)の洗濯物のほぼ全てが水に浸るような水位に設定されている。したがって、電気分解に伴って生成される漂白水の作用により、洗濯物をむらなく漂白することができる。
なお、上記実施例ではいずれも、使用者が洗剤容器6内に食塩を入れ、給水バルブ25を開放して外槽11内に給水を行う際にその食塩を水と共に外槽11内に流し込むようにしていたが、洗剤容器とは別に、例えばドラム蓋の内側等に食塩投入装置を設けてもよい。また、運転に先立って使用者が直接ドラム14内に食塩を投入するようにしてもよい。さらにまた、外槽11の外側に食塩を水に溶解させる溶解促進装置を設け、そこで生成された食塩水を外槽11に導入するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施例では給水バルブ25の開閉により供給される水道水に電解質(食塩)を溶解させて電解質溶液(食塩水)を生成していたが、水道水に代えて風呂水ポンプ26により供給される風呂水を使用してもよい。この場合には、風呂水ポンプ26が本発明における給水手段に相当する。風呂水だけでは必要量の水に不足する場合があるから、風呂水と水道水を併用してもよいことは当然である。
また、上記実施例は本発明の一例に過ぎず、上記記載以外でも本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正を行えることは明らかである。例えば、第2及び第3発明においては、上記実施例のように電解部31の電気分解により漂白水を生成するのでなく、例えば使用者が自ら規定量の漂白剤を外槽11内に投入することにより外槽11内に漂白水を貯留させるようにしてもよい。
本発明の一実施例によるドラム式洗濯乾燥機の外観斜視図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す正面縦断面図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す右側面縦断面図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の右側面断面において給水系統の構成を模式的に示した図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の電気系構成図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機における水位を示す模式図。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機における漂白コースの自動運転の制御フローチャート。 本発明の他の実施例によるドラム式洗濯乾燥機における漂白コースの自動運転の制御フローチャート。
符号の説明
1…外箱
5…操作パネル
5a…操作部
6…洗剤容器
6a…洗剤収容部
6b…柔軟仕上げ剤収容部
7…水道水給水口
8…風呂水給水口
11…外槽
11b…排気出口
11c…熱風供給口
14…ドラム
14a…通水穴
14b…バッフル
15…主軸
16…補助軸
17…第1軸受ケース
18…軸受
19…第2軸受ケース
20…軸受
21…ドラムモータ
25…給水バルブ
251…洗剤給水路
252…柔軟仕上剤給水路
253…呼び水配管
26…風呂水ポンプ
261…風呂水給水路
27…給水管
28…排水口
29…排水バルブ
31…電解部
311…電解室
312…電極
313、314…連通管
40…制御部
41…負荷駆動部
44…水位センサ

Claims (8)

  1. 外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された、洗濯物を収容するための内槽と、該内槽を回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記内槽内の洗濯物を洗濯する洗濯機において、
    前記外槽内に給水を行う給水手段と、
    該外槽内に貯留された電解質溶液を電気分解して含塩素物質を含む漂白水を生成する電解手段と、
    前記内槽内の洗濯物を漂白洗いする際の運転水位よりも低い位置の水位まで水を貯留した状態で、該貯留水に電解質が溶解した電解質溶液を電気分解し、さらに前記運転水位まで給水を行って該運転水位まで貯留された漂白水中に洗濯物を浸漬させるべく前記給水手段及び電解手段を制御する運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 前記外槽に貯留された電解質溶液の導電性を判定する判定手段をさらに備え、前記運転制御手段は、まず前記給水手段により前記外槽内に初期水位まで給水し、前記判定手段によりその貯留水に電解質が溶解した電解質溶液の導電性を判定して導電性が高過ぎる場合には前記給水手段により1乃至複数回の追加給水を行うことにより、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときの該電解質溶液の導電性を調節することを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記判定手段は前記電解手段を駆動する駆動回路が供給し得る電流の許容値に基づいた判定基準を有し、前記運転制御手段は、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときに、前記駆動回路が供給する電流が前記許容値以下に収まるように追加給水を行うことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
  4. 前記運転制御手段は、前記判定手段による導電性の判定と前記給水手段による所定量又は所定時間の追加給水とを交互に繰り返すことにより、前記電解手段により電解質溶液の電気分解を行うときに前記駆動回路が供給する電流が前記許容値以下に収まる程度まで、外槽内の電解質溶液の導電性を下げること特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
  5. 前記運転制御手段は、前記判定手段による導電性の判定の前に、通常の水を用いた洗い運転時よりも低い回転速度で以て前記内槽又は内槽底部に設けた撹拌翼を回転させることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の洗濯機。
  6. 前記漂白水を用いた漂白洗いに対応した負荷量は予め固定され、前記運転水位は、通常の水を用いた洗い運転を実行する際の前記負荷量に対応した水位よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯機。
  7. 外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された洗濯物を収容するためのドラムと、該ドラムを回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記ドラムを回転させることにより洗濯物を洗濯する洗濯機において、
    通常の水を用いた洗いを行う第1の運転コースと、漂白作用を有する漂白水を用いた漂白洗いを行う第2の運転コースとを少なくとも選択するための設定手段と、
    前記外槽内に給水を行う給水手段と、
    前記設定手段により第2の運転コースが設定された場合に第1の運転コースが設定された場合よりも、同一負荷量に対する洗い水位が高くなるように前記給水手段を制御する運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  8. 外箱と、該外箱の内部に配設された外槽と、該外槽の内部に回転自在に配設された洗濯物を収容するためのドラムと、該ドラムを回転駆動させる回転駆動手段と、を具備し、前記外槽内に水を貯留した状態で前記ドラムを回転させることにより洗濯物を洗濯する洗濯機において、
    通常の水を用いた洗いを行う第1の運転コースと、漂白作用を有する漂白水を用いた漂白洗いを行う第2の運転コースとを少なくとも選択するための設定手段と、
    前記外槽内に給水を行う給水手段と、
    前記設定手段により第1の運転コースが設定された場合には前記ドラム内に収容された洗濯物の上部が水面上に露出する程度の洗い水位を設定し、第2の運転コースが設定された場合には前記ドラム内に収容された洗濯物のほぼ全てが水中に没する程度の洗い水位を設定して給水を行うべく前記給水手段を制御する運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023024470A1 (zh) * 2021-08-25 2023-03-02 无锡小天鹅电器有限公司 衣物处理设备及其控制方法、装置和存储介质

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