JP2006244793A - Discharge tube - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は放電管に係り、特に、プロジェクターや自動車のメタルハライドランプ等の高圧放電ランプやガス調理器等の着火プラグに、点灯用又は着火用の定電圧を供給するためのスイッチングスパークギャップとして、或いは、サージ電圧を吸収するためのガスアレスタ(避雷管)として好適に使用できる放電管に関する。 The present invention relates to a discharge tube, and in particular, as a switching spark gap for supplying a constant voltage for lighting or ignition to a high pressure discharge lamp such as a projector or a metal halide lamp of an automobile, or an ignition plug of a gas cooker, or The present invention relates to a discharge tube that can be suitably used as a gas arrester for absorbing surge voltage.
この種の放電管として、本出願人は、先に特開2003−7420号を提案した。この放電管60は、図5に示すように、両端が開口した絶縁材よりなる円筒状のケース部材62の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材64,64で気密に封止することによって気密外囲器66を形成し、該気密外囲器66内に、所定の放電ガスを封入してなる。
As this type of discharge tube, the present applicant has previously proposed Japanese Patent Application Laid-Open No. 2003-7420. As shown in FIG. 5, this
上記蓋部材64は、気密外囲器66の中心に向けて大きく突き出た平面状の放電電極部68と、ケース部材62の端面に接する接合部70を備えており、両蓋部材64,64の放電電極部68,68間には、所定の放電間隙72が形成されている。
また、上記ケース部材62の内壁面74の円周方向に、微小放電間隙76を隔てて対向配置された一対のトリガ放電膜78,78が、複数組形成されている。一対のトリガ放電膜78,78の内、一方のトリガ放電膜78は、一方の放電電極部68と電気的に接続され、他方のトリガ放電膜78は、他方の放電電極部68と電気的に接続されている。
The
A plurality of pairs of
上記放電電極部68の表面には、放電開始電圧の安定に効果的なアルカリヨウ化物が含有された絶縁性の被膜80が形成されている。このアルカリヨウ化物としては、ヨウ化カリウム(KI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化セシウム(CsI)、ヨウ化ルビジウム(RbI)等のアルカリヨウ化物の単体又は混合物が該当する。
上記気密外囲器66内に封入する放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。また、希ガスあるいは不活性ガスの単体又は混合ガスと、H2等の負極性ガスとの混合ガスが該当する。
On the surface of the
As the discharge gas sealed in the
上記構成を備えた放電管60の放電電極部68,68間に、当該放電管60の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、トリガ放電膜78,78間の微小放電間隙76に電界が集中し、これにより微小放電間隙76に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電子のプライミング効果によってグロー放電へと移行する。そして、このグロー放電が放電電極部68,68間の放電間隙72へと転移し、主放電としてのアーク放電に移行するのである。
上記トリガ放電膜78は、初期電子を供給して放電遅れを防止する機能を担うために形成されているものであるが、上記放電電極部68,68間の放電間隙72で生成される放電(アーク放電)の衝撃を受けて剥離してしまい、その結果、放電遅れの防止機能が徐々に劣化していた。
The
この発明は、従来の上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、放電電極部間の放電間隙で生成される放電の衝撃によるトリガ放電膜の剥離を防止できる放電管を実現することにある。 The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and an object thereof is to realize a discharge tube that can prevent the trigger discharge film from being peeled off due to the impact of discharge generated in the discharge gap between the discharge electrode portions. It is in.
上記の目的を達成するため、本発明に係る放電型サージ吸収素子は、両端が開口した絶縁材よりなるケース部材の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材で気密に封止することによって気密外囲器を形成すると共に、該気密外囲器内に放電ガスを封入し、また、気密外囲器内に配置される上記蓋部材の放電電極部間に放電間隙を形成すると共に、上記ケース部材の内壁面に、その両端が上記蓋部材と微小放電間隙を隔てて配置されたトリガ放電膜を形成して成る放電管であって、上記放電電極部をケース部材内に挿入したリング状部材で囲繞したことを特徴とする。 In order to achieve the above object, the discharge type surge absorbing element according to the present invention hermetically seals both ends of a case member made of an insulating material having both ends opened with a pair of lid members also serving as discharge electrodes. Thereby forming a hermetic envelope, enclosing a discharge gas in the hermetic envelope, and forming a discharge gap between the discharge electrode portions of the lid member disposed in the hermetic envelope. A discharge tube in which a trigger discharge film is formed on the inner wall surface of the case member with both ends thereof spaced from the lid member by a minute discharge gap, and the discharge electrode portion is inserted into the case member It is characterized by being surrounded by a ring-shaped member.
本発明に係る放電管にあっては、放電電極部をケース部材内に挿入したリング状部材で囲繞したので、放電電極部間の放電間隙で生成される放電(アーク放電)の衝撃は上記リング状部材で吸収され、トリガ放電膜の剥離を防止することができる。 In the discharge tube according to the present invention, since the discharge electrode portion is surrounded by the ring-shaped member inserted in the case member, the impact of the discharge (arc discharge) generated in the discharge gap between the discharge electrode portions is the above ring. The trigger discharge film can be prevented from being peeled off by being absorbed by the shaped member.
本発明に係る放電管10は、図1及び図2に示すように、両端が開口した絶縁材としてのセラミックよりなる円筒状のケース部材12の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材14,14で気密に封止することによって気密外囲器16を形成してなる。
As shown in FIGS. 1 and 2, a
上記蓋部材14は、気密外囲器16の中心に向けて大きく突き出た平面状の放電電極部18と、ケース部材12の端面に接する接合部20を備えており、両蓋部材14,14の放電電極部18,18間には、所定の放電間隙22が形成されている。
放電電極部18と接合部20を備えた上記蓋部材14は、無酸素銅や、無酸素銅にジルコニウム(Zr)を含有させたジルコニウム銅で構成されている。尚、ケース部材12の端面と蓋部材14の接合部20とは、銀ろう等のシール材(図示せず)を介して気密封止されている。
The
The
また、上記ケース部材12の内壁面24には、その両端が、放電電極を兼ねた上記蓋部材14,14と微小放電間隙26を隔てて配置された線状のトリガ放電膜28が複数形成されている。図1及び図2においては、トリガ放電膜28を、ケース部材12の内壁面24の円周方向に、45度間隔で8本形成した場合が例示されている。
上記トリガ放電膜28は、カーボン系材料等の導電性材料で構成されている。このトリガ放電膜28は、例えば、カーボン系材料より成る芯材を擦り付けることにより形成することができる。
In addition, a plurality of linear
The
上記放電電極部18の表面には、初期放電開始電圧の上昇を防止する効果を奏する臭化セシウム(CsBr)とチタン(Ti)の混合物が含有された被膜30が形成されている。
尚、初期放電開始電圧は、放電管を繰り返し動作させた場合における初回の放電開始電圧のことをいい、この初期放電開始電圧に続く2回目以降の放電開始電圧を追随放電開始電圧という。
上記被膜30は、臭化セシウムの粉末とチタンの粉末の混合物を、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに添加したものを、放電電極部18表面に塗布することによって形成することができる。また、臭化セシウムの添加された上記バインダー中に、チタン粉末を加えて混合したものを、放電電極部18表面に塗布して形成することもできる。
尚、チタンの粉末の粒径は、例えば、10〜45μmと成される。
この場合、臭化セシウムとチタンの混合割合は、臭化セシウムが20〜80重量%、チタンが80〜20重量%と成すのが、初期放電開始電圧の上昇を効果的に防止する上で好ましい。
また、臭化セシウムとチタンの混合物と、バインダーとの配合割合は、臭化セシウムとチタンの混合物が0.01〜25重量%、バインダーが99.99〜75重量%と成される。
尚、バインダー中の珪酸ナトリウム溶液と純水との配合割合は、珪酸ナトリウム溶液が0.01〜70重量%、純水が99.99〜30重量%の配合割合で混合される。
A
The initial discharge start voltage refers to the first discharge start voltage when the discharge tube is repeatedly operated, and the second and subsequent discharge start voltages subsequent to the initial discharge start voltage are referred to as follow-up discharge start voltages.
The
The particle size of the titanium powder is, for example, 10 to 45 μm.
In this case, the mixing ratio of cesium bromide and titanium is preferably 20 to 80% by weight for cesium bromide and 80 to 20% by weight for titanium in order to effectively prevent an increase in initial discharge start voltage. .
The mixture ratio of the cesium bromide and titanium and the binder is such that the mixture of cesium bromide and titanium is 0.01 to 25% by weight and the binder is 99.99 to 75% by weight.
The mixing ratio of the sodium silicate solution and pure water in the binder is such that the sodium silicate solution is 0.01 to 70% by weight and the pure water is 99.99 to 30% by weight.
上記一対の放電電極部18,18は、ケース部材12内に挿入されたリング状部材32で囲繞されている。この結果、放電電極部18,18は、リング状部材32で囲繞された空間36内に配置され、一方、ケース部材12の内壁面24に形成されたトリガ放電膜28は、リング状部材32外方の空間38内に配置されることとなる。
上記リング状部材32は、アルミナ等の絶縁材料で構成されており、図3及び図4に示すように、切込部34が形成されている。該切込部34は、上記リング状部材32で囲繞された放電電極部18の存在する空間36と、上記トリガ放電膜28の存在するリング状部材32外方の空間38とを連通するために設けられたものである。
The pair of
The ring-
上記気密外囲器16内には、所定の放電ガスが封入されている。この放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。また、希ガスあるいは不活性ガスの単体又は混合ガスと、H2等の負極性ガスとの混合ガスが該当する。
A predetermined discharge gas is sealed in the
本発明の上記放電管10にあっては、放電電極を兼ねた上記一対の蓋部材14,14間に、当該放電管10の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、トリガ放電膜28の両端と蓋部材14,14間の微小放電間隙26に電界が集中し、これにより微小放電間隙26に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電子のプライミング効果によってグロー放電へと移行する。そして、このグロー放電が放電電極部18,18間の放電間隙22へと転移し、主放電としてのアーク放電に移行するのである。
In the
上記の通り、リング状部材32には、該リング状部材32で囲繞された放電電極部18の存在する空間36と、上記トリガ放電膜28の存在するリング状部材32外方の空間38とを連通する切込部34が形成されているので、上記微小放電間隙26に放出された電子の流通や、沿面コロナ放電から放電間隙22におけるアーク放電への移行が阻害されることはない。
As described above, the ring-
本発明の放電管10は、一対の放電電極部18,18をケース部材12内に挿入したリング状部材32で囲繞したので、放電電極部18,18間の放電間隙22で生成される放電(アーク放電)の衝撃は上記リング状部材32で吸収され、トリガ放電膜28の剥離を防止することができる。
In the
また、本発明の放電管10は、放電電極部18の表面に、初期放電開始電圧の上昇を防止する効果を奏する臭化セシウムとチタンの混合物が含有された被膜30を形成したことから、初期放電開始電圧の上昇を防止でき、初期放電遅れを生じることのない長寿命な放電管10を実現することができる。
本発明の放電管10の被膜30中に含有されたチタンは、イオン化傾向が極めて大きいことから、該チタンが放電ガス分子をイオン化させ、その結果、気密外囲器16内に放電の種火となるイオンを多量に供給できる。
Further, since the
Titanium contained in the
10 放電管
12 ケース部材
14 蓋部材
16 気密外囲器
18 放電電極部
22 放電間隙
26 微小放電間隙
28 トリガ放電膜
30 被膜
32 リング状部材
34 切込部
36 空間
38 空間
10 discharge tube
12 Case material
14 Lid member
16 Airtight envelope
18 Discharge electrode
22 Discharge gap
26 Micro discharge gap
28 Trigger discharge membrane
30 coating
32 Ring-shaped member
34 notch
36 space
38 space
Claims (1)
An airtight envelope is formed by hermetically sealing the opening at both ends of the case member made of an insulating material with both ends open with a pair of lid members that also serve as discharge electrodes, and a discharge is generated in the airtight envelope. Gas is sealed, and a discharge gap is formed between the discharge electrode portions of the lid member disposed in the hermetic envelope, and both ends of the case member are disposed on the inner wall surface of the case member. A discharge tube formed by forming a trigger discharge film arranged at a distance from each other, wherein the discharge electrode portion is surrounded by a ring-shaped member inserted into a case member.
Priority Applications (1)
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Citations (2)
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JPS6193993U (en) * | 1984-11-27 | 1986-06-17 | ||
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2005
- 2005-03-02 JP JP2005056806A patent/JP2006244793A/en active Pending
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