JP2006246844A - 壁面緑化タイル、壁面緑化タイルにおける植物植栽方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 植物の育成を阻害せず光触媒による防汚効果が確実に得られる壁面緑化タイルを提供する。
【解決手段】壁面用建材として使用されるタイルであって、裏面を壁面取り付け側とし、前面に凹部を有する陶磁器質のフレームと、前記凹部に充填されるとともに植栽が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、前記フレームは、前記凹部内面以外の面に光触媒膜が形成されている壁面緑化タイルとし、壁面緑化タイルにおける植物は、例えば、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、植物育成ステップ後に前記光触媒膜を前記フレームに形成するステップとにより植栽している。
【選択図】 図4
【解決手段】壁面用建材として使用されるタイルであって、裏面を壁面取り付け側とし、前面に凹部を有する陶磁器質のフレームと、前記凹部に充填されるとともに植栽が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、前記フレームは、前記凹部内面以外の面に光触媒膜が形成されている壁面緑化タイルとし、壁面緑化タイルにおける植物は、例えば、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、植物育成ステップ後に前記光触媒膜を前記フレームに形成するステップとにより植栽している。
【選択図】 図4
Description
この発明は、建築物の壁面用建材として使用されるタイルに関し、具体的には、壁面を緑化するために、植生が施された状態で壁面に取り付けられる壁面緑化タイルに関する。
壁面緑化は、ビルの壁面に植栽を施し、都市の緑化を図ったり、植物の光合成により植生が少ない都市部でのCO2を分解させたり、植物が水蒸気を蒸散させる際の気化熱を利用して夏季における冷房の効率を高めたりすることができる。壁面緑化タイルは、壁面に縦横に取り付けられたり貼着されたりする建材であり、植栽が施される部分に多孔質セラミックスを用い、そのセラミックスのマトリクスを植物を育成させるための「土壌」としている。以下の特許文献1には、その壁面緑化タイルを構成する複合セラミックス構造体とその製造方法が記載されている。また、以下の非特許文献1には、商品として現存する壁面緑化タイルについての概略が記載されている。
ところで、建材としてのタイルは、外面に露出する以上、汚れが付着する。そして、人の目に止まる壁面である以上、美観を維持する必要がある、付着した汚れは定期的に除去するのであるが、壁面緑化タイルは、植物の育成を阻害することから、化学洗剤などによって洗浄することは当然禁忌である。水による洗浄であっても、全体的にブラシを掛けるような従来の洗浄方法では植物を傷付けてしまう。植栽が施された部分を除いて手作業で洗浄すれば、多大な時間とコストを賭けることになる。
そこで本発明者らは光触媒に着目した。周知のごとく、Ti02などの光触媒は、光による強い酸化力と超親水性に特徴がある。そして、光触媒は壁面タイルなどの外壁材への適用が実際に始められている。それによって、洗浄作業をしなくても太陽光と雨とにより建物の壁面の汚れを除去し、ほとんどメンテナンスフリーで壁面の美化を維持することが可能となった。なお、光触媒についての作用・効果などについては以下の非特許文献2に記載されている。
特開2005−1976号広報
近江窯業株式会社、"壁面緑化"、[online]、[平成17年3月10日検索]、インターネット<URL:http://www.oumi-k.co.jp/hekimen/index.html/>
光触媒製品フォーラム、"光触媒作用"、[online]、[平成17年3月10日検索]、インターネット<URL:http://www.photocatalyst.gr.jp/sayou.html/>
しかしながら、光触媒を従来の外壁材に適用するように、単純に壁面緑化タイルに適用することはできない。すなわち、光触媒による酸化作用が植物の育成を阻害する可能性があるからである。例えば、壁面緑化タイルでは、多孔質セラミックスのマトリクス内にゴミ状の有機物が保持され、植物はこれを養分としている。しかし、光触媒はこの養分となる有機物を分解してしまう。
また壁面緑化タイルは、通常、植栽が施された状態で施工されるため、多孔質セラミックスに植え付けた植物を短時間で育成する必要がある。そこで、施工前に多孔質セラミックスに植え付けられた植物の苗や種に紫外線など高強度の光と水を与えて育成を早め、生産性を向上させている。しかし、この植物の育成を目的とした光照射は、光触媒による過剰な酸化作用を発生させ、やはり植物の育成を阻害させてしまう。
したがって本発明の目的は、植物の育成を阻害せず光触媒による防汚効果が確実に得られる壁面緑化タイルを提供することにある。また、その壁面緑化タイルにおける効率的な植物の植栽方法を提供することも目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、壁面用建材として使用されるタイルであって、裏面を壁面取り付け側とし、前面に凹部を有する陶磁器質のフレームと、前記凹部に充填されるとともに植栽が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、前記フレームは、前記凹部内面以外の面に光触媒膜が形成されている壁面緑化タイルとしている。
また、裏面を壁面取り付け側とし、前面に植物を植栽するための植木鉢が一体的に凸設されたフレームと、前記植木鉢の内部に充填されるとともに植生が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、前記フレームは、前記植木鉢の内部以外の面に光触媒膜が形成されている壁面緑化タイルとしてもよい。
上記いずれかの壁面緑化タイルにおいて、前記光触媒膜が、前記フレームが壁面に取り付けられた状態で前面からの照射される光が当たる面に形成されていればより好ましい。
本発明は、上記いずれかに記載の壁面緑化タイルにおける植物の植栽方法にも及んでおり、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、 前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、植物育成ステップ後に前記光触媒膜を前記フレームに形成するステップとを含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法としている。
または、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、 前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、前記植物育成ステップ後に、前記多孔質セラミックスにおける外部露出面と育成した植物とを蓋状のカバーでマスクキングするマスキングステップと、前記マスキングステップ後に光触媒の溶液を塗布する光触媒塗布ステップと、前記光触媒塗布ステップ後に前記カバーを除去するステップとを含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法とすることもできる。
前記フレームと前記凹部に適合する充填形状に成型された多孔質セラミックス塊を個別に準備するステップと、前記フレームの所定部位に光触媒膜を形成するステップと、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、植物育成ステップ後に前記光触媒膜が形成されたフレームの凹部に前記多孔質セラミックス塊を充填して前記植栽部を形成するステップとを含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法としてもよい。
あるいは、前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、前記フレームにおける光触媒膜が形成された面を紫外線領域を含む遮光性を有する養生テープでマスキングするマスキングステップと、前記マスキングステップ後に前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、植物育成ステップ後に前記養生テープを剥離するステップとを含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法とすることもできる。
本発明の壁面緑化タイルによれば、植物の育成を阻害せず光触媒による防汚効果が確実に得られる。また、本発明の植栽方法によれば、壁面緑化タイルおいて効率的に植物を育成させることができる。
===壁面緑化タイルの構造===
図1に本発明の実施例における壁面緑化タイル(以下、緑化タイル)の外観を示した。この図では、緑化タイル1を後(裏)面上方から見たときの外観(A)と前面下方から見た外観(B)とが示されている。緑化タイル1は、基台となる陶磁器質からなるプレート状のフレーム2と、多孔質セラミックス3aに植栽3bが施されてなる植栽部4とから構成されている。
図1に本発明の実施例における壁面緑化タイル(以下、緑化タイル)の外観を示した。この図では、緑化タイル1を後(裏)面上方から見たときの外観(A)と前面下方から見た外観(B)とが示されている。緑化タイル1は、基台となる陶磁器質からなるプレート状のフレーム2と、多孔質セラミックス3aに植栽3bが施されてなる植栽部4とから構成されている。
フレーム2は、壁面に施工されてタイル自体を保持するための構造を裏面に備え、前面には多孔質セラミック3aの形状に適合する凹部6が形成されている。凹部6は、フレーム前面に左右方向に凸設されて延長する上下2列の幅の狭い帯(5a,5b)により形成された溝である。この溝状凹部6に植栽部3を構成する多孔質セラミックスが溝6の縁となる帯(5a,5b)の上面と面一となるように充填されている。
フレーム2裏面の壁面保持構造は、左右方向に延長して凸設された幅広の帯部(7a,7b)の下端面の隅を左右方向に溝状に切り欠いてなるフック(10a,10b)であり、フック(10a,10b)となる切欠溝(8a,8b)が画成された幅広の帯部(7a,7b)が上下2列形成されている。上方の帯部7aはフレーム2の上端にあり、下方の帯部7bはフレーム2の裏面中央よりやや下側に形成され、フレーム2裏面に凸設されている。図2に、緑化タイル1を壁面に保持するための概略構造を側断面図によって示した。緑化タイル1が保持される壁30の壁面31には、フック(10a,10b)を係着するためのレール20が紙面前後方向に延長して取り付けてある。このレール20の断面形状は、フレーム2の裏面の前記フック(10a,10b)の形状に適合し、上下2つのフック(10a,10b)により形成される溝9と上方のフック10aの切欠8aとを含む断面形状に適合する凸形状21と、その凸形状21の下方に連続して下のフック10bが係着されるように上方に屈曲したL字形状22とからなっている。そして、フレーム2の2つのフック(10a,10b)がレール20に係着され、緑化タイル1が壁面31に保持される。
なお、本発明の緑化タイルは、上記実施例に限らず、フレーム前面に凹部か形成され、その凹部に植生が施された多孔質セラミックスが充填されていていれば、裏面に複雑な壁面保持形状を持つ必要もなく、裏面が平面となる形状など、適宜な形状が採用できる。前面投射形状も矩形に限らず、円形、あるいは複雑な形状など、適宜な形状としてよい。図3に、本発明のその他の実施例として、植栽部が植木鉢形状となる緑化タイルの概略構造を一部破断斜視図により示した。この緑化タイル1aは、フレーム2の前面に上方に略半円形状の開口を持つ半円錐状の植木鉢部11がフレーム2の一部として一体的に形成され、植木鉢部2の中に植栽3bが施された多孔質セラミックス3aが充填されて植栽部4を形成している。
===光触媒膜===
緑化タイルの表面には光触媒膜が形成されている。本実施例では、フレーム2において、多孔質セラミックス3aが接する面を除く面にTiO2を光触媒とする膜が塗布あるいは焼き付けなどにより形成されている。図4に図1に示した緑化タイル1における光触媒膜40の形成部位を示した。植栽部4が直接光触媒膜40に接していないので、多孔質セラミックス3aが吸着した有機物が光触媒の作用により発生する02 −や−OHに直接晒されず、分解されることがない。そのため、植物3bの育成が阻害されることがない。したがって、タイル1の美観維持と植生維持とを両立できる。なお、本実施例の緑化タイル1は、図2に示した施工状態を考慮し、外光が当たる部位にのみ光触媒膜40が形成されている。それにより無駄な光触媒自体、あるいは光触媒膜40の形成に掛かるコストを削減している。もちろん、生産方法によっては、光触媒膜40の形成コストが上記部位に限定するより安価となる場合もあり得る。その場合には、光触媒膜40を外光照射可能部位に限定して形成する必要はない。
緑化タイルの表面には光触媒膜が形成されている。本実施例では、フレーム2において、多孔質セラミックス3aが接する面を除く面にTiO2を光触媒とする膜が塗布あるいは焼き付けなどにより形成されている。図4に図1に示した緑化タイル1における光触媒膜40の形成部位を示した。植栽部4が直接光触媒膜40に接していないので、多孔質セラミックス3aが吸着した有機物が光触媒の作用により発生する02 −や−OHに直接晒されず、分解されることがない。そのため、植物3bの育成が阻害されることがない。したがって、タイル1の美観維持と植生維持とを両立できる。なお、本実施例の緑化タイル1は、図2に示した施工状態を考慮し、外光が当たる部位にのみ光触媒膜40が形成されている。それにより無駄な光触媒自体、あるいは光触媒膜40の形成に掛かるコストを削減している。もちろん、生産方法によっては、光触媒膜40の形成コストが上記部位に限定するより安価となる場合もあり得る。その場合には、光触媒膜40を外光照射可能部位に限定して形成する必要はない。
===壁面緑化タイルにおける植物の育成方法===
多孔質セラミックス3aに植栽した植物3bをある程度育成させた上で緑化タイル1を施工する場合、その植物3bを育成させる際、光触媒による酸化作用を可能な限り排除する必要がある。また、光触媒膜40の形成前に植物3bを育成させる場合、光触媒膜40をフレーム2の所定部位のみに選択的に形成する必要がある。さらに、緑化タイル1の製造方法によっても光触媒の形成手順や植物の育成手順を考慮する必要がある。例えば、緑化タイル1が上記特許文献1に示したような陶磁器質のフレームと多孔質セラミックスとが一体構造となる複合セラミックスである場合と、フレーム2と植栽部4の形状に適合する多孔質セラミックス3aとを個別に製造した上でフレーム2の凹部6に多孔質セラミックス3aを充填する場合とでは、緑化タイルの製造過程のどの段階で植物の育成を行うのかを考慮する必要がある。そこで、上記実施例の緑化タイル1における植物の植栽方法をタイル1の製造方法の違いなどに応じて例示する。
多孔質セラミックス3aに植栽した植物3bをある程度育成させた上で緑化タイル1を施工する場合、その植物3bを育成させる際、光触媒による酸化作用を可能な限り排除する必要がある。また、光触媒膜40の形成前に植物3bを育成させる場合、光触媒膜40をフレーム2の所定部位のみに選択的に形成する必要がある。さらに、緑化タイル1の製造方法によっても光触媒の形成手順や植物の育成手順を考慮する必要がある。例えば、緑化タイル1が上記特許文献1に示したような陶磁器質のフレームと多孔質セラミックスとが一体構造となる複合セラミックスである場合と、フレーム2と植栽部4の形状に適合する多孔質セラミックス3aとを個別に製造した上でフレーム2の凹部6に多孔質セラミックス3aを充填する場合とでは、緑化タイルの製造過程のどの段階で植物の育成を行うのかを考慮する必要がある。そこで、上記実施例の緑化タイル1における植物の植栽方法をタイル1の製造方法の違いなどに応じて例示する。
<第1の方法>
第1の方法の概略を図5に示した。この方法では、植物3bの植え付け後に光触媒膜40を形成して緑化タイル1を製造する場合に適用できる。第1の方法では、光触媒膜40がない緑化タイル1bの多孔質セラミックス3aに植物3bを植え付け、その植え付けた植物3bに高強度の光照射41を含んで育成する(s1〜s3)。植物3bが育成したら光触媒膜40をフレーム2の所定部位に形成し(s4a,s4b)、上記実施例の示した緑化タイル1を完成させる(s5)。この第1の方法における光効果膜40の形成ステップ(s4a,s4b)としては、光触媒を含む溶液40aを刷毛50などで所定部位に選択的に塗布する方法がある(s4a)。
第1の方法の概略を図5に示した。この方法では、植物3bの植え付け後に光触媒膜40を形成して緑化タイル1を製造する場合に適用できる。第1の方法では、光触媒膜40がない緑化タイル1bの多孔質セラミックス3aに植物3bを植え付け、その植え付けた植物3bに高強度の光照射41を含んで育成する(s1〜s3)。植物3bが育成したら光触媒膜40をフレーム2の所定部位に形成し(s4a,s4b)、上記実施例の示した緑化タイル1を完成させる(s5)。この第1の方法における光効果膜40の形成ステップ(s4a,s4b)としては、光触媒を含む溶液40aを刷毛50などで所定部位に選択的に塗布する方法がある(s4a)。
その他に、育成した植物3bを傷付けないような形状のカバー42で植栽部4を覆い、この状態で、例えば、前記光触媒溶液42をスプレイ法やディップ法などにより塗布する。そして、溶液40aの溶媒を揮発させて光触媒膜40を形成し、カバー42を除去する、とうい方法もある(s4b)。
<第2の方法>
図6に第2の方法についての概略を示した。フレーム形成後に多孔質セラミックス3aを凹部6に充填する手順で緑化タイル1を製造する場合に対応している。まず、フレーム2とフレーム2の凹部6に適合する充填形状に成型された多孔質セラミックス3aを個別に準備する(s11,s12)。そして、フレーム2の所定部位に光触媒膜40を形成する(s13a,s13b)。この光触媒の形成ステップ(s13a,s13b)は、光触媒溶液40aを刷毛50などで選択的に塗布する方法(s13a)と、凹部6の内部を養生テープ43でマスキングした後、スプレイ法やディップ法などにより光触媒溶液40aを塗布する方法(s13b)とがある。マスキングをする場合には光触媒溶液40aを塗布した後に、養生テープ43を剥離する(s15)。
図6に第2の方法についての概略を示した。フレーム形成後に多孔質セラミックス3aを凹部6に充填する手順で緑化タイル1を製造する場合に対応している。まず、フレーム2とフレーム2の凹部6に適合する充填形状に成型された多孔質セラミックス3aを個別に準備する(s11,s12)。そして、フレーム2の所定部位に光触媒膜40を形成する(s13a,s13b)。この光触媒の形成ステップ(s13a,s13b)は、光触媒溶液40aを刷毛50などで選択的に塗布する方法(s13a)と、凹部6の内部を養生テープ43でマスキングした後、スプレイ法やディップ法などにより光触媒溶液40aを塗布する方法(s13b)とがある。マスキングをする場合には光触媒溶液40aを塗布した後に、養生テープ43を剥離する(s15)。
上記手順でフレーム部分2を製造する一方で、多孔質セラミックス3aに植物3bを植え付け(s14)、その植物3bを育成する(s16)。植物3bが育成したら(s17)、光触媒膜40が形成されたフレーム2の凹部6に多孔質セラミックス3aを充填、固定して壁面緑化タイル1を完成させる(s18)。
<第3の方法>
図7に第3の植栽方法についての概略を示した。すでに光触媒膜40が形成され、フレーム2と多孔質セラミックス3aとが一体化された状態の緑化タイル1cを準備する(s21)。この状態ではまだ植物3bは植え付けられていない。次に、多孔質セラミックス3aに植物3bを植え付ける(s22)。そして、フレーム2における光触媒膜40が形成された面を紫外線領域を含む遮光性を有する養生テープ44でマスキングした上で、植え付けた植物3bを高強度の光照射41を含むステップで育成する(s23)。すなわち、育成段階で照射する高強度の光41で光触媒の酸化作用が発現して植物3bに害を与えることを防止している。植物3bが育成したら養生テープ44を剥離する(s25)。
図7に第3の植栽方法についての概略を示した。すでに光触媒膜40が形成され、フレーム2と多孔質セラミックス3aとが一体化された状態の緑化タイル1cを準備する(s21)。この状態ではまだ植物3bは植え付けられていない。次に、多孔質セラミックス3aに植物3bを植え付ける(s22)。そして、フレーム2における光触媒膜40が形成された面を紫外線領域を含む遮光性を有する養生テープ44でマスキングした上で、植え付けた植物3bを高強度の光照射41を含むステップで育成する(s23)。すなわち、育成段階で照射する高強度の光41で光触媒の酸化作用が発現して植物3bに害を与えることを防止している。植物3bが育成したら養生テープ44を剥離する(s25)。
1、1b 壁面緑化タイル
2 フレーム
3a 多孔質セラミックス
3b 植物
4 植栽部
40 光触媒膜
2 フレーム
3a 多孔質セラミックス
3b 植物
4 植栽部
40 光触媒膜
Claims (7)
- 壁面用建材として使用されるタイルであって、
裏面を壁面取り付け側とし、前面に凹部を有する陶磁器質のフレームと、前記凹部に充填されるとともに植栽が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、
前記フレームは、前記凹部内面以外の面に光触媒膜が形成されていることを特徴とする壁面緑化タイル。 - 壁面用建材として使用されるタイルであって、
裏面を壁面取り付け側とし、前面に植物を植栽するための植木鉢が一体的に凸設されたフレームと、前記植木鉢の内部に充填されるとともに植生が施された多孔質セラミックスからなる植栽部とからなり、
前記フレームは、前記植木鉢の内部以外の面に光触媒膜が形成されていることを特徴とする壁面緑化タイル。 - 請求項1または2において、前記光触媒膜は、前記フレームが壁面に取り付けられた状態で前面からの照射される光が当たる面に形成されていることを特徴とする壁面緑化タイル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の壁面緑化タイルにおける植物の植栽方法であって、
前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、
前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、
植物育成ステップ後に前記光触媒膜を前記フレームに形成するステップと、
を含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の壁面緑化タイルにおける植物の植栽方法であって、
前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、
前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、
前記植物育成ステップ後に、前記多孔質セラミックスにおける外部露出面と育成した植物とを蓋状のカバーでマスクキングするマスキングステップと、
前記マスキングステップ後に光触媒の溶液を塗布する光触媒塗布ステップと、
前記光触媒塗布ステップ後に前記カバーを除去するステップと、
を含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の壁面緑化タイルにおける植物の植栽方法であって、
前記フレームと前記凹部に適合する充填形状に成型された多孔質セラミックス塊を個別に準備するステップと、
前記フレームの所定部位に光触媒膜を形成するステップと、
前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、
前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、
植物育成ステップ後に前記光触媒膜が形成されたフレームの凹部に前記多孔質セラミックス塊を充填して前記植栽部を形成するステップと、
を含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の壁面緑化タイルにおける植物の植栽方法であって、
前記多孔質セラミックスに植物を植え付けるステップと、
前記フレームにおける光触媒膜が形成された面を紫外線領域を含む遮光性を有する養生テープでマスキングするマスキングステップと、
前記マスキングステップ後に前記植え付けた植物を高強度の光照射を含んで育成する植物育成ステップと、
植物育成ステップ後に前記養生テープを剥離するステップと、
を含む壁面緑化タイルにおける植物植栽方法。
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