JP2006235551A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材に画像を形成する像形成手段と、記録材上の画像の加熱定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、印刷速度の向上に伴って相反して悪化する傾向にある、定着性の向上と画像の高グロス化、カールの良化を両立する。
【解決手段】記録材に画像を形成する像形成手段と、記録材上の画像の加熱定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、装置が使用される環境に応じて、定着手段の温調温度を変更する手段を有することを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、記録材に画像を形成する像形成手段と、記録材上の画像の加熱定着を行う定着手段とを有する画像形成装置に関する。
例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ装置などの電子写真画像形成装置においては、搬送される記録材上に像形成手段である電子写真プロセス機構により転写方式または直接方式で未定着トナー画像を形成担持させ、その記録材を定着手段に導入して記録材上の未定着トナー画像の加熱定着を行なう。
記録材上の未定着トナー画像の加熱定着する定着手段としては、ヒートローラ方式の定着装置や、オンデマンド定着が可能なフィルム加熱定着方式の定着装置などが用いられている。
ヒートローラ方式の定着装置は、発熱体としてハロゲンランプ等を使用し、所定の温度範囲内に温度制御された加熱ローラと弾性体層を有する加圧ローラとの圧接回転ローラ対の圧接部に未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導入して挟持搬送させて、加熱ローラの熱と圧接部の圧により未定着トナー画像を記録材上に溶融定着させるものである。
フィルム加熱定着方式の定着装置は、特許文献1等に開示されるように、固定支持された加熱体(セラミックヒータ)と、加熱体に対向圧接しつつ搬送される耐熱性フィルムとからなるヒータユニットと、このヒータユニットに対しシートを密着させる加圧部材とを有し、ヒータユニットと加圧部材の圧接部に未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導入して挟持搬送させて、上記加熱体の熱を定着フィルムを介して記録材に付与することで、未定着トナー画像を記録材面に熱と圧力で定着させるものである。
また、フィルム定着加熱方式では、弾性層を有する定着フィルムを使用することで、低コストなカラーオンデマンド定着を構成する定着装置が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平4−44075号公報 特許第3051085号公報
近年、プリンター、複写機などの画像形成装置の印刷速度に対するユーザのニーズは非常に高く、年々印刷速度が向上する傾向にある。印刷速度の向上により、定着装置のヒータの熱が記録材によって多く奪われることとなり、ヒータをもたない加圧ローラの熱はより多く奪われることとなる。その結果、ヒータと加圧ローラとの温度差、すなわち記録材の表裏での温度差が発生することとなり、記録材のカールが悪化したり、定着性が阻害されたり、高グロス画像を出力できないといった問題が多々発生していた。
とりわけ、記録材の連続通紙時における記録材間隔(紙間)が極端に短く、例えば、記録材間隔が加圧ローラ、または、定着フィルム1周分以下である画像形成装置ではその傾向が顕著であったり、高湿度環境下で放置された放置紙を通紙する場合にはカールが特に悪化するといった傾向があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされており、印刷速度の向上に伴って相反して悪化する傾向にある、定着性の向上と画像の高グロス化、カールの良化を両立する画像形成装置を提供しようというものである。
更に、定着性の向上、及び画像の高グロス化、カールの良化を画像形成装置のユーザビリティを損なうことなくユーザが容易に得ることができることをも本発明は目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、記録材に画像を形成する像形成手段と、記録材上の画像の加熱定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、装置が使用される環境、または装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する手段を有することを特徴とする。
上記の画像形成装置構成によれば、印刷速度の向上に伴って相反して悪化する傾向にある、定着性の向上と画像の高グロス化、カールの良化を両立することができる。更に、定着性の向上、及び画像の高グロス化、カールの良化をユーザビリティを損なうことなく得ることができる。
(1)画像形成装置
図1は本実施例における画像形成装置の概略構成図である。この画像形成装置は、電子写真プロセスを用いたカラーレーザープリンターである。
Y・M・C・Bkはそれぞれイエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの色トナー画像を形成する4つの画像形成部であり、下から上に順に配列してある。各画像形成Y・M・C・Bkは、それぞれ、像担持体である感光ドラム21、帯電手段22、現像手段23等を有している。
感光ドラム21に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系24が上記4色の画像形成部Y・M・C・Bkに対応して設けられている。光学系としては、レーザーダイオードやポリゴンミラー等を含むレーザー走査露光光学系を用いている。
各画像形成部Y・M・C・Bkにおいて、帯電手段22により一様に帯電された感光ドラム21に対して光学系24より画像データに基づいた走査露光がなされることにより、感光ドラム表面に走査露光画像パターンに対応した静電潜像が形成される。
それらの静電潜像が現像手段23によりトナー画像として現像される。すなわち、イエローの画像形成部Yの感光ドラム21にはイエロートナー画像が、マゼンタの画像形成部Mの感光ドラム21にはマゼンタトナー画像が、シアンの画像形成部Cの感光ドラム21にはシアントナー画像が、ブラックの画像形成部Kの感光ドラム21にはブラックトナー画像が、それぞれ形成される。
各画像形成部Y・M・C・Bkの感光ドラム21上に形成された上記の色トナー画像は各感光ドラム21の回転と同期して、略等速で回転する中間転写体25上へ所定の位置合わせ状態で順に重畳されて一次転写される。これにより中間転写体25上に未定着のフルカラートナー画像が合成形成される。本実施例においては、中間転写体25として、エンドレスの中間転写ベルトを用いており、駆動ローラ26、二次転写ローラ対向ローラ27、テンションローラ28の3本のローラに巻きかけて張架してあり、駆動ローラ26によって駆動される。
各画像形成部Y・M・C・Bkの感光ドラム21上から中間転写ベルト25上へのトナー画像の一次転写手段としては、一次転写ローラ29を用いている。一次転写ローラ29に対して不図示のバイアス電源よりトナーと逆極性の一次転写バイアスを印加する。これにより、各画像形成部Y・M・C・Bkの感光ドラム21上から中間転写ベルト25に対してトナー画像が一次転写される。
上記工程を中間転写ベルト25の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行い、中間転写ベルト25上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。なお、単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
一方、記録材カセット30内の記録材Pは、給送ローラ31により一枚分離給送され、レジストローラ32により所定のタイミングで、二次転写ローラ対向ローラ27に巻きかけられている中間転写ベルト25部分と二次転写ローラ33との圧接部である転写ニップ部に搬送される。
中間転写ベルト25上に形成された一次転写合成トナー画像は、二次転写ローラ33に不図示のバイアス電源より印加されるトナーと逆極性のバイアスにより、記録材P上に一括転写される。
記録材P上に二次転写されたトナー画像は、定着装置Aにより記録材P上に溶融混色定着され、フルカラープリントとして排紙パス34を通って排紙トレイ35上に送り出される。
(2)定着装置A
図2は定着装置Aの要部の拡大横断面模型図である。図3はさらにその部分的拡大図である。本実施例の定着装置Aは特開平4−44075号公報等に記載の加圧部材駆動式・フィルム加熱方式の加熱装置である。
1は加熱部材としてのヒータユニット、2は加圧部材としての弾性加圧ローラ(第2の回転体、加圧用回転体)である。ヒータユニット1と加圧ローラ2はその長手方向(図面に垂直方向)の両端部側を定着装置フレーム(不図示)の手前側と奥側の側板間に保持させて、上下に並行に配列して、かつ圧接させて圧接部N(以下、定着ニップ部と記す)を形成させている。
ヒータユニット1において、3は横断面略半円形樋型のフィルムガイド部材であり、PPS、液晶ポリマー等の耐熱樹脂成形部材である。このフィルムガイド部材3は図面に垂直方向を長手とする横長部材であり、その下面に長手に沿って設けた溝部に加熱体4を嵌入させて、断熱、固定的に保持させてある。本実施例における加熱体4の構成等については後に詳述する。5はフィルムガイド部材3の内側に配設した横断面逆U字形の補強板金(ステイ)である。6は第1の回転体としての円筒状のフィルム材(以下、定着フィルムと記す)であり、上記のフィルムガイド部材3と、加熱体4と、補強板金5のアセンブリに対してルーズに外嵌させてある。本実施例における定着フィルム6は、円筒形金属スリーブの外周表面にシリコンゴム層、さらに離型層としてPTEFE・PFAなどから成るフッ素樹脂層が形成された、金属層を基層とし、弾性層を形成した、全体に可撓性を有するものである。
加圧ローラ2は、アルミ・鉄等からなる芯金2aに、シリコンゴム・フッ素ゴム等からなる弾性層2bを形成したものである。この加圧ローラ2は、芯金2aの長手両端部を定着装置フレームの手前側と奥側の側板間に軸受部材を介して回転可能に支持させてある。
そして、ヒータユニット1と加圧ローラ2を加圧ローラ2の弾性層2bの弾性に抗して不図示の加圧手段により加圧状態にすることで、加熱体4と加圧ローラ2とを定着フィルム6を挟んで圧接させて加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させてある。補強板金5は加圧力によるフィルムガイド部材3や加熱体4の変形を防止している。
加圧ローラ2は駆動手段Mにより記録材搬送方向である矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される(加圧部材駆動式)。この加圧ローラ2の回転駆動に伴い、該加圧ローラ2と定着フィルム6の外面との定着ニップ部Nにおける摩擦力で円筒状の定着フィルム6に回転力が作用し、該定着フィルム6がフィルムガイド部材3の外回りを定着ニップ部Nにおいて定着フィルム内面が加熱体4の下向き面に密着して摺動しながら矢印の時計方向に従動回転する。定着フィルム6の内面とフィルムガイド部材3との間には摺動グリス(不図示)が塗布されており、定着フィルム6の摺動性を保っている。またフィルムガイド部材3により定着フィルム6の回転安定性が保たれる。
加圧ローラ2の回転駆動による定着フィルム6の回転がなされ、また後述するように加熱体4に対する通電により該加熱体4が昇温して所定の目標温度に温調された状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム6と加圧ローラ2との間に未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入され、トナー画像担持面が定着フィルム6の外面に密着して定着フィルム6と一緒に定着ニップ部Nを通過することで、加熱体4の熱が定着フィルム6を介して記録材Pに付与され未定着トナー画像tが記録材Pの面に加熱定着される。定着ニップ部Nを通った記録材Pは定着フィルム6の面から曲率分離して排出搬送される。
本実施例において上記の加熱体4はセラミックヒータを用いている。図4は用いたセラミックヒータ4の概略構成図である。このセラミックヒータ4は、
1)記録材Pの搬送路面において記録材搬送方向と直交する方向を長手とする横長のアルミナ・窒化アルミニウム・炭化ケイ素等の高絶縁性のセラミックスでできたセラミック基板(絶縁基板)4a、
2)上記セラミック基板4aの表面側に長手に沿ってスクリーン印刷等により、例えば、厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の線状もしくは細帯状に塗工し焼成して形成した、例えばAg/Pd(銀パラジウム:銀合金)、RuO、TaN等の通電発熱体(発熱抵抗体)4b、
3)上記通電発熱体4bの長手方向両端部に電気的に導通させて設けた、Ag/Pt(銀・白金)等で形成された電極部4c・4c、
4)通電発熱体4bの表面に設けた、電気的に絶縁し、定着フィルム6との摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコートやフッ素樹脂コート等の絶縁保護層4d、
5)セラミック基板4aの裏面側に設けた温度検知手段としてのサーミスタTH、
等からなる。
上記のセラミックヒータ4は絶縁保護層4dを設けた側が表面側であり、絶縁保護層4dの面に定着フィルム6の内面が摺動する。このセラミックヒータ4を、フィルムガイド部材3の下面に長手に沿って形成したヒータ嵌め込み溝部内にヒータ表面側を外側にして嵌め込んで耐熱性接着剤で接着して保持させてある(図3)。
41・41は給電用コネクタであり、フィルムガイド部材3に固定支持させたセラミックヒータ4の電極部4c・4c部分に嵌着され、電極部4c・4cにそれぞれ給電用コネクタ側の電気接点が接触状態になる。42は商用電源(AC)、43はトライアック、44は制御手段(CPU)である。セラミックヒータ4は、商用電源42から、トライアック43を介して電極部4c・4c間に給電されることで通電発熱体4bの発熱で迅速急峻に昇温する。
そのセラミックヒータ4の昇温がサーミスタTHにより検知され、その検知温度の電気的アナログ情報がアナログデジタル変換回路(A/D変換回)45に入力し、デジタル化されて制御手段44に入力する。制御手段44は、サーミスタTHの検知温度が所定の目標温度になるよう商用電源42から通電発熱体4bへの通電を制御(電力供給制御)するようになっている。
制御手段44による商用電源42から通電発熱体4bへの通電の制御として、商用電源42から出力される交流電源の半波周期毎に商用電源42から通電発熱体4bへの通電に供される位相範囲をサーミスタTHの検知温度に応じて変更するという位相制御、或いは、前記半波周期毎にサーミスタTHの検知温度に応じて商用電源42から通電発熱体4bへの通電を導通又は遮断のいずれか一方に切り換えるという波数制御等が採用されている。
(3)画像形成装置の制御
1)次に、画像形成装置のプリント動作中における、定着装置Aの定着フィルム6と加圧ローラの温度と定着性、グロス、記録材カールの関係について説明する。
図5は、常温常湿環境下(温度18〜25℃、湿度40〜65%)で画像形成装置を連続通紙モードにて使用した場合の、定着フィルム温度と、加圧ローラ表面温度と、記録材の通紙状態を示す模式図である。定着フィルム温度はセラミックヒータ4に設けたサーミスタTHの検知温度であり、定着フィルム内周面温度とみなすことができる。加圧ローラ表面温度は加圧ローラ2の表面にサーミスタを接触させて検知したものである。
画像形成装置のオペレーションパネル(操作盤部)46(図9)の操作により、あるいは画像形成装置が接続されているコンピュータネットワーク47に属するコンピュータや端末から、待機状態にある画像形成装置の制御手段44にプリント開始信号Sが入力すると、制御手段44は画像形成装置のプリント動作をスタートさせる。プリント動作は先ず前回転行程が実行され、次いで記録材(以下、用紙と記す)に対するプリント行程が実行される。前回転行程は、画像形成装置の待機中は停止させているメインモータを再駆動させて感光ドラムを回転駆動させるとともに、所要のプロセス機器についてプリント前動作を行なわせる行程である。定着装置Aについては、加圧ローラ2の回転駆動、これに伴う定着フィルム6の回転、およびセラミックヒータ4への通電による定着温度への立上げが実行される。
図5において、用紙に対するプリント行程に入る前の前回転時には定着装置Aの定着フィルム6の温度と加圧ローラ2の表面温度は高くなり、それぞれ温度TF、および温度TK1まで上昇する。そしてプリント行程に入り、用紙1枚目が定着ニップ部N内に進入すると、用紙の長さに相当するL1においては、用紙によって発熱手段を持たない加圧ローラ2の熱が奪われることとなり、加圧ローラ2の温度は用紙の後端部においてはTK2まで下がる。用紙間隔(紙間)に相当するL0時においては、熱を奪う用紙が定着ニップ部N内にいないことから加圧ローラ2の温度は上昇しようとするが、用紙間隔が極端に短く、温度を元の温度TK1まで回復するには至らない。特に用紙間隔L0が加圧ローラ2、もしくは定着フィルム6の1周分以下である場合には、この傾向が顕著である。
一方、定着フィルム6の温度は、セラミックヒータ4がサーミスタTHを含む温調系により所定温度TFに温調されるために、通紙中に下がった温度をリアルタイムに回復することが可能となり、結果、定着フィルム6の温度は用紙が定着ニップ部N内にいる時においても温度TFで一定である。
加圧ローラ表面温度は、用紙を数枚から数十枚連続通紙したところで温度TK3まで下がってこの温度TK3前後で安定し、定着フィルム6の温度TFとの温度差が大きくなる。
このように、加圧ローラ6の表面温度がTK3まで下がることによって、低温環境下(常温常湿環境の温度範囲よりも低い温度環境)においては定着性の悪化や、画像の低グロス化などの画像不良が発生したり、定着フィルム6と加圧ローラ2との温度差が大きくなることによって、紙種(普通紙(75〜105g/m2)、厚紙(105g/m2を越えるもの)、薄紙(75g/m2未満のもの)、光沢紙、OHP用紙等)によっては高湿度環境下(常温常湿環境よりも高い温度環境)で放置された放置用紙のカールが悪化するといった問題が発生する場合がある。
そこで、低温環境下においては、図6のように、定着フィルム温度TFをそれよりも高い温度TFLまで上げて定着フィルム温度を補正することで、定着性の悪化や画像の低グロス化を補うことが可能となる。
また、高温環境下においては、高温環境の影響により、定着性と画像のグロス値を満足するための熱量は少なくても良いため、図7のように、定着フィルム温度TFをそれよりも低い温度TFHまで下げて定着フィルム温度を補正することで、定着フィルムと加圧ローラの温度差を小さくし、カールを改善することができる。
2)本実施例においては、画像形成装置本体内に環境検知手段として温湿度センサー48(図1・図9)を実装し、この温湿度センサー48によりプリント開始信号入力時の環境情報を制御手段44へフィードバックさせることで自動で環境を判別させている。そして、制御手段44は、図10のように、温湿度センサー48で検知される環境の温湿度に応じて、すなわち、常温常湿環境か、低温環境か、高温環境か、に応じて、定着装置Aの定着フィルム温度、すなわちサーミスタTHを含む温調系によるセラミックヒータ4の温調温度のオフセット値TF、TFL、TFHを決定して定着装置Aを制御する(環境制御モード)。
また、上記の図10の自動の環境制御を実行させるか、実行させないかを選択することができる手段をオペレーションパネル46に具備させることもできる。実行させないモードが選択されたときは、セラミックヒータ4の温調は常温常湿環境時のオフセット値TFでなされる。
また、画像形成装置のオペレーションパネル46にマニュアルにより環境に応じた温調オフセット値を設定して制御手段44に入力するマニュアル設定手段49を具備させて、ユーザがマニュアル設定によって環境に応じた温調温度補正を行う構成にすることもできる。また、コンピュータネットワーク47に属するコンピュータや端末から、マニュアル設定によって環境に応じた温調温度補正を行う構成にすることもできる。
本実施例では、画像形成装置の給紙部から給紙される記録材の紙種(普通紙、厚紙、薄紙、光沢紙、OHPシート等)を判別するための記録材検知手段としての紙種判別センサー50(図1・図9)を画像形成装置本体内に実装し、この紙種判別センサー50により給紙記録材の紙種情報を制御手段44へフィードバックさせることで自動で紙種を判別させている。
紙種判別センサー50は、用紙の光透過度や光反射度等を図る光電タイプのもの、用紙を挟持させたローラ対のニップの開き度で厚さを測るタイプのもの、誘電率等を測るタイプのものなどが種々知られている。
そして、制御手段44は、図11のように、紙種判別センサー50で検知される給紙記録材の紙種情報に応じて定着装置Aの定着フィルム温度、すなわちサーミスタTHを含む温調系によるセラミックヒータ4の温調温度のオフセット値TF、TFL、TFHを決定して定着装置Aを制御している(紙種制御モード)。
また、画像形成装置のオペレーションパネル46に、マニュアルにより通紙使用する記録材の紙種温調オフセット値を設定して制御手段44に入力するマニュアル設定手段51を具備させて、ユーザがマニュアル設定によって紙種に応じた温調温度補正を行う構成にすることもできる。また、コンピュータネットワーク47に属するコンピュータや端末から、マニュアル設定によって紙種に応じた温調温度補正を行う構成にすることもできる。
また、実施例1の環境制御モードと上記の紙種制御モードとを組み合わせた定着装置制御とすることもできる。すなわち、図12のように、実施例1の環境制御モード(図10)で決定したオフセット値TF、TFL、TFHを更にさらに給紙記録材の紙種に応じて予め算出されている補正係数を掛けることでより適切なオフセット値TF´、TFL´、TFH´を決定して定着装置Aを制御するものである(環境制御+紙種制御)。
または逆に、図13のように、紙種制御モードで決定したオフセット値TF、TFL、TFHを更にさらに温湿度センサー48で検知した環境種に応じて予め算出されている補正係数を掛けることでより適切なオフセット値TF´、TFL´、TFH´を決定して定着装置Aを制御するものである(紙種制御+環境制御)。
また、上記の図11、図12、または図13の自動の制御モードを実行させるか、実行させないかを選択することができる手段をオペレーションパネル46に具備させることもできる。実行させないモードが選択されたときは、セラミックヒータ4の温調は常温常湿環境時のオフセット値TFでなされる。
給紙部から画像形成装置本体内に記録材を順次に給紙するとき用紙間隔(紙間)を変更したモードで通紙した場合の定着フィルム6と加圧ローラ2の温度、カールとの関係について説明する。なお、ここでは、用紙間隔を変更したモードのことをスループットダウンモードと呼ぶこととする。
図8はスループットダウンモードの場合の、定着フィルム温度と、加圧ローラ表面温度と、記録材(用紙)の通紙状態を示す模式図である。
図8において、用紙に対するプリント行程に入る前の前回転時には前述した図5、図6、図7の前回転時と同様に定着フィルム6は温度TF、および加圧ローラ2の表面は温度TK1まで上昇する。用紙1枚目が定着ニップ部N内に進入すると、用紙の長さに相当するLにおいては、用紙によって発熱手段を持たない加圧ローラ2の熱が奪われることとなり、用紙の後端部においてはTK2まで温度が下がる。
しかしながら、用紙間隔に相当するL時においては、熱を奪う用紙が定着ニップ部N内にいないことから温度が上昇し、スループットダウンを行うことで紙間Lで加圧ローラ温度をTK1まで回復させることが可能となる。すなわち、紙間L0を適当に広げたスループットダウンを実行させることで、連続通紙時においても加圧ローラ表面温度を最初の温度TK1にほぼ維持させて加圧ローラ表面温度が大幅に低下する現象を緩和することができる。
このように紙間L0を適当に広げたスループットダウンモードを設けることで、定着フィルム6側のみに発熱体を有する構成であっても、定着フィルム6と加圧ローラ2の温度差を極限まで小さくすることが可能となり、その結果、例え使用する用紙が高湿度環境下の放置紙であってもカールを良化することが可能となったり、同時に定着性と画像の高グロス化も達成できるなどのメリットを生むことができる。
本実施例スループットダウンモードの用紙間隔は加圧ローラ2または定着フィルム6の2周分を想定しているが、本発明ではこの間隔に限定されるわけではない。
プリントするジョブが数枚レベルであれば、例えスループットダウンモードでなかったとしても、カール、定着性、高グロス画像のプリント品質を得ることができるが、スループットダウンモードを設定することで、多くの枚数のプリントジョブを行うときにおいてもカール、定着性、高グロス画像を得ることができる。
更に、使用している用紙、使用環境は様々であるため、スループットダウンモードを適宜設定できるようにすることで、開直紙(開直紙とは開封直後の紙)を多く使用するユーザにはスループットを下げることなく速いプリント速度でプリントすることでユーザ満足度を高めることができるなどのユーザの使用用途に合わせた最適な使用が可能となる。
従来のマルチパーパスモードといったカスタマイズした印字設定を行いたいときにはプリンターのオペレーションパネル上で設定を行いそのプリンターを使用する人全員がその設定で使用することが一般的となっていた。
本発明では、ネットワークプリンターとして使用することを想定しており、プリンターのオペレーションパネル上ではなく、プリンターが接続されているネットワークコンピュータ上の全てのコンピュータや端末上で行いたい人のみが任意にスループットダウンモードを設定するようになっており、あらゆるユーザニーズに対応できるようになっている。
画像形成装置の通常時のスループットは常温常温状態でかつ普通紙を連続通紙して問題のない用紙間隔に設定されている。スループットダウンモードはその通常時のスループットの用紙間隔よりも長い用紙間隔にするものであり、その用紙間隔は環境や紙種に応じて適切な間隔にマニュアルまたは自動で設定される。
たとえば、画像形成装置のオペレーションパネル46に、マニュアルにより環境や紙種に応じて適切な用紙間隔に変更したスループットダウンモードを設定して制御手段44に入力するマニュアル設定手段52を具備させてある。ユーザはこのマニュアル設定によって環境や紙種に応じた適切な用紙間隔のスループットダウンモードを実行させる。これにより、定着フィルム6と加圧ローラ2の温度差を極限まで小さくすることが可能となり、その結果、例え使用する用紙が高湿度環境下の放置紙であってもカールを良化することが可能となったり、同時に定着性と画像の高グロス化も達成できるなどのメリットを生むことができる。また、コンピュータネットワーク47に属するコンピュータや端末から、マニュアル設定によって環境や紙種に応じたスループットダウンモードを実行させることもできる。
なお、記録材の間隔(単位としては長さ)を広げたり狭めたりすることはすなわち記録材が搬送される時間を大きくしたり小さくしたりすることと同義である。また画像形成装置が搬送する記録材の間隔(時間)を適宜健康とは、通常に連続印刷するモードと、あらかじめ記録材の間隔を広げて定着性を向上させたりカールを改善させたモードをユーザが変更できるという意味である。
実施例1、実施例2、実施例3の制御を適宜組み合わせた制御形態にすることが出来ることは勿論である。以下に各種の制御形態を列挙する。
1)装置が使用される環境に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する。
2)装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する。
3)装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する。
4)装置が使用される環境に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境に応じて、定着手段の温調温度を変更する。
5)装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境に応じて、定着手段の温調温度を変更する。
6)装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境に応じて、定着手段の温調温度を変更する。
7)装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置に通紙される記録材の種類に応じて、定着手段の温調温度を変更する。
8)装置が使用される環境に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類とに応じて、前記定着手段の温調温度を変更する
9)装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類とに応じて、前記定着手段の温調温度を変更する
10)装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更し、装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類とに応じて、前記定着手段の温調温度を変更する。
以上説明した各実施例における定着手段は加圧部材駆動式・フィルム加熱方式の定着装置であるが、定着手段はこれに限られるものではなく、ヒートローラ方式の定着装置であってもよいし、その他のタイプの加熱定着装置であってもよい。
また画像形成装置の像形成手段の転写方式または直接方式の電子写真作像プロセス機構に限られるものではないことは勿論である。
また記録材の通紙は中央基準に限られず、片側基準でもよい。
実施例1におけるカラー画像形成装置の概略構成模型図である。 定着装置の要部の拡大横断面模型図である。 さらにその部分的拡大図である。 加熱体として用いたセラミックヒータをの概略構成図である。 常温常湿環境下で画像形成装置を連続通紙モードで使用した場合の定着フィルム温度と加圧ローラ温度と記録材の通紙状態を示す模式図である。 低温環境下で画像形成装置を連続通紙モードで使用した場合の定着フィルム温度と加圧ローラ温度と記録材の通紙状態を示す模式図である。 高温環境下で画像形成装置を連続通紙モードで使用した場合の定着フィルム温度と加圧ローラ温度と記録材の通紙状態を示す模式図である。 実施例3におけるスループットダウンモードの場合の定着フィルム温度と加圧ローラ温度と記録材の通紙状態を示す模式図である。 制御系のブロック図である。 実施例1の環境制御モード時の制御手段の制御動作フロー図である。 実施例2の紙種制御モード時の制御手段の制御動作フロー図である。 実施例2の紙種制御+環境制御モード時の制御手段の制御動作フロー図である。 実施例2の環境制御+紙種制御モード時の制御手段の制御動作フロー図である。
符号の説明
A・・定着装置、1ヒータユニット、2・・加圧ローラ、4・・セラミックヒータ、6・・定着フィルム、N・・定着ニップ部、P・・記録材、44・・制御手段、46・・オペレーションパネル、48・・温湿度センサー、50・・紙種判別センサー

Claims (10)

  1. 記録材に画像を形成する像形成手段と、記録材上の画像の加熱定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、
    装置が使用される環境、または装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類に応じて、装置が搬送する記録材の間隔を変更する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 装置が使用される環境に応じて、前記定着手段の温調温度を変更する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 装置に通紙される記録材の種類に応じて、前記定着手段の温調温度を変更する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 装置が使用される環境と、装置に通紙される記録材の種類とに応じて、前記定着手段の温調温度を変更する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 装置が使用される環境を検知するための環境検知手段、または、装置が搬送する記録材の種類を検知し判別するための記録材検知手段、または、前記環境検知手段と前記記録材検知手段の両方を有し、前記手段の検知情報に応じて、前記定着手段の温調温度、または、装置が搬送する記録材の間隔の変更がなされることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 装置が使用される環境、または、装置が搬送する記録材の種類、または、その両方の情報をマニュアルで入力する手段を有し、入力した情報に応じて、前記定着手段の温調温度、または、装置が搬送する記録材の間隔の変更がなされることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記定着手段の温調温度、または、装置が搬送する記録材の間隔について、それを変更するモードと、変更しないモードと、を選択する手段を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 変更するモードと、変更しないモードと、の選択を、画像形成装置が接続されているコンピュータネットワークに属する全てのコンピュータや端末から行うことができることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記定着手段は、加熱体で加熱され、温調手段により所定の温調温度に制御される第1の回転体と、前記第1の回転体と圧接部を形成する第2の回転体と、を有し、前記圧接部で画像を担持した記録材を挟持搬送して加熱することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の画像形成装置。
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