JP7106333B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着器、あるいは記録材上の定着済みトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、等の像加熱装置に関する。また、この像加熱装置を備える画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ等の画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスにより形成されたトナー像を記録材に転写した後、当該記録材を加熱及び加圧することでトナー像を当該記録材に定着させる定着装置を備える。近年、省エネ対策や、FPOT(First Print Out Time)短縮化のため、定着装置に備えられる定着部材は、小型低熱容量化の傾向にある。特許文献1には、小型低熱容量の定着部材である定着フィルムと、定着部材を加熱する加熱体である小型セラミックヒータと、を備える定着装置が開示されている。この定着装置は、記録材の温度が一定になるように、加熱体に当接あるいは接着された小型サーミスタ等の温度検知素子で温度制御する構成となっている。また、さらなる省エネ対策のため、特許文献2には、未定着トナー画像を記録材に定着する前に、画像情報取得手段を用いてトナー画像情報を取得し、未定着トナー画像の画像領域に応じた加熱制御を行う定着装置が開示されている。
特開2012-163812号公報 特開2015-45802号公報
しかしながら、省エネ対策により定着部材を低熱容量化した場合、連続印刷において記録材上に形成されるトナー像の履歴によっては、定着部材の表面温度の変化量が大きくなる場合がある。例えば、ユーザが複数の記録材に連続印刷した場合において、各記録材の紙面におけるトナー像の占める割合が大きい場合は、定着部材の温度が低下し易く、熱供給が不足することでグロスが低下してしまうことがある。逆に、各記録材の紙面におけるトナー像の占める割合が小さい場合は、定着部材の温度が上昇し易く、熱供給が過多になることで、省エネ効果が得られない懸念がある。そのため、印刷中のトナー像の履歴にかかわらず、定着部材の表面温度の変化量を小さくし、省エネと画像のグロス向上を両立させることが課題となる。
本発明の目的は、記録材に形成されるトナー像の履歴が像加熱の温調制御に与える影響を低減し、省エネとグロス向上の両立を図ることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
画像情報に基づいて記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータの温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部が検知する温度に基づいて、前記発熱体の通電を制御する通電制御部と、
前記画像情報から、記録材上におけるトナーに関する情報を取得する取得部と、
を備える画像形成装置において、
前記画像形成部が複数の記録材に連続的にトナー像を形成する場合において、
前記取得部は、前記画像情報から、前記複数の記録材における、記録材の所定の領域においてトナーが載せられる部分である画像部が前記所定の領域に占める割合である被覆率及び記録材の前記所定の領域の前記画像部における単位面積当たりのトナーの載り量の平均値である平均印字率を取得し、
前記通電制御部は、前記複数の記録材ごとに、前記所定の領域における基準の目標温度を前記複数の記録材における前記被覆率の履歴を反映した補正量で補正した温度を制御目標温度として、前記発熱体の通電を制御し、
前記補正量は、前記複数の記録材のうち加熱が終了した記録材における前記被覆率及び前記平均印字率に基づいて設定される温度補正量の積算量と、加熱が行われる記録材における前記温度補正量と、の和であることを特徴とする。
本発明によれば、記録材に形成されるトナー像の履歴が像加熱の温調制御に与える影響を低減し、省エネとグロス向上の両立を図ることができる。
実施例1の画像形成装置の概略図 定着装置の概略図 定着装置の長手図 定着ヒータの断面図 定着ヒータの正面図 画像領域の説明図 実験例1~3の画像パターンの説明図 比較例の制御フローチャート 最大印字率に応じた目標温度テーブル 被覆率と表面温度変化量の関係の説明図 実験例1の表面温度プロファイルの説明図 比較例1のトナー量情報 実施例1のn=100枚目までの画像パターンの説明図 被覆率による温度補正上下限値の説明図 実施例1のn=101枚目以降の画像パターンの説明図 比較例1の温度、グロス、電力測定結果の説明図 実施例1の制御フローチャート 実施例1の制御フローチャートに用いられる温度補正テーブル 実施例1の温度、グロス、電力測定結果の説明図 比較例2のトナー量情報の説明図 実施例2のn=101枚目以降の画像パターンの説明図 比較例2の温度、グロス、電力測定結果の説明図 実施例2の温度、グロス、電力測定結果の説明図 比較例3のトナー量情報の説明図 実施例3の画像パターンの説明図 実施例3の画像パターンの説明図 実施例3の温度、グロス、電力測定結果の説明図 実施例3の温度、グロス、電力測定結果の説明図 実施例4のヒータ構成の説明図 実施例4のヒータの長手分割発熱領域の説明図 実施例4の制御フローチャート 実施例4の温度、グロス、電力測定結果の説明図 実施例4の温度、グロス、電力測定結果の説明図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例]
1.定着装置を備えた画像形成装置の概略説明
図1は、本発明の実施例に係るタンデム方式(4ドラム系)のカラー画像形成装置10の構成図である。なお、本発明は、レーザープリンタ、LEDプリンタ等のプリンタ、デジタル複写機等の加熱定着装置を用いた種々の画像形成装置に適用可能である。本実施例の画像形成装置10は、複数の画像形成部として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像(トナー画像)を形成するための4つの画像形成部を有する。本実施例の画像形成装置10は、画像情報に従って、記録材Pにフルカラー画像を形成可能である。
まず、ピックアップローラ13によって繰り出された記録材(記録紙)Pは、レジストセンサ111によって先端位置が検出された後、搬送ローラ対14,15に先端が少し通過した位置で搬送を一旦停止される。一方、スキャナユニット20a~20dは、反射ミラーやレーザダイオード(発光素子)を含み、回転駆動される感光体(像担持体)としての感光ドラム22a~22dに対し、画像情報に基づいて、順次、レーザ光21a~21dを照射する。このとき、感光ドラム22a~22dは、帯電ローラ23a~23dによって予め帯電されている。各帯電ローラ23a~23dからは、例えば-1200Vの電圧が出力されており、感光ドラム22a~22d表面は、例えば-700Vで帯電されている。この帯電電位においてレーザ光21a~21dの照射によって感光ドラム22a~22d表面に静電潜像を形成すると、感光ドラム22a~22d表面において静電潜像が形成された箇所の電位は、例えば-100Vとなる。現像器25a~25dおよび現像スリーブ24a~24dは、例えば-350Vの電圧を出力し、感光ドラム22a~22dの静電潜像にトナー(現像剤)を供給し、感光ドラム22a~22d上にトナー像(現像剤像)を形成する。一次転写ローラ26a~26dは、例えば+1000Vの正電圧を出力し、感光ドラム22a~22dのトナー像を、中間転写体としての中間転写ベルト30(無端状ベルト)に転写する。
中間転写ベルト30は、ローラ31、32、33によって周回駆動され、トナー像を2次転写ローラ27の位置へ搬送する。このとき、記録材Pは、2次転写ローラ27と中間転写ベルト30とが当接する2次転写位置への到達タイミングが、中間転写ベルト30に搬送されたトナー像が2次転写位置へ到達するタイミングと合うよう、搬送が再開される。そして、2次転写ローラ27によって中間転写ベルト30から記録材上にトナー像が転写される。
その後、像加熱部としての定着装置Aによって記録材Pのトナー像を加熱定着した後、記録材Pを機外へ出力する。ここで、2次転写ローラ27によって、中間転写ベルト30から記録材Pへ転写されなかったトナーは、クリーニングブレード35によって廃トナー容器36に回収される。ここで、各符号の英文字aはイエロー、bはマゼンタ、cはシアン、dはブラックの構成およびユニットを示す。
尚、図1においては、スキャナユニットにより光照射を行う系を説明した。しかし、それに限定されることはなく、色ずれ(位置ずれ)が生じてしまうという意味では、例えば、光照射手段としてLEDアレイを備えた画像形成装置を以下の各実施例に適用することもできる。また、上記の説明においては、中間転写ベルト30を有する画像形成装置につ
いて述べたが、その他の方式の画像形成装置にも転用することができる。例えば、記録材搬送ベルトを備え、各感光ドラム22に現像されたトナー像を記録材搬送ベルト(無端状ベルト)により搬送されてくる転写材(記録材)に直接転写する方式を採用した画像形成装置にも転用することができる。
2.定着装置の概略説明
図2は、本実施例に係る画像形成装置10の像加熱部としての定着装置Aの概略構成を示す模式的断面図(加圧ローラの軸方向に見た断面図)である。本実施例において、定着装置Aは、セラミックヒータ加熱方式の定着装置である。
定着装置Aは、加熱部材としての定着ヒータ16と、可撓性を有する筒状のフィルムである定着スリーブ1と、を備えた加熱ユニットと、加圧ローラ8とを備えている。加熱ユニットは、主として、定着スリーブ1、定着ヒータ16、定着ヒータ16を保持しかつ定着スリーブ1をガイドするヒータ保持部材201、および加圧用ステイ5等から構成される。定着スリーブ1を介して定着ヒータ16と加圧ローラ20が所定の加圧力で圧接されることで定着ニップ部Nが形成されている。定着ニップ部Nに未定着トナー画像Tを担持した記録材Pを通紙しつつ、定着ヒータ16の熱を利用して加熱することにより、トナー画像Tが記録材Pに定着される。
加圧部材としての加圧ローラ8は、芯金8aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させたシリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層8bが3.5mmと、表層に離型層8cが30~50μm設けてある。加圧ローラ8の直径は25mmである。芯金8aの両端部は、定着装置Aのシャーシ側板金間に軸受けを介して回転自由に保持させて配設してある。加圧ローラ8は、不図示の駆動手段により矢示の反時計回りの方向に回転駆動し、後述する定着スリーブ1の外面との摩擦力で定着スリーブ1に回転力を付与する。
図3は、本実施例における定着装置Aの長手方向における概略構成を示す模式図である。図3に示す通り、加圧用ステイ5の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材81a、81bとの間にそれぞれ加圧バネ17a、17bを縮設することで加圧用ステイ5に、押し下げ力を作用させている。尚、本実施例の定着装置Aでは、総圧約100N~250N(約10kgf~約25kgf)の押圧力を与えている。これにより、加圧用ステイ5から、耐熱性樹脂PPS等で構成されるヒータ保持部材201に押圧力が働きく。この押圧力により、ヒータ保持部材201及びヒータ保持部材201に保持された定着ヒータ16と加圧ローラ8が、定着スリーブ1を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。この定着ヒータ16で定着スリーブ1を定着スリーブ1内面側から加熱することで、定着ニップ部Nに導入される記録材Pを加熱してトナーTの定着がなされ、記録材Pは排出される。定着ヒータ16については後述する。
フランジ部材12a・12bは、定着スリーブ1の回転時に定着スリーブ1の端部を受けて定着スリーブ1の寄り移動を規制する役目をする。フランジ部材12a・12bの材質としては、樹脂、特に耐熱性の良い樹脂材料が好ましい。
定着部材としての定着スリーブ1は、基層1aと、その外面に積層した弾性層1bと、さらに外面に積層した離型層1cの複合構造の筒形回転体である。基層1aは、SUSで、厚みは30μm、弾性層1bは、シリコーンゴム・フッ素ゴム等で、厚み200~800μm、離型層1cは、フッ素樹脂等で15~25μm設けてあり、直径は24mmである。後述する定着スリーブ1の表面温度は、安立計器社製の熱電対(ST-13E-010-GW1-W)で測定を行った。
<定着ヒータの説明>
図4に、定着ヒータ16の模式的断面図を示し、図5に、定着ヒータ16の表面側(発熱体が設けられた側)の構成を模式的に示す。
定着ヒータ16は、以下〔1〕~〔5〕を備える。
〔1〕記録材Pの搬送方向すなわち通紙方向と直交する方向を長手方向とする横長のセラミック基板である窒化アルミ基板41(図4)。
〔2〕〔1〕の窒化アルミ基板41の表面側に長手方向に沿ってスクリーン印刷により線状あるいは帯状に塗工した、厚み10μm程度、幅1mm程度の抵抗発熱体層42。抵抗発熱体層42は、銀パラジウム(Ag/Pd)合金を含んだ導電ペーストを窒化アルミ基板41上に印刷したものである。
〔3〕〔2〕の抵抗発熱体層42に対する給電パターンとして、窒化アルミ基板41の表面側に銀ペーストのスクリーン印刷等によりパターン形成した、電極部44(図5)。
〔4〕抵抗発熱体層42の保護と絶縁性を確保するための、厚み30μm程度の薄肉のガラスコート45(図4)。
〔5〕窒化アルミ基板41と定着スリーブ1の接触面に設けたポリイミドからなる摺動層46。
定着ヒータ16の電極部44には、給電用コネクタが装着される。ヒータ駆動回路部から上記の給電用コネクタを介して電極部44に給電されることで、発熱体42が発熱して定着ヒータ16が迅速に昇温する。
尚、後述する電力を測定するため、電極部44に給電する不図示のケーブルには横河メータ&インスツルメンツ社製の電力計WT310を中継して接続する。
図5に、定着ヒータ16と、温度検知部を構成する温度検知手段としてのサーミスタ18a,18b,18cの位置関係を示す。サーミスタの材料は、TCR(Temperature Coefficient of Resistance)が正又は負に大きい材料であれば良い。本例ではNTC(Negative temperature coefficient)特性を有する材料のサーミスタを採用した。サーミスタ18a,18b,18cは、サーミスタ18aを定着ヒータ16の裏面の長手中央付近に接触させ、サーミスタ18b,18cを長手両端それぞれに接触させてあり、定着ヒータ裏面の温度を検知する。通常使用においては、加圧ローラ8の回転開始とともに、定着スリーブ1の従動回転が開始し、定着ヒータ16の温度上昇とともに、定着スリーブ1の内面温度も上昇していく。定着ヒータ16への点灯、すなわち、抵抗発熱体層42への通電制御は、通電制御部としての制御部120(図1)によりコントロールされる。制御部120は、定着スリーブ1の表面温度が所定の温度となるように、制御目標温度として、定着ヒータ16の長手中央のサーミスタ18aの検知温度の目標値を定め、投入電力を制御する。また、サーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子212が、定着ヒータ16に直接、もしくはガイド部材と一体になったヒータ保持部材201を介して間接的に当接している。安全素子212は、定着ヒータ16の異常発熱により作動して定着ヒータ16に供給する電力を遮断する。
<トナー量情報の説明>
画像形成装置10は、プリントJobを受け取りプリントが開始されると、取得部としてのビデオコントローラ121(図1)において、次の記録材上のトナー量情報を受け取る。トナー量情報は、(1)最大印字率、(2)平均印字率、(3)被覆率、の少なくとも3つの画像情報を含む。図6に示す、記録材の画像領域A~Aのそれぞれにおける(1)~(3)の情報が、ビデオコントローラ121へ送信される。図6では、画像領域A~AをA4サイズ紙の紙幅と対比して表している。画像領域A~Aの幅は、ヒータ発熱体(発熱範囲)の全長220mmを7分割したものである(L=31.4mm)。また、搬送方向の長さは、A4サイズ紙を通紙する場合、A4サイズ紙の搬送方向の長さ(297mm)である。すなわち、所定の領域としての画像領域A~Aは、定着ヒ
ータ16の加熱領域を記録材の搬送方向と直交する方向に分割した分割領域にそれぞれ対応する記録材の領域であり、各領域ごとにトナー量情報が取得され、後述する制御に利用される。
以下、(1)~(3)の詳細を説明する。
(1)最大印字率
記録材上のトナーの最大濃度に対応する。トナーの濃度は、記録材上の単位面積当たりのトナー載り量と定義し、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のそれぞれの最大濃度、すなわち、トナー載り量の最大値は100%である。最大濃度100%でトナーは約0.45mg/cm載っている。
(2)平均印字率
記録材上のトナーの印字部、すなわち、記録材においてトナーが載せられる部分である画像部における濃度を平均化した平均値に対応する。
例えば、図7の画像の場合、領域Aにおける平均印字率は、(a),(b),(c)印字部の面積をそれぞれsa,sb,scとし、各トナーの濃度をDa,Db,Dcとして、以下の式で表される。
Figure 0007106333000001
(3)被覆率
記録材の各画像領域A~Aの面積に対する、トナー印字面積の割合、すなわち、各画像領域A~Aのそれぞれにおける、トナーが載せられる画像部が占める割合に対応する。
例えば、図7の画像の場合、Aの面積をs6とした場合、Aの被覆率Sは、以下の式である。
Figure 0007106333000002

ここで、s6=297×31.4=9326mmである。
<定着スリーブ表面温度の測定>
(実験例1)
図8のフローチャートを用いて、室温状態(23℃)からA4紙Oce redlabel 80g紙をプロセス速度300mm/sec、60ppmで連続110枚通紙するときの制御について説明する。
先ず、印刷jobを開始した後、(131)においてA~Aの各領域でトナー量情報を受信する。その後、(132)において図9に示す最大印字率に応じた目標温度テーブルを参照し、A~Aの各領域のなかで最も高い目標温度を制御目標温度として、サーミスタ18aで温度制御する。この(131)→(132)を最終ページn=110枚目まで継続する。
以下に実験例1~3におけるトナー量情報の条件を説明する。簡単のため、所定の領域として領域Aに着目して実験を行った。n=1~n=100枚目まではAにおける最大印字率=200%でかつ被覆率s=42%の画像を連続で流す。ここで最大印字率20
0%の画像はイエロー100%とマゼンタ100%の混色である。その後、n=101枚目以降の定着装置Aが十分暖まった後、最大印字率=平均印字率200%であって、被覆率は5,10,30,60,90%の5水準に変化させたときのAにおける表面温度を測定した。図8のフローチャートと図9に従い、n=1~n=110までの温調温度は240℃で一定である。
図10に、実験例1の各被覆率の水準を振った温度変化量の結果を示している。被覆率の違いによってn=100枚目以降の温度変化量が変わってくる。また、図11は、n=101枚目以降、被覆率90%の画像パターンを連続通紙した場合のスリーブ表面温度測定結果を示している。表面温度はn=101枚目から約7枚で緩やかに温度低下していく特徴がある。後述する図18のテーブルは、緩やかに温度変化していく1枚当たりの特徴を反映したものである。
(実験例2)
n=100枚目までは、実験例1と同様であって、n=101~110枚目までAにおける平均印字率が150%で、被覆率は5,10,30,60,90%の5水準で、室温状態からそれぞれAにおける表面温度測定を行った。図10に実験例2の各被覆率の水準を振った温度変化量の結果を示している。実験例1と同様に被覆率の違いによってn=100枚目以降の温度変化量が変わってくる。
(実験例3)
n=100枚目までは、実験例1と同様であって、n=101~110枚目までAにおける平均印字率が100%で、被覆率は5,10,30,60,90%の5水準で、室温状態からそれぞれAにおける表面温度測定を行った。図10に実験例3の各被覆率の水準を振った温度変化量の結果を示している。実験例1、2と同様に被覆率の違いによってn=100枚目以降の温度変化量が変わってくる。
以上の結果から、n=101~110枚目において被覆率が小さい程、平均印字率の影響は小さくスリーブ表面温度上昇量は近い値に収束することがわかった。一方、n=101~110枚目において被覆率が大きい場合、平均印字率が高い程、温度低下量が大きくなることがわかった。
図14は、平均印字率を横軸として、図10のグラフをプロットし直したものである。後述する図18の1枚当たりの温度補正に従って、図示する被覆率s=5%の補正下限値から、被覆率s=100%の補正上限値まで、最大の温度変化量、すなわち、補正量の範囲が規定される。
以上の実験結果を踏まえ、比較例と本発明の実施例について具体的に説明する。尚、以降で述べる実施例において、定着装置Aが十分温まった後のn=101枚目以降の変化に着目するが、n=101枚目以降に効果が限定されるものではない。
(比較例1)
比較例1は、実験例1~3と同様に、室温状態(23℃)からA4紙Oce redlabel 80g紙をプロセス速度300mm/sec、60ppmで連続110枚通紙し、図8のフローチャートに従って温調制御した場合である。定着スリーブ表面温度は、領域Aと領域Aの2か所に熱電対を配置して測定した。以下、図12を用いて、n=1~110枚目までのトナー量情報の条件を説明する。n=100枚目までは、図13に示す、左右がほぼ対称なパターンを連続通紙した。具体的なトナー量情報は、Aにおいて被覆率s=42%、最大印字率=200%、平均印字率=190%であり、Aにおいて被覆率s=41%、最大印字率=200%、平均印字率=189%である。次に、n=
101~110枚目において、図15に示す左右非対称な画像パターンを連続通紙させた。
図15は、Aにおいて、(a)と(c)の画像により、被覆率s=5%、最大印字率=200%、平均印字率=190%である。一方、Aにおいて、(b)と(d)の画像により、被覆率s=82%、最大印字率=200%、平均印字率=200%である。従って、図9の最大印字率に応じた目標温度テーブルに従い、n=1~n=110までの温調温度は240℃である。尚、AとA以外のその他のトナー量情報も図12に示す。
図16に、定着スリーブの表面温度、電力、グロス値と、温調温度の関係を示している。グロス値[°]は日本電色のPG-1M ハンディ型光沢度計を用いて測定した。Aの定着スリーブ表面温度が、Aの定着スリーブ表面温度に比べて低くなるため、図15における(b)部グロス値は(a)部のグロス値に対して低くなる結果となった。
(実施例1)
一方、本発明の実施例1は、比較例1の図12と通紙及び画像パターンは同じ条件で、図17のフローチャートに沿って連続通紙、すなわち、複数の記録材に連続的に画像形成を行った場合である。図17のフローチャートについて詳しく説明する。先ず、印刷jobを開始後、(231)においてA~Aの各領域でトナー量情報を受信する。次に、(232)において図9に示すトナー量情報の最大印字率に応じた目標温度テーブルを参照し、A~Aの各領域の基準となる温度を算出する。
次に、(233)において、図14で説明した各平均印字率における補正の上下限に到達しているか否か、すなわち、補正量の限界範囲から外れているか否かを判定する。被覆率による温度補正量の上下限範囲は、図14に示すように、平均印字率によって範囲が変化し、連続通紙される複数の記録材ごとに、その記録材(これから加熱される記録材)の平均印字率に応じて、その都度、設定されることになる。上下限に到達していなければ、(234)に進む。(234)では、A~Aの各領域において図18に示す被覆率に応じた温度補正テーブルを参照し、温度補正量を計算する。一方(233)において上下限に到達していれば、補正量を限界範囲に収める調整方法の一例として、補正温度0℃として(235)へ進む。(235)では、被覆率の履歴を反映した補正量として、(232)で計算したA~Aの各領域の基準となる温度と(234)で計算したA~Aの各領域の被覆率に応じた温度補正量の和により、A~Aのそれぞれの領域で仮の設定温度を計算する。ヒータ16はA~Aの各領域に応じて発熱量を変えられないため、最も温度が高くなる領域の補正後の制御目標温度を真の設定温度とし、サーミスタ18aでヒータ16の温度を制御する。
図19に、以上のフローに沿って温調制御した場合の定着スリーブの表面温度、電力、グロス値の測定値と、画像の被覆率sによる温度補正量(-Δ)、被覆率sによる補正量の積算量(Σ-Δ)、補正温度の上下限への到達有無の関係を示している。被覆率sによる補正量の積算量(Σ-Δ)は、連続通紙される複数の記録材のうち加熱が終了した記録材における被覆率sに対応した温度補正量の積算量と、これから加熱が行われる記録材における被覆率sに対応した温度補正量との和である。図17のフローチャート(235)において、A~Aの領域の中でA領域の設定温度が最も高いため、A領域の温度が制御温度として採用される。A領域はn=104枚目に図14の補正の上下限に到達し、図19中の○でその到達を明示している。比較例1に対して、A領域の定着スリーブ表面温度は高くなることで、電力は高くなるものの、図15のA領域(b)部のグロスは比較例1に対して改善する。また、A領域(a)部の温度も、比較例1に比べ高くなるが、グロス値は飽和しており、A領域(b)部とほぼ同じグロス値であった。
(比較例2)
比較例2は、図8のフローチャートに従って温調制御した場合であり、n=1~n=100までの通紙条件は比較例1と同じである。定着スリーブ表面温度は、AとA領域の2か所に熱電対を配置させて測定した。以下、図20を用いて、n=1~110枚目までのトナー量情報の条件を説明する。n=100枚目までのトナー量情報は、実施例1と同様である。n=101~110枚目において、図21の(a)(b)に示すような印字率が高いパターンが局所的に含まれた画像を連続通紙させる。具体的には、A及びAにおいて、被覆率s=5%、最大印字率=200%、平均印字率=195%である。従って、図9に従い、n=1~n=110までの温調温度は240℃である。尚、AとA以外のその他のトナー量情報も図20に示す。図22に定着スリーブの表面温度、電力、グロス値を測定した結果と、温調温度の関係を示している。図21のA及びA領域の定着スリーブ表面温度は、n=101枚目以降次第に高くなるため、熱供給が過剰になり、以下に述べる実施例2に比べて消費電力が高くなってしまう。
(実施例2)
本発明の実施例2は、比較例2と通紙条件及び画像パターンは同じであり、図17のフローチャートに沿って温調制御した場合である。実施例1と同様に、図18で示す1枚毎の被覆率Sに応じた補正テーブルを参照し、図14の補正の下限値に到達するまで温度補正させる。
図23に、定着スリーブの表面温度、電力、グロス値と、画像の被覆率sによる温度補正量(-Δ)、被覆率sによる補正量の積算量(Σ-Δ)、補正温度の上下限への到達有無の関係を示している。また、比較例2と電力比較した結果を示している。図17のフローチャート(235)において、A~Aの領域の中で図18からA~A領域はすべて同じ補正温度であるため、A領域の温度を制御温度として採用する。比較例2に比べ、A及びA領域の温度を低く抑えることで、消費電力が削減できる。また、実施例2の条件の定着スリーブ表面温度で図21(a)(b)部のグロス値は飽和しており、比較例2と実施例2でグロス値の有意な差は見られなかった。
(比較例3)
比較例3は、比較例2と通紙条件は同じであり、図8のフローチャートに従って温調制御する。n=100枚目までのトナー量情報は実施例2と同様である。図24でn=101~110枚目のトナー量情報について説明する。Aにおける被覆率s=82の画像は実施例1と同じ図15の画像であり、Aにおける被覆率s=50%の画像は図25の画像であり、Aにおける被覆率s=30%の画像は、図26の画像である。図25及び図26の画像は、Aを除く領域のトナー量情報はすべて同じであり、Aの被覆率sと平均印字率のみそれぞれで異なる。
後述する実施例3に対して、n=107枚目以降で消費電力が大きい。
(実施例3)
本発明の実施例3では、比較例3と通紙条件及び画像パターンは同じであり、図17のフローチャートに沿って温調制御する。実施例1と同様に、図18で示す1枚毎の被覆率Sに応じた補正テーブルを参照し、補正の上下限値に到達するまで温度補正させる。図17のフローチャート(235)において、A~Aの領域の中でA領域の設定温度が最も高い為、A領域の温度が制御温度として採用される。
図27A、図27Bに本実施例の、電力、グロス値とA領域の定着スリーブの表面温度、画像の被覆率sによる温度補正(-Δ)、被覆率sによる補正の積算(Σ-Δ)、補正温度の上下限への到達有無の関係を比較例3と共に示している。
実験例3の定着スリーブ表面温度以上では、グロス値は飽和しており、実施例3と比較
例3のグロスはほぼ同じである。対して、A領域のn=107枚目以降の温度上昇が抑えられることで消費電力が削減できる。
(実施例4)
本発明の実施例4は、上記実施例1~3とはヒータの構成が異なり、基板上に長手方向に複数個の発熱体が並べられたヒータ構成を有し、かつ長手方向に分割された加熱領域を個別に温調制御可能なサーミスタ構成を有している。実施例4におけるヒータ以外の構成は、上記実施例1~3と同様であり、説明は省略する。
<分割定着ヒータの説明>
図28を用いて、本実施例に係るヒータ300の構成を説明する。図28(A)は、ヒータ300の模式的断面図、図28(B)は、ヒータ300の各層の模式的平面図、図28(C)は、ヒータ300への電気接点Cの接続方法を説明する図である。
図28(B)には、本実施例の画像形成装置10における記録材Pの搬送基準位置Xを示してある。本実施例における搬送基準は中央基準となっており、記録材Pはその搬送方向に直交する方向における中心線が搬送基準位置Xに沿うように搬送される。また、図28(A)は、搬送基準位置Xにおけるヒータ300の断面図となっている。
ヒータ300は、セラミックス製の基板305と、基板305上に設けられた裏面層1と、裏面層1を覆う裏面層2と、基板305上の裏面層1とは反対側の面に設けられた摺動面層1と、摺動面層1を覆う摺動面層2と、より構成される。
裏面層1は、ヒータ300の長手方向に沿って設けられている導電体301(301a、301b)を有する。導電体301は、導電体301aと導電体301bに分離されており、導電体301bは、導電体301aに対して記録材Pの搬送方向の下流側に配置されている。
また、裏面層1は、導電体301a、301bに平行して設けられた導電体303(303-1~303-7)を有する。導電体303は、導電体301aと導電体301bの間にヒータ300の長手方向に沿って設けられている。
更に、裏面層1は、発熱体302a(302a-1~302a-7)と発熱体302b(302b-1~302b-7)を有する。発熱体302aは、導電体301aと導電体303の間に設けられており、導電体301aと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。発熱体302bは、導電体301bと導電体303の間に設けられており、導電体301bと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。
導電体301と導電体303と発熱体302aと発熱体302bとから構成される発熱部位は、ヒータ300の長手方向に対し7つの発熱ブロック(HB1~HB7)に分割されている。すなわち、発熱体302aは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302a-1~302a-7の7つの領域に分割されている。また、発熱体302bは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302b-1~302b-7の7つの領域に分割されている。更に、導電体303は、発熱体302a、302bの分割位置に合わせて、導電体303-1~303-7の7つの領域に分割されている。
本実施例のヒータ300における発熱範囲(加熱領域)は、発熱ブロックHB1の図中左端から発熱ブロックHB7の図中右端までの範囲であり、その全長は220mmである。また、各発熱ブロックの長手方向長さ、すなわち、長手方向に複数分割された各加熱領域は、全て同じ約31mmとしているが、長さを異ならせても構わない。
また、裏面層1は、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)を有する。電極
E1~E7は、それぞれ導電体303-1~303-7の領域内に設けられており、導電体303-1~303-7を介して発熱ブロックHB1~HB7それぞれに電力供給するための電極である。電極E8-1、E8-2は、ヒータ300の長手方向端部に導電体301に接続するよう設けられており、導電体301を介して発熱ブロックHB1~HB7に電力供給するための電極である。本実施例ではヒータ300の長手方向両端に電極E8-1、E8-2を設けているが、例えば、電極E8-1のみを片側に設ける構成でも構わない。また、導電体301a、301bに対し共通の電極で電力供給を行っているが、導電体301aと導電体301bそれぞれに個別の電極を設け、それぞれ電力供給を行っても構わない。
裏面層2は、絶縁性を有する表面保護層307より構成(本実施例ではガラス)されており、導電体301、導電体303、発熱体302a、302bを覆っている。また、表面保護層307は、電極Eの箇所を除いて形成されており、電極Eに対して、ヒータの裏面層2側から電気接点Cを接続可能な構成となっている。
基板305上の裏面層1とは反対側の面に設けられた摺動面層1は、各発熱ブロックHB1~HB7の温度を検知するためのサーミスタTH(TH1-1~TH1-4、およびTH2-5~TH2-7)を有している。サーミスタTHは、PTC(Positive
temperature coefficient)特性、若しくはNTC特性(本実施例ではNTC特性)を有した材料から成り、その抵抗値を検出することにより、全ての発熱ブロックの温度を検知できる。
また、摺動面層1は、サーミスタTHに通電しその抵抗値を検出するため、導電体ET(ET1-1~ET1-4、およびET2-5~ET2-7)と導電体EG(EG1、EG2)とを有している。導電体ET1-1~ET1-4は、それぞれサーミスタTH1-1~TH1-4に接続されている。導電体ET2-5~ET2-7は、それぞれサーミスタTH2-5~TH2-7に接続されている。導電体EG1は、4つのサーミスタTH1-1~TH1-4に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体EG2は、3つのサーミスタTH2-5~TH2-7に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体ETおよび導電体EGは、それぞれヒータ300の長手に沿って長手端部まで形成され、ヒータ長手端部において不図示の電気接点を介してヒータ駆動回路と接続されている。
摺動面層2は、摺動性と絶縁性を有する表面保護層308より構成(本実施例ではガラス)されており、サーミスタTH、導電体ET、導電体EGを覆うとともに、定着フィルム202内面との摺動性を確保している。また、表面保護層308は、導電体ETおよび導電体EGに対して電気接点を設けるために、ヒータ300の長手両端部を除いて形成されている。
続いて、各電極Eへの電気接点Cの接続方法を説明する。図28(C)は、各電極Eへ電気接点Cを接続した様子をヒータ保持部材201側から見た平面図である。ヒータ保持部材201には、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)に対応する位置に貫通穴が設けられている。各貫通穴位置において、電気接点C(C1~C7、およびC8-1、C8-2)が、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)に対して、バネによる付勢や溶接などの手法によって電気的に接続されている。電気接点Cは、加圧ステイ5とヒータ保持部材201の間に設けられた不図示の導電材料を介して、ヒータ駆動回路と接続されている。実施例1~3と同様にヒータ300に供給する電力測定のため、電極E1~E8に給電する不図示のケーブルには電力計WT310を中継して接続する。
<加熱領域>
図29に示すように、本実施例における加熱領域B~Bは、図6で示す画像領域を
示すA~Aと対応させている。加熱領域B~Bは、定着ニップ部N内の、発熱ブロックHB1~HB7に対応した位置に設けられており、発熱ブロックHBi(i=1~7)の発熱により、加熱領域B(i=1~7)がそれぞれ加熱される。加熱領域B~Bの全長は220mmであり、各領域はこれを均等に7分割したものである(L=31.4mm)。
実施例4では、実施例1と通紙条件及び画像パターンは同じであり、図30のフローチャートに沿って温調制御する。(231)~(234)までの制御ブロックは、実施例1~3と同じである。(236)において各画像領域にAiに対応した加熱領域Biにおいて、それぞれに対応したサーミスタTHで加熱領域Biの温度を制御する。
図31A、図31Bに、電力、グロス値を実施例1の結果と共に示している。実施例1に対して、A~Aのそれぞれの領域で、図30のフローチャートに沿った温調制御が実行されることで、更なる消費電力の削減ができる。
以上の実施例ではA4サイズ紙の場合についての効果を述べたが、レターサイズやその他のサイズでも効果はある。また、各加熱領域や各画像領域の分割数や幅も本実施例で述べた条件に限定されるものではない。
また、上記実施例における図9、図10、図14、図18等に示した設定値はあくまで一例である。すなわち、上記実験例において連続通紙履歴(100枚目まで)の基準となる最大印字率(200%)や被覆率(42%)の設定値が変われば、図14に示す補正量の上限値の範囲や、図18に示す温度補正量の設定も変わることは言うまでもない。
上記各実施例は、それぞれの構成を可能な限り互いに組み合わせることができる。
10…画像形成装置、A…定着装置(像加熱装置)、16…ヒータ、1…定着スリーブ、18a、18b、18c…サーミスタ

Claims (6)

  1. 画像情報に基づいて記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
    基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱部と、
    前記ヒータの温度を検知する温度検知部と、
    前記温度検知部が検知する温度に基づいて、前記発熱体の通電を制御する通電制御部と、
    前記画像情報から、記録材上におけるトナーに関する情報を取得する取得部と、
    を備える画像形成装置において、
    前記画像形成部が複数の記録材に連続的にトナー像を形成する場合において、
    前記取得部は、前記画像情報から、前記複数の記録材における、記録材の所定の領域においてトナーが載せられる部分である画像部が前記所定の領域に占める割合である被覆率及び記録材の前記所定の領域の前記画像部における単位面積当たりのトナーの載り量の平均値である平均印字率を取得し、
    前記通電制御部は、前記複数の記録材ごとに、前記所定の領域における基準の目標温度を前記複数の記録材における前記被覆率の履歴を反映した補正量で補正した温度を制御目標温度として、前記発熱体の通電を制御し、
    前記補正量は、前記複数の記録材のうち加熱が終了した記録材における前記被覆率及び前記平均印字率に基づいて設定される温度補正量の積算量と、加熱が行われる記録材における前記温度補正量と、の和であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正量は、前記和が、前記加熱が行われる記録材の前記被覆率及び前記平均印字率に基づいて設定される上限値及び下限値で規定される補正量の範囲から外れる場合、前記範囲に収まるように調整されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記取得部は、前記画像情報から、記録材の前記所定の領域における単位面積当たりのトナーの載り量の最大値である最大印字率を取得し、
    前記基準の目標温度は、加熱が行われる記録材の前記最大印字率に基づいて設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記所定の領域は、前記ヒータの加熱領域を記録材の搬送方向と直交する方向に複数に分割した領域の一つに対応する記録材の領域であり、
    前記通電制御部は、前記複数の記録材ごとに、前記加熱領域に対応する全ての前記所定の領域のなかで最も高い補正後の制御目標温度に基づいて、前記発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記像加熱部は、複数の前記発熱体が前記基板上を前記基板の長手方向に並ぶように設けられており、前記長手方向に分割された複数の加熱領域を有し、
    前記所定の領域は、前記複数の加熱領域の一つに対応する記録材の領域であり、
    前記通電制御部は、前記複数の記録材ごとに、前記複数の加熱領域に対応する複数の前記所定の領域のそれぞれにおいて個別に前記基準の目標温度を前記補正量で補正した温度を制御目標温度とし、前記複数の加熱領域ごとに前記発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 内面が前記ヒータに接触しつつ回転する筒状のフィルムを有し、記録材上の画像は前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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