JP2006239815A - ロータリーダイカッター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 略円柱状に形成され、平滑な外周面を有するアンビルロール30と、略円柱状に形成され、その外周面に凸状の切刃部21とアンビルロール30と接触するベアラー部22とを有するダイロール20とを有し、ダイロール20とアンビルロール30とを平行な2軸を中心として互いの外周面を向き合わせて対向配置され、ダイロール20とアンビルロール30とが互いに逆方向に回転されるとともに、ダイロール20とアンビルロール30との間にワークを挿通させることにより、切刃部21をワーク上に回動押圧させてワークを所定形状に切断するロータリーダイカッターであって、ベアラー部22の表面には、放熱用の凹部25が設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
ロータリーダイカッター1は、ダイロール2とアンビルロール3とを有し、ダイロール2とアンビルロール3とは互いの外周面を対向させて平行に配置されている。
ダイロール2の外周面には凸状の切刃部4が設けられ、外周面の両端部にはその外周面の外径よりも大径とされたベアラー部5が形成されている。アンビルロール3は、その外周面は平滑に形成され、切刃部4と接触する切刃受け部6とベアラー部5と接触するベアラー受け部7とを有する。
一方、切刃部4の突き出し高さh1がベアラー部5の突き出し高さh2よりもかなり大きい、例えば10μm以上大きい場合には、ダイロール2とアンビルロール3との押し付け圧力を切刃部4で受けることになるので、切刃部4の破損(チッピング)や、切刃部4が強く押し付けられた切刃受け部6の表面に深い傷が発生し、ワークの切れ残りや切断できなくなることがある。
このように、切刃部4の突き出し高さh1とベアラー部5の突き出し高さh2との関係はロータリーダイカッター1の切断能力に大きな影響を与えるものである。
したがって、ロータリーダイカッターでの切断を一時中断することなく、長時間連続して切断できるので、生産効率を大きく向上させることができる。
また、ベアラー部に放熱用の凹部を設けた構成であるので、別途冷却手段を付与することなく、ベアラー部の熱膨張が抑えられ、ロータリーダイカッターの構造が簡単であるとともに、その製作コストを低くすることができる。
図1に本発明の第一の実施形態であるロータリーダイカッター11を示す。
ロータリーダイカッター11は、円柱状をなすダイロール20とアンビルロール30とで構成されている。
そして、切刃部21は、本実施形態においては、ダイロール20の外周面20Aの周方向に沿って延びる2つの直線部21Aとこの2つの直線部21Aの端部を半円弧状に結んだ2つの円弧部21Bとを有し、長円状の刃型を形成している。
ベアラー部22の外周面22Aには、外周面22Aの周方向に沿った環状の溝25が軸線N方向に間隔をあけるとともに、ベアラー部22の側面からも間隔をあけて2本平行して形成されている。溝25の底部は円弧状に形成されており、溝25の幅は、例えば2.5mmとされている。
アンビルロール30の両端部には、アンビルロール30の軸線Mに沿って延びるように、アンビルロール30の外径よりも小さな径とされた軸部33が設けられている。
また、ベアラー部22の外周面22Aに溝25が形成されており、ベアラー部22に蓄積された熱を放熱する表面積が大きいので、発生した熱を外部に放出することが促進され、ベアラー部22自体の温度上昇を抑えることができる。
また、ベアラー部22とベアラー受け部32との接触面積が小さくなるので、ダイロール20及びアンビルロール30の回転駆動トルクを小さくできる。
また、溝25がベアラー部22の外周面22Aに沿って形成されており、ベアラー部22が円周方向で連続してベアラー受け部32と接触するので、切刃部21と切刃受け部31の接触圧力を一定に保持することができ、切断条件を安定させることができる。
このロータリーダイカッター41においては、ダイロール20のベアラー部22の外周面22Aに設けられる放熱用の凹部として、ベアラー部22の円周方向に対して傾斜し、ベアラー部22の一方の側面から他方の側面へ延びた溝45が円周方向に等間隔かつ軸線Nに対して等しい傾斜角で複数形成されている。ここで、溝45の2つの側壁とダイロール20の軸線N方向に延びる直線との交点間の距離Lは、ベアラー部22の幅Wよりも小さいものとされている。
このロータリーダイカッター51においては、ダイロール20のベアラー部22の外周面22Aに設けられる放熱用の凹部として、ベアラー部22の円周方向に延びる溝55がベアラー部22の幅方向の中央部に一箇所形成されている。ここで、溝55の底部は平面状に形成され、つまり溝55はコの字状に形成されており、溝55の幅は、例えば3mmとされている。
また、溝55の底部が平面状とされているので、円弧状とされているものに比べてその表面積を大きくすることができ、放熱を促進することができるとともに、ベアラー部22が摩耗した場合でも、溝55がなくならずに放熱面積を確保することができる。
また、ベアラー部に対して、エアを吹き付けるエアブロー装置を別途設けても良い。ベアラー部にエアを吹き付けることにより、ベアラー部に形成された凹部の内部に滞留するエアを除去できるので、さらに放熱効率を向上することができる。
また、本実施の形態においては、刃型の形状を長円状としたが、この形状はその目的に合わせて任意に決定しても良い。また、切刃を断続的に設けることにより、シート状のワークに任意の形状のミシン目を入れることも可能である。
試験に供したロータリーダイカッターは、ダイロールがHRA硬度90である超微粒超硬合金で構成され、アンビルロールがHRA硬度87である一般超硬合金で構成されており、ロール径が160mm、バレル幅が400mm、ベアラー部の幅Wを15mm、ベアラー部のダイロール外周面からの突き出し高さh2が10mmとされている。
φ50mmの油圧シリンダによってロールの両端部をそれぞれ2MPaで押圧して、アンビルロールとダイロールを押し付けた状態で、回転数500rpmで回転させ、ベアラー部の温度変化を測定して評価した。
比較例においては、回転開始からベアラー部の温度が上昇し、30分経過後には2℃以上、45分経過後には3℃以上上昇し、時間経過とともにベアラー部の温度が上昇していた。一方、実施例においては、時間経過にともなうベアラー部の温度上昇は認められず、回転開始直後から70分経過後においても略一定の温度であった。
この試験結果から、本発明の実施例によれば、ロータリーダイカッターを長時間使用しても、ベアラー部の温度上昇がなく、ベアラー部の熱膨張による切断不良が防止できることが確認された。
20 ダイロール
21 切刃部
22 ベアラー部
25、45、55 溝(凹部)
30 アンビルロール
Claims (2)
- 略円柱状に形成され、平滑な外周面を有するアンビルロールと、略円柱状に形成され、その外周面に凸状の切刃部と前記アンビルロールと接触するベアラー部とを有するダイロールとを有し、前記ダイロールと前記アンビルロールとが平行な2軸を中心として互いの外周面を向き合わせて対向配置され、前記ダイロールと前記アンビルロールとが互いに逆方向に回転されるとともに、前記ダイロールと前記アンビルロールとの間にワークを挿通させることにより、前記切刃部を前記ワーク上に回動押圧させて前記ワークを所定形状に切断するロータリーダイカッターであって、
前記ベアラー部の表面には、放熱用の凹部が設けられたことを特徴とするロータリーダイカッター。 - 請求項1記載のロータリーダイカッターにおいて、
前記凹部は、前記ベアラー部の外周の周方向に沿って形成された環状の溝であることを特徴とするロータリーダイカッター。
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