JP2006245088A - 物理情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンドギャップを利用した撮像装置において、結晶性の問題を解消する。
【解決手段】化合物半導体である混晶系の組成比を変えることでバンドギャップを制御する。たとえばAlGaInP系混晶やSiGeC系混晶やZnCdSe系混晶やAlGaInN系混晶にすることで格子不整Δaの絶対値を小さくする。Siの格子定数より大きいGeをSiCに混ぜるなどによって、格子不整の絶対値を小さくし、結晶性を高くする。また、SiとSiCまたはSiGeC系層の界面に、厚み10nm程度以下の超格子層を1層以上入れることで、結晶性をさらに高くする。
【選択図】図3

Description

本発明は、物理情報取得装置に関する。より詳細には、たとえば光や放射線などの外部から入力される電磁波に対して感応性をするバンドギャップを利用した検知領域によって電気信号に変換された物理量分布を電気信号として読出可能な物理量分布検知の半導体装置を利用した固体撮像装置などへの適用に好適な信号取得技術に関する。
光や放射線などの外部から入力される電磁波などの物理量変化に対して感応性をする単位構成要素(たとえば画素)をライン状もしくはマトリクス状に複数個配列してなる物理量分布検知半導体装置が様々な分野で使われている。
たとえば、映像機器の分野では、物理量の一例である光(電磁波の一例)の変化を検知するCCD(Charge Coupled Device )型あるいはMOS(Metal Oxide Semiconductor )やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor )型の固体撮像装置が使われている。これらは、単位構成要素(固体撮像装置にあっては画素)によって電気信号に変換された物理量分布を電気信号として読み出す。
たとえば、固体撮像装置は、デバイス部の撮像部(画素部)に設けられている光電変換素子(受光素子;フォトセンサ)であるフォトダイオードにて、光や放射線などの外部から入力される電磁波を検知して信号電荷を生成・蓄積し、この蓄積された信号電荷(光電子)を、画像情報として読み出す。
ここで、従来の単板式カラー画像撮像用の固体撮像装置は、1つの撮像デバイスで色の情報を持つ信号を取得するべく、撮像部の受光面側に色の(識別)選別を行なうためのカラーフィルタ(色分離フィルタ)が設けられているものが主流となっている。
減色フィルタを用いることで色を識別するイメージセンサでは、色別の減色フィルタを用いることによって色を識別し、それぞれのフィルタの下に光を検出する光電変換素子用の半導体層を設けることで、フィルタを透過した光をそれぞれ別に検出する。この場合、1画素をなす1つの光電変換素子に対して、それぞれ個別の色成分を割り当てる必要があり、色分離の1単位は、色分離フィルタの繰返周期分となってしまう。
たとえば、カラーフィルタの組合せとしては、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3種類を用いる原色系と、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびグリーン(G)の4種類を用いる補色系がある。原色系は補色系に比べて色再現性がよく、補色系はカラーフィルタの光透過率が高いことから感度の点で有利となる。映像の再生時には、原色系あるいは補色系のカラーフィルタを用いて得られた色信号(たとえばR,G,Bの原色信号)に対して信号処理が行なわれ、輝度信号および色差信号が合成される。
ところで、原色系あるいは補色系のカラーフィルタの組合せは、何れも、特定の波長領域成分のみを透過し光電変換素子に導く一方、その他波長領域成分を遮断(カット)することで、色選択を行なう減色フィルタとなっている。
たとえば、色の3原色である赤,緑,青の3色の減色フィルタを用いることによって色を識別し、それぞれのフィルタの下に光を検出する半導体層を光電変換素子として設けることで、各減色フィルタを透過した3原色光をそれぞれ個別に検出する。
しかしながら、減色フィルタ方式の場合、カットする光が多いために光の利用効率が悪い。特に、赤,緑,青の3原色のフィルタを用いてそれぞれの色を識別する場合、光量はそれだけで1/3以下に落ちてしまう。
また色別に光電変換素子が必要であるために、色分離の1単位に最低でも3つの光電変換素子が必要となり、高密度画素数のセンサを実現する上で障害となる。その上、色分離フィルタが必要であるためにコストが高くなる。
このような減色フィルタが持つ問題に対して最近、光の波長によって半導体の吸収係数が異なることを利用して色を識別するセンサが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
米国特許第5965875号公報
図20は、特許文献1に記載のセンサの仕組みを説明する図であって、図20(A)は半導体層の光吸収スペクトル特性を示す図、図20(B)は、デバイスの断面構造の模式図である。
この仕組みにおいては、Si(シリコン)半導体の3原色光の吸収係数が図20(A)に示すように青,緑,赤の順に小さくなる、すなわち入射光L1に含まれる青色光、緑色光、および赤色光に関しては、深さ方向において波長による場所依存性を呈することを利用して、図20(B)に示すように、Si半導体の表面から深さ方向に青,緑,赤の各色光を検出するための層を順次設けている。
しかしながら、波長による吸収係数の違いを利用した特許文献1に記載の仕組みでは、理論上検知できる光量が低下しないが、青色光を検知する層では赤色光や緑色光が通過するときにある程度吸収を受けるためにそれらの光が青色光として検知されてしまう。このために、青の信号が本来ない場合でも緑や赤の信号が入ることで青にも信号が入り偽信号が生じてしまうことになるので、十分な色再現性を得られない。
これを避けるためには、3原色全体で計算による信号処理で補正を行なう必要があり、計算に必要な回路を別途必要となるので、その分だけ回路構成が複雑・大規模になり、またコスト的に高くなる。さらに、たとえば3原色のうちどれか1色が飽和するとその飽和した光の本来の値が判らなくなることで計算に狂いが生じ、結果として本来の色とは異なるように信号を処理することになる。
また、図20(A)に示すように、殆どの半導体は赤外光に対して吸収感度を有する。したがって、たとえばSi半導体を用いた固体撮像装置(イメージセンサ)などにおいては通常、減色フィルタの一例として赤外線カットフィルタをセンサの前に入れる必要がある。
このような、波長による吸収係数の違いを利用した仕組みが持つ問題に対して、減色フィルタを使わずにバンドギャップを利用することで、光量変換の効率がよく、かつ色の分別もよく、かつ1つのセンサで3原色のそれぞれの光を検知できるセンサが提案されている(たとえば特許文献2〜4を参照)。これらに開示されているものは、バンドギャップを深さ方向に変化させた構造を持つイメージセンサとなっている。
特開平1−151262号公報 特開平3−289523号公報 特開平6−209107号公報
しかしながら、特許文献2に記載の仕組みでは、ガラス基板上にバンドギャップEgが異なる材料を順次半導体層の深さ方向に積層させることで色分別させるとはいうものの、たとえば、青(B),緑(G),赤(R)の色分別ではEg(B)>Eg(G)>Eg(R)となるように積層することが述べられているに過ぎず、具体的な材料についての記載はない。
これに対して、特許文献3ではSiC材料を用いた色分別について述べられており、また特許文献4ではAlGaInAsやAlGaAs材料についての記載がある。しかしながら、特許文献3,4では、異なる材料のヘテロ接合での結晶性についての記載がない。
異なる結晶構造の材料を接合させた場合には、格子定数の違いによってミスフィット転位が発生して結晶性が悪化する。その結果、バンドギャップ中に形成された欠陥準位にトラップされた電子が吐き出されることで暗電流の発生を招くことになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、バンドギャップを利用することで減色フィルタを使わずにセンサを構成するに際して、結晶性の問題を解消することのできる仕組みを提供することを目的とする。
本発明に係る物理情報取得装置(典型的には撮像装置)においては、検知領域を、格子整合系で構成するか、もしくは所定の元素を添加することで格子整合条件に適合するように構成することとした。
また従属項に記載された発明は、本発明に係る物理情報取得装置のさらなる有利な具体例を規定する。
たとえば、3元以上の混晶にすることで、格子整合条件に適合するように構成することができる。
あるいは、格子整合系またはある元素を添加することで格子整合条件に近づけることのできる混晶と量子井戸層の組合せでバンドギャップを変えるようにしてもよい。
なお、量子井戸層との組合せにする場合には、超格子構造にするのがよい。
また、検知領域は、各検知領域間だけでなく、基板との関係においても、格子整合した構造を有するようにするのがよい。
本発明によれば、検知領域を、格子整合系で構成するか、もしくは所定の元素を添加することで格子整合条件に適合するように構成するようにしたので、バンドギャップを深さ方向に変化させた構造を持たせる場合に、各検知領域間の結晶性の問題を解消することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<基本構成>
図1は、本発明に係る物理情報取得装置の一例であって、バンドギャップを制御することで色分別をする撮像装置(イメージセンサ)の概念を説明する図である。
図示するように、ガラス基板上にバンドギャップEgが異なる材料を順次積層させることで色分別させる。本例では、青色光(B)、緑色光(G)、および赤色光(R)を分別して検知するべく、Eg(B)>Eg(G)>Eg(R)となるように積層する、つまり各検知層のそれぞれのバンドギャップを順次小さくするようにしている。すなわち、青色光の検知層では青色光だけが吸収して緑色光と赤色光が透過できるようなバンドギャップEgにする。この点は、特許文献2に記載の仕組みと同じである。
青色光の検知層では、その層のバンドギャップEg(B)を、たとえば、Eg(B)=2.38〜2.53eVで、望ましくはEg(B)=2.45〜2.49eVになるようにする。このようにすることで青色光の検知層では青色光だけを検知し、緑色光や赤色光を検知しない。
また、緑色光の検知層では赤色光を検知しないように、その層のバンドギャップEg(G)を、たとえばEg(G)=1.98〜2.20eVで、望ましくはEg(G)=2.07〜2.12eVになるようにする。こうすることで青色光と緑色光の検知ができるようになる。
なお、ここで青色光の検知層において青色光が十分に吸収されるような厚さになっていれば青色光が緑色光の層まで到達しないので、緑色光の検知層では緑色光だけを検知できることになる。たとえばそれは青色光の吸収係数をαB(cm^−1;“^”はべき乗を示す;以下同様)とすると、青色光の強度が緑色光検知層との界面で1/e以下になるような青色光の検知層の厚み、すなわち1/αB×10^−4(μm)以上に厚くする。さらに望ましくは、強度が1/e2以下になるように2/αB×10^−4(μm)以上に厚くする。
最後に、赤色の検知層では、赤色光を検知できるように、その層のバンドギャップEg(R)を、たとえばEg(R)=2.20eV以下にする。望ましくはEg(R)=1.90eV以下になるようにする。こうすることで赤色光を検知できる。
ここで、緑色光が赤色光の検知層に入射しないように緑色光の検知層の吸収係数をαG(cm^−1)とすると、緑色光の強度が1/e以下になるように緑色光の検知層の厚みを1/αG×10^−4(μm)以上に厚くする。望ましくは、強度が1/e2以下になるように2/αB×10^−4(μm)以上に厚くする。
<バンドギャップを得る第1の方法;第1例>
図2は、バンドギャップを得る第1の方法の一例(第1の方法の第1例という)を説明する図である。
上述のようなバンドギャップを得る方法としては、先ず第1の方法として、化合物半導体である混晶系の組成比を変えることでバンドギャップを制御する第1の方法を採用することができる。たとえばAlGaInP系混晶やSiGeC系混晶やZnCdSe系混晶やAlGaInN系混晶が挙げられる。
特に、図2に示す第1の方法の第1例は、SiC系に同じVI族元素Geを入れる、つまり、Geを入れてSiGeC系の混晶とする態様である。図2に示すように、SiC系においては同じVI族元素である上に、一般的に多く使われているSi基板との相性が良好である。よって、SiとCの組成比によってバンドギャップを効率よく制御することができる。
仮にベガード則が成り立つとした場合、青色光の検知層では、たとえばSiXC1−Xの組成をX=0.68とすると、Eg(B)=2.48eV、また緑色光の検知層では、X=0.76とするとEg(G)=2.1eVとなり、上述の範囲を満たすことになる。ここで赤の検知層はSi基板をそのまま用いてもよい。
このように、バンドギャップを制御することで、色分別をすることができる。減色フィルタを用いないので、光−電気信号の変換効率が高くなり、高い感度特性が得られる。また色別にセンサが必要でないために1つの画素に1つのセンサで済むようになる。そのために高密度画素数のイメージセンサを実現できるようになる。
<バンドギャップを得る第1の方法;第2例>
図3は、混晶系の組成比を変える第1の方法の他の例(第1の方法の第2例という)を説明する、量子井戸型構造を示す図である。この第1の方法の第2例は、Geを入れてSiGeC系混晶にすることで格子不整Δaの絶対値を小さくする点に特徴を有する。
すなわち、Si基板を用いた場合、SiC系だけでバンドギャップを制御すると図3に示すように、Cの格子定数がSiのそれより小さいために格子不整の絶対値が大きくなる。そのためにSi/SiC界面の所でミスフィット転位が導入されて結晶性が劣化することがある。そこで、Siの格子定数より大きいGeをSiCに混ぜることによって、格子不整の絶対値を小さくし、結晶性を高くする。
ここで述べている格子不整を次式(1)で定義する。なお、aSiはSiの格子定数で、aSiC はSiC混晶の格子定数である。
Figure 2006245088
<バンドギャップを得る第1の方法;その他の変形例>
上述した第1の方法のそれぞれは、化合物半導体である混晶系の組成比を変えることでバンドギャップを制御する手法であり、特に、Geを入れてSiGeC系の混晶とすることで結晶性を高めるようにしている。
しかしながら、混晶系の組成比を変えることでバンドギャップを制御する第1例においては、これに限らず、たとえば、SiとSiCまたはSiGeC系層の界面に、所定の厚さ(たとえば厚み10nm程度以下の薄膜)の超格子層を1層以上入れてもよい。
なお、この場合、超格子の薄膜は、Siと格子定数の異なるものであればよい。すなわち、SiGeC系で組成比の異なる層を多層に積層してもよい。
こうすることで、追加した超格子層での歪みが緩和されたり、転位が横方向に抜けたりするようになり、このことによって結晶性を高くすることができる。
以上のように、バンドギャップを得る第1の方法においては、超格子層の結晶欠陥の発生を抑えることができる。これにより、超格子層でトラップされる電子の発生を抑制することができるので暗電流を抑えることができる。また、このことと同時に、結晶欠陥による光散乱を抑えることもできるので、結果として、高いS/N比を得ることができる。
<バンドギャップを得る第2の方法;第1例>
図4および図5は、バンドギャップを得る第2の方法の一例(第2の方法の第1例という)を説明する図である。ここで、図4は、SiGeC中にSiの量子井戸を作製した場合の計算結果を示す図である。また、図5は、量子井戸の積層構造例を示す図である。
この第2の方法は、量子サイズ効果を用いることでバンドギャップを制御する点に特徴を有する。第2の方法において量子サイズ効果を用いるには、その1つの方法として、3元以上の混晶と量子井戸層の組合せた量子井戸型構造にする方法を採用するとよい。
たとえば、第2の方法の第1例では、図3に示したように、SiGeC中にSiの量子井戸を形成することで、Si/SiGeC/Si基板の構造とした点に特徴を有している。なお、ここでのSiGeCのSiとGeとCの組成比は1:0.2:1としている。
図4においては、井戸であるSi層の厚みLを横軸にして、さらに図3に示すように伝導帯の下端から量子準位までのエネルギ増分ΔECn(ただし基底準位をn=1とする)と同様に、荷電子帯の上端から量子準位までのエネルギ増分ΔEVn(ただし基底準位n=1)を足したトータルなエネルギ増分ΔE1 _totalを縦軸にプロットして示している。
この場合、計算は次式(2−1)に従う。なお、式(2−1)中のm* は、キャリアの実効質量を表し、電子と重い正孔の実効質量me ,mhhは、それぞれ式(2−2)、式(2−3)とした。式(2−2)および式(2−3)中のm0 は自由電子の質量を表す。
Figure 2006245088
この結果から、Si層の厚みLを4nm以下にすることで、エネルギ増分を大きくすることができることが判る。特にSi層を厚み0.95nmの超格子構造にすることでEg=2.4〜2.5eVとなり、青色検知に対応する。さらにSi層の厚みを1.10nmの超格子構造にすることでEg=2.0〜2.1eVとなり、緑色検知に対応する。
なお、超格子層を多層にして、量子井戸の積層構造を形成するようにしてもよい。たとえば、図5のように、Eg=1.1eVのSi基板11を赤色検知領域12とし、このSi基板11の上に、SiGeC層(図中のハッチングなし部)とSi層(図中の斜線ハッチング部)を交互に繰り返して積層することで、厚み1.10nmの井戸層(Si層)をSiGeC層の中に多層形成させる。この厚み1.10nmの井戸層(Si層)を有するEg=2.0〜2.1eVの領域を緑色検知領域14とする。
さらに、緑色検知領域14の上に、SiGeC層(図中のハッチングなし部)とSi層(図中の斜線ハッチング部)を交互に繰り返して積層することで、厚み0.95nmの井戸層(Si層)をSiGeC層の中に多層形成させる。この厚み0.95nmの井戸層(Si層)を有するEg=2.4〜2.5eVの領域を青色検知領域16とする。
このような構造にすることで、バンドギャップEgを深さ方向に変化させ、バンドギャップEgの異なる領域を作ることができ、これによって、効率良く色分離ができるようになる。
もちろん、バンドギャップを得る第2の方法の第1例においても、超格子層の結晶欠陥の発生を抑えることができる。これにより、超格子層でトラップされる電子の発生を抑制することができるので暗電流を抑えることができるし、これと同時に、結晶欠陥による光散乱を抑えることもできるので、結果として、高いS/N比を得ることができる。
<信号の取出方法>
図6および図7は、信号の取出方法を説明する図である。図6および図7では、COMS構造への適用例で示している。なお、図6および図7では、1つのフォトダイオード群を示している。
図6に示す第1例のように、COMS構造の固体撮像素子20は、R,G,Bの3原色のそれぞれの光の吸収領域(信号電荷生成部;検知層22,24,26;纏めてフォトダイオード群)に対応してPN接合を配置した構造を持ち、半導体層に対して、縦方向にPN接合が繰り返して存在している。
より具体的には、P型のSi基板21内において、それぞれのフォトダイオード群ごとに、深さ方向(図中のZ方向)の各対応位置にn型の不純物をドープすることでそれぞれ独立したn型Si領域22Nを形成することで、赤色光を検出する赤色検知層(赤色検知領域)22を設ける。
また、それぞれのフォトダイオード群ごとに対応するn型Si領域22Nにおいて、緑色光に対応する深さ方向(図中のZ方向)の検出位置に、先ずp型の不純物をドープしてp型Si領域24Pを形成し、さらにそのp型Si領域24Pにおいて緑色光に対応する深さ方向(図中のZ方向)の検出位置にn型Si領域24Nを形成して、緑色光を検出する緑色検知層(緑色検知領域)24を設ける。
さらに、それぞれのフォトダイオード群ごとに対応するn型Si領域24Nにおいて、青色光に対応する深さ方向(図中のZ方向)の検出位置に先ずp型の不純物をドープしてp型Si領域26Pを形成し、さらにそのp型Si領域26Pにおいて青色光に対応する深さ方向(図中のZ方向)の検出位置にn型の不純物をドープしてn型Si領域26Nを形成することで、青色光を検出する青色検知層(青色検知領域)26を設ける。
必要に応じて、暗電流を低減することで低ノイズ化を図るべく、n型Si領域26Nの表面に、濃度の濃いp型の不純物をドープしてp型Si領域26P+を形成する。つまり、N+ 型不純物領域からなるNPダイオードの表面側の電荷蓄積層上にさらに、P+型不純物領域からなる正孔蓄積層が積層された、いわゆるHAD(Hole Accumulated Diode)構造とする(たとえば特開平5−335548号公報、特開2003−78125号公報を参照)。
これにより、図示するように、n型Si領域22N、p型Si領域24P、n型Si領域24N、p型Si領域26P、およびn型Si領域26Nを、順次湾曲に積層させてバームクーヘン状の構造を持つようにしている。
このような構造を持つ固体撮像素子20において、各フォトダイオード群(赤色検知層22、緑色検知層24、および青色検知層26)は、それぞれの画素のP型層(p型Si領域)とそれに対応したN型層(n型Si領域)で形成される光電変換素子の層間に発生する電荷によって、所定色の光を検知する。
こうすることで、固体撮像素子20においては、フォトダイオード(光電変換素子)をなす赤色検知層22、緑色検知層24、および青色検知層26が、画素ごとに独立して設けられるようになる。各検知層22,24,26は、半導体層の深さ方向に並ぶので、事実上、色別に画素を設ける必要がなく、1つの画素で、3色の検知に対応することができる。こうすることで、面方向にR,G,B各色の画素を並べる従来の構造に比べて、事実上、画素サイズを3倍にすることができる。単位面積当たりに入射する光量を多くすることができ、光−電気信号の変換効率を高くでき、高い感度特性が得られるようになる。
このような構造の固体撮像素子20では、青、緑、赤色のそれぞれに対応したN型層(n型Si領域22N,24N,26N;図中の斜線ハッチング部)に信号電荷が溜まる。そこで、この信号電荷を、電気信号に変換するべく、電荷−電圧信号変換部105で電気信号に変換するとともに増幅して読み出す。この電荷−電圧信号変換部105の構成は、公知のCMOSセンサにおけるフローティングディフュージョンを利用した画素内アンプなどと同様のものでよい。
たとえば、図6に示すように、電荷−電圧信号変換部105は、光を受光して電荷に変換する光電変換機能とともに、その電荷を蓄積する電荷蓄積機能の各機能を兼ね備えた電荷生成部(フォトダイオード群)132に対して、リセットゲート部の一例であるリセットトランジスタ136、読出線選択用トランジスタ140、およびフローティングディフュージョン138の電位変化を検知する検知素子の一例であるソースフォロア構成の増幅用トランジスタ142を、R,G,Bのそれぞれについて備えている。つまり、転送ゲートは存在せず、色分離用の各検知層22,24,26に対応する各光電変換素子132B,132G,132Rから直接電気的に電荷−電圧信号変換部105に接続される構成を採っている。
電荷−電圧信号変換部105は、電荷蓄積部の機能を備えた電荷注入部の一例であるフローティングディフュージョン138を有するFDA(Floating Diffusion Amp)構成の画素信号生成部を有するものとなっている。フローティングディフュージョン138は寄生容量を持った拡散層である。
リセットトランジスタ136は、リセット配線(RST)156を介して図示しないリセット駆動バッファにより駆動されるようになっている。読出線選択用トランジスタ140は、読出選択線(SEL)152を介して図示しない選択駆動バッファにより駆動されるようになっている。各駆動バッファは、それぞれ独立に駆動可能になっている。
電荷−電圧信号変換部105におけるリセットトランジスタ136は、ソースがフローティングディフュージョン138や増幅用トランジスタ142のゲートに、ドレインが電源VNにそれぞれ接続され、ゲート(リセットゲートRG)にはリセットパルスRSTがリセット駆動バッファから入力される。このリセットトランジスタ136は、フローティングディフュージョン138の電位をリセットする機能を持つ。
読出線選択用トランジスタ140は、一例として、ドレインが増幅用トランジスタ142のソースに、ソースが画素線151にそれぞれ接続され、ゲート(特に読出選択ゲートSELVという)は読出選択線152に接続されている。なおこのような接続構成に限らず、読出線選択用トランジスタ140は、ドレインが電源VCC、ソースが増幅用トランジスタ142のドレインにそれぞれ接続され、ゲートが読出選択線152に接続されるようにしてもよい。
読出選択線152には、読出選択信号SEL(Row)が印加される。増幅用トランジスタ142は、ゲートがフローティングディフュージョン138に接続され、ドレインが電源VCCに、ソースは読出線選択用トランジスタ140のドレインを介して画素線151に接続され、さらに読出信号線153に接続されるようになっている。
このような構成の電荷−電圧信号変換部105では、フローティングディフュージョン138は増幅用トランジスタ142のゲートに接続されているので、増幅用トランジスタ142はフローティングディフュージョン138の電位(以下FD電位という)に対応した信号を電圧モードで、画素線151を介して読出信号線153に出力する。
リセットトランジスタ136は、フローティングディフュージョン138をリセットする。読出選択用トランジスタ(転送トランジスタ)を設ける場合は、電荷生成部132にて生成された信号電荷をフローティングディフュージョン138に転送する。
読出信号線153には多数の画素が接続されることになるが、画素を選択するのには、選択画素のみ読出線選択用トランジスタ140をオンする。すると選択画素のみが読出信号線153と接続され、読出信号線153には選択画素の信号が出力される。
ここで、図6に示す回路構成では、R,G,Bのそれぞれについて個別に電荷−電圧信号変換部105を設けている。このため、回路規模が大きくなるものの、同一画素位置のR,G,Bの各色信号を独立かつ同時に取得することができる。
一方、図7(A)に示す第2例の回路構成では、一群のR,G,Bについて1つの電荷−電圧信号変換部105を設けている。このため、R,G,Bの各色信号を時分割で取得する必要がある。
このため、図6に示す第1例の回路構成との対比においては、電荷生成部(フォトダイオード群)132をなす各色用の光電変換素子132B,132G,132Rとフローティングディフュージョン138との間の接続構成が異なる。
具体的には、電荷生成部132と増幅用トランジスタ142のゲートとの間に、電荷読出部(転送ゲート部/読出ゲート部)の一例である読出選択用トランジスタ(転送トランジスタ)を設ける。この場合、読出選択用トランジスタは、転送配線(読出選択線TX)を介して転送駆動バッファにより駆動されるようにする。つまり、光電変換素子132B,132G,132Rのそれぞれに対して、色別に転送ゲート134B,134G,134Rを設けた構造である。各転送ゲート134B,134G,134Rは、図示しない制御部によって制御される。なお、図7(A)では、読出線選択用トランジスタ140を割愛して示している。
このような構成例の構造においては、色分離用の各検知層22,24,26に対応する各光電変換素子132B,132G,132Rはそれぞれに対応する転送ゲート134B,134G,134Rを通じて、増幅用トランジスタ140とリセットトランジスタ136などを有する電荷−電圧信号変換部105へ接続されて、リセット状態と信号読出し状態を示した図7(B)に示す各タイミングに応じて画素信号を垂直信号線153に出力する。それぞれの信号電荷を読み出す前にフローティングディフュージョン138をリセットさせることで、R→G→Bの順(順序を入れ替えてもよい)に、画素信号R,G,Bを独立に読み出すことができる。同一画素位置のR,G,Bの各色信号を同時に取得することはできないが、回路規模を小さくすることができる。
なお、各光電変換素子132B,132G,132Rから信号を取り出す回路例は、ここで示した方式に限らず、色分離された各光電変換素子132B,132G,132Rにて得られる信号電荷を読み出す各種の公知の回路方式を適宜適用することができる。
<バンドギャップを得る第2の方法;第2例>
図8〜図11は、バンドギャップを得る第2の方法の一例(第2の方法の第2例という)を説明する図である。ここで、図8は図3に対応し量子井戸型構造を示す図であり、図9は図4に対応しZnSSe(SとSeの組成比はx:1−x)中にCdSeの量子井戸を作製した場合の計算結果を示す図である。また、図10は図5に対応するもので量子井戸の積層構造例を示す図であり、図11はそれぞれの格子定数を示す図である。
この第2の方法の第2例では、量子サイズ効果を用いることでバンドギャップを制御して基板と完全に格子整合させる点に特徴を有する。量子サイズ効果を用いるには、その1つの方法として、量子井戸型構造を用いた方法を採用するとよい。
たとえば、第2の方法の第2例では、図8に示すように、ZnSSe中にCdSeの量子井戸を形成することで、ZnCdSe/ZnSSe/GaAs基板の構造とした点に特徴を有している。なお本例では、ZnSSe層のSの組成xを0.06、Seの組成“1−x”を0.94とする。
図9においては、井戸であるCdSe層の厚みLを横軸にして、さらに図8に示すように伝導帯の下端から量子準位までのエネルギ増分ΔECn(ただし基底準位をn=1とする)に対応するもので、荷電子帯の上端から量子準位までのエネルギ増分ΔEVn(ただし基底準位n=1)を足したトータルなエネルギ増分ΔE1 _totalを縦軸にプロットして示している。ここで、CdSe層のバンドギャップは1.15eVである。
この場合、計算は次式(3−1)に従う。なお、式(3−1)中のm* は、キャリアの実効質量を表し、電子と重い正孔の実効質量me ,mhhは、CdSeの場合、それぞれ式(3−2)、式(3−3)となる。式(3−2)および式(3−3)中のm0 は自由電子の質量を表す。
Figure 2006245088
この結果から、CdSe層の厚みLを8nm以下にすることで、エネルギ増分を大きくすることができることが判る。特にCdSe層を厚み2.3nmを中心に±0.1nmまでの範囲の厚みの超格子構造にすることで、Eg=2.4〜2.5eVとなり、青色検知に対応する。さらにCdSe層の厚みを3.5nmを中心に±0.3nmまでの範囲の厚みの超格子構造にすることで、Eg=2.0〜2.1eVとなり、緑色検知に対応する。
また、CdSe層の厚みを、4.0nm以上の超格子構造にすることで、Eg≦2.0eVとなり、赤色検知に対応する。
なお、この第2の方法の第2例においても、第2の方法の第1例と同様に、超格子層を多層にして、量子井戸の積層構造を形成するようにしてもよい。たとえば、図10のように、GaAs基板31(図中の格子ハッチング部)の上に、ZnSSe層(図中のハッチングなし部)とCdSe層(図中の斜線ハッチング部)を交互に繰り返して積層することで、厚み6.0nmの井戸層(CdSe層)をZnSSe層の中に多層形成させる。この厚み6.0nmnmの井戸層(CdSe層)を有するEg≦2.0eVの領域を赤色検知領域32とする。
また、赤色検知領域32の上に、ZnSSe層(図中のハッチングなし部)とCdSe層(図中の斜線ハッチング部)を交互に繰り返して積層することで、厚み3.5nmの井戸層(CdSe層)をZnSSe層の中に多層形成させる。この厚み3.5nmの井戸層(CdSe層)を有するEg=2.0〜2.1eVの領域を緑色検知領域34とする。
さらに、緑色検知領域34の上に、ZnSSe層(図中のハッチングなし部)とCdSe層(図中の斜線ハッチング部)を交互に繰り返して積層することで、厚み2.3nmの井戸層(CdSe層)をZnSSe層の中に多層形成させる。この厚み2.3nmの井戸層(CdSe層)を有するEg=2.4〜2.5eVの領域を青色検知領域36とする。
このような構造にすることで、バンドギャップEgを深さ方向に変化させ、バンドギャップEgの異なる領域を作ることができ、これによって、効率良く色分離ができるようになる。
ところで、それぞれの格子定数は図11に示された通りであるが、この図11から、ZnSSe層のSの組成xを0.06、Seの組成“1−x”を0.94とするなど、ZnSSe層のSの組成xよりもSeの組成“1−x”の方が遙かに大きく、Sの組成xが微小であるときに、GaAs基板31と格子整合することがベガード則から判る。このように、GaAs基板31と格子整合させることで、ミスフィット転位などの欠陥の発生が抑えられる。
さらに、CdSe層の格子定数(a=6.07A)はGaAs基板31の格子定数(a=5.654A)と大きく異なるが、本例ではCdSe層を極めて薄い極薄層(薄い超格子層)にしており、こうすることで、ミスフィット転位などの欠陥の発生を抑えることができる。
以上のように、バンドギャップを得る第2の方法の第2例においても、超格子層の結晶欠陥の発生を抑えることができる。これにより、超格子層でトラップされる電子の発生を抑制することができるので暗電流を抑えることができる。また、このことと同時に、結晶欠陥による光散乱を抑えることもできるので、結果として、高いS/N比を得ることができる。
ところで、上述の説明では、CdSeの井戸層について述べたが、ZnCdSeの井戸層としてもよい。この場合、Znの組成xとCdの組成“1−x”の組成比によって量子効果を考慮に入れていないバルクのバンドギャップが変化するので、量子効果を考慮した最適な井戸層の厚みが変化する。
その量子効果を考慮に入れていないバルクのバンドギャップEgは、ベガード則が成り立つとしたとき、下記式(4)のように示すことができる。
Figure 2006245088
したがって、3原色の分光としてZnCdSeの井戸層の組成“Zn:Cd=1:1−x”を一定にして井戸層の厚みを変化させてもよいし、または井戸層の厚みを変化させずにZnの組成xだけを変化させて所定のバンドギャップを得てもよいし、両者ともに変化させてもよい。
<製法に関して>
ところで、上述のような化合物系材料の結晶成長は、たとえば、ウエハ上に薄膜を形成するCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長法)あるいはMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属気相成長法)や、イオン注入法や、MBE(Molecular Beam Epitaxy ;分子線エピタキシ)や、レーザアブレーションや、スパッタ法などの各種方法を用いることでも可能である。以下、バンドギャップを深さ方向に変化させた構造を持つイメージセンサを製造する手法について説明する。
<イオン注入法>
図12は、イオン注入法の適用事例を説明する図である。ここでは、図6に示した固体撮像素子20を製造する場合への適用事例で示す。イオン注入を利用する場合、そのイオン注入を繰り返し行なうことで固体撮像素子20に示す構造を作製できる。
たとえばp基板上に各色に対応した結晶を成長させた後に(S10)、n型ドーパント種のイオンを高い加速エネルギで打ち込む(S12)。さらに、それより低い加速エネルギでp型ドーパント種のイオンを打ち込み(S14)、さらにそれより低い加速エネルギでn型ドーパント種のイオンを打ち込む(S16)。さらに、S14,S16と同様の処理を行なう。このように、加速エネルギが順次低くなるように変化させることで、イオンの打ち込みの深さを変えることができ、結果的に、図6に示した固体撮像素子20のような構造ができる。
<熱拡散法>
図13は、熱拡散法の適用事例を説明する図である。ここでは、図6に示した固体撮像素子20を製造する製造プロセス(特に不純物拡散プロセス)への適用事例で示す。熱拡散を利用する場合にも、イオン注入法と同様に、熱拡散を繰り返し行なうことで固体撮像素子20に示す構造を作製できる。
不純物を熱拡散させてn型層やp型層を得る場合、拡散領域を同じマスクを用いて順次p型とn型不純物を拡散させるプロセス工程を経ることで製造してもよい。このようなプロセス工程にすれば、プロセス上簡便であり、コストの低減を図ることができる。
たとえば、図13に示すように、同じ酸化膜マスクを用いて、p型ドーパントとn型ドーパントとを順次熱拡散させることでも複数(多層)のフォトダイオード領域の形成が可能となる。したがってプロセス上簡便であり、コストの低減が図られる。
特に、図6に示した固体撮像素子20のようなバームクーヘン状の層構造を持つ場合には、3原色の光電変換素子(フォトダイオード)用の各検知層22,24,26の全てを形成するためのマスクを1つにして共通にすることができる。
<CVD法>
図14〜図16は、CVD法の適用事例を説明する図である。ここで、図14は、CVD法の処理手順を示すフローチャートであり、図15は、製造される固体撮像素子の層構造を示す模式図であり、図16は、固体撮像素子の層構造の最終形態を示す模式図である。なお、ここでは、Si/SiGeC系量子井戸を持つ図6に示したような固体撮像素子20への適用事例で示す。
図14に示すように、n型のSi基板上にCVD法を用いてSiGeC層(組成比1:0.2:1)の結晶を成長させる(S20)。たとえば、先ず、Si基板をNH4 OH,H 2 2 ,H2 O(1:1:5)混合液に10分間浸すことで表面洗浄した後に(S21)、HF(HF:H2 O=1:50)処理を10秒行なうことで自然酸化膜を除去する(S22)。このような工程を経ることで、表面を清浄化することができ、その後の結晶成長の結晶性を向上させることができる。
次に、このSi基板を用意して基板ホルダーに設置する(S23)。さらに、圧力1×104 Paで基板温度を1150℃でH2 ガスを1リットル/minの条件でモノシランSiH4 とC3 8 とGeH4 をそれぞれ36μmol/minと59μmol/minと5μmol/minの条件で同時供給することでSiGeC結晶をSi基板に10nmの厚みで成長させる(S24)。
その後に、SiH4 のみを供給することでSi量子井戸層を1.1nmほど成長させる(S26)。
これを繰り返して、トータルの厚みが3μmになるようにすることで、緑色検知量子井戸領域を作製する(S28)。
さらに同様の手順により、SiGeC層(組成比1:0.2:1)を10nmとSi量子井戸層が0.95nmの厚みになるように繰り返してトータルな厚みが2μmになるように青色検知量子井戸領域を作製する(S34〜S38)。
これにより、図15に示すような量子井戸の積層構造を製造することができる。なお、図15は、図5に示した量子井戸の積層構造を簡略して示したものである。
この後、たとえば熱拡散法を適用して、p型とn型のドーパントであるボロンPとリンPを所定の深さで、交互に拡散させる(S40)。また、必要に応じて、最後の最表面に、ボロンBをドーピングして、p型Si領域26P+を形成することで、暗電流を低減化させる構造にするとよい(S42)。
こうすることで、図16に示すように、緑色検知層24と青色検知層26については、Si/SiGeC系の多層量子井戸構造中に、n型Si領域24N,26Nとp型Si領域24P,26Pを形成することができる。なお、図6に示したものとの対比では、Si基板21をp型からn型に変更しているため、赤色検知層22内に、p型Si領域22Pを形成している。
なお、ここではCVD法を用いたが、たとえばレーザアブレーション法では、ターゲット材料にSiGeCを用いて結晶成長させることも可能である。
<MBE法>
図17〜図19は、MBE法の適用事例を説明する図である。ここで、図17は、MBE法の処理手順を示すフローチャートであり、図18は、製造される固体撮像素子の層構造を示す模式図であり、図19は、固体撮像素子の層構造の最終形態を示す模式図である。なお、ここでは、ZnCdSe/ZnSSe系量子井戸を持つ図6に示したような固体撮像素子20への適用事例で示す。
図17に示すように、n型のGaAs基板31上にMBE法を用いて、Zn0.940.06Se層とZn0.1 Cd0.9 Se層をそれぞれ10nmと6.0nmの厚みになるようにシャッタを用いて交互に成長させる(S50R)。このときのバンドギャップEgは1.99eVに対応する。これを繰り返して、この量子井戸構造全体の厚みが3μmになるようにすることで、赤色検知量子井戸領域(赤色検知領域32)を作製する(S52R)。
さらに同様の手順により、緑色検知量子井戸領域(緑色検知領域34)と青色検知量子井戸領域(青色検知領域36)とを順次作製する。たとえば、同じくMBE法を用いて、Zn0.940.06Se層とZn0.1 Cd0.9 Se層をそれぞれ10nmと3.2nmの厚みになるようにシャッタを用いて交互に成長させる(S50G)。このときのバンドギャップEgは2.21eVに対応する。これを繰り返して、この量子井戸構造全体の厚みが2μmになるようにすることで、緑色検知量子井戸領域を作製する(S52G)。
また、同じくMBE法を用いて、Zn0.940.06Se層とZn0.1 Cd0.9 Se層をそれぞれ10nmと2.4nmの厚みになるようにシャッタを用いて交互に成長させる(S50B)。このときのバンドギャップEgは2.49eVに対応する。これを繰り返して、この量子井戸構造全体の厚みが1.5μmになるようにすることで、青色検知量子井戸領域を作製する(S52B)。
これにより、図18に示すような量子井戸の積層構造を製造することができる。なお、図18は、図10に示した量子井戸の積層構造を簡略して示したものである。
この後、たとえば熱拡散法を適用して、p型とn型のドーパントであるリンPと塩素CLを所定の深さで、交互に拡散させる(S54)。また、必要に応じて、最後の最表面に、リンPをドーピングして、p型Si領域36P+を形成することで、暗電流を低減化させる構造にするとよい(S56)。
こうすることで、図19に示すように、赤色検知層22と緑色検知層24と青色検知層26について、ZnCdSe/ZnSSe系の多層量子井戸構造中に、n型Si領域22N,24N,26Nとp型Si領域22P,24P,26Pを形成することができる。なお、図16に示したものとの対比では、図16のSi基板21をn型のGaAs基板21に変更した構造であり、結果的には、赤色検知層22の下部に、GaAs基板21が設けられた構造となっている。
なお、ここではMBE法を用いたが、たとえばMOCVD法を用いても、同様な構造が作製可能である。
また、何れの製法においても、最後に、図6などに示した読出回路のように、CMOS構造を通常のプロセスで作製して固体撮像素子とする。
これらの固体撮像素子は、半導体層に対して深さ方向にR,G,Bの色分離用の層を持つ縦型構造のイメージセンサとなり、色フィルタなしで3原色の分離が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、バンドギャップを制御することで色分別をする層を形成するようにした。また、特に、結晶性を考慮して素子構造を規定するようにした。このため、超格子層の結晶欠陥の発生を抑えることができるようになり、結晶欠陥に起因した様々な問題、たとえば、暗電流や光散乱を抑えることができるようになり、ノイズの少ない画像を得ることができるようになる。
もちろん、バンドギャップを制御することで色分別をする層を備えるイメージセンサとしたことによる効果を享受できる。たとえば、減色フィルタを使うことなく波長分離(色分離)が実現できる。この結果、各波長に対応した検知層を、半導体層の縦方向(深さ方向)に並べることができ、面方向に波長別(色別)の画素を並べる従来の構造に比べて、事実上、画素サイズを大きくすることができ、単位面積当たりに入射する光量を多くすることができるようになり、光−電気信号の変換効率を高くでき、高い感度特性が得られるようになる。
また、検知層を半導体層の縦方向(深さ方向)に並べることができるので、事実上、波長別に画素を設ける必要がなく、1つの画素で、複数の波長を分離して検知することができるようになる。この結果、高密度画素数のセンサを実現するのが容易になる。もちろん、色フィルタが不要であるために、低コストになる。
また、波長による吸収係数の違いを利用したセンサでは、たとえば青色光を検知する層では赤色光や緑色光が通過するときにある程度吸収を受けるために混色が生じ色の識別能が低下するが、バンドギャップを利用した構造の場合には、この混色の問題を解消することができ十分な色再現性を得ることができる。これにより、信号処理で混色の補正を行なう必要がなく、その分の回路を省くことができ、低コストになる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
<<4色以上の分光>>
たとえば、上記実施形態では、可視光帯をB,G,Rの3原色の波長成分に分けることについて述べたが、実際には1画素内で半導体層の縦方向に形成されるフォトダイオード群に設ける色別の検知層(事実上の光電変換素子)をさらに分別することで、さらに細かく分光できるようになるから、4色以上の多色の検知が可能となる。この場合、従来の3原色方式の撮像ではできなかった正確な色の情報を検知できるようになる。すなわち、4色以上の多色に分けて検知することも可能であり、赤、緑、および青以外の分光色の成分を増やすほど、より正確な情報を得ることができるようになる。
3原色だけの撮像方式では色度図上で3原色のそれぞれの原点で構成される三角形より外側のところを検出することができない。これに対して、三角形の外側の色成分を検知する第4色(あるいはそれ以上)用の検知層を配してフォトダイオード群内において色を細かく分光することで、三角形の外側での正確な色を検知できることになる。したがってディスプレイ側でその信号を再生した場合、色再現もより正確に行なわれることになる。さらにディスプレイ側にも4色以上の多色表示システムを用いるとさらに正確でかつ色度図上の色再現範囲の広い映像が得られることになる。
たとえば、赤(R),緑(G),青(B)の3色を感知するため各検知層に加えて、第4色としてエメラルド(E)を感知するため検知層を配して、4色の分光を行なう構成とすることもできる。エメラルドは、波長的には青色と緑色との間に位置し、青色光と緑色光との間に分光されるので、フォトダイオード群内において、青色光を検知する検知層と緑色光を検知する検知層との間に、エメラルド光を検知する検知層を配置するようにすればよい。
この場合、カラー画素に色再現性を高めるために第4のカラー画素Eが加わったものであり、全体の動作は、上記説明と全く同様にすることができ、上記で述べたと同様の効果を享受することができる。この4色の場合、より正確な情報を得ることができ、このセンサを用いて検出したイメージ像を信号に変換して、さらにディスプレイ側でその信号を再生した場合、色再現も正確に行なわれる。さらにディスプレイ側にも4色以上の多色表示システムを用いると正確でかつ色再現範囲の広い映像が得られる。
色信号処理についての詳細な説明は割愛するが、4色分の検知層に対応して、4色で撮影された各色の画素信号から、人間の目に近いRGBの3色を作り出すためのマトリックス演算を行なう画像処理プロセッサを設ける。赤(R),緑(G),青(B)に加えてエメラルド(E)をも検知するようにすれば、R,G,Bの3色での検知よりも色再現の差を低減させることができ、たとえば青緑色や赤色の再現性を向上させることができる。
<<可視光帯以外の分光>>
さらに上述の技術は必ずしも可視光帯内での複数の波長成分への分光に限った技術ではない。構造を最適化すれば、減色フィルタを用いずに、赤外光や紫外光の分光や検知も可能となる。この場合、たとえば可視光とともに赤外光や紫外光も同時に検出してイメージ化できる。また、同時に検出する可視光については、分光せずにモノクロ画像を検知することに限らず、上述のようにして可視光帯内をたとえば3原色成分に分光することでカラー画像を検知することもできる。これによって眼で見ることができる可視光のイメージ像(モノクロ画像あるいはカラー画像)と対応して、眼で見ることのできない赤外光や紫外光の像情報を同時に取得することができる。これによって暗視カメラや光合成監視カメラなどの新しい情報システムのキーデバイスとして応用が広がる。
バンドギャップを制御することで色分別をする撮像装置(イメージセンサ)の概念を説明する図である。 バンドギャップを得る第1の方法の第1例を説明する図である。 混晶系の組成比を変える第1の方法の第2例を説明する量子井戸型構造を示す図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第1例を説明する、SiGeC中にSiの量子井戸を作製した場合の計算結果を示す図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第1例を説明する、量子井戸の積層構造例を示す図である。 信号の取出方法(第1例)を説明する図である。 信号の取出方法(第2例)を説明する図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第2例を説明する量子井戸型構造を示す図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第2例を説明するZnSSe中にCdSeの量子井戸を作製した場合の計算結果を示す図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第2例を説明する量子井戸の積層構造例を示す図である。 バンドギャップを得る第2の方法の第2例を説明する格子定数を示す図である。 イオン注入法の適用事例を説明する図である。 熱拡散法の適用事例を説明する図である。 CVD法の適用事例を説明する、処理手順を示すフローチャートである。 CVD法の適用事例を説明する、製造される固体撮像素子の層構造を示す模式図である。 CVD法の適用事例を説明する、固体撮像素子の層構造の最終形態を示す模式図である。 MBE法の適用事例を説明する、処理手順を示すフローチャートである。 MBE法の適用事例を説明する、製造される固体撮像素子の層構造を示す模式図である。 MBE法の適用事例を説明する、固体撮像素子の層構造の最終形態を示す模式図である。 特許文献1に記載のセンサの仕組みを説明する図である。
符号の説明
11,21…Si基板、12,32…赤色検知領域、14,34…緑色検知領域、16,36…青色検知領域、20…固体撮像素子、22…赤色検知層、24…緑色検知層、6…青色検知層、31…GaAs基板、105…電荷−電圧信号変換部、132…電荷生成部、136…リセットトランジスタ、138…フローティングディフュージョン、140…読出線選択用トランジスタ、142…増幅用トランジスタ

Claims (5)

  1. 所定の基板上にバンドギャップエネルギを利用した複数の検知領域を備え、各検知領域で電磁波を波長分離して検知することにより、前記電磁波の各波長に対応する単位信号を出力する物理量分布検知のための物理情報取得装置であって、
    前記検知領域は、格子整合系で、もしくは所定の元素を添加することで格子整合条件に適合するように構成されている
    ことを特徴とする物理情報取得装置。
  2. 前記検知領域は、3元以上の混晶により、前記格子整合条件に適合するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理情報取得装置。
  3. 前記検知領域は、量子井戸構造を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理情報取得装置。
  4. 前記検知領域は、超格子構造を有している
    ことを特徴とする請求項3に記載の物理情報取得装置。
  5. 前記検知領域は、前記基板と格子整合した構造を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理情報取得装置。
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