JP2006243513A - 温度過昇防止素子及び定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱応答速度に影響を与えずに、定着ベルト等の被検知対象の過度の温度上昇を防止する温度過昇防止素子を提供すること。
【解決手段】 定着ベルト等の可動体表面に当接し、所定の温度以上で溶融して電気的接続を遮断する温度ヒューズ2と、温度ヒューズ2とリード端子4a,4bを介して電気的・物理的に接続し、温度ヒューズ2を可動体表面に当接させるとともに、自らが可動体表面に当接する一対の長尺状の金属製バネ板6a,6bと、からなる温度過昇防止素子であって、可動体表面に当接する金属製バネ板6a,6bの先端部形状がL字状である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、温度過昇防止素子等に関し、より詳しくは、加熱された可動体の表面温度が過度に上昇するのを防止するための温度過昇防止素子等に関する。
一般に、粉状のトナーを用いる画像形成装置における定着工程には、未定着トナー画像を被記録媒体表面に静電的に転写した後、これを加熱部材と加圧部材との間に挟み込み、未定着トナー画像を加熱溶融して被記録媒体に圧着する方法が広く採用されている。ここで、加熱部材や加圧部材には、ローラやエンドレスベルト等の回転体が用いられており、例えば、前者の加熱部材については定着ローラや定着ベルトと称されている(以下、これらを総じて「定着回転体」と称することがある。)。
このような定着回転体等の被加熱部材を加熱する手段としては、例えば、ハロゲンランプ等の熱源からの輻射熱を利用する方法、セラミックヒータ等を直接接触させる方法等が挙げられる。また、変動磁界を発生する励磁コイルを導電性層を設けた被加熱部材に近接配置し、導電性層に発生する渦電流によって被加熱部材自身を発熱させる電磁誘導加熱方式も知られている(特許文献1参照)。なかでも電磁誘導加熱は、被加熱部材を直接加熱することができるとともに、高温となる範囲が極めて限られ、被加熱部材を短い時間で所定の温度まで加熱することができる。
ところで、通常、定着装置には、定着回転体の外周面あるいは内周面にサーミスタが設けられ、その出力が、定着回転体を加熱するためのヒータに電力を供給する電源回路を制御する制御装置に入力され、ヒータへの通電をオン・オフ制御し、定着回転体の表面温度を所定の定着温度範囲(例えば、150℃〜200℃)に保持するようにしている(特許文献2参照)。
さらに、制御装置の故障等が原因となる熱暴走により、定着回転体の表面温度が過度に上昇したときの安全装置が設けられている。安全装置としては、通常、定着回転体の表面温度が所定の温度に達した場合に溶断して電流を遮断する温度ヒューズが定着回転体の周面に対向して設けられている。
特開平11−352804号公報 特開2000−074752号公報
しかし、上述したような安全装置としてサーミスタと温度ヒューズを用いる場合は、被検知対象である定着回転体の表面が動くため、この表面に追随させようとすれば温度ヒューズの位置が動くことになる。このため、温度ヒューズを定着回転体に押しつける圧力をサーミスタよりも高くして、定着回転体の表面と温度ヒューズとの接触不良を防止する必要が生じる。
このような問題に対して、本出願人は、温度ヒューズ端子に電極機能を兼ね備えた板バネを取り付けることにより、定着回転体の動きに追従する温度検出素子を提案している(特願2003−435692号)。
しかし、さらに検討を進めた結果、発熱部の熱が温度ヒューズに伝導する場合に、温度ヒューズに接続しているリード端子から保持部材へと熱の移動が起こり、その結果、所定の温度で温度ヒューズが作動しない場合が生じることが判明した。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。
即ち、本発明の目的は、熱応答速度に影響を与えずに、被検知対象の過度の温度上昇を防止する温度過昇防止素子を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、温度過昇防止素子を取り付けた定着装置を提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明においては、温度ヒューズ等から保持部材へと熱の移動が起こりにくい構造を採用した。
即ち、本発明によれば、被検知対象からの温度を伝える感温部分を有し、所定の温度以上で電気的接続を遮断する通電遮断部材と、通電遮断部材を保持しつつ、感温部分を被検知対象に当接させるとともに、自らが被検知対象に当接する保持部材と、を有することを特徴とする温度過昇防止素子が提供される。
本発明が適用される温度過昇防止素子によれば、通電遮断部材の感温部分を被検知対象に当接させるので、可動体表面の温度を直に通電遮断部材に伝えることができる。
また、保持部材も通電遮断部材の感温部分同様に、例えば、被検知対象である可動体表面に当接させることにより、保持部材の熱容量を低減させることが可能となるので感温部からの熱の移動が低減し、通電遮断部材の誤動作を防止することができる。
ここで、通電遮断部材は、所定の温度以上で溶融する可溶合金からなる温度ヒューズであることが好ましく、具体的には、通電遮断部材の感温部分が窒化アルミニウムから構成されることが好ましい。窒化アルミニウムは、熱伝導率が極めて高く(具体的には、150W/m・K)、これを感温部分に用いることにより、通電遮断部材の通電遮断機能を有する部分(いわゆる、「ヒューズエレメント」)への熱の伝達速度を向上させ、熱応答速度を高めることができる。
また、保持部材は、通電遮断部材の両端に設けた一対の給電端子に給電する機能を有することが好ましい。保持部材が給電機能を有することにより、新たな配線を設ける必要がなく、全体の形状をコンパクトにすることができる。
さらに、通電遮断部材及び/または保持部材の表面の少なくとも一部は、薄膜フィルムにより覆われていることが好ましい。被検知対象が可動部材である場合は、通電遮断部材及び/または保持部材の表面を薄膜フィルムで覆うことにより、耐摩耗性、摺動性、耐熱性等を向上させることができる。
次に、本発明によれば、記録媒体に転写された未定着像を、記録媒体に加熱定着させる定着装置であって、回転する定着回転体と、定着回転体に当接し、定着回転体の温度過昇を防止する温度過昇防止素子と、を有し、温度過昇防止素子は、所定の温度以上で溶融断線して通電を遮断する通電遮断部材と、通電遮断部材を保持するとともに、通電遮断部材からの熱の移動を抑制する保持部材と、を備えることを特徴とする定着装置が提供される。
本発明が適用される定着装置に備えられた温度過昇防止素子は、通電遮断部材の誤動作を防止する処置が施されているので、加熱定着ロール等の定着回転体の温度上昇を防止することができる。
ここで、定着回転体が電磁誘導加熱方式により発熱する導電性層を有する定着ベルトの場合は、定着回転体内にスペース的な余裕が少ない場合でも、温度過昇防止素子により効率的に表面温度を検知することができる。
また、温度過昇防止素子は、定着回転体の内側に配置されることが好ましい。例えば、定着回転体表面に付着した未定着トナーの影響を排除することができ、さらに、定着回転体表面を傷つけることが無い。
さらに、温度過昇防止素子を構成する保持部材は、通電遮断部材とともに定着回転体に当接するL字状の先端部と、先端部と一体化された長尺状の金属製バネ板と、を有することが好ましい。金属製バネ板により、通電遮断部材を確実に定着回転体表面に押圧することができる。
さらに、本発明によれば、画像形成装置に用いられる定着装置であって、定着回転体と、定着回転体を加熱する熱源の通電回路を遮断することにより、定着回転体の温度過昇を防止する温度過昇防止素子と、を備え、温度過昇防止素子は、定着回転体に当接する金属製の保持部材を有することを特徴とする定着装置が提供される。
ここで、温度過昇防止素子は、保持部材とともに定着回転体に当接する温度ヒューズを有することが好ましい。
本発明の温度過昇防止素子によれば、熱応答速度に影響を与えずに被検知対象の過度の温度上昇を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)について、図面に基づき説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。また、使用する図面は、本実施の形態を説明するために使用するものであり、実際の大きさを表すものではない。
(画像形成装置)
先ず、温度過昇防止素子を備える定着装置を有する画像形成装置について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置を説明するための概略構成図である。図1には、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置が示されている。図1に示された画像形成装置100は、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト115に順次転写(一次転写)させる一次転写部110と、中間転写ベルト115上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部120と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置112と、を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部140を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム111の周囲に、これらの感光体ドラム111を帯電する帯電器121、感光体ドラム111上に静電潜像を書込むレーザ露光器113(図1中、露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム111上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器114、感光体ドラム111上に形成された各色成分トナー像を一次転写部110にて中間転写ベルト115に転写する一次転写ロール116、感光体ドラム111上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ117等の電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト115の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト115は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は、10Ωcm〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚さは、例えば、0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト115は、各種ロールによって、図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモーター(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト115を回動させる駆動ロール131と、各感光体ドラム111の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト115を支持する支持ロール132と、中間転写ベルト115に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト115の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール133と、二次転写部120に設けられるバックアップロール125と、中間転写ベルト115上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール134と、を有している。
一次転写部110は、中間転写ベルト115を挟んで感光体ドラム111に対向して配置される一次転写ロール116により構成されている。一次転写ロール116は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10Ωcm〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール116は、中間転写ベルト115を挟んで感光体ドラム111に圧接配置され、さらに一次転写ロール116には、トナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム111上のトナー像が中間転写ベルト115に順次、静電吸引され、中間転写ベルト115上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部120は、中間転写ベルト115のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール122と、バックアップロール125と、によって構成される。バックアップロール125は、EPDMゴムからなる内層部とカーボンを分散したEPDM及びNBRのブレンドゴムからなるチューブ状の表面層とから構成されている。そして、その表面抵抗率が10Ω/□〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は、例えば70°(アスカーC)に設定されている。このバックアップロール125は、中間転写ベルト115の裏面側に配置されて二次転写ロール122の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール126が当接配置されている。
一方、二次転写ロール122は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層と、で構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムから形成され、体積抵抗率が10Ωcm〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール122は、中間転写ベルト115を挟んでバックアップロール125に圧接配置され、さらに二次転写ロール122は接地されてバックアップロール125との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部120に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト115の二次転写部120の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト115上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト115の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ135が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)142が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ143が配設されている。この基準センサ142は、中間転写ベルト115の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部140からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ150と、この用紙トレイ150に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール151と、ピックアップロール151により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール152と、搬送ロール152により搬送された用紙Pを二次転写部120へと送り込む搬送シュート153と、二次転写ロール122により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置112へと搬送する搬送ベルト155と、用紙Pを定着装置112に導く定着入口ガイド156と、を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
図1に示すような画像形成装置では、画像読取装置(IIT)(図示せず)やパーソナルコンピュータ(PC)(図示せず)等から出力される画像データは、画像処理装置(IPS)(図示せず)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器113に出力される。
レーザ露光器113では、入力された色材階調データに応じて、例えば、半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム111に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム111では、帯電器121によって表面が帯電された後、このレーザ露光器113によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム111上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム111と中間転写ベルト115とが当接する一次転写部110において、中間転写ベルト115上に転写される。より具体的には、一次転写部110において、一次転写ロール116により、中間転写ベルト115の基材に対し、トナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト115の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト115の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト115は移動してトナー像が二次転写部120に搬送される。トナー像が二次転写部120に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部120に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール151が回転し、用紙トレイ150から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール151により供給された用紙Pは、搬送ロール152により搬送され、搬送シュート153を経て二次転写部120に到達する。この二次転写部120に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト115の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部120では、中間転写ベルト115を介して、二次転写ロール122がバックアップロール125に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト115と二次転写ロール122との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール126からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール122とバックアップロール125との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト115上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール122とバックアップロール125とによって押圧される二次転写部120において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール122によって中間転写ベルト115から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール122の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト155へと搬送される。搬送ベルト155では、定着装置112における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置112まで搬送する。定着装置112に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置112によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト115上に残った残留トナーは、中間転写ベルト115の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール134および中間転写ベルトクリーナ135によって中間転写ベルト115上から除去される。
(定着装置)
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置112について説明する。
図2は、本実施の形態が適用される定着装置112の構成を説明するための側断面図である。定着装置112は、矢印D方向に回転する無端状の定着ベルト30と、定着ベルト30に圧接される加圧ロール34と、定着ベルト30の内側に配され、定着ベルト30を加圧ロール34に圧接してニップ部を形成する加圧対向部材36と、を主要な構成としている。定着ベルト30には導電性層(図示せず)が設けられている。定着ベルト30の周面と対向する位置に支持された電磁誘導加熱装置32を有している。また、ニップ部の定着ベルト30の回転方向(矢印D方向)下流側近傍に支持された剥離部材38を有している。
さらに、定着ベルト30の内側に接するように、固定支持部材46に保持された温度過昇防止素子20が取付けられている。温度過昇防止素子20はリレー54を有する回路と接続されている。温度過昇防止素子20については後述する。
電磁誘導加熱装置32は、定着ベルト30の外周面に倣った形状を有し、この外周面との間隔が1mm〜3mmとなるよう配置されており、定着ベルト30の導電性層を発熱させる。本実施の形態においては、電磁誘導加熱装置32は、台座(図示せず)に支持されたフェライト等からなる磁性体コア32aと、この磁性体コア32aの周囲に巻回された励磁コイル32bと、この励磁コイル32bに交流電流を供給する励磁回路32cとで主要部が構成されている。
加圧対向部材36は、加圧ロール34の周面に沿った形に湾曲した当接面を備える弾性部材36aと、この弾性部材36aを支持し、両端部で固定支持された摺動部材36bと、この摺動部材36bに支持され、定着ベルト30の幅方向における両端部で内周面に当接され、定着ベルト30の位置を規制するベルト走行ガイド(図示せず)と、によって主要部が構成されている。
また、加圧対向部材36の電磁誘導加熱装置32と対向する部分には、導電性層(図示せず)を含む定着ベルト30を通過した磁束を集める磁性体44が設けられている。磁性体44の材質としては、フェライト等が挙げられる。摺動部材36bおよび磁性体44は、固定部材42に支持・固定されている。
弾性部材36aは、加圧ロール34に圧接され、加圧ロール34の周面に倣って凹型であるため、定着ベルト30を介して加圧ロール34との間に十分なニップ幅を得ることができる。また、弾性部材36aの表面には低摩擦層が設けられており、定着ベルト30の内周面との間の摩擦を低減するように構成されている。
剥離部材38は、一端が固定支持された支持部38aと、支持部38aに支持されている剥離シート38bとから構成されている。剥離シート38bの先端は、定着ベルト30に近接または接触するように配置されている。これにより、矢印Cの方向からニップ部を通過したトナー像Tを担持した用紙Pと定着ベルト30との間に剥離シート38bが入り込み、用紙Pを定着ベルト30表面から剥離する。
尚、図示しないが、ニップ部の同上流側に、定着ベルト30の内周面の温度を測定する温度検出装置が設けられている。温度検出装置は、定着ベルト30の内周面に接触してその温度を検出する温度センサを有し、温度センサの検出値によって、励磁回路32cから励磁コイル32bへの電力供給量が制御され、定着ベルト30の表面温度が所望の温度に維持されるようになっている。
図2に示すように、定着装置112では、加圧ロール34が矢印E方向への回転駆動を開始し、定着ベルト30がそれに従動して矢印D方向へ周回を開始するのとほぼ同時もしくは開始直後に、電磁誘導加熱装置32に含まれる励磁回路32cから励磁コイル32bに交流電流が供給される。励磁コイル32bに交流電流が供給されると、励磁コイル32bの周囲に矢印Hで示される磁束が生成消滅を繰り返す。そして、この磁束Hが定着ベルト30に含まれる導電性層(図示せず)を横切るとき、その磁界の変化を妨げる磁界が生じるように、導電性層に渦電流が発生し、該導電性層の表皮抵抗および導電性層を流れる電流の大きさに比例して発熱する。一方、導電性層を貫通した磁束は、磁性体44に向かって閉じた経路を形成する。
(温度過昇防止素子)
次に、温度過昇防止素子20について説明する。
図3は、定着装置112に取り付けられた温度過昇防止素子20を説明するための図である。図3に示すように、温度過昇防止素子20は、定着ベルト30からの温度を伝える感温部分を有し、所定の温度以上で電気的接続を遮断する通電遮断部材としての温度ヒューズ2と、温度ヒューズ2を保持する保持部材として、温度ヒューズ2を定着ベルト30に当接させるとともに、自らが定着ベルト30に当接する金属製バネ板6a,6bと、が主要な構成である。また、金属製バネ板6a,6bの端部を固定する固定支持部材46を備えている。尚、温度ヒューズ2は、リード端子4a,4bにより、金属製バネ板6a,6bと通電可能に接続している。
図3に示すように、温度ヒューズ2は、湾曲した金属製バネ板6a,6bの弾性反発力によって定着ベルト30の内周面に押圧されている。金属製バネ板6a,6bは大きく湾曲し、その復元力に基づく弾性反発力によって温度ヒューズ2が進退可能となり、定着ベルト30の変位に対して追従することができるようになっている。
さらに温度過昇防止素子20について詳述する。図4は、温度過昇防止素子20の構成を説明するための図である。
温度ヒューズ2は、可動体である定着ベルト30の表面に接触し、定着ベルト30が所定の温度になった場合に電気的接続を切断する通電遮断部材である。一対のリード端子4a,4bは、温度ヒューズ2の両端から突出する給電端子部である。先端がL字状の形状を有する一対の長尺状の金属製バネ板(保持部材)6a,6bは、その一端がリード端子4a,4bに電気的及び物理的に接続され、温度ヒューズ2を保持しつつ、その外周の一部(感温部分)を被検知対象である定着ベルト30の表面に当接させる機能を有するものである。固定支持部材46は、金属製バネ板6a,6bの、温度ヒューズ2等を保持する側と反対側の端部を固定支持している。
(保持部材)
金属製バネ板6a,6bを構成する材料に特に制限はなく、一般にバネ板として用いられる各種金属材料から選択される。具体的には、ステンレス、リン青銅、ニッケル等が好適に使用される。金属製バネ板6a,6bの厚さは、通常、0.07mm〜0.15mmである。本実施の形態では、金属製バネ板6a,6bは、厚さ100μmのステンレス板を用いエッチング加工することで形成されている。金属製バネ板6a,6bは、たわみ反力を与える機能と、図示しないが断線制御回路を形成する導体としての機能も有している。
尚、金属製バネ板6a,6bは、特に金属製であることが要求されるものではなく、例えば各種エラストマーも使用可能であるが、その場合、リード端子4a,4bとの電気的接続を取るための構成(例えば、内部に配線をする等)が必要となるため、成型が容易で導通性の良好な金属製バネ板を用いることが好ましい。
また、本実施の形態において、温度ヒューズ2は、保持部材である一対の金属製バネ板6a,6bで保持されているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、温度ヒューズ2とリード端子4a,4bとを介して接続する一対の板状部分があれば足り、電気的にショートしないように配線や絶縁等の公知の手段による対応を施すことを前提として、固定支持部材46に固定される部分で1本となるように、途中で両者が一体となっても構わない。
保持部材である金属製バネ板6a,6bは、可動部材である定着ベルト30と摺擦される領域またはその周辺を、耐摩耗性、摺動性、耐熱性等の各種目的に応じた薄膜フィルムで被覆することが好ましい。また、定着ベルト30との絶縁性を図る目的で、薄膜フィルムを被覆することも好ましい。該薄膜フィルムとしては、目的に応じて選択すればよいが、フッ素樹脂フィルム、ポリイミドフィルム等が好適なものとして挙げられる。本実施の形態においては、摺動性向上の目的で、粘着材が塗布された厚さ50μmのポリイミドフィルムが設けられている。
本実施の形態では、長尺状の金属製バネ板6a,6bは、温度ヒューズ2を保持するとともに、その一部を定着ベルト30の表面に接触することに特徴を有している。保持部材である金属製バネ板6a,6bの一部を定着回転体である定着ベルト30の表面に接触させることにより、金属製バネ板6a,6bの熱容量を低減させることが可能となり、感温部分からの熱の移動が低減する。このため、温度ヒューズ2が動作すべき所定の温度を超えた温度で動作するという誤動作が防止される。即ち、温度ヒューズ2に接続しているリード端子4a,4bから固定支持部材46へと熱の散逸することがなくなり、定着ベルト30からの熱は、金属製バネ板6a,6bに直接伝わる。
(通電遮断部材)
本実施の形態においては、通電遮断部材である温度ヒューズ2は、一対のリード端子4a,4b間を、所定の温度で溶融する可溶合金からなるヒューズエレメントによって電気的に橋絡した構成を有している(以下、単に「可溶合金型温度ヒューズ」という場合がある。)。本実施の形態では、円筒型の可溶合金型温度ヒューズを用いている。尚、通電遮断部材としては、所定の温度で電気的接続を遮断する機能を有するものであれば特に制限はない。
図5は、温度ヒューズ2を説明するための縦断面図である。図5に示されるように、通電遮断部材である温度ヒューズ2は、電極の機能を有する先端部が対向する状態で配置された一対のリード端子4a,4bと、リード端子4a,4bの対向する先端に両端が溶接等により固着された低融点合金からなるヒューズエレメント12と、を有している。また、ヒューズエレメント12を被覆するフラックス16と、フラックス16で被覆されたヒューズエレメント12が挿通された円筒型の絶縁ケース10と、を有し、絶縁ケース10の両端の開口部は、絶縁封止材18で封止されている。尚、リード端子4a,4bの先端部の形状及び断面形状は円形である。また、ヒューズエレメント12の両端部の形状及び断面形状は円形である。
リード端子4a,4bは、本実施の形態においては、温度ヒューズ2の電極の機能を兼ね備えるものである。そのため端部が円形になっており、ヒューズエレメント12の両端に溶接等により固着されている。リード端子4a,4bの材料に特に制限はなく、リードとして一般的な材料が用いられ、例えば、銅、ニッケル等が特に好適に使用される。本実施の形態においては、銅製に錫メッキしたリードを用いている。
ヒューズエレメント12は、可溶合金型温度ヒューズのエレメント材料として一般に使用される可溶合金製のものであればよく、所定の温度で溶融するように、適切な組成の材料が選択される。具体的な材料としては、錫、鉛等の金属の合金が挙げられる。これらの金属の組成割合により、溶融温度を調整することができる。尚、電子写真装置における定着装置の加熱回転体を被検知対象とする場合には、ヒューズエレメント12の溶融温度としては、180℃〜235℃程度の範囲から選択される。
フラックス16は、高温状態におけるヒューズエレメント12の再酸化防止、所定の温度でヒューズエレメント12が溶融した場合に球状化を促進する目的で用いられる。フラックス16の材料としては、通常、ロジン系、水溶性系が挙げられる。本実施の形態においては、ロジン系フラックスを用いている。
絶縁ケース10は、ヒューズエレメント12を保護するためのものであり、その材料に特に制限はないが、通常、窒化アルミニウム、アルミナセラミックス、耐熱性樹脂の成形体等の耐熱性材料から形成されることが好ましい。本実施の形態では、絶縁ケース10には、窒化アルミニウムが用いられている。窒化アルミニウムは、熱伝導率が極めて高い(150W/m・K)ので、感温部分を含む絶縁ケース10の材料としてこれを用いることにより、通電遮断部材における通電遮断機能を有するヒューズエレメント12への熱の伝達速度を向上させ、熱応答速度を高めることができる。尚、感温部分のみ窒化アルミニウムを用いる場合も、同様な効果を得ることができる。
絶縁ケース10の形状は円筒型であるが、機能上単なる筒型であれば構わない。絶縁ケース10の外周面は、被検知対象である定着ベルト30の表面に圧接される接触面であるため、耐摩耗性、摺動性、耐熱性等の各種目的に応じた薄膜フィルムを被覆することが好ましい。特に、定着ベルト30との絶縁性を図るために、例えば、フッ素樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム等が好適なものとして挙げられる。本実施の形態においては、絶縁ケース10の外周面は、摺動性向上の目的で、粘着材が塗布された厚さ50μmのポリイミド樹脂フィルムにより被覆されている。薄膜フィルムは絶縁ケース10の外周全面に被覆してもよいし、接触面となり得る領域のみ被覆しても構わない。
絶縁封止材18は、絶縁ケース10の両端の開口部を封止するとこが可能な絶縁体であればその材料に特に制限はないが、通常、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂が使われる。絶縁封止材18に使用する材料を選択する場合、フラックス16に使用する材料との動作温度付近での相性により決定される。尚、本実施の形態においては、絶縁封止材18は、エポキシ樹脂を用いている。
ヒューズエレメント12は、所定の温度以上に昇温すると溶断する。図6は、ヒューズエレメント12の溶断状態を説明する図である。図6に示すように、定着ベルト30の温度が、何らかの原因で過度に昇温し、ヒューズエレメント12の温度が所定の温度(例えば、187℃)付近になると、ヒューズエレメント12が溶融し始める。さらに、187℃に昇温し十分に溶融すると、ヒューズエレメント12が流動化し、図6に示すように、球形化した2個のヒューズエレメント片13a,13bのように溶断する。その結果、リード端子4a,4b間(さらに、金属製バネ板6a,6b間)の電気的接続が遮断される。
尚、本実施の形態において、可溶合金型温度ヒューズを用いる場合に、上述したような筒形のものに限定されず、例えば、一対の電極が絶縁性基板表面に設けられ、この一対の電極間を、上述したようなヒューズエレメント12によって電気的に橋絡した基板タイプのものであっても構わない。この場合、基板の電極等が設けられていない側の面が、可動体表面に当接する感温部分となる。
図7は、温度過昇防止回路のブロック図である。
前述したように、定着装置112において定着ベルト30は電磁誘導加熱方式により加熱される。図7のブロック図では、磁場発生手段としての励磁コイル32b、電源監視手段及び出力許可手段としての制御装置50、高周波電源としての励磁回路32c、温度過昇防止素子20の部品である温度ヒューズ2及びリレー54が示されている。尚、電磁誘導発熱性の定着ベルト30は、図7中、破線で表されている。
励磁コイル32bは、磁性体コアと協働して磁場を発生する。制御装置50は、例えば、パルス入力回路等の外部より、定着装置の加熱許可信号(パルス信号)を受けると共に、励磁回路32cに供給されている直流電源電圧を監視する電圧監視回路を備えている。温度ヒューズ2は、電磁誘導発熱部材である定着ベルト30の内周面温度を検出する。励磁回路32cは、AC入力を受けてリレー54の接点を介し電力が供給された際に、励磁コイル32bに高周波電力を供給するための電圧共振インバータ回路(スイッチングインバータ回路)を備えている。
ここで、リレー54は、定着ベルト30の内周面温度を検出する温度ヒューズ2を介して、その駆動巻線にDC電源が供給されている。定着ベルト30の内周面温度が所定の温度を超えて過度に昇温した場合、前述したように温度ヒューズ2も昇温し、その内部のヒューズエレメント12が溶融して断線し、リレー54の作動(または作動状態からの不作動)により、励磁回路32cに電圧を供給するAC電源が切断され、熱暴走から定着装置112の安全が確保される。
以上、温度過昇防止素子20、温度過昇防止素子20を備えた定着装置112、この定着装置112を備えた画像形成装置100について説明したが、本実施の形態はこれらに限定されるものではなく、当業者は、公知の知見により種々の変更を加えることができる。
例えば、図8は、定着回転体の外側に設けられた温度過昇防止素子20を説明する図である。図8に示すように、温度過昇防止素子20は、金属製バネ板6a,6bの一端は固定支持部材に固定され、金属製バネ板6a,6bの先端側に取り付けられた温度ヒューズ2が、金属製バネ板6a,6bの弾性反発力で定着回転体の外周面に押圧されている。
また、本実施の形態では、温度過昇防止素子20を電磁誘導加熱方式の定着装置112に適用した例について説明したが、定着装置としては、一般的なハロゲンヒータ等のヒータ加熱、その他各種加熱方式の定着装置に適用することが可能である。なかでも、定着回転体内にスペース的な余裕が少ない電磁誘導加熱方式の定着装置に適用することが最も適している。
さらに、定着装置としては、本実施の形態におけるベルト−ロールニップ方式の他、一般的な2ロール方式、定着回転体がロールで加圧回転体がベルト状のロール−ベルトニップ方式、2ベルト方式等あらゆる方式の定着装置に適用することができる。
尚、本実施の形態が適用される温度過昇防止素子は、表面が加熱され、しかも移動する可動体の温度過昇を防止する目的であれば、定着装置に限らず、いかなる被検知対象に対しても適用することができる。
以上説明したように、本実施の形態が適用される温度過昇防止素子によれば、通電遮断部材の感温部分を被検知対象である可動体表面に当接させるので、可動体表面の温度を直に通電遮断部材に伝えることができ、また、通電遮断部材と同様に保持部材を被検知対象である可動体表面に当接させるので、通電遮断部材からの熱の逃げが防止でき通電遮断部材を正常に動作させることができる。
また、本発明の温度過昇防止素子は、加熱定着を行う定着装置における定着回転体に好ましく適用することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置を説明するための概略構成図である。 本実施の形態が適用される定着装置の構成を説明するための側断面図である。 定着装置に取り付けられた温度過昇防止素子を説明するための図である。 本実施の形態が適用される温度過昇防止素子を説明するための図である。 温度ヒューズを説明するための縦断面図である。 ヒューズエレメントの溶断状態を説明する図である。 温度過昇防止回路のブロック図である。 定着回転体の外側に設けられた温度過昇防止素子を説明する図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K…画像形成ユニット、2…温度ヒューズ、4a,4b…リード端子、6a,6b…金属製バネ板、10…絶縁ケース、12…ヒューズエレメント、13a,13b…ヒューズエレメント片、16…フラックス、18…絶縁封止材、20…温度過昇防止素子、30…定着ベルト、32a…磁性体コア、32b…励磁コイル、32c…励磁回路、34…加圧ロール、36…加圧対向部材、36a…弾性部材、36b…摺動部材、38…剥離部材、38a…支持部、38b…剥離シート、42…固定部材、44…磁性体、46…固定支持部材、50…制御装置、54…リレー、100…画像形成装置、111…感光体ドラム、112…定着装置、113…レーザ露光器、114…現像器、115…中間転写ベルト、116…一次転写ロール、117…ドラムクリーナ、120…二次転写部、121…帯電器

Claims (11)

  1. 被検知対象からの温度を伝える感温部分を有し、所定の温度以上で電気的接続を遮断する通電遮断部材と、
    前記通電遮断部材を保持しつつ、前記感温部分を前記被検知対象に当接させるとともに、自らが当該被検知対象に当接する保持部材と、
    を有することを特徴とする温度過昇防止素子。
  2. 前記通電遮断部材は、所定の温度以上で溶融する可溶合金からなる温度ヒューズであることを特徴とする請求項1記載の温度過昇防止素子。
  3. 前記通電遮断部材の感温部分は、窒化アルミニウムからなる温度ヒューズであることを特徴とする請求項1記載の温度過昇防止素子。
  4. 前記保持部材は、前記通電遮断部材の両端に設けた一対の給電端子に給電する機能を有することを特徴とする請求項1記載の温度過昇防止素子。
  5. 前記通電遮断部材及び/または保持部材の表面の少なくとも一部を被覆する薄膜フィルムを有することを特徴とする請求項1記載の温度過昇防止素子。
  6. 記録媒体に転写された未定着像を、当該記録媒体に加熱定着させる定着装置であって、
    回転する定着回転体と、
    前記定着回転体に当接し、当該定着回転体の温度過昇を防止する温度過昇防止素子と、を有し、
    前記温度過昇防止素子は、
    所定の温度以上で溶融断線して通電を遮断する通電遮断部材と、
    前記通電遮断部材を保持するとともに、当該通電遮断部材からの熱の移動を抑制する保持部材と、を備えることを特徴とする定着装置。
  7. 前記定着回転体は、電磁誘導加熱方式により発熱する導電性層を有する定着ベルトであることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 前記温度過昇防止素子は、前記定着回転体の内側に配置されることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  9. 前記保持部材は、前記通電遮断部材とともに前記定着回転体に当接するL字状の先端部と、前記先端部と一体化された長尺状の金属製バネ板と、を有することを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  10. 画像形成装置に用いられる定着装置であって、
    定着回転体と、
    前記定着回転体を加熱する熱源の通電回路を遮断することにより、当該定着回転体の温度過昇を防止する温度過昇防止素子と、を備え、
    前記温度過昇防止素子は、
    前記定着回転体に当接する金属製の保持部材を有することを特徴とする定着装置。
  11. 前記温度過昇防止素子は、前記保持部材とともに前記定着回転体に当接する温度ヒューズを有することを特徴とする請求項10記載の定着装置。
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