JP2006236794A - 有機エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
接着剤を内包するマイクロカプセルを有する隔壁により、外部からの水分の影響を極力抑制し、長期にわたり劣化を抑制できる有機EL素子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】
支持基材1上に、陽極層2、隔壁3、有機発光媒体層4、陰極層5、接着層6、封止基材7を順次形成し、支持基材1または封止基材7に、接着層6と同じ厚みの接着剤を内包するマイクロカプセルを有する隔壁3を設け、接着層6の厚みを制御する事により、有機発光媒体層4は、該隔壁3で保護された状態となり、長期間安定状態を保つことが可能となった。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報表示端末などのディスプレイや面発光光源として幅広い用途が期待される有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とする)に関するものである。
有機EL素子は、広視野角、応答速度が速い、低消費電力などの利点から、ブラウン管や液晶ディスプレイに変わるフラットパネルディスプレイとして期待されている。
有機EL素子は、どちらか一方が透光性を有する2枚の電極(陽極と陰極)の間に、有機発光媒体層を挟持した構造であり、両電極間に電流を流すことにより有機発光媒体層で発光が生じる自発光型の表示素子である。
有機発光媒体層は、通常機能分離された複数の層から構成され、その典型的な例としては、正孔注入層に銅フタロシアニン、正孔輸送層にN,N‘−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1‘−ビフェニル−4,4’−ジアミン、蛍光体層にトリス(8−キノリノール)アルミニウムをそれぞれ積層した低分子型EL素子や、正孔輸送層にポリチオフェン誘導体、発光層にポリアルキルフルオレン誘導体を積層した高分子型EL素子がある。
有機EL素子は、発光媒体層や陰極層を大気暴露させた状態で放置すると、大気中の水分や酸素により劣化することが知られている。具体的な代表例として、ダークスポットと呼ばれる非発光領域が発生し、時間の経過と共に拡大するといった現象がある。
この問題を解決する方法として、乾燥剤を内包した封止キャップにより、乾燥窒素雰囲気下で有機EL素子を被覆する封止方法(キャップ封止)(特許文献1、2参照)や、有機EL素子の全面に接着剤を塗布し、板状の封止基材を貼り合わせる中空構造のない封止方法(完全固体封止)などがある。
しかし、どちらの場合においても、接着剤層からの水分の侵入は避けられず、低透湿性の接着剤を用いることは言うまでも無く、接着剤層の厚みをなるべく薄くし、水分の侵入量を極力抑制する必要がある。特に、パネルが大型化するに従い、パネル全面の接着剤層の厚みを均一に制御することは困難になってくる。
この問題を解決する手段として、接着剤中にビーズ状やファイバー状のスペーサーを混入し、パネル全面の接着剤層の厚みを均一に制御する方法が提案されているが、完全固体封止においては、貼り合わせ時に有機EL素子がスペーサーにより損傷を受けるといった問題がある。
また、予め基材上にスペーサー用の隔壁を形成し、パネル全面の接着剤層の厚みを均一に制御する方法が考えられるが、隔壁と封止部材との接触界面において接着剤が欠如するために、接着力が低下するといった問題が生じたり、水分の通り道になるといった問題が生じる。
特開平5−182759号公報 特開平5−36475号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、隔壁を有する有機EL素子において、外部からの水分の影響を極力抑制し、長期にわたり劣化を抑制できる有機EL素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、支持基材1上に、陽極層2、隔壁3、有機発光媒体層4、陰極層5、接着層6、封止基材7を順次形成し、該隔壁3が、接着層6と同じ厚みとしたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子である。
ここで、該隔壁3は、接着剤を内包するマイクロカプセルを有する隔壁である。
そして、該隔壁3の高さを利用して前記の接着層の厚みを制御する。
このような構成とすることで、少なくとも、有機発光媒体層4は、該隔壁3で保護された状態となり、長期間安定状態を保つことができる。
本発明は、接着剤を含有した隔壁を設けた構成とすることにより、大型パネル全面にわたり、接着層の厚さを均一に制御することを可能とした。また、前記の構成とすることにより、外部からの水分の侵入を極力抑制し、長寿命な有機EL素子を提供できることを可能とした。
本発明について、その実施形態の一例を図1に基づいて説明するが、これに限定されるものではない。
まず、支持基材1に陽極層2を成膜する(図1(a))。
前記の支持基材1の材料としては、発光の取り出し方向に応じて選択することが好ましく、例えば、支持基材1側から光を取り出したい場合にはガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材を用いることができ、支持基材側から光を取り出さずに封止基材側から取り出す場合には、上記透光性基材だけでなく、アルミニウムやステンレスなどの金属箔やシート、シリコン基板、前記のプラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができる。
また、前記の基材は、必要に応じて、薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、駆動用基板として用いても良い。
TFTの材料としては、ポリチオフェンやポリアニリン、銅フタロシアニンやペリレン誘導体等の有機TFTを用いてもよく、アモルファスシリコンやポリシリコンTFTを用いてもよい。
また、前記の基材は、あらかじめ加熱処理を行うことにより、基材内部や表面に吸着した水分を極力低減することがより好ましい。
また、基材上に積層される材料に応じて、密着性を向上させるために、超音波洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施すことが好ましい。
また、必要に応じて、カラーフィルター層や光散乱層、光偏向層、平坦化層などを設けてもよい。
陽極層2の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層して使用することができる。
また、陽極層2の配線抵抗を低くするために、銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として、陽極層2に併設してもよい。
また、有機発光媒体層3を成膜する前に、陽極層2の表面を、超音波洗浄、イソプロピルアルコール等への浸漬もしくは蒸気洗浄、酸、アルカリ水溶液による湿式洗浄や、プラズマ処理、UV/O3処理などの乾式処理をすることが好ましい。
陽極層2の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができる。
また、陽極層2は、必要に応じて、所定の形状にパターニングしてもよく、そのパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィー法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。
次に、接着層の厚みを制御するために、所定の高さの隔壁3を形成する(図1(b))。
隔壁3は、少なくとも隔壁の上部に、接着剤を内包するマイクロカプセルが露出していれば単独層でも、多層構成でも良いが、陽極層2を被覆する樹脂層を1段目として、その上部にマイクロカプセルを有する樹脂層を重ねて形成することがより好ましい。
隔壁3の材料としては、特に材料の指定は無いが、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、クレゾール樹脂、ポリイミド樹脂、その他既存の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、光感光性樹脂を用いることができる。
また、隔壁3の厚みとしては、特に制限はなく1〜100μm、より好ましくは5〜20μmであれば水分の侵入を抑制することができる。
また、隔壁3の形成方法としては、所定のパターンを形成できれば、方法は限定されるものではないが、既知のフォトリソグラフィー法を用いてもよく、グラビア法、フレキソ法、スクリーン法などの印刷法や、インクジェット法、ノズル塗布法などを用いることができる。
隔壁3に混入するマイクロカプセルとは、微小な容器の中に接着剤を封入したものを指しており、その役割は、封止基材7を貼り合わせた際に、カプセルが破裂し内部の接着剤が流出して隔壁3と封止基材7との界面を接着することにある。
カプセル化の手法としては、特に制限はなく、界面重合法、液中乾燥法、噴霧乾燥法、乾式混合法などの既知の方法を用いることができる。
カプセル内部に内包する接着剤としては、特に制限はないが、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化型接着性樹脂、光硬化型接着性樹脂、熱可塑型接着性樹脂、2液硬化型樹脂などを用いることができる。特に、接着層6の材料と同じ接着性樹脂であることが好ましい。
また、2液硬化型樹脂の主剤と硬化剤を別々のカプセルに内包し、所定の割合で混ぜ合わせても良い。
マイクロカプセルのサイズや形、混合量に、特に制限は無く、1μm〜100μm程度の大きさのものを、1〜50%程度の割合で前述の隔壁3の材料に混合することができる。
次に、有機発光媒体層4を形成する(図1(C))。
本発明における有機発光媒体層4としては、発光物質を含む単層膜、あるいは多層膜で形成することができる。
多層膜で形成する場合の構成例としては、正孔注入輸送層、電子輸送性発光層または正孔輸送性発光層、電子輸送層からなる2層構成や正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層からなる3層構成、さらには、注入層と輸送層を分けたり、電子ブロック層や正孔ブロック層などを挿入することにより、さらに多層で形成することも可能である。
正孔注入輸送材料の例としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔注入輸送材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物などの高分子正孔輸送材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子材料や、これら高分子材料に前記低分子材料の分散または共重合した材料や、その他既存の発光材料を用いることができる。
電子輸送材料の例としては、2−(4−ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。
有機発光媒体層4の膜厚は、単層または積層により形成する場合においても1000nm以下であり、好ましくは50〜150nmである。
特に、高分子型EL素子の高分子発光媒体層は、正孔輸送層を有する堆積構成が好ましく、この正孔輸送層は、(透光性)基材1や(透光性)陽極層2の表面突起を覆う効果が大きく、50〜100nm程度の厚い膜を成膜することがより好ましい。
有機発光媒体層4の形成方法としては、材料に応じて、真空蒸着法や、スピンコート、スプレーコート、フレキソ、グラビア、マイクログラビア、凹版オフセットなどのコーティング法、印刷法やインクジェット法などを用いることができる。
高分子発光媒体層を溶液化する際には、形成方法に応じて、溶剤の蒸気圧、固形分比、粘度などを制御することが好ましい。
溶剤としては、水、キシレン、アニソール、シクロヘキサノン、メシチレン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、トルエン、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの単独溶媒でも、混合溶媒でも良い。
また、塗工性向上のために、必要に応じて界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤などの添加剤を適量混合することがより好ましい。
塗布液の乾燥方法としては、EL特性に支障のない程度に溶剤を取り除ければ良く、加熱しても、減圧しても、加熱減圧しても良い。
次に、陰極層5を形成する(図1(d))。
陰極層5の材料としては電子注入効率の高い物質を用いる。具体的にはMg,Al,Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li,LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性、導電性の高いAlやCuを積層して用いる。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系が用いられる。
具体的にはMg,Ag,Al,Li,Cu,Li等の合金が使用できる。陰極層5の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。
陰極層5の厚さは、10nm〜1000nm程度が望ましいが、透光性陰極層4として用いる場合には、これら金属材料を1〜10nm程度の薄膜として積層した後に、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物を10〜150nm積層し、電子注入性と透光性の両立を図ることが好ましい。
最後に、接着層6を介して封止基材7を積層し、隔壁3の高さまで封止基材7を加圧し、接着剤層の高さを隔壁3の高さに制御する(図1(e))。
この時、隔壁3の上部に埋設していたマイクロカプセルが破裂し、内包した接着剤が流出することにより、隔壁3と封止基材7の界面にも接着剤が供給される。
隔壁3と封止基材7が全面にわたり接着性され、水分の通り道となる空洞部の発生を抑制できる。
加圧の圧力は、接着剤の種類やマイクロカプセルの強度にもよるが、0.01〜1MPa/cm2程度が望ましい。
接着層6の材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン、フェノール樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱硬化型接着性樹脂、光硬化型接着性樹脂、熱可塑型接着性樹脂などを用いることができる。
特に、耐湿性、耐水性に優れ、硬化時の収縮が少ないエポキシ樹脂系接着性樹脂を用いることが好ましい。
接着層6の形成方法としては、材料に応じて、ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法、スプレーコートなどのコーティング法、印刷法を用いることができる。
接着層6は、含有水分を極力少なくすることが好ましい。また、接着層6内部には、硬化時の残留応力を緩和し接着性を向上するために、プラスチック微粒子、アクリルゴム、ニトリルゴムなどのゴム微粒子を、また、単成分もしくは多成分のフィラーを混入しても良い。
封止基材7としては、ガラスや、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルム上に、酸化珪素、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物や、弗化アルミニウムなどの金属弗化物や、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属や合金を蒸着したフィルムや、これら金属材料からなる金属箔や合金箔、ガラス板、金属板などを用いることができる。
接着層6との接着性を向上させるために、超音波洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施すことが好ましく、さらには透光性に支障が無い範囲内で、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素などの無機絶縁薄膜や、クロム、チタンなどの金属薄膜などの薄膜を挿入しても良い。
また、封止基材7側から光を取り出す場合には、必要に応じて、カラーフィルター層や色変換層、反射防止フィルム、偏向フィルム、防汚フィルム、耐擦傷フィルムなどを、必要に応じて設けた基材を用いても良い。
発明を実施するための最良の形態に基づいた実施例及び比較例を図1に従って説明する。
まず、支持基材1としてガラス基材を用い、該支持基材1上にスパッタリング法で陽極層2としてITO膜を150nm形成した後に、フォトリソグラフィー法及びウェットエッチング法によって、ITO膜をパターニングした(図1(a))。
次に、隔壁3として、クレゾール樹脂からなる光感光性樹脂を用い、フォトリソグラフィー法を用いて、2層構造の隔壁層(高さ5μm+3μm)を形成した(図1(b))。
この時、上部の隔壁層には、粒径1μmのマイクロカプセルを混入した。マイクロカプセルには、2液硬化型のエポキシ系接着剤を、主剤と硬化剤を別々に内包し、所定の割合で混ぜ合わせた。
次に、有機発光媒体層4として、正孔輸送層にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物(20nm)、蛍光体層にポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−1,4−フェニレン ビニレン](MEHPPV)(100nm)を、それぞれスピンコート法により形成した(図1(c))。
次に、陰極層5として、真空蒸着法によりCa(5nm)とAg(100nm)をこの順に積層した(図1(d))。
次に、接着層6として2液硬化型のエポキシ系接着剤、封止基材7としてガラス基板を用い、封止基材7を0.3MPa/cm2の圧力で加圧することにより、接着層6の厚みを隔壁3の高さ(8μm)に制御した(図1(e))。
得られた有機EL素子は、5Vの電圧印可で1000cd/m2の発光が得られ、また、60℃90%RH下に2000時間保存しても、ダークスポットの拡大は観察されなかった。
<比較例>
隔壁3として、マイクロカプセルを混入した層(3μm)を形成しない以外は、実施例と同様の構成で有機EL素子を作製した。
有機EL素子に5Vの電圧を印可した結果、1000cd/m2の発光が得られたが、60℃90%RH下に2000時間保存した結果、封止端部から侵入した水分が、隔壁3と封止基材7との接着界面を通り、有機EL素子を非発光化したため、画素面積が50%減少した。
上述の発明は、情報表示端末などのディスプレイや面発光光源として利用可能である。
本発明の高分子EL素子の製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・支持基材
2・・・陽極層
3・・・隔壁
4・・・有機発光媒体層
5・・・陰極層
6・・・接着層
7・・・封止基材

Claims (5)

  1. 少なくとも、支持基材、陽極層、隔壁、有機発光媒体層、陰極層、接着層、封止基材からなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、該隔壁が、接着層と同じ厚みとしたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記の隔壁が、接着剤を内包するマイクロカプセルを有する隔壁であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記の隔壁が、前記の支持基材上に少なくとも2層以上に積層して設けられており、前記の封止基材と接する該隔壁が、接着剤を内包するマイクロカプセルを有する隔壁であることを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記の封止基材が発光取出口となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子
  5. 前記の隔壁の高さを利用して前記の接着層の厚みを制御する工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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