JP2006241187A - 新規エポキシ硬化促進剤及びそれを含有する硬化性組成物 - Google Patents

新規エポキシ硬化促進剤及びそれを含有する硬化性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の硬化促進剤では困難であった溶解性と速硬化性を両立し、更にそれを用いた硬化性組成物の低温下での高速硬化性を達成できる新規エポキシ硬化促進剤及びそれを含有する硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の硬化促進剤は、一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する構造を特徴としており、ウレタン基の導入により、ウレア基の硬化促進能力を損なうことなく溶解性を付与し、更に特定の構造の置換基の導入により硬化促進能力を高め、それを用いた硬化性組成物の低温下での高速硬化性を達成する。
【選択図】なし

Description

本発明はエポキシ樹脂の硬化促進剤及びそれを使用した硬化性組成物に関する。
エポキシ樹脂は、硬化時に揮発分が発生しない、流動性に優れた状態から固化し、硬化収縮が少ない、等の優れた特性により、非常に古くから使用され続けている硬化性樹脂である。
エポキシ樹脂による硬化技術は、これまで、木工建材や木工家具の表面塗工、紙のつやニス、印刷・製版材料の作成、印刷インキ、接着剤、感光性ドライフィルム等の分野で広く利用されてきた。近年、これらの硬化技術は、硬化物の優れた物性や機能から、光学レンズの形成や表面加工、歯科材料の形成加工、光ファイバー、プラスチックフィルム、プラスチック系製品、光ディスク、金属材料等の表面加工、感圧性接着剤、電子部品の封止剤、磁気テープや磁気ディスク用のバインダー、プリント回路基板の感光性ソルダーレジスト、等の産業技術に用いられている。
今後更に、超LSIの封止、多層基板の層間絶縁膜、液晶ディスプレーやプラズマディスプレーの隔壁、プラスチック金型、マイクロマシーン、手術訓練用の人体模型等の作成や形成加工を通じてエレクトロニクス産業、情報産業、自動車産業、精密機械産業、医療産業等への展開が期待されている。
エポキシをアミンで硬化する際は、低温、短時間硬化を実現する為に、硬化促進剤が使用されてきた。従来知られている硬化促進剤としては、(ポリ)アミン、(ポリ)アミノアミド、第三アミン、アミン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物(尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド)、酸無水物、ハロゲン化酸、ヒドラジド誘導体、ジシアンジアミド(誘導体)、ボランハイドライド錯体、有機金属錯体、オニウム塩類、(ポリ)チオール、フェノール、フェノールとホルムアルデヒド縮合体、水酸基を持つ化合物、イソシアネート、ブロックイソシアネート、ケチミン、イミダゾール(誘導体)(非特許文献1)、ウレア化合物(特許文献1)等が知られている。
特開2001−19929号公報 エポキシ樹脂技術協会編 総説エポキシ樹脂
これら硬化促進剤は、電子材料分野においては、吸湿等によりプロトン酸を発生する硬化促進剤、例えば酸無水物、カルボン酸、フェノールの使用は基板の腐食が懸念され、また錯体、金属塩、ハロゲン化物の使用はイオンマイグレーションが懸念される(非特許文献1)。またその他の課題として、第三アミンは酸無水物と反応し、炭酸ガスを発生すること、チオールは悪臭を放つことがしばしば使用の際の問題となっている(非特許文献1)。またウレア化合物の硬化促進剤は硬化前の液体樹脂への溶解が困難であり、従来硬化には150℃〜200℃の高温が必要であり、低温(例えば120℃以下程度)での硬化促進が充分でなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、従来の硬化促進剤では困難であった溶解性と速硬化性を両立し、更にそれを用いた硬化性組成物の低温下での高速硬化性を達成できる新規エポキシ硬化促進剤及びそれを含有する硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明の硬化性組成物は、(A)一分子内にエポキシ基を1以上有する化合物、(B)一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物、及び(C)一分子内にアミノ基を1以上有する化合物又は該アミノ基を潜在化した化合物を含有する。
本発明の硬化性組成物においては、(B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、下記式(1)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2006241187
(式内のAは2価以上6価以下の有機基である。Rはアルキル基、脂環、下記式(2)、下記式(3)に示す有機基から選ばれる有機基を表し、Rはアルキル基、芳香環、脂環から選ばれる有機基を表す。R、Rは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。ただしm+nは6以下である。)
Figure 2006241187
Figure 2006241187
(式内のXはH又は置換基を表し、o位、m位、p位のいずれについていても良い。)
本発明の硬化性組成物においては、(B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、式(2)又は式(3)中の置換基Xが電子吸引性の置換基であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、(B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、下記式(4)に示される化合物であることが好ましい。
Figure 2006241187
本発明の硬化性組成物においては、(C)の一分子内にアミノ基を1以上有する化合物又は該アミノ基を潜在化した化合物は、アミノ基を2以上6以下の間に有する化合物であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、(C)のアミノ基を潜在化した化合物は、一分子内にアミノ基を1以上潜在化した化合物であり、光照射によりアミンを発生する化合物であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、(C)のアミノ基を潜在化した化合物は、一分子内にアミノ基を1以上潜在化した化合物であり、該アミノ基をアシルオキシイミノ基で潜在化した化合物であることが好ましい。
本発明は、硬化促進剤の溶解性と硬化促進能を改善することにより、アミン硬化剤若しくは潜在性のアミン硬化剤を用いた硬化性組成物の低温下での高速硬化を達成し得る。
本発明者は、非プロトン酸であり、樹脂への溶解性を改善でき、しかも従来公知の硬化促進剤同等以上の硬化促進効果を発現できる新規な硬化促進剤として、一分子内にウレア基およびウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物を見出し、低温での高速硬化を達成しうる硬化性組成物を発明するに至った。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に用いられる(A)一分子内にエポキシ基を1以上有する化合物としては、特に制限はないが、エポキシ基を有する公知の化合物を使用できる。具体的には、例えば、グリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、グリシジルアミン型のエポキシ樹脂、グリシジルエステル型のエポキシ樹脂、酸化型のエポキシ樹脂、グリシジル化したエポキシ樹脂と活性水素を2つ以上持つ化合物とを反応させて得られる2段法あるいはアドバンス法等と呼ばれる製法によって得られたエポキシ樹脂(以下2段法エポキシ樹脂とする)等が挙げられる。
更に、具体的にグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アルコール型エポキシ樹脂等が挙げられる。グリシジルアミン型のエポキシ樹脂としては、例えば、芳香族アミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。グリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、例えば、ヒドロフタル酸型エポキシ樹脂、ダイマー酸型エポキシ樹脂等が挙げられる。酸化型のエポキシ樹脂としては、例えば、脂環型エポキシ樹脂等が挙げられる。2段法エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、低臭素化エポキシ樹脂、高臭素化エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらのエポキシ基を有する化合物としては、例えば、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェノルメタン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、クレゾールノボラックポリプロピレングリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAヘキサフロロアセトンジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノール・ビフェニレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、縮合多環芳香族型エポキシ樹脂、イミド型脂環式エポキシ樹脂、ヘテロ環型エポキシ樹脂、線状含リン構造エポキシ樹脂、環状含リン構造エポキシ樹脂、含ケイ素エポキシ樹脂、ヒドロキシ安息香酸エステル型エポキシ樹脂、α−メチルスチルベン型エポキシ樹脂、α−シアノスチルベン型エポキシ樹脂、1,4−ジベンゾイルオキシベンゼン型エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、アゾフェニル型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型エポキシ樹脂、エーテル型脂環式エポキシ樹脂、アセタール型エポキシ樹脂、カーバメート型エポキシ樹脂、カーボナート型エポキシ樹脂、チイラン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数で使用してもよい。また必要に応じて適宜溶媒、反応性希釈剤を添加しても良い。
次に(B)成分について説明する。
(B)一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物(以下ウレアウレタン化合物と称する)としては、例えば、特開2001−316349号公報に記載のウレアウレタン化合物を用いることができる。本発明者は、これらの化合物をエポキシの硬化促進剤として使用することにより、非常に優れた性能を発揮することを見出した。また本発明に関わる(B)は、好ましくは下記式(1)の構造の化合物用いることができる。
従来公知であるウレア化合物の硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤であるアミンとの硬化反応において優れた硬化促進能力を発揮する一方で、ウレア基同士の結合力が強いため、融点が高く、溶媒への低溶解性、樹脂との低相溶性などから硬化時に高温を要していた。また、融点が低く、溶媒への溶解性、樹脂との相溶性に優れているウレタン化合物も硬化促進能力を有しているが、その促進能力は十分ではない。
本発明におけるウレアウレタン化合物は、ウレタン基の導入によりウレア化合物の融点を低下させ、溶媒への溶解性、樹脂との相溶性を改善することができ、低温下でも硬化促進能力を十分に発揮させることが可能である。更には、ウレタン基の導入によりウレア基の官能基が半分になるにもかかわらず、ウレア基の硬化促進能力を損なうことはない。これは、ウレア基とウレタン基の組み合わせに特異的な相乗効果があると推定される。
Figure 2006241187
(式内のAは2価以上6価以下の有機基である。Rはアルキル基、脂環、下記式(2)、下記式(3)に示す有機基から選ばれる有機基を表し、Rはアルキル基、芳香環、脂環から選ばれる有機基を表す。R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。ただしm+nは6以下である。)
Figure 2006241187
Figure 2006241187
(式内のXはH又は置換基を表し、o位、m位、p位のいずれについていても良い。)
式(1)の化合物は、2以上のイソシアナート基を持つ化合物と、アミノ基を有する化合物及び水酸基を有する化合物から合成することができる。Aは2価以上6価以下の有機基であるが、Aの原料として、2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物が挙げられる。式(1)中のウレア基、及びウレタン基は、それぞれ2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物とアミノ基を有する化合物、2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物と水酸基を有する化合物が反応して生成する。その為、Aの原料として2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物を用い、アミノ基を有する化合物及び水酸基を有する化合物をそれぞれ反応させることにより、m、nがそれぞれ1以上の整数であり、m+nが6以下である、式(1)に該当する化合物を得ることができる。
まずはAについて説明する。
式(1)中のAは、一分子中に2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物を原料に用い、式(1)の化合物を合成する際に導入することができる。一分子中に2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物について具体的に記載する。一分子中に2以上6以下のイソシアナート基を有する化合物としては、芳香族イソシアナート化合物、脂肪族イソシアナート化合物、脂環式イソシアナート化合物等が挙げられる。
芳香族イソシアナート化合物として、例えば、p−フェニレンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、o−フェニレンジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、o−トリジンジイソシアナート、ジフェニルエーテルジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、ジアニシジンジイソシアナート、3,3‘−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナート)チオホスファート、4,4’−4’’−トリイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン、4,4’−4’’−トリイソシアナートトリフェニルアミン、キシレンジイソシアナート、テトラメチルキシレンジイソシアナート等が挙げられる。
またジイソシアナートの2量体、例えば、トルエンジイソシアナートの2量体であるN,N’(4,4’−ジメチル−3,3’−ジフェニルジイソシアナート)ウレトジオン(商品名デスモジュールTT)や、例えば3量体である4,4’4’’−トリメチル−3,3’3’’−トリイソシアナート−2,4,6−トリフェニルシアヌレート等でもよい。またトルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート等の水アダクトイソシアナート、例えば、1,3−ビス(3−イソシアナート−4−メチルフェニル)ウレアやポリオールアダクト、例えば、トルエンジイソシアナートのトリメチロールプロパンアダクト(商品名デスモジュールL、商品名コロネートL)やアミンアダクト体でもよい。また特開平10−76757号公報に記載のイソシアナート化合物及びイソシアナートアダクト体化合物のうち、イソシアナート基が2以上存在するものを挙げることができる。
脂肪族イソシアナート化合物として例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、1,12−ドデカンジイソシアナート、トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアナート等が挙げられる。
脂環式イソシアナート化合物としては、例えば、シクロヘキサンジイソシアナート、シシクロヘキシルメタンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、ノルボルナン−ジイソシアナートメチル等を挙げることができる。
式(1)で示される化合物のうち、好ましくは、Aの原料として2,4−トルエンジイソシアナート及び/又は2,6−トルエンジイソシアナートを用いたものである。具体的には、下記式(4)に示される化合物である。2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナートは混合物が安価に入手でき、混合物を用いても良い。
Figure 2006241187
(メチル基、ウレア基、ウレタン基のベンゼン環に対する付加位置は、メチル基が付加している位置を1とした時、ウレア基、ウレタン基はそれぞれ2,4位、4,2位、2,6位もしくは6,2位のいずれかである。Rは、アルキル基、脂環、式(2)、式(3)に示す有機基から選ばれる有機基を表し、本明細書内に記載したアミン化合物又はスルホンアミド化合物から選ばれる化合物を用い導入した有機基である。Rはアルキル基、芳香環、脂環を表し、本明細書内に記載した水酸基含有化合物から選ばれる化合物を用い導入した有機基である。)
次にRについて説明する。
式(1)もしくは式(4)中のRは、アミノ基を有する化合物とAの原料である化合物のイソシアナート基(−NCO)とを反応させることにより導入することができる。アミノ基を有する化合物とは、R−NHで表されるアミン化合物又はスルホンアミド化合物である。
−NHで表されるアミン化合物又はスルホンアミド化合物とは、芳香族アミン、複素環化合物アミン、脂肪族アミン、脂環式アミン、ヒンダードアミン、芳香族スルホンアミド等が挙げられる。式(2)中の置換基Xは下記に示す芳香族アミンの置換基がそのまま導入され、式(3)中の置換基Xは下記に示す芳香族スルホンアミドの置換基がそのまま導入されることになる。
芳香族アミンとは、例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−アニシジン、p−アニシジン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン、p−エチルアニリン、o−プロピルアニリン、m−プロピルアニリン、p−プロピルアニリン、クミジン、o−ブチルアニリン、m−ブチルアニリン、p−ブチルアニリン、p−イソブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、4−イソプロピルトルイジン、o−ペンチルアニリン、m−ペンチルアニリン、p−ペンチルアニリン、p−n−オクチルアニリン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、2,4−ジメトキシアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、3,4−ジメトキシアニリン、p−アミノアセトアニリド、p−アミノ安息香酸、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、3,4−キシリジン、2,6−キシリジン、2,4,5−トリメチルアニリン、ジユリジン、イソジユリジン、プレニジン、ペンタメチルアニリン、アセトアニリド、4−アミノベンゾニトリル、アントラニル酸、p−クレシジン、2,5−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,4−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、α−ナフチルアミン、アミノアントラセン、o−エチルアニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、アセト酢酸アニライド、臭化トリメチルフェニルアンモニウム、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノクロロベンゼン、ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリジンベース、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、ジアニシジン、p−アミノ安息香酸メチル、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸−n−プロピル、p−アミノ安息香酸−iso−プロピル、p−アミノ安息香酸ブチル、p−アミノ安息香酸ドデシル、p−アミノ安息香酸ベンジル、o−アミノベンゾフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、m−アミノベンズアミド、o−アミノベンズアミド、p−アミノベンズアミド、p−アミノ−N−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メトキシベンズアミド、3−アミノ−4−クロロベンズアミド、p−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、p−[N−(4−クロロフェニル)カルバモイル]アニリン、p−[N−(4−アミノフェニル)カルバモイル]アニリン、2−メトキシ−5−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、2−メトキシ−5−[N−(2′−メチル−3′−クロロフェニル)カルバモイル]アニリン、2−メトキシ−5−[N−(2′−クロロフェニル)カルバモイル]アニリン、5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、4−アセチルアミノアニリン、4−(N−メチル−N−アセチルアミノ)アニリン、2,5−ジエトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2,5−ジメトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2−メトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)−5−メチルアニリン、4−スルファモイルアニリン、3−スルファモイルアニリン、2−(N−エチル−N−フェニルアミノスルホニル)アニリン、4−ジメチルアミノスルホニルアニリン、4−ジエチルアミノスルホニルアニリン、スルファチアゾール、4−アミノジフェニルスルホン、2−クロロ−5−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−N,N−ジエチルスルファモイルアニリン、2,5−ジメトキシ−4−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−ベンジルスルホニルアニリン、2−フェノキシスルホニルアニリン、2−(2′−クロロフェノキシ)スルホニルアニリン、3−アニリノスルホニル−4−メチルアニリン、ビス[4−(m−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[3−メチル−4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメトキシビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、オルソ−トリジンスルホン、2,4’−ジアミノビフェニル、2,2′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−チオジアニリン、2,2’−ジチオジアニリン、4,4′−ジチオジアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノ−4−クロロフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4−ジアミノジフェニルアミン、4,4′−エチレンジアニリン、4,4′ジアミノ−2,2′−ジメチルジベンジル、3, 3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルエーテル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルスルホン、3,3′4,4′−テトラアミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾニトリル、4−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4,4’−メチレンビス−O−トルイジン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)−ビス−(2、6−キシリジン)、o−クロロ−p−ニトロアニリン、o−ニトロ−p−クロロアニリン、2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリン、5−クロロ−2−ニトロアニリン、2−アミノ−4−クロロフェノール、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、2−メチル−4−ニトロアニリン、m−ニトロ−p−トルイジン、2−アミノ−5−ニトロベンゾニトリル、メトール、2,4−ジアミノフェノール、p−ヒドロキシフェニルグリシン、N−(β−ヒドロキシエチル)−o−アミノフェノール硫酸塩、スルファニル酸、メタニル酸、4B酸、C酸、2B酸、1−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン、p−フルオロアニリン、o−フルオロアニリン、3−クロロ−4−フルオロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,3,4−トリフルオロアニリン、m−アミノベンゾトリフルオライド、m−トルイレンジアミン、2−アミノチオフェノール、2−アミノ−3−ブロモ−5−ニトロベンゾニトリル、ジフェニルアミン、p−アミノジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、2−メチル−4−メトキシジフェニルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ジアニシジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、ベンジルエチルアニリン、1,8−ナフタレンジアミン、ナフチオン酸ソーダ、トビアス酸、H酸、J酸、フェニルJ酸、1,4−ジアミノ−アントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロアントラキノン等である。
複素環化合物アミンとは、例えば、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、α−アミノ−ε−カプロラクタム、アセトグアナミン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1)]エチル−S−トリアジン、2,3−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,3,5−トリアミノピリジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン等である。
脂肪族アミンとは、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、s−ブチルアミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ステアリルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−エチルヘキシルアミン、エタノールアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、ジイソブチルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、メチルヒドラジン、1−メチルブチルアミン、メタンジアミン、1,4−ジアミノブタン、シクロヘキサンメチルアミン、シクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−ブロモエチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシメチルアミン、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノブタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン、2−アミノエタンチオール等である。
脂環式アミンとは、例えば、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロオクチルアミン、シクロノナニルアミン等である。
ヒンダードアミンとは、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸・1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール・β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンジエタノール縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸・2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール・β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンジエタノール縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、コハク酸−ビス(2,2,6,−テトラメチル−4−ピペリジエニル)エステル等である。
芳香族スルホンアミドとは、例えば、ベンゼンスルホンアミド、しょうのうスルホンアミド、1,2−ビス(メタンスルホンアミド)ベンゼン、1−メチルイミダゾール−4−スルホンアミド、2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホンアミド、2,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド、2,5−ジメトキシベンゼンスルホンアミド、2−N−(メタンスルホンアミド)フェニルボロン酸、2−アミノベンゼンスルホンアミド、2−カルボメトキシベンゼンスルホンアミド、2−クロロ−3−ニトロチオフェン−5−スルホンアミド、2−クロロ−5−クロロスルホニルベンゼンスルホンアミド、2−クロロベンゼンスルホンアミド、2−ニトロベンゼンスルホンアミド、2−フルオロベンゼンスルホンアミド、−ブロモベンゼンスルホンアミド、2−メチルベンゼンスルホンアミド、2−メトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド、3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、3,4−ジフルオロベンゼンスルホンアミド、3,5−ジフルオロベンゼンスルホンアミド、3,6,8−トリス(ジメチルスルホンアミド)−1−ピレニルりん酸ピリジニウム塩、3−N−(メタンスルホンアミド)フェニルボロン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド、3−アミノベンゼンスルホンアミド、3−カルボキシ−4−クロロベンゼンスルホンアミド、3−カルボキシプロパンスルホンアミド、3−クロロベンゼンスルホンアミド、3−ブロモベンゼンスルホンアミド、4−(2−アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−N−(メタンスルホンアミド)フェニルボロン酸、4−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、4−t−ブチルベンゼンスルホンアミド、4−アセチルアミノ−N−(5−メチル−3−イソオキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド、4−アミノ−3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(メタンスルホンアミドエチル)アニリン1.5硫酸塩一水和物、4−アミノ−3−メチルベンゼンスルホンアミド、4−アミノ−6−クロロ−1,3−ベンゼンジスルホンアミド、4−アミノ−N−メチル−α−トルエンスルホンアミド、4−イソチオシアナトベンゼンスルホンアミド、4−イソチオシアネートベンゼンスルホンアミド、4−カルボキシベンゼンスルホンアミド、4−クロロ−2,5−ジメチルベンゼンスルホンアミド、4−クロロ−3−ピリジンスルホンアミド、4−クロロベンゼンスルホンアミド、4−スルホンアミドフェニルヒドラジン塩酸塩、4−スルホンアミドブチリル−AMレジン、4−ニトロベンゼンスルホンアミド、4−フルオロベンゼンスルホンアミド、4−ブロモ−2−クロロベンゼンスルホンアミド、4−ブロモ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、4−ブロモベンゼンスルホンアミド、5−(4−アミノフェニルスルホンアミド)−3,4−ジメチルイソキサゾール、5−アミノ−2−クロロベンゼンスルホンアミド、5−クロロ−3−メチルベンゾ[b]チオフェン−2−スルホンアミド、5−クロロチオフェン−2−スルホンアミド、5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホンアミド、5−ブロモチオフェン−2−スルホンアミド、7−フルオロベンゾフラザン−4−スルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−(2−アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド、p−カルボキシベンゼンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、p−ヒドラジノ−N−メチルベンゼンスルホンアミド、p−ブロモベンゼンスルホンアミド、α−トルエンスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンアミド、ナフタレン−2−スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、メタンスルホンアミド、塩酸4−(アミノメチル)ベンゼンスルホンアミド水和物、塩酸4−アミノ−N−メチル−α−トルエンスルホンアミド、塩酸p−アミノメチルベンゼンスルホンアミド等である。
エポキシ樹脂との相溶性、硬化促進能力を考慮すると、好ましくは芳香族アミン若しくは炭素数が6以下の直鎖脂肪族のアミン若しくは芳香族スルホンアミド化合物が良い。
具体的には、芳香族アミンとは、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン、p−エチルアニリン、o−プロピルアニリン、m−プロピルアニリン、p−プロピルアニリン、o−ブチルアニリン、m−ブチルアニリン、p−ブチルアニリン、o−ペンチルアニリン、m−ペンチルアニリン、p−ペンチルアニリン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、3,4−キシリジン、2,6−キシリジン、p−アミノ安息香酸メチル、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸−n−プロピル、p−アミノ安息香酸−iso−プロピル、p−アミノ安息香酸ブチル、p−アミノアセトフェノン、p−フルオロアニリン、1−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン、クロロアニリン等である。
また炭素数が6以下の直鎖脂肪族のアミンとは、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン等である。また芳香族スルホンアミド化合物とは、ベンゼンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド等である。
更に好ましくは、式(2)又は式(3)中の置換基Xがp−位であり、且つその置換基Xは電子吸引性基である芳香族アミン、芳香族スルホンアミド化合物が良い。電子吸引性の置換基とは、例えば、置換基定数(Hammettの反応定数)が0以上であるものが好ましい。置換基定数が0以上である置換基とは、例えば、有機化学ハンドブック(技法堂発行3版2刷)の65頁から67頁、また、化学便覧基礎編(丸善発行 第5刷)のII-364頁からII−365頁等に記載の置換基で、該定数が0以上のもの等である。
このような置換基Xを有する芳香族アミンとは、具体的には、アニリン、p−アミノ安息香酸メチル、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸−n−プロピル、p−アミノ安息香酸−iso−プロピル、p−アミノ安息香酸ブチル、p−アミノアセトフェノン、p−フルオロアニリン、1−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン、クロロアニリン等である。また同様にこのような芳香族スルホンアミドとは、具体的には、ベンゼンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド、4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド等である。
次にRについて説明する。
式(1)もしくは式(4)中のRは、水酸基を有する化合物とAの原料である化合物のイソシアナート基(−NCO)とを反応させることにより導入することができる。水酸基を有する化合物とは、R−OHで表される化合物である。
−OHで表される水酸基を有する化合物とは、フェノール類、アルコール類が挙げられる。
フェノール類とは、具体的には、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、レゾルシン、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、2−アリルフェノール、4−インダノール、チモール、2−ナフトール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ヘプタン、カテコール、3−メチルカテコール、3−メトキシカテコール、ピロガロール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、4−フェニルフェノール、p,p’−ビフェノール、4−クミルフェノール等である。ただし、これらのフェノール類は、アミノ基を有するものは好ましくない。アミノ基が共存すると、アミノ基の方がOH基よりもイソシアナート基との反応性が高いので、アミノ基が先に反応し、目的とする化合物を得ることができない。
アルコール類としては、OH基が脂肪族化合物の炭素原子に結合したアルコール化合物であれば何でもよく、例えば、溶剤ハンドブック(講談社サイエンテイフィック発行、第9刷、1989年)のp327からp420、p772からp817に記載のアルコールが挙げられる。更にアルコール類としては、複素環化合物残基が結合した脂肪族アルコール、脂肪族アルコール、不飽和脂肪族アルコール、脂環式アルコール、グリコールエーテル、ポリオール、アルカノールアミン等が挙げられる。
複素環化合物残基が結合した脂肪族アルコールとは、具体的には、2−ピリジンメタノール、3−ピリジンメタノール、4−ピリジンメタノール、フルフリルアルコール等である。
脂肪族アルコールとは、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、tert−アミルアルコール、2−ペンタノール、イソアミルアルコール、ヘキサノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、ヘプタノール、イソヘプタノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、デカノール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソステアリルアルコールなどの他、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール等芳香族化合物残基が結合した脂肪族アルコール類である。
不飽和脂肪族アルコールとは、具体的には、アリルアルコール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、クロチルアルコール、プロパギルアルコール等である。
脂環式アルコールとは、具体的には、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメタノール等である。
グリコールエーテルとは、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル等である。
ポリオールとは、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、グリセリン、ヒマシ油、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、α−メチルグルコシド、ソルビトール、シュークローズ等の脂肪族ポリオール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、アジペート系ポリオール、エポキシ変成ポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンジオール、アミン変成ポリオール、グリセリンやプロピレングリコール等の多価アルコールの単独又は混合物にエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドの単独又は混合物を付加して得られるポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、フッ素化ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリヒドロキシポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリマーポリオール、含ハロゲンポリオール、含リンポリオール等である。
アルカノールアミンとは、具体的には、N、N−ジアルキルエタノールアミン、N、N−ジアルキルイソプロパノールアミン、N−アルキルジエタノールアミン、
N−アルキルジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等である。
エポキシ樹脂との相溶性を考えると、フェノール類もしくは炭素数が6以下の直鎖脂肪族アルコールが好ましい。具体的にはフェノール、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール等である。
特開2001−316349号公報に記載のウレアウレタン化合物及び上記原料から合成される式(1)又は式(4)で示される化合物は、(B)成分としてそれぞれ単独で使用しても2種類以上を併用しても良い。
次に(C)成分について説明する。
(C)一分子内にアミノ基を1以上有する化合物とは、特に制限はないが、アミノ基を有する公知のエポキシ硬化剤が使用できる。一分子内にアミノ基を1以上有する化合物とは、具体的には、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、変性ポリアミン、2級アミン、3級アミンである。好ましくは、一分子内にアミノ基を2以上6以下有する化合物である。アミノ基は1つでも架橋によるエポキシ樹脂の硬化が可能であるが、2以上にすることにより架橋密度が高くなりアミノ基が1つの場合よりも硬化時間が短くなる。また、アミノ基の立体障害やモビリティーを考慮するとアミノ基は6以下が好ましい。
脂肪族ポリアミンとは、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシリレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン等である。
脂環式ポリアミンとは、例えば、イソフォロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ラロミンC−260等である。
芳香族ポリアミンとは、例えば、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン等である。
変性ポリアミンとは、例えば、カルボン酸による変性アミン(ポリアミノアミド、アミノアミド)、エポキシ化合物による変性アミン(アミン−エポキシアダクト)、ミカエル反応による変性アミン(マイケル付加ポリアミン)、マンニッヒ反応による変性アミン、尿素又はチオ尿素との反応による変性アミン、ケトンによる変性アミン(ケチミン、シッフ塩基)、エピクロルヒドリンとの反応による変性アミン、ベンジルクロライドとの反応による変性アミン、リン化合物との反応による変性アミン、ベンゾキノンとの反応による変性アミン、トリアルキルシリル化アミン、アミノ基とイソシアネート化合物との反応による変性アミン、水酸基を有するアミン化合物とイソシアネート化合物との反応による変性アミン、カーボネートの反応による変性アミン等である。
その他、ポリオキシプロピレンジアミンD230、ポリオキシプロピレントリアミンT403、ポリシクロヘキシルポリアミン混合物、N−アミノエチルピペラジン等でもよい。
2級アミン若しくは3級アミンとは、例えば、イミダゾール類、3級アミン類、トリフェニルホスフィン、ホスホニウム塩、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、N,N’−ジメチル尿素誘導体等である。
また、(C)一分子内にアミノ基を1以上有する化合物として、アミノ基を潜在化した化合物を用いると好ましい。アミノ基を潜在化した化合物とは、熱、又はγ線、X線、紫外光、可視光、赤外線等の活性エネルギー線、又はpHの変化等の外部刺激によりアミノ基を発生する化合物のである。発生するアミノ基は、1級アミンでも2級アミンでも3級アミンでもよい。具体的には、熱塩基発生剤、光塩基発生剤等の潜在性硬化剤である。
熱塩基発生剤とは、例えば、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、アミンアダクト型潜在性硬化剤等である。
光塩基発生剤とは、活性エネルギー線によりアミンを発生する化合物である。活性エネルギー線の照射とは、例えば150nm〜750nmの光照射が挙げられる。光塩基発生剤として、具体的には、アシルオキシイミノ化合物、カルバモイルオキシム化合物、カルバモイルヒドロキシルアミン化合物、カルバミン酸化合物、ホルムアミド化合物、アセトアミド化合物、カルバメート化合物、ベンジルカルバメート化合物、ニトロベンジルカルバメート化合物、スルフォンアミド化合物、イミダゾール誘導体化合物、アミンイミド化合物、ピリジン誘導体化合物、α−アミノアセトフェノン誘導体化合物、4級アンモニウム塩誘導体化合物、α−ラクトン環誘導体化合物、アミンイミド化合物、フタルイミド誘導体化合物等が挙げられる。
好ましくは、一分子内に2以上のアミノ基を潜在化した熱塩基発生剤又は光塩基発生剤である。中でも光塩基発生剤が好ましい。光塩基発生剤の中でも、特にアミノ基を潜在化したアシルオキシイミノ化合物が好ましい。更に好ましくはアシルオキシイミノ基を一分子内に2以上6以下の間に有する化合物である。例えば、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006241187
(式中Bは、分子量が150以下の2価以上6価以下の有機基、Rは2価の有機基、R、Rはそれぞれ1価の有機基を示し、R、Rの少なくとも一つは芳香族基を示す。xは0又は1であり、xが0の時、前記Bが芳香族基であることはない。yは2以上6以下の整数であり、複数個のR、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていても良い。)
Bの具体例としては、芳香環を有する有機基、ヘテロ環を有する有機基、炭素数4以上8以下からなる脂肪族化合物、炭素数4以上8以下からなる脂環式化合物等が挙げられる。
芳香環を有する有機基として、2価以上6価以下の置換可能な部位をもつ芳香族化合物が挙げられ、例えば、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ビフェニレンや下記式(6)で表される有機基等が挙げられる。ただしBが式(6)から選ばれる場合、yは4である。
Figure 2006241187
ヘテロ環を有する有機基として、2価以上6価以下の置換可能な部位をもつヘテロ環化合物が挙げられ、例えば、トリアジン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピラン、フラン、チオフェン、ピロール、チアゾール、イミダゾール、インドール、キノリン、プリン、プテリジン、イソシアヌル酸、テトラヒドロフラン、ジオキサン、等が挙げられる。
炭素数4以上8以下からなる脂肪族化合物として、2価以上6価以下の置換可能な部位をもつ脂肪族化合物が挙げられ、これらの化合物は不飽和結合を有していても良い。これらの化合物として例えば、直鎖状のn−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、分岐鎖のある2−メチルプロパン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3−エチルヘキサン等が挙げられる。またこれらは不飽和結合を有していてもよい。
炭素数4以上8以下からなる脂環式化合物として、例えば、2価以上6価以下の置換可能な部位をもつシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、不飽和結合を有するシクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロへプテン、シクロペプタジエン、シクロヘプタトリエン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、シクロオクタテトラエン、多環式脂肪族炭化水素のノルボルナン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン、下記式(7)で示される化合物等が挙げられる。ただしBが式(7)の場合、yは4である。
Figure 2006241187
なお、yが2以上6以下の条件が満たされれば、Bは置換基を有していても良い。
は2価の有機基であり、例えば、アルキル基、下記式(8)で示されるエステル基を有する基、下記式(9)で示されるアミド基を有する基等である。アルキル基として、炭素数1以上4以下が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。式(8)で示されるエステル基を有する基として、例えば、式(8)中のRがメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のエステル基が挙げられる。式(9)で示されるアミド基を有する基として、例えば、式(9)中Rが水素又はメチル基又はエチル基であり、Rがメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等であるアミド基が挙げられる。
Figure 2006241187
(式中Rは炭素数1以上4以下の有機基を示す)
Figure 2006241187
(式中Rは水素又はメチル基又はエチル基を示し、Rは炭素数1以上4以下の有機基を示す)
本発明におけるアシルオキシイミノ化合物は、例えば、相当するカルボン酸、又はカルボン酸無水物に適当な縮合剤、例えば塩化チオニル、五塩化リン、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の存在下でオキシム化合物を反応させ得ることができる。Rにアミド基若しくはエステル基が含まれる場合は、例えば、アミド基は種々のアミノ酸、例えばグリシンやアラニン等を用いて誘導し、エステル基は、例えば、一分子中に1個の水酸基と少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物、例えば、グリコール酸や3−ヒドロキシプロピオン酸等を用いて誘導することができる。下記式(10)にアラニンを用いた場合の例を示す。
Figure 2006241187
前記カルボン酸は、酸無水物を開環して得ることができ、このような酸無水物としては、例えば、下記式(11)に示すような化合物等が挙げられる。
Figure 2006241187
また前記カルボン酸は、下記式(12)に示すような化合物でも良い。
Figure 2006241187
次にR及びRについて説明する。
とRは1価の有機基であり、それぞれ互いに同じでも異なっていても良いが、少なくとも一方は芳香族基でなくてはならない。
このような芳香族基としては、例えば、芳香環を1つ有するものとしてフェニル基、芳香環を2つ有するものとしてナフチル基、カルバゾール基、芳香環を3つ有するものとしてアントラセニル基、フェナントレニル基、芳香環を4つ有するものとしてナフタセニル基、ピレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。またこれらの芳香環は、置換基を有していても良い。
1価の有機基である非芳香族基としては、特に制限はないが、例えば、水素、アルキル基やアルコキシル基等が挙げられる。アルキル基としては、炭素数1以上4以下が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。アルコキシル基としては、フェノキシ基又は炭素数が1以上4以下のアルコキシル基が好ましい。このようなアルコキシル基として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等が挙げられる。
またR若しくはRは、置換基としてエポキシ基と反応して樹脂中に取り込まれる官能基を有していても良い。エポキシ樹脂と反応して樹脂中に取り込まれる官能基とは、例えば、水酸基、グリシジル基、エポキシ基、オキセタン基、チイラン基、チエタン基等である。
(C)成分は単独で使用しても2種類以上を併用しても良い。
(A)成分と(C)成分の量は、例えば以下のような配合比率が好ましい。(C)成分のアミノ基を有する化合物のアミノ基が1級アミンである場合、又は該1級アミンのアミノ基を潜在化した化合物である場合は、(C)成分は、(A)成分の架橋剤として作用する。この場合、未反応の(A)成分や(C)成分による硬化物物性への影響などを考慮して、(A)成分は、(C)成分に対して、(A)成分のエポキシ基数/(C)成分のアミノ基数又は潜在化したアミノ基数の比率が1/1以上3/1以下であることが好ましい。より好ましくは、1.2/1以上2.2/1以下である。最も好ましくは、1.5/1以上2/1以下である。
また、(C)成分のアミノ基を有する化合物のアミノ基が2級アミンもしくは3級アミンである場合、又は該2級アミンもしくは3級アミンのアミノ基を潜在化した化合物である場合、重合した硬化物の分子量や硬化物物性、重合度合いなどを考慮して、(C)成分は、(A)成分100重量部に対して、0.1重量部以上20重量部以下であることが好ましい。より好ましくは、1重量部以上15重量部以下である。最も好ましくは、3重量部以上10重量部以下である。いずれの場合も、硬化促進効果を考慮して、(B)成分は(C)成分100重量部に対して、1重量部以上100重量部以下で添加することが好ましい。より好ましくは、5重量部以上50重量部以下である。最も好ましくは、10重量部以上30重量部以下である。
また(B)の硬化促進剤の他に、既に公知である硬化促進剤を併用しても良い。既に公知である硬化促進剤としては、例えば、カルボン酸、フェノール性OH基、アルコール類、水、アセトにトリル、ニトロベンゼン、ジオキサン、トルエン、エーテル類、チオール類、チオフェノール類、アルコールアミン類、1級アミン類、2級アミン類、3級アミン類、イミダゾール類、アミド類、イミド類、ウレア類、ウレタン類、チオウレア類等が挙げられる。
また(B)の硬化促進剤の他に添加する促進剤は、潜在性硬化促進剤でもよい。潜在性硬化促進剤は、光及び/又は熱により反応を起こし、先に列記した硬化促進剤を生成する化合物や、アミン又はエポキシ基と反応し、先に列記した硬化促進剤を生成する化合物等が挙げられる。又は光及び/又は熱により反応を起こし、先に列記した硬化促進剤を生成する潜在性硬化促進剤の具体的として、例えば、キシレンビス(2−ニトロベンジル−α−S−チオカーボネート)、アリールエステル、アリールアミド、アリールカーボーナート、アリールチオエステル、アリルフェニルエーテル等が挙げられる。またアミン又はエポキシ基と反応し、先に列記した硬化促進剤を生成する潜在性硬化促進剤の具体例として、チイラン環化合物、チオカーボネート、オキサゾリン化合物、キノン類、1級アミン、2級アミン等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、適宜、既に公知である添加剤を必要に応じて添加することができる。具体的には、密着性向上剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、光増感剤、可塑剤、ワックス類、金属粉末、充填剤、顔料、染料、発泡剤、消泡剤、脱水剤、帯電防止剤、抗菌剤、防カビ剤、香料、難燃剤、レベリング剤、分散剤、ラジカル重合開始剤、エチレン性不飽和化合物等である。
硬化性組成物は以下に示す方法で得られるが、本発明は以下により限定されるものではない。(A)、(B)、(C)成分を含む組成物は無溶媒で用いてもよいが、液性の改善及び/又は成分を均一に混合するために、溶媒及び/又は反応性希釈剤を添加して調整した後、ディップ法、スプレー法、ロールコート法、フローコート法、スピンコート法、アプリケーター法、バーコート法等により任意の厚さに塗布することができる。
硬化性組成物は、加熱及び/又は光照射により硬化することができるが、光照射を行う際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー等が挙げられる。加熱により硬化を行う場合は、加熱温度としては30℃から250℃が好ましく、更には60℃から120℃が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、溶剤の添加や加熱による溶解により、ペースト状にして回路基板の接着剤や封止剤として用いることが出来る。また任意の厚さに塗布し、フィルム状に加工することによっても、レジストパターン形成材料として用いることができる。レジストパターン形成材料とは、例えば、ソルダーレジストやプリント配線基板に用いられるカバーレイフィルム等である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明を実施例に基づいて説明する。本発明の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物を、エポキシ樹脂の硬化促進剤として用いた。硬化性組成物の評価は以下のようにして行った。
≪評価方法≫
<硬化性組成物のゲルタイム評価>
硬化性組成物を表1に示すように配合した後、速やかに約0.1g取り、ゲル化試験機(ユーカリ技研製GT−D−JIS型)を用い、100℃にてゲルタイムの測定をおこなった。ゲルタイムは、串で樹脂硬化の状態を観察し、樹脂の糸引きがなくなるまでに要した時間により以下の基準で評価した。
ゲルタイム評価
◎:2分未満 ○:2分以上3分未満 △:3分以上4分未満
×:4分以上4分30秒未満 ××:4分30秒以上
<硬化促進剤のエポキシ樹脂に対する溶解性評価>
エポキシモノマー(エピコートYL983Uジャパンエポキシレジン製)2.0gに対し、本発明に記載の硬化促進剤を0.01g添加した。攪拌した後、超音波洗浄機(LEO−80)で60分超音波をかけ、溶解したかどうかを目視判断した。溶解が確認されたサンプルには、更に硬化促進剤を0.01g追加し、再度、攪拌の後、超音波をかけて溶解テストをおこなった。溶解したサンプルについては、溶解しなくなるまで上記作業を繰り返し行った。溶解性は、溶解した硬化促進剤の量をエポキシモノマーに対する重量%(以下%と表記)で表し、以下の基準で評価した。
溶解性評価
◎:4%以上 ○:2%以上4%未満 △:1%以上2%未満
×:0.5%以上1%未満 ××:0.5%未満
<露光>
露光が必要なサンプルについては、下記の露光過程を行った。調製(実施例、比較例の配合項及び表1参照)を行った光硬化性組成物サンプルをシャーレに5.0g入れ、400Wの高圧水銀灯露光機(セン特殊光源社製HC−98)を用い、1000mjで光照射を行った。
≪硬化促進剤合成≫
<合成例1>
2,4−トルエンジイソシアナート(TDI)(和光純薬工業)10.45gをトルエン50mlに溶解し、アニリン1.86gをトルエン20mlに溶解した液を氷浴にて滴下した。3時間攪拌した後、析出物をろ過回収し、乾燥した(反応中間体1とする)。
反応中間体とアルコールの反応は、反応中間体1 4.94gをリン酸トリメチル50mlに溶解し、ブタノール2.74gを添加した。トリエチルアミンを300μl添加し50℃で5時間攪拌した。反応液を水1000mlに滴下し、析出した反応物をろ過回収した。回収した反応物を乾燥し、硬化促進剤1として用いた。
<合成例2>
合成例1と同様な方法で得た反応中間体1 4gをリン酸トリメチル50mlに溶解し、合成例1のブタノールの代わりにヘキサノール3.07g用い、硬化促進剤2を得た。
<合成例3>
合成例1のアニリンの代わりにp−ブチルアニリン2.98gを用いて、反応中間体3を得た。合成例1の反応中間体1の代わりに反応中間体3 5.98gを用いて、硬化促進剤3を得た。
<合成例4>
合成例1のアニリンの代わりにp−アニシジン2.46gを用いて、反応中間体4を得た。反応中間体とアルコールの反応は、合成例1の反応中間体1の代わりに反応中間体4 5.42gを用いて、硬化促進剤4を得た。
<合成例5>
合成例1のアニリンの代わりに1−アミノ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン3.22gを用いて、反応中間体5を得た。反応中間体とアルコールの反応は、合成例1の反応中間体1の代わりに反応中間体5 6.20gを用いて、硬化促進剤5を得た。
<合成例6>
合成例1のアニリンの代わりに4−アミノ安息香酸エチルエステル3.30gを用いて、反応中間体6を得た。反応中間体とアルコールの反応は、合成例1の反応中間体1の代わりに反応中間体6 6.28gを用いて、硬化促進剤6を得た。
<合成例7>
2,4−トルエンジイソシアナート(TDI)17.42gをトルエン80mlに溶解し、ブタノール1.48gをトルエン20mlに溶解した液を50℃にて滴下した。2時間攪拌した後、室温に戻し、プロピルアミン11.70gをトルエン50mlに溶解した液を滴下した。30分攪拌した後、50℃に昇温し、更に30分攪拌した。析出物をろ別し、ろ液中をロータリーエバポレーターで濃縮後、ヘキサンで反応物を析出し、回収した。回収した反応物を乾燥し、硬化促進剤7として用いた。
<合成例8>
2,4−トルエンジイソシアナート(TDI)17.42gをトルエン80mlに溶解し、ベンゼンスルホンアミド3.14gの酢酸エチル溶液90mlを室温で滴下した。トリエチルアミン300μlを添加し、40℃で2時間、更に80℃で3時間反応を行った。ロータリーエバポレーターで酢酸エチルを脱揮し、残ったトルエンに析出した白色物を回収し、反応中間体8を得た。反応中間体とアルコールの反応は、合成例1の反応中間体1の代わりに反応中間体8 6.13gを用いて、硬化促進剤8を得た。
≪光塩基発生剤合成≫
<合成例8>
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物(東京化成)4.20gとアセトフェノンオキシム(和光純薬工業)11.35gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)9.08gと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(HOBt)6.74gを室温で添加し、3日間攪拌した。析出した不溶物をろ別し、ろ液中の反応物を水で析出させ、反応物を得た。回収した反応物を乾燥し、光塩基発生剤(以下PBG)1として用いた。
<合成例9>
1,2−シクロヘキシルジカルボン酸二無水物(東京化成)4gとアセトフェノンオキシム7.36gをDMAcに溶解し、DCC5.92gとHOBt4.36gを室温で添加し、3日間攪拌した。析出した不溶物をろ別し、ろ液中の反応物を水で析出させ、反応物を得た。回収した反応物を乾燥し、PBG2として用いた。
≪配合≫
(A)成分にエポキシ樹脂としてエピコートYL983U(ジャパンエポキシレジン)、(B)成分に本発明に記載の硬化促進剤、(C)成分にメタキシリレンジアミン(MXDA)、又はPBG1、又はPBG2、をそれぞれ用い、表1に示す配合で硬化性組成物サンプルを調製した。
(実施例1)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤1のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例2)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(実施例3)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(実施例4)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤2のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例5)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤3のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例6)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤4のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例7)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤5のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例8)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤6のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例9)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤7のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例10)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤8のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(実施例11)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(実施例12)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
なお、(A)成分のエポキシ基/(C)成分の1級アミンのアミノ基又は該アミノ基を潜在化したアミノ基の比率は、すべてのサンプルにおいて1.5/1となるように調整した。
≪評価≫
測定項に示す方法でゲルタイム測定、溶解性評価を行った。結果は表2に記載する。
(比較例)
≪配合≫
(A)成分にエポキシ樹脂としてエピコートYL983U(ジャパンエポキシレジン)を用い、(B)成分は添加しないか又は従来公知の硬化促進剤としてジフェニル尿素(和光純薬工業)又は3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(東京化成)(DCMUと表記)又はU−CAT 3502T(サンアプロ)を用い、(C)成分にメタキシリレンジアミン(MXDA)、PBG1又はPBG2を用い、表1に示す配合で硬化性組成物サンプルを調製した。
(比較例1)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(比較例2)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(比較例3)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。
(比較例4)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤として用いたジフェニル尿素のエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(比較例5)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤として用いたDCMUのエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
(比較例6)
表1に示す配合で硬化性組成物の調整を行い、ゲルタイムの測定を行った。また硬化促進剤として用いたU−CAT3502Tのエポキシ樹脂に対する溶解性を評価した。
なお、(A)成分のエポキシ基/(C)成分の1級アミンのアミノ基又は該アミノ基を潜在化したアミノ基の比率は、すべてのサンプルにおいて1.5/1となるように調整した。
≪評価≫
測定項に示す方法でゲルタイム測定、溶解性評価を行った。結果は表2に記載する。
≪結果≫
表2に示すように、本発明の実施例は、比較例の硬化性組成物に比べ、速いゲルタイムを示した。また硬化促進剤のエポキシ樹脂に対する溶解性も改善されており、硬化性組成物への配合が容易であることが示された。これらの結果から、本発明の硬化性組成物が低温下での速硬化に有利であることが示された。
Figure 2006241187
Figure 2006241187
本発明の硬化促進剤及びそれを使用した硬化性組成物は、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂に利用でき、低温下での高速硬化を達成し得る。

Claims (7)

  1. (A)一分子内にエポキシ基を1以上有する化合物、(B)一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物、及び(C)一分子内にアミノ基を1以上有する化合物又は該アミノ基を潜在化した化合物を含有する硬化性組成物。
  2. (B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、下記式(1)で示される化合物である請求項1に記載の硬化性組成物。
    Figure 2006241187
    (式内のAは2価以上6価以下の有機基である。Rはアルキル基、脂環、下記式(2)、下記式(3)に示す有機基から選ばれる有機基を表し、Rはアルキル基、芳香環、脂環から選ばれる有機基を表す。R、Rは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。ただしm+nは6以下である。)
    Figure 2006241187
    Figure 2006241187
    (式内のXはH又は置換基を表し、o位、m位、p位のいずれについていても良い。)
  3. (B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、式(2)又は式(3)中の置換基Xが電子吸引性の置換基であること請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. (B)の一分子内にウレア基及びウレタン基をそれぞれ1以上有する化合物は、下記式(4)に示される化合物である請求項1から請求項3のいずれかに記載の硬化性組成物。
    Figure 2006241187
    (Rはアルキル基、脂環、下記式(2)、下記式(3)に示す有機基から選ばれる有機基を表し、Rはアルキル基、芳香環、脂環から選ばれる有機基を表す。R、Rは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)
  5. (C)の一分子内にアミノ基を1以上有する化合物又は該アミノ基を潜在化した化合物は、アミノ基を2以上有する化合物である請求項1から請求項4のいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. (C)のアミノ基を潜在化した化合物は、一分子内にアミノ基を1以上潜在化した化合物であり、光照射によりアミンを発生する化合物である請求項1から請求項5のいずれかに記載の硬化性組成物。
  7. (C)のアミノ基を潜在化した化合物は、一分子内にアミノ基を1以上潜在化した化合物であり、該アミノ基をアシルオキシイミノ基で潜在化した化合物である請求項6に記載の硬化性組成物。
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