JP2006235437A - 電気光学装置、電子機器及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画素面積が減少しても容量比を確保することが可能であると同時に、配線抵抗の低減をも図ることができる電気光学装置の構造を提供する。
【解決手段】 本発明の電気光学装置100は、一対の基板110,120と、一対の基板に狭持される電気光学物質130と、電気光学物質の一側に配置された画素電極114と、画素電極に接続されたスイッチング素子117と、電気光学物質を介して画素電極に対向する対向電極122と、電気光学物質を駆動する駆動回路134,135と、基板の駆動領域外に配置され駆動回路と対向電極とを接続する配線118とを有し、画素電極に対して電気光学物質とは反対側に対向配置され、画素電極との間に補助容量を構成する容量電極112を設け、配線の少なくとも一部は容量電極と同材料で形成された導電層118Yと他の導電層118Xとの積層構造を有する。
【選択図】図6
【解決手段】 本発明の電気光学装置100は、一対の基板110,120と、一対の基板に狭持される電気光学物質130と、電気光学物質の一側に配置された画素電極114と、画素電極に接続されたスイッチング素子117と、電気光学物質を介して画素電極に対向する対向電極122と、電気光学物質を駆動する駆動回路134,135と、基板の駆動領域外に配置され駆動回路と対向電極とを接続する配線118とを有し、画素電極に対して電気光学物質とは反対側に対向配置され、画素電極との間に補助容量を構成する容量電極112を設け、配線の少なくとも一部は容量電極と同材料で形成された導電層118Yと他の導電層118Xとの積層構造を有する。
【選択図】図6
Description
本発明は電気光学装置、電子機器及び電気光学装置の製造方法に係り、特に、スイッチング素子と、これに接続された画素電極とを有する各種表示装置として好適な電気光学装置の構造に関する。
一般に、TFT(Thin Film Transistor)やTFD(Thin Film Diode)などのスイッチング素子を備えた電気光学装置、例えば、アクティブマトリクス型液晶装置が知られている。このような電気光学装置では、画像信号線と画素電極との間にスイッチング素子を介在させ、画像信号線からスイッチング素子を介して画素電極に画像信号を供給することで、画素電極とこれに対向する対向電極(共通電極)との間に所定の電界を形成し、この電界によって電気光学物質(液晶)の光学状態を制御するようにしている。
ところで、上記スイッチング素子を介して供給された画像信号に基づいて画素電極と対向電極との間に印加される所定の電圧はスイッチング素子がオフすることで一定期間保持され、例えば液晶装置の場合、この期間では液晶の光学状態が維持されるようになっているが、スイッチング素子の素子容量が大きくなると、配線電位の変動によって上記電圧が変動し、表示状態を悪化させるという問題点がある。すなわち、液晶容量と素子容量の比(以下、単に「容量比」という。)を大きくすることで、上記電圧の変動を抑制し、表示品位を向上させる必要がある。
そこで、従来は、液晶容量と並列に補助容量を形成することによって、液晶容量と補助容量の合計を素子容量に対して大きくし、これによって上記容量比を実質的に増大する方法が採用されている。例えば、TFTをスイッチング素子として用いる場合、一般的には、TFTの半導体層に対してゲート絶縁膜を介して対向する容量配線を設けることで補助容量を形成し、この補助容量によって容量比を増大させて表示品位を向上させる方法が知られている(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。
一方、液晶装置では、一対の透明絶縁基板を貼り合わせ、この基板間に液晶を配置してなるセル構造が用いられるが、この場合、スイッチング素子及び画素電極を設けた一方の基板上に、他方の基板に設けられた対向電極に所定電位を供給するための引き回し配線を形成し、この引き回し配線を、一方の基板と他方の基板との間に配置された導電材を介して上記対向電極に導電接続する場合がある(例えば、以下の特許文献2参照)。これは、スイッチング素子と同時に引き回し配線を形成することができること、スイッチング素子が形成された基板上に駆動用ICを実装することができること、スイッチング素子が形成された基板と対向する基板側に配線を形成する工程を省くことができることなどの理由により、製造工程を簡易化し、製造コストを低減することができるからである。
特開2002−229061号公報
特開平10−282515号公報
しかしながら、近年、携帯型電子機器の表示部の表示解像度の向上及び動画表示品位の向上に対する要請が強くなってきており、これに伴って電気光学装置の高精細化及び応答速度の向上を図るために、画素面積の縮小や液晶容量の減少が避けられなくなりつつある。このため、上記の容量比が小さくなり、表示品位が悪化するという問題点がある。
この場合、前述の如く補助容量を設けることで容量比を確保することが考えられるが、この方法では、TFTなどのスイッチング素子の形成部分に補助容量を設ける必要があるので、遮光領域が増大し、特に高精細化した場合には、画素の開口率が低下し、表示のコントラストや明るさを十分に確保できなくなる恐れがある。また、スイッチング素子の構造を利用する必要があるとともに、画素構造上の制約により、補助容量の容量値を大きくすることが難しいという問題点も考えられる。
また、通常、スイッチング素子を備えた基板上には、スイッチング素子と同時に形成された複数の配線が設けられ、これらの配線が電極と駆動用IC等との間を導電接続している。しかし、これらの複数の配線間で電極と駆動用ICとの距離が相互に異なることに起因する配線抵抗のばらつきを抑制するために、一般的には最も配線距離の長い配線の配線抵抗に対して他の配線の配線抵抗を配線幅などにより合わせている。しかしながら、このようにすると、全ての配線の配線抵抗が高くなるため、配線駆動能力が低下するという問題点がある。
特に、TFDなどの二端子型非線形素子をスイッチング素子として用いる場合には、画素電極に対向する複数の対向電極が設けられ、これらの対向電極をそれぞれ駆動するための配線が必要になるが、これらの配線は、通常、上述のようにスイッチング素子を備えた基板上に形成され、他方の基板との間の上下導通部を介して対向電極に導電接続されるために配線経路が長くなりやすく、しかも、小型化や高精細化に伴って配線スペースが削減されやすい駆動領域外に配置されるために、配線幅を十分に確保することができず、なおさら配線抵抗が高くなる傾向があるといった問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、画素面積が減少しても容量比を確保することが可能であると同時に、配線抵抗の低減をも図ることができる電気光学装置の構造を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の電気光学装置は、一対の基板と、該一対の基板に狭持される電気光学物質と、一方の基板に形成された、該電気光学物質の一側に配置された電極と、前記電気光学物質を駆動する駆動回路と、前記電極に対応して設けられ、前記駆動回路からの信号を前記電極に伝えるスイッチング素子と、前記電気光学物質を介して前記電極に対向する他方の基板に形成された対向電極と、前記一方の基板の表示領域外に配置され、前記駆動回路と前記対向電極とを接続する配線とを有する電気光学装置において、前記電極に対して前記電気光学物質とは反対側に対向配置され、前記電極との間に補助容量を構成する容量電極を設け、前記配線の少なくとも一部は前記容量電極と同材料で形成された導電層と他の導電層との積層構造を有することを特徴とする。
この発明によれば、容量電極を電極の前記電気光学物質とは反対側に対向配置させて補助容量を構成することにより、スイッチング素子の構造とは無関係に容量電極を構成することができ、既存の構成である電極を利用して補助容量を設けることができるため、補助容量を設けるための新たな構成要素として容量電極のみを設ければよく、電極の全面に亘って容量電極を対向させることも可能になるなど、スイッチング素子の構造や画素構造による制約を受けることなしに、補助容量の容量値を容易に増大させることができる。したがって、電気光学装置の高精細化や高速応答化を図っても、容量比を確保することが可能になるため、表示品位の悪化を防止できる。
より具体的に説明すると、従来の補助容量は、容量線とTFTの半導体層との間のゲート絶縁膜によって構成されていたので、TFTの半導体層を容量線と対向配置されるように延長する必要があるとともに、TFTの素子領域内に補助容量が形成されるため、補助容量の静電容量を大きくすることができず、大きくすると、画素の開口率が低下するという問題があった。本発明では、電極自体に容量電極を対向させることで、補助容量を大きくすることが可能になるとともに、画素の開口率にもほとんど影響を与えない。
また、配線が容量電極と同材料で形成された導電層と他の導電層との積層構造を有することにより、駆動回路と対向電極との間の配線抵抗を全体として低減することができるため、対向電極の駆動能力を高めることができる。ここで、上記材料は電極材料などの電気抵抗の低い材料であることが好ましい。この駆動能力の向上は、高精細化への対応性を高めるとともに、表示品位を向上させる上で効果がある。この配線抵抗の低減効果は、容量電極と同材料で同時に形成された層を利用することにより達成できるので、製造工程を複雑化することがなく、製造コストや製造時間の増大を招くことがない。したがって、本発明によれば、補助容量の形成と配線(引き回し配線)の低抵抗化を同時に実現することができるという顕著な効果を奏する。
なお、上記配線の低抵抗化の効果は、容量電極の構成材料を電気伝導性の良好な材料で構成することにより、配線の構成材料もまた当該材料で構成されることになり、さらに高められる。特に、容量電極の構成材料を金属材料とすることにより、配線にも金属材料が積層されることになるため、配線抵抗を大幅に低減できる。この場合、容量電極が金属材料で構成されるので、後述するように容量電極を光反射層として機能させる反射型若しくは反射半透過型の電気光学装置を構成することが好ましい。
本発明において、前記対向電極は前記配線に導電接続されていることが好ましい。これによれば、容量電極が対向電極と導電接続されることになるので、電気光学物質を挟んだ容量成分と、補助容量とに印加される電圧が基本的に同一となるため、補助容量による保持容量の増加分を大きくすることができるとともに電気光学物質に印加される電圧を正確かつ確実に保持することが可能になるため、表示品位の向上効果を高くし、かつ、安定させることができる。
さらに、駆動回路と対向電極とを接続する配線に容量電極を接続することにより、既存の配線を利用することになるため、容量電極のための配線構造を簡易に構成することができる。すなわち、容量電極専用の配線構造を不要にし、或いは、きわめて僅かなものとすることができる。したがって、小型化にも容易に対応できるようになる。
本発明において、前記スイッチング素子、前記電極、前記容量電極及び前記配線が設けられた第1基板と、前記対向電極が設けられた第2基板とを有し、前記電気光学物質は前記第1基板と前記第2基板との間に配置されていることが好ましい。第1基板と第2基板との間に電気光学物質を配置し、第1基板にはスイッチング素子、電極、容量電極及び配線を設け、第2基板には対向電極を設ける構成とすることにより、電気光学装置を一般的な構成とすることができるため、容易に製造できるようになる。この場合、前記配線と前記対向電極とは第1基板と第2基板との間に配置された上下導通部を介して導電接続される。この上下導通部は、例えば、両基板間に配置された導電性粒子を含むシール材(異方性導電材)などによって構成できる。
本発明において、前記容量電極と前記配線は、前記電極と同材料で形成された接続配線を介して導電接続されていることが好ましい。これによれば、電極と同材料で形成された接続配線を介して容量電極と前記配線とを導電接続することにより、電極と同時に形成することが可能になるため、製造工程を増やす必要がない。しかも、電極と接続配線とが同材質で構成されていることにより、両者間に電蝕が発生することを防止できる。
本発明において、前記容量電極は、前記電極と前記スイッチング素子の間に形成されていることが好ましい。これによれば、スイッチング素子の電極側に容量電極が配置されることにより、電極と容量電極との距離を小さくして補助容量の容量値を大きくすることが可能になるとともに、電極と、スイッチング素子及び配線との距離を十分に確保して寄生容量を低減することができる。この場合の具体的な構造としては、前記第1基板では、前記スイッチング素子上に第1層間絶縁膜を介在させて前記容量電極が形成され、前記容量電極上に第2層間絶縁膜を介在させて前記電極が形成され、前記電極は前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜に設けられたコンタクトホールを通して前記スイッチング素子に導電接続され、前記容量電極には、前記コンタクトホールを回避する開口部が設けられていることが望ましい。
本発明において、前記電極と前記スイッチング素子を導電接続するコンタクトホールを有し、前記容量電極は前記コンタクトホールとの間に絶縁を確保するための開口部を有することが好ましい。これによれば、容量電極の形成面積を増大させて電極と容量電極との間に形成される補助容量を大きくすることができるとともに、電極及びスイッチング素子と、容量電極とを確実に絶縁することができる。ここで、電極とスイッチング素子との間には絶縁膜を形成し、この絶縁膜に上記コンタクトホールを形成することが好ましい。また、前記配線の前記他の導電層をスイッチング素子と同一材料で構成するとともに、前記配線の形成領域のうちの少なくとも一部には上記絶縁膜を設けない構成とし、この絶縁膜を設けない部分において前記容量電極と同一材料で構成される導電層を前記配線の他の導電層上に積層させてなる構造とすることが望ましい。
本発明において、共通の前記対向電極に対向する複数の前記電極を有し、前記容量電極は、前記複数の電極に対向する部分が一体に形成されていることが好ましい。これによれば、複数の電極に対向する共通の対向電極が設けられている場合に、この複数の電極に対して一体の容量電極を設けることにより、構造を簡略化することができるとともに、電極との間の対向面積も大きくとることが可能になり、さらに、前記配線との導電接続も容易になる。
なお、本発明では、前記電極及び前記容量電極が透明導電体で構成されている場合には、透過型の電気光学装置を構成することが可能になり、また、前記電極が透明導電体で構成され、前記容量電極が光反射性導電体で構成されている場合には、容量電極を反射電極と兼用した反射型、或いは、半透過型の電気光学装置を構成することが可能になる。特に、前記容量電極が前記電気光学物質側から入射した光を反射する光反射層であることにより、反射型の表示装置、或いは、反射半透過型の表示装置の構成とほぼ同様の構成で大きな補助容量を設けることが可能になる。
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載の電気光学装置と、該電気光学装置を制御する制御手段とを有する。電子機器に上記の電気光学装置を搭載することで、高精細化、或いは、高速応答化された表示体の表示品位を向上させることができる。特に、携帯型電子機器であれば、限られた表示面積内に高品位の画像を表示することが可能になる。電子機器としては、モニタ装置、テレビジョン装置、コンピュータ装置、投射型表示装置などが挙げられ、特に、携帯型電子機器としては、携帯電話、携帯型情報端末、電子時計などが挙げられる。
さらに、本発明の電気光学装置の製造方法は、一対の基板と、該一対の基板に狭持される電気光学物質と、該電気光学物質の一側に配置された電極と、前記電気光学物質を駆動する駆動回路と、前記電極に対応して設けられ、前記駆動回路からの信号を前記電極に伝えるスイッチング素子と、前記電気光学物質を介して前記電極に対向する他方の基板に形成された対向電極と、前記一方の基板の表示領域外に配置され前記駆動回路と前記対向電極とを接続する配線とを有する電気光学装置の製造方法において、前記スイッチング素子を形成する工程と、前記電気光学物質よりも前記電極側に前記配線の第1導電層を形成する工程と、前記スイッチング素子上に前記第1導電層の少なくとも一部領域上を除いて第1層間絶縁膜を形成する工程と、前記第1層間絶縁膜上に容量電極を形成すると同時に、前記容量電極と同材質で前記第1導電層上に前記配線の第2導電層を積層形成する工程と、前記容量電極上に第2層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2層間絶縁膜上に前記スイッチング素子に導電接続された前記電極を形成して、前記容量電極と前記画素電極との間に補助容量が構成されるようにする工程と、を具備することを特徴とする。
本発明において、前記電極の形成と同時に同材質で前記容量電極と前記配線とを導電接続する接続配線を形成することが好ましい。また、前記配線の第1導電層の形成工程は、容量電極と前記配線の第2導電層とを同時に形成する工程より前であれば如何なる段階で行ってもかまわないが、特に、スイッチング素子を形成する工程と同時に行うことが望ましい。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、添付した各図面は、以下に説明する実施形態の各部を説明するために必要なサイズ及び抽象化によってそれぞれ異なる態様で描いたものであり、実際の寸法、寸法比率、或いは、形状を正確に示すものではない。これらの寸法等は必要に応じて説明中にて適宜に指摘する。
[第1実施形態]
最初に、図1乃至図6を参照して、本発明に係る第1実施形態の電気光学装置である液晶表示装置100の構成について説明する。図1は第1基板110の内面構造を示す概略平面図、図2は第2基板120の内面構造を示す概略平面図、図3は、液晶表示装置100の全体構成を示す概略縦断面図である。
最初に、図1乃至図6を参照して、本発明に係る第1実施形態の電気光学装置である液晶表示装置100の構成について説明する。図1は第1基板110の内面構造を示す概略平面図、図2は第2基板120の内面構造を示す概略平面図、図3は、液晶表示装置100の全体構成を示す概略縦断面図である。
液晶表示装置100は、図1に示す第1基板110と、図2に示す第2基板120とを、図3に示すようにシール材131を用いて貼り合わせてなり、このシール材131の内側領域において、両基板の間に液晶層130を配置したものである。第1基板110及び第2基板120は例えばそれぞれ0.3〜1.5mm程度の厚さを有し、液晶層130は例えば3〜10μm程度の厚さを有する。第1基板110の外面上には偏光板132が配置され、第2基板120の外面上にも偏光板133が配置されている。第1基板110は第2基板120の外形よりも外側に張り出した基板張出部110Tを備え、この基板張出部110Tの内面上に半導体チップなどで構成されるXドライバ134及びYドライバ135が実装されている。
図3に示すように、第1基板110の内面には、第1層間絶縁膜111、容量電極112、第2層間絶縁膜113、画素電極114、及び、配向膜115が順次積層されている。また、第2基板120の内面には、カラーフィルタ121、対向電極122、及び、配向膜123が順次積層されている。
図1に示すように、第1基板110の内面には、上記画素電極(上記の電極に相当する。)114が縦横に配列された駆動領域110Aと、この駆動領域110Aの周囲に設けられた周辺領域110Bとが設けられている。駆動領域110Aには、図示上下方向に伸びる複数の画像信号線116と、この画像信号線116にそれぞれ接続された複数のスイッチング素子117とが設けられ、スイッチング素子117はそれぞれ対応する画素電極114に接続されている。画像信号線116は基板張出部110T上に引き出され、上記のXドライバ134に導電接続されている。また、周辺領域110Bには複数の引き回し配線118が設けられ、これらの引き回し配線118の一端には接続パッド部118Pが設けられている。また、引き回し配線118の他端側は基板張出部110T上に引き出され、上記Yドライバ135に導電接続されている。さらに、Xドライバ134及びYドライバ135は、基板張出部110T上に形成された複数の入力端子119に導電接続されている。
一方、図2に示すように、第2基板120の内面には、上記駆動領域110Aに対応する駆動領域120Aと、上記周辺領域110Bに対応する周辺領域120Bとが設けられている。駆動領域120A内にはカラーフィルタ121が形成され、このカラーフィルタ121には、上記画素電極114に対応する領域毎に異なる色調を呈する着色層121R,121G,121Bが設けられている。図示例の場合、着色層121R,121G,121Bは、それぞれ図示上下方向に伸びる帯状に構成され、全体としてストライプ状に構成されたストライプ配列のカラーフィルタ121を示すが、モザイク配列やデルタ配列などのように他の配列パターンで構成されていてもよい。
また、駆動領域120Aからその両側の周辺領域120Bに亘って図示左右方向に伸びる帯状の複数の対向電極122がストライプ状に配列されている。対向電極122は、周辺領域120Bにおいて、上記引き回し配線118の接続パッド部118Pと対応する位置に接続パッド部122Pを備えている。なお、本実施形態では、スイッチング素子として二端子型非線形素子であるTFD素子(MIM素子)を用いている。
上記の第1基板110と第2基板120とが図3に示すようにシール材131によって貼り合わされたとき、上記の接続パッド部118Pと122Pとはシール材131を介して導電接続されるように構成されている。この場合、シール材131は絶縁樹脂などで構成される基材中に導電性粒子などを含むものであり、この導電性粒子が接続パッド部118Pと122Pとの間に介在することで、導電接続状態が確保されるようになっている。なお、接続パッド部118Pと122Pとが対向配置される領域(上下導通部)にのみ導電性粒子を混入したシール材を用い、他の領域には導電性粒子を混入しない(例えばスペーサとして絶縁性粒子を混入した)シール材を用いてもよい。また、接続パッド部118Pと122Pとは、シール材131ではなく、シール材131とは別に設けられた導電材により導電接続されていてもよい。
図4は上記第1基板110の駆動領域110A内の一部を拡大して示す拡大平面図、図5は、図4に示す画素構造のうち、スイッチング素子117及びその周辺の構造をさらに拡大して示す拡大部分斜視断面図である。画像信号線116は、スイッチング素子117を構成する第1パターン部117Aに導電接続され、この第1パターン部117Aは第2パターン部117Bに積層され、この第2パターン部117Bの別の部分上には第3パターン部117Cが積層されている。画素電極114は上記第3パターン部117Cに導電接続されている。より具体的には、第3パターン部117Cと、画素電極114との間には、図5に示すように、上記の第1層間絶縁膜111、容量電極112、及び、第2層間絶縁膜113が形成され、この容量電極112には画素毎に開口部112aが形成され、この開口部112aを通過するように第1層間絶縁膜111及び第2層間絶縁膜113に形成されたスルーホールの内部に、画素電極114の構成素材が貫通してコンタクト部114aを構成し、このコンタクト部114aを通して画素電極114と第3パターン部117Cとが導電接続されている。そして、上記開口部112aによって容量電極112とコンタクト部114aとは絶縁されている。なお、容量電極112は、共通の対向電極122を有する複数の画素に亘って一体に形成されている。また、容量電極112は、上記複数の画素毎に上記開口部112aを有するパターンで構成されている。
図5に示すように、画像信号線116は、Ta若しくはTa合金(Ta−Wなど)で構成される第1金属層110Uと、この表面に形成されたTa2O5などで構成される絶縁膜110Vと、この絶縁膜110V上に形成されたCrなどで構成される第2金属層110Wとが積層された3層構造で構成されている。また、上記第1パターン部117Aは、上記画像信号線116と一体に構成された第2金属層110Wのみにより構成される。また、第2パターン部117Bは、第1金属層110U及び絶縁膜110Vが積層された構造を備えている。さらに、第3パターン部117Cは、第2金属層110Wで構成されている。
本実施形態のスイッチング素子117は、上記第1パターン部117Aと第2パターン部117Bの積層部に構成された、第2金属層110W、絶縁膜110V、第1金属層110UのMIM(金属−絶縁体−金属)構造からなる素子部117Xと、上記第2パターン部117Bと第3パターン部117Cの積層部に構成された、第1金属層110U、絶縁膜110V、第2金属層110WのMIM構造からなる素子部117Yとが直列に接続された構造、いわゆるBack to Back構造を備えており、これらの素子部117Xと117Yとが対称的な接合構造を有することによってスイッチング素子117の電気特性の対称性(電流電圧特性の極性に関する対称性)が確保されている。ただし、本実施形態においては、このような構造に限らず、所定の非線形特性によりスイッチング機能を有するものであれば、如何なる素子構造であっても構わない。
なお、本実施形態は半透過反射型の液晶装置を示すものであり、図4には、容量電極112に光透過領域を画成する光学開口112bを設けた平面構造が示されている。ただし、反射型の液晶装置を構成する場合には光学開口112bは不要であり、また、容量電極112を透明導電体で構成することにより透過型の液晶装置を構成する場合にも光学開口112bを設ける必要はない。
図6は本実施形態の液晶表示装置100における駆動領域から周辺領域に至る範囲の断面構造を模式的に示す拡大部分縦断面図(図4及び図7のVI−VI線に沿った断面図)、図7は図6に示す範囲の第1基板の拡大部分平面図である。ここで、図6及び図7において、容量電極112、画素電極114、画像信号線116、スイッチング素子117、液晶層130、シール材131などの断面形状や平面形状については、模式的な形状で表してあり、実際の形状とは異なる。例えば、シール材131内に配置される導電性粒子131aについては、実際にはほぼ球状若しくは円柱状であるが、図6には便宜上楕円形状の断面を有する態様で示してある。
本実施形態において、容量電極112は、駆動領域内において、第1層間絶縁膜111と第2層間絶縁膜113の間に形成されている。また、周辺領域には前述の複数の引き回し配線118が形成されている。この引き回し配線118は、上記スイッチング素子117の構成層の少なくとも一部と同じ材料で構成された、例えば、第1金属層110U、絶縁膜110V及び第2金属層110Wからなる第1導電層118Xと、上記容量電極112と同一材料で構成された第2導電層118Yとが積層された構造を有する。
容量電極112は駆動領域の外縁若しくは周辺領域の内縁において画素電極114と同一材料で構成された接続配線層114′に導電接続されている。この接続配線114′は画素電極114と同様に第2層間絶縁膜113上に形成されている。すなわち、接続配線114′は画素電極114と同層にて形成されている。この接続配線114′は周辺領域の外縁に向けて伸び、複数の引き回し配線118の形成領域において、対応する引き回し配線118と導電接続している。
図示例では、第1層間絶縁膜111は、駆動領域においては、スイッチング素子117と容量電極112との間に形成されているが、周辺領域においては形成されていない。これは、引き回し配線118の第1導電層118Xと第2導電層118Yとの間に第1層間絶縁膜111が介在しないようにして、第1導電層118Xと第2導電層118Yとが直接接触するように構成するためである。引き回し配線118の構成上は図示例のような構成が好ましいが、第1導電層118Xと第2導電層118Yとの間に第1層間絶縁膜111が介在しても、実質的に第1導電層118Xと第2導電層118Yが共に引き回し配線118の電気伝導率に寄与するように構成されていればよい。すなわち、第1導電層118Xと第2導電層118Yは、いずれもが配線部分として機能するように構成されていれば、相互に直接導電接続されていなくても構わない。
接続配線114′と、容量電極112及び引き回し配線118とは、第2層間絶縁膜113に形成されたスルーホール(コンタクトホール)を通して設けられたコンタクト部114a′及び114b′を介して導電接続されている。これらのスルーホールは、上記スイッチング素子117と画素電極114とを導電接続するためのスルーホールと同時に形成される。その後、接続配線114′が画素電極114と同時に形成されることによって、コンタクト部114aと同時に同様のコンタクト部114a′,114b′が形成され、これらによって接続配線114′と容量電極112及び引き回し配線118とが導電接続される。
上記の引き回し配線118は、容量電極112と導電接続した後に接続パッド部118Pを構成している。この接続パッド部118Pには、画素電極114と同時に(同一材料で)形成された表面層118Qが積層され、この表面層118Qが上下導通部を構成するシール材131の導電性粒子131aに導電接触している。
一方、第2基板上には、着色層121R,121G,121B(121Bは図示せず)と、外周部及び画素間領域に設けられた遮光部121Mとを有し、これらの上に透明なアクリル系樹脂などでオーバーコート層121Cが積層されてなるカラーフィルタ121が形成される。このカラーフィルタ121上には上記の対向電極122が形成され、この対向電極122は、駆動領域から周辺領域へ延びて、上記の接続パッド部122Pに至り、この接続パッド部122Pは上記の導電性粒子131aに導電接触している。
本実施形態では、画素電極114及び対向電極122はITO(インジウムスズ酸化物)などの透明導電体で構成され、容量電極112は光反射性導電体で構成され、光反射層を兼ねている。容量電極112はAl、Ag、APC(Ag−Pd−Cu)等のAg合金、Crなどの金属材料で構成されている。特に、Al、Al合金(Alを主体(基)とする合金)、Ag、Ag合金(Agを主体(基)とする合金)であることが光反射率を高くし、反射表示の外観を良好にする上で好ましい。また、容量電極112には画素領域内において上記の光学開口112bが設けられ、この光学開口112bを通して光が透過するようになっている。さらに、容量電極112は開口部112a及び光学開口112bを除き画素電極114と重なる範囲全てに亘って形成され、図示例の場合、画素電極114の形成されていない画素間領域にも形成されている。
なお、容量電極112は、対応する対向電極122(これは容量電極112と実質的に同電位とされる。)の形成範囲に亘って、すなわち、対応する対向電極122によって形成される複数の画素に亘って、一体に形成されている。本実施形態の場合、対向電極122がストライプ状に複数配列されているので、これらにそれぞれ対応する位置に複数の容量電極112がストライプ状に配設されている。すなわち、各容量電極112は、上記の対応する対向電極122毎に、複数の画素電極114を挟んでその反対側に配置されている。したがって、容量電極112と画素電極114の対向面積を容易に大きくすることができるとともに、容量電極112を個別に所定電位に接続する場合に比べて配線構造を簡易に構成できる。
また、本実施形態では、図7に示すように、容量電極112の幅を画素電極114の幅とほぼ同じか、或いは、画素電極114の幅よりもやや小さく形成している。これによって、容量電極112の幅が画素電極114の幅方向の範囲を逸脱しないので、電気的構成上の問題、例えば、隣接する容量電極112間の短絡などを回避できる。
ただし、容量電極112と画素電極114の対向面積を大きくして、後述する補助容量成分をなるべく大きくするため、或いは、容量電極112による光反射領域をなるべく大きくするためには、容量電極112の幅を画素電極114の幅と同じか、或いは、それより大きく構成することが好ましい。この場合、電気的問題を回避するためには、容量電極112における、これと対向する画素電極114との間の幅方向のずれ量が全幅の10%以下となるように構成することが望ましく、特に、5%以下とすることがより望ましい。
本実施形態では、上記容量電極112を光反射層としても用いるために、フォトリソグラフィ法などを用いて第1層間絶縁膜111の表面に微細な凹凸形状を形成し、この上に容量電極112を成膜することで、容量電極112の表面を光散乱性反射膜として機能するように構成している。これによって、反射表示において背景の写りこみや光源による幻惑などが生ずることを防止できる。また、この容量電極112の微細な凹凸構造は、容量電極112と画素電極114との間の電極対向面積を増大させ、補助容量を増大させる効果をも有する。
さらに、本実施形態では、第2層間絶縁膜113が容量電極112を完全に被覆しているので、容量電極112をAgなどの比較的耐食性の劣る材料で構成しても、腐食の恐れを低減することができる。また、この第2層間絶縁膜は容量電極112と画素電極114の間の容量絶縁膜を構成するので、リーク電流などの少ない、高い絶縁性を有するものであることが好ましく、この場合には、被覆性も通常良好なものとなるので、容量電極112の保護及び補助容量の絶縁性の双方を高次元で両立できる。本実施形態では、容量電極112が第1層間絶縁膜111と第2層間絶縁膜113によって上下いずれからも完全に被覆されているため、上記の耐食効果をさらに高めることが可能となっている。
次に、図8及び図9を参照して、上記実施形態の製造方法について説明する。図9は本実施形態の液晶表示装置100の製造方法の全体を示す概略工程図、図8は、図9に示す概略工程のうち、第1基板の非線形素子(スイッチング素子)の形成工程から画素電極の形成工程に至る部分のより詳細なステップを示す詳細工程図である。
まず、図9を参照して製造方法の概略工程について説明する。この製造方法では、最初に第1基板110と第2基板120とをそれぞれ別々に形成する。第1基板110の製造過程では、まず、工程P11において、第1基板110上に画像信号線116とともにスイッチング素子117を形成する。次に、工程P12においてスパッタリング法及びフォトリソグラフィ法などにより画素電極114を形成する。その後、工程P13において配向膜115をスクリーン印刷などにより形成し、工程P14においてラビング布を巻いたローラで表面を擦ることなどにより配向膜115に対してラビング処理を行う。最後に、工程P15において、スクリーン印刷により、或いは精密ディスペンサなどを用いた塗布により、基板上にシール材130を配置する。
一方、第2基板120においては、まず、工程P21において基板120上にカラーフィルタ121を形成し、次に、工程P22においてスパッタリング法及びフォトリソグラフィ法などによって対向電極122を形成する。さらに、工程P23において上記と同様に配向膜123を形成し、工程P24においてラビング処理を施す。
次に、工程P31において上記の第1基板110と第2基板120とをシール材131を介して貼り合わせ、前段パネル構造を構成し、工程P32においてシール材を硬化させる。例えば、シール材が熱硬化性樹脂であれば加熱により硬化させ、シール材が光硬化性樹脂であれば光照射により硬化させる。ここで、比較的小型の液晶表示装置を製造する場合、それぞれの基板に液晶表示装置複数個分の領域を形成しておき、複数の液晶表示装置に相当する部分を含む大判の前段パネル構造を構成する。本実施形態では、前段パネル構造がそのような多数個取りのパネル構造を有することを前提として説明する。次に、工程P33においてスクライブ・ブレイク法などにより上記の前段パネル構造を分断し、シール材が配置されていない液晶注入口を露出させる。その後、工程P34において上記の液晶注入口から液晶を注入し、工程P35においてその液晶注入口を樹脂などにより封止する。
最後に、液晶注入の完了したパネル構造が複数の液晶表示装置に相当する部分を含む場合には工程P36において更にパネルを分断し、最終的なパネル構造(図3参照)を形成する。そして、このパネル構造に駆動回路、すなわち、液晶ドライバICなどの半導体チップ(図1乃至図3に示すXドライバ134及びYドライバ135)を実装することによって液晶表示装置100を完成させる。
次に、上記の工程P11からP12に至る製造工程のより詳細な内容について説明する。まず、図8のステップS01において、ガラスやプラスチックなどで構成される第1基板110を洗浄等により清浄化し、この第1基板をスパッタリング装置に投入してTa2O5などで構成される下地層110S(図5参照)を形成する。この下地層は、第1基板110と、その上に形成される画像信号線116やスイッチング素子117との密着性を高めるとともに、第1基板110の基板材料から不純物が侵入することを防止するためのものである。この下地層は基板表面に全面的に形成される。
次に、ステップS02において、上記下地層上にスパッタリング法により、Ta若しくはTa−W合金を150〜1000nm程度の厚さに成膜し、その後、ステップS03においてフォトリソグラフィ法によりパターニングを行う。このとき、上記画像信号線116に相当する部分と、上記スイッチング素子117の第2パターン部117Bに相当する部分(上記の第1金属層110Uに相当する。)とが同時に形成される。ただし、この時点では、画像信号線116に相当する部分と第2パターン部117Bに相当する部分とが図示しない連結パターン部を介して連結されたパターン形状となっている。また、このステップでは、引き回し配線118の第1導電層118Xに含まれる部分もまた同時に同一材料で形成される。
次に、ステップS04において、第1基板110をクエン酸、燐酸、サリチル酸などの電解溶液中に浸漬し、上記画像信号線116及び第2パターン部117Bに相当するパターンの陽極酸化を行う。これにより、当該パターンの表面が酸化され、Ta2O5からなる絶縁膜(上記の絶縁膜110Vに相当する。)を例えば20〜100nm程度の厚さに形成する。この後、硫酸溶液などを用いて表面を清浄化する。その後、ステップS05において、上記絶縁膜の膜質や界面状態を改善するために、250〜500℃、20〜100分程度のアニール(加熱)処理を行う。このステップにおいては、引き回し配線118の第1導電層118Xに相当する部分もまた酸化処理されるが、当該部分では酸化処理がなされないように(すなわち、陽極酸化時において当該部分が電気的に接続されないように)しても構わない。
次に、ステップS06において、Crなどをスパッタリング法などにより150〜1000nm程度の厚さで堆積させ、上部電極層を形成し、ステップS07においてパターニングすることによって、上記の第2電極層110Wを形成する。さらに、ステップS08において、フォトリソグラフィ法により、上記の連結パターン部を除去し、画像信号線116に相当する部分と、スイッチング素子の第2パターン部117Bに相当する部分とを分離する。その後、ステップS09において、素子特性を改善するために再びアニール処理を実施する。これによりスイッチング素子117が完成される。また、このステップでは、上記引き回し配線118の第1導電層118Xを似含まれる部分もまた同時に同一材料で形成される。
次に、ステップS10及びS11において、第1層間絶縁膜111を形成する。この第1層間絶縁膜111は、ステップS10において感光性樹脂を塗布し、ステップS11においてフォトリソグラフィ法により微細な開口を多数備えた露光マスクを介して感光性樹脂の露光度合いを制御して露光し、現像することにより、微細な表面凹凸構造を備えたものとされる。ここで、第1層間絶縁膜111は、駆動領域、或いは、スイッチング素子117を覆う領域においては形成されるが、周辺領域、或いは、スイッチング素子117の配列されていない領域には形成されない。
その後、ステップS12において、Alなどの金属をスパッタリング法などによって成膜し、ステップS13においてパターニングを行うことにより、容量電極112を形成する。この容量電極112は、上述のように光反射層としても機能するものである。ここで、上記パターニングにより、コンタクト部114aを回避する開口部112aや光透過領域を規定する光学開口112bが形成される。また、第1層間絶縁膜111に微細な表面凹凸構造が設けられている場合には、この表面凹凸構造を反映して容量電極112も微細な凹凸状に形成され、光散乱性反射面を備えたものとなる。このステップでは、上記引き回し配線118の第2導電層118Yもまた同時に同一材料で形成される。
容量電極112の表面凹凸形状は、光反射層として用いる場合に好適な範囲として、凹凸の高低差が0.1〜1.0μm、特に0.45〜0.65μmの範囲であり、凸部間の平面距離が1〜20μm、特に7〜17μmの範囲内であることが好ましい。典型的には高低差が約0.6μm、平面距離が約12μm程度である。上記の範囲は光散乱性反射面の光学特性上の要請から望まれる範囲である。一方、対向面積を増大させることによる補助容量の増大を図る上では、特に表面凹凸形状のサイズは限定されないが、上層の画素電極や配向膜などが凹凸を反映して、液晶の配向状態や電圧印加状態が不均一になるといったことを防止するとともに、ある程度の対向面積の増加量やその均一性を確保するためには、凹凸の高低差が0.1〜1.0μm、凸部間の平面距離が0.5〜30μmの範囲内であることが好ましい。
さらに、ステップS14において、上記の容量電極112上にアクリル系樹脂などの樹脂材料やSiO2などの無機材料が配置され、ステップS15においてそのパターニングが行われることにより前述の第2層間絶縁膜113が形成される。この第2層間絶縁膜113は、周辺領域に設けられた引き回し配線118上にも形成される。また、第2層間絶縁膜113のパターニング処理においては、上述のスイッチング素子117や引き回し配線118に達するスルーホールが同時に形成される。
次に、ステップS16において、上記第2層間絶縁膜113上にITOなどの透明導電体が積層され、ステップS17のパターニングにより画素電極114が形成される。このとき、同時に接続パッド部118P上に同材料にて表面層118Qが形成され、これによって接続パッド部118Pとシール材131中の導電性粒子131aとの導電接触性が向上する。また、上記の接続配線114′もまた同時に導材料で形成される。最後に、ステップS18において、上記スイッチング素子117の電気特性を確認するために、電気特性(IV特性など)の検査が行われる。
次に、図10乃至図13を参照して、以上説明した本実施形態の電気的構成について説明する。本実施形態では、図10に示すように、画像信号線116とこれと直交する対向電極122との交点に対応してそれぞれ画素が構成され、各画素において、画像信号線116に接続されたスイッチング素子117と、画素電極114及び対向電極122間に配置される液晶層130とが直列に接続された構造を有している。なお、画像信号線116はXドライバ134に接続され、対向電極122は引き回し配線118を介してYドライバ135に接続されている。
本実施形態の場合、画素電極114及び容量電極112間に第2層間絶縁膜113が介在し、この第2層間絶縁膜113は、画素電極114と容量電極112の対向面積が十分に大きい(すなわち、画素の面積に対応する対向面積を有する。)ので、等価回路的に無視し得ない構成となっている。
図11は、各画素内の等価回路を示す回路図である。この図に実線で示すように、スイッチング素子117の等価回路は、可変抵抗成分RTFDと素子容量成分CTFDとの並列回路で構成され、可変抵抗成分RTFDはスイッチング素子117に印加される電圧によって変化する。具体的には、電圧が閾値を越えると可変抵抗成分RTFDは急激に(非線形的に)低下し、電圧が閾値以下になると可変抵抗成分RTFDは急激に(非線形的に)増大する。一方、上記スイッチング素子117に直列に接続される液晶層130は、抵抗成分RLDと液晶容量成分CLDとの並列回路で構成される。本実施形態の場合には、図示点線で示すように、液晶層130に対して第2層間絶縁膜113が並列に存在し、これが抵抗成分RZと補助容量成分CZの並列回路で表現される。本実施形態の場合、抵抗成分RZは十分に大きいために回路的に無視することができ、一方、補助容量成分CZは上記のように対向面積が大きいことからかなり大きな値を有するので、回路的に無視することができない。
図12は、図11に示す画素内の等価回路を簡略化して示すとともに、容量電極112の電気的接続構造をも示す概略回路図である。ここで、図11にて示した液晶130の抵抗成分RLD及び第2層間絶縁膜113の抵抗成分RZは無視し得るので図12では省略してある。本実施形態の場合、液晶容量成分CLDと補助容量成分CZは、スイッチング素子117に対して並列に接続されているので、本実施形態の容量比は(CLD+CZ)/CTFDとなり、補助容量成分CZを大きくすることで、容量比を高めることができることがわかる。ここで、容量電極112は対向電極122に対して上下導通部(導電性粒子131a)や引き回し配線118を介して導電接続されていることにより、画素電極114に供給される画素電位と、対向電極122及び容量電極112に供給される共通電位(走査電位)の間に共に介在している。すなわち、本実施形態の場合、液晶容量成分CLDと補助容量成分CZには常に実質的に同じ電圧が印加される。
補助容量成分CZは、画素電極114に対して直接対向配置される容量電極112により構成されるため、その対向面積は画素面積とほぼ等しい値、或いは、それを越える値にまで増大させることができ、また、両端電圧も液晶層130に印加される電圧とほぼ等しくなるので、上記容量比の増大に大きく寄与できる。特に、容量電極112は微細な凹凸状に形成されているので、容量電極112と画素電極114の実質的な対向面積を画素面積よりも大きくすることができ、これによって、補助容量成分CZのさらなる増大を図ることができる。
また、本実施形態では、補助容量成分CZを画素電極114と対向配置される容量電極112によって構成しているので、すでに従来から存在した画素電極114そのものを構成要素とすることができるとともに、補助容量を構成するためだけの平面スペースを何ら設ける必要がないため、平面寸法を増大させる必要がなく、高精細な装置を容易に構成することができる。特に、容量電極112を、これに対応する対向電極122に沿って配列される複数の画素に亘って一体の(共通)のものとすることができるため、構造もさらに簡易に構成できる。さらに、この容量電極112を第1基板110上の引き回し配線118に導電接続させることによって導電接続構造もスペースを要さず、構造の複雑化を招来することがない。
さらに、本実施形態では、引き回し配線118を第1導電層118Xと第2導電層118Yを積層させた構造としているので、引き回し配線118の低抵抗化を図ることができ、これによって、駆動回路と対向電極122の間の配線抵抗、並びに、駆動回路と容量電極112との間の配線抵抗を低減することができる。第2導電層118Yは、引き回し配線118の一部にのみ形成するようにしてもよく、或いは、引き回し配線118の全長に亘って形成してもよい。通常、複数の引き回し配線間の配線長さは相互に異なるので、配線長さに起因する配線抵抗の相違を低減するために、複数の引き回し配線間における第2導電層118Yの形成長さを相互に変えるようにしてもよい。
特に、近年の高精細化や周辺領域の狭小化の要請に従うと、引き回し配線118の配線幅を小さくしなければならないので、配線抵抗の増大が予想される。しかし、本実施形態では、上記のように第2導電層118Yを積層形成しているため、配線幅が小さくなっても配線抵抗の増大を抑制ないしは解消することが可能になる。
上記の第2導電層118Yは、上記の容量電極112と同時に同一材料で形成することができるので、容量電極112の形成パターンを変えるのみで対応でき、製造工程を実質的に変化させる必要がない。すなわち、製造工程の追加や製造時間の延長が必要とされないので、製造コストの上昇を防止できる。
なお、本実施形態においては、接続配線114′と画素電極114とが同一材料で構成されているため、両者間に電蝕が発生することを防止できる。
[第2実施形態]
次に、図13及び図14を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態では、上記第1実施形態と同様の、第1基板110、第1層間絶縁膜111、容量電極112、第2層間絶縁膜113、画素電極114、接続配線114′、配向膜115、画像信号線116、スイッチング素子117、第1導電層118Xと第2導電層118Yを積層させた引き回し配線118、第2基板120、カラーフィルタ121、対向電極122、配向膜123、液晶層130、シール材131、導電性粒子131a、接続パッド部118P,122P、表面層118Q、コンタクト部114a、開口部112a、光学開口112bを備えているので、第1実施形態と同様の部分については同一符号を付し、それらの説明を省略する。
次に、図13及び図14を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態では、上記第1実施形態と同様の、第1基板110、第1層間絶縁膜111、容量電極112、第2層間絶縁膜113、画素電極114、接続配線114′、配向膜115、画像信号線116、スイッチング素子117、第1導電層118Xと第2導電層118Yを積層させた引き回し配線118、第2基板120、カラーフィルタ121、対向電極122、配向膜123、液晶層130、シール材131、導電性粒子131a、接続パッド部118P,122P、表面層118Q、コンタクト部114a、開口部112a、光学開口112bを備えているので、第1実施形態と同様の部分については同一符号を付し、それらの説明を省略する。
本実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、接続配線114′と引き回し配線118との導電接続部においても、引き回し配線118に第2導電層118Yが形成されている点にある。すなわち、第1実施形態では接続配線114′は引き回し配線118の第1導電層118Xに導電接続されていたのに対して、本実施形態では接続配線114′は第2導電層118Yに導電接続されている。
また、本実施形態の引き回し配線118においては、上記の接続配線114′の接続部位から接続パッド部118Pの形成領域までの全範囲に亘って第2導電層118Yが形成されている。これにより、容量電極112と対向電極122との間の配線抵抗をさらに低減することができる。
[第3実施形態]
次に、図15及び図16を参照して本発明に係る第3実施形態について説明する。図15は第3実施形態の部分拡大断面図、図16は等価回路図である。この実施形態においては、基板210と基板220がシール材231によって貼り合わされ、これらの基板間に液晶230が封入された基本構造、並びに、カラーフィルタ221や配向膜などの本実施形態において以下に言及しない部分では上記第1及び第2実施形態と同様であるので、それらの説明については省略する。ここで、上記第1及び第2実施形態では二端子非線形素子であるTFD素子をスイッチング素子として用いていたのに対し、本実施形態では三端子非線形素子であるTFT(薄膜トランジスタ)217をスイッチング素子として用いている。
次に、図15及び図16を参照して本発明に係る第3実施形態について説明する。図15は第3実施形態の部分拡大断面図、図16は等価回路図である。この実施形態においては、基板210と基板220がシール材231によって貼り合わされ、これらの基板間に液晶230が封入された基本構造、並びに、カラーフィルタ221や配向膜などの本実施形態において以下に言及しない部分では上記第1及び第2実施形態と同様であるので、それらの説明については省略する。ここで、上記第1及び第2実施形態では二端子非線形素子であるTFD素子をスイッチング素子として用いていたのに対し、本実施形態では三端子非線形素子であるTFT(薄膜トランジスタ)217をスイッチング素子として用いている。
図15に示すように、本実施形態に設けられたスイッチング素子であるTFT217には、基板210上に成膜されたポリシリコン等で構成される半導体層217aが形成され、この半導体層217a上にゲート絶縁膜217bを介してゲート電極217cを備えたMOS構造が構成されている。ゲート電極217cは図16に示す走査線217xに導電接続されている。半導体層217aにはゲート電極217cの対向領域であるチャネル領域を挟んだ両側にソース領域とドレイン領域が設けられ、ソース領域にはデータ線216が導電接続され、ドレイン領域には画素電極214が導電接続されている。
なお、本実施形態では、層間絶縁膜211A及び211Bによって走査線217x、データ線216及び容量電極212間の絶縁が確保されている。そして、これらの層間絶縁膜211A,211Bが上記第1及び第2実施形態の第1層間絶縁膜に対応する層とすれば、スイッチング素子であるTFT217上にこの第1層間絶縁膜を介して容量電極212が形成され、その上に第2層間絶縁膜213が形成され、この第2層間絶縁膜213上にはさらに画素電極214が形成されるといった上記第1及び第2実施形態と同様の積層構造を有するものである。
また、本実施形態では、基板220に設けられた対向電極222が表示領域全体に一体化された電極構造を有するものとされ、この対向電極222は、上下導通部であるシール材231内の導電性粒子231aを介して基板210上の引き回し配線218に導電接続されている。この引き回し配線218は先の実施形態と同様に基板210上に形成され、図16に示す駆動回路234に導電接続されている。駆動回路234は、引き回し配線218を介して対向電極222に共通電位を供給する。
ここで、複数のデータ線216は駆動回路234に接続され、駆動回路234からそれぞれのデータ電位の供給を受けて、TFT217がオン状態にあるときに当該データ電位を画素電極214に供給する。また、複数の走査線217xは駆動回路235に接続され、駆動回路235からそれぞれの走査電位の供給を受けてゲート電極217cに供給し、これによって所定のタイミングでTFT217がオンオフ制御されるようになっている。
本実施形態では、引き回し配線218に対して基板210上で容量電極212が導電接続されている。図示例の場合、上記の第2実施形態と同様に、容量電極212が第2層間絶縁膜213上の接続配線214′を介して引き回し配線218に導電接続されている。この接続配線214′は上記接続配線114′と同様に、画素電極214と同材料で同時に形成されたものである。なお、図示例とは異なり、容量電極212を直接に引き回し配線218に導電接続しても構わない。
本実施形態においても、上記引き回し配線218は、下層に設けられた配線層218X,218Yに対して容量電極212と同材料で同時に形成された配線層218Zがさらに積層されることによって構成されている。これによって、引き回し配線218の電気抵抗を低減することができ、したがって、対向電極222や容量電極212に対する安定した電位供給が可能になる。なお、図示例の場合、配線層218XはTFT217のゲート電極217cや走査線217xと同層(すなわち同材料で同時)に形成されたものである。また、配線層218Yは、上記データ線216と同層(すなわち同材料で同時)に形成されたものである。
なお、本実施形態でも、図16に示すように、各画素毎に、所定の素子容量を有するTFT217と対向電極222との間に液晶容量CCDが存在し、また、容量電極212と画素電極214間に補助容量CZが構成される。この補助容量CZは液晶容量CCDと並列に接続されるので、上記と同様に素子容量を基準とする容量比を大きく構成することができ、したがって、装置が高精細化しても、表示品位の低下を抑制することが可能になる。
[第4実施形態]
図17は、第4実施形態の電子機器における液晶表示装置100に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源291と、表示情報処理回路292と、電源回路293と、タイミングジェネレータ294とを含む表示制御回路290を有する。また、液晶表示装置100には、上述の構成を有するパネル構造100Pと、このパネル構造100Pを駆動する駆動回路100Dとが設けられている。この駆動回路100Dは、パネル構造100Pに直接実装されている電子部品(半導体ICなど、上記のXドライバ134やYドライバ135など)で構成される。ただし、駆動回路100Dは、上記のような態様の他に、パネル構造100Pの基板表面上に形成された回路パターン、或いは、パネル構造100Pに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによっても構成することができる。
図17は、第4実施形態の電子機器における液晶表示装置100に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源291と、表示情報処理回路292と、電源回路293と、タイミングジェネレータ294とを含む表示制御回路290を有する。また、液晶表示装置100には、上述の構成を有するパネル構造100Pと、このパネル構造100Pを駆動する駆動回路100Dとが設けられている。この駆動回路100Dは、パネル構造100Pに直接実装されている電子部品(半導体ICなど、上記のXドライバ134やYドライバ135など)で構成される。ただし、駆動回路100Dは、上記のような態様の他に、パネル構造100Pの基板表面上に形成された回路パターン、或いは、パネル構造100Pに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによっても構成することができる。
表示情報出力源291は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ294によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路292に供給するように構成されている。
表示情報処理回路292は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路100Dへ供給する。駆動回路100Dは、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路293は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
図18は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話の外観を示す。この電子機器1000は、操作部1001と、表示部1002とを有し、表示部1002の筐体内部に回路基板1003が配置されている。回路基板1003上には上記の液晶装置100が実装されている。そして、表示部1002の表面において上記パネル構造100Pの駆動領域を視認できるように構成されている。この場合、液晶表示装置100の背後には図示しないバックライトが配置され、このバックライトからの光によって上記光学開口112bを通した透過表示を実現できるように構成される。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上記実施形態において、容量電極112をITOなどの透明導電体により構成すれば、透過型の液晶表示装置を構成できる。或いは、上記実施形態において、上記光学開口112bを形成しなければ、純粋な反射型の液晶表示装置を構成できる。
また、上記第1及び第2実施形態ではスイッチング素子117としてTFD(MIM)素子を用いているが、他の構造を有する二端子型非線形素子を用いてもよい。また、第3実施形態ではTFT(薄膜トランジスタ)を用いているが、他の三端子型非線形素子を用いてもよい。
さらに、上記実施形態では液晶装置を例示したが、本発明は、液晶装置以外の、エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emission Display 及び Surface-Conduction Electron-Emitter Display 等)などの各種の電気光学装置においても同様に適用することが可能である。
100…液晶表示装置、110…第1基板、111…第1層間絶縁膜、112…容量電極、112a…開口部、112b…光学開口、113…第2層間絶縁膜、114…画素電極、114′…接続配線、115…配向膜、116…画像信号線、117…スイッチング素子、118…引き回し配線、118P,122P…接続パッド部、118Q…表面層、119…入力端子、120…第2基板、121…カラーフィルタ、122…対向電極、123…配向膜、130…液晶層、131…シール材、131a…導電性粒子、132,133…偏光板、134…Xドライバ、135…Yドライバ
Claims (11)
- 一対の基板と、該一対の基板に狭持される電気光学物質と、一方の基板に形成された、該電気光学物質の一側に配置された電極と、前記電気光学物質を駆動する駆動回路と、前記電極に対応して設けられ、前記駆動回路からの信号を前記電極に伝えるスイッチング素子と、前記電気光学物質を介して前記電極に対向する他方の基板に形成された対向電極と、前記一方の基板の表示領域外に配置され前記駆動回路と前記対向電極とを接続する配線とを有する電気光学装置において、
前記電極に対して前記電気光学物質とは反対側に対向配置され、前記電極との間に補助容量を構成する容量電極を設け、
前記配線の少なくとも一部は、前記容量電極と同材料で形成された導電層と他の導電層との積層構造を有することを特徴とする電気光学装置。 - 前記対向電極は前記配線に導電接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記容量電極と前記配線は、前記電極と同層に形成された接続配線を介して導電接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
- 前記スイッチング素子、前記電極、前記容量電極及び前記配線が設けられた第1基板と、前記対向電極が設けられた第2基板とを有し、前記電気光学物質は前記第1基板と前記第2基板との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記容量電極は、前記電極と前記スイッチング素子の間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記電極と前記スイッチング素子を導電接続するコンタクトホールを有し、前記容量電極は前記コンタクトホールとの間に絶縁を確保するための開口部を有することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
- 共通の前記対向電極に対向する複数の前記電極を有し、前記容量電極は、前記複数の電極に対向する部分が一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記容量電極は前記電気光学物質側から入射した光を反射する光反射層であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置と、該電気光学装置を制御する制御手段とを有する電子機器。
- 一対の基板と、該一対の基板に狭持される電気光学物質と、一方の基板に形成された、該電気光学物質の一側に配置された電極と、前記電気光学物質を駆動する駆動回路と、前記電極に対応して設けられ、前記駆動回路からの信号を前記電極に伝えるスイッチング素子と、前記電気光学物質を介して前記電極に対向する他方の基板に形成された対向電極と、前記一方の基板の表示領域外に配置され前記駆動回路と前記対向電極とを接続する配線とを有する電気光学装置の製造方法において、
前記スイッチング素子を形成する工程と、
前記電気光学物質よりも前記電極側に前記配線の第1導電層を形成する工程と、
前記スイッチング素子上に前記第1導電層の少なくとも一部領域上を除いて第1層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1層間絶縁膜上に容量電極を形成すると同時に前記容量電極と同材料で前記第1導電層上に前記配線の第2導電層を積層形成する工程と、
前記容量電極上に第2層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第2層間絶縁膜上に前記スイッチング素子に導電接続された前記電極を形成して、前記容量電極と前記電極との間に補助容量が構成されるようにする工程と、
を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記電極の形成と同時に同材料で前記容量電極と前記配線とを導電接続する接続配線を形成することを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。
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