以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
[外観構成]
図1〜図4を参照して、本実施の形態に係るスロットマシン1は、前面が開放している箱形形状を有している筐体2と、この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
前扉3の中央部正面には、正面パネル4が装着されている。この正面パネル4の主要部には、表示窓5が形成されている。この表示窓5は、主として、筐体2内の3つの回転リール6L,6C,6Rを観察するためのものであって、各リール6L,6C,6Rの外周面には、それぞれ、3種類のBB役図柄を含む、複数種類の図柄が周方向に沿って描かれている。これらの図柄は、表示窓5を通して3つずつ観察される。表示窓5及び各リール6L,6C,6Rの両者は、正面パネル4上において遊技者に対面している。
表示窓5の左側には、5つの賭けライン表示ランプ7A,7B,7C,7D,7Eが設けられている。これら賭けライン表示ランプ7A〜7Eは、1遊技における有効ラインを示すために点灯するランプである。他方、表示窓5の右側には、スタートランプ8、投入指示ランプ9、リプレイランプ10、アシストタイム(以下、「AT」という)告知ランプ11及びゲームオーバーランプ12が設けられている。スタートランプ8は、遊技が開始できる状態となった場合に点灯又は点滅するランプである。投入指示ランプ9は、メダルをスロットマシン1に投入できる状態である場合に点灯するランプである。リプレイランプ10は、リプレイ役が入賞した場合に点灯するランプである。AT告知ランプ11は、遊技状態がATに移行した場合に点灯するランプである。ゲームオーバーランプ12は、遊技が終了したときに点灯するランプである。これらランプ8〜12は、正面パネル4の上方から下方に向かってこの順で配置されている。なお、ここでの「AT」とは、役成立抽選において当選した小役の入賞の成立を支援するための参考情報が告知される遊技状態である。
表示窓5上には、当該表示窓5の窓面を通過する5本の賭けライン13A,13B,13C,13D,13Eが設けられている。
表示窓5の下方には、払出数表示器14、ゲーム数表示器15及びクレジット数表示器16が設けられている。払出数表示器14は、入賞が発生した場合に遊技者に対して払い出されるメダル数や遊技者に対して与えられるクレジット数を表示する表示器である。ゲーム数表示器15は、BBゲーム状態中のJACゲーム(ボーナスゲーム)数、RBゲーム中のJACゲーム数、並びにATゲーム数等を表示する表示器である。クレジット数表示器16は、クレジット数を表示する表示器である。また、払出積算数表示器Bが設けられている。この払出積算表示器Bは、後述するBBゲーム状態におけるメダルの払出積算数にかかるデータを表示する表示器である。これら表示器14〜16、Bは、7セグメント表示器であって、正面パネル4上で左から右に向かってこの順で配置されている。なお、「クレジット」とは、遊技者が所有する有価価値として、スロットマシン1にストアーされているメダル数である。
前扉3の上部には、上パネル17が装着されている。この上パネル17の中央部には、液晶表示装置(以下、「LCD」という)18が設けられている。このLCD18は、遊技に関する種々の演出などを表示により行うための手段であって、役成立抽選の結果として役が当選した場合にはその当選役の入賞を示す図柄や、目押しをアシストする演出情報を表示する。なお、代替的に、LED表示装置やEL表示装置を採用して上記遊技演出情報を表示するようにしてもよい。LCD18を挟んだ左右両側には、一対のスピーカー19A,19Bが上パネル17に装着されている。これらスピーカー19A,19Bは、遊技の状況に応じて効果音等のサウンドを発するための手段である。他方、前扉3の下部には、下パネル20が装着されている。この下パネル20には、機種名及びイメージデザイン等が印刷されており、その下方には、メダル払出口21及びメダル受け皿22が設けられている。
正面パネル4と下パネル20との間には、操作部23が設けられている。この操作部23には、メダル投入口24、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28が備えられている。メダル投入口24は、操作部23の上面の右側に配置されている。ベットボタン25は、投入口24から投入されたメダルを何枚賭けるかを設定する際に使用されるボタンであって、操作部23の上面において始動レバー26及び左停止ボタン27Lの両者の中間位置に配置されている。始動レバー26は、遊技を開始する際に使用されるレバーであり、他方停止ボタン27L,27C,27Rは、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる際に使用されるボタンである。具体的には、左停止ボタン27Lを操作すると、左リール6Lの回転が停止する。中停止ボタン27Cを操作すると、中リール6Cの回転が停止する。右停止ボタン27Rを操作すると、右リール6Rの回転が停止する。これら停止ボタン27L,27C,27Rは、操作部23の正面中央部において各リール6L,6C,6Rに対応して配置されている。これに対して、始動レバー26は、操作部23の正面において停止ボタン27L,27C,27Rの左側に配置されている。クレジット/精算切替ボタン28は、メダルのマニュアル投入モードとクレジットモードとを互いに切り替えるためのボタンであって、操作部23の正面において始動レバー26の左側に配置されている。
マニュアル投入モードで遊技を行う際には、投入指示ランプ9が点灯している間に、メダルを投入口24に投入する必要がある。それゆえ、有効化される賭けラインは、メダルの投入枚数によって異なる。具体的には、メダルを1枚投入すると、表示窓5の中段において水平に延びる第1の賭けライン13Aが有効化され、この1ライン13Aが賭け対象となる。このとき、第1の賭けライン13Aの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7Aが点灯する。メダルを2枚投入すると、第1の賭けライン13Aに加えて、表示窓5の上下段において水平に延びる第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cが有効化され、これら3ライン13A〜13Cが賭け対象となる。このとき、賭けライン表示ランプAの点灯に加えて、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7B,7Cが点灯する。メダルを3枚投入すると、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cに加えて、表示窓5の対角線上の第4の賭けライン13D及び第5賭けライン13Eが有効化され、これら5ライン13A〜13Eに配置されている賭け対象となる。このとき、賭けライン表示ランプ7A〜7Cの点灯に加えて、第4の賭けライン13D及び第5の賭けライン13Eの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7D,7Eが点灯する。なお、本スロットマシン1においては、1遊技におけるメダルの賭け枚数は3枚が限度である。
かかるマニュアル投入モードでは、有効化された賭けライン、すなわち有効ライン上で入賞を示す図柄の組み合わせが揃うことに起因して入賞が成立した場合には、その入賞役の種類に応じた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
他方、クレジットモードにおいて有効化される賭けラインは、ベットボタン25の押圧回数によって異なる。具体的には、ベットボタン25を1回押すと、第1の賭けライン13Aが有効化され、この1ライン13Aが賭け対象となる。換言すると、メダル1枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7Aが点灯する。ベットボタン25を2回押すと、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cが有効化され、これら3ライン13A〜13Cが賭け対象となる。換言すると、メダル2枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7A〜7Cが点灯する。ベットボタン25を3回押すと、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B、第3の賭けライン13C、第4の賭けライン13D及び第5の賭けライン13Eが有効化され、これら5ライン13A〜13Eが賭け対象となる。換言すると、メダル3枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7A〜7Eが点灯する。なお、本スロットマシン1では、1遊技での4回以上の操作は無効となる。
かかるクレジットモードでは、上記有効ライン上で入賞図柄の組み合わせ揃い、それによって入賞が成立した場合には、この入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超えた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
上記マニュアル投入モード或いはクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御装置100(図7参照)は、この設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、遊技を開始する条件が整う。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。このスタートランプ8の作動状態において、始動レバー26が操作されると、制御装置100は、全てのリール6L,6C,6Rを一斉に回転させる。
各停止ボタン27L,27C,27Rを押圧操作すると、その操作に対応するリールの回転が停止する。全リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、有効ライン上に入賞役の1つが揃うと、制御装置100は、成立した入賞役の種類に従って、予め定められている枚数のメダルを上記メダルの入力モードに応じた態様で遊技者に払い出す。
図2を参照して、LCD18の左側部領域とスピーカー19Aとの間、及びLCD18の右側部領域とスピーカー19Bとの間には、LCD18に表示される複数の遊技履歴画像のうち所望の遊技履歴画像に切り替え表示を行わせるための切り替えボタンK,Fが、各々上下方向に並ぶように、合計4個設けられている。このLCD18は、左右の側縁がスピーカー19A,19Bと隣接する程度に大きな横幅寸法を有すると共に、その上端縁が前扉3の上端縁に隣接し、且つ、その下端縁が表示窓5の上端縁に隣接する程度に大きな縦幅寸法を有する、非常に大きな表示面を備えている。そのため、LCD18では、一度に多くの表示内容が同時に表示される。具体的には、LCD18の3分の1の領域に種々の遊技履歴画像に切り替えるためのメニュー画面が表示され、残りの3分の2の領域にキャラクターなどを用いた演出画像が常時表示される。上記遊技履歴画像のメニューとしては、ボーナスゲームにおける最高メダル獲得枚数や、1日のボーナス当選回数、前回のボーナスゲーム状態から現在までの遊技回数、メダル払出枚数とメダル投入枚数との関係をグラフ化した表、或いは、遊技に関する説明などを例示することができる。これら例示したメニューが予めLCD18上に表示される。切り替えボタンKには、複数のメニューのうちから所望のメニューを選択できるように、表示画面上でカーソルを進む方向に移動させるための第1のカーソル移動ボタンK1と、表示画面上で同様にカーソルを戻す方向に移動させるための第2カーソル移動K2とが含まれている。他方、切り替えボタンFには、カーソル移動ボタンK1,K2によって移動したカーソルが示すメニュー内容の遊技履歴画像に切り替えるか否かを決定するための決定ボタンF1と、この切り替えられた遊技履歴画像を元の画像に戻すためのキャンセルボタンF2とが含まれている。
[内部構成]
図5及び図6を参照して、筐体2内には、リール6L,6C,6R、各リール6L,6C,6Rの駆動源であるステッピングモーターSML,SMC,SMR、ホッパー30及び確率設定ボックス31が備えられている。
リール6L,6C,6Rは、図5に示すように、筐体2内の中央部に配置されており、これらリール6L,6C,6Rを基準として、ホッパー30及び確率設定ボックス31の設置箇所が決定されている。図6に示すように、各リール6L,6C,6Rの回転軸61は、それぞれ、筐体2内のブラケット32に回転自在に支持されており、当該各回転軸61の端部が各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの出力軸に結合されている。
ホッパー30は、メダルの貯留・放出を行うための手段であって、図5に示すように、リール6L,6C,6Rの下方において、筐体2の底面に取り付けられている。他方、確率設定ボックス31は、ホッパー30の左側において、筐体2の底面に取り付けられている。
[電気的構成]
図7を参照して、上記の制御装置100は、マイクロコンピューターであって、CPU1001、RAM1002、ROM1003、クロックパルス発生回路1004、乱数発生器1005、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示器駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路10010及びホッパー駆動制御回路10011を備えている。
CPU1001は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM1003に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU1001の制御対象としては、ステッピングモーターSML,SMC,SMR、各種のランプ7A〜7E,8〜12、各種の表示器14〜16、LCD18、スピーカー19A,19B及びホッパー30を挙げることができる。これら各制御要素に対する制御信号は、それぞれ、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路1009及びホッパー駆動制御回路10011を介して、CPU1001から与えられる。
CPU1001には、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28の各操作信号と、メダル投入検知センサー200及びメダル排出検知センサー300の各センシング出力と、回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号とが与えられる。
停止ボタン27L,27C,27Rの操作信号は、リール停止信号処理回路500によって所定の処理が施された後、リール停止信号としてCPU1001に入力される。
メダル投入検知センサー200は、メダル投入口24から投入されたメダルを検知するためのセンサーであって、メダル投入口24に関連して設けられている。他方、メダル排出検知センサー300は、ホッパー30のメダル放出位置に関連して設けられており、そのセンシング信号は、メダル排出完了信号処理回路600によって所定の処理が施された後、メダル排出完了信号としてCPU1001に入力される。
回転位置検出回路400は、各リール6L,6C,6Rの回転位置を検知するための回路であって、各リール6L,6C,6Rに関連して設けられている光センサーや、各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの近傍に設けられているロータリーエンコーダを含んでいる。各リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、CPU1001は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて、有効ライン上での当該各リール6L,6C,6Rの停止図柄の種類を特定する。
キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3は、確率設定ボックス31に内蔵されている。キースイッチSW1は、遊技モードと確率設定モードとを互いに切り替えるためのスイッチである。他方、確率設定スイッチSW2は、役成立抽選に関する当選確率の設定を切り替えるためのスイッチであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU1001に入力が受け付けられる。
遊技を開始するために、遊技者によって始動レバー26が操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに始動信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。他方、リール6L,6C,6Rの回転を停止するために、遊技者によって停止ボタン27L,27C,27Rが押圧操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、操作された停止ボタンに対応するリールの回転を停止させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに停止信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。
RAM1002は、CPU1001と互いにインターフェイスをとっており、CPU1001のワーキングエリアとして機能する。具体的には、遊技や図柄変更の制御に必要なフラグや変数の値の書き込み及び読み出しが行われる。
ROM1003には、スロットマシン1を制御して賭け対象メダルの入力モードに応じた態様でメダルを払い出すための遊技プログラムと、この遊技プログラムで用いる変数の初期値と、図柄の組み合わせと乱数との対応関係を示すデータ群とが格納されている。特に、本スロットマシン1は、BBゲーム状態への移行を伴うBB役図柄を3種類(第1、第2、第3のBB役図柄)用意すると共に、これらBB役図柄によるBBゲーム状態で払い出しされ得るメダルの上限値としての最大払出枚数を異なる3種類とし、これら最大払出数に達することを条件としてBBゲーム状態を終了させ、その後追加的に利益(ここではAT)を付与するか否かを抽選により決定し、当選した場合には遊技状態をATに移行させるように構成されている。それゆえ、上記遊技プログラムは、BB役入賞時のBB役図柄の種類によって所定の最大払出数を設定し、当該最大払出数に到達したときにBBゲーム状態を終了させ、BB役図柄(BBゲーム状態)の種類に応じた当選確率(参照テーブル)でAT移行抽選を実行するようにプログラミングされている。したがって、ROM1002のテーブル格納領域TRには、3種類のBB役を含む役成立抽選のときに用いられる参照テーブル、BBゲーム状態終了後に遊技状態をATに移行させるか否かを決定するときに用いられる参照テーブルが格納されている。また、本スロットマシン1では、遊技状態が上記BB役入賞可能状態である場合、その間、LCD18上に演出画像を連続して表示することによってその旨を遊技者に報知するようにも構成されている。それゆえ、上記テーブル格納領域TRには、上記LCD18上に連続して表示される演出画像の演出パターンを決定するときに用いられる参照テーブルが格納されている。
クロックパルス発生回路1004は、基準クロックパルスを発生させるための回路であって、発生させた基準クロックパルスをCPU1001に供給する。
乱数発生器1005は、上記の役成立、AT移行、AT時の小役(ベル役)の入賞のための押し順及び演出パターン等に関する電子抽選をマシン1内部で行う際に用いられる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するための手段であって、抽出した乱数をCPU1001に供給する。例えば、役成立抽選を行うに際して乱数を発生させるコマンドが、CPU1001から乱数発生器1005に対して与えられると、乱数発生器1005は、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号をCPU1001に出力する。
ランプ駆動制御回路1007は、CPU1001からの指示信号に基づいてランプ駆動信号を生成し、この生成したランプ駆動信号を各種のランプ7A〜7E,8〜12に与える。その結果、各種のランプ7A〜7E,8〜12は、所定の事象を告知するために点灯又は点滅する。
表示器駆動制御回路1008は、CPU1001からの指示信号に基づいて表示器駆動信号を生成し、この生成した表示器駆動信号を各種の表示器14〜16に与える。その結果、各種の表示器14〜16は、所定の事象を表示する。
LCD駆動制御回路1009は、CPU1001からの指示信号に基づいてLCD駆動信号を生成し、この生成したLCD駆動信号をLCD18に与える。その結果、LCD18は、その表示面上に種々の遊技演出情報を表示する。
音出力制御回路10010は、CPU1001からの指示信号に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19A,19Bに与える。その結果、スピーカー19A,19Bは、遊技状況に応じた効果音等のサウンドを発する。
ホッパー駆動制御回路10011は、CPU1001からの指示信号に基づいてホッパー駆動信号を生成し、この生成したホッパー駆動信号をホッパー30に与える。その結果、ホッパー30は、貯留しているメダルを受け皿22に放出する。
[リール図柄の配列]
図8(A)を参照して、各リール6L、6C、6Rの周面に設けられた図柄の配列について説明する。各リール6L、6C、6Rには、3種類のBB役の入賞にかかる「B1」図柄、「B2」図柄及び「B3」図柄、RB役の入賞にかかる「BAR」図柄、小役の入賞にかかる「ベル」図柄、「プラム」図柄及び「チェリー」図柄、並びにリプレイ役の入賞にかかる「REPLAY」図柄が所定の間隔及び数で21個配設されている。なお、「ベル」図柄及び「REPLAY」図柄は、全てのリール6L、6C、6Rにおいて後述する引き込み最大コマ数である4コマずれた場合に引き込み可能な5コマ以内の間隔で配置されている。
図8(B)を参照して、各種役の入賞図柄の組み合わせ及び入賞時の配当について説明する。「B1」図柄が有効ライン上に3つ揃って並ぶと第1BB役が入賞となり、所定数のメダル(15枚)が払出された後、メダルの最大払出数350枚のBBゲーム状態に移行される。「B2」図柄が有効ライン上に3つ揃って並ぶと第2BB役が入賞となり、所定数のメダル(15枚)が払出された後、メダルの最大払出数250枚のBBゲーム状態に移行される。「B3」図柄が有効ライン上に3つ揃って並ぶと第3BB役が入賞となり、所定数のメダル(15枚)が払出された後、メダルの最大払出数150枚のBBゲーム状態に移行される。「BAR」図柄が有効ライン上に3つ揃って並ぶとRB役が入賞となり、所定数のメダル(15枚)が払出された後、所定のRBゲーム状態に移行される。有効ライン上に小役図柄が並ぶと小役が入賞となり所定数のメダル(ベル役入賞10枚、プラム役15枚、チェリー役2枚)が払出される。「REPLAY」図柄が有効ライン上に3つ並ぶとリプレイ役が入賞となり、メダルをベットすることなく同じ条件のゲーム(再遊技)が提供される。なお、BB役及びRB役は役成立抽選で一旦当選し当選フラグが成立すると、入賞するまで次遊技へとフラグが持ち越されるが、小役及びリプレイ役の当選フラグは、成立したときの遊技においてのみ有効で、当該遊技で入賞でいなかった場合には次遊技に当選フラグが持ち越されることはない。なお、以下の説明においてリプレイ役については省略する。
このように、各種役と図柄の組み合わせが対応付けられており、ベル役の入賞図柄の組み合わせは、3個の停止ボタン27L、27C、27Rの押し順により入賞に導く押し順告知に供する役(図柄)とするため、引き込み停止設定によるリール停止制御により、制御的に必ず入賞させられるような図柄配置とされている。なお、押し順告知(ナビ)及び引き込み停止制御については後述する。また、ベル役は、役成立抽選における当選確率が80%程度とされているが、ベル役が内部当選したときは、後述する押し順抽選により決定された押し順で3つの停止ボタン27L,27C,27Rを操作しない限り入賞しないリール停止制御とされており、入賞確率は15%程度とされている。
また、チェリー役の役成立抽選における当選確率は、各種BB役の当選確率よりも格段に高く設定されている。
[追加特典付与抽選]
次に、BBゲーム状態終了後の追加特典としてのAT移行を付与するか否かの抽選について説明する。図9を参照して、BBゲーム状態終了後に実行されるAT移行抽選において用いられる参照テーブルは、当該BBゲーム状態におけるメダルの最大払出数、すなわちいずれのBB役(第1〜第3BB役)によりBB役入賞したかによって異なる当選確率とされている。第1BB役図柄により第1BB役入賞したときには、BBゲーム状態終了後の追加特典付与抽選は行われない。第2BB役図柄により第2BB役入賞したときは、図9(1)に示すように、乱数値「0〜192」及び「192〜256」に関連付けてATゲーム数「0」(AT移行抽選ハズレ)及び「50」(AT移行抽選当たり)が登録されたテーブルT1が用いられる。また、第3BB役図柄により第3BB役入賞したときは、図9(2)に示すように、乱数値「0〜128」及び「128〜256」に関連付けてATゲーム数「0」(AT移行抽選ハズレ)及び「50」(AT移行抽選当たり)が登録されたテーブルT2が用いられる。つまり、第1BB役に入賞したときに獲得できるメダル数は、当該入賞によるBBゲーム状態により払出されるメダル最大払出数350枚(実際は360枚)となる。他方、第2BB役に入賞したときに獲得できるメダル数は、当該入賞によるBBゲーム状態により払出されるメダル最大払出数250枚(実際は255枚)に加えて、うまくAT移行抽選に当選したときにはベル役の押し順ナビを50ゲームに限って行われるゆえ、最大500枚の追加の払出を受けることができ、BBゲーム状態時の払出数と合わせると最大で755枚のメダルを獲得できることとなるが、当該AT移行抽選の当選確率は約1/4となっており、約3/4の確率で255枚しか得られず、期待値的には第1BB役の入賞時とほぼ同じとなるようにされている。また、第3BB役に入賞したときに獲得できるメダル数は、当該入賞によるBBゲーム状態により払出されるメダル最大払出数150枚に加えて、うまくAT移行抽選に当選したときにはベル役の押し順ナビを50ゲームに限って行われるゆえ、最大500枚の追加の払出を受けることができ、BBゲーム状態時の払出数と合わせると最大で650枚のメダルを獲得できることとなるが、当該AT移行抽選の当選確率は約1/2となっており、約1/2の確率で150枚しか得られず、期待値的には第1BB役の入賞時とほぼ同じとなるようにされている。
なお、本実施の形態では、ATゲーム数を実質的に50ゲームの一種類としているが、勿論複数種類の中から選択するようにしてもよいし、ゲーム数を第1〜第3BB役の各BB役で異なるものとして設定してもよい。また、ATに代えて又は加えてRTやCTなどの特別遊技状態への移行抽選を行うものとしてもよい。
また、RB役によるRBゲーム状態終了後には追加特典抽選を行わないようにしているが、追加特典抽選を行うようにしてもよいことはいうまでもない。
[連続演出画像抽選]
図10を参照して、役成立抽選においてBB役が当選しBB役当選フラグが成立して遊技状態がBB役入賞可能状態となっているかもしれないという期待感を遊技者に対して付与報知するための連続演出パターン(連続演出画像)を抽選により決定する際に参照される連続演出パターン抽選テーブルを図10に示す。図10(1)は、遊技状態がBB役入賞可能状態となった、すなわちBB役当選フラグが成立したときに参照されるテーブルT3であって、乱数値「0〜63」、「64〜127」、「128〜191」及び「192〜256」に関連付けて連続演出パターン「1」〜「4」が登録されている。それゆえ、CPU1001がサンプリングした乱数値を当該テーブルに参照して、演出パターン「1」〜「4」が選択され、選択された演出パターンに則した演出画像がLCD18に展開される。演出パターン「1」が選択された場合には、演出画像として、「A1」,「A2」…「AN」がN回の連続する遊技にわたって展開されることとなる。同様に演出パターン「2」、「3」又は「4」が選択された場合には、演出画像として、それぞれ「B1」,「B2」…「BN」、「C1」,「C2」…「CN」、又は「D1」,「D2」…「DN」が連続するN回の遊技にわたって展開される。なお、BB役当選フラグが成立してからN回の遊技を行う前にBB役入賞が成された場合には、連続演出の途中であっても、残りの演出画像はキャンセルされる。
図10(2)に、チェリー役の当選フラグが成立したにもかかわらずチェリー役の入賞が得られなかったときに参照されるテーブルT4を示す。このテーブルT4は、実際にはBB役当選フラグが成立していないが、成立している期待感を遊技者に付与するための連続演出パターンを決定するためのものであって、乱数値「0〜63」、「64〜127」、「128〜191」及び「192〜256」に関連付けて連続演出パターン「5」〜「8」が登録されている。それゆえ、CPU1001がサンプリングした乱数値を当該テーブルに参照して、演出パターン「5」〜「8」が選択され、選択された演出パターンに則した演出画像がLCD18に展開される。演出パターン「5」が選択された場合には、演出画像として、「A1」,「A2」…「EN」がN回の連続する遊技にわたって展開されることとなる。同様に演出パターン「6」、「7」又は「8」が選択された場合には、演出画像として、それぞれ「B1」,「B2」…「FN」、「C1」,「C2」…「GN」、又は「D1」,「D2」…「HN」が連続するN回の遊技にわたって展開される。
[AT]
本実施の形態においてATとは、役成立抽選の結果、ベル役が当選(内部当選)し、ベル役の当選フラグが成立したときに、当該ベル役の入賞図柄を有効ライン上に停止表示させて入賞に導くための、3つの停止ボタン27L,27C,27Rの押し順(操作順序)を、イメージ画像でLCD18上にベルのイメージ画像と合わせて表示し、遊技者に告知する遊技状態とされる。すなわち、AT中、遊技者は告知された押し順に従って停止ボタン27L,27C,27Rの押圧操作を行えば、ベル役を入賞できる遊技状態である。すなわち、押し順抽選により決定された押し順で停止ボタン27L,27C,27Rを操作したときには、リールの停止制御を引き込み停止制御により実行して、ベル入賞図柄を強制的に揃えるが、決定された押し順と異なる順序で停止ボタン27を操作した場合には蹴飛ばし停止制御によりベル役入賞図柄が揃わないリール停止制御が実行される。なお、ベル役が内部当選したとき、ベル役入賞のための3つの停止ボタン27L,27C,27Rの押し順は、通常(基本)遊技状態のときも抽選により決定されているが、通常遊技状態ではその押し順が告知されないため、ベル役が入賞するかは遊技者の勘又は運による。
[リール停止制御]
本実施の形態のスロットマシン1では、役の成立に関する内部抽選の抽選結果によってベル役以外の何らかの役が成立すると、当該当選役の当選フラグが立てられ、遊技者の停止ボタン6L,6C,6Rの図柄停止操作により、表示窓5内における有効ライン上に当選役の入賞図柄の組み合わせが揃うようにリールを停止させる引き込み停止制御が実行されるようになっている。ベル役の当選フラグが立っている場合には、上記押し順抽選の抽選結果どおりの押し順で停止ボタン27が操作された場合に引き込み停止制御が実行され、それ以外の押し順で操作されたときには蹴飛ばし停止制御される。
引き込み停止制御とは、リールの回転及び停止による図柄の変動状態及び停止状態を見るための表示窓5の領域を遊技者が視認識しつつ3つの停止ボタン6L,6C,6Rを操作したときに、その操作タイミングと、フラグ成立している当選役の入賞図柄が有効ライン上を通過するタイミングとの間にズレがあっても、所定の範囲内のズレであれば入賞図柄を有効ライン上に引き込んで(ずらせて)停止するようにするリールの停止制御である。具体的には、リール6L〜6Rに対応したカウンタが設けられており、CPU1001は、ステッピングモータSML,SMC,SMRに駆動パルスを出力したときは対応するカウンタを駆動パルス数だけインクリメントするとともに、位置検出センサーがリール6L,6C,6Rの基準回転位置を検出したときはカウンタをリセットするようにしている。このようにして、CPU1001は、カウンタのカウント値に基づいてリール6L,6C,6Rの基準回転位置からの現在の回転位置を判断する。しかし、回転位置を判断できてもどの図柄で停止するかを判断できなければ、引き込み制御は実現できないため、このような図柄の判断のために各リール6L,6C,6Rにおける図柄の配列情報である図柄テーブルを利用する。つまり、リール停止信号処理回路500から、各停止ボタン27L,27C,27Rに対する操作信号がCPU1001に通知される。この通知を受けたCPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転位置と図柄の種類との位置関係を記憶した図柄テーブルを利用して、入賞図柄を有効ライン上に停止させるための引き込みコマ数を設定し、モーター駆動制御回路1006から停止信号をステッピングモータSML,SMC,SMRに送信してリールの引き込み停止動作を実行するのである。このように、リール6L,6C,6Rの外周のどの位置にどのような図柄が設けられているかを示す図柄テーブルを利用することによって、引き込み制御が実行できるのである。このような引き込み制御は、一般的に国内においてパチスロとも呼ばれるスロットマシンにおいて周知の技術である。なお、このような引き込み制御を行えるのは、目標とする図柄から所定の数以内のコマズレ、すなわち引き込み最大コマ数以内であれば、どのようなタイミングでプレーヤが停止操作を行ったとしてもフラグ成立している当選役の入賞を成立させるための図柄を停止表示することが可能となっている。本実施の形態では、この引き込み最大コマ数は、一般的な4コマに設定されている。
一方、内部抽選により当選していない役(当選フラグがない役)の入賞図柄(の組み合わせ)が有効ライン上に揃うことを防止したり、ベル役の当選フラグが存在する場合に押し順抽選で決定された押し順以外の押し順で停止ボタン27が操作された場合にベル役入賞図柄が有効ライン上に揃わないようにしたりするために蹴飛ばし停止制御が利用される。つまり、蹴飛ばし停止制御とは、入賞図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させないためのリール停止制御である。具体的には、プレーヤによる停止ボタン27L,27C,27Rの操作タイミングと、当選役の入賞図柄が有効ライン上を通過するタイミングとにズレが生じなかったとしても、強制的に入賞図柄を有効ライン上からずらせて(はずして)リール停止させる制御である。このような蹴飛ばし制御も上記パチスロにおいて一般的に使用されるものである。
[BBゲーム状態]
本実施の形態において、有効ライン上に第1〜第3BB役入賞図柄が揃って第1〜第3BB役入賞となったときに移行されるBBゲーム状態とは、何れの場合も同様で、JACを入賞役対象としたボーナスゲーム(JACゲーム)を、BB役(第1〜第3BB役)の種類に応じた最大払出数に達するまで実行できるように設定されている。ボーナスゲームは、メダル1枚賭け1ラインで実行でき、これに入賞すると(JAC入賞)15枚のメダルが配当として払出される。このときのJACの当選確率は約80%とされており、JAC入賞図柄はリプレイ入賞図柄が代用され、JAC当選フラグが成立すると引き込み停止制御により必ず入賞するようになっている。
[RBゲーム状態]
RBゲーム状態は、上記ボーナスゲーム(JACゲーム)を最大12ゲーム行うことができるゲーム状態である。ただし、ボーナスゲームを12ゲーム行うまでに8回のJAC入賞を獲得したときには、12ゲームに達していなくても、その時点で終了する。
[制御の流れ]
(遊技全体の制御の流れ)
図11を参照して、まず、制御装置100内のCPU1001は、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS1)。マニュアル投入モードで3枚のメダルを投入口24から投入したり、クレジットモードでベットボタン25を押してメダルをスロットマシン1に投入したりすることによって、賭けライン13が有効化されると、CPU1001は、ベットが完了したと判断し、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS2)。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。
始動レバー26が操作されると、CPU1001は、役の成立に関する内部抽選を行う(ステップS3)。この抽選は、乱数を用いたマシン内部の電子抽選で達成される。このとき、何れかの役が当選すると、その当選した役の当選フラグがONされる。なお、チェリー役を含む小役及びリプレイ役は当選フラグが成立(ON)した場合であってもそのゲームで入賞できないとその当選フラグはOFFされてしまい次ゲーム以降に持ち越されることはないが、第1〜第3BB役及びRB役の当選フラグは入賞が成立するまでそのON状態が以降のゲームに持ち越される。また、ベル役が当選した場合には、CPU1001は、ベル役の入賞図柄の組み合わせを有効ライン上に揃わせる(引き込む)ための押し順抽選を行い、後述するステップS6の目押し時に上記押し順抽選の結果、すなわち3つの停止ボタン27L,27C,27Rの停止押圧操作の順番どおり操作されなければベル役は入賞しないリール停止制御とされる。
上記役成立抽選が終了すると、CPU1001は、演出画像表示処理を実行した後に、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS4及びステップS5)。その結果、LCD18に演出画像が表示されるとともに、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。なお、ステップS4の演出画像表示処理については、図12を用いてより詳細に後述する。
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、全ての停止ボタン27L,27C,27Rが押圧停止操作されて目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止するのを待つ(ステップS6及びステップS7)。各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが行われると、CPU1001は、その押圧操作順序に応じて各リール6L,6C,6Rの回転を順次停止させる。その結果、表示窓5内において回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、BB役(第1〜第3BB役)の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS8)。有効ライン13上に何れかのBB役入賞図柄の組み合わせが揃い、BB役の入賞が成立した場合には、CPU1001は、連続演出画像フラグが残存すればそれをOFFとしボーナス入賞演出画像をLCD18に表示して演出画像を切り替えるとともに、配当として所定数のメダルを払出し(ステップS9)、その後処理をステップS10に移して入賞したBB役の種類に応じてビッグボーナスゲーム状態処理を実行する。なお、このビッグボーナスゲーム状態処理の説明については、図15を用いて後述する。そして、ビッグボーナスゲーム状態処理が終了するとCPU1001は、入賞したBB役の種類、すなわち第1〜第3BB役のうちのどれかに応じて、ROM1003のテーブル格納領域TRに格納されているAT移行抽選用の参照テーブルT1,T2のいずれかを選択し(ステップS11)、この選択された参照テーブルT1,T2を用いてAT移行抽選を実行する(ステップS12)。なお、このとき入賞したBB役が第1BB役であった場合には、CPU1001は、AT移行抽選を実行せずに処理をステップS1に戻す。また、ステップS11において参照テーブルを選択された後は、BB役の当選フラグはOFFされる。
ステップS12においてAT移行抽選が行われた後、CPU1001は、当該AT移行抽選に当選したか否かを判別し、当選した場合(ステップS13:YES)には、遊技状態をAT状態に移行する(ステップS14)。なお、このAT状態処理については、図17を用いて後述する。AT移行抽選に当選しなかった場合(ステップS13:NO)には、CPU1001は、処理をステップS1に戻す。
上記ステップS8において、BB役の入賞が成立していない場合(ステップS8:NO)には、CPU1001は、RB役の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS15)。有効ライン13上にRB役入賞図柄の組み合わせが揃い、RB役の入賞が成立した場合には、CPU1001は、連続演出画像フラグが残存すればそれをOFFとしボーナス入賞演出画像をLCD18に表示して演出画像を切り替えるとともに、配当として所定数のメダルを払出した後(ステップS9)、処理をステップS17に移してレギュラーボーナス(RB)ゲーム状態処理を実行する。なお、このRBゲーム状態処理の説明については、図16を用いて後述する。そして、RBゲーム状態処理が終了するとCPU1001は、RB役の当選フラグをOFF状態とし、処理をステップS1に戻す。
また、RB役の入賞が成立していない場合(ステップS15:NO)には、CPU1001は、小役の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS18)。有効ライン13上に小役の入賞図柄の組み合わせが揃い、小役の入賞が成立したと判断された場合には、CPU1001は、プレーヤに配当をするためにメダルの払出を行う(ステップS19)。その後、CPU1001は、小役の当選フラグをOFFとし、処理をステップS1に戻して再びベットの完了を待つ。一方、小役の入賞が成立していない場合(ステップS18:NO)には、CPU1001は、小役の当選フラグをOFFとした後、直ちに処理をステップS1に戻して再びベットの完了を待つ。
(演出画像表示処理)
図12を参照して、ステップS4の演出画像表示処理の流れについて説明する。まず、CPU1001は、連続演出画像フラグがONされているか否かを判定する(ステップS21)。この連続演出画像フラグは、後述するステップS31、32及びステップS46、S47において、複数遊技にわたって遊技状態がボーナス役(BB役及びRB役)入賞可能状態である期待感を提供するために報知する連続演出パターン(特殊演出画像)を抽選により決定し、決定された連続演出パターンの演出フラグを順序づけてON状態とされるものである。
連続演出画像フラグがある場合には、CPU1001は、当該連続演出に係る順序的に優先される画像パターンをLCD18に表示し(ステップS22)、その後本処理を終了する。
一方、連続演出画像フラグがない場合には、CPU1001は、ボーナス役が当選したか、すなわちステップS3の役成立に関する内部抽選において第1〜第3BB役又はRB役が当選しこれらのいずれかの当選フラグが存在するかを判定する(ステップS23)。ボーナス役が当選している場合には、CPU1001は、処理を、図13に示すステップS31に移し、ボーナス役が当選していない場合には、処理を基本演出画像選択処理に移し(ステップS24)、他の役の当選フラグがあれば当該当選役に応じた複数の演出画像の中から選択したり、いずれの役の当選フラグも成立していないハズレの場合はそれに応じた複数の演出画像の中から選択したりして、LCD18に表示するための基本演出画像を決定する。そして、CPU1001は、決定された基本演出画像をLCD18に表示する(ステップS25)。
基本演出画像の表示と前後して、CPU1001は、チェリー役が当選したか、すなわちステップS3の役成立に関する内部抽選においてチェリー役が当選しその当選フラグが存在するかを判定する(ステップS26)。チェリー役が当選している場合には、CPU1001は、処理を、図14に示すステップS41に移し、チェリー役が当選していない場合には、本処理を終了する。
次に、図13を参照して、ステップS23においてボーナス役が当選している場合には、CPU1001は、連続演出画像抽選を行う(ステップS31)。この連続演出画像とは、ボーナス役の当選フラグが成立(ON)されてボーナス役の入賞が可能な遊技状態となっている期待感を遊技者に提供するための特殊演出(ここでは、ボーナス役入賞可能遊技状態である旨を報知する演出パターン)であって、複数の演出パターンの中から抽選で決定され、CPU1001は、決定された演出パターンの連続演出画像フラグを順序づけてON状態とする(ステップS32)。具体的には、ROM1003のテーブル格納領域TRに格納されている連続演出パターン抽選用の参照テーブルT3を読み出し、この読み出した参照テーブルT3を参照して上記連続演出パターンが決定され、その連続演出パターンに係る演出フラグがONされる。このとき、サンプリング乱数値が「0〜63」の範囲に属する場合には、演出パターン「1」が選択され、この選択されたパターン「1」に則して、演出画像「A1」,演出画像「A2」,…演出画像「AN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「64〜127」の範囲に属する場合には、演出パターン「2」が選択され、この選択されたパターン「2」に則して、演出画像「B1」,演出画像「B2」,…演出画像「BN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「128〜191」の範囲に属する場合には、演出パターン「3」が選択され、この選択されたパターン「3」に則して、演出画像「C1」,演出画像「C2」,…演出画像「CN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「192〜256」の範囲に属する場合には、演出パターン「4」が選択され、この選択されたパターン「4」に則して、演出画像「D1」,演出画像「D2」,…演出画像「DN」が連続的に展開される。なお、連続演出パターンは、1遊技当たりに表示するための単位演出画像「A1」、・・・「AN」、・・・「BN」、・・・「CN」、・・・「DN」を複数遊技にわたって繋ぎあわされるように表示することにより、よりストーリー性のある演出表示を可能とされるものである。
上記連続演出画像抽選及び画像フラグ処理が終了すると、CPU1001は、ON状態の連続演出画像フラグの順序に従って特殊演出画像をLCD18上に表示する(ステップS33)。その後、CPU1001は、処理をステップS5(図11参照)に移行する。
次に、図14を参照して、ステップS26においてチェリー役が当選している場合には、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS41)。その結果、LCD18に演出画像が表示されるとともに、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、全ての停止ボタン27L,27C,27Rが押圧停止操作されて目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止するのを待つ(ステップS42及びステップS43)。各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが行われると、CPU1001は、その押圧操作順序に応じて各リール6L,6C,6Rの回転を順次停止させる。その結果、表示窓5内において回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、チェリー役の入賞図柄の組み合わせが有効ライン13上に停止表示されてチェリー役が入賞したかを判定する(ステップS44)。チェリー役の入賞が成立したと判断された場合には、CPU1001は、遊技者に配当をするために所定数のメダルの払出を行い(ステップS45)、その後チェリー役の当選フラグをOFFとし、処理をステップS1(図11参照)に戻して再びベットの完了を待つ。
一方、チェリー役の入賞が成立しなかったと判断された場合には、CPU1001は、連続演出画像抽選を行う(ステップS46)。この連続演出画像とは、ボーナス役の当選フラグが成立(ON)されてボーナス役の入賞が可能な遊技状態となっている期待感を遊技者に提供するための特殊演出(ここでは、ボーナス役入賞可能遊技状態でなかった旨を報知する演出パターン)であって、複数の演出パターンの中から抽選で決定され、CPU1001は、決定された演出パターンの連続演出画像フラグを順序づけてON状態とする(ステップS47)。具体的には、ROM1003のテーブル格納領域TRに格納されている連続演出パターン抽選用の参照テーブルT4を読み出し、この読み出した参照テーブルT4を参照して上記連続演出パターンが決定され、その連続演出パターンに係る演出フラグがONされる。このとき、サンプリング乱数値が「0〜63」の範囲に属する場合には、演出パターン「5」が選択され、この選択されたパターン「5」に則して、演出画像「A1」,演出画像「A2」,…演出画像「EN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「64〜127」の範囲に属する場合には、演出パターン「6」が選択され、この選択されたパターン「6」に則して、演出画像「B1」,演出画像「B2」,…演出画像「FN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「128〜191」の範囲に属する場合には、演出パターン「7」が選択され、この選択されたパターン「7」に則して、演出画像「C1」,演出画像「C2」,…演出画像「GN」が連続的に展開される。サンプリング乱数値が「192〜256」の範囲に属する場合には、演出パターン「8」が選択され、この選択されたパターン「8」に則して、演出画像「D1」,演出画像「D2」,…演出画像「HN」が連続的に展開される。なお、連続演出パターンは、1遊技当たりに表示するための単位演出画像「A1」、・・・「EN」、・・・「FN」、・・・、「GN」、・・・「HN」を複数遊技にわたって繋ぎあわされるように表示することにより、よりストーリー性のある演出表示が可能とされるものである。また、これら各演出パターン「5」、「6」、「7」、「8」は、それぞれ上述の演出パターン「1」、「2」、「3」、「4」と途中まで同じ単位演出画像とされて最終的な部分のみに異なる単位演出画像を用いられることにより、ボーナス役の当選フラグ成立の期待感を高めさせる演出になっている。
上記連続演出画像抽選及び画像フラグ処理が終了すると、CPU1001は、チェリー役の当選フラグをOFFとし、処理をステップS1(図11参照)に戻して再びベットの完了を待つ。
(ビッグボーナスゲーム状態)
次に、ステップS8においてBB役が入賞したと判定されたときに移行されるビッグボーナスゲーム状態の処理について、図15を参照しつつ説明する。まず、ビッグボーナスゲーム状態の終了条件であるメダルの払出積算数の計数用のカウンタ(メダル払出積算数カウンタ)をイニシャライズするとともに、払出積算数表示器Bに払出積算数に関する情報を表示する(ステップS50)。本実施の形態では、最初にビッグボーナスゲーム状態の終了条件の所定数を初期値として表示する。具体的には、第1BB役入賞時のビッグボーナスゲーム状態においては「360」、第2BB役においては「255」、第3BB役においては「150」を表示し、以後メダルの払出が行われるたびにこの所定数から払出数を減算していくカウントダウン方式とされる。なお、本実施の形態では、ビッグボーナスゲーム状態におけるメダルの払出し対象となる入賞役はJACだけであり、その払出枚数は15枚とされているので、残りのメダル数を15で除算することにより、JACをあと何回入賞させればビッグボーナスゲーム状態が終了するのかという指標をゲーム数で表示してもよく、この場合の初期値は、第1BB役入賞時のビッグボーナスゲーム状態においては「24」、第2BB役においては「17」、第3BB役においては「10」となる。なお、上記カウンタによる計数は、RAM1003の専用記憶部を用いて行うことができる。
メダルの払出積算数の表示が開始されると、CPU1001は、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS51)。1枚のメダルがベットされて賭けライン13が有効化されると、CPU1001は、ベットが完了したと判断し、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS52)。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。
始動レバー26が操作されると、CPU1001は、JAC(役)の成立に関する内部抽選を行う(ステップS53)。この抽選は、乱数を用いたマシン内部の電子抽選で達成される。このとき、JACが当選すると、JACの当選フラグがONされる。なお、ビッグボーナスゲーム状態では、内部抽選の対象となる役は、JACのみであり、その当選確率は約8/10とされている。
上記役成立抽選が終了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS54)。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、全ての停止ボタン27L,27C,27Rが押圧停止操作されて目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止するのを待つ(ステップS55及びステップS56)。各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが行われると、CPU1001は、その押圧操作順序に応じて各リール6L,6C,6Rの回転を順次停止させる。その結果、表示窓5内において回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。このとき、CPU1001は、JACの当選フラグがONされているときには、引き込み停止制御によりリールを停止させてJACの入賞図柄の組み合わせ(「REPLAY」−「REPLAY」−「REPLAY」)を有効ライン13上に引き込んで入賞を成立させる。他方JACの当選フラグがONされていない場合には蹴飛ばし停止制御によりリールを停止させて、JACの入賞を成立させないようにする。つまり、JACの入賞確率は、約8/10と高くされている。
3つの停止ボタン27L,27C,27Rの全てが押圧操作されて全てのリール6L,6C,6Rの停止操作が完了し、全てのリールが停止すると(ステップS56:YES)、次に、CPU1001は、JACの入賞が成立したか否かを判別する(ステップS57)。有効ライン13上にJACの入賞図柄の組み合わせが揃い、JACの入賞が成立した場合には、CPU1001は、JAC当選フラグをOFFし、15枚のメダルの払出を行い(ステップS58)、メダル払出枚数を積算カウントする(ステップS59)。その後、CPU1001は、払出積算数表示器Bの表示を書替えて表示し(ステップS60)、メダルの積算払出枚数がそれぞれのビッグボーナス役の種類に応じた所定枚数となったかを判定する(ステップS61)。具体的には、CPU1001は、メダル払出積算数カウンタを15インクリートし、払出積算数表示器Bに表示されていた数値から15減算した数値に書き換えて表示し、上記カウンタからメダル払出積算枚数が、第1BB役のときは360、第2BB役のときは255、第3BB役のときは150に達したかを判定するのである。なお、ステップS57においてJACの入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、JAC当選フラグをOFFし、処理をステップS51に戻して再びベットの完了を待つ。
上記ステップS61においてメダルの積算払出枚数が所定枚数に達したと判定した場合には、CPU1001は、メダル払出積算数カウンタをリセットするとともに払出積算数の表示を中止し、本処理を終了する。他方、メダルの積算払出枚数が所定枚数に達していないと判定した場合には、CPU1001は、処理をステップS51に戻して再びベットの完了を待つ。
(レギュラーボーナスゲーム状態)
次に、RB役が入賞したときに移行されるレギュラーボーナスゲーム状態の処理について、図16を参照しつつ説明する。まず、CPU1001は、ボーナスゲームの入賞回数をカウントするボーナス入賞回数カウンタ及びボーナスゲームのゲーム回数をカウントするボーナスゲーム回数カウンタをイニシャライズする(ステップS70)。次いで、CPU1001は、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS71)。1枚のメダルがベットされて賭けライン13が有効化されると、CPU1001は、ベットが完了したと判断し、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS72)。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。
始動レバー26が操作されると、CPU1001は、役成立抽選を実行する(ステップS73)。この役成立抽選はJACのみを対象とした抽選であり、上述したように約8/10の確率で当選するようにされている。JACが当選したときには、CPU1001は、当選フラグをONし、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS74)。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。その後、プレーヤにより全ての停止ボタン27L,27C,27Rが操作されたことを検知すると(ステップS75)、CPU1001は、その押圧操作順序に応じて各リール6L,6C,6Rの回転を順次停止させ、その結果、表示窓5内において回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。このとき、CPU1001は、JACの当選フラグがONされているときには、引き込み停止制御によりリールを停止させてJACの入賞図柄の組み合わせを有効ライン13上に引き込んで入賞を成立させる。他方JACの当選フラグがONされていない場合には蹴飛ばし停止制御によりリールを停止させて、JACの入賞を成立させないようにする。つまり、JACの入賞確率は、約8/10と高くされている。
3つの停止ボタン27L,27C,27Rの全てが押圧操作されて全てのリール6L,6C,6Rの停止操作が完了し、全てのリールが停止すると(ステップS76:YES)、次に、CPU1001は、JACの入賞が成立したか否かを判別する(ステップS77)。有効ライン13上にJACの入賞図柄の組み合わせ(「REPLAY」−「REPLAY」−「REPLAY」)が揃い、JACの入賞が成立した場合には、CPU1001は、15枚のメダルの払出を行い(ステップS78)、ボーナス入賞回数カウンタを1インクリースし(ステップS79)、レギュラーボーナスゲーム状態における入賞獲得回数が8回に達したかを判定する(ステップS80)。
上記入賞獲得回数が8回に達したと判定した場合には、CPU1001は、ボーナス入賞回数カウンタ及びボーナスゲーム回数カウンタをリセットし、本処理を終了する。
JACの入賞が成立しなかった場合(ステップS77:NO)、或いは入賞獲得回数が8回に達していない場合(ステップS80:NO)には、CPU1001は、ボーナスゲーム回数カウンタを1インクリースし(ステップS81)、レギュラーボーナスゲーム状態におけるゲーム回数が12ゲームに達したかを判定する(ステップS82)。
上記ゲーム回数が12回に達したと判定した場合には、CPU1001は、ボーナス入賞回数カウンタ及びボーナスゲーム回数カウンタをリセットし、本処理を終了する。一方、ゲーム回数が12回に達していないと判定した場合には、CPU1001は、処理をステップS71に戻して再びベットの完了を待ち、レギュラーボーナスゲーム状態を継続する。
(AT状態処理)
図17を参照して、AT状態処理の制御の流れについて説明する。なお、本実施の形態におけるAT状態では、上述したような特殊演出画像表示は行われず、またボーナス役入賞によるボーナスゲーム状態処理終了後のAT移行抽選も行われない。まず、制御装置100内のCPU1001は、ATゲーム数カウント値をイニシャライズし、初期ATゲーム数である50ゲームをセットする(ステップS91)。このとき、ゲーム数表示器15にセットされたATゲーム数が表示される。ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU1001は、役成立抽選を行い(ステップS92〜ステップS94)、その後、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS95)。
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、役成立抽選において内部的にベル役が成立しているか否かを判別する(ステップS96)。ここで、上記抽選の結果としてベル役が成立している場合には、CPU1001は、ベル役の入賞を成立させるための目押しアシスト演出を行う(ステップS97)。具体的には、CPU1001は、ベル役が内部当選しベル役の当選フラグが立っている場合には、ベル役の入賞図柄の組み合わせを有効ライン上に揃わせる(引き込む)ための押し順抽選を行い、当該押し順抽選の結果、すなわち3つの停止ボタン27L,27C,27Rの停止押圧操作の順番を示すイメージ画像をLCD18上に表示する。
その後、ステップS98及びステップS99において、全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、目押しアシスト演出の画像表示を停止し、BB役の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS100)。このとき、BB役の入賞が成立した場合には、CPU1001は、それに応じた配当を払出し(ステップS101)、その後、BBゲーム状態処理(図15参照)を割り込ませる(ステップS102)。この割り込みBBゲーム状態処理が終了すると、CPU1001は、BB役当選フラグをOFFし、処理をステップS108に移す。他方、BB役の入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS103に移す。
ステップS103に移行すると、CPU1001は、RB役の入賞が成立したか否かを判別する。このとき、RB役の入賞が成立した場合には、CPU1001は、それに応じた利益を付与し(ステップS104)、RBゲーム処理(図16参照)を割り込ませる(ステップS105)。この割り込みRBゲーム処理を終了すると、CPU1001は、RB役当選フラグをOFFし、処理をステップS108に移す。他方、RB役の入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS106に移す。
ステップS106に移行すると、CPU1001は、小役の入賞が成立したか否かを判別する。このとき、小役の入賞が成立した場合には、CPU1001は、それに応じた配当を付与し(ステップS107)、その後、小役当選フラグをOFFし、処理をステップS108に移す。他方、小役の入賞が成立しなかった場合には、CPU1001は、直ちに処理をステップS108に移す。
ステップS108に移行すると、CPU1001は、ATゲーム数カウント値を「−1」デクリメントする。このATゲーム数カウント値が減算される度に、残りのATゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。その後、CPU1001は、ATゲーム数がセットゲーム数に達したか否かを判別する(ステップS109)。このとき、未だATゲーム数がセットゲーム数に達していない場合には、CPU1001は、AT状態を継続し、再び処理をステップS92に戻してベットの完了を待つ。他方、ATゲーム数がセットゲーム数に到達した場合には、CPU1001は、AT処理を終了する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、BB役を3種類用意した例について記載したが、BB役図柄の種類は2種類又は4種類以上であっても構わないし、BBゲーム状態でのメダル最大払出数も2種類又は4種類以上であっても構わない。また、上記実施の形態では、第1〜第3BBゲーム状態の終了条件をメダルの払出枚数が最大払出数に達したことを条件としているが、各BBゲーム状態を最大払出数に達しなくても終了する場合があるようなゲーム内容としてもよい。つまり、払いだされたメダルが最大払出数に達する以外にもボーナスゲームの終了条件を設けることにより、最高(うまくいけば)最大払出数の遊技媒体を獲得できるようなビッグボーナスゲーム状態とする。さらに、RB図柄を複数種類用意する構成としても、同様の作用・効果を奏する。さらにまた、上記実施の形態では、本発明をメカニカルリールスロットマシンに適用した例について記載したが、本発明をシミュレートリールスロットマシンに適用しても、本発明の目的は十分に達成し得る。その他、本明細書に添付した特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
また、上述の実施の形態では、BBゲーム状態終了後の追加特典としてAT状態に移行させることとしているが、これに代えて又は加えてRT、CTなどの、遊技者にメダルを増加できる機会を提供するために設けられている通常(基本)の遊技状態とは異なる特別な遊技状態に移行させたり、追加的にメダルを直接提供することなどとしてもよい。