JP2006236238A - 車両のレーン走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の走行路面の傾斜状態を適切に検知し、傾斜状態に左右されることなく、確実に車両のレーン走行支援を行なう。
【解決手段】 車両の走行路面の傾斜状態を検知し、傾斜状態に応じて補償操舵量(操舵トルク又は操舵角)を設定し、補償操舵量に基づき操舵制御を修正する。例えば、バンク角推定部(M7)にて、横加速度(gy)、車体速度(vx)、ヨーレイト(γ)、重力加速度(Gg)に基づき、走行路面の推定傾斜角(σ0)を求め[σ0 = sin-1{(gy - vx・γ) /Gg)}]、この演算結果に対するフィルタ処理後の傾斜角を、走行路面の傾斜角(σ1)と推定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両のレーン走行支援装置に関し、特に、運転者のステアリングホイール操作に応じて作動すると共に車両の路面走行状態に応じて操舵状態を制御し得る操舵制御手段と、例えば撮像手段によって路面を連続して撮像した画像から走行レーンを検出する走行レーン検出手段を備え、これらによって、走行レーン内を車両が走行するように支援する車両のレーン走行支援装置に係る。
車両のレーン走行支援装置としては、運転者のステアリングホイール操作に応じて作動すると共に車両の路面走行状態に応じて操舵状態を制御し得る操舵制御手段を備え、これを制御して車両が走行レーン内を走行するように支援するレーンキープアシストが基本であるが、更に、走行支援を越えて、運転者の操作とは無関係に自動的に操舵制御を行ない、車両が走行レーン内の走行を維持し得るように制御する装置も知られている。
例えば、下記の特許文献1には、自ら走行路を探索しながら、その走行路上に最適な目標経路を設定して、車両がその目標経路上を走行するように支援する車両の走行制御を行なわせることを目的とし、以下のように構成された自動走行装置が提案されている。即ち、撮像装置により車両の進行方向の領域を撮像した画像にもとづいて道路エッジを認識することにより自ら走行可能領域を探索しながら、その走行可能領域内に適切な目標経路を設定し、そのときの車両の走行状態にしたがって車両をその目標経路に合流させるための最適な制御目標量を求めて、その制御目標量に応じて車両の走行制御を行なわせる旨記載されている。
あるいは、下記の特許文献2には、例えばプラント、工場等の床面に安全通路を表示するため前記通路両側に標記された白線を誘導帯として使用し、特に狭隘な場所でのコーナリングが容易になし得ることを目的として、安全通路の限界を示すために床面に設けられた白線等をそのまま誘導帯として使用し、走行車の現在の方位とコーナ部の角度とから操舵量を算出してコーナリングを行うように構成された走行車の誘導装置が提案されている。
更に、下記の特許文献3には、運転者がハンドル操作しなくても前方の走行レーン上を外れることなく走行することができる自動車用自動操舵装置が提案されている。この特許文献3には、自動車の右側下方向の進路を撮影する撮影手段と、この撮影手段にて撮影した道路の中から隣接する走行レーンの境界を示すラインを認識する認識手段と、この認識手段にて認識したラインの基準位置からの距離を検出する距離検出手段と、この距離検出手段にて検出した距離に応じた舵角制御信号を発生する舵角制御手段と、この舵角制御手段からの舵角制御信号を受けて車両の進行方向を変化させる舵角駆動手段とを備え、前記舵角制御信号による舵角制御手段の作動にて前記距離検出手段にて検出される距離を所定値に保持せしめるようにする旨記載されている。
特開平2−48704号公報 特開平2−27408号公報 特開昭60−37011号公報
上記の特許文献に記載の装置によれば、何れも画像によって検出した車両等の走行レーンに沿ってコーナリングを行なうことが可能とされている。この場合において、現実的な対応としては、必ずしも運転者の操作と無関係に自動的に操舵することは必要ではなく、例えば運転者によるステアリングホイールの操作に対し、車両が走行レーンの中央を維持するように操舵トルクを付加することによって、ステアリングホイールの操作負荷を軽減し、巡航運転を支援することができる。
このようなレーン走行支援装置においては、ステアリング操作に対する負荷の軽減に留まるものであることから、車両の走行路面の傾斜状態によっては、付加される操舵トルクが相殺され、車両が走行レーンから外れるおそれが生ずる。例えば、道路にはバンクやカントと呼ばれる傾斜路面(以下、バンク路面)が存在するので、車両がバンク路面を走行している場合には、その傾斜角度によっては、付加される操舵トルクが相殺されて十分な操舵反力を付与できなくなる。
そこで、本発明は、上記の車両のレーン走行支援装置において、車両の走行路面の傾斜状態を適切に検知し、傾斜状態に左右されることなく、確実に車両のレーン走行支援を行ない得るレーン走行支援装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、運転者のステアリングホイール操作に応じて作動すると共に車両の路面走行状態に応じて操舵状態を制御し得る操舵制御手段と、前記車両の走行路面上の走行レーンを検出する走行レーン検出手段を備え、該走行レーン検出手段が検出した走行レーン内を前記車両が走行するように前記操舵制御手段を制御して、前記車両の前記走行レーン内の走行を支援する車両のレーン走行支援装置において、前記車両の走行路面の傾斜状態を検知する傾斜検知手段と、該傾斜検知手段が検知した走行路面の傾斜状態に応じて補償操舵量を設定し、該補償操舵量に基づき前記操舵制御手段による制御を修正する操舵補償手段を備えることとしたものである。
前記走行レーン検出手段としては、例えば撮像手段によって路面を連続して撮像した画像から走行レーンを検出するように構成することができる。撮像手段としては、前方監視カメラに限らず後方監視カメラを用いることとしてもよい。また、前記操舵制御手段としては、操舵トルクを制御する装置、及び操舵角を制御する装置の何れにも適用することができ、夫々、補償操舵量に応じた操舵トルク、及び操舵角を付加するように構成すればよい。例えば、前記操舵制御手段として、電動パワーステアリングシステムを備えたものとするとよい。
前記傾斜検知手段は、請求項2に記載のように、前記車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、前記車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、前記車両の車体速度を検出する車体速度検出手段を備えたものとし、前記傾斜検知手段は、前記ヨーレイト検出手段、横加速度検出手段及び車体速度検出手段の検出結果に基づき前記走行路面の傾斜角を推定して前記走行路面の傾斜状態を検知するように構成するとよい。
前記傾斜検知手段においては、請求項3に記載のように、前記横加速度検出手段が検出した横加速度を(gy)とし、前記車体速度検出手段が検出した車体速度を(vx)とし、ヨーレイト検出手段が検出したヨーレイトを(γ)とし、重力加速度を(Gg)としたとき、前記走行路面の推定傾斜角(σ0)を[σ0 = sin-1{(gy - vx・γ) /Gg)} に基づいて求め、演算結果の推定傾斜角(σ0)に対しローパスフィルタによってフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の傾斜角を前記走行路面の傾斜角(σ1)と推定することができる。
更に、請求項4に記載のように、前記車両のロールモデルに基づき車両ロール角(θr)を求め、該車両ロール角(θr)に応じて前記走行路面の傾斜角(σ1)を補正することとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のように構成された車両のレーン走行支援装置においては、傾斜検知手段が検知した車両の走行路面の傾斜状態に応じて補償操舵量を設定し、この補償操舵量に基づき操舵制御手段による制御を修正することとしているので、走行路面の傾斜状態に左右されることなく、確実に車両のレーン走行支援を行なうことができる。
そして、傾斜検知手段を請求項2乃至4に記載のように構成すれば、車両の走行路面の傾斜状態を適切に検知することができるので、傾斜状態に応じて適切な補償操舵量を設定することができる。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る車両のレーン走行支援装置の構成を示すもので、車両前方(図1の上方)に、撮像手段として例えばccdカメラで構成された前方監視用のカメラCMfが配置されると共に、車両後方にも後方監視用のカメラCMrが配置されているが、何れか一方のカメラが設けられておればよい。また、本実施形態の操舵制御手段として電動パワーステアリングシステムEPSを備えている。このような電動パワーステアリングシステムEPSは既に市販されており、運転者によるステアリングホイールSWの操作によってステアリングシャフトに作用する操舵トルクを、操舵トルクセンサTSによって検出し、この検出操舵トルクの値に応じてEPSモータ(図1では図示省略)を制御し、減速ギヤ及びラックアンドピニオン(図示せず)を介して車両前方の車輪(図1では全車輪を代表してWHで表す)を操舵し、運転者のステアリング操作力(ハンドル操作力)を軽減するものである。
本実施形態では、図1に示すように、画像処理用の電子制御ユニットECU1及び操舵制御用の電子制御ユニットECU2を備え、両者が通信バスを介して接続されている。電子制御ユニットECU1にはカメラCMf(及びCMr)が接続されており、画像信号が電子制御ユニットECU1に入力されるように構成されている。一方、電子制御ユニットECU2には、入力側に上記の操舵トルクセンサTSのほか、車両前方の車輪WHの操舵角を検出する操舵角センサSS、車体速度を検出する車体速度センサVS、車両の横加速度を検出する横加速度検出を検出する横加速度センサYG、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサYS、及びEPSモータの回転角を検出する回転角センサRS等が接続されると共に、出力側にEPSモータが接続されている。尚、車体速度センサVSに代えて、各車輪の車輪速度を検出する車輪速度センサ(図示せず)を備えたものとし、検出車輪速度に基づき車体速度を推定することとしてもよい。
図2は本発明のシステム構成を示すもので、画像処理システム(図2の上方)及び操舵制御システム(図2の下方)が通信バスを介して接続されている。本実施形態の画像処理システムは、画像処理用のCPU、フレームメモリ等を備えた電子制御ユニットECU1に、前方監視カメラCMf及び後方方監視カメラCMrが接続されている。また、本実施形態の操舵制御システムは、電動パワーステアリング制御用のCPU、ROM及びRAMを備えた電子制御ユニットECU2に、操舵トルクセンサTS、回転角センサRS、ヨーレイトセンサYS、横加速度センサYG、操舵角センサSS及び車体速度センサVSが接続されると共に、モータ駆動回路AC2を介してEPSモータMTが接続されている。
これらの電子制御ユニットECU1及びECU2は夫々、通信用のCPU、ROM及びRAMを備えた通信ユニットを介して通信バスに接続されており、各制御システムに必要な情報を他の制御システムから送信することができる。更に、図示は省略するが、この通信バスに、アクティブステアリングシステム、ブレーキ制御システム、スロットル制御システム、警報システム等を接続し、各システム間で互いのシステム情報を共有することができるように構成することとしてもよい。尚、図1に示すように、電子制御ユニットECU1(又はECU2)には操作スイッチOSが接続されており、走行支援制御は運転者による操作スイッチOSの操作によって開始されるように構成されている。
上記のように構成されたレーン走行支援装置において、レーン走行支援(レーンキープアシスト)制御部は、図3の制御ブロック図に示すように構成されており、カメラCMf(又はCMr)によって撮像された画像情報が図2の電子制御ユニットECU1にて画像処理されて走行レーンが検出される。この電子制御ユニットECU1には、レーン検出手段たるレーン認識演算部M1が構成されており、ここで、走行レーン内における車両の横方向位置(y)(レーン位置)及び走行レーンに対するヨー角(ψ)が演算されると共に、検出状態Rlが判別される。この検出状態Rlは、画像認識結果のレーン検出状態を表すファクターで、例えば、走行レーンが検出された状態が「1」で、未検出の状態が「0」とされる。これにより、レーンマークの連続線部が検出されたときにのみ走行レーン内における車両の横方向位置を推定するように構成し、あるいは、レーンマークの連続線部が検出されたときにのみ走行レーン内における車両の横方向位置を推定結果に反映するように構成することができる。尚、画像処理による走行レーンの検出については前掲の特許文献1に記載された方法のほか、公知の何れの方法でもよい。
上記のレーン認識演算部M1による演算結果とヨーレイトセンサYS及び操舵角センサSSの検出信号を用いた車両モデルと道路モデルに基づき、状態推定演算部M2にて、レーン位置(y)、レーン位置変動速度(dy)(走行レーン内における車両の横方向移動速度でレーン位置(y)の時間微分値)、ヨー角(ψ)、及びヨーレイト(γ)をファクターとする現在の車両の状態量(X)が推定演算される。即ち、車両の状態量を(X)、状態量出力を(Y)、道路モデルの入力を(U)とすると、X=[y,dy,ψ,γ]T、Y=[y,dy,ψ,γ]T、U=[δf,ρ]Tと表すことができる(「T」は転置を表す)。尚、(δf)は操舵角センサSSで検出される操舵角で、(ρ)は走行路の道路曲率で、この道路曲率は曲率推定部M5にて例えば前述のカメラ画像から推定演算される。そして、状態量推定値を、Xに対し「e」を付加して(Xe)とし、オブザーバゲインを(L)とすると、以下の状態方程式が成り立ち、状態量出力(Y)は[Y=C・Xe]となる。
dXe/dt=A・Xe+B・U+Rl・L・(X−Xe) …(1)
尚、上記の状態方程式におけるモデル定数A、B及びCは以下に示すとおりである。
A=[a11 a12 a13 a14 ; a21 a22 a23 a24 ; a31 a32 a33 a34 ; a41 a42 a43 a44]
B=[b11 b12 ; b21 b22 ; b31 b32 ; b41 b42]
C=[1 0 0 0 ; 0 1 0 0 ; 0 0 1 0 ; 0 0 0 1]
上記において、a11等は状態方程式の係数であり、一般的であるが、以下に列記する。a11=0,a12=1,a13=0,a14=0,a21=0,a22=-(Cf+Cr)/(m・vx),a23=(Cf+Cr)/m,a24=(-lf・Cf+lr・Cr)/(m・vx),a31=0,a32=0,a33=0,a34=1,a41=0,a42=(-lf・Cf+lr・Cr)/(Iz・vx),a43=(lf・Cf-lr・Cr)/Iz,a44=-(lf2・Cf+lr2・Cr)/(Iz・vx),b11=0, b21=Cf/(m・Rsg),b31=0,b41=lf・Cf/(Iz・Rsg),b12=0,b22=-vx2,b32=-vx,b42=0である。ここで、(m) は車両重量、(vx) は車速、(lf) は前輪の車軸と重心間の距離、(lr)は後輪の車軸と重心間の距離、(Iz)はヨー慣性モーメント、(Rsg)はステアリングギヤ比、(Cf)は前輪のコーナリングパワー、(Cr)は後輪のコーナリングパワーである。
上記のようにカメラ画像から道路曲率(ρ)を推定演算し得る場合において、上記の状態量(X)を構成するレーン位置(y)、レーン位置変動速度(dy)、ヨー角(ψ)及びヨーレイト(γ)の各々を推定する状態量推定オブザーバ演算式を表すと、以下のようになる。尚、一般的には推定値に対し特殊記号が冠せられるが、ここでは、これに代えて末尾に「e」を付加して推定値であることを示している。
先ず、レーン位置(y)の状態量を推定するオブザーバ演算式は以下のとおりであり(オブザーバゲインを(L1)とする)、これによりレーン位置の推定値(ye)が求められる。
ye =∫{dye + L1・(y-ye)}・dt …(2)
次に、レーン位置変動速度dyの状態量を推定するオブザーバ演算式は以下のとおりで(オブザーバゲインを(L2)とする)、これによりレーン位置変動速度の推定値(dye)が求められるが、この(3)式には道路曲率(ρ)が含まれている。
dye=∫{a22・dye + a23・ψe + a24・γ - ρ・vx2 + L2・(dy- dye)}・dt …(3)
また、ヨー角ψの状態量を推定するオブザーバ演算式は以下のとおりであり(オブザーバゲインを(L3)とする)、これによりヨー角の推定値(ψe)が求められるが、この(4)式にも道路曲率(ρ)が含まれている。
ψe =∫{(γ - ρ・vx + L3・(ψ-ψe )}・dt …(4)
そして、ヨーレイトγの状態量を推定するオブザーバ演算式は以下のとおりであり(オブザーバゲインを(L4)とする)、これによりヨーレイトの推定値(γe)が求められる。
γe =∫{a42・dy + a43・ψ + a44・γ + L4・(γ-γe)}・dt …(5)
一方、操舵角センサSSで検出された操舵角(δf)、及び車体速度センサVSで検出された車体速度(車速)(vx)等に基づき、目標状態量演算部M3にて以下の4ファクターから成る目標状態量が演算される。先ず、走行レーン内における車両の横方向位置(レーン位置)に対する目標レーン位置(yt)が、走行レーンの中心(レーン境界線間の中心)を起点として、[yt=0]に設定される。そして、目標レーン位置変動速度dytに関し、車両が横振れすることなく走行レーンの中心に沿って移動するように、[dyt=0]に設定される。また、目標ヨー角(ψt)が[ψt=C・ρ]に設定される。尚、この(C)は道路曲率から目標ヨー角への変換定数で、(ρ)は道路曲率である。そして、車体速度(車速)(vx)と道路曲率(ρ)に基づき、目標ヨーレイト(γt)が[γt = vx・ρ]として設定される。
而して、目標状態量演算部M3の演算結果(目標状態量)と、状態推定演算部M2の演算結果(現在の状態量)との差が演算され、この差に基づき、フィードバック制御演算部M4にて目標回転角(目標操舵角)が演算される。即ち、フィードバック制御演算部M4においては、上記の目標状態量を表す4ファクターの目標値(tを付加)と推定値(eを付加)における各々の差にゲインK1乃至K4によって重み付けがされ、これらの総和が下記のように目標操舵角(δft)として設定される。
δft = K1・(yt-ye) + K2・(dyt-dye) + K3・(ψt-ψe) + K4・(γt-γe) …(6)
そして、上記の目標操舵角(δft)と、回転角センサRSで検出される実回転角(実操舵角)(δf)との差に応じて、操舵トルク制御部M10(図3)にて付加操舵トルク(Tadd)が以下のように演算される。この付加操舵トルク(Tadd)は、トルク指令値として操舵制御用の電子制御ユニットECU2(図2)に送信される。而して、電動パワーステアリング制御部M11(図3)にて、付加操舵トルク(Tadd)が通常のパワーステアリング制御量に加算されて、電動パワーステアリングシステムEPSが制御され、修正操舵が行われる。
上記の付加操舵トルク(Tadd)の演算に際しては、フィードフォワード項演算部M6にて、曲率推定部M5の道路曲率推定値に基づきフィードフォワード項が求められる。そして、バンク角推定部M7にて、車両の走行路面の傾斜状態に応じて補償操舵量を設定すべく、走行路面がバンク路面であるときの傾斜角(σ1)が以下のように推定されると共に、車両ロール角推定部M8にて、車両のロールモデルに基づき車両ロール角(θr)が推定され、この車両ロール角(θr)に応じて傾斜角(σ1)が補正され、バンク角(σ)とされる。このバンク角(σ)に応じて、フィードフォワード補正項演算部M9にてフィードフォワード補正項が求められ、付加操舵トルク(Tadd)の演算に供されて、操舵補償が行なわれる。
而して、付加操舵トルク(Tadd)は以下のように表される。
Tadd = fsat(δft0 -β0) - fbank(σ) + ftd{(1 + Ttcc・s)・(δft0 +δft-δf) …(7)
ここで、(fsat)はタイヤスリップ角(δft0 -β0)に対するセルフアライニングトルクを表す関数であり、車速及び操舵角の二次元マップとして設定し得る。(δft0)はオフセット目標舵角で、後述の(11)式に基づいて求められ、車速及び道路曲率の二次元マップとして設定し得る。 (β0)は目標舵角時の車体スリップ角で、後述の(13)式に基づいて求められる。そして、[fbank(σ)]はバンク角補正トルク係数であり、線形であるので[バンク角(σ)×係数]と表される。[ftd(Δδf)]は操舵角偏差トルクマップ(例えば図4に示す)に基づいて求められる操舵トルクで、舵角誘導トルクということができ、前2項はオフセット補償トルク(フィードフォワード対象)と総称される。尚、(Ttcc)は位相進みゲイン、(s)はラプラス演算子、(δft) は目標操舵角、 (δf)は 実操舵角である。
図4に示すマップは、目標舵角(δft)と実舵角(δf)の操舵角偏差(Δδf)を入力として、操舵トルクを出力とするもので、上記の舵角誘導トルクとして求める際には、操舵角偏差(Δδf) にオフセット目標舵角(δft0) が加算され、更に、位相進みゲイン(Ttcc)によって1次位相進みが付加される。
バンク角(σ)は、下記のように演算される傾斜角(σ0)がローパスフィルタでフィルタ処理された傾斜角(σ1)が、車両ロール角(θr)に応じて補正されて求められる。
σ0 = sin-1{(gy - vx・γ) /Gg)} …(8)
σ1 = Glpf(σ0) …(9)
σ = σ1 - θr …(10)
ここで、(Glpf) はバンク角ローパスフィルタで、(gy)は横加速度、(vx)は車体速度、(γ)はヨーレイト、(Gg) は重力加速度である。
また、車両ロール角(θr)は、[θr = Grm(gy) ]に基づいて求められる。ここで、(Grm) は横加速度(gy)に対するロール角関数で、サスペンション特性、車両重心等に基づいて求められ、非線形マップとして設定し得る。
そして、道路曲率(ρ)及びバンク角(σ)が与えられた場合の目標舵角は、オフセット目標舵角(δft0)として、下記のように演算される。
δft0 = (1 + K・vx2)・l・ρ + Wbank・(Cf・lf - Cr・lr)/(Cf・Cr・l) …(11)
Wbank = m・Gg・sin(σ) …(12)
ここで、車両が傾斜することによって車両重心点に横力が加わるので、この横力がバンク角(σ)による横力(Wbank)として上記のように求められ、例えば左傾斜が正の値とされる。即ち、このときの2輪車両モデルは、[m・(vx・γ + vx・dβ/dt) = Ff + Fr + Wbank] と表される(Ff=Cf・βf、Fr=Cr・βr)。尚、(m)は車両重量、(K)はスタビリティファクタ、(lf) は前輪の車軸と重心間の距離、(lr)は後輪の車軸と重心間の距離、(l) は前輪と後輪の車軸間距離、(Cf)は前輪のコーナリングパワー、(Cr)は後輪のコーナリングパワーである。
また、(7)式における車体スリップ角(β0)は(Wbank)を含み、以下のようになる。
β0 = [{1 - (m/l)・(lf/(lr・Cr)・vx2))}/(1 + K・vx2)]・(lr/l)・δf +
[Wbank・{(Cf・lf2 + Cr・lr2)/(Cf・Cr・lr・l)}]/(1 + K・vx2)・(lr/l) …(13)
同様に、バンク角(σ)がある場合のヨーレイト(γ0)は、以下のようになる。
γ0 = {1/(1 + K・vx2)}・(vx/l)・δf -
[Wbank・{(Cf・lf - Cr・lr)/(Cf・Cr・l)}]/(1 + K・vx2)・(vx/l) …(14)
尚、ステア・バイ・ワイヤ操舵システムのような操舵角制御装置によって操舵角制御が行なわれる場合には、下記のように操舵角(δf0)が演算される。
δf0 = (δft0 + δft) …(15)
上記のオフセット目標舵角(δft0) の中には、前述のように (Wbank)成分が包含されているので、走行路面の傾斜状態に応じた補償操舵量を含んでおり、前述の態様と同様、傾斜状態に応じた操舵制御が可能となる。
而して、上記の付加操舵トルク(Tadd)のトルク指令値が電動パワーステアリング制御部M11に供給され、換言すれば走行レーンの中心からの車両の位置に応じて、且つ、車両の走行路面の傾斜状態に応じて、適切に操舵制御が行なわれる。
本発明の車両のレーン走行支援制御装置の一実施形態を示す構成図である。 本発明の一実施形態における制御態様を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における操舵制御手段を含むレーン走行支援制御装置の構成例を示すブロック図である。 操舵角偏差トルクマップを示すグラフである。
符号の説明
SW ステアリングホイール
WH 車輪
EPS 電動パワーステアリングシステム
CMf 前方監視カメラ
CMr 後方監視カメラ
TS 操舵トルクセンサ
SS 車輪舵角センサ
RS 回転角センサ
YS ヨーレイトセンサ
YG 横加速度センサ
VS 車体速度センサ
OS 操作スイッチ

Claims (4)

  1. 運転者のステアリングホイール操作に応じて作動すると共に車両の路面走行状態に応じて操舵状態を制御し得る操舵制御手段と、前記車両の走行路面上の走行レーンを検出する走行レーン検出手段を備え、該走行レーン検出手段が検出した走行レーン内を前記車両が走行するように前記操舵制御手段を制御して、前記車両の前記走行レーン内の走行を支援する車両のレーン走行支援装置において、前記車両の走行路面の傾斜状態を検知する傾斜検知手段と、該傾斜検知手段が検知した走行路面の傾斜状態に応じて補償操舵量を設定し、該補償操舵量に基づき前記操舵制御手段による制御を修正する操舵補償手段を備えたことを特徴とする車両のレーン走行支援装置。
  2. 前記車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、前記車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、前記車両の車体速度を検出する車体速度検出手段を備え、前記傾斜検知手段が、前記ヨーレイト検出手段、横加速度検出手段及び車体速度検出手段の検出結果に基づき前記走行路面の傾斜角を推定して前記走行路面の傾斜状態を検知するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両のレーン走行支援装置。
  3. 前記傾斜検知手段は、前記横加速度検出手段が検出した横加速度を(gy)とし、前記車体速度検出手段が検出した車体速度を(vx)とし、ヨーレイト検出手段が検出したヨーレイトを(γ)とし、重力加速度を(Gg)としたとき、前記走行路面の推定傾斜角(σ0)を[σ0 = sin-1{(gy - vx・γ) /Gg)} に基づいて求め、演算結果の推定傾斜角(σ0)に対しローパスフィルタによってフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の傾斜角を前記走行路面の傾斜角(σ1)と推定することを特徴とする請求項2記載の車両のレーン走行支援装置。
  4. 前記傾斜検知手段は、前記車両のロールモデルに基づき車両ロール角(θr)を求め、該車両ロール角(θr)に応じて前記走行路面の傾斜角(σ1)を補正することを特徴とする請求項3記載の車両のレーン走行支援装置。
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