図1は、本発明の帳票データ化システムの概略構成図である。
図1に示すように、帳票データ化システムは、スキャナ100、帳票識別端末200、帳票識別DB300、入力端末400、データ管理サーバ500、項目一覧DB600、帳票データDB700、確認端末800および確認端末900から構成される。
スキャナ100は、複数の項目からなる帳票(図8参照)を帳票イメージデータとして読み取る装置であり、帳票識別端末200に接続されている。
帳票識別端末200は、スキャナ100により読み取られた帳票イメージデータの特徴からから帳票を識別する端末であり、図3に示すように、スキャナ制御部21、帳票識別部22、通信制御部23を有している。
帳票識別DB300は、スキャナ100により読み取られた帳票イメージデータの特徴から帳票を識別すべく、帳票を識別するための帳票識別情報と、帳票の特徴を示す特徴データとが対応づけて格納されたデータベースであり、帳票識別端末200と接続されている。本実施例において、この特徴データは、帳票の罫線特徴及び帳票種別を示す情報であるが、帳票を識別可能な情報であればどのようなものでもよい。
項目一覧DB600は、図5に示すように、帳票識別情報毎に、帳票が有する各項目の項目名を示す項目名情報と、帳票イメージデータにおける画面上で、項目名情報に対応する内容が示される位置を示す位置情報とを対応づけた項目一覧データが格納されるデータベースであり、データ管理サーバ500に接続されている。
本実施例において、この位置情報とは、表示画面上の座標及びサイズを示す情報である。例えば、図5において、銀行名を示す項目名情報には、位置情報X(=20)、Y(=12)、W(=90)、H(=30)が対応づけられているが、このX(=20)及びY(=12)は、図6に示す帳票イメージデータにおける帳票部分の左上の角の座標点(0、0)からの座標点を示し、W(=90)は、該X及びYで特定された座標点(20、12)から画面右方向への幅を示し、H(=30)は、該X及びYで特定された座標点(20、12)から画面下方向への高さを示している。
帳票データDB700は、図7に示すように、帳票の項目一覧データ(=項目名情報及び位置情報)と、項目一覧データの各項目名情報に対応する内容を示すテキストデータとを対応づけた帳票データが格納されたデータベースであり、後述のデータ管理サーバ500に接続されている。
データ管理サーバ500は、帳票識別端末200により識別された帳票のデータ化を行うサーバであり、図2に示すように、制御部51、帳票データ生成部52、項目一覧取得部53、通信制御部54を有している。
入力端末400は、オペレータが帳票のデータ化における入力作業を行うための操作端末であり、図4に示すように、制御部41、入力部42、更新部43、表示制御部44、表示部45、位置補正検出部46、位置情報補正部47、メモリ48、通信制御部49を有している。
確認端末800は、オペレータが帳票のデータ化における確認作業を行うための操作端末であり、図18に示すように、制御部81、入力部82、更新部83、表示制御部84、表示部85、位置補正検出部86、位置情報補正部87、メモリ88、通信制御部89を有している。
確認端末900は、オペレータが帳票のデータ化における確認作業を行うための操作端末であり、上述した確認端末800と同様の構成を有している。
以下、帳票のデータ化におけるスキャナ100、帳票識別端末200、帳票識別DB300、入力端末400、データ管理サーバ500、項目一覧DB600、帳票データDB700、確認端末800、確認端末900の相互関連について説明を行う。
まず、オペレータがデータ化したい帳票をスキャナ100の図示しない読取台に配置し、帳票識別端末200を操作して、スキャナ100に帳票のイメージデータを読取せるべく読取指示を出力させる。即ち、帳票識別端末200のスキャナ制御部21は、スキャナ100を制御して、帳票のイメージデータを読み取らせる部であり、図示しない表示部に読取指示を受け付ける読取指示画面を表示しており、オペレータが読取指示画面にしたがって、図示しないキーボード等の入力部を介して読取指示を行うと、帳票識別端末200は、スキャナ100に対して、帳票の読み取り指示を示す読取指示信号を出力する。
スキャナ100は、読取指示信号を受信すると、読取台に配置された帳票の画像を読み取り帳票イメージデータを生成すると、該帳票イメージデータを帳票識別端末200に送信する。
帳票識別端末200の通信制御部23は、データ管理サーバ500とのデータ通信を制御する部であり、スキャナ100から帳票イメージデータを受信すると、帳票イメージデータを帳票識別部22に転送する。
帳票識別部22は、帳票イメージデータの特徴に基づいて帳票を識別する部であり、通信制御部23より帳票イメージデータを受けると、まず、帳票イメージデータを図示しないメモリに保持すると共に、図示しないメモリに保持された特徴解析プログラムを起動して、帳票イメージデータの特徴解析を行い、解析により得られる罫線特徴及び帳票種別を示す識別特徴データを生成する。そして、生成された識別特徴データに基づいて、帳票識別DB300を検索し、一致する特徴データに対応する帳票識別情報を取得し、取得した帳票識別情報及び保持された帳票イメージデータを通信制御部23に転送する。
通信制御部23は、帳票識別情報及び帳票イメージデータを受けると、帳票識別情報及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、いわゆるCPUとしてデータ管理サーバ500の統括制御を行う部であり、通信制御部54で帳票識別情報及び帳票イメージデータを受信すると、図示しないメモリに帳票イメージデータを保持すると共に、帳票識別情報を項目一覧取得部53に転送する。
項目一覧取得部53は、帳票に対応する項目一覧データの取得を行う部であり、帳票識別情報を受けると、帳票識別情報に基づいて、項目一覧DB600を検索し、対応する帳票の項目一覧データを取得する。この項目一覧データには前述の位置情報が項目毎に含まれている。
制御部51は、項目一覧取得部53が帳票の項目一覧データを取得すると、項目一覧データを帳票データ生成部52に転送する。
帳票データ生成部52は、帳票をデータ化すべく、帳票データを生成する部であり、項目一覧データを受けると、項目一覧データと、該項目一覧データの各項目名情報に対応する内容を示すテキストデータと前述の位置情報とが対応づけられた帳票データを生成する。
この際に生成される帳票データは、後述するオペレータによるデータ入力前であることから、各項目名情報に対応する内容として「NULL」データが対応づけられる。また、この帳票データには、他の帳票データと識別するための識別番号が付与される。
制御部51は、帳票データ生成部52が帳票データを生成すると、該帳票データ及び保持された帳票イメージデータを通信制御部54に転送する。
通信制御部54は、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、帳票データ及び帳票イメージデータを入力端末400に送信する。
入力端末400の制御部41は、いわゆるCPUとして入力端末400の統括制御を行う部であり、通信制御部49で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータをメモリ48に格納する。
表示制御部44は、後述する表示部45の表示制御を行う部であり、図示しないメモリに予め帳票の項目名情報及び該項目名情報の内容を表示すべきデータ領域を示すデータ領域情報を対応付けた項目領域対応テーブルを保持している。表示制御部44は、メモリ48に帳票データ及び帳票イメージデータが格納されると、図示しないメモリの画面生成プログラムを起動し、まず、メモリ48から帳票データ及び帳票イメージデータを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータに基づいて、オペレータが入力を行うための入力画面情報を生成し、表示部45に転送する。
表示部45は、表示制御部44からの画面情報に基づいて表示を行う部であり、入力画面情報を受けると、入力画面情報に基づいて入力画面(図9参照)を表示させる。本実施例では、図9に示すように、帳票イメージデータに基づく内容が画面の上段領域に位置し、帳票データに基づく内容(=項目一覧データ及びテキストデータ)が下段領域に位置する入力画面が表示される。
図9においては、オペレータによるデータ入力前の画面状態を示しており、データ領域には、何も表示されていない。さらに、入力画面の右下には、オペレータが入力の完了を指示するための[OK]ボタン及び入力の中止を指示するための[キャンセル]ボタンが表示されている。
表示制御部44は、オペレータが入力画面にしたがって、入力部42を介して入力対象となる項目のデータ領域を選択すると、画面生成プログラムを起動し、まず、選択されたデータ領域を示すデータ領域情報を生成する。次に、該生成されたデータ領域情報に基づいて、保持された項目領域対応テーブルを参照し、対応する項目名情報を特定する。そして、帳票データを解析し、特定された項目名情報に対応する位置情報を取得し、取得した位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、図10に示すように、入力対象である項目の領域を矩形枠にて表示するための入力画面情報を生成し、入力画面情報を表示部45に転送する。
表示部45は、入力画面情報を受けると、入力画面情報に基づいて入力画面(図10参照)を表示させる。図10は、口座番号等のデータ入力が完了し、引き続き、銀行名のデータ入力が行われる段階を示している。以降、入力画面上の[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのいずれかが入力部42を介して押下されるまで、項目のデータ領域が選択される度に、上述したように、入力画面情報を生成し、生成された入力画面情報に基づく入力画面を表示部45を介して表示させる。
そして、上述したように、表示部45を介して、入力対象の項目が矩形枠により表示された入力画面にしたがって、オペレータによるデータ入力が実施され、該入力途中に入力部42を介して、入力画面上の[キャンセル]ボタンが押下されると、制御部41は、帳票データを更新部43に転送する。
更新部43は、帳票データの更新を行う部であり、帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ48に格納されている帳票データを更新する。
制御部41は、更新部43が更新すると、メモリ48から更新された帳票データを取得すると共に、入力を中止したことを示す入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部49に送信する。通信制御部49は、入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を中止する。
また、表示部45を介して、入力対象の項目が矩形枠により表示された入力画面にしたがって、オペレータによりデータ入力が実施され、入力部42を介して、入力画面上の[OK]ボタンが押下されると、制御部41は、帳票データを更新部43に転送する。
更新部43は、帳票データの更新を行う部であり、帳票データを受けると、帳票データに基づいて、メモリ48に格納されている帳票データを更新する。
制御部41は、更新部43が更新すると、メモリ48から更新された帳票データを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部49に送信する。通信制御部49は、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納すると共に、引き続き、格納された帳票データ及び帳票イメージデータを確認端末800に送信する。
確認端末800の制御部81は、いわゆるCPUとして確認端末800の統括制御を行う部であり、通信制御部89で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータをメモリ88に格納する。
表示制御部84は、後述する表示部85の表示制御を行う部であり、図示しないメモリに予め帳票の項目名情報及び該項目名情報の内容を表示すべきデータ領域を示すデータ領域情報を対応付けた項目領域対応テーブルを保持している。表示制御部84は、メモリ88に帳票データ及び帳票イメージデータが格納されると、図示しないメモリの画面生成プログラムを起動し、まず、メモリ88から帳票データ及び帳票イメージデータを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータに基づいて、オペレータが確認を行うための確認画面情報を生成し、表示部45に転送する。
表示部85は、表示制御部84からの画面情報に基づいて表示を行う部であり、確認画面情報を受けると、確認画面情報に基づいて確認画面(図11参照)を表示させる。本実施例では、図11に示すように、帳票イメージデータに基づく内容が画面の上段領域に位置し、帳票データに基づく内容(=項目一覧データ及びテキストデータ)が下段領域に位置する確認画面が表示される。
図11においては、オペレータによるデータ入力後の画面状態を示しており、データ領域には、入力端末400により入力されたテキストデータが表示されている。さらに、確認画面の右下には、オペレータが修正無く確認完了したことを通知するための[確認OK]ボタン、修正ありで確認完了したことを通知するための[再確認要]ボタン、及び確認の中止を通知するための[キャンセル]ボタンが表示されている。
表示制御部84は、オペレータが確認画面にしたがって、入力部82を介して確認対象となる項目のデータ領域を選択すると、画面生成プログラムを起動し、まず、選択されたデータ領域を示すデータ領域情報を生成する。次に、該生成されたデータ領域情報に基づいて、保持された項目領域対応テーブルを参照し、対応する項目名情報を特定する。そして、帳票データを解析し、特定された項目名情報に対応する位置情報を取得し、取得した位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、図12に示すように、確認対象である項目の領域を矩形枠にて表示するための確認画面情報を生成し、確認画面情報を表示部85に転送する。
表示部85は、確認画面情報を受けると、確認画面情報に基づいて確認画面(図12参照)を表示させる。以降、確認画面上の[確認OK]ボタン、[再確認要]ボタン及び[キャンセル]ボタンのいずれかが入力部82を介して押下されるまで、項目のデータ領域が選択される度に、上述したように、確認画面情報を生成し、該生成された確認画面情報に基づく確認画面を表示部85を介して表示する。
そして、上述したように、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータによるデータ確認が実施され、該確認途中に入力部82を介して、確認画面上の[キャンセル]ボタンが押下されると、制御部81は、帳票データを更新部83に転送する。
更新部83は、帳票データの更新を行う部であり、帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ88に格納されている帳票データを更新する。
制御部81は、更新部83が更新すると、メモリ88から更新された帳票データを取得すると共に、確認を中止したことを示す確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に送信する。通信制御部89は、確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を中止する。
また、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータによりデータ確認が実施され、帳票データの修正無く入力部82を介して、確認画面上の[確認OK]ボタンが押下されると、制御部81は、メモリ88から帳票データを取得すると共に、修正無く確認完了したことを示す確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に送信する。通信制御部89は、確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を完了する。
さらに、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータにより帳票データの修正が行われ、入力部82を介して、確認画面上の[再確認要]ボタンが押下されると、制御部81は、修正された帳票データを更新部83に転送する。
更新部83は、修正された帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ88に格納されている帳票データを更新する。
制御部81は、更新部83が更新すると、メモリ88から更新された帳票データを取得すると共に、修正ありで確認完了したことを示す再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に送信する。通信制御部89は、再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納すると共に、引き続き、格納された帳票データ及び帳票イメージデータを確認端末900に送信する。
確認端末900は、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、以降、上述した確認端末800と同様に動作し、帳票データ及び帳票イメージデータと共に、確認OK信号、再確認要信号、確認中止信号のいずれかをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、帳票データ及び帳票イメージデータと共に、確認OK信号及び確認中止信号のいずれかを受信するまで、上述したように、帳票データ及び帳票イメージデータを図示しない他の確認端末に送信し、オペレータによるデータ確認を繰り返し実施する。
ところで、帳票データ化に伴うデータ入力において、入力端末400の表示制御部44は、上述したように、項目名情報に対応する位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、入力画面情報を生成し、該入力画面情報に基づく画面を表示部45に表示させる。
しかしながら、例えば、項目枠外にデータが記入されている帳票がスキャナ100により読み取られる場合、表示画面において図13に示すように、矩形枠が実際に帳票データ化すべき領域から外れて表示されることがある。
そこで、本実施例の帳票データ化システムの入力端末400は、オペレータがマウス等の入力部42を介して、表示された矩形枠を移動させると、位置補正検出部46が該矩形枠の位置補正を検出すると共に、該矩形枠の移動先の位置を示す補正位置情報を生成し、該補正位置情報を位置情報補正部47に転送する。
位置情報補正部47は、位置補正検出部46により検出された補正内容を位置情報に反映させる部であり、該補正位置情報を受けると、該補正位置情報に基づいて、メモリ48に格納されている帳票データにおける表示対象であった項目名情報に対応する位置情報を補正すると共に、該補正が反映された位置情報を表示制御部44に転送する。
表示制御部44は、位置情報補正部47より項目名情報に対応する位置情報を受けると、上述したように、項目名情報に対応する位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、位置補正が反映された入力画面情報を生成し、該入力画面情報に基づく入力画面を表示部45に表示させる。この補正が反映された位置情報は、以降の帳票データ化に伴う確認においても、各確認端末により利用されることから、確認時には、表示画面において、図14に示すように、項目枠外に記入されたデータの位置に矩形枠が表示される。
以下、本実施例における帳票データ化システムの動作について説明を行う。
図15は、帳票データ化システムが入力画面の表示を行うまでの動作フローチャートである。
まず、オペレータがデータ化したい帳票をスキャナ100の図示しない読取台に配置し、帳票識別端末200を操作して、スキャナ100に帳票のイメージデータを読取せるべく読取指示を出力させる。即ち、帳票識別端末200のスキャナ制御部21は、スキャナ100を制御して、帳票のイメージデータを読み取らせる部であり、図示しない表示部に読取指示を受け付ける読取指示画面を表示しており、オペレータが読取指示画面にしたがって、図示しないキーボード等の入力部を介して読取指示を行うと、帳票識別端末200は、スキャナ100に対して、帳票の読み取り指示を示す読取指示信号を出力する(ステップS1)。
スキャナ100は、読取指示信号を受信すると、読取台に配置された帳票の画像を読み取り帳票イメージデータを生成すると、該帳票イメージデータを帳票識別端末200に送信する(ステップS2)。
帳票識別端末200の通信制御部23は、スキャナ100から帳票イメージデータを受信すると、帳票イメージデータを帳票識別部22に転送する。
帳票識別部22は、通信制御部23より帳票イメージデータを受けると、まず、帳票イメージデータを図示しないメモリに保持すると共に、図示しないメモリに保持された特徴解析プログラムを起動して、帳票イメージデータの特徴解析を行い、解析により得られる罫線特徴及び帳票種別を示す識別特徴データを生成する。そして、生成された識別特徴データに基づいて、帳票識別DB300を検索し、一致する特徴データに対応する帳票識別情報を取得し、取得した帳票識別情報及び保持された帳票イメージデータを通信制御部23に転送する(ステップS3)。
通信制御部23は、帳票識別情報及び帳票イメージデータを受けると、帳票識別情報及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54が帳票識別情報及び帳票イメージデータを受信すると、図示しないメモリに帳票イメージデータを保持すると共に、帳票識別情報を項目一覧取得部53に転送する。
項目一覧取得部53は、帳票識別情報を受けると、帳票識別情報に基づいて、項目一覧DB600を検索し、対応する帳票の項目一覧データを取得する(ステップS4)。
制御部51は、項目一覧取得部53が帳票の項目一覧データを取得すると、項目一覧データを帳票データ生成部52に転送する。
帳票データ生成部52は、項目一覧データを受けると、項目一覧データと、該項目一覧データの各項目名情報に対応する内容を示すテキストデータと位置情報とが対応づけられた帳票データを生成する(ステップS5)。
この際に生成される帳票データは、後述するオペレータによるデータ入力前であることから、各項目名情報に対応する内容として「NULL」データが対応づけられる。また、この帳票データには、他の帳票データと識別するための識別番号が付与される。
制御部51は、帳票データ生成部52が帳票データを生成すると、該帳票データ及び保持された帳票イメージデータを通信制御部54に転送する。
通信制御部54は、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、帳票データ及び帳票イメージデータを入力端末400に送信する。
入力端末400の制御部41は、通信制御部49で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータをメモリ48に格納する(ステップS6)。
表示制御部44は、表示制御部44は、メモリ48に帳票データ及び帳票イメージデータが格納されると、図示しないメモリの画面生成プログラムを起動し、まず、メモリ48から帳票データ及び帳票イメージデータを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータに基づいて、オペレータが入力を行うための入力画面情報を生成し、表示部45に転送する。
表示部45は、入力画面情報を受けると、入力画面情報に基づいて入力画面(図9参照)を表示させる。本実施例では、図9に示すように、帳票イメージデータに基づく内容が画面の上段領域に位置し、帳票データに基づく内容(=項目一覧データ及びテキストデータ)が下段領域に位置する入力画面が表示される(ステップS7)。
表示制御部44は、オペレータが入力画面にしたがって、入力部42を介して入力対象となる項目のデータ領域を選択すると、画面生成プログラムを起動し、まず、選択されたデータ領域を示すデータ領域情報を生成する。次に、該生成されたデータ領域情報に基づいて、保持された項目領域対応テーブルを参照し、対応する項目名情報を特定する。そして、帳票データを解析し、特定された項目名情報に対応する位置情報を取得し、取得した位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、図10に示すように、入力対象である項目の領域を矩形枠にて表示するための入力画面情報を生成し、入力画面情報を表示部45に転送する(ステップS8)。
表示部45は、入力画面情報を受けると、入力画面情報に基づいて入力画面(図10参照)を表示させる(ステップS9)。図10は、口座番号等のデータ入力が完了し、引き続き、銀行名のデータ入力が行われる段階を示している。以降、入力画面上の[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのいずれかが入力部42を介して押下されるまで、項目のデータ領域が選択される度に、上述したように、入力画面情報を生成し、表示部45を介して入力画面を表示する。
図16は、本実施例の帳票データ化システムにおける入力作業後の動作フローチャートである。
そして、上述したように、表示部45を介して、入力対象の項目が矩形枠により表示された入力画面にしたがって、オペレータによるデータ入力が実施され、該入力途中に入力部42を介して、入力画面上の[キャンセル]ボタンが押下されると、制御部41は、帳票データを更新部43に転送する(ステップS10)。
更新部43は、帳票データの更新を行う部であり、帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ48に格納されている帳票データを更新する(ステップS11)。
制御部41は、更新部43が更新すると、メモリ48から更新された帳票データを取得すると共に、入力を中止したことを示す入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部49に送信する。通信制御部49は、入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する(ステップS12)。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で入力中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を中止する(ステップS25)。
また、表示部45を介して、入力対象の項目が矩形枠により表示された入力画面にしたがって、オペレータによりデータ入力が実施され、入力部42を介して、入力画面上の[OK]ボタンが押下されると、制御部41は、帳票データを更新部43に転送する(ステップS10)。
更新部43は、帳票データの更新を行う部であり、更新された帳票データを受けると、帳票データに基づいて、メモリ48に格納されている帳票データを更新する(ステップS13)。
制御部41は、更新部43が更新すると、メモリ48から更新された帳票データを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部49に送信する。通信制御部49は、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する(ステップS14)。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納すると共に、引き続き、格納された帳票データ及び帳票イメージデータを確認端末800に送信する(ステップS15)。
確認端末800の制御部81は、通信制御部89で帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータをメモリ88に格納する。
表示制御部84は、後述する表示部85の表示制御を行う部であり、図示しないメモリに予め帳票の項目名情報及び該項目名情報の内容を表示すべきデータ領域を示すデータ領域情報を対応付けた項目領域対応テーブルを保持している。表示制御部84は、メモリ88に帳票データ及び帳票イメージデータが格納されると、図示しないメモリの画面生成プログラムを起動し、まず、メモリ88から帳票データ及び帳票イメージデータを取得すると共に、帳票データ及び帳票イメージデータに基づいて、オペレータが確認を行うための確認画面情報を生成し、表示部85に転送する。
表示部85は、表示制御部84からの画面情報に基づいて表示を行う部であり、確認画面情報を受けると、確認画面情報に基づいて確認画面(図11参照)を表示させる。本実施例では、図11に示すように、帳票イメージデータに基づく内容が画面の上段領域に位置し、帳票データに基づく内容(=項目一覧データ及びテキストデータ)が下段領域に位置する確認画面が表示される(ステップS16)。
表示制御部84は、オペレータが確認画面にしたがって、入力部82を介して確認対象となる項目のデータ領域を選択すると、画面生成プログラムを起動し、まず、選択されたデータ領域を示すデータ領域情報を生成する。次に、該生成されたデータ領域情報に基づいて、保持された項目領域対応テーブルを参照し、対応する項目名情報を特定する。そして、帳票データを解析し、特定された項目名情報に対応する位置情報を取得し、取得した位置情報及び帳票イメージデータに基づいて、図12に示すように、確認対象である項目の領域を矩形枠にて表示するための確認画面情報を生成し、確認画面情報を表示部85に転送する(ステップS17&18)。
表示部85は、確認画面情報を受けると、確認画面情報に基づいて確認画面(図12参照)を表示させる。以降、確認画面上の[確認OK]ボタン、[再確認要]ボタン及び[キャンセル]ボタンのいずれかが入力部82を介して押下されるまで、項目のデータ領域が選択される度に、上述したように、確認画面情報を生成し、生成された確認画面情報に基づく確認画面を表示部85を介して表示する。
そして、上述したように、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータによるデータ確認が実施され、該確認途中に入力部82を介して、確認画面上の[キャンセル]ボタンが押下されると、制御部81は、帳票データを更新部83に転送する(ステップS19)。
更新部83は、帳票データの更新を行う部であり、帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ88に格納されている帳票データを更新する(ステップS20)。
制御部81は、更新部83が更新すると、メモリ88から更新された帳票データを取得すると共に、確認を中止したことを示す確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に送信する。通信制御部89は、確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する(ステップS21)。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で確認中止信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を中止する(ステップS25)。
また、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータによりデータ確認が実施され、帳票データの修正無く入力部82を介して、確認画面上の[確認OK]ボタンが押下されると、制御部81は、メモリ88から帳票データを取得すると共に、修正無く確認完了したことを示す確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に送信する。通信制御部89は、確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する(ステップS19&22)。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で確認OK信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納し、帳票のデータ化を完了する(ステップS25)。
さらに、表示部85を介して、確認対象の項目が矩形枠により表示された確認画面にしたがって、オペレータにより帳票データの修正が行われ、入力部82を介して、確認画面上の[再確認要]ボタンが押下されると、制御部81は、修正された帳票データを更新部83に転送する(ステップS19)。
更新部83は、修正された帳票データを受けると、該帳票データに基づいて、メモリ88に格納されている帳票データを更新する(ステップS23)。
制御部81は、更新部83が帳票データを更新すると、メモリ88から更新された帳票データを取得すると共に、修正ありで確認完了したことを示す再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを通信制御部89に転送する。通信制御部89は、再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受けると、再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータをデータ管理サーバ500に送信する(ステップS24)。
データ管理サーバ500の制御部51は、通信制御部54で再確認要信号、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、帳票データ及び帳票イメージデータを帳票データDB700に格納すると共に、引き続き、格納された帳票データ及び帳票イメージデータを確認端末900に送信する(ステップS26&27)。
確認端末900は、帳票データ及び帳票イメージデータを受信すると、以降、上述した確認端末800と同様に動作し、帳票データ及び帳票イメージデータと共に、確認OK信号、再確認要信号、確認中止信号のいずれかをデータ管理サーバ500に送信する。
データ管理サーバ500の制御部51は、帳票データ及び帳票イメージデータと共に、確認OK信号及び確認中止信号のいずれかを受信するまで、上述したように、帳票データ及び帳票イメージデータを図示しない他の確認端末に送信し、オペレータによるデータ確認を繰り返し実施する。
本実施例の帳票データ化システムによれば、複数の項目からなる帳票のイメージデータにおける画面上の項目を示す位置情報を予め保持する項目一覧DB600から位置情報を取得し、取得した各項目の位置情報を該各項目に対応するテキストデータに対応づけて、帳票データを生成する。そして、オペレータによる入力又は項目内容の確認時、該位置情報に基づいて、オペレータに対して画面上の入力又は確認対象となる項目を矩形枠により表示するようにしたので、オペレータは、該矩形枠にしたがって効率的に入力または確認対象の項目を特定することができる。従って、帳票のデータ化に伴うオペレータの作業効率の向上を図ることができる。また、オペレータによって矩形枠の表示位置が修正された場合、当該帳票データの位置情報に反映されるようにしたので、次のオペレータは修正済みの位置情報によって表示された矩形枠をもとに項目内容の確認を行うことができる。さらに、帳票の各項目に対応する位置情報を含む帳票データがデータ管理サーバ500にて一元管理されることから、入力または確認を行う端末毎に、矩形枠を表示するための項目一覧DB600を保守管理する必要がなくなり、帳票のデータ化に伴う作業効率の向上を図ることができる。