JP2006238591A - 物品搬送設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 移動体2には、複数の受電コイル8のすべてにて受電する全受電状態と複数の受電コイル8の一部にて受電する一部受電状態とに切換可能な受電状態切換手段21が設けられ、制御手段17,22は、搬送モードにおいては、受電状態切換手段21に対して、全受電状態に切り換えるべく、全受電指令を与え、かつ、各ゾーンに存在する移動体2の台数が搬送モード用設定台数以下となるべく、移動手段7の作動を制御し、非搬送モードにおいては、受電状態切換手段21に対して、一部受電状態に切り換えるべく、一部受電指令を与え、かつ、各ゾーンに存在する移動体2の台数が搬送モード用設定台数よりも多くなることを許容すべく、移動手段7の作動を制御するように構成されている。
【選択図】 図7
Description
したがって、移動体を加速させたり、大きな移動速度にて移動させるときなど、移動手段に大きな電力を必要とするときでも、その必要とする電力を給電できる。
しかしながら、移動体は、物品搬送のためだけに移動させるのではなく、例えば、移動体に生じた異常の復帰のためなど物品搬送以外のために、自動的にあるいは手動操作によって移動体を移動させることがある。
この物品搬送以外のために移動体を移動させる場合には、上述の如く、各ゾーンに存在する移動体の台数が設定台数以下となるように、移動手段の作動を制御しても、移動体の異常や手動操作の誤操作などによって、各ゾーンに設定台数以上の移動体を誤って侵入させてしまい、電力低下異常となってしまう虞があった。
前記給電線が、前記移動経路に沿って区分された複数のゾーンの夫々に対応して配設される複数の給電線部分に分割され、前記移動体の運行を制御すべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御する制御手段が設けられ、前記移動体には、前記制御手段からの指令に基づいて、前記複数の受電コイルのすべてにて受電する全受電状態と前記複数の受電コイルの一部にて受電する一部受電状態とに切換可能な受電状態切換手段が設けられ、
前記制御手段は、
物品搬送のために前記移動体を移動させる搬送モードにおいては、前記受電状態切換手段に対して、前記全受電状態に切り換えるべく、全受電指令を与え、かつ、前記各ゾーンに存在する前記移動体の台数が搬送モード用設定台数以下となるべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御し、
物品搬送以外のために前記移動体を移動させる非搬送モードにおいては、前記受電状態切換手段に対して、前記一部受電状態に切り換えるべく、一部受電指令を与え、かつ、前記各ゾーンに存在する前記移動体の台数が前記搬送モード用設定台数よりも多くなることを許容すべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御するように構成されている点にある。
前記搬送モード用設定台数は、給電線部分から給電可能な最大給電容量と移動体に設けた受電コイルの数とに基づいて、各移動体に対して必要とする最大電力を給電できる台数に設定される。
この非搬送モードでは、受電する受電コイルの数を少なくすることにより、各移動体が給電線部分から受電する電力量を小さくすることができるので、各ゾーンに対して搬送モード用設定台数を越える移動体の侵入を許容しても、電力低下異常の発生を防止できる。
したがって、受電状態切換手段が一部受電状態に切り換えたときには、給電線部分から給電される電力を効率よく移動手段に給電することができる。
したがって、非搬送モードでは、受電状態切換手段を一部受電状態に切り換えて、複数の受電コイルの一部で受電しても、移動手段が必要とする電力を給電することができる。
そして、受電状態切換手段は、隣接するゾーンの間に給電線が存在しない給電線非存在箇所があると、給電線非存在箇所に位置する受電コイル以外の受電コイルを、受電する一部の受電コイルとすべく、受電する一部の受電コイルを変更させることにより、給電線から受電コイルに給電される状態を維持できる。
したがって、一部受電状態に切り換えた状態で移動体が次のゾーンに乗り移る際に、ゾーンの間に給電線非存在箇所があっても、移動体に対する給電を適正に継続できる。
そして、制御手段は、非搬送モードにおいて、基準位置まで移動体を移動させるべく、移動手段の作動を制御するので、現在位置を見失った移動体が存在する場合には、非搬送モードとして、その移動体を基準位置まで移動させることにより、その移動体の現在位置を検出できることになる。
この物品搬送設備は、図1に示すように、環状の移動経路1に沿って走行する移動体としての複数の物品搬送車2、移動経路1の側脇に設けられた物品移載箇所としての複数のステーションSなどを設け、複数の物品搬送車2の夫々が移動経路1に沿って走行して複数のステーションSの間で物品を搬送するように構成されている。
そして、この給電線3は、移動経路1に沿って区分された複数のゾーンZの夫々に対応して配設される複数の給電線部分3aに分割され、複数のゾーンZの夫々には、給電線部分3aに給電する交流電源などの電源装置4が設けられている。
また、移動経路1も、その長手方向に複数のブロックBに区分けされており、このブロックBの区分け部分が、物品搬送車2の走行方向において、ゾーンZの区分け部分よりも手前になるように設けられている。
前記物品搬送車2には、縦断面がI字状の走行レール1aの上面部に係合する走行車輪5が前後左右の四箇所に設けられ、走行レール1aの両横側から接触する左右一対の振れ止めローラ6が、前後左右の四箇所に位置する走行車輪5の夫々に対して前後に設けられている。
そして、四つの走行車輪5のうち、物品搬送車2の横幅方向の一方側に位置する二つの走行車輪5を移動手段としての電動モータ7にて回転駆動される駆動用走行車輪5aとし、物品搬送車2の横幅方向の他方側に位置する二つの走行車輪5を従動用走行車輪5bとしている。
この実施形態では、受電コイル8が、物品搬送車2の横幅方向において、従動用走行車輪5bが位置する側の前方側と後方側とに一つずつ合計二つ設けられている。
まず、受電コイル8について説明すると、図4の要部を拡大した図6に示すように、物品搬送車2における走行車輪5よりも外側には、下方側に延びる受電コイル用ブラケット9が設けられ、その受電用コイル用ブラケット9の下端部にフェライトなどからなるコア10が設けられている。
そして、コア10は、縦断面がE字状に形成されており、受電コイル8は、E字状のコア10の三つの突部のうち、中央に位置する突部に巻回されている。
そして、支持体12は、縦断面がコの字状に形成されており、給電線3が、二本一組として支持体12の上下の先端部の夫々に支持されている。
前記給電線用ブラケット11や支持体12は、走行レール1aの長手方向に一連あるいは間隔を隔てて設けられ、各ゾーンZの夫々において、給電線部分3aを走行レール1aの長手方向に沿って一連に配設している。
そして、図6では、前後の受電コイル8のうち、前方側に位置する受電コイル8について図示しているが、後方側に位置する受電コイル8も、前方側に位置する受電コイル8と同様に、給電線用ブラケット11や支持体12により物品搬送車2に設けられている。
このようにして、電動モータ7は、受電コイル8の受電により給電されて物品搬送車2を走行させるように構成されている。
以下、前後の受電コイル8のうち、前方側に位置する受電コイル8を第1受電コイル8aとし、この第1受電コイル8aに対応する受電装置13を第1受電装置13aとし、後方側に位置する受電コイル8を第2受電コイル8bとし、この第2受電コイル8bに対応する受電装置13を第2受電装置13bとして説明する。
そして、全受電状態では、第1切換部21aおよび第2切換部21bともに、作動状態に切り換えて、第1受電コイル8aと第2受電コイル8bとが受電するように構成されている。
また、一部受電状態では、第1切換部21aおよび第2切換部21bのどちらか一方を作動状態にかつ他方を非作動状態に切り換えて、第1受電コイル8aと第2受電コイル8bとのどちらか一方のみが受電するように構成されている。
これらエンコーダ14、基準位置検出センサ15、インバータ16、台車側制御部17なども、受電コイル8の受電により給電されている。
図7において、受電コイル8の受電による給電を実線にて示し、情報の授受などを矢印にて示している。
そして、地上側制御部22および台車側制御部17が、物品搬送車2の運行を制御すべく、物品搬送車2における駆動モータ7の作動を制御する制御手段として構成されている。
また、移動経路1には、図2に示すように、その移動経路1の長手方向に設定長さを有する補正被検出体20が移動経路1の長手方向に間隔を隔てて複数設けられ、図7に示すように、物品搬送車2には、補正被検出体20を検出する補正検出センサ23が設けられている。
そして、物品搬送車2の駆動用走行車輪5aが位置する側には、下方側に延出するセンサ用ブラケット19が設けられ、このセンサ用ブラケット19の下端部に、凹状の基準位置検出センサ15と凹状の補正検出センサ23とが上下方向に並ぶように設けられている。
そして、この乗移用補正被検出体20aは、通常用補正被検出体20bの通常用設定長さ(例えば、100mm)よりも長い乗移用設定長さ(例えば、600mm)を有している。
このようにして、乗移用補正被検出体20aは、通常用補正被検出体20bとは区別できるように設けられており、補正検出センサ23が、乗移用補正被検出体20aを検出することにより、物品搬送車2が次のゾーンZに乗り移ることが検出できるように構成されている。
そして、地上側制御部22は、台車側制御部17から送信される現在位置に基づいて、複数の物品搬送台車2のすべてについて現在位置を検出して、その現在位置に基づいて、物品搬送車2の運行を制御するように構成されている。
前記地上側制御部22および台車側制御部17は、複数の物品搬送台車2のすべてについて現在位置を検出しているときに、物品搬送のために物品搬送車2を走行させる搬送モードと、物品搬送台車2の現在位置を見失ったときなど、物品搬送以外のために物品搬送車2を走行させる非搬送モードとを実行可能に構成されている。
前記地上側制御部22および台車側制御部17は、この搬送モードでは、受電状態切換手段21に対して、全受電状態に切り換えるべく、全受電指令を与え、かつ、各ゾーンZに存在する物品搬送車2の台数が搬送モード用設定台数(例えば、4台)以下となるべく、インバータ16を介して電動モータ7の作動を制御するように構成されている。
前記地上側制御部22は、台車側制御部17から侵入可能か否かの問い合わせがあると、管理している物品搬送車2の現在位置に基づいて、次のゾーンZに存在する物品搬送台車2の台数が搬送モード用設定台数以上であるか否かを判別するように構成されている。
例えば、その区分け部分に補正被検出体20を設け、補正検出センサ23が補正被検出体20を検出することにより、物品搬送車2がブロックBの区分け部分に至ったと判別することができる。また、予め基準位置HPから区分け部分までの距離を記憶しておき、その記憶した距離とエンコーダ14にて検出される基準位置HPからの移動距離とに基づいて、物品搬送車2がブロックBの区分け部分に至ったか否かを判別することが可能である。
また、地上側制御部22は、図9(ハ)に示すように、搬送モード用設定台数未満である場合には、台車側制御部17に対して侵入許可を指令し、台車側制御部17は、侵入許可が指令されると、次のゾーンZに物品搬送車2を侵入させるべく、インバータ16を介して電動モータ7の作動を制御するように構成されている。
このようにして、搬送モードでは、前方側に位置する第1受電コイル8aと後方側に位置する第2受電コイル8bとが給電線3から受電して、物品搬送車2を加速させたり、大きな走行速度にて走行させるときなど、物品搬送車2が大きな電力を必要とするときでも、その必要となる電力を物品搬送車2に給電できるように構成されている。
すなわち、台車側制御部17は、補正検出センサ23が補正被検出体20を検出したときに、予め記憶している基準位置HPからその補正被検出体20までの移動距離と、エンコーダ14にて検出される基準位置HPからの移動距離とが異なる場合には、エンコーダ14にて検出される基準位置HPからの移動距離を予め記憶している移動距離に置き換えるように構成されている。
前記地上側制御部22および台車側制御部17は、受電状態切換手段21に対して、一部受電状態に切り換えるべく、一部受電指令を与え、かつ、各ゾーンZに存在する物品搬送車2の台数が搬送モード用設定台数(例えば、4台)よりも多くなることを許容すべく、インバータ16を介して電動モータ7の作動を制御するように構成されている。
この非搬送モードでは、搬送モードよりも低速の非搬送用走行速度にて物品搬送車2を走行させるので、物品搬送車2が必要とする電力は、搬送モードよりも小さくできる。
したがって、前方側に位置する第1受電コイル8aのみが給電線3から受電するようにしても、必要となる電力を物品搬送車2に給電できるように構成されている。
この構成については、各ゾーンZに対して侵入可能とする物品搬送車2の台数が異なるだけで、搬送モードと同様であるので、詳細な説明は省略する。
そして、台車側制御部17は、基準位置検出センサ15にて基準位置被検出体18を検出するまで、物品搬送車2の走行を継続させて物品搬送車2を基準位置HPまで走行させるべく、インバータ16を介して電動モータ7の作動を制御するように構成されている。
このとき、隣接するゾーンZの間には、給電線3が存在しない給電線非存在箇所Rがあり、例えば、前方側に位置する第1受電コイル8aのみが受電するように、受電する一部の受電コイル8を固定にした場合には、第1受電コイル8aが給電線非存在箇所Rに位置するときに、給電線3から受電コイル8に給電される状態を維持することができない。
そして、この図8では、第1受電コイル8aと第2受電コイル8bとのうちで、受電する一部の受電コイル8を斜線で示している。
そこで、台車側制御部17は、補正検出センサ23が乗移用補正被検出体20aを検出してから設定時間(例えば、200msec)が経過すると、受電する一部の受電コイル8を、第1受電コイル8aから第2受電コイル8bへ変更すべく、受電状態切換手段21の作動を制御するように構成されている。
この場合には、第1受電コイル8aと第2受電コイル8bとの間隔Kが給電線非存在箇所Rの幅よりも大きいので、第1受電コイル8aおよび第2受電コイル8bのどちらかが給電線部分3aから受電することができ、給電線3から受電コイル8に給電される状態を維持できる。
そして、第1受電コイル8aおよび第2受電コイル8bのどちらかが給電線部分3aから受電するときには、受電する電力が低下する虞があるが、搬送モードでは非搬送モードよりも高速で物品搬送車2を走行させるので、受電装置13にコンデンサーなどを設けることにより対応できる。
(1)上記実施形態では、物品搬送車2に設ける受電コイル8の数を二つとしているが、三つ以上として実施することも可能である。この場合、一部受電状態では、三つ以上の受電コイル8のうち、二つ以上の受電コイル8にて受電することが可能となる。
2 移動体
3 給電線
3a 給電線部分
7 移動手段
8 受電コイル
14 移動距離検出手段
17,22 制御手段
21 受電状態切換手段
HP 基準位置
Z ゾーン
Claims (4)
- 物品搬送用の移動体の移動経路に沿って給電線が配設され、
前記移動体には、前記給電線から無接触で給電される複数の受電コイルと、その受電コイルの受電により給電されて前記移動体を移動させる移動手段とが設けられ、
前記複数の受電コイルは、前記移動体の移動方向に並ぶ状態で設けられている物品搬送設備であって、
前記給電線が、前記移動経路に沿って区分された複数のゾーンの夫々に対応して配設される複数の給電線部分に分割され、
前記移動体の運行を制御すべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御する制御手段が設けられ、
前記移動体には、前記制御手段からの指令に基づいて、前記複数の受電コイルのすべてにて受電する全受電状態と前記複数の受電コイルの一部にて受電する一部受電状態とに切換可能な受電状態切換手段が設けられ、
前記制御手段は、
物品搬送のために前記移動体を移動させる搬送モードにおいては、前記受電状態切換手段に対して、前記全受電状態に切り換えるべく、全受電指令を与え、かつ、前記各ゾーンに存在する前記移動体の台数が搬送モード用設定台数以下となるべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御し、
物品搬送以外のために前記移動体を移動させる非搬送モードにおいては、前記受電状態切換手段に対して、前記一部受電状態に切り換えるべく、一部受電指令を与え、かつ、前記各ゾーンに存在する前記移動体の台数が前記搬送モード用設定台数よりも多くなることを許容すべく、前記移動体における前記移動手段の作動を制御するように構成されている物品搬送設備。 - 前記制御手段は、前記移動体の移動速度が前記搬送モードよりも前記非搬送モードの方が低速になるべく、前記移動手段の作動を制御するように構成されている請求項1に記載の物品搬送設備。
- 前記受電状態切換手段は、前記一部受電状態に切り換えた状態で前記移動体が次の前記ゾーンに乗り移る際には、前記給電線から前記受電コイルに給電される状態を維持すべく、前記複数の受電コイルのうちで、受電する一部の前記受電コイルを前記移動体の移動に伴って変更させるように構成されている請求項1または2に記載の物品搬送設備。
- 前記移動体には、前記移動経路における基準位置からの移動距離を検出する移動距離検出手段が設けられ、
前記制御手段は、前記移動距離検出手段の検出情報に基づいて、前記移動体の運行を制御するように構成され、かつ、前記非搬送モードにおいて、前記基準位置まで前記移動体を移動させるべく、前記移動手段の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品搬送設備。
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2005
- 2005-02-24 JP JP2005049216A patent/JP4154674B2/ja active Active
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