JP2006237375A - ダイシング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ダイシングライン上にダイボンドフィルムが残存しにくいダイシング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 ブレードを用いたアッパーカットにより、ダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハのダイシングラインを切削する工程と、ブレードを用いたダウンカットにより、前記アッパーカットにより切断された前記ダイシングラインを切削する工程と、
を有することを特徴とするダイシング方法。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ダイシング方法に関するものである。
近年、積層型MCP(multi chip package)などの、半導体チップ上に他の半導体チップを重ね、一つのパッケージ内に封止した製品(以下、積層型パッケージと呼ぶ。)が市場に出回るようになってきている。積層型パッケージ製品では、半導体チップ間及び半導体チップと配線基板とを接着するのにダイボンドフィルムが用いられている。
積層型パッケージでは、半導体ウエハの裏面にダイボンドフィルムを貼付けたのちに、貼付けた状態でダイシングし、半導体ウエハとダイボンドフィルムとの両方を切断し、半導体ウエハから個片化された半導体チップを切り出して製造している。
しかしながら、ダイボンドフィルムは、粘性が強く、ブレード装置でダイシングすると、ダイボンドフィルムの切断ヒゲが発生する。この切断ヒゲとは、ダイボンドフィルムが除去されずにダイボンドフィルムの一部とつながっている残存物のことをいう。このヒゲが長く、半導体ウエハ上に這い上がるとボンディングパッド上に載る可能性があり、ボンディングの不良の原因となる。
特開平9−326372号公報
本発明は、ダイシングライン上にダイボンドフィルムが残存しにくいダイシング方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様のダイシング方法は、ブレードを用いたアッパーカットにより、ダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハのダイシングラインを切削する工程と、ブレードを用いたダウンカットにより、前記アッパーカットにより切断された前記ダイシングラインを切削する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明の他の一態様のダイシング方法は、ブレードを用いたアッパーカットにより、ダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハのダイシングラインを切削する工程と、ブレードを用いたダウンカットにより、前記アッパーカットにより切断された前記ダイシングラインを切削し、前記アッパーカット後にダイシングライン付近に残存する前記粘着テープを除去する工程と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、ダイシングライン上にダイボンドフィルムが残存しにくいダイシング方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の実施例に係るダイシング方法を図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係る半導体チップを積層させたパッケージの断面図である。
図1に示すように、積層型半導体集積回路装置は、配線基板1上に、ダイボンディングフィルム2を介して第1の半導体チップ3が積層搭載され、その上にダイボンディングフィルム2を介して第2の半導体チップ4が積層搭載されている。そして、第1の半導体チップ3と配線基板1との間及び第2の半導体チップと配線基板1との間は、ボンディングワイヤ5を介して電気的に接続されている。
本実施例では、図1に示したような、半導体チップと配線基板間をダイボンディングフィルムにより接着する半導体集積回路装置の製造方法におけるダイシング方法について図2乃至図5を参照して説明する。
図2(a)は、半導体ウエハ10の上面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A’線での断面図である。
図2(a)に示すように、半導体ウエハ10には、縦横にマトリックス上に走るダイシングライン12が設けられている。そして、この四方をダイシングライン12に囲まれた領域が半導体チップ14となる。
図2(b)に示すように、半導体ウエハ10の裏面には、ダイボンドフィルム16が接着されている。このダイボンドフィルム16は、半導体ウエハ10上に、トランジスタ、抵抗、キャパシタ、配線などの半導体素子を終えた後に、半導体ウエハ10の裏面に接着されたものである。ダイボンドフィルム16の材料としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フィラーなどがある。
このような、裏面にダイボンドフィルム16が貼付けられた半導体チップ14が、図1に示したように配線基板上や、半導体チップ上に搭載される。
次に、図2(a)(b)に示したような、ダイボンドフィルム16がその裏面に貼付けられた半導体ウエハ10をダイシングする方法を、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施例に係るダイシング方法を示す工程断面図である。
はじめに、図3(a)に示すように、半導体ウエハ10の裏面にダイボンドフィルム16を貼付ける。そして、図を明瞭にするために図示しないが、ダイボンドフィルム16の裏面に、ダイシングテープ(図示しない)を接着し、ダイシングテーブル(図示しない)にチャックする。そして、半導体ウエハ10とダイボンドフィルム16とには、半導体チップ14を個片化するために、ブレードを用いて切断するためのダイシングライン12が設けられている。
次に、図3(b)に示すように、ダイシングライン12に対して、ブレード20を用いて、アッパーカットにより切削する。アッパーカットとは、半導体ウエハ10とブレード20との接触点において、上方向がブレードの回転方向となるようにブレード20を回転させることである。具体的には、図4(a)の矢印方向にブレードを回転させることをいう。
このように、ブレード20を用い、アッパーカットにて、ダイボンドフィルム16及び半導体ウエハ10を切断すると、図3(c)に示すように、ダイシングライン12上のダイボンドフィルム16にダイボンドフィルムの残存物、いわゆるヒゲ18が発生する。
後のアセンブリ工程を鑑みると、半導体チップ14と、その裏面に貼付けられたダイボンドフィルム16とは、同じ大きさであることが望ましい。それに対して、このヒゲ18は、半導体チップ14のアセンブリ時に不要なものであるばかりか、半導体チップ14上に乗り上げることにより、半導体チップ14のパッドに付着し電気的導通を不能にするなどの特性上の悪化の原因となる。
これは、ダイボンドフィルム16が、軟らかく、粘性があり、切断しにくい材質であるため、ダイシングライン12で半導体ウエハ10は切断することができるものの、ダイボンドフィルム16はブレードにより除去することができずに、半導体チップ14のダイボンドフィルム16とつながった状態となり、ダイシングライン12にダイボンドフィルム16が残存する。
次に、図3(d)に示すように、アッパーカットによりブレード20で切削したダイシングライン12に対して、ブレード20を用いて、ダウンカットにより切削する。ダウンカットとは、半導体ウエハ10とブレード20との接触点において、下方向がブレード20の回転方向となるようにブレード20を回転させて、半導体ウエハ10及びダイボンドフィルム16を切断することである。具体的には、図4(b)の矢印方向にブレード20を回転させることをいい、アッパーカットとは逆の回転方向にブレードを回転させる。
このように、アッパーカットでダイシング後のダイシングライン付近には、ヒゲ18が残存していた。このヒゲ18をダウンカットで切削することにより、半導体チップ14のダイボンドフィルム16に付着若しくは接続していたダイシングライン12のダイボンドフィルム16を除去することが可能となる。これにより、半導体チップ14のダイボンドフィルム16は、半導体ウエハ10とほぼ同様の形状に切断し、裏面にダイボンドフィルムが貼付けられた半導体チップ14を個片化することが可能となる。
以上のように、本実施例に係るダイシング方法では、裏面にダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハに対して、はじめに、ダイシングラインをアッパーカットにより切削した後に、ダイシングラインにダウンカットにより再度切削することにより、半導体チップの裏面以外にダイボンドフィルムを残存させずに、半導体チップと同じ大きさであるダイボンドフィルムを同時に個片化することが可能となる。
そして、図5に示すようなブレード30を用いることにより、さらにヒゲ34を発生させなくすることが可能となる。
図5に示すブレード30は、その外周に切り欠け32が設けられている。このような、切り欠け32をブレード30の外周に設けることにより、ダウンカットで切削する際に、ヒゲ34を切り欠け32に引っ掛けて除去することが可能となる。これにより、通常の円形状の切り欠けが設けられていないブレードを用いてダウンカットをする場合に比べて、ヒゲ34を除去しやすくなる。図5に示した切り欠け32は、半円状であるが、形状は、三角形状、正方形状、長方形状、台形状など形状を問わない。
なお、切り欠け32が設けられているブレード30は、少なくともダウンカットを行なうときに用いればヒゲ34を除去することになるのであって、アッパーカットを行なうときには、切り欠け32があるブレードを用いて切削しても、切り欠けがないブレードを用いて切削しても良い。
また、ブレードを回転させるスピンドルが2軸あるブレード装置を用いてダイシングを行なえば、一つのダイシング装置により、本実施例のようなダイシング方法を実施することが可能である。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等がもちろん可能である。
本発明の実施例に係る半導体チップを積層させたパッケージ断面図。 本発明の実施例に係る半導体ウエハの上面図と断面図。 本発明の実施例に係るダイシング方法を示す工程断面図。 本発明の実施例に係るブレードの回転方向を説明するための図。 本発明の実施例に係るブレード装置概略図。
符号の説明
1 配線基板
2 ダイボンディングフィルム
3 第1の半導体チップ
4 第2の半導体チップ
5 ボンディングワイヤ
6 封止樹脂
10 半導体ウエハ
12 ダイシングライン
14 半導体チップ
16 ダイボンドフィルム
18 ヒゲ
20 ブレード
30 ブレード
32 切り欠け
34 ヒゲ
36 ダイシングテープ

Claims (4)

  1. ブレードを用いたアッパーカットにより、ダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハのダイシングラインを切削する工程と、
    ブレードを用いたダウンカットにより、前記アッパーカットにより切断された前記ダイシングラインを切削する工程と、
    を有することを特徴とするダイシング方法。
  2. ブレードを用いたアッパーカットにより、ダイボンドフィルムが貼付けられた半導体ウエハのダイシングラインを切削する工程と、
    ブレードを用いたダウンカットにより、前記アッパーカットにより切断された前記ダイシングラインを切削し、前記アッパーカット後にダイシングラインに残存する前記ダイボンドフィルムを除去する工程と、
    を有することを特徴とするダイシング方法。
  3. 半導体ウエハの裏面にダイボンドフィルムを貼着する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイシング方法。
  4. 前記ブレードの外周には、切り欠けが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のダイシング方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1146149A (ja) * 1997-07-28 1999-02-16 Alps Electric Co Ltd 衛星放送受信用コンバーター
JP2010123603A (ja) * 2008-11-17 2010-06-03 Disco Abrasive Syst Ltd 切削方法
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JP2015119068A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法
US11145515B2 (en) 2017-06-15 2021-10-12 Denso Corporation Manufacturing method of semiconductor device with attached film

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