JP2006241012A - 被覆粉体及びそれを含有してなる化粧料 - Google Patents

被覆粉体及びそれを含有してなる化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】 のっぺりとした、不自然なメークアップ仕上がりと言う、二酸化チタンの持っている欠点をカバーしながら、経時的に光学特性が変化しにくい粉体材料を提供する。
【解決手段】 二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆した粉体を提供する。前記板状粉体としては、タルク、セリサイト及びマイカから選択される1種乃至は2種以上であることが好ましく、構成質量比において、板状粉体が45〜70質量%、二酸化チタンが7〜12、シリカ及びアルミナが20〜27質量%、ヒドロキシアパタイトが1〜7質量%であることが好ましく、板状粉体に、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、ヒドロキシアパタイトの順で順次被覆した5層構造の粉体であることが好ましい。かかる粉体は、メークアップ化粧料乃至は紫外線防護化粧料に含有させることが好ましく、化粧料としては夏用の、固形状粉体化粧料が好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、被覆粉体に関し、更に詳細には化粧料用の粉体として好適な被覆粉体に関する。更に、本発明は、前記被覆粉体を含有する化粧料にも関する。
二酸化チタンは、隠蔽力のある粉体で、紫外線防護作用にも優れるため、これまで広く化粧料の白色顔料として、或いは、紫外線防護材料として使用されてきた。このに酸化チタンの最大の欠点は隠蔽力があるが故に、このものを隠蔽剤として使用した場合、のっぺりとした、不自然なメークアップ仕上がりになってしまいやすいことである。この為、この様な欠点を補い、隠蔽性と紫外線防護作用を生かす素材として、二酸化チタンをタルクやセリサイト等の板状粉体上に被覆し、のっぺり感を出す素材が開発され、メークアップ化粧料に使用されるようになった。(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)更に、二酸化チタンの外層にシリカやアルミナなどの半透明粉体を被覆し、二酸化チタンに自然な見え方を付与する技術も開発されている。(例えば、特許文献3を参照)これらの技術によって、二酸化チタンの欠点は大きく改善された。しかしながら、この様な技術によっても、或いは、この様な技術を導入したが故に、経時的に化粧効果が変化しやすいと言う問題が課題として残っている。即ち、化粧料が皮膚上に残っているにもかかわらず、色材の光学特性が変化するが故に、化粧仕上がりが経時的に変化し易いという問題である。
一方、ヒドロキシアパタイトは、リン酸とカルシウムを主成分とする粉体Ca10(PO(OH)の構造式で表される化合物であり、イオン交換能などの機能を有しており、化粧料への配合は既に行われている。又、この様な特性を利用して、顔料などの粉体の表面を処理することも行われている。(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)この様な処理により、遊離の脂肪酸を選択的に吸着する粉体が得られるとの報告もある。(例えば、特許文献6)しかしながら、二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆してなる粉体は全く知られていないし、この様な粉体が、二酸化チタンの隠蔽性と紫外線防護作用という優れた点を生かしながら、化粧仕上がりの経時的変化という欠点をカバーする作用に優れることは全く知られていなかった。この様な粉体を化粧料に含有せしめることも全く行われていない。
特開平06−157262号公報 特開平06−145022号公報 WO98/011865 特開平4−308513号公報 特開2000−143443号公報 特開2002−20218号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、のっぺりとした、不自然なメークアップ仕上がりと言う、二酸化チタンの持っている欠点をカバーしながら、経時的に光学特性が変化しにくい粉体材料を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、のっぺりとした、不自然なメークアップ仕上がりと言う、二酸化チタンの持っている欠点をカバーしながら、経時的に光学特性が変化しにくい粉体材料を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆してなる粉体が、その様な特性を備えていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆してなる粉体。
(2)前記板状粉体が、タルク、セリサイト及びマイカから選択される1種乃至は2種以上であることを特徴とする(1)に記載の粉体。
(3)構成質量比において、板状粉体が45〜70質量%、二酸化チタンが7〜12、シリカ及びアルミナが20〜27質量%、ヒドロキシアパタイトが1〜7質量%であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の粉体。
(4)板状粉体に、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、ヒドロキシアパタイトの順で順次被覆した5層構造の粉体であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の粉体。
(5)化粧料用の粉体であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の粉体。
(6)(1)〜(5)何れか1項に記載の粉体を含有してなる化粧料。
(7)固形粉体化粧料であることを特徴とする、(6)に記載の化粧料。
(8)夏用の化粧料であることを特徴とする、(6)又は(7)に記載の化粧料。
本発明によれば、のっぺりとした、不自然なメークアップ仕上がりと言う、二酸化チタンの持っている欠点をカバーしながら、経時的に光学特性が変化しにくい粉体材料を提供することができる。
(1)本発明の粉体
本発明の粉体は、二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆してなることを特徴とする。前記二酸化チタン被覆板状粉体を構成する板状粉体としては、例えば、タルク、セリサイト及びマイカから選択されるものが好ましく例示できる。前記二酸化チタン被覆板状粉体は、通常化粧料用に市販されているものを使用すれば良く、例えば、二酸化チタン被覆マイカ、二酸化チタン被覆タルク、二酸化チタン被覆セリサイトなどが好ましく例示できる。かかる二酸化チタンと板状粉体の質量比は1:9〜3:7が好ましい。この様な二酸化チタン被覆粉体は、化粧料用の粉体として市販しているものを購入して使用することも出来るし、板状粉体に常法に従って二酸化チタンを被覆したものを作成して使用することも出来る。この様な製造方法としては、例えば、板状粉体を塩化チタンなどのような水溶性チタン塩の水溶液中に浸漬し、これをアルカリで中和し、水酸化チタンを板状粉体上に析出させ、これを500〜1000℃で焼成することにより製造することが例示出来る。前記析出時に鉄イオン、ジルコニウムイオンなどの他の金属イオンを共存させて、水酸化チタンとともに他の金属水酸化物を析出させ、焼成して得た、他の金属をドープした二酸化チタンで被覆した板状粉体も、本発明の粉体を構成する二酸化チタン被覆板状粉体に属する。かかる他の金属酸化物は二酸化チタンに対して10質量%以下であることが好ましい。
かかる二酸化チタン被覆板状粉体に、シリカ及び/又はアルミナを被覆する方法は、既に知られている方法に準じて行えば良く、この時、二酸化チタン被覆板状粉体と、シリカ及びアルミナの質量比は2:8〜4:6が好ましい。例えば、1)シリカ被覆であれば、水ガラスの水溶液中に、前記二酸化チタン被覆板状粉体を浸漬し、これに希塩酸などを加えてシリカゲルを板状粉体上に析出せしめ、これを500〜1000℃で焼成することにより製造することが例示出来る。
2)二酸化チタン被覆板状粉体を、更にアルミナで被覆する場合には、例えば、塩化アルミニウム等の水溶性アルミニウム塩の水溶液に、前記二酸化チタン被覆板状粉体を浸漬し、これに水酸化ナトリウムなどを加えて水酸化アルミニウムを板状粉体上に析出せしめ、これを500〜1000℃で焼成することにより製造することが例示出来る。
3)二酸化チタン被覆粉体を、シリカとアルミナで同時に被覆するには、例えば、塩化アルミニウム等の水溶性アルミニウム塩の水溶液に、前記二酸化チタン被覆板状粉体を浸漬し、これに水ガラスの水溶液などを加えて水酸化アルミニウムとシリカゲルとを板状粉体上に析出せしめ、これを500〜1000℃で焼成することにより製造することが例示出来る。この様にシリカとアルミナの両方で二酸化チタン被覆粉体を被覆する場合に於いては、前記シリカとアルミナの質量比は、1:3〜3:1が好ましい。
4)二酸化チタン被覆粉体を、シリカとアルミナで多層的に被覆するには、1)乃至は2)の方法で、シリカで被覆した二酸化チタン被覆板状粉体乃至はアルミナで被覆した二酸化チタン被覆板状粉体を作成し、これを二酸化チタン被覆板状粉体に代えて用い、他の一方の被覆処理を行えばよい。
本発明の粉体の原料としては、板状粉体を二酸化チタンで被覆し、それを更にアルミナで被覆し、更にそれをシリカで被覆したものを用いることが好ましい。この様な粉体は、前記の如くに順次金属酸化物で板状粉体を被覆することで製造することが出来るが、この様な粉体としては既に市販のものが存し、それを利用することも出来る。この様な市販品としては、触媒化成株式会社より販売されている、「カバーリーフAR−80」が好ましく例示できる。このものはセイサイト61質量%に二酸化チタン11質量%を被覆し、アルミナ18質量%を被覆し、シリカを10質量%被覆した粉体である。
シリカ及び/又はアルミナで被覆した二酸化チタン被覆粉体に、更に、ヒドロキシアパタイトを被覆するには、前記特許文献4乃至は5の方法に準じて行えば良く、例えば、塩化カルシウムなどの水溶性カルシウム塩の水溶液中に前記粉体を分散させ、これにリン酸水溶液を加え、粉体上にヒドロキシアパタイトを析出させる方法や、前記粉体とリン酸水素カルシウムの共分散液に水酸化カルシウムを更に分散させ、これに塩基を加えてpHを6〜10とし、リン酸水素カルシウムと水酸化カルシウムが反応し、生成したヒドロキシアパタイトを粉体表面に固着させる方法などである。固着力と、表面特性の滑らかさから、後者の方法で製造することが特に好ましい。特に好ましい形態は、構成質量比において、板状粉体が45〜70質量%、二酸化チタンが7〜12、シリカ及びアルミナが20〜27質量%、ヒドロキシアパタイトが1〜7質量%であるものである。
本発明の粉体は、そのまま使用することも出来るし、本発明の効果を損なわない範囲において、表面を常法によって処理した後使用することも出来る。この様な処理としては、例えば、アクリル酸樹脂被覆、ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼き付け処理、メチルポリシロキサン焼き付け処理、パーフルオロアルキルシリル化物を含むシリル化剤によるシリル化処理、アシル化アミノ酸金属塩被覆処理、金属石鹸被覆処理、リン脂質被覆処理、パーフルオロアルキルリン酸塩被覆処理などが好適に例示できる。これらの処理粉体も本発明の粉体に属する。かかる粉体の好ましい粒径は10〜200μm程度が好ましい。これは粒径が小さすぎると、隠蔽力、紫外線防護力、自然な仕上がりなどの光学的効果が損なわれる場合が存し、大きすぎると物理的な脱離による化粧崩れが著しくなる場合が存するからである。
かくして得られた、本発明の粉体は、化粧料に配合した場合、二酸化チタンの隠蔽力と、紫外線防護作用を有しながら、化粧仕上がりにのっぺり感が無く、不自然さも改善されている特性を発揮する。又、皮膚に塗布した後、長時間この様な作用が持続し、化粧仕上がりの経時変化も少ない特性も有する。この為、本発明の粉体は化粧料用として用いることが好ましく、中でも、二酸化チタンの欠点が目立ちやすい、粉体固形化粧料で使用すると特に好ましい。特に、経時変化が著しいと言われている夏用の化粧料に用いることが好ましい。
(2)本発明の化粧料
本発明の化粧料は、前記本発明の粉体を含有することを特徴とする。本発明の化粧料としては、二酸化チタンを含有することの出来るものであれば特段の限定無く適用することが出来、例えば、アンダーメークアップ化粧料、ファンデーション、プレストパウダー、ルースパウダー、パウダーファンデーションなどのベースメークアップ化粧料、チークカラー、アイカラーなどのポイントメークアップ化粧料、UV−ケア化粧料などの紫外線防護化粧料等が好適に例示できる。特に好ましいものは、ベースメークアップ化粧料であり、中でもプレストパウダー、パウダーファンデーション、サンケーキ、ツーウェイケーキなどの固形粉体化粧料であり、中でも夏用化粧料に適用することが特に好ましい。本発明の化粧料に於いては、前記本発明の粉体は唯一種を含有することも出来るし、二種以上組み合わせて含有することも出来る。本発明の化粧料に於ける、前記粉体の好ましい含有量は、化粧料の種類にもより異なるが、0.1〜50質量%であり、より好ましくは5〜30質量%である。特に、化粧仕上がりの経時変化が著しいと言われている夏用の化粧料に適用することにより、化粧仕上がりの経時変化を少なくすることが出来るので、夏用の固形粉体化粧料に適用することが好ましく、この場合には、化粧仕上がりの経時変化を少ない旨を明確に表示し、使用態様において、本発明の化粧料の特徴が生かせるように働きかけることが好ましい。
本発明の化粧料に於いては、前記本発明の必須成分以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の本発明の粉体に分類されない無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等の本発明の粉体に分類されないパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。本発明の化粧料は、前記必須成分と任意成分とを常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。
1Kgの「カバーリーフAR−80」をポリリン酸1gを加えた10Lの水の分散させ、これにリン酸水素カルシウム50gを加え、更に攪拌を加え、水酸化カルシウム15gを加えて攪拌を続け、pHメーターでpHを追いながら、アンモニア水を加え、pHを7.2に調整した。これを40℃で5時間攪拌下熟成させた後、濾過、水洗し、沈殿を集めた。この沈殿を乾燥し、ハンマーミルで粉砕して、本発明の粉体1を995g得た。このものは「カバーリーフAR−80」に対して4.6質量%のヒドロキシアパタイトが被覆された粉体であることがX線解析により判明した。
二酸化チタン被覆タルク(二酸化チタン20質量%、タルク80質量%)800gを500gの水ガラス(珪藻土比2)を5lの水に溶かしたものに加え、攪拌してよく分散させ、これに5規定の塩酸を攪拌下滴下し、pHが7を下回ったのを確認し、沈殿を濾過し、2回水で洗浄した後、650℃で72時間焼成し、シリカで被覆した二酸化チタン被覆タルクを1003g得た。このものは全粉体に対して、23質量%シリカが被覆した粉体であった。この粉体500gを0.5gのポリリン酸を加えた5Lの水に分散させ、これにリン酸水素カルシウム30gを加え、更に攪拌を続け、水酸化カルシウム10g加えて更に攪拌し、pHメーターでpHを追いながら、アンモニア水を加え、pHを7.1に調整した。これを40℃で5時間攪拌下熟成させ、濾過、水洗し、沈殿を集め、乾燥させて、ハンマーミルで粉砕し、本発明の粉体2を502g得た。このものは、シリカで被覆した二酸化チタン被覆タルクに対して、5.1質量%ヒドロキシアパタイトが被覆した粉体であった。
実施例2のシリカで被覆した二酸化チタン被覆タルクを用い、水ガラスを塩化アルミニウムに変え、塩酸をアンモニア水に変えて、調整pHを9.1とし、後は同様に処理して、全粉体に対して、26質量%アルミナが被覆した二酸化チタン被覆タルクを510g得た。これに実施例2と同様のヒドロキシアパタイト被覆を行い、アルミナで被覆した二酸化チタン被覆タルクに対して5.3質量%ヒドロキシアパタイトが被覆した本発明の粉体3を512得た。
実施例3と同様に二酸化チタン被覆タルク(二酸化チタン20質量%、タルク80質量%)800gに300gの塩化アルミニウムで処理し、アルミナで被覆した二酸化チタン被覆タルクを作成し、これに更に300gの水ガラスを実施例2の手技に準じて処理し、シリカ、アルミナ、二酸化チタンで順次被覆した原料粉体1を976g得た。(二酸化チタン12質量%、タルク63質量%、アルミナ16質量%、シリカ9質量%)この原料粉体を実施例2と同様にヒドロキシアパタイト被覆処理を行い、この原料粉体に4.2質量%のヒドロキシアパタイトが被覆した本発明の粉体4を989g得た。
実施例4の二酸化チタン被覆タルクに変えて二酸化チタン被覆セリサイトを用い、同様に処理を行い、二酸化チタン11質量%、セリサイト61質量%、アルミナ17質量%、シリカ11質量%の構成のシリカ、アルミナ、二酸化チタンで順次被覆したセリサイト(原料粉体2)に、この粉体に対し、4.4質量%のヒドロキシアパタイトが被覆した本発明の粉体5を991g得た。
<比較例1>
実施例4の二酸化チタン被覆タルクをタルクに変えて、同様に処理し、シリカ、アルミナで順次被覆したタルク(タルク74質量%、アルミナ15質量%、シリカ11質量%)を経由して、この粉体にヒドロキシアパタイトが4.4質量%被覆した比較粉体1を得た。
<比較例2>
実施例4の手法で、二酸化チタン被覆タルクに対して直接ヒドロキシアパタイト処理を行い、二酸化チタン被覆チタンに対して5.1質量%ヒドロキシアパタイトが被覆した比較粉体2を得た。
下記に示す処方に従って、本発明の粉体を用い、本発明の化粧料1〜5(サンケアケーキ:紫外線防護パウダーファンデーション)を作成した。同様に比較粉体1を用いて比較例3の化粧料、比較粉体2を用いて比較例4の化粧料、原料粉体1を用いて比較例5の化粧料も作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサーで混合し、1mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕した後、ヘンシェルミキサーで混合しながらロの成分を被覆し、更に、ハの成分を加えて混合した後、1mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に充填し、加圧成形し化粧料を得た。これらの化粧料について、専門パネラー3名を用いて、その化粧機能を、化粧直後と化粧後8時間で評価した。化粧機能はカバー力と自然な見え方で、これらを美容概念的なスコアーを用いて評点を付した。即ち、非常に好ましいを評点5、好ましいを評点4、可もなく不可もなくを評点3、好ましくないを評点2、非常に好ましくないを評点1の基準で評点を付してもらった。この結果も表1に示す。この結果より、本発明の化粧料は自然に見え、且つ、カバー力があり、これが長時間持続する特性を有していることが証明された。

シリコーン処理二酸化チタン 15 質量%
シリコーン処理黄色酸化鉄 10 質量%
シリコーン処理ベンガラ 2 質量%
シリコーン処理群青 0.1質量%
シリコーン処理紺青 0.1質量%
メチルシロキサン網状重合体 10 質量%
シリコーン処理セリサイト 20 質量%
中空アクリル樹脂球状粉体 12.8質量%

オレイン酸オクチルドデシル 5 質量%
架橋型ジメチルポリシロキサン(1000mPs) 5 質量%

表1の粉体 20 質量%
Figure 2006241012
<試験例>
前記本発明の化粧料1〜5と、比較例3〜5を用いて、塗布後5時間に於ける紫外線防護効果を調べた。即ち、既にMED(最少紅斑線量)を測定してあるパネラー9名を用い、左右の前腕部に、2cm×3cmの部位を9つ作成し、1部位は照射コントロールとし、8つの部位にそれぞれの化粧料50μgを投与し、5時間そのままで通常の生活を行ってもらい、5時間後にMEDの3倍の紫外線を照射した。照射後、化粧料を除去し、その24時間後に皮膚反応をドレーズの基準(評点++:浮腫を伴った反応、評点+:明瞭な紅斑を伴った反応、評点±:紅斑を疑う反応を伴った反応、評点−:無反応)に従って判定した。結果を表2に出現例数として示す。これより、本発明の化粧料は長時間経過しても、紫外線防護機能が存在していることが判る。
Figure 2006241012
本発明は、化粧料用の粉体、夏用の化粧料に応用できる。

Claims (8)

  1. 二酸化チタン被覆板状粉体を、シリカ及び/又はアルミナで被覆し、更にヒドロキシアパタイトで被覆してなる粉体。
  2. 前記板状粉体が、タルク、セリサイト及びマイカから選択される1種乃至は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の粉体。
  3. 構成質量比において、板状粉体が45〜70質量%、二酸化チタンが7〜12、シリカ及びアルミナが20〜27質量%、ヒドロキシアパタイトが1〜7質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粉体。
  4. 板状粉体に、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、ヒドロキシアパタイトの順で順次被覆した5層構造の粉体であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の粉体。
  5. 化粧料用の粉体であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の粉体。
  6. 請求項1〜5何れか1項に記載の粉体を含有してなる化粧料。
  7. 固形粉体化粧料であることを特徴とする、請求項6に記載の化粧料。
  8. 夏用の化粧料であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の化粧料。
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